JP3210688U - メカニカルシール - Google Patents

メカニカルシール Download PDF

Info

Publication number
JP3210688U
JP3210688U JP2017001187U JP2017001187U JP3210688U JP 3210688 U JP3210688 U JP 3210688U JP 2017001187 U JP2017001187 U JP 2017001187U JP 2017001187 U JP2017001187 U JP 2017001187U JP 3210688 U JP3210688 U JP 3210688U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
axis
annular
axial direction
outer peripheral
mechanical seal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017001187U
Other languages
English (en)
Inventor
敏弘 菅家
敏弘 菅家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Eagle Industry Co Ltd
Original Assignee
Eagle Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Eagle Industry Co Ltd filed Critical Eagle Industry Co Ltd
Priority to JP2017001187U priority Critical patent/JP3210688U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3210688U publication Critical patent/JP3210688U/ja
Priority to CN201820297110.2U priority patent/CN208074168U/zh
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Sealing (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)

Abstract

【課題】メイティングリングとシールリングとの間における軸線方向の位置ずれを抑制することができるメカニカルシールを提供する。【解決手段】メカニカルシール1は、軸線x周りに環状のスリーブ10と、スリーブ10に嵌着されている環状のガスケット20と、ガスケット20に嵌着されている環状のメイティングリング30と、軸線x周りに環状のカートリッジ40と、カートリッジ40に嵌着されている環状のベローズ50と、ベローズ50の外周面に嵌着されている環状のドライビングバンド60と、カートリッジ40の支持部41に摺動可能に取り付けられている環状のシールリング70とを備える。ベローズ50の押さえ部52は、シールリング70と係合する係合部を有しており、ベローズ50は、軸線x周りの円周方向に亘って延びる外周側に向かって凸のリブ57を有しており、ドライビングバンド60はリブ57よりも軸線x方向において他方の側に位置している。【選択図】図1

Description

本考案は、メカニカルシールに関し、特に、内燃機関のウォータポンプの回転軸に用いられるメカニカルシールに関する。
従来から、ウォータポンプの回転軸にはメカニカルシールが使用されている。図6は、この種の従来のメカニカルシール100の使用状態を示すための部分断面図である。
図6に示すように、メカニカルシール100は、ウォータポンプ200のハウジング201の軸孔202と、ウォータポンプ200の回転軸203との間の間隙204に配設されている。メカニカルシール100は、回転軸203の外周面に嵌着されている軸線x周りに環状のスリーブ101と、スリーブ101に取り付けられている軸線x周りに環状のガスケット102と、ガスケット102を介在させてスリーブ101に圧入されているメイティングリング103とを備えている。また、メカニカルシール100は、ハウジング201の軸孔202に嵌着されているカートリッジ104と、カートリッジ104においてメイティングリング103に対向する位置に、軸線xに沿って移動可能に支持されているシールリング105と、軸線x方向内側においてシールリング105に取り付けられ、軸線x方向外側においてカートリッジ104に取り付けられているベローズ106と、ベローズ106に軸線xに向かう押付力を付与しているドライビングバンド107と、軸線xに沿う方向においてカートリッジ104とベローズ106との間に配設されているスプリング108とを備えている。
メカニカルシール100の使用状態において、ベローズ106及びスプリング108により、シールリング105は、軸線x方向において内側に向かって押圧されてメイティングリング103と接触しており、冷却液の漏洩の抑制を図っている。
ここで、従来のメカニカルシール100は、メイティングリング103とシールリング105との間において、軸線xを中心として環状に円周方向に連続する接触面を有しているため、この接触面の全体に亘り均一な接触圧力を有していることが望ましい。
しかしながら、実際には、メカニカルシール100の各構成部品101〜108の加工公差や各構成部品101〜108の組立公差の点から、組み立てられたメカニカルシール100において、メイティングリング103とシールリング105との間における軸線xに沿う方向の位置ずれが生じる場合がある。
この結果、メイティングリング103とシールリング105との接触面の面圧が不均一になることにより、メイティングリング103を回転させた場合、シールリング105との接触面において鳴きが生じるとともに、この接触面における密封性が低下してしまうことがある。このため、従来のメカニカルシール100においては、使用状態において、メイティングリング103とシールリング105との間における軸線xに沿う方向の位置ずれの抑制を図ることが求められていた。
本考案は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、メイティングリングとシールリングとの間における軸線方向の位置ずれを抑制することができるメカニカルシールを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本考案に係るメカニカルシールは、軸線方向に延びる筒状の部分である筒部と、前記軸線方向において前記筒部の一方の側の端部から外周側に延びる円盤状の部分である壁部とを有する前記軸線周りに環状のスリーブと、前記スリーブに嵌着されている前記軸線周りに環状のガスケットと、前記ガスケットに嵌着されている前記軸線周りに環状の部材であって、前記軸線方向において他方の側に面する面である環状の接触面を有するメイティングリングと、前記スリーブの筒部を収容可能に形成された前記軸線方向に延びる筒状の部分である支持部と、前記軸線方向において前記支持部の他方の側の端部から外周側に延びる円盤状の部分である壁部と、該壁部の外周側の端部から前記軸線方向において一方の側に延びる環状の部分である嵌合部とを有する前記軸線周りに環状のカートリッジと、前記カートリッジに嵌着されている前記軸線周りに環状の部分である取付部と、該取付部よりも外周側において前記軸線周りに環状の部分である押さえ部と、前記取付部と前記押さえ部との間に延びる環状の部分である押圧部とを有する弾性体から形成されたベローズと、前記ベローズの取付部の外周面に嵌着されている前記軸線周りに環状のドライビングバンドと、前記カートリッジの支持部に摺動可能に取り付けられており、前記軸線方向において前記メイティングリングの接触面に対向する面である押圧面を有する前記軸線周りに環状のシールリングとを備えており、前記ベローズの押さえ部は、前記軸線方向において他方の側から前記シールリングと係合する係合部を有しており、前記ベローズは、前記取付部において、前記軸線周りの円周方向の少なくとも一部に亘って延びる外周側に向かって凸のリブを有しており、前記ドライビングバンドは前記リブよりも前記軸線方向において他方の側に位置していることを特徴とする。
本考案の一態様に係るメカニカルシールにおいて、前記リブは、前記軸線周りの円周方向の全体に亘り連続して延びている。
本考案の一態様に係るメカニカルシールにおいて、前記ガスケットは、前記軸線方向において一方の側に面する面である外側接触面において、前記スリーブの壁部に接触しており、前記ガスケットの自由状態において、前記外側接触面は、前記軸線方向において一方の側に出っ張っている。
本考案の一態様に係るメカニカルシールにおいて、前記ガスケットの外側接触面は、内周側にテーパ状の面を有する。
本考案の一態様に係るメカニカルシールにおいて、前記メイティングリングは、外周側の面に、内周側に凹んだ前記軸線方向に延びる溝部を少なくとも一つ有しており、前記スリーブは、該スリーブの壁部の外周側の端部から前記軸線方向において他方の側に延び、前記メイティングリングの溝部内に挿入されている少なくとも一つの係止爪を有しており、前記係止爪は、前記軸線方向において他方の側に位置する部分である先端部において、前記軸線方向において一方の側に位置する部分である根元部よりも、幅が狭く形成されている。
本考案の一態様に係るメカニカルシールにおいて、前記係止爪の前記先端部の幅は、前記軸線方向において他方の側に向かって徐々に狭く形成されている。
本考案に係るメカニカルシールによれば、メイティングリングとシールリングとの間における軸線方向の位置ずれを抑制することができるメカニカルシールを提供することができる。
本考案の実施の形態に係るメカニカルシールの概略構成を示すための軸線に沿う断面における断面図である。 図1に示すメカニカルシールの部分拡大断面図である。 図1に示すメカニカルシールのガスケットの自由状態における部分拡大断面図である。 図1に示すメカニカルシールのメイティングリング、スリーブ、及びガスケットを図1におけるZ方向に見た部分拡大平面図である。 本考案の実施の形態に係るメカニカルシールの使用状態を示すための軸線に沿う断面における断面図である。 従来のメカニカルシールの概略構成を示すための軸線に沿う断面における部分断面図である。
以下、本考案の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本考案の実施の形態に係るメカニカルシール1の概略構成を示すための軸線xに沿う断面における断面図であり、図2は、図1に示すメカニカルシール1の部分拡大断面図である。本考案の実施の形態に係るメカニカルシール1は、例えば、自動車のウォータポンプにおいて、ウォータポンプのハウジングと、このハウジング内に挿通されたウォータポンプの回転軸との間を密閉するために適用される。
以下、説明の便宜上、軸線x方向において矢印a(図1参照)方向を内側(軸線方向において一方の側)とし、軸線x方向において矢印b(図1参照)方向を外側(軸線方向において他方の側)とする。具体的には、外側とは、メカニカルシール1の使用状態において、冷却液(クーラント液)等の密封対象物が存在しない若しくは密封対象物を存在させないようにする領域に面する方向であり、内側とは、メカニカルシール1の使用状態において、密封対象物が存在する領域に面する方向である。また、軸線xに垂直な方向(以下、径方向ともいう。)において、軸線xから離れる方向(図1の矢印c方向)を外周側とし、軸線xに近付く方向(図1の矢印d方向)を内周側とする。
メカニカルシール1は、図1に示すように、軸線x方向に延びる筒状の部分である筒部11と、軸線x方向において筒部11の一方の側(内側)の端部から外周側に延びる円盤状の部分である壁部12とを有する軸線x周りに環状のスリーブ10を備えている。スリーブ10は、更に、スリーブ10の壁部12の外周側の端部から軸線x方向において他方の側(外側)に延びている少なくとも一つの係止爪13を有している。
スリーブ10の筒部11は、例えば図2に示すように、外側の部分が内周側に出っ張っており、軸線xに沿って延びる円筒状又は略円筒状の部分である内側筒部14と、内側筒部14よりも外側且つ内周側において軸線xに沿って延びる円筒状又は略円筒状の部分である外側筒部15とを有している。なお、スリーブ10の筒部11は、内側筒部14を有しておらず、外側の部分において内周側に出っ張っていなくてもよい。メカニカルシール1は、後述するように、メカニカルシール1の使用状態において、スリーブ10の外側筒部15において、ウォータポンプ2の回転軸2aに嵌着される。
壁部12は、図1,2に示すように、中空円盤状の部分である。係止爪13は、スリーブ10の壁部12の外周側の端部から外側に向かって延びており、延び方向に直交する幅方向に、直線状に又は曲線状に延びている。係止爪13の形状の詳細については後述する。
また、メカニカルシール1は、図1に示すように、スリーブ10に嵌着されている軸線x周りに環状のガスケット20を備えている。ガスケット20は、図1,2に示すように、軸線x方向に延びる筒状の部分である嵌着部21と、嵌着部21の内側の端部から外周側に延びる鍔状の部分である突き当て部22とを有している。
ガスケット20は、嵌着部21においてスリーブ10に嵌着されており、ガスケット20の嵌着部21は、図2に示すように、内周側の面である内周面23において、スリーブ10の内側筒部14の外周側の面である外周面14aと接触している。嵌着部21の内周面23は、径が内側筒部14の外周面14aの径より小さくなっており、この領域において内側筒部14の外周面14aに押し付けられるように、内側筒部14に対する嵌着部21の締め代が設定されている。嵌着部21には、内周面23に背向して外周面25が広がっている。外周面25は、外周方向に面する面であり、軸線xに沿って筒状に広がっている。
ガスケット20は、図1,2に示すように、軸線x方向において一方の側(内側)に面する面である内側接触面24を有しており、この内側接触面24においてスリーブ10の壁部12に接触している。内側接触面24は、ガスケット20の突き当て部22に形成されている。突き当て部22には、内側接触面24に背向して外側接触面26が広がっている。
また、メカニカルシール1は、図1に示すように、ガスケット20に嵌着されている軸線x周りに環状の部材であって、軸線x方向において他方の側(外側)に面する面である環状の接触面31を有するメイティングリング30を備えている。また、メイティングリング30は、外周側の面である外周面32に、内周側に凹んだ軸線x方向に延びる溝部33を少なくとも一つ有している。メイティングリング30の溝部33内には、スリーブ10の係止爪13が挿入されている。
メイティングリング30は、図2に示すように、断面が矩形又は略矩形であり、内周側の面である内周面34において、ガスケット20の嵌着部21の外周面25と接触している。メイティングリング30の内周面34は、径がガスケット20の嵌着部21の外周面25の径より小さくなっており、メイティングリング30と嵌着部21との間の締め代が設定されている。また、メイティングリング30は、図2に示すように、内側に面する面である押付面35において、ガスケット20の突き当て部22の外側接触面26に接触している。外周面32及び内周面34は、具体的には、軸線xに沿って筒状に広がっている。また、接触面31及び押付面35は、具体的には、軸線xに直交又は略直交する平面上又は略平面上に広がる面である。
また、メカニカルシール1は、図1に示すように、軸線x周りに環状のカートリッジ40を備えている。カートリッジ40は、支持部41と壁部42と嵌合部43とを有している。支持部41は、スリーブ10の筒部11を収容可能に形成された軸線x方向に延びる筒状の部分である。壁部42は、軸線x方向において支持部41の他方の側(外側)の端部から外周側に延びる円盤状の部分である。嵌合部43は、壁部42の外周側の端部から軸線x方向において一方の側(内側)に延びる環状の部分である。
支持部41は、図2に示すように、軸線xに沿って延びる円筒状又は略円筒状の部分である。支持部41は、支持部41の画成する内周側の空間にスリーブ10の筒部11が収容可能になっている。
壁部42は、図2に示すように、中空円盤状の部分であり、例えば軸線xに直交する又は略直交する平面に沿って延びている。嵌合部43は、図2に示すように、軸線xに沿って延びる円筒状又は略円筒状の部分である。
また、カートリッジ40は、支持部41と壁部42と嵌合部43とによって形成された外側に向かって凹む軸線x周りに環状の空間を有している。
メカニカルシール1は、後述するように、メカニカルシール1の使用状態において、カートリッジ40の嵌合部43において後述するウォータポンプ2のハウジング2bに嵌合されて固定される。従って、カートリッジ40の嵌合部43の外径は、ハウジング2bの軸孔の径よりも大きくなっている。
また、メカニカルシール1は、図1に示すように、弾性体から形成されたベローズ50を備えている。ベローズ50は、カートリッジ40に嵌着されている軸線x周りに環状の部分である取付部51と、取付部51よりも外周側において軸線x周りに環状の部分である押さえ部52と、取付部51と押さえ部52との間に延びる環状の部分である押圧部53とを有している。
ベローズ50の押さえ部52は、図2に示すように、軸線x方向において他方の側(外側)からシールリング70と係合する係合部55を有している。ベローズ50の係合部55は、内側を向いた面である環状の面である接触面55aと、内周側に面する面である押さえ面55bとを有している。押さえ面55bは、後述するシールリング70の外周面73に外周側から押し付けられるようになっている。
また、ベローズ50は、取付部51においてカートリッジ40の支持部41に外周側から嵌着されており、ベローズ50の取付部51は、内周側の面である内周面56において、カートリッジ40の支持部41の外周側の面である外周面41aと接触している。取付部51の内周面56は、カートリッジ40の支持部41の外周面41aに外周側から押し付けられるようになっている。
押圧部53は、環状の部材であり、円筒状であってもよく、断面が曲線を描く形状であってもよい。押圧部53は、メカニカルシール1の使用状態において弾性変形することにより、押さえ部52を内側に付勢するような形態となっている。また、ベローズ50は、図2に示すように、取付部51の外側の端部から外周側に延びる中空円盤状の部分であるフランジ部54を有している。
更に、ベローズ50は、取付部51において、軸線x周りの円周方向の少なくとも一部に亘って延びる外周側に向かって凸のリブ57を有している。リブ57は、軸線x周りの円周方向の全体に亘り連続して延びていてもよい。ベローズ50のリブ57は、図2に示すように、取付部51の外周側の面である外周面51aから外周側に突出した環状の部分である。リブ57は、内側の端部である内側端部分57aが軸線x方向において取付部51の内周面56よりも内側に位置していることが好ましい。これにより、後述するドライビングバンド60をベローズ50の取付部51の内周面56の外周側に配設することができる。
また、メカニカルシール1は、図1,2に示すように、ベローズ50の取付部51の外周面51aに嵌着されている軸線x周りに環状のドライビングバンド60を備えている。
ドライビングバンド60は、内周側の面である内周面60aにおいて、ベローズ50の取付部51の外周面51aと接触している。ドライビングバンド60は、内周面60aにおいて取付部51の外周面51aを外周側から押圧するようになっている。
また、ドライビングバンド60は、図1に示すように、リブ57よりも軸線x方向において他方の側(外側)に位置している。ドライビングバンド60は、図2に示すように、ドライビングバンド60の内側の面である内側端面60bが、ベローズ50のリブ57に当接する位置に配設されている。ベローズ50において、リブ57とフランジ部54との間の軸線x方向における間隔は、ドライビングバンド60の軸線x方向における間隔と同じ又は略同じであることが好ましい。後述するように、使用状態におけるドライビングバンド60の位置ずれを抑制できるからである。
また、メカニカルシール1は、図1に示すように、カートリッジ40の支持部41に摺動可能に取り付けられており、軸線x方向においてメイティングリング30の接触面31に対向する面である押圧面76を有する軸線x周りに環状のシールリング70を備えている。
シールリング70は、図2に示すように、ベローズ50の係合部55の押さえ面55bに接触する外周面73を有する断面が略矩形の基体部71と、基体部71において外側面75とは軸線x方向において背向する側(内側)から突出する、メイティングリング30の接触面31に押し付けられる押圧面76を有する押圧部72とを有している。
基体部71は、図2に示すように、軸線xを中心とする円筒状又は略円筒状の形状を有しており、外周面73と、内周面74と、外側面75とを有している。外周面73は、上述のように、ベローズ50の押さえ部52の係合部55の押さえ面55bが押し付けられるように形成されている。内周面74は、基体部71において外周面73に背向する面であり、カートリッジ40の支持部41が挿入可能になっており、シールリング70が内周面74においてカートリッジ40の支持部41上を摺動可能に形成されている。外側面75は、外周側の縁部において、ベローズ50の押さえ部52の係合部55の接触面55aが接触するように形成されている。
押圧部72は、基体部71の外側面75に背向して基体部71から内側に向かって飛び出しており、内側に押圧面76を有している。
また、メカニカルシール1は、図1に示すように、ベローズ50の押さえ部52の外周側の面である外周面52aに嵌着されている軸線x周りに環状のケース80と、軸線x方向においてカートリッジ40の壁部42とケース80との間に圧縮した状態で配設される軸線x周りに環状のスプリング90とを備えている。
次に、図3を用いて、本考案に係るメカニカルシール1のガスケット20についてより詳細に説明する。図3は、図1に示すメカニカルシールのガスケットの自由状態における部分拡大断面図である。
図3に示すように、ガスケット20の自由状態において、ガスケット20の内側接触面24は、軸線x方向において一方の側(内側)に出っ張っている。ガスケット20の自由状態とは、メカニカルシール1の組立前、即ちガスケット20がスリーブ10に嵌着される前の無負荷の状態である。また、ガスケット20において、図3に示すように、ガスケット20の内側接触面24は、内周側にテーパ状の面27を有する。
ガスケット20は、具体的には図3に示すように、突き当て部22の内側接触面24の断面における輪郭が内側に凸となるようになっている。内側接触面24は、軸線x方向において内側に向かうに連れて拡径するテーパ状の面若しくは略テーパ状の面であるテーパ面27と、テーパ面27の外周側の端部から外周側に軸線xに対し直交又は略直交する平面上又は略平面上に広がる面である垂直面28とから形成されている。ガスケット20において、内周面23とテーパ面27との間は、図3に示すように、角面取りがなされて傾斜面29が形成されていてもよい。なお、突き当て部22の内側接触面24は垂直面28を有していなくてもよい。
ガスケット20は、具体的には図3に示すように、嵌着部21の内周面23及び外周面25間の径方向厚さが、軸線x方向において外側に向かうに連れて内側における径方向厚さt1から径方向厚さt2に至るまで徐々に増加し、次いで、径方向厚さt2から径方向厚さt3に至るまで徐々に減少している。嵌着部21の外側における径方向厚さt3は、嵌着部21の内側における径方向厚さt1よりも薄い。また、ガスケット20は、嵌着部21の内周面23が嵌着部21の外周面25よりも、内側に長く形成されている。
次に、図4を用いて、本考案に係るスリーブ10の係止爪13とメイティングリング30の溝部33とについて説明する。図4は、図1に示すメカニカルシールのメイティングリング、スリーブ、及びガスケットを図1におけるZ方向に見た部分拡大平面図である。
メカニカルシール1において、図4に示すように、スリーブ10の係止爪13は、メイティングリング30の溝部33内に挿入されている。また、スリーブ10の係止爪13は、図4に示すように、軸線x方向において他方の側(外側)に位置する部分である先端部13bにおいて、軸線x方向において一方の側(内側)に位置する部分である根元部13cよりも、幅wが狭く形成されている。具体的には、スリーブ10の係止爪13は、係止爪13の先端部13bの延び方向に直交する方向の幅である幅w1が係止爪13の根元部13cの延び方向に直交する方向の幅である幅w2よりも狭く形成されている。また、スリーブ10の係止爪13は、係止爪13の根元部13cの幅w2がメイティングリング30の溝部33の延び方向に直交する方向の幅である幅w3よりも狭く形成されている。加工公差や組立公差の点から根元部13cの幅w2と溝部33のw3とを全く同一に設定することは難しいため、後述するように、根元部13cの幅w2と溝部33のw3との間隙gを極力狭くすることが好ましい。
また、係止爪13の先端部13bの幅w1は、軸線x方向において他方の側(外側)に向かって徐々に狭く形成されている。係止爪13は、具体的には図4に示すように、根元部13cにおいて、軸線xに沿って延びる周方向を向く根元側側面13d,13dを有しており、先端部13bにおいて、係止爪13の外側に面する端面である端面13aに向かって係止爪13が先細りになるように形成された円周方向を向く先端側側面13e,13eを有している。また、係止爪13は、先端部13bの先端側側面13e,13eから端面13aに滑らかに繋がる丸面取り部であるR部13f,13fを有している。係止爪13は、R部13fを有していなくてもよい。
メカニカルシール1において、スリーブ10の材質は、密封対象である冷却液(クーラント液)等の特性に応じて適宜選択されるものであり、例えばスリーブ10は、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、鋼板等から形成されている。ガスケット20は、ゴム製材料から形成されており、具体的にはフッ素ゴム(FKM)、アクリロニトリル・ブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Q)、クロロプレンゴム(CR)等から形成されている。メイティングリング30は、具体的には、炭化珪素、セラミック、超硬合金、カーボン材等から形成されている。カートリッジ40は、例えばステンレス鋼、アルミニウム、銅、鋼板等から形成されている。ベローズ50は、ゴム材から形成されている。シールリング70は、具体的には、炭化珪素、セラミック、超硬合金、カーボン材等から形成されている。
次に、上述の構成を有する本考案の実施の形態に係るメカニカルシール1の使用状態について説明する。図5は、本考案の実施の形態に係るメカニカルシール1の使用状態を示すための軸線に沿う断面における断面図である。
メカニカルシール1は、図5に示すように、スリーブ10の外側筒部15において、ウォータポンプ2の回転軸2aに嵌着されている。また、メカニカルシール1は、カートリッジ40の嵌合部43においてウォータポンプ2のハウジング2bの軸孔2cに嵌合しており、ウォータポンプ2のハウジング2bに対して位置決めされている。
また、使用状態におけるメカニカルシール1において、シールリング70の押圧面76は、ベローズ50の押圧部53とスプリング90とによってメイティングリング30の接触面31に押し付けられている。シールリング70は、シールリング70の押圧面76を介して、ベローズ50の係合部55の接触面55aにより加えられる軸線x方向における押付力と、スプリング90により加えられる軸線x方向における押付力との合力から成る軸線x方向の合成押付力を、メイティングリング30の接触面31に加えている。
ドライビングバンド60がベローズ50の取付部51に設けられたリブ57よりも外側に位置していることにより、即ちドライビングバンド60が軸線x方向においてリブ57とフランジ部54との間に位置していることにより、メカニカルシール1の使用状態において、ベローズ50の取付部51に対するドライビングバンド60の軸線x方向における位置ずれの抑制を図ることができる。このため、ドライビングバンド60を介して、ベローズ50の取付部51に所望の押付力を加えることができ、また、カートリッジ40の支持部41に対する均一な押付力を加えることができ、シールリング70を所望の力でメイティングリング30に押し付けることができる。このようにして、本考案によれば、メイティングリング30の接触面31とシールリング70の押圧面76との間の鳴きの発生の抑制を図るとともに、接触面31と押圧面76との間の密封性能の低下の抑制を図っている。
また、メカニカルシール1において、図5に示すように、ガスケット20の嵌着部21は、スリーブ10とメイティングリング30との径方向の間において圧縮され、スリーブ10とメイティングリング30との間の径方向の隙間の密閉を図っている。本実施の形態に係るメカニカルシール1においては、ガスケット20の嵌着部21は、径方向厚さが軸線x方向において外側に向かうに連れて厚くなっており、内周側及び外周側に凸となっているので、径方向においてメイティングリング30が移動した場合であっても、スリーブ10とメイティングリング30との間の間隔が径方向厚さt2を超えない範囲において、嵌着部21はスリーブ10とメイティングリング30との間の密封を図ることができる。このため、メイティングリング30の径方向における位置ずれに対する密封性能を向上させることができる。
また、メカニカルシール1において、図5に示すように、ガスケット20の突き当て部22は、スリーブ10とメイティングリング30との軸線x方向の間において圧縮され、メイティングリング30を外側に押圧している。本実施の形態に係るメカニカルシール1においては、ガスケット20の突き当て部22は、内側接触面24が内側に向かって出っ張っているので、軸線x方向においてメイティングリング30が移動した場合であっても、メイティングリング30のスリーブ10に対する軸線x方向におけるずれ幅が内側接触面24の出っ張り分を超えない範囲において、突き当て部22はメイティングリング30を軸線x方向に押圧することができ、メイティングリング30の接触面31とシールリング70の押圧面76との接触状態を維持することができる。このため、メイティングリング30の軸線x方向におけるずれに対して、メイティングリング30の接触面31に対するシールリング70の押圧面76の押付力の維持を図ることができる。このため、メイティングリング30とシールリング70との接触面における鳴きの発生の抑制を図るとともに、この接触面における密封性能の低下の抑制を図ることができる。
また、本考案によれば、根元部13cの幅w2と溝部33のw3との間隙gを極力狭くできるため、メカニカルシール1の使用状態において、係止爪13の溝部33内での往復動する範囲を小さくでき、ひいては鳴きの発生を抑制することができる。
このように、本考案の実施の形態に係るメカニカルシール1によれば、メイティングリング30とシールリング70との間における軸線方向の位置ずれを抑制することができる。
以上、本考案の実施の形態について説明したが、本考案は上記本考案の実施の形態に係るメカニカルシール1に限定されるものではなく、本考案の概念及び実用新案登録請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要の形状、材料、配置、サイズ等は、本考案の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
また、本実施の形態に係るメカニカルシール1は、内燃機関のウォータポンプの回転軸に適用されるものとしたが、本考案に係るメカニカルシールの適用対象はこれに限られるものではなく、他の車両や汎用機械、産業機械等の回転軸等、本考案の奏する効果を利用し得る全ての構成に対して、本考案は適用可能である。
1,100 メカニカルシール
2,200 ウォータポンプ
2a,203 回転軸
2b,201 ハウジング
2c,202 軸孔
10,101 スリーブ
11 筒部
12 壁部
13 係止爪
13a 端面
13b 先端部
13c 根元部
13d 根元側側面
13e 先端側側面
13f R部
14 内側筒部
14a 外周面
15 外側筒部
20,102 ガスケット
21 嵌着部
22 突き当て部
23 内周面
24 内側接触面
25 外周面
26 外側接触面
27 テーパ面
28 垂直面
29 傾斜面
30,103 メイティングリング
31 接触面
32 外周面
33 溝部
34 内周面
35 押付面
40,104 カートリッジ
41 支持部
41a 外周面
42 壁部
43 嵌合部
50,106 ベローズ
51 取付部
51a 外周面
52 押さえ部
52a 外周面
53 押圧部
54 フランジ部
55 係合部
55a 接触面
55b 押さえ面
56 内周面
57 リブ
57a 内側端部分
60,107 ドライビングバンド
60a 内周面
60b 内側端面
70,105 シールリング
71 基体部
72 押圧部
73 外周面
74 内周面
75 外側面
76 押圧面
80 ケース
90,108 スプリング
204 間隙
a 内側
b 外側
c 外周側
d 内周側
g 間隙
t1,t2,t3 厚さ
w1,w2,w3 幅
x 軸線

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる筒状の部分である筒部と、前記軸線方向において前記筒部の一方の側の端部から外周側に延びる円盤状の部分である壁部とを有する前記軸線周りに環状のスリーブと、
    前記スリーブに嵌着されている前記軸線周りに環状のガスケットと、
    前記ガスケットに嵌着されている前記軸線周りに環状の部材であって、前記軸線方向において他方の側に面する面である環状の接触面を有するメイティングリングと、
    前記スリーブの筒部を収容可能に形成された前記軸線方向に延びる筒状の部分である支持部と、前記軸線方向において前記支持部の他方の側の端部から外周側に延びる円盤状の部分である壁部と、該壁部の外周側の端部から前記軸線方向において一方の側に延びる環状の部分である嵌合部とを有する前記軸線周りに環状のカートリッジと、
    前記カートリッジに嵌着されている前記軸線周りに環状の部分である取付部と、該取付部よりも外周側において前記軸線周りに環状の部分である押さえ部と、前記取付部と前記押さえ部との間に延びる環状の部分である押圧部とを有する弾性体から形成されたベローズと、
    前記ベローズの取付部の外周面に嵌着されている前記軸線周りに環状のドライビングバンドと、
    前記カートリッジの支持部に摺動可能に取り付けられており、前記軸線方向において前記メイティングリングの接触面に対向する面である押圧面を有する前記軸線周りに環状のシールリングとを備えており、
    前記ベローズの押さえ部は、前記軸線方向において他方の側から前記シールリングと係合する係合部を有しており、
    前記ベローズは、前記取付部において、前記軸線周りの円周方向の少なくとも一部に亘って延びる外周側に向かって凸のリブを有しており、前記ドライビングバンドは前記リブよりも前記軸線方向において他方の側に位置していることを特徴とするメカニカルシール。
  2. 前記リブは、前記軸線周りの円周方向の全体に亘り連続して延びていることを特徴とする請求項1記載のメカニカルシール。
  3. 前記ガスケットは、前記軸線方向において一方の側に面する面である内側接触面において、前記スリーブの壁部に接触しており、
    前記ガスケットの自由状態において、前記内側接触面は、前記軸線方向において一方の側に出っ張っていることを特徴とする請求項1記載のメカニカルシール。
  4. 前記ガスケットの内側接触面は、内周側にテーパ状の面を有することを特徴とする請求項3記載のメカニカルシール。
  5. 前記メイティングリングは、外周側の面に、内周側に凹んだ前記軸線方向に延びる溝部を少なくとも一つ有しており、
    前記スリーブは、該スリーブの壁部の外周側の端部から前記軸線方向において他方の側に延び、前記メイティングリングの溝部内に挿入されている少なくとも一つの係止爪を有しており、
    前記係止爪は、前記軸線方向において他方の側に位置する部分である先端部において、前記軸線方向において一方の側に位置する部分である根元部よりも、幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項1又は3記載のメカニカルシール。
  6. 前記係止爪の前記先端部の幅は、前記軸線方向において他方の側に向かって徐々に狭く形成されていることを特徴とする請求項5記載のメカニカルシール。
JP2017001187U 2017-03-17 2017-03-17 メカニカルシール Active JP3210688U (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017001187U JP3210688U (ja) 2017-03-17 2017-03-17 メカニカルシール
CN201820297110.2U CN208074168U (zh) 2017-03-17 2018-03-02 机械密封装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017001187U JP3210688U (ja) 2017-03-17 2017-03-17 メカニカルシール

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3210688U true JP3210688U (ja) 2017-06-01

Family

ID=58794541

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017001187U Active JP3210688U (ja) 2017-03-17 2017-03-17 メカニカルシール

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP3210688U (ja)
CN (1) CN208074168U (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
CN208074168U (zh) 2018-11-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6147946B1 (ja) 密封装置
JP5547354B1 (ja) 密封装置
JP4800158B2 (ja) 回転軸シール
JPWO2006001353A1 (ja) シール装置
US20160178065A1 (en) Mechanical seal
JP5914682B2 (ja) 密封装置
US11300210B2 (en) Mechanical seal
JP5797264B2 (ja) メカニカルシール
JP7046928B2 (ja) メカニカルシール
JP3210688U (ja) メカニカルシール
JP2015059601A (ja) 軸封装置
JP3192748U (ja) 密封装置
WO2020250577A1 (ja) 密封装置
JP7090810B2 (ja) 密封装置
JP2008075679A (ja) 密封装置
JP3293075B2 (ja) リップ型シール
JP2013194764A (ja) 密封装置及び密封構造
JPH0712762Y2 (ja) 密封装置
JP6426828B2 (ja) 密封装置
KR20200097800A (ko) 밀봉장치
JP3762529B2 (ja) 密封装置
JP2005207520A (ja) メカニカルシール装置
CN213598577U (zh) 密封装置及密封结构
JP3533847B2 (ja) シールリング
JP4324782B2 (ja) 密封装置

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3210688

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250