JP3209708U - リボンを材料として形成された花に疑似した装飾品 - Google Patents

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昌子 堀内
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Abstract

【課題】リボンと針金で作成する花に疑似した装飾品において、指先にあまり力を入れなくても作成できる装飾品を提供する。【解決手段】リボンを切ってリボン片1aを作成し、リボン片1aを横切る任意の直線上に針金2を置き、この針金2を覆うようにリボン片1aを折って重ね、針金2の両端をリボン片1aが重なった部分とは反対方向に引っ張ることにより、針金2をU字状に曲げ、リボン片1aの折れ線部分を針金2の折れ曲がった部分に集約し、針金2同士をねじり合わせることにより、結わえた部分にタック状の襞5が形成された花弁状の部品6を形成し、この花弁状の部品6を複数個束ねることにより製作された花に疑似した装飾品において、該リボンは、その幅方向に少なくとも2種類の曲げ特性の織地で構成されている。【選択図】図4

Description

本考案は、リボンと針金を主な材料として形成された花に疑似した装飾品に関するものである。
本考案者は、特許文献1にて、リボンを材料にして花に擬似した装飾品を作る方法を考案した。
特許文献1の考案により、ほぼリボンと針金だけの材料で多彩な形状の花弁を表現することができるようになった。
実用新案登録第3165380号公報
特許文献1の考案により、特別な道具を必要とせず気軽に花に擬似した装飾品をつくれるようになった。
しかし、特許文献1の請求項1〜3の製作工程における「針金の両端を、リボン片が重なった部分とは反対方向に引っ張ることにより、針金をU字状に曲げ、リボン片が針金に沿ってU字状になっている部分の両方の端部を押さえて、該リボン片の端部を針金を引いている方向と逆方向に引くことにより、リボン片の折れ線部分を針金の折れ曲がった部分に集約し、針金を交差しながら小さな輪を形成」する際には、指先に強い力を入れる必要があるので、幅広い年齢層の人を対象とした趣味として定着させるには、使用するリボンの生地をあまり厚くできないという制約があった。
上記の理由により、使用できるリボンの生地が単調になりがちで、また出来上がった花弁に強いコシ(弾力性や剛性)を与えることが困難だった。
本考案は上記の問題点を解決するためになされたものであり、指先に強い力を入れなくても製作可能でありながら、リボンの生地に多彩な変化を与え、花弁の剛性を高めることが可能な花に擬似した装飾品を提供することにある。
リボンを短辺方向に切断して、四角形のリボン片を作成し、前記リボン片を横切る任意の直線上に、直径0.1mm〜0.5mmの針金を置き、
前記針金を置いた位置が折れ線になるようにして、前記リボン片を前記針金を覆うように折って重ね、
前記リボン片の重なった部分を押さえ、
前記針金の両端を、前記リボン片が重なった部分とは反対方向に引っ張ることにより、前記針金をU字状に曲げ、
前記リボン片の折れ線部分を前記針金の折れ曲がった部分に集約し、
前記針金のU字状に曲げた部分を交差して小さな輪を形成し、さらに前記針金同士をねじり合わせて前記針金で結わえた部分にタック状の襞が形成された花弁状の部品を形成し、
前記花弁状の部品を複数個束ねて得られる花に疑似した装飾品において、
該リボンは、その幅方向に、少なくとも2種類の曲げ特性の織地で構成されていることを特徴とする花に疑似した装飾品。
さらに別の表情の花弁を製作する方法として、ほぼ正方形のリボンの一対の対角がそれぞれリボン片のほぼ中央に来るように折ることにより六角形を作り、折ることによってできた2辺のほぼ中央を通り、かつ2辺にほぼ直角な直線上に針金を置き、この針金を覆うようにリボン片を折って重ね、その後前記と同様の工程を経て得られる花に疑似した装飾品において、
該リボンは、その幅方向に、少なくとも2種類の曲げ特性の織地で構成されていることを特徴とする花に疑似した装飾品。
さらに表情の異なる花弁を製作する方法として、リボンを長方形に切って、長辺にほぼ直角に襞が2〜5個できるように折ってから、針金を襞に対しほぼ直角に置き、この針金を覆うようにリボン片を折って重ね、その後前記と同様の工程を経て得られる花に疑似した装飾品において、
該リボンは、その幅方向に、少なくとも2種類の曲げ特性の織地で構成されていることを特徴とする花に疑似した装飾品。
リボンの幅方向に少なくとも2種類の曲げ特性を持たせることにより、リボン生地をU字状の針金部分に寄せる際に、主に生地の曲がりやすい部分が先に曲がって寄せられ、次に曲がりにくい部分が必要最小限に曲がることによって針金の小さな輪が出来上がるので、全体としては指先に入れる力を小さくすることができる。
リボンの幅方向に少なくとも2種類の曲げ特性を持たせる手段として織り組織や糸の太さを変えることにより、生地の風合が変化に富んだものになる。
リボンの幅方向に少なくとも2種類の曲げ特性を持たせることにより、リボンを集約させる際には、主に曲げ特性の弱い部分が変形するので製作しやすくなり、花弁が完成した際には、主に曲げ特性の強い部分によって花弁の形状をしっかりと維持することができる。
本考案に使用するリボンの説明図 ほぼ正方形のリボン片の対角線上に針金を置いてリボン片を折った状態 リボン片の重なった部分を押さえて針金を引いた状態 図2の針金の置き方で花弁状の部品を作成した状態 図4の花弁状の部品から3種類の表情を作った例 ほぼ正方形のリボン片の耳に平行でほぼ中心を通るように針金を置いた状態 図6の針金の置き方で花弁状の部品を作成し3種類の表情を作った例 ほぼ正方形のリボン片の1つの対角線に平行に針金を置いた状態 図8の針金の置き方で花弁状の部品を作成し3種類の表情を作った例 ほぼ正方形のリボン片の対向する角を中央に折って針金を置いた状態 図10の針金の置き方でリボン片を折った状態 図10の針金の置き方で花弁状の部品を作成し3種類の表情を作った例 リボン片を長方形に切断し襞状に折って針金を置いた状態 図13の針金の置き方でリボン片を折った状態 図13の針金の置き方で花弁状の部品を作成し2種類の表情を作った例 花弁状の部品を束ねて花に疑似した装飾品を作った例
図1〜図16を用いて、花弁状の部品を製作する方法を説明する。
図1は、本考案に使用するリボンの一例を示した図である。
この例では、リボン1の幅方向の両端部に曲げ特性の強い部分Aを設け、中央部を曲げ特性の弱い部分Bで構成している。
リボン生地の曲げ特性が強い部分に対し、曲げ特性を弱くする方法としては、糸を細くするか、織り密度を粗く(小さく)するか、浮き糸を多くするなどの方法があり、これらの1つ又は複数の方法を組み合わせることによって曲げ特性を弱くすることができる。
図1に示したリボンは、幅方向に3つの領域に分かれているが、領域の分け方は2以上であれば任意である。
図2以降の説明図においては、わかり易くするため図1に示した構成のリボンについて、その置き方を特定して作図してあるが、本考案の範囲を図に示した置き方に限定するものではなく、リボン生地に曲げ特性の強い部分と弱い部分を設け、針金に沿って曲げ特性の弱い部分が含まれるように置けば、本考案による効果を得ることができる。
また以後の説明文において、曲げ特性の強い部分と弱い部分の置き方に関する記述を省略する。
図2は、細幅織物(リボン)1を短辺方向に切断することにより、ほぼ正方形のリボン片1aを作成し、前記リボン片1aの対角線上に、直径0.1mm〜0.5mmで長さが前記リボン片の対角線よりも長い針金2を置き、針金2を置いた位置が折れ線3になるようにして、リボン片1aを針金2を覆うように折って重ねた状態を示している。
このとき使用する針金2は、一般的には紙で被覆されているものが適しているが、必ずしも被覆されている必要はない。
図3は、リボン片1aが重なった部分のほぼ中央部を押さえ、針金2の両端をリボン片が重なった部分とは反対方向に引っ張ることにより、針金2をU字状に曲げた状態を示している。
図4は、リボン片1aが針金2に沿ってU字状になっている部分の両方の端部4を押さえて、該リボン片の端部4を針金2を引いている方向と逆方向に引くことにより、リボン片1aの折れ線部分3を針金の折れ曲がった部分に集め、針金2を交差しながら小さな輪を形成し、さらに針金同士をねじり合わせることにより、針金2で結わえた部分にタック状の襞5が形成された花弁状の部品6を作成した状態を示している。
図5は、図4に示した花弁状の部品6の花弁部7の形を指で整えることにより、3種類の表情(双葉状、スプーン状、お椀状)を作った例である。
ここで双葉状とは花弁を両方に広げた状態、スプーン状とは花弁を重ねて同じ方向に凹ませた状態、お椀状とは花弁で球体を包むように花弁を対向して凹ませた状態である。
図6は、ほぼ正方形のリボン片1aのほぼ中央を通り、耳(切断面でない端部)に平行に針金2を置いて、針金2を置いた位置が折れ線3になるようにして、リボン片1aを針金2を覆うように折って重ねた状態を示している。
図7は、図6に示した針金の置き方で、前記と同様の工程を経ることにより花弁状の部品を形成し、その後花弁部7の形を指で整えることにより、前記と同様に3種類の表情を作った例である。
図8は、ほぼ正方形のリボン片1aの一つの対角線に平行で、隣り合う辺のほぼ中央をそれぞれ通る線上に針金2を置いて、針金2を置いた位置が折れ線3になるようにして、リボン片1aを針金2を覆うように折って重ねた状態を示している。
図9は、図8に示した針金の置き方で、前記と同様の工程を経ることにより花弁状の部品を形成し、その後、花弁部7の形を指で整えることにより、3種類の表情を作った例である。
図10と図11は請求項2に記載した方法であり、リボン片1aの一対の対向した角がそれぞれリボン片の中央近くに来るよう折ることにより六角形にし、折ることによってできた2辺のほぼ中央を通り、かつ該2辺にほぼ直角な直線上に針金を置いて(図10)、針金2を置いた位置が折れ線3になるようにして、リボン片1aを針金2を覆うように折って重ねた状態を示している(図11)。
図12は、図11に示した針金の置き方で前記と同様の工程を経ることにより花弁状の部品を形成し、その後、花弁部7の形を指で整えることにより3種類の表情を作った例である。
図13と図14は請求項3に記載した方法であり、長方形に切断したリボン片1bの長辺にほぼ直角に襞8が2〜5個できるように折り、前記襞のあるリボン片上に、襞にほぼ直角に針金2を置いて(図13)、針金2を置いた位置が折れ線3になるようにして、リボン片1bを針金2を覆うように折って重ねる(図14)。
図15は、図13、図14に示した針金の置き方で、前記と同様の工程を経ることにより花弁状の部品を形成し、その後、花弁部の形を指で整えることにより2種類の表情を作った例である。
図16は、前記方法で作成した複数の花弁状の部品を集めて針金部分を束ね、フローラテープ(商品名)で前記束ねた針金を巻いて結合し、かつ被覆することにより、花に疑似した装飾品を完成させた例である。
1 リボン
1a ほぼ正方形のリボン片
1b 長方形のリボン片
2 針金
3 リボン片の折れ線部分
4 リボン片の折れ線部分の端部
5 タック状の襞
6 花弁状の部品
7 花弁部
8 襞
A 曲げ特性の強い部分
B 曲げ特性の弱い部分

Claims (3)

  1. リボンを短辺方向に切断して、四角形のリボン片を作成し、前記リボン片を横切る任意の直線上に、直径0.1mm〜0.5mmの針金を置き、
    前記針金を置いた位置が折れ線になるようにして、前記リボン片を前記針金を覆うように折って重ね、
    前記リボン片の重なった部分を押さえ、
    前記針金の両端を、前記リボン片が重なった部分とは反対方向に引っ張ることにより、前記針金をU字状に曲げ、
    前記リボン片の折れ線部分を前記針金の折れ曲がった部分に集約し、
    前記針金のU字状に曲げた部分を交差して小さな輪を形成し、さらに前記針金同士をねじり合わせて前記針金で結わえた部分にタック状の襞が形成された花弁状の部品を形成し、
    前記花弁状の部品を複数個束ねて得られる花に疑似した装飾品において、
    該リボンは、その幅方向に、少なくとも2種類の曲げ特性の織地で構成されていることを特徴とする花に疑似した装飾品。
  2. リボンを短辺方向に切断して、四角形のリボン片を作成し、前記リボン片の一対の対向した角がそれぞれリボン片の中央近くに来るよう折ることにより、六角形となし、
    折ることによってできた2辺のほぼ中央を通り、かつ該2辺にほぼ直角な直線上に、
    直径0.1mm〜0.5mmで長さが前記リボン片の対角線よりも長い針金を置き、
    前記針金を置いた位置が折れ線になるようにして、リボン片を前記針金を覆うように折って重ね、
    前記リボン片が重なった部分を押さえ、
    前記針金の両端を、リボン片が重なった部分とは反対方向に引っ張ることにより、針金をU字状に曲げ、
    リボン片が針金に沿ってU字状になっている部分の両方の端部を押さえて、該リボン片の端部を針金を引いている方向と逆方向に引くことにより、
    リボン片の折れ線部分を針金の折れ曲がった部分に集約し、
    針金を交差しながら小さな輪を形成し、さらに針金同士をねじり合わせることにより、
    前記針金で結わえた部分にタック状の襞が形成された花弁状の部品を形成し、
    前記花弁状の部品を複数個束ねることにより得られる花に疑似した装飾品において、
    該リボンは、その幅方向に、少なくとも2種類の曲げ特性の織地で構成されていることを特徴とする花に疑似した装飾品。
  3. リボンを短辺方向に切断して、ほぼ長方形のリボン片を作成し、
    該長方形の長辺にほぼ直角に襞が2〜5個できるように折り、
    前記襞のあるリボン片上の襞にほぼ直角方向に、
    直径0.1mm〜0.5mmで長さが前記襞のあるリボン片の対角線よりも長い針金を置き、
    前記針金を置いた位置が折れ線になるようにして、リボン片を前記針金を覆うように折って重ね、
    前記リボン片が重なった部分を押さえ、
    前記針金の両端を、リボン片が重なった部分とは反対方向に引っ張ることにより、針金をU字状に曲げ、
    リボン片が針金に沿ってU字状になっている部分の両方の端部を押さえて、該リボン片の端部を針金を引いている方向と逆方向に引くことにより、
    リボン片の折れ線部分を針金の折れ曲がった部分に集約し、
    針金を交差しながら小さな輪を形成し、さらに針金同士をねじり合わせることにより、
    前記針金で結わえた部分にタック状の襞が形成された花弁状の部品を形成し、
    前記花弁状の部品を複数個束ねることにより得られる花に疑似した装飾品において、該リボンは、その幅方向に、少なくとも2種類の曲げ特性の織地で構成されていることを特徴とする花に疑似した装飾品。
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