JP3210826U - シャトルコック及びその羽根 - Google Patents
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Abstract
【課題】シャトルコック及びその羽根を提供する。【解決手段】人工シャトルコック9に運用される羽根1であって、複数の羽根1が各々複数の羽軸部92及びコルク91と結合して人工シャトルコック9を形成する。羽根1は、連結部10と抵抗部20とを含む。連結部10が羽軸部92に連結する。抵抗部20は、連結部10に連結し、複数の低空気抵抗領域22と高空気抵抗領域21とを包括し、これら低空気抵抗領域22が各々高空気抵抗領域21内に囲まれる。【選択図】図1
Description
本考案は、羽根に関し、特に、シャトルコックに使用される羽根に関する。
バドミントン試合は、よく見られ且つ流行する球類スポーツであり、プレイヤーがシャトルコックを打つことを試合方式とする。従来のシャトルコックの構造は、天然羽毛をコルクに埋め込み、天然の羽の多くがガチョウの羽毛又はアヒルの羽毛で、それを漂白して選別してからシャトルコックとして製造する。
しかし天然羽毛の入手は、益々困難となり、且つ選別も手間がかかるため、現在では人工シャトルコックの選択肢を利用者に提供している。現在人工シャトルコックの多くがナイロン製の軟らかい人工羽根が天然羽毛に取って代わり、シャトルコックを打った際に生じる風を軟らかい人工羽根が適度に払いのけることによって逃がすことができる。しかしながらこの種の人工羽根で製造されたシャトルコックが提供する打感は、天然羽毛で製造されたシャトルコックにはかなわないため、利用者はやはり天然羽毛の使用を主としている。
本考案が解決しようとする課題は、天然シャトルコックに近似する人工シャトルコックの羽根を提供することである。
上記課題を解決するため、本考案は人工シャトルコックに運用される羽根を提供し、複数の該羽根が各々複数の羽軸部及びコルクと結合して該人工シャトルコックを形成する。羽根は、連結部と抵抗部とを含む。連結部が羽軸部に連結する。抵抗部は、連結部に連結し、複数の低空気抵抗領域と高空気抵抗領域とを包括し、これら低空気抵抗領域が各々高空気抵抗領域内に囲まれる。
本考案は、別の実施例を更に提供し、連結部が長直状を呈し、かつ該羽軸部に対応する。
本考案は、別の実施例を更に提供し、高空気抵抗領域が連結部を環囲し、抵抗部に複数の仮想参考線を設け、それら低空気抵抗領域が各々それら参考線上に設けられる。
本考案は、別の実施例を更に提供し、それら参考線と該連結部の間の交角は、各々40〜80度とする。
本考案は、別の実施例を更に提供し、それら参考線と該連結部の間の交角が各々65度とする。
本考案は、別の実施例を更に提供し、それら低空気抵抗領域の長さが0.3mm〜2.6mmとする。
本考案は、別の実施例を更に提供し、羽根は、密度が0.9g/cm3〜1.48g/cm3のプラスチック又は密度が1.4g/cm3〜1.9g/cm3のガラス繊維で製造される。
本考案は、別の実施例を更に提供し、低空気抵抗領域が針状棒で高空気抵抗領域を挿通して形成される。
本考案は、別の実施例を更に提供し、羽根が略凧形を呈し、長対角線と短対角線とを有する。長対角線の長さは、30mm〜45mmで、短対角線の長さが10mm〜20mmとし、それら参考線の間は、1mm〜21mmの間隔とする。
本考案は、別の実施例を更に提供し、各該低空気抵抗領域の面積が、22mm2より小さいか又は等しい。
本考案は、シャトルコックを更に提供し、コルクと複数の羽軸部と前記羽根とを包括する。羽軸部の一端がコルクに挿設され、羽軸部の他端に前記羽根を設ける。
前記実施例を通じて、本考案が提供する羽根は、少なくとも以下の利点を有する。つまり抵抗部が高空気抵抗領域と低空気抵抗領域とを包括することで、羽根がシャトルコックの飛翔過程において、異なる空気抵抗を提供することで、天然シャトルコックの打感に近づけることができる。
本考案の技術的特徴を審査官に更に理解してもらうため、以下に好ましい具体的実施例を挙げて説明する。
図1を参照すると、本考案は、コルク91、複数の羽軸部92及び複数の羽根1を組み立てからなる人工シャトルコック9を提供し、羽根1の特殊構造を通じて人工シャトルコック9が天然羽毛で製造されたシャトルコックの打感に近づけられる。各羽根1は各々羽軸部92と組み立てから羽軸部92を通じてコルク91に挿設され、つまり羽軸部92の一端がコルク91に挿設され、羽軸部92の他端に羽根1を設けることで、シャトルコック9を形成する。
本考案で提供する羽根1は、その密度が0.9g/cm3〜1.48g/cm3のプラスチック又は密度が1.4g/cm3〜1.9g/cm3のガラス繊維で製造される。プラスチックには低密度ポリエチレン(low density polyethylene,LDPE)、ポリエチレンテレフタレート(polyethylene terephthalate,PET)、ポリエチレン樹脂(polyethylene,PE)、ポリプロピレン(polypropylene,PP)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(acrylonitrile−butadiene−styrene,ABS)、ポリアミド(polyamide,PA)及び発泡ポリエチレン(extruded polyethylene,EPE)等が含まれる。その全体的な輪郭は、天然シャトルコックの羽毛の輪郭に大まかに対応し、つまり略凧形を呈する。羽根1は、連結部10と抵抗部20とを包括し、連結部10が長直状となり、羽軸部92の形状に対応し、抵抗部20が連結部10の両側に設けられる。両側の抵抗部20は、各々鈍角三角形95〜135度となり、好ましくは110〜135度である。連結部10の両側の抵抗部20が連結部10を軸対称とすることができ、連結部10の両側の抵抗部20の輪郭も非対称とすることができ、製造者は所要の打感により羽根1の外形を調整できる。両側の抵抗部20が非対称の時、つまり一側の抵抗部20を幅狭辺とし、他側の抵抗部20を幅広辺とし、幅狭辺の抵抗部20の輪郭が直線状を呈し、幅広辺の抵抗部20の輪郭が円弧状を呈する。両側の抵抗部20が対称である時、両側の抵抗部20の輪郭が円弧状を呈する。
図2を参照してからも分かる通り、本考案で提供する実施例の連結部10の両側の抵抗部20は対称で、羽根1が略凧形を呈し、長対角線L1と短対角線L2を有し、実際の製品の羽根1の辺角が大半円弧線となる。本考案の実施例において、連結部10は羽根1の長対角線L1に対応する。長対角線L1の長さが30〜45mmで、好ましくは38mmである。短対角線L2の長さが10mm〜20mmで、好ましくは13.5mm〜17mmである。羽根1の厚さが0.2mm〜1.8mmで、好ましくは0.6mm〜1.8mmである。製造者は、所要の重量配分、空気抵抗の大きさによって所要の面積及び厚さを調整できる。本考案その他の実施例において、羽根1の輪郭形状は楕円又は多辺形を呈することもできる。
抵抗部20は、高空気抵抗領域21と複数の低空気抵抗領域22とを包括し、各低空気抵抗領域22が各々高空気抵抗領域21に包囲される。本考案の実施例において、高空気抵抗領域21に針状棒(図示せず)で突き刺し、羽根1の繊維が針状棒で押し合われて突き刺し部分に少し繊維のみを残留して低空気抵抗領域22を発生させることができる。本考案の別の実施例にいて、製造者も刃物で高空気抵抗領域21の一部繊維を切断することで、低空気抵抗領域22を発生することができる。本考案は、異なる形状の低空気抵抗領域22を発生するため、刃物の形状を限定せず、片状や円筒状とすることもできる。針状棒による突き刺し及び刃物による切断という2つの実施例の相違点は、低空気抵抗領域22の繊維が残留するかどうかだけである。
細かく言うと、羽根1の製造過程において、先に述べたようにまず全部が高空気抵抗領域21の羽根1を提供し、そして針状棒又は刃物で高空気抵抗領域21に穴部或いは切口(低空気抵抗領域22)を発生するため、各低空気抵抗領域22が高空気抵抗領域21に囲まれる。高空気抵抗領域21及び低空気抵抗領域22は、羽根1繊維の分布密度の差を通じて、高空気抵抗領域21と低空気抵抗領域22がシャトルコック9の飛行過程中に、異なる空気抵抗を生じさせる。上記の製造方法からも分かる通り、低空気抵抗領域22は、穴部或いは切口とすると共に針状棒又は刃物の構造形状によって異なる形状を呈すことができ、例えば、菱形、梅の花の形、多辺形、楕円形、長方形等とすることができるが、これに限定されない。また、低空気抵抗領域22の長さが0.3mm〜2.6mmとし、長さが円形の低空気抵抗領域22の直径D又はその他の形状の低空気抵抗領域22の最大長さとすることができる。低空気抵抗領域22は円形の穴部又は長方形の切口であるかを問わず、好ましくはその面積がいずれも22mm2より小さいか又は等しい。
また、各低空気抵抗領域22の配置位置は、連結部10の位置と関係する。製造過程中において、製造者は突き刺す前の抵抗部20に複数本の仮想参考線23をレイアウトでき、参考線23が参考用表示のみで、実質的に存在する線とは限らない。参考線23と連結部10は角度θを交われ、角度θが40〜80度とし、本考案の実施例において、角度θが65度とした。角度θの数値は、天然羽毛の羽部と羽軸部の交角を参考にし、製造者が風洞実験を通じて角度θを調整することで、シャトルコック9が飛行している時、天然羽毛の気流形態に近づけさせる。例を挙げて言うと、羽根1の短対角線L2の長さが3mm〜11mmとする実施例において、角度θは50〜80度とすることができ;羽根1の短対角線L2の長さが10mm〜20mmとする実施例において、角度θは40〜70度とすることができる。
且つ、各参考線23は、間隔を置いて設けられ、羽根1の長対角線L1を画成する両端が頂部T及び底部Bとし、最も頂部Tに近い参考線23が頂部Tと6mm〜9mmの距離を有し、最も底部Bに近い参考線23が底部Bと6mm〜9mmの距離を有し、且つ好ましくは7mmの距離を有する。また、いずれかの2本の参考線23の間隔は、1mm〜21mmとすることができる。好ましくは、羽根1の短対角線L2の長さが3mm〜11mmとする実施例において、各参考線23の間隔は同樣に7mmとする。製造者は、所要の空気抵抗係数によって、参考線23の間隔を調整でき、3.5mmとすることもできる。羽根1の短対角線L2の長さが10mm〜20mmとする実施例において、各参考線23の間隔は2.5mm〜3.5mmとすることができる。
参考線23が設けられた時、製造者は、参考線23に沿って突き刺すことで低空気抵抗領域22を形成できる。言い換えると、抵抗部20の低空気抵抗領域22は、参考線23上に設けられ、2つの隣接する低空気抵抗領域22のつなぎ線が、参考線23とする。抵抗部20は、5〜40個の低空気抵抗領域22を設けることができ、好ましくは30個である。
上述をまとめると、本考案で提供する羽根は、少なくとも以下の利点を有する。抵抗部は高空気抵抗領域と低空気抵抗領域とを包括することで、羽根がシャトルコックの飛翔過程において、異なる空気抵抗を提供することで、天然シャトルコックの打感に近づけると共に天然シャトルコックの飛行安定性にも近づけさせる。
本実施形態は、本考案の好ましい実施例のみを例示し、長々とした説明を避けるため、全ての可能な変化の組み合わせを詳細に記載していない。しかしながら、上記各モジュール又は素子が必ず必要なわけではないことについて、この分野における通常の知識を有する者は、明白だろう。かつ本考案を実施するため、その他の比較的細部の従来モジュール又は素子も含む可能性がある。各モジュール又は素子は、いずれも需要を見て省略或いは修正でき、かついずれかの両モジュールの間に必ずそのモジュール又は素子が存在しないわけではない。
上記は実施例であり、本考案はそのような実施例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではない。例えば、本考案の基本構造から逸脱しない場合、均しく本考案が主張する権利範囲に属し、実用新案登録請求の範囲に準ずる。
1 羽根
10 連結部
20 抵抗部
21 高空気抵抗領域
22 低空気抵抗領域
23 参考線
9 シャトルコック
91 コルク
92 羽軸部
L1 長対角線
L2 短対角線
T 頂部
B 底部
θ 角度
D 直径
10 連結部
20 抵抗部
21 高空気抵抗領域
22 低空気抵抗領域
23 参考線
9 シャトルコック
91 コルク
92 羽軸部
L1 長対角線
L2 短対角線
T 頂部
B 底部
θ 角度
D 直径
Claims (11)
- 人工シャトルコックに運用される羽根であって、複数の前記羽根が各々複数の羽軸部及びコルクと結合して前記人工シャトルコックを形成し、前記羽根は、
前記羽軸部に連結する連結部と、
前記連結部に連結し、複数の低空気抵抗領域と高空気抵抗領域とを包括し、前記低空気抵抗領域が各々高空気抵抗領域内に囲まれる抵抗部と、
を含むことを特徴とする羽根。 - 前記連結部が、長直状を呈し、かつ前記羽軸部に連結することを特徴とする請求項1に記載の羽根。
- 前記高空気抵抗領域が前記連結部を環囲し、前記抵抗部に複数の仮想参考線を設け、前記低空気抵抗領域が各々前記仮想参考線上に設けられることを特徴とする請求項2に記載の羽根。
- 前記仮想参考線と前記連結部の間の交角は、各々40〜80度とすることを特徴とする請求項3に記載の羽根。
- 前記仮想参考線と前記連結部の間の交角は、各々65度とすることを特徴とする請求項4に記載の羽根。
- 各前記低空気抵抗領域の長さは、0.3mm〜2.6mmとすることを特徴とする請求項5に記載の羽根。
- 前記羽根は、密度が0.9g/cm3〜1.48g/cm3のプラスチック又は密度が1.4g/cm3〜1.9g/cm3のガラス繊維で製造されることを特徴とする請求項6に記載の羽根。
- 前記低空気抵抗領域が、針状棒で前記高空気抵抗領域を挿通して形成されることを特徴とする請求項7に記載の羽根。
- 前記羽根が、略凧形を呈し、長対角線と短対角線とを有し、前記長対角線の長さは30mm〜45mmで、前記短対角線の長さが10mm〜20mmとし、前記参考線の間は1mm〜21mmの間隔とすることを特徴とする請求項8に記載の羽根。
- 前記低空気抵抗領域の面積が、22cm2より小さいか又は等しいことを特徴とする請求項6に記載の羽根。
- コルクと、
一端が前記コルクに挿設された複数の羽軸部と、
前記羽軸部の他端に各々設けられた複数の請求項1〜10のいずれか一項に記載の羽根と、
を含むことを特徴とするシャトルコック。
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