JP3210659B2 - 空気圧を用いた力制御装置 - Google Patents
空気圧を用いた力制御装置Info
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Description
す。この力制御装置は、空気圧源2の圧縮空気を減圧弁
4で所定の圧力に減圧し、これを切換え弁6によってシ
リンダ8のロッド側8A及びヘッド側8Bに選択的に供給
し、駆動ロッド10にかかる駆動力を制御するというもの
である。圧力を制御しない側のシリンダ内空気は、ショ
ック防止のため絞り弁12又は14を介して大気に放出され
る。なお、符号16及び18は圧力が供給されるときにのみ
空気を流れ易くするためのチェック弁である。
うな力制御装置にあっては、駆動力の連続的な制御(任
意の値の駆動力を発生させる制御)ができず、又シリン
ダ8の摩擦力により、発生する駆動力の精度が低下する
という問題があった。更に、力が整定するまでの時間が
長く、応答性が低いという問題もあった。本発明は、こ
のような従来の問題に鑑みてなされたものであって、応
答性が良く、しかも任意の値の駆動力を精度良く発生す
ることのできる空気圧を用いた力制御装置を提供するこ
とを目的とする。
配置され、負荷に連結される駆動ロッドが連結又は一体
的に延在されたピストンと、 該ピストンの内部に該ビストンの摺動方向と同一の方
向に摺動自在に配置され、外周に溝部の形成されたスプ
ールと、 該スプールの外周に、前記ピストンと一体的に連結さ
れて配置されたスリーブと、 該スプールを、ねじ−ナットの螺合機構を介して前記
ピストン内で摺動・位置決めする電気モータと、圧縮空
気源、前記シリンダボディ内でピストンによって分割さ
れてできた2つの気密室、及び大気の4者の間で形成し
た空気通路と、を備え、 該空気通路のうち、前記スリーブ内に形成された空気
通路の少なくとも1つが、当該空気通路の前記スリーブ
の溝部に対する開口断面積がスプールの摺動方向におい
て異なるような形状で形成され、 前記スプールの外周に形成された溝部により、前記空
気通路における空気の流れ方向を、該スプールの位置に
依存して切換え、前記伝動モータによる前記スプールの
摺動・位置決めに対応して前記ピストンを摺動・位置決
めすると共に、スプールの位置に応じて、該スプールの
特定の溝部が前記開口断面積が異なる空気通路の特定の
開口断面積の側と連結される構成であって、電気的な位
置指令値に応じて前記駆動ロッドが位置決めされる電気
−空気アクチュエータと、前記電気−空気アクチュエー
タが所定の位置指令値を受けて前記駆動ロッドを位置決
めしようとする際に、該駆動ロッドの位置決めが、負荷
側からの反力によって阻止されることに伴って駆動ロッ
ドに発生する駆動力を検出する力検出器と、該力検出器
の検出信号と目標駆動力との偏差を取る加算器と、前記
偏差の比例値と積分値を求めるとともに該偏差の比例値
と積分値を加算することにより前記所定の位置指令値を
算出する演算器と、を備えたことにより、上記目的を達
成したものである。
るシステムを構築するために、まず電気的な位置指令信
号(指令値)に応じて駆動ロッドが位置決めされる電気
−空気アクチュエータを用いるようにしている。このア
クチュエータに対して目標駆動力を入力してやると、こ
れによって実際に検出された駆動力との偏差が発生する
ようになり、この偏差を零とするような位置指令値が発
生する。
令値に応じた位置に駆動ロッドを位置決めしようとす
る。ところが、このアクチュエータによって位置決めさ
れる(あるいはされようとする)駆動ロッドの位置決め
が、負荷側からの反力によって阻止されると、反作用に
より当該反力に相当する大きさで負荷側を駆動しようと
する駆動力が発生する。
ある駆動ロッドのそのときの駆動力を力検出器によって
検出し、この検出値と目標駆動力との偏差をとり、この
偏差の比例値と積分値を求めるとともに該比例値と積分
値を加算することにより前記電気−空気アクチュエータ
の当初の位置指令値を算出する。そして、この算出値を
アンプによって増幅して前記電気−空気アクチュエータ
に入力するものである。
号に対応して駆動ロッドを位置決めするように応答する
ものであり、力指令に対して直接的に応答するものでは
ないが、駆動ロッドの位置決めが負荷側からの反力によ
って阻止されることで発生する力をフィードバックする
ことにより、その位置決めの連続制御性を力制御の連続
制御性に合理的に置換えることが可能である。
信号に応じて駆動ロッドが位置決めされる電気−空気ア
クチュエータの構成自体については特に限定するもので
はないが、例えば特開昭62−270801号公報に開示されて
いるようなアクチュエータを採用することができる。
又、後述する実施例(これ自体は未公知)で示されるよ
うなアクチュエータも採用することもできる。
説明する。第1図及び第2図において100が電気−空気
アクチュエータである。この電気−空気アクチュエータ
は、これ自体未公知であるため、まずこの構成から詳細
に説明する。
且つ摺動自在にピストン104が組込まれている。該ピス
トン104には同軸にスリーブ106が一体的に固定され、且
つ負荷に連結される駆動ロッド108がこのスリーブ106に
一体的に連結されている。この駆動ロッド108はシリン
ダボディ102の底面部102Aを貫通しており、軸受部102B
によって摺動自在に支持されている。なお符号110はロ
ッドシールである。
体化されているスリーブ106の内部には、該ピストン104
の摺動方向と同一の方向に摺動可能なようにスプール11
2が組込まれている。このスプール112には、回り止めの
キー114が取付けられている。又、スプール112のピスト
ン104に対する軸方向の変位を制限するためにストッパ1
16が設けられている。
り、ボールねじシャフト120が螺合している。このボー
ルねじシャフト120の軸端はベアリング122によりカバー
132に回転自在に取付けられており、且つカップリング1
24を介してステッピングモータ128と連結されている。
ピストン104のステッピングモータ128側には、キー溝13
0が切られており、カバー132に固定されたキー134との
係合により、該ピストン104の摺動の案内及び回転の防
止がなされるようになっている。
6の内部には空気が通る通路151〜158が設けられ、圧縮
空気源136、シリンダボディ102内でピストン104によっ
て分割されてできた第1、第2気密室138、140、及び大
気142の4者の間を連結している。これらの通路151〜15
8は、スプール112の外周に形成された溝部112A、112Bに
より、スプール112の位置に依存して各通路151〜158を
通る空気の流れ方向を切換える構成とされている。
ように、スプール112とスリーブ106とによって構成され
るバルブ部分は、第1気密室(定圧室)138から第2気
密室(制御圧室)140へ流れ込む空気流量と、第2気密
室140から大気142へ流れ出す空気流量とを等しくするた
め、即ち駆動ロッド108が後退するときの速度と前進す
るときの速度とを等しくするため、スリーブ106の通路1
55の円周方向の長さ11、12を前後方向(軸方向)で差を
もたせた構造にしている。
の空気圧Psを約7Kgf/cm2、第2気密室140での室圧を約1
/2Ps=3.5Kgf/cm2とすると、駆動ロッド108が後退する
ときは7Kgf/cm2→3.5Kgf/cm2の空気が通路155を流れる
ことになり、一方駆動ロッド108が前進するときには、
3.5Kgf/cm2→1Kgf/cm2(大気)の空気が通路155を流れ
ることになる。
で同一にしていた場合には、後者は前者の1/1.7の空気
しか流れなくなり、それだけ応答性が劣ることになる。
このため、この実施例では、スリーブ106内の通路155の
断面積を駆動ロッド108が前進するときに用いられる部
分X1の円周方向の長さ11を、後退するときに用いられる
部分X2の円周方向の長さ12の約1.7倍とし、該駆動ロッ
ド108の前進及び後退の応答速度を等しく確保するよう
にしたものである。
負荷(駆動対象物)20との間にはロードセル40が配置さ
れている。このロードセル40の力検出信号は、加算器
(減算器)50に入力され、ここで力指令値(目標駆動
力)との偏差eが演算される。演算器80によって、この
偏差の比例値と積分値を求めるとともに該比例値と積分
値を加算する処理がなされ、モータ位置指令値としてア
ンプ90に出力される。アンプ90では、このモータ位置指
令値を増幅した上で電気−空気アクチェエータ100のス
テッピングモータ128に出力するようになっている。
図を参照して、ステッピングモータ128が軸側から見て
時計方向に回転すると、ボールねじシャフト120も一体
的に回転する。このボールねじシャフト120に螺合して
いるナット118は、スプール112に固定されており、且つ
このスプール112はキー114によってピストン104に対し
て回り止めがなされ、このピストン104はキー134によっ
てカバー132に対して回り止めされている。このため結
局ナット118は前記ボールねじシャフト120の回転によっ
て前進を開始する。又このナット118の前進によってス
プール112も一体的に前進する。
スリーブ106の通路154〜156との間に偏差が生じ、第2
図破線に示されるような状態となる。このため通路15
1、第1気密室138、通路152、153、及びスプール112の
溝部112Aが閉じた空間となるため、圧縮空気源136から
の空気の流入が阻止される。
5、溝部112B、通路156、157、158を介して大気142へ放
出される。従って第2気密室140の空気圧が下がり、ピ
ストン104の前後方向の力バランスが崩れ(もし負荷側
からの反力がなければ)、該ピストン104がスリーブ10
6、駆動ロッド108と共に前進する。
には移動しないため、やがてスプール112の溝部112A、1
12Bとスリーブ106の通路154〜156との偏差が再び0とな
ったところで第1気密室の空気の流出が止まり、ピスト
ン104の移動も停止する。
よってボールねじシャフト120を回転し、ナット118を任
意の位置で位置決めすると、この位置決めされた軸方向
位置に対応して駆動ロッド108が摺動・位置決めされる
ことになる。
し、スプール112が後退すると、スプール112の溝部112
A、112Bとスリーブ106の通路154〜156との間に前進時と
逆側に偏差が生じ、第2気密室140の空気の大気142への
放出が阻止されると共に、圧縮空気源138に連通されて
いる第1気密室138の空気が通路152、153、溝部112A、
通路155、154を介して第2気密室140に流れ込む。
り、ピストン104の前後方向の力バランスが崩れ、該ピ
ストン104は後退する。この後退によりスプール112の溝
部112A、112Bとスリーブ106の通路154〜156との偏差が
再び0になったところでそれ以上の空気の移動が阻止さ
れ、ピストン104の後退が完了する。
は通路155の円周方向の長さ11、12に違いをもたせたこ
とにより、スプール112の溝部112A、112Bとスリーブ106
の通路154〜156との偏差に対する流量の比が同一になっ
ており、このため応答性が前進時と後退時とで等しくな
っている。
ため「駆動ロッド108位置決め」に関し、負荷側からの
反力がなく、駆動ロッド108が自由に動ける場合につい
て説明してきたが、駆動力を発生する装置である以上、
実際には負荷側からは反力が返ってくるため、この反力
に対応した力が「駆動ロッド108に現に発生している駆
動力」として発生することになる。そして、この「駆動
力」がロードセル(力検出器)40で検出されてフィード
バックされ、目標駆動力と比較される。
ド108の先端と負荷20との間にはロードセル40が設けら
れているため、駆動ロッド108が負荷を駆動している駆
動力がリアルタイムで検出される。この力検出信号は、
加算器50に力フイードバック信号として入力され、力指
令値(目標値)と加算(減算)され、偏差eが演算器80
に出力される。演算器80では、偏差の比例値と積分値を
求めるとともに該比例値と積分値を加算することによ
り、応答性が改善されたモータ位置指令値が演算され
る。このモータ位置指令値は、アンプ90に入力され、こ
こでステッピングモータ128を駆動し得るほどに増幅さ
れる。
力検出値とフィードバックされた力検出値とが等しくな
り、偏差eが零となったところで電気−空気アクチュエ
ータが平衡して止まり、その力が維持される。ここで、
ピストン、ロッドの摩擦力が力制御の精度を低下させる
のを防止するため、演算器80において算出される位置指
令値の、特に積分成分が有効に機能し、応答性が非常に
速くなっている。
を用いて実際に力制御を試験してみたときの結果を示
す。
して出力である駆動力がヒステリシスを持つことなく高
い精度で追随していることがわかる。又、第6図のステ
ップ応答(動特性)では、力指令に対して非常に高い応
答性で駆動力が追随していることがわかる。なお、前述
したように、本発明においては、電気−空気アクチュエ
ータ自体については上記実施例のものに限定されない。
気−空気アクチュエータを構成する主要素としてスプー
ル弁を用いるようにしたため、コストの低減をはかるこ
とができ、またモータの駆動力の大幅な低減が図れるこ
とから応答性をより向上させることができ、且つ特定の
位置での位置決めを安定して行うことができ、さらに力
制御を任意の値に連続的に制御することができるように
なり、且つ非常に高い応答性で力を制御することができ
るようになるという優れた効果が得られる。
ブロック図、 第2図は、上記制御装置で用いられている電気−空気ア
クチュエータの拡大縦断面図、 第3図は、第2図矢視III部分の部分斜視図、 第4図は、同じくIV−IV線に沿うスリーブの部分断面
図、 第5図は、上記装置による力指令に対する出力を示す線
図、 第6図は、上記装置におけるステップ応答の結果を示す
線図、 第7図は、従来の力制御装置の概略を示すブロック図で
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】シリンダボディ内に機密に且つ摺動自在に
配置され、負荷に連結される駆動ロッドが連結又は一体
的に延在されたピストンと、 該ピストンの内部に該ビストンの摺動方向と同一の方向
に摺動自在に配置され、外周に溝部の形成されたスプー
ルと、 該スプールの外周に、前記ピストンと一体的に連結され
て配置されたスリーブと、 該スプールを、ねじ−ナットの螺合機構を介して前記ピ
ストン内で摺動・位置決めする電気モータと、圧縮空気
源、前記シリンダボディ内でピストンによって分割され
てできた2つの気密室、及び大気の4者の間で形成した
空気通路と、を備え、 該空気通路のうち、前記スリーブ内に形成された空気通
路の少なくとも1つが、当該空気通路の前記スリーブの
溝部に対する開口断面積がスプールの摺動方向において
異なるような形状で形成され、 前記スプールの外周に形成された溝部により、前記空気
通路における空気の流れ方向を、該スプールの位置に依
存して切換え、前記伝動モータによる前記スプールの摺
動・位置決めに対応して前記ピストンを摺動・位置決め
すると共に、スプールの位置に応じて、該スプールの特
定の溝部が前記開口断面積が異なる空気通路の特定の開
口断面積の側と連結される構成であって、 電気的な位置指令値に応じて前記駆動ロッドが位置決め
される電気−空気アクチュエータと、 前記電気−空気アクチュエータが所定の位置指令値を受
けて前記駆動ロッドを位置決めしようとする際に、該駆
動ロッドの位置決めが、負荷側からの反力によって阻止
されることに伴って駆動ロッドに発生する駆動力を検出
する力検出器と、 該力検出器の検出信号と目標駆動力との偏差を取る加算
器と、 前記偏差の比例値と積分値を求めるとともに該偏差の比
例値と積分値を加算することにより前記所定の位置指令
値を算出する演算器と、 を備えたことを特徴とする空気圧を用いた力制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18578290A JP3210659B2 (ja) | 1990-07-13 | 1990-07-13 | 空気圧を用いた力制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18578290A JP3210659B2 (ja) | 1990-07-13 | 1990-07-13 | 空気圧を用いた力制御装置 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001151317A Division JP2002005102A (ja) | 2001-05-21 | 2001-05-21 | 空気圧を用いた力制御装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0473405A JPH0473405A (ja) | 1992-03-09 |
JP3210659B2 true JP3210659B2 (ja) | 2001-09-17 |
Family
ID=16176807
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18578290A Expired - Fee Related JP3210659B2 (ja) | 1990-07-13 | 1990-07-13 | 空気圧を用いた力制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3210659B2 (ja) |
-
1990
- 1990-07-13 JP JP18578290A patent/JP3210659B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0473405A (ja) | 1992-03-09 |
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