JP3210589B2 - 万能力学台車実験装置 - Google Patents

万能力学台車実験装置

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JP3210589B2
JP3210589B2 JP31376296A JP31376296A JP3210589B2 JP 3210589 B2 JP3210589 B2 JP 3210589B2 JP 31376296 A JP31376296 A JP 31376296A JP 31376296 A JP31376296 A JP 31376296A JP 3210589 B2 JP3210589 B2 JP 3210589B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガイドトラック上
において台車を直線的に移動し、この台車の速度、加速
度などの測定、ニュートンの第1〜第3の法則、運動量
保存の法則および力学的エネルギ保存の法則などの物理
的法則を確認するための万能力学台車実験装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】重力の作用による物体の速度、加速度あ
るいはニュートンの運動法則、運動量保存の法則および
力学的エネルギ保存の法則などの物理的法則(以下物理
的特性とする)を実験的に確認するための万能力学台車
実験装置が知られている。この万能力学台車実験装置
は、水平に延在するガイドトラックを備え、このガイド
トラックを水平に保持した状態において台車をばねや重
りにより走行させたり、あるいはガイドトラックの一部
あるいは全体を傾斜させ、重力あるいは重りの作用によ
りガイドトラック上において台車を直進的に移動させて
上記物理的特性を測定あるは観察するものである。ここ
で、台車の移動時の直進性を確保するために、台車には
4つの車輪が取り付けられ、ガイドトラックにはこの車
輪を案内するための断面凹形状あるいは凸形状のガイド
部が形成される。台車移動時において、台車の車輪はガ
イド部により案内されるため、台車はガイドトラック上
において直進的に移動することができる。
【0003】また、ガイドトラック上に台車の車輪間隔
と略同一の間隔を有する互いに平行な2本のレールを形
成し、このレールに車輪を嵌挿して台車の直進性を確保
することも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たようにガイド部により台車の直進性を維持することが
できるものの、台車の車輪とガイド部との摺動抵抗が大
きく、台車の移動による物理的特性を正確に測定あるい
は観察することができない。とくにレールを使用する場
合には、トレッドの誤差による摺動抵抗がかなり大き
く、実験結果に大きな誤差を含むものとなってしまう。
【0005】このため、ガイドトラック上にガイド部あ
るいはレールを形成することなく台車を転動させること
が考えられる。しかしながら、台車に4つの車輪を取り
付けた場合、4つの車輪のすべてを平等に転接するよう
に設置させることは台車の製作誤差など考慮すると非常
に困難であり、1つの車輪が浮いてしまい、台車の直進
性を確保することができない。
【0006】本発明の目的は、台車とガイドトラックと
の摺動抵抗が低減できるとともに、台車の直進性をも確
保することができる万能力学台車実験装置を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一実施の形態を示す図1
〜7を参照して説明すると、請求項1の発明は、レール
部12A,12Bを有するガイドトラック1と、ガイド
トラック1上をレール部12A,12Bに沿って転動す
る車輪22A,22B,22Cを有する台車20とを備
え、台車20をガイドトラック1上において直進走行さ
せ、台車20の移動に伴う物理的特性を計測する万能力
学台車実験装置に適用され、台車20は少なくとも3つ
の車輪22A,22B,22Cを有し、少なくとも3つ
の車輪22A,22B,22Cのうち、少なくとも2つ
の車輪22B,22Cのみが直列に配設されてレール部
12Aに転接し、他の車輪22Aはレール部12A,1
2B以外の部分を転接するよう台車20に各車輪を取り
付けてなることにより上記目的を達成する。
【0008】請求項2の発明は、ガイドトラック1は、
複数の断面逆U字形状のトラック部材11A,11B,
11Cからなり、各トラック部材11A,11B,11
Cの接続部においてレール部12A,12Bが形成され
てなる。請求項3の発明は、ガイドトラック1は、平面
部2と、平面部2に対する角度を変更可能な傾斜部3と
を有し、複数の断面略逆U字状のトラック部材11A,
11B,11Cに切欠部13A,13B,13Cを形成
して切欠部13A,13B,13Cにおいて弾性変形可
能とし、ガイドトラック1を切欠部13A,13B,1
3Cにおいて折り曲げて傾斜部3とする。請求項4の発
明は、台車20の移動に応じた電気信号を出力する出力
手段10A,10Bと、電気信号に基づいて台車20の
加速度を演算する演算手段30と、演算された加速度を
表示する表示手段33とをさらに備える。請求項5の発
明は、台車20に接続された平板状フック37と、フッ
ク37に磁力にて取り付け可能な分銅Wとをさらに備え
る。請求項6の発明は、台車20の上面に沿って設けら
れた引張ばね41と、引張ばね41の伸び量を示す目盛
り42とを備えた秤40A,40Bをさらに備える。
【0009】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が実施の形態に限定されるものではない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態に
係る万能力学台車実験装置を構成するガイドトラックを
示す正面図である。図1に示すように、本実施の形態に
係る万能力学台車実験装置を構成するガイドトラック1
は、水平に保持されるトラック平面部2と、トラック平
面部2に対して所定角度にて傾斜可能なトラック傾斜部
3と、トラック平面部2およびトラック傾斜部3を保持
するフレーム4と、後述する台車の落下を防止するフェ
ンス5A,5Bと、トラック平面部2、トラック傾斜部
3、フレーム4およびフェンス5A,5Bを支持する4
本の脚部6と、トラック平面部2およびトラック傾斜部
3の傾斜を水平に調節するために脚部6の先端に取り付
けられたレベルスクリュー7とを備える。
【0011】また、ガイドトラック1は、トラック傾斜
部3を傾斜させるためのスペーサ8およびガイドトラッ
ク1全体を傾斜させるためのスペーサ9を備える。さら
に、ガイドトラック1のフレーム4の側面には、トラッ
ク平面部2とトラック傾斜部3との継ぎ目を0点として
10cmごとに三角穴の指標17が取り付けられてい
る。
【0012】フェンス5A,5Bには滑車を有するセン
サ出力部10A,10Bが接続されており、センサ出力
部10A,10Bからの出力は計測器ユニット30に出
力される。計測器ユニット30は、2つの速度計31,
32と加速度計33とを備え、後述する台車の速度およ
び加速度を計測可能とされている。センサ出力部10
A,10Bをロータリー式のパルスエンコーダとする場
合、センサ出力部10A,10Bからは速度に正比例す
る周波数でパルス列信号が出力され、計測器ユニット3
0内の演算部において速度および加速度が演算される。
【0013】図2はトラック平面部2およびトラック傾
斜部3の詳細な構成を示す斜視図である。図2に示すよ
うに、トラック平面部2およびトラック傾斜部3は断面
逆U字形状のトラック部材11A,11B,11Cから
なる。トラック部材11Bの頂部の幅はトラック部材1
1A,11Cの頂部よりも大きく形成される。また、ト
ラック部材11A,11B,11Cの角部にはR面取り
が施されている。そして3つのトラック部材11A,1
1B,11Cは不図示のねじにより連結されてトラック
平面部2およびトラック傾斜部3を構成している。各ト
ラック部材11A,11B,11Cが連結されると、各
トラック部材11A,11B,11Cの面取り部によ
り、後述する台車を案内するためのレール部12A,1
2Bが形成される。
【0014】また、トラック部材11A,11B,11
Cには切欠部13A,13B,13Cがそれぞれ形成さ
れており、この切欠部13A,13B,13Cにてトラ
ック平面部2とトラック傾斜部3との継ぎ目が形成され
る。すなわち、切欠部13A,13B,13Cによりト
ラック部材11A,11B,11Cは折り曲げ易くな
り、後述するようにトラック傾斜部3の下方にスペーサ
8を挿入することにより、トラック傾斜部3がトラック
平面部2に対してスペーサ8の位置に応じた角度により
傾斜することとなる。
【0015】次いで、台車の構成について説明する。図
3は台車の構成を示す斜視図、図4は台車の構成を示す
図3のA方向矢視図、図5は台車の構成を示す図3のB
方向矢視図である。図3に示すように、台車20は、本
体21と、この本体21に取り付けられる3つの車輪2
2A,22B,22Cとからなる。本体21には、弾性
衝突実験に使用するために不図示のばねにより走行方向
に付勢されて突出する衝突ロッド23と、台車20の運
動を計測器ユニット30に伝える引き糸を取り付けるた
めのノック24A,24Bと、2台の台車を接続する際
に使用するマジックテープ(登録商標)25とを備え、
側面には台車20の中心位置を示す三角指標26が形成
されている。
【0016】図4に示すように、3つの車輪22A,2
2B,22Cのうち、車輪22Aは本体21の一側面の
外側に回転自在に取り付けられ、他の2つの車輪22
B,22Cは直列に並んで本体21の他側面の内側に回
転自在に取り付けられ、後述するようにガイドトラック
1のレール部12A,12Bに嵌挿される。この際、車
輪22B,22Cをレール部12Aに嵌挿した場合およ
びレール部12Bに挿嵌した場合のいずれであっても、
台車20の走行方向における中心線がずれることがない
ように台車20の幅が形成される。また、図5に示すよ
うに、2つの車輪22B,22Cの車軸は車輪22Aの
車軸よりもレール部12A,12Bに嵌挿する分下方に
取り付けられる。これにより、台車本体21はガイドト
ラック1と平行に走行することができる。なお、車輪2
2A,22B,22Cは回転時の抵抗を少なくするため
にミニチアベアリングにより本体21に取り付けられ
る。
【0017】次いで、本実施の形態の使用方法について
説明する。まず、速度の大きさを求める実験について説
明する。ガイドトラック1の上面に水準器を載置し、レ
ベルスクリュー7を調節してガイドトラック1の上面を
水平に設定する。そして台車20をガイドトラック1に
載置する。この際、図6に示すように、台車20の車輪
22B,22Cがレール部12Aにのみ嵌挿され、車輪
22Aはレール部12A,12B以外の平面部に載置さ
れる。なお、台車20を逆走させる際には、台車20の
車輪22B,22Cがレール部12Bにのみ嵌挿され、
車輪22Aはレール部12A,12B以外の平面部に載
置される。
【0018】次いで、図7に示すように、重りを取り付
けるための引き糸36をセンサ出力部10Bの滑車に懸
架し、引き糸36の一端に取り付けられたリング(不図
示)を台車20のノック24A,24Bのいずれかに引
っかける。なお、引き糸36の他端には重りを吊すため
のフック37が取り付けられている。
【0019】次いで、ガイドトラック1のトラック傾斜
部3の下方にスペーサ8を挿入し、トラック平面部2と
トラック傾斜部3との継ぎ目を支点として、トラック傾
斜部3をトラック平面部2に対して所望とする角度傾斜
させる。ここで、フェンス5Aの下方には係止部5Cが
接続されており、トラック部材11A,11B,11C
が継ぎ目において塑性変形しないようにする。すなわ
ち、トラック傾斜部3が所定角度以上に傾斜すると係止
部5Cがフレーム4に当接するため、トラック傾斜部3
はそれ以上傾斜することがなくなる。したがって、トラ
ック平面部2とトラック傾斜部3との継ぎ目が塑性変形
することはない。
【0020】そして、図7に示すように、台車20をト
ラック傾斜部3の所望とする位置に載置して台車20か
ら手を離すことにより、台車20はトラック傾斜部3に
おいて加速しトラック平面部2に進入した以降は等速運
動をする。この際、センサ出力部10Bにおいて台車2
0の速度に正比例する周波数のパルス列信号が出力さ
れ、計測器ユニット30において演算した速度が速度計
31,32に表示される。
【0021】次いで、加速度を求める実験について説明
する。上述したように、ガイドトラック1および台車2
0をセットする。この際、トラック傾斜部3は傾斜させ
ることなく、水平に保持する。次いで、引き糸36のフ
ック37に重りWを取り付ける。ここで、フック37を
鉄、重りWを磁石により構成することに重りWの取り付
けが容易となる。そして、図8に示すように、ガイドト
ラック1上の所望とする位置に台車20を載置して、台
車20から手を離すことにより、台車20は重りWによ
り加速しつつ図8の右方に移動する。この際、センサ出
力部10Bから出力されるパルス列信号に基づいて計測
器ユニット30において演算された加速度が加速度計3
3に表示される。また、重りWの重量を変化させること
により、台車20の加速度を変化させることができる。
【0022】このように、本実施の形態においては、台
車20の車輪22A,22B,22Cを3輪としたた
め、すべての車輪がガイドトラック1と接触することと
なる。したがって、車輪22A,22B,22Cの浮き
を防止して台車20の直進性を保持することができる。
また、ガイドトラック1のレール部12A,12Bに嵌
挿されるのは直列に設けられた車輪22B,22Cのみ
であるため、レール部12A,12Bとの摩擦抵抗も低
減され、さらにもう一つの車輪22Aの方向性に誤差が
あっても、2つの車輪22B,22Cはレール部12
A,12Bによりガイドされるため、台車20の直進性
を保持することができる。さらに、ミニチアベアリング
により車輪22A,22B,22Cを台車20に取り付
けるようにしたため、車輪22A,22B,22Cの回
転抵抗も大幅に低減することができる。したがって、略
完全に台車20の直進性を維持することができるととも
に、台車20を無摩擦に近い状態により走行させること
ができる。これにより、上述した等速度運動および等加
速度運動の実験を理論値に近い形にて行うことができ
る。
【0023】また、重りWを磁石により構成することに
より、重りWの取り付けが容易となるとともに、台車2
0がフェンス5A,5Bに衝突した際の衝撃により、重
りWがフック37から外れることを防止できる。例え
ば、2g程度の円盤状の重りWを複数枚用意しておけ
ば、重りWを順次負荷するだけで、簡単に重りの総重量
を変更することができる。
【0024】さらに、従来、ガイドトラック1はレール
を形成する必要があるため、プレスにて一体成形してい
たが、本実施の形態においては、ガイドトラック1を断
面逆U字形状のトラック部材11A,11B,11Cに
て構成したため、各トラック部材11A,11B,11
Cをねじにより連結するのみでレール部12A,12B
を形成することができる。したがって、ガイドトラック
1の作成が容易となる。また、トラック平面部2とトラ
ック傾斜部3との継ぎ目に切欠部13A,13B,13
Cを形成し、トラック部材11A,11B,11Cを弾
性的に変形してトラック傾斜部3を傾斜させるようにし
たため、従来のように、蝶番によりトラック傾斜部3を
傾斜させるものと比較して、トラック平面部2とトラッ
ク傾斜部3との継ぎ目に段差がなくなる。これにより、
トラック傾斜部3を傾斜させてガイドトラック1上にお
いて台車20を走行させた際に、トラック平面部2とト
ラック傾斜部3との継ぎ目において台車20が衝撃を受
けることがなくなって、台車20を円滑に走行させるこ
とができる。さらに、各トラック部材11A,11B,
11Cの角部に形成されたR面取りによりレール部12
A,12Bが形成されるため、レール部12A,12B
と台車20の車輪22B,22Cとの接触面積が少なく
なり、これにより、車輪22B,22Cとの摩擦抵抗を
一層低減することができる。
【0025】次いで、本実施の形態の他の使用方法につ
いて説明する。図9は本実施の形態の他の使用方法に係
る運動の第3法則すなわち作用反作用の法則の実験例を
示す図である。まず、上記速度および加速度を求める実
験と同様に、ガイドトラック1をセットする。そしてガ
イドトラック1上に、ばね秤40A,40Bを取り付け
た2台の台車20A,20Bを互いに逆向きに載置す
る。この際、台車20Aの車輪22B,22Cは上述し
た台車20と同様にレール部12Bに嵌挿されるが、台
車20Bの車輪22E,22Fは図10に示すようにレ
ール部12Aに嵌挿され、車輪22Dはレール部12
A,12B以外の部分に載置される。
【0026】台車20Bに引き糸36を取り付け、セン
サ出力部10Bの滑車に引っかけ、フック37には重り
Wを取り付ける。ここで、ばね秤40A,40Bは、図
11に示すように、引張ばね41とスケール42とから
なるものである。図12に示す従来のばね秤70におい
ては、ケース73内に引張ばね71が収容されているた
め、引張ばね71の先端部71Aがケース73に形成さ
れた孔73Aと摺動して摺動抵抗を生じ、正確な力を測
定することができなかった、これに対して本実施の形態
においては、引張ばね41はケースに収納されていない
ため、従来のような摺動抵抗を生じることがなく、作用
する力を正確に測定することができる。とくに、1g〜
10g程度の力で台車20を引張るような場合に摺動抵
抗の低減による効果が大きい。
【0027】そして、実験を始める前に2台の台車20
A,20Bを重りにより互いに反対方向に引っ張り、ば
ね秤40A,40Bの目盛りが互いに等しいか否かを確
認する。そして、2台の台車20A,20Bを図9に示
すガイドトラック1の左端に移動し、台車20A,20
Bから手を離す。この際、2台の台車20A,20Bは
互いに引っ張り合いながら等加速度運動をするため、こ
のときにばね秤40A,40Bの示す目盛りを読み取
り、台車20A,20Bに相互に作用する力を計測す
る。
【0028】なお、上記実施の形態においては、台車2
0に3つの車輪22A,22B,22Cを取り付け、車
輪22B,22Cを直列に配列しているが、車輪を4つ
とし、2つの車輪をガイドトラック1のレール部12
A,12Bに、他の2つの車輪をレール部12A,12
B以外の部分に載置してもよい。なお、この際は、1つ
の車輪が浮き上がる可能性が高いため、車輪の浮き上が
りを防止する何らかの措置を施す必要がある。
【0029】また、上記実施の形態においては、本発明
に係る万能力学台車実験装置を速度および加速度の大き
さを測定する実験、並びに作用反作用の実験に適用する
例について説明しているが、運動の第1、第2法則、運
動量保存の法則および力学的エネルギ保存の法則などを
確認する実験にも適用することができる。
【0030】以上の実施の形態と請求項との対応におい
て、トラック平面部2が平面部を、トラック傾斜部3が
傾斜部を、センサ出力部10A,10Bが出力手段を、
計測器ユニット30が演算手段を、加速度計33が表示
手段を構成する。
【0031】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、請求項1の
発明によれば、台車に取り付けられた少なくとも3つの
車輪のうち、直列に配設された少なくとも2つの車輪が
レール部に摺接されるため台車の直進性が保持される。
また、他の車輪はガイドトラック上においてレール部以
外の部分を転動するため、他の車輪の方向性に多少の誤
差があっても、台車は直進性を保持して安定してガイド
トラック上を走行することができる。さらに、車輪を3
輪とすることにより、車輪がガイドトラックから浮いて
しまうことを防止することができる。
【0032】請求項2の発明によれば、断面逆U字形状
のトラック部材が接続されることによるトラック部材間
の接続部にレール部が形成されるため、単にトラック部
材を成形して連結すればよく、これによりガイドトラッ
クを簡易に構成することができる。また、トラック部材
の角部はU字形状すなわち、R面取りが施されているた
め、レール部における台車の車輪との接触面積が少なく
なり、これにより車輪とガイドトラックとの摺動抵抗を
一層低減することができる。
【0033】請求項3の発明によれば、切欠部において
トラック部材を弾性変形し易くなり、これにより傾斜部
を平面部に対して容易に傾斜させることができる。請求
項4の発明によれば、出力手段から出力される電気信号
に基づいて演算手段において台車の加速度が演算される
ため、表示手段において台車の加速度を容易に知ること
ができる。請求項5の発明によれば、分銅は磁力により
フックに取り付けられるため、分銅を順次追加するのみ
で簡単に台車に作用する力を変更することができる。請
求項6の発明によれば、引張ばねおよび目盛りのみから
秤を構成するようにしため、従来のばね秤のように引張
ばねがケースと摺接することがなくなり、これにより微
小な力を正確に台車に作用させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る万能力学台車実験装
置を構成するガイドトラックを示す正面図
【図2】トラック平面部2およびトラック傾斜部3の詳
細な構成を示す斜視図
【図3】台車の構成を示す斜視図
【図4】台車の構成を示す図3のA方向矢視図
【図5】台車の構成を示す図3のB方向矢視図
【図6】台車の車輪がレール部に挿嵌される状態を示す
【図7】速度の大きさを求める実験例を説明するための
【図8】加速度の大きさを求める実験例を説明するため
の図
【図9】作用反作用の法則の実験例を説明するための図
【図10】台車の車輪がレール部に挿嵌される状態を示
す図
【図11】ばね秤の構成を示す図
【図12】従来のばね秤の構成を示す図
【符号の説明】
1 ガイドトラック 2 トラック平面部 3 トラック傾斜部 4 フレーム 5A,5B フェンス 8,9 スペーサ 10A,10B センサ出力部 11A,11B,11C トラック部材 12A,12B レール部 17 三角穴の指標 20,20A,20B 台車 22A,22B,22C,22D,22E,22F 車
輪 30 計測器ユニット 31,32 速度計 33 加速度計 40A,40B ばね秤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭57−170161(JP,U) 実開 昭48−77056(JP,U) 実開 昭56−145064(JP,U) 実開 平3−70317(JP,U) 実開 昭56−22551(JP,U) 実開 昭61−165566(JP,U) 実開 昭62−116277(JP,U) 実公 昭47−42856(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09B 23/00 - 23/12 G01M 17/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レール部を有するガイドトラックと、 該ガイドトラック上を前記レール部に沿って転動する車
    輪を有する台車とを備え、 該台車を前記ガイドトラック上において直進走行させ、
    該台車の移動に伴う物理的特性を計測する万能力学台車
    実験装置において、 前記台車は少なくとも3つの車輪を有し、該少なくとも
    3つの車輪のうち、少なくとも2つの車輪のみが直列に
    並んで前記レール部に転接し、他の車輪は前記レール部
    以外の部分を転接するよう前記台車に前記各車輪を取り
    付けてなることを特徴とする万能力学台車実験装置。
  2. 【請求項2】 前記ガイドトラックは、複数の断面逆U
    字形状のトラック部材からなり、該各トラック部材の接
    続部において前記レール部が形成されてなることを特徴
    とする請求項1記載の万能力学台車実験装置。
  3. 【請求項3】 前記ガイドトラックは、平面部と、該平
    面部に対する角度を変更可能な傾斜部とを有し、前記複
    数の断面略逆U字状のトラック部材に切欠部を形成して
    該切欠部において弾性変形可能とし、前記ガイドトラッ
    クを前記切欠部において折り曲げて前記傾斜部とするこ
    とを特徴とする請求項2記載の万能力学台車実験装置。
  4. 【請求項4】 前記台車の移動に応じた電気信号を出力
    する出力手段と、該電気信号に基づいて前記台車の加速
    度を演算する演算手段と、演算された加速度を表示する
    表示手段とをさらに備えたことを特徴とする請求項1、
    2または3記載の万能力学台車実験装置。
  5. 【請求項5】 前記台車に接続された平板状フックと、
    該フックに磁力にて取り付け可能な分銅とをさらに備え
    たことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の
    万能力学台車実験装置。
  6. 【請求項6】 前記台車の上面に沿って設けられた引張
    ばねと、該引張ばねの伸び量を示す目盛りとを備えた秤
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜5のいずれ
    か1項記載の万能力学台車実験装置。
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