JP3210516B2 - データ圧縮方式 - Google Patents

データ圧縮方式

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JP3210516B2
JP3210516B2 JP01295794A JP1295794A JP3210516B2 JP 3210516 B2 JP3210516 B2 JP 3210516B2 JP 01295794 A JP01295794 A JP 01295794A JP 1295794 A JP1295794 A JP 1295794A JP 3210516 B2 JP3210516 B2 JP 3210516B2
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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    • H04N19/10Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding
    • H04N19/102Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using adaptive coding characterised by the element, parameter or selection affected or controlled by the adaptive coding
    • H04N19/13Adaptive entropy coding, e.g. adaptive variable length coding [AVLC] or context adaptive binary arithmetic coding [CABAC]
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    • H04N19/00Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals
    • H04N19/90Methods or arrangements for coding, decoding, compressing or decompressing digital video signals using coding techniques not provided for in groups H04N19/10-H04N19/85, e.g. fractals
    • H04N19/91Entropy coding, e.g. variable length coding [VLC] or arithmetic coding

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Compression, Expansion, Code Conversion, And Decoders (AREA)
  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)
  • Compression Of Band Width Or Redundancy In Fax (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、データ圧縮の分野、詳
しくは画像データ圧縮の分野に関するものであるが、こ
れに限られるわけではない。
【0002】
【従来の技術】画像データをサブバンド成分に分離して
非相関化し、量子化し、エントロピー符号化する画像デ
ータ処理方式が提案されてきた。量子化は、或る程度の
データ圧縮を与えるが、情報内容の幾らかの損失を伴
う。引続いて行うエントロピー符号化は、更にデータを
圧縮する作用があるが、情報内容の損失はない。
【0003】公知のエントロピー符号化技法の1つは、
いわゆるランレングス(継続長)符号化である。代表的
なランレングス符号化器は、データストリーム内に連続
するゼロの列を求め、該データストリーム内の各ゼロ列
の代わりに符号(コード)ワードを割当てるものであ
る。あとで該データストリームを読出すとき、ランレン
グス符号を伸張し、原データストリームを再現すること
ができる。
【0004】この装置の変形として、合同写真専門家グ
ループ(JPEG)によって考案され、現在国際規格機
構によって検討されている標準方式の中で提案されてい
る形式のエントロピー符号化がある。このJPEGによ
り提案されたランレングス符号化方式は、12ビット以
上の解像度のサンプルの入力ストリームに対して動作す
るものである。非ゼロ値サンプルによって終わる連続ゼ
ロ値サンプル列は、「事象」として処理される。各事象
は、その列(ラン)におけるサンプル数及び終わりのサ
ンプルの値(終値)に従って符号化される。例えば、0
000004の値をもつ入力サンプルのランには、7の
ランレングス符号及び4の終値が割当てられる。値00
−2をもつサンプルのランには、ランレングス符号3と
終値−2が与えられる。入力ストリームにおける単一の
サンプルの値6(即ち、前に1以上のゼロ値サンプルが
ない値6のサンプル)には、ランレングス符号1と終値
6が与えられる。
【0005】考えられる終値は、後段のエントロピー符
号化のために概念的に複数グループに分けられる。各グ
ループは、正負の対称的な1組の終値を含み、各グルー
プにおける値の数は、2の累乗に等しい。図1の表に、
終値の各グループへの割当てを示す。第1グループは、
−1及び+1の終値を含む。第2グループは、−3,−
2,2,3の終値を含む。第3グループは、−7,−
6,−5,−4,4,5,6,7の終値を含む。以下同
様である。この表の左欄に示すように、各グループは、
1〜15の値をもつ4ビットのグループ符号により識別
される。ただし、同表には、符号1〜11をもつグルー
プのみを示す。
【0006】ランレングス符号化された各事象には、図
1の表による終値に応じて4ビット・グループ符号が割
当てられる。即ち、±1の値で終わるランには、どんな
長さでもグループ符号1(即ち、2進0001)が割当
てられる。±2又は±3の値で終わるランには、長さに
拘らずグループ符号2(即ち、0010)が割当てられ
る。以下同様である。データはそれから、コンマレス符
号化の一形式であるハフマン符号化を受け、それによ
り、有効コードがそれより長いコードの前に付かないと
いう特性をもつ1組のコードに事象が割当てられる。ハ
フマン符号は、入力コードの発生頻度に従って割当てら
れ、最もよく起こる事象には、最も短いハフマン符号が
割当てられる。ハフマン符号は、ランレングス符号とグ
ループ符号の考えられる組合せの各々に使用できる。即
ち、与えられたハフマン符号は、対応する事象のランレ
ングス(継続長)と、その終値が割当てられたグループ
とを識別するが、当該グループ内の個々の終値は識別し
ない。各事象に対する最終エントロピー符号化出力は、
当該事象に対するグループ内の個々の終値を識別するの
に十分な付加ビットより成る「PCMコード」を各ハフ
マン符号に付け足すことによって得られる。図1の表か
ら、終値のグループへの割当て方により、グループ符号
がPCMコードに必要な付加ビット数を示し、グループ
内の各終値に固有のビット列を割当てうることが分かる
であろう。例えば、符号3のグループは8つの終値を含
み、これら8終値の各々を他と識別するのに3ビットが
必要である。
【0007】終値を複数グループに概念的に割当てるこ
の技法は、必要なハフマン符号の数をかなり減少させる
ものである。大きな終値をもつ一定のランレングスの事
象には、同じハフマン符号が割当てられ、個々の事象の
識別は、グループ符号により与えられる長さの後続PC
Mコードによって行われる。よって、必要なハフマン符
号の総数は、ランレングスと終値の組合せの各々の符号
化に要する符号数に比べ、大きく減少する。
【0008】上述のように、JPEG符号化方式は、1
2ビット以上の解像度のサンプルに適用され、各サンプ
ルはその全体値に従って処理される。この「ワード毎
の」(word−wise)やり方は、該方式の実施を
複雑にし、特に該方式をASIC(特定用途向け集積回
路)設計で実施することを困難にしている。また、JP
EG方式は、最大ランレングスの16ゼロに対するハフ
マン符号を与えているが、そのほかのハフマン符号は、
非ゼロ値で終わるラン(列)に対してしか使用できな
い。したがって、該方式は、ランの全長が16より小さ
い場合、ゼロで終わるゼロ列を符号化する手段をもたな
い。これは、一定のブロック構成を必要とし、デジタル
テープレコーダ(DVTR)の場合のようにデータの符
号化が所定最大サイズの入力データサンプルのブロック
に対して行われる機器においては、問題となることがあ
る。データブロックが、16より小さいランレングスの
ゼロ値サンプル列で終わる場合、JPEG方式では、こ
のランを符号化できず、したがって該データブロックを
正確に符号化できない。更に、JPEG方式は、例えば
2047の値で終わる15ゼロのランのような極めて確
率の低い事象に対してまでハフマン符号を与えている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、符号
化が容易でASIC設計で実施できるデータ圧縮方式を
提供することである。本発明の他の課題は、DVTRの
ように所定サイズのデータブロックを符号化する場合で
も正確に符号化できるデータ圧縮方式を提供することで
ある。本発明の更に他の課題は、データ圧縮に際し必要
なハフマン符号の数を減らすことである。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、一面
からみて、考えられる入力サンプル値が夫々2の累乗に
等しい或る数のサンプル値を含む複数グループに概念的
に分けられた、nビット・データサンプルの入力ストリ
ームを圧縮するデータ圧縮装置であって、次のような構
成要素を具えたデータ圧縮装置を提供する。
【0011】少なくとも各非ゼロ値入力サンプルに対す
る符号ワードを発生する手段であって、符号ワードを、
各グループ内に値をもつサンプルに対する符号ワード
が、一方のタイプの最上位ビットを同じ位置(この位置
はグループによって異なる。)に有し、この最上位ビッ
トより下位のビット列が、同じグループにおける異なる
値のサンプルに対する符号ワードの点で異なるように、
発生する符号ワード発生手段、非ゼロ値サンプルによっ
て終わるゼロ値入力サンプルのラン(継続)におけるサ
ンプル数に応じたランレングス・カウントを発生するラ
ンレングス・カウンタ、上記ランを終わらせる非ゼロ値
サンプルに対する符号ワードにおける上記一方のタイプ
の最上位ビットの位置を示す位置インディケータを発生
する手段、当該符号ワードにおける上記最上位ビットよ
り下位のビット列を抽出する手段。
【0012】上述のとおり、JPEG方式では、各サン
プルが1つの値として処理され、4ビット・グループ符
号が非ゼロ終端サンプルの全体値に従って割当てられ、
当該サンプルの値を識別するために補足的ビットが付加
されている。これに対し、本発明では、非ゼロ値入力サ
ンプルは、符号ワードのビットが各サンプルの所属グル
ープ及び該グループ内のサンプルの固有値の両方を都合
よく特定(識別)するように、符号化される。具体的に
いえば、この符号ワードは、一方のタイプの最上位ビッ
トの位置、例えば最上位「1」の位置がグループを識別
し、この最上位ビットより下位のビットが当該グループ
内の値を識別するように発生される。各符号ワードのビ
ットがグループと固有値の両方を都合よく特定するの
で、JPEG技法に比べ、データ圧縮装置の実施化がか
なり簡単になる。例えば、各符号ワードは、対応する入
力サンプルのビットレベルの符号化により、即ち、入力
サンプルの個々のビットに符号化を施すことによって発
生するのがよい。この「ビット毎の」やり方によれば、
JPEG技法の「ワード毎の」方式よりもっと容易にA
SIC設計で装置を実現することができる。
【0013】好適な具体構成では、本装置は、入力サン
プルを受信して上記符号ワードを発生するプリコーダ
(前符号化器)と、該プリコーダから符号ワードを受信
してランレングス・カウント及び位置インディケータを
発生し、上記ビット列を抽出するランレングス符号化器
とを具える。この構成では、符号ワードは入力サンプル
からプリコーディング(前符号化)段で発生され、ラン
レングス・カウント、位置インディケータ及びビット列
は、符号ワードからランレングス符号化器によって発生
される。
【0014】JPEG方式と同様、入力サンプル値の各
グループは、1組の正負対称のサンプル値を含むのがよ
い。また、JPEG方式と同様、各グループにおける値
の数は2x であるのがよい。ただし、xは、任意のグル
ープにおけるすべての正のサンプル値を表すのに必要な
ビット数である。例えば、2つの値、即ち21 値を含む
グループは−1と+1の値を含み、4つの値、即ち22
値を含むグループは−3,−2,+2,+3を含む。8
つの値、即ち23 値を含むグループは−7‥‥−4,+
4‥‥+7を含む。以下同様である。この場合、上記ど
れかのグループに対応する符号ワードにおける上記一方
のタイプの最上位ビット(MSB)の位置は、当該グル
ープについて2x を表す位置であるのが便利である。例
えば、±2,±3の値を含むグループでは、4=22
値があるので、x=2であり、上記MSBの位置は、2
2 を表す位置、即ち最下位ビット(LSB)位置(20
を表す)より2累乗高い位置である。このMSBより下
位の2ビットは、そのグループにおける4つの符号ワー
ドの各々に関する固有値をもつ。
【0015】符号ワードは非ゼロ値入力サンプルについ
て発生しさえすればよいが、符号ワード発生手段は、ゼ
ロ値入力サンプルに対してもLSB位置に一方のタイプ
のMSBをもつ符号ワードを発生するよう構成するのが
よい。そうすれば、ゼロ及び非ゼロ値サンプルの両方に
対して符号ワードが発生され、ゼロ値サンプルに対する
符号ワードは、LSB位置に上記一方のタイプのMSB
を有する点で他と識別される。
【0016】本装置は、ランレングス・カウント及び位
置インディケータを受信してこれらを表すコンマレス符
号を発生するコンマレス符号化器を含んでもよい。この
コンマレス符号は、ランを終結させるサンプルに対する
符号ワードから抽出される上記ビット列と共に、そのラ
ンのサンプル値を特定する。
【0017】上述のJPEG方式とは対照的に、コンマ
レス符号化器は、ランレングス1から最大ランレングス
max までのゼロ値サンプルのランに対しコンマレス符
号を発生できるのがよい。こうすると、2つの大きな利
点が得られる。第1は、上述のような所定ブロック構造
を要求するDVTRなどの機器に本装置を使用可能にす
ることである。ランレングス・カウンタは、入力サンプ
ルの1ブロックの終わりを示すブロック終了信号に応答
し、最後の非ゼロ値サンプル以後入力されたサンプル数
に応じたランレングス・カウントを発生するよう構成す
ることができる。よって、入力サンプルのブロックがゼ
ロ値サンプルの継続中に終わっても、この継続(ラン)
に対するコンマレス符号を発生でき、該ブロックを正確
に符号化できる。
【0018】上記構成の第2の利点は、JPEG方式に
比し、コンマレス符号化器における参照表を簡略化でき
ることである。前述のように、JPEG方式では、20
47の値で終わる15のゼロのランのような極めて発生
確率の低い事象に対してもハフマン符号を与えている。
その結果、JPEG仕様書で要求されるハフマン符号の
数は非常に多い。本発明の好適な具体構成では、コンマ
レス符号化器は、−(2n −1)から+2n −1までの
値をもつ単一のサンプルに対するコンマレス符号と、−
max から+Vmax (ただし、Vmax は、2n −1の値
を含むグループより低い正のサンプル値を含むグループ
の中にある。)の範囲内の値をもつ非ゼロ値サンプルに
よって終わるゼロ値サンプルのランに対するコンマレス
符号とを発生することができる。
【0019】コンマレス符号化器は、−Vmax から+V
max の範囲外の値をもつ非ゼロ値サンプルによって終わ
るゼロ値サンプルのランを表すランレングス・カウント
及び位置インディケータを受信すると、非ゼロ値サンプ
ルに先行するゼロ値サンプルのランに対するコンマレス
符号と、単一のサンプルとしての非ゼロ値サンプルに対
する別のコンマレス符号とを発生するよう構成するのが
よい。この場合、−V max より小さいか又は+Vmax
り大きい値をもつサンプルで終わるゼロのランに対して
は、コンマレス符号が与えられない。これらは、実際に
は、或る事象の発生確率は終端サンプルの値がゼロから
増加又は減少するに従って減少するので、起こりそうに
ない事象を表す。コンマレス符号化器は、コンマレス符
号が与えられていない起こりそうもない事象が発生した
ことを示す入力を受信すると、2つのコンマレス符号を
発生する。1つは、サンプルを終結させる非ゼロ値に先
行するゼロ値のランに対するものであり、もう1つは、
非ゼロ値サンプルそれ自体に対するものである。こうす
ると、起こりそうにない事象に対する要求を満たすと共
に、参照表に記憶すべきコンマレス符号の数を減らすこ
とができる。
【0020】本発明は、他の面からみて、考えられるサ
ンプル値が夫々2の累乗に等しい一定数のサンプル値を
含む複数グループに概念的に分けられた、nビット・デ
ータサンプルの入力ストリームを圧縮するデータ圧縮方
法を提供する。この方法は、次のステップを含む。
【0021】各グループに値をもつサンプルに対する符
号ワードが一方のタイプの最上位ビットを同じ位置(こ
の位置はグループによって異なる。)に有し、該最上位
ビットより下位のビット列が、同じグループ内の異なる
値のサンプルに対する符号ワードの点で異なるように、
少なくとも各非ゼロ値入力サンプルに対する符号ワード
を発生するステップ、非ゼロ値によって終わるゼロ値入
力サンプルのランにおけるサンプル数に応じたランレン
グス・カウントを発生するステップ、上記ランを終わら
せる非ゼロ値サンプルに対する符号ワードにおける上記
一方のタイプの最上位ビットの位置を示す位置インディ
ケータを発生するステップ、上記ランを終わらせる非ゼ
ロ値サンプルに対する符号ワードから、上記一方のタイ
プの最上位ビットより下位のビット列を抽出するステッ
プ。
【0022】
【実施例】以下、図面により本発明を具体的に説明す
る。図1は、JPEGエントロピー符号化方式における
サンプル(終)値のグループへの割当てを示す図表であ
る。図2は、データ圧縮装置の概略を示すブロック図で
ある。同図の装置は、ビデオ信号を2次元空間周波数領
域に画像内周波数分離して圧縮するものである。各々が
走査された画像を表す連続多ビット(例えば、8ビッ
ト)サンプル又はワードを含むデジタルビデオ信号が、
入力端1より非相関化器2に供給される。周波数分離さ
れたビデオ信号は、非相関化器2から量子化器3を経て
エントロピー符号化器4に送られ、その出力端5に圧縮
された信号が供給される。圧縮された信号は、個々の用
途に応じて送信されたり、記憶されたりする。
【0023】非相関化器2及び量子化器3の動作の詳細
は、これから述べようとする本発明の具体構成とは直接
関係がなく、エントロピー符号化器4とのみ関係があ
る。したがって、非相関化器2と量子化器3については
簡単に述べるに止どめる。
【0024】非相関化器2では、種々の非相関化技法を
用いることができる。1つの適当な非相関化技法は、特
に離散コサイン変換を用いる、いわゆる変換符号化であ
ろう。非相関化に離散コサイン変換を用いることは、J
PEG方式に記載された圧縮装置に規定されている。こ
の変換技法では、量子化及びエントロピー符号化の前に
信号を線形変換(非相関化)している。他の方法は、サ
ブバンド(帯域分割)符号化に基づく非相関化技法を用
いることである。この場合、非相関化器2は、入力ビデ
オ信号を複数の非相関化されたサブバンド(分割帯域)
に分割する空間(2次元)サブバンドろ波装置を有す
る。各サブバンドは、画像の2次元周波数平面の複数の
区域の各々における画像内容の空間周波数を含むもので
ある。入力ビデオ信号の各フィールドは、画像の水平及
び垂直軸の両方向において多段ろ波作用を受ける。その
結果、フィールドは、画像の周波数内容の異なる空間
(即ち、水平及び垂直)周波数成分を含む64個のサブ
バンドに分割される。非相関化されたフィールドのサン
プルはそれから、非相関化器2より量子化器3に供給さ
れる。
【0025】量子化器3は、非相関化器から受信したデ
ータサンプルに割当てうるレベルの数を減らし、エント
ロピー符号化器に送られるデータ内のゼロ値サンプルの
ランの発生確率を増やす動作をする。量子化器は、符号
化しようとする画像に全体にわたる1つの値を割当てる
動作を行う。そして、非相関化器2から出力された非相
関化画像の各サブバンドにおけるサンプルに対し、上記
の全体値を対応するマトリクス値により割算して、当該
サブバンドにおける全サンプルに対するスケーリング値
を与える。すべての動作は、割算過程で用いられるラウ
ンディング(4捨五入)により整数で行われる。最も低
いマトリクス値、したがって最も高いスケーリング値
は、人間の心理的視覚機構が最も敏感な、非相関化画像
のサブバンドに対応する。最も高いマトリクス値、した
がって最も低いスケーリング値は、人間の心理的視覚機
構が最も鈍感なサブバンドに対応する。よって、量子化
処理は、画像の十分な知覚にとって冗長か又は余り重要
でないと考えられる幾つかの周波数データを故意に捨て
ることである。量子化されたサンプルは、2の補数符号
化サンプルの12ビット幅のストリームとして、量子化
器3によりエントロピー符号化器4に出力される。エン
トロピー符号化器は、入力サンプルストリームを圧縮し
て圧縮データを出力端5に供給する。その具体例は、図
4を参照してあとで詳述する。
【0026】図3は、図2の装置により圧縮されたデー
タを伸張(復号)する装置の概略を示すブロック図であ
る。圧縮データは、エントロピー復号、逆量子化及び補
間動作によってほぼ原形に復元される。圧縮信号は、入
力端6を介してエントロピー復号器7に送られ、次いで
逆量子化器8を経て補間器9に送られ、そこで復元され
たビデオ信号が出力端10に供給される。エントロピー
復号、逆量子化及び補間の各ステップは、圧縮時に夫々
非相関化、量子化及びエントロピー符号化で用いられた
パラメータと逆のパラメータを使用する。
【0027】図4は、図2のデータ圧縮装置に用いて好
適のエントロピー符号化器4の具体例を示すブロック図
である。エントロピー符号化器4はプリコーダ12を有
し、その出力は、出力A,B及びCをもつランレングス
符号化器13に接続される。その出力A及びBはハフマ
ン符号化器14に接続され、該符号化器は並直列(p−
s)変換器15に出力を供給する。ランレングス符号化
器13の出力Cは、遅延素子(DEL)16を介してp
−s変換器15に接続される。p−s変換器15は、圧
縮されたデータを直列ビットストリームとしてエントロ
ピー符号化器の出力端5に供給する。
【0028】図5は、図4のランレングス符号化器13
をもっと詳しく示すブロック図である。図示のように、
ランレングス符号化器13は、最上位ビット(MSB)
検出器17及びランレングス・カウンタ18を有する。
MSB検出器17は、3つの出力19,20及び21を
有する。その出力19は、ランレングス・カウンタ18
のインクリメント入力(INC)に接続される。MSB
検出器17の出力20は、ランレングス・カウンタ18
のリセット入力(R)に接続されると共に、ランレング
ス符号化器13の出力Bとなる。MSB検出器17の出
力21は、ランレングス符号化器13の出力Cを形成す
る。ランレングス符号化器13の出力Aは、図示のよう
に、ランレングス・カウンタ18の出力で与えられる。
エントロピー符号化器4の動作は、次のとおりである。
【0029】プリコーダ12は、量子化器3(図2)よ
り12ビットの通常の2の補数符号化サンプルを受信す
る。プリコーダ12は、次のアルゴリズム(ただし、
「S」は入来サンプル)を用いて各入来12ビットサン
プルをビットレベルで符号化する。 S<0ならば、S=(S XOR 4095)* 2+3 そうでなくS=0ならば、S=1 その他の場合は、S=S*
【0030】この効果は、正の値のサンプルのビットを
左にシフトし、負の値のサンプルに対しては、1の補数
を取り左にシフトし3を加算することである。したがっ
て、2の補数入力サンプルにおけるサイン(符号)ビッ
トは、最下位ビット(LSB)位置に移される。図6の
表に、−7と+7の間の値をもつ入力サンプルに対して
得られる符号ワードを示す。
【0031】図6において、一番左の欄は入力サンプル
の値を示し、その入力サンプル及びこれに対応する符号
ワードを夫々中央及び右の欄に示す。この表では、分か
り易くするため、最上位8ビット(すべてゼロ)を入力
サンプルから省略してある。
【0032】12ビットの2の補数入力サンプルは、−
2048から+2047までの値をもつことができる。
上述のアルゴリズムを用いて、考えられるすべての入力
サンプルを符号化できるが、−2048の値の入力サン
プルには、符号ワード000‥‥000が割当てられる
ことになる。この符号ワードは使用されず、値−204
8のサンプルは実際には−2047として符号化され
る。ゼロ値入力サンプルには1が加算されるので、プリ
コーディング(前符号化)処理の結果、全符号ワードの
ビット列のどこかに「1」が必ず現われる。
【0033】図6の表から、値±1をもつ入力サンプル
に対する符号ワードが、夫々21 を表す位置に最上位
「1」を有することが分かるであろう。値−3,−2,
2,3をもつ入力サンプルに対する符号ワードは、夫々
2 を表す位置に最上位「1」を有する。値−7‥‥−
4,4‥‥7をもつ入力サンプルに対する符号ワード
は、夫々23 を表す位置に最上位「1」を有する。同様
に、値−15‥‥−8,8‥‥15をもつ入力サンプル
に対する符号ワードは、夫々24 を表す位置に最上位
「1」を有し、値−31‥‥−16,16‥‥31をも
つ入力サンプルに対する符号ワードは、夫々25 を表す
位置に最上位「1」を有するであろう。以下同様であ
る。よって、入力サンプル値を、前に図1で述べたよう
に、複数グループに概念的に分けうると考えられる場
合、プリコーディング処理により、各符号ワードにおけ
る最上位「1」の位置が、対応する入力サンプルの値を
含むグループを特定する符号ワードが発生され、その最
上位「1」の位置は2x (ただし、xは該グループ内の
正のサンプル値のすべてを表すに要するビット数であ
る。)を表す位置であることが分かる。上記の表からま
た、任意の与えられたグループにおける値をもつサンプ
ルに対する符号ワードについては、最上位「1」より下
位のビット列が当該グループの異なる値に対して異なる
ことが分かるであろう。したがって、任意の符号ワード
における最上位「1」より下位のビット列により、グル
ープ内の対応する入力サンプルの値を他と識別すること
ができる。プリコーダ12は、PROMを用いるか或は
簡単な論理ゲートによって簡単に実現できる。上述のよ
うな符号ワードを発生すると、後続のランレングス符号
化を、これから述べるように簡単に行うことができる。
【0034】プリコーダ12で発生された12ビット符
号ワードは、システムクロック(CK)によってプリコ
ーダからクロック毎にランレングス符号化器13のMS
B検出器17に出力される。MSB検出器17は、各入
力符号ワードにおける最上位「1」の位置を検出し、次
のシステムクロックパルス(CK)で、検出した位置に
応じてその出力19,20及び21の1つ以上に出力を
発生する。最上位「1」(MS1)が符号ワードのLS
B位置にあるとき、符号ワードはゼロ値入力サンプルに
対応し、MSB検出器17はその出力19にパルスを発
生する。このパルスは、ランレングス・カウンタ18の
インクリメント入力INCに供給され、ランレングス・
カウントを1にセットする。次の入力符号ワードにおけ
るMS1が再びLSB位置にあり、もう1つのゼロ値入
力サンプルを示すと、MSB検出器17は、再びその出
力19にパルスを発生してランレングス・カウンタ18
をインクリメントし、ランレングス・カウントは2とな
る。この処理は、ゼロ値入力サンプルのランを表す連続
符号ワードがMSB検出器17に供給される間に繰返さ
れ、ランレングス・カウントは該ランにおける各サンプ
ル毎に1回インクリメントされる。
【0035】上述の処理は、非ゼロ値入力サンプルを表
す符号ワードがMSB検出器17に供給されるまで続け
られる。MSB検出器は、この符号ワードにおけるMS
1の位置を検出し、該符号ワード内のこのビットの位置
を示す位置インディケータ(PI)を発生する。符号ワ
ードは長さが12ビットであるので、位置インディケー
タPIには4ビットが必要である。次のクロックパルス
CKで、MSB検出器17は、PIをその出力20に供
給すると同時に、その出力21に符号ワードのMS1よ
り下位のビット列(BS)を出力する。
【0036】MSB検出器17の出力20は、ランレン
グス・カウンタ18のリセット入力Rに接続される。該
カウンタは、そのリセット入力Rに入力を受信すると、
1だけインクリメントされた現在のランレングス・カウ
ントがその出力に供給され、これがランレングス符号化
器13の出力Aとなるように、構成される。よって、ラ
ンレングス・カウント出力RLは、非ゼロ値サンプルに
よって終結されたゼロ値入力サンプルのランにおける入
力サンプルの数を示す。
【0037】即ち、非ゼロ値サンプルに対する符号ワー
ドを検出すると、ランレングス・カウントRLがランレ
ングス符号化器13の出力Aに供給され、終端サンプル
に対する符号ワードにおけるMS1の位置を与える位置
インディケータPIがランレングス符号化器の出力Bに
供給され、MS1より下位のビット列BSがランレング
ス符号器の出力Cに供給される。これらRL,PI及び
BSが最終の圧縮出力の発生に使用される模様を次に述
べる。
【0038】ランレングス・カウントRLは、ゼロ値サ
ンプルの継続(ラン)に対する連続符号ワードがMSB
検出器17に供給される間無限に増加することはない。
ランレングス・カウンタ18は、ランレングス・カウン
トRLがゼロ値入力サンプルの継続長Lmax に対応する
最大値Lmax に達すると、その最大ランレングス・カウ
ントを出力してゼロにリセットされるように設計され
る。次の入力サンプルはそれから、新しいランにおける
最初のサンプルとして処理され、ランレングス・カウン
タ18は前述のようにしてインクリメントされる。よっ
て、非ゼロ値サンプルで終わるゼロ値サンプルの非常に
長いランは、ゼロ値サンプルの長さLmaxのランに非ゼ
ロ値サンプルで終わる1つのランを加えたものとして符
号化されることになる。適当なLmax の値は、個々の用
途によって変わるが、本例ではLma x を16に設定す
る。
【0039】ランレングス・カウンタ18はまた、入力
サンプルの所定数を含む1ブロックの終わりを示すブロ
ック終了(EOB)インディケータに応動する。EOB
インディケータに応答して、ランレングス・カウンタ1
8は、現在のランレングス・カウントRLを出力するよ
うトリガされ、次の入力サンプルに備えてカウントがゼ
ロにリセットされる。EOBインディケータは、例え
ば、システムクロック信号CKから導出してもよく、該
EOB信号はMクロックパルス(ただし、Mは1ブロッ
ク内のサンプル数で用途に応じて変わる。)毎に1回発
生される。EOBインディケータの目的は、例えば、所
定最大サイズの入力サンプルのブロック、即ちMサンプ
ルに符号化を行わねばならないDVTRに、ランレング
ス符号化器13を使用できるようにするにある。入力サ
ンプルの各ブロックの終わりにランレングス・カウント
を出力すると、各ブロックの符号化が正確に行われる。
【0040】図7は、図5に示したランレングス符号化
器13によって行われる論理動作の流れ図である。入力
サンプルの新しいブロックの始めにおいて、ランレング
ス・カウントRLは、ステップS(1)にてゼロにセッ
トされる。1サンプルに対する符号ワードが、ステップ
S(2)にてMSB検出器17に入力される。最上位
「1」(MS1)がLSB位置になく(ステップS
(3))非ゼロ値サンプルを示す場合、ランレングス・
カウントはステップS(4)でインクリメントされ、該
ランレングス・カウントRL、位置インディケータPI
及びビット列BSがステップS(5)で出力される。動
作はそれからステップS(1)に戻り、そこでRLは次
の入力サンプルに備えてゼロにセットされる。
【0041】ステップS(3)にてMS1がLSB位置
にあり、ゼロ値サンプルを示す場合は、ランレングス・
カウントRLはステップS(6)でインクリメントさ
れ、ステップS(7)にて、ランレングス・カウントが
ゼロ値入力サンプルの最大継続長に対応するLmax に等
しいかどうかテストされる。RL=Lmax ならば、RL
がステップS(8)で出力され、処理はステップS
(1)に戻り、そこでRLは次の入力サンプルに備えて
ゼロにセットされる。ステップS(7)にてRLがL
max より小さい場合、処理はステップS(9)に進み、
そこでブロック終了インディケータEOBがチェックさ
れる。ブロックの終了が指示されないときは、ステップ
S(2)に戻り、そこで次の符号ワードが入力される。
ステップS(9)でブロック終了が指示されると、ラン
レングス・カウントRLがステップS(10)で出力さ
れ、そのサンプルブロックを終結する。処理はそれか
ら、入力サンプルの新しいブロックのためにステップ
(1)に戻る。上述のMSB検出器17及びランレング
ス・カウンタ18の機能を実現するための適切な制御論
理回路は、当業者には明らかであろう。
【0042】再び図4において、ランレングス符号化器
13の出力A及びBは、ハフマン符号化器14に接続さ
れる。即ち、各入力ランに関するランレングスRL及び
位置インディケータPI(存在する場合)がハフマン符
号化器14に供給される。これらの入力RL及びPI
は、ハフマン符号化器において、ハフマン符号を定める
1以上の参照表のアドレス指定に使用される。入力RL
及びPIを表す1以上のハフマン符号がハフマン符号化
器14よりp−s変換器15に出力される。これより、
図8〜10の表を参照してハフマン符号化器14の動作
を説明する。
【0043】ハフマン符号化器14は、考えられるどん
な入力RL,PIに対してもハフマン符号を発生でき
る。勿論、PIは、入力が非ゼロ値サンプルで終わるラ
ンを表す場合にのみ存在するであろう。これらの場合、
RLは1〜Lmax (Lmax はここでは16である。)間
の任意の値をもつことができる。PIは、入力がゼロ値
サンプルのランのみを表す場合には存在しないであろ
う。ここでも、考えられるRLの最大値は16である。
しかし、入力は入力サンプルのブロックを終了させるラ
ンを表すこともあるので、RLは1から16までのどん
な値をもつこともできる。図8の表は、例として、RL
が1に等しい場合の考えられるすべての入力、即ち単一
入力サンプルに対して発生されるハフマン符号を示す。
上記表の一番左の欄は、位置インディケータPIの考え
られる値を示す。この欄の最初のエントリ(項目)は、
PIの不存在、即ち符号が単一のゼロ値サンプルを表す
ことを示す。前述のように、考えられる入力サンプル値
は、図1の表に従う複数グループに概念的に分けられ
る。12ビットの入力サンプルの場合、−2047から
+2047までの範囲のサンプル値に対する符号ワード
は、プリコーダにおいて本例では11グループとなるよ
うに符号化できる(図1参照)。
【0044】位置インディケータPIの値は、入力サン
プルの符号ワード内のMS1の位置を示し、従って、対
応サンプル値を含むグループを特定する。よって、PI
は、上記表の一番左の欄に示すように1から11までの
任意の値を取ることができる。1のPIは、±1の値を
もつ単一の入力サンプルを表す。2のPIは、−3,−
2,2,3の値をもつ単一の入力サンプルを表す。3の
PIは、−7‥‥−4,4‥‥7の値をもつ単一の入力
サンプルを表す。以下同様である。ハフマン符号は、上
記表の各エントリで異なることに留意されたい。即ち、
ランレングスが1に対するハフマン符号は、入力サンプ
ルの値を含むグループか、或いは入力サンプルがゼロ値
サンプルであるか、のどちらかを識別する。
【0045】図9は、図8と類似の表を示す。ただし、
RLが2に等しい場合の、即ち、2サンプルより成るラ
ンに対する表である。どちらの表にも、ゼロ値サンプル
のみのラン及び異なるグループ内の値をもつサンプルで
終わるランに対してハフマン符号が与えられている。ラ
ンレングス値RLが4,5,‥‥,16に等しい場合も
同様な表が与えられ、ハフマン符号は、すべて他と異な
るので、ランレングスと、終端サンプル値が属するグル
ープか、又はゼロ値サンプルのみのランであるかのどち
らかとの両方を他と識別する。
【0046】RL=2又は3の場合の表は、1から7で
のPI値に対してのみハフマン符号を与える点に留意さ
れたい。したがって、例えば、ハフマン符号化器14へ
の入力がRL=2及びPI=8の場合、単一のハフマン
符号は得られない。RL=4〜16に対する表(図示せ
ず)も、7より大きいPI値に対しハフマン符号が与え
られない点において同様である。これは、実際上、−1
27より小さいか或いは+127より大きい値をもつサ
ンプルで終わるゼロ値サンプルのランは極めて希である
ことが分かったからである。値が±127のサンプル
は、値が7の位置インディケータPIに対応する。ハフ
マン符号化器14は、単一のハフマン符号が与えられて
いない入力を受信すると、その入力を長さがRL−1の
ゼロ値サンプルのラン及び単一の非ゼロ値サンプルとし
て処理する。
【0047】ハフマン符号は、ゼロ値サンプルの考えら
れるランの全部と、考えられる全グループにおける値を
もつ単一サンプルとに与えられるので、長さがRL−1
のゼロ値サンプルのランに対するハフマン符号と、単一
の非ゼロ値サンプルに対応するハフマン符号とは、常に
使用可能である。よって、ハフマン符号化器14は、こ
れらの場合には2つのハフマン符号を発生し、考えられ
るすべてのRL,PI入力の符号化を可能とする一方、
必要とする個々のハフマン符号の数をかなり減らしてい
る。この例では、上記の表を使用することにより、13
2個のハフマン符号を必要とするにすぎず、これは前述
のJPEG方式より相当に少ない数である。上述のよう
に入力RL及びPIに応じてハフマン符号化器14の参
照表のアドレス指定を制御する適当な制御論理回路は、
当業者には明らかであろう。
【0048】上述より、ハフマン符号化器14により発
生される符号は、ランレングスと、終端サンプルの非ゼ
ロ値を含むグループか、或いはゼロ値のみのランである
かのどちらかとの両方を識別することが分かるであろ
う。しかし、1グループ内の終端サンプルの個々の値を
識別するには、ハフマン符号に更にビットを付加する必
要がある。これらのビットは、MSB検出器17より出
力されるビット列によって与えられる。
【0049】図4において、RL及びPIがハフマン符
号化器14に供給されるとき、ビット列BSは、ランレ
ングス符号化器13の出力Cからp−s変換器15に遅
延素子16を介して供給される。この遅延素子は、ハフ
マン符号化器14にて生じる遅延を補償するものであ
る。ビット列BSは、入力サンプルの与えられたグルー
プ内の個々の値を特定するので、p−s変換器15で対
応するハフマン符号(単数又は複数)にビット列BSが
付加され、その結果生じる符号は入力ランを他と識別す
る。図9〜10の表において、一番右の欄は、位置イン
ディケータPIの各値に対するビット列BSのビット数
を示す。このように合成された符号は、読み出しクロッ
クR/O CKによりp−s変換器15から直列ビット
ストリームとしてクロック毎に出力される。
【0050】p−s変換器15に供給されるビット数
は、入力ランが異なると変わるので、読み出しクロック
R/O CKは、システムクロックのレートのp倍で動
作する。ここで、pは、上記変換器15に一度に供給さ
れるビットの考えられる最大数に対応し、これはまた、
ハフマン符号の長さとビット列BSの最大長によって決
まる。p−s変換器15は、ハフマン符号化器14から
受けるビットの考えられる最大数に等しい長さの第1の
レジスタと、BSの最大長に等しい長さの第2のレジス
タとを含む。ハフマン符号化器14からの入力の最後の
ビットの第1レジスタ内の位置をマークする手段を設け
る。そして、第1レジスタからビットがマーカの位置ま
で読出され、次いで第2レジスタからBSのビットが直
接読出される。こうして、p−s変換器15は、入力ハ
フマン符号(単数又は複数)に続いてビット列BSのビ
ットを、R/O CKのレートで直列ビットストリーム
として出力する。
【0051】上述の実施例は、ASIC設計で容易に実
現でき、従って効率がよくなり、簡略化されたエントロ
ピー符号化方式を提供することが分かるであろう。プリ
コーダ12によって実施されるアルゴリズムを、長さが
12ビットより多い入力サンプルに対して修正しうるこ
とは、当業者にとって明らかであろう。また、ランレン
グス符号化器13に設定されるゼロ値サンプルのランの
最大長Lma x は、16より大きくてもよく、それに応じ
てハフマン符号表は拡大される。更に、プリコーダを、
ゼロ値サンプルに対しLSB位置に最上位「1」をもつ
符号ワードを発生するように述べたが、ゼロ値サンプル
を符号化しないでランレングス符号化器13に送り、符
号ワードのどこにも「1」がないことにより識別しても
よい。
【0052】以上、本発明を図示の具体例について説明
したが、本発明は、これらの具体例に限定されるもので
はなく、特許請求の範囲に記載した発明の要旨から逸脱
することなく種々の変形、変更をすることができるもの
である。
【0053】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
ASIC設計で実施することができ、符号化が容易であ
る。また、DVTRのように所定サイズのデータブロッ
クを符号化する場合にも、正確に符号化できる。更に、
JPEG方式に比べ、必要とするハフマン符号の数を減
らすことができる。よって、データ圧縮の際の符号化効
率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】JPEGエントロピー符号化方式におけるサン
プル値のグループへの割当てを示す図表である。
【図2】データ圧縮装置の概略を示すブロック図であ
る。
【図3】相補的なデータ伸張装置の概略を示すブロック
図である。
【図4】本発明に用いるエントロピー符号化器の概略を
示すブロック図である。
【図5】図4のランレングス符号化器の概略を示すブロ
ック図である。
【図6】図4のプリコーダで入力サンプルから発生され
る符号ワードを示す図表である。
【図7】図5のランレングス符号化器の動作を示す流れ
図である。
【図8】RL=1の場合のハフマン符号の例を示す図表
である。
【図9】RL=2の場合のハフマン符号の例を示す図表
である。
【図10】RL=3の場合のハフマン符号の例を示す図
表である。
【符号の説明】
12 プリコーダ(符号ワード発生手段) 13 ランレングス符号化器 14 ハフマン符号化器(コンマレス符号化器) 15 並直列変換器 17 MSB検出器(位置インディケータ発生手段、ビ
ット列抽出手段) 18 ランレングス・カウンタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−132530(JP,A) 特開 平4−213988(JP,A) 特開 平6−21830(JP,A) 特開 平6−343168(JP,A) 特開 平6−237448(JP,A) IEEE TRANSACTIONS ON COMMUNICATION S,VOL.COM−23,NO.3,M ARCH 1984,pp225−232,”Sc ene Adaptive Code r”by W.Chen & W.Pr att (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03M 7/40 H03M 7/46

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 考えられる入力サンプル値が夫々2の累
    乗に等しい或る数のサンプル値を含む複数グループに概
    念的に分けられた、nビット・データサンプルの入力ス
    トリームを圧縮するデータ圧縮装置であって、 各グループ内に値をもつサンプルに対する符号ワードが
    一方のタイプの最上位ビットを同じ位置(この位置はグ
    ループによって異なる。)に有し、該最上位ビットより
    下位のビットの列が、同一グループ内の異なる値をもつ
    サンプルに対する符号ワードの点で異なるように、少な
    くとも各非ゼロ値入力サンプルに対する符号ワードを発
    生する符号ワード発生手段と、 非ゼロ値サンプルによって終わるゼロ値入力サンプルの
    ランにおけるサンプル数に応じたランレングス・カウン
    トを発生するランレングス・カウンタと、 上記ランを終わらせる非ゼロ値サンプルに対する符号ワ
    ードにおける上記一方のタイプの最上位ビットの位置を
    示す位置インディケータを発生する手段と、 当該符号ワードにおける上記最上位ビットより下位のビ
    ットの列を抽出する手段とを具えたデータ圧縮装置。
  2. 【請求項2】 上記符号ワード発生手段は、各符号ワー
    ドをこれに対応する入力サンプルのビットレベルの符号
    化によって発生するものである請求項1の装置。
  3. 【請求項3】 入力サンプルを受信し、上記符号ワード
    を発生するプリコーダと、該プリコーダからの符号ワー
    ドを受信し、ランレングス・カウント及び位置インディ
    ケータを発生し、上記ビット列を抽出するランレングス
    符号化器とを具えた請求項1の装置。
  4. 【請求項4】 入力サンプル値の各グループは、1組の
    正負対称のサンプル値を含むものである請求項1の装
    置。
  5. 【請求項5】 xを任意のグループにおけるすべての正
    のサンプル値を表すのに要するビット数とするとき、各
    グループにおける値の数が2x である請求項4の装置。
  6. 【請求項6】 上記任意グループに対応する符号ワード
    における上記一方のタイプの最上位ビットの位置が、当
    該グループについて2x を表す位置である請求項5の装
    置。
  7. 【請求項7】 上記符号ワード発生手段は、ゼロ値入力
    サンプルに対し、上記一方のタイプの最上位ビットが最
    下位ビットの位置にある符号ワードを発生するように構
    成された請求項1の装置。
  8. 【請求項8】 上記ランレングス・カウント及び位置イ
    ンディケータを受信し、該ランレングス・カウント及び
    位置インディケータを表すコンマレス符号を発生するコ
    ンマレス符号化器を含む請求項1の装置。
  9. 【請求項9】 上記コンマレス符号化器は、ランレング
    ス1から最大ランレングスLmax までのゼロ値サンプル
    のランに対しコンマレス符号を発生できるものである請
    求項8の装置。
  10. 【請求項10】 上記ランレングス・カウンタは、入力
    サンプルの1ブロックの終わりを示すブロック終了信号
    に応答して、すぐ前の非ゼロ値サンプル以後入力された
    ゼロ値サンプル数に応じたランレングス・カウントを発
    生するように構成された請求項9の装置。
  11. 【請求項11】 上記コンマレス符号化器は、−(2n
    −1)から+2n −1までの値をもつ単一サンプルに対
    するコンマレス符号と、Vmax が2n −1の値を含むグ
    ループより低い正のサンプル値を含むグループにある値
    であるとき、−V max から+Vmax の範囲内の値をもつ
    非ゼロ値サンプルで終わるゼロ値サンプルのランに対す
    るコンマレス符号とを発生することができ、また、−V
    max から+Vmax の範囲外の値をもつ非ゼロ値サンプル
    で終わるゼロ値サンプルのランを表すランレングス・カ
    ウント及び位置インディケータを受信すると、上記非ゼ
    ロ値サンプルに先行するゼロ値サンプルのランに対する
    コンマレス符号と、単一サンプルとしての該非ゼロ値サ
    ンプルに対する別のコンマレス符号とを発生する請求項
    9の装置。
  12. 【請求項12】 上記コンマレス符号化器は、ハフマン
    参照表を含むものである請求項8の装置。
  13. 【請求項13】 考えられる入力サンプル値が夫々2の
    累乗に等しい或る数のサンプル値を含む複数グループに
    概念的に分けられた、nビット・データサンプルの入力
    ストリームを圧縮するデータ圧縮方法であって、 各グループ内に値をもつサンプルに対する符号ワードが
    一方のタイプの最上位ビットを同じ位置(この位置はグ
    ループによって異なる。)に有し、該最上位ビットより
    下位のビット列が、同一グループ内の異なる値をもつサ
    ンプルに対する符号ワードの点で異なるように、少なく
    とも各非ゼロ値入力サンプルに対する符号ワードを発生
    する符号ワード発生ステップと、 非ゼロ値サンプルによって終わるゼロ値入力サンプルの
    ランにおけるサンプル数に応じたランレングス・カウン
    トを発生するステップと、 上記ランを終わらせる非ゼロ値サンプルに対する符号ワ
    ードにおける上記一方のタイプの最上位ビットの位置を
    示す位置インディケータを発生するステップと、 上記ランを終わらせる非ゼロ値サンプルに対する符号ワ
    ードから、上記一方のタイプの最上位ビットより下位の
    ビットの列を抽出するステップとを含むデータ圧縮方
    法。
  14. 【請求項14】 各符号ワードをこれに対応する入力サ
    ンプルのビットレベルの符号化によって発生することを
    含む請求項13の方法。
  15. 【請求項15】 入力サンプルをプリコーダに供給して
    上記符号ワードを発生し、該符号ワードをランレングス
    符号化器に供給して、上記ランレングス・カウント及び
    位置インディケータを発生し、上記ビット列を抽出する
    ことを含む請求項13の方法。
  16. 【請求項16】 入力サンプル値の各グループは1組の
    正負対称のサンプル値を含むものである請求項13の方
    法。
  17. 【請求項17】 xを任意のグループにおけるすべての
    正のサンプル値を表すのに要するビット数とするとき、
    各グループにおける値の数が2x である請求項16の方
    法。
  18. 【請求項18】 上記任意グループに対応する符号ワー
    ドにおける上記一方のタイプの最上位ビットの位置が、
    当該グループについて2x を表す位置である請求項17
    の方法。
  19. 【請求項19】 ゼロ値入力サンプルに対し、上記一方
    のタイプの最上位ビットが最下位ビットの位置にある符
    号ワードを発生することを含む請求項13の方法。
  20. 【請求項20】 上記ランレングス・カウント及び位置
    インディケータから、該ランレングス・カウント及び位
    置インディケータを表すコンマレス符号を発生すること
    を含む請求項13の方法。
  21. 【請求項21】 入力サンプルの1ブロックの終わりを
    示すブロック終了信号に応答して、最後の非ゼロ値サン
    プル以後入力されたゼロ値サンプルの数に応じたランレ
    ングス・カウントを発生することを含む請求項20の方
    法。
  22. 【請求項22】 Vmax が2n −1の値を含むグループ
    より低い正のサンプル値を含むグループにある値である
    とき、−Vmax から+Vmax の範囲外の値をもつ非ゼロ
    値サンプルで終わるゼロ値サンプルのランを表すランレ
    ングス・カウント及び位置インディケータに対し、上記
    非ゼロ値サンプルに先行するゼロ値サンプルのランに対
    するコンマレス符号と、上記非ゼロ値サンプルに対する
    別のコンマレス符号とを発生することを含む請求項20
    の方法。
  23. 【請求項23】 上記コンマレス符号はハフマン符号で
    ある請求項21の方法。
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