JP3210981U - ペン立てとして利用可能な皮製ペンケース - Google Patents

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篤 白潟
篤 白潟
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Abstract

【課題】ペン立てとしても利用可能な皮製ペンケースを提供する。【解決手段】皮製ペンケース1の材料となる皮革2は、皮革単体、又は皮革の裏面に裏地が接着剤で張り付けられたものであり、ペンケース1の側面には、L字形又はコ字形に開閉ファスナー3が縫付けられ、開閉ファスナー3を所定位置まで開いた状態において、ペンケース1の開閉ファスナー3が開かれた部分の表と裏を返すことにより、自立して起立するよう構成する。【選択図】図2

Description

本願考案は、皮製ペンケースであって、特にペン立てとしても利用可能な皮製ペンケースに関する。
従来から、ペン立てとしても利用可能なペンケースは知られている。例えば、特許文献1に示すペンケースでは、ケース本体における前胴部の下端部と後胴部の下端部との間に2つ折り構造の底板を挟むように配して、その底板の前側の折半部と前胴部をステッチが下向きに突出した略円弧状のカーブを呈するように縫着するとともに、底板の後側の折半部と後胴部も同じくステッチが下向きに突出した略円弧状のカーブを呈するように縫着する構造となっている。
しかしながら、こうした従来のペンケースでは、ペン立てとして使用するために、ペンケースに底板を別体として構成し、これをケース内に収納しておく必要があるため、ペンケース内の底板がペンの収納を邪魔し、本来のペンケースとしての使用に不便があった。
また、上記従来技術のように折り畳み可能な底板を設けず、起立させた場合に底となる面を円形又は楕円形とした例もあるが、外形が大きくなり過ぎて持ち運びに不便があった。
実用新案登録第3072868号
本願考案は、上記した先行技術が有する課題を克服し、簡単かつ簡素な構成で、ペン立てとしても利用可能な皮製ペンケースを提供するものである。
本願考案は、ペン立てとして利用可能な皮製ペンケースであって、前記皮製ペンケースを構成する皮革は、皮革単体、又は皮革の裏面に裏地が接着剤で張り付けられたものであり、前記ペンケースの側面には、L字形又はコ字形に開閉ファスナーが縫付けられ、前記開閉ファスナーを所定位置まで開いた状態において、前記ペンケースの前記開閉ファスナーが開かれた部分の表と裏を返し、裏返された側面が底面の周囲を囲むことで、自立して起立するよう構成されている、ことを特徴とする。
本考案によれば、皮製ペンケースにおいて、前記開閉ファスナーを所定位置まで開いた状態で表と裏を返すことにより、自立して起立するため、特別な底板を不要とし、かつ起立させた場合の底面形状を円形又は楕円形等とする必要が無い。
また特に、厚くてしなやかなエルク皮を使用する場合、裏地も必要とせず、また繰返しの使用によっても外表面にクセが付いたり、傷が付いたりすることも無い。
本考案の皮製ペンケース全体像を示す斜視図 本考案の皮製ペンケースをペン立てとして使用する状態を示す斜視図 本考案の皮製ペンケースをペン立てとして使用する状態を示す側面図
以下、本願考案の実施例について説明する。図1は、本願考案に係る皮製のペンケース1であり、1枚のエルク皮2(皮革)を縫い合わせて構成されている。当該エルク皮の厚さは、約4mmとするのが適当である。
ペンケース1の側面には、L字形に開閉ファスナー3が縫付けられており、当該開閉ファスナー3の開閉動作により、ペン等の収納や引き出しを行うようになっている。また開閉ファスナー3は、ペンケース1の四隅一端から、長手方向側面の中心位置をやや超えた範囲にまで延設している。
本実施例では、図1に示す通りペンケース1の側面にマチを設けていないため、通常のペンケースとして使用する際に、嵩張ることがない。なお、若干嵩張り、かつ制作工程も煩雑になるものの、開閉ファスナー3が形成されない部分に、必要に応じて1〜2cm程度のマチを設けても良いことは言うまでもない。
上記の構成を有するペンケース1をペン立てとして使用する場合には、使用者は開閉ファスナー3を全開位置まで開き、その後、ペンケース1の開閉ファスナー3が開いた部分の表と裏をひっくり返すようにする。図2は、上記操作によって起立した状態(自立状態)となっているペンケース1を示している。
裏返しされたペンケース1は、裏返えされた状態の一側面が自立状態の底面の周囲を取り囲むように展開し、裏返えされた状態の一側面が支えとなって自立することができ、ペンケースとしての使用を可能とする。4mm程度の厚みを有するエルク皮2は、適度の弾力と形状維持能力を有するため、単純に裏返すだけで、ペンケースとしての自立機能を発揮することができる。
本実施例で使用するエルク皮は、厚みも十分で、柔軟性があり、かつ肌触りもよい高級皮革であるが、ペンケースとして使用する際の裏返し動作を繰り返しても、皮の表面に折り癖が付くことも無く、また傷つくことも無い。
上記実施例のとおり、本考案に採用する皮革2はエルク皮が最も適しているが、本考案で使用する皮革はエルク皮に限らず、牛革、豚革、鹿革、バッファロー革、蛇革、サメ革、象革、合成皮革など、各種の皮革であっても良い。ただし、皮革の種類によっては十分な厚みが得られないため、その場合には、皮の裏面に感触が近いフェルト等の不織布を裏地として接着剤で張り付けて約4mm程度の厚みを持たせて使用する。皮革の選定、裏地の選定は、特に限定されず適宜に行うことができるが、裏返し動作が楽に行え、折り癖が付くことも無く、一定の形状維持能力を有しつつ、傷つくこともないような構成とすることが求められる。
また裏地を採用する場合、各種の色付けを行うことで、見た目の美しさ等も表現することができる。
更に、上記実施例では、開閉ファスナー3がペンケース1の側面にL字形に設けられているが、ペンケース1の3つの側面に沿うようにコ字形に設けても良い。この場合、使用者がペン立てとして使用する際は、開閉ファスナー3を適宜の位置まで開き、その後、開いた部分を裏返して、起立状態にする。
以上、本考案によれば、皮製ペンケースにおいて、前記開閉ファスナーを所定位置まで開いた状態で表と裏を返すことによって自立して起立し、特別な底板を不要とし、かつ起立させた場合に底となる面を円形又は楕円形とする必要が無い。
また特に、厚くてしなやかなエルク皮を使用する場合、裏地も必要とせず、また繰返しの使用によっても外表面にクセが付いたり、傷が付いたりすることも無い。
1 皮製ペンケース
2 皮革
3 開閉ファスナー

Claims (9)

  1. ペン立てとして利用可能な皮製ペンケースであって、
    前記皮製ペンケースを構成する皮革は、皮革単体、又は皮革の裏面に裏地が接着剤で張り付けられたものであり、
    前記ペンケースの側面には、L字形又はコ字形に開閉ファスナーが縫付けられ、
    前記開閉ファスナーを所定位置まで開いた状態において、前記ペンケースの前記開閉ファスナーが開かれた部分の表と裏を返し、裏返された側面が底面の周囲を囲むことで、自立して起立するよう構成されている、
    ことを特徴とする皮製ペンケース。
  2. 前記皮革は、エルク皮単体である、ことを特徴とする請求項1に記載の皮製ペンケース。
  3. 前記エルク皮の厚さは約4mmである、ことを特徴とする請求項2に記載の皮製ペンケース。
  4. 前記皮革の裏面に裏地を有する場合、皮革と裏地の合計厚さは約4mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の皮製ペンケース。
  5. 前記皮革は、牛革、豚革、鹿革、バッファロー革、蛇革、サメ革、象革、合成皮革のいずれかである、ことを特徴とする請求項1に記載の皮製ペンケース。
  6. 前記皮革の裏面に裏地が接着されている、ことを特徴とする請求項5に記載の皮製ペンケース。
  7. 前記皮革と裏地の合計厚さは約4mmである、ことを特徴とする請求項6に記載の皮製ペンケース。
  8. 前記皮製ペンケースの側面にはマチが形成されていない、ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の皮製ペンケース。
  9. 前記皮製ペンケースの側面には、開閉ファスナーが形成されている以外の部分にマチが形成されている、ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の皮製ペンケース。

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