JP3209621B2 - ネットワーク接続装置 - Google Patents

ネットワーク接続装置

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JP3209621B2
JP3209621B2 JP21647993A JP21647993A JP3209621B2 JP 3209621 B2 JP3209621 B2 JP 3209621B2 JP 21647993 A JP21647993 A JP 21647993A JP 21647993 A JP21647993 A JP 21647993A JP 3209621 B2 JP3209621 B2 JP 3209621B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばLAN等のコン
ピュータネットワーク相互間を接続するネットワーク接
続装置に係わり、特に、ISDN回線等の通信時のみ回
線接続される経路で接続するネットワーク接続装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般にLAN(ローカル・エリア・ネッ
トワーク)等のコンピュータネットワークにおいては伝
送路にワークステーション,プリンタ,表示装置等の各
種のノードが接続される。そして、通常この一つのLA
Nの伝送路に接続された各ノード相互間で各種の通信を
実施する。また、複数のLAN相互間を専用回線で接続
して、異なるLANに所属するノード相互間で通信が可
能である。
【0003】図11は例えば専用回線で接続された4つ
のLANで構成された通信システムの概略構成を示す模
式図である。各LAN1a,1b,1c,1dにはそれ
ぞれ独立した伝送路2a,2b,2c,2dが敷設され
ている。また、各LAN1a,1b,1c,1dの各伝
送路2a,2b,2c,2dにはそれぞれ複数のノード
3a(A1 ,A2 ,…,An ),3b(B1 ,B2 ,
…),3c(C1 ,C2,…),3d(D1 ,D2 ,
…)が接続されている。
【0004】そして、各伝送路2a,2b,2c,2d
にはそれぞれ1個又は複数のネットワーク接続装置とし
てのルータ4a1,4a2,4a3.4b,4c1,4c2,4d
が接続されている。例えばLAN1aには3台のルータ
4a1〜4a3が接続されている。この場合、LAN1aが
企業の本社に配設されたネットワークであり、他のLA
N1b〜1dが各支店に配設されたネットワークであ
る。
【0005】そして、例えば本社に配設されたLAN1
aの各ルータ4a1,4a2,4a3に対してそれぞれ専用回
線5ac1 ,5ac2 ,5ad,5abを介して各支店のLAN
1c,1d.1bの各ルータ4c1,4c2,4d,4bが
接続されている。
【0006】各ノード3a〜3dは自己が所属しない他
のLANのノードに対してデータを送信する場合、TC
P/IP通信においては、例えば図4に示すイーサネッ
トパケットにデータを組込んで自己LANに組込まれた
ルータに送信する。各ルータはイーサネットパケットか
らIPヘッダとデータからなるIPパケットを取出し、
このIPヘッダが指定するLANに接続された専用回線
へこのIPパケットを送出する。IPパケットを受信し
た受信側LANのルータはこのIPパケットをイーサネ
ットパケットに組込んでこのIPパケットが指定するノ
ードへ送信する。
【0007】このような通信システムにおいては、各ル
ータ内には自己がどの経路を介してどのLANに接続さ
れているかの情報(経路情報)を、通信回線毎、すなわ
ち各経路毎に記憶する内部テーブルが設けられている。
【0008】そして、例えばLAN1aとLAN1cと
が、図示するすように、複数の専用回線5ac1 ,5ac2
で接続されていた場合には、いずれの経路の方が通信に
適しているかの情報、すなわちメトリック値も経路情報
に含まれる。
【0009】各ルータ4a1〜4dにはそれぞれ前述した
内部テーブルが形成されている。各ルータ4a1〜4dは
自己の内部テーブルに記憶された各経路情報を規定周期
毎に同報通信(ブロードキャスト)手法で自己が接続さ
れている各専用回線へ送出する。また、他のルータから
専用回線を介して受信した経路情報で自己の内部テーブ
ルの各経路情報を更新する。各ルータの内部テーブルの
各経路情報は所属するLANの各ノードが同報通信を受
信することにより把握している。
【0010】したがって、内部テーブル内の各経路情報
が一定周期毎に更新されなかった場合は、該当経路先の
LANの電源が投入されていなかったり、該当経路の専
用回線が取外されたり、また、該当経路先のLANに異
常が生じたと判断する。そして。これ以降、ノードは通
信を行う場合は、該当経路を使用しないように経路を選
択する。
【0011】このような手順で通信時における経路を決
定したり、通信可能LANを監視するプロトコルを一般
に経路制御情報プロトコル(RIP)と呼ばれている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た経路制御情報プロトコルを用いたルータ等のネットワ
ーク接続装置においてもまだ改良すべき次のような課題
があった。
【0013】すなわち、各LAN1a〜1d相互間はそ
れぞれ専用回線5ac1 ,5ac2 ,5ad,5abで接続され
ている。当然、専用回線5ac1 ,5ac2 ,5ad,5abが
敷設されていないLAN相互間で通信するためには、ル
ータや専用回線.伝送路を複数使用して接続する手法を
採用する必要がある。具体的には、例えば、一つの支店
のLAN1dのノード3dと他の支店の各LAN1bの
ノード3bとの間で通信を行うには、[ ノード3d〜
伝送路2d〜ルータ4d〜専用回線5ad〜ルータ4a2〜
伝送路2a〜ルータ4a3〜専用回線5ab〜ルータ4b〜
伝送路2b〜ノード3b ]の経路を経て通信を実施す
る必要がある。
【0014】同様に、支店のLAN1dのノード3dと
他の支店の各LAN1cのノード3cとの間で通信を行
うには、 [ ノード3d〜伝送路2d〜ルータ4d〜専用回線5
ad〜ルータ4a2〜伝送路2a〜ルータ4a1〜専用回線5
ac1 〜ルータ4c1〜伝送路2c〜ノード3c ]の経路
を経て通信を実施する必要がある。
【0015】このように、通信と直接関係のない他のL
AN1aの伝送路2aを使用するので、この中継用LA
N1aの伝送路2aの通信負担が大幅に増大する懸念が
ある。
【0016】このような不都合を解消するためには、全
てのLANに亘って各ルータどうしをそれぞれ専用回線
で接続することが考えられる。しかし、使用頻度がさほ
ど大きくない多くの専用回線を敷設することは、全ての
LAN相互間で即座に通信が実施可能な長所に比較し
て、専用回線の敷設費用が余りにも莫大な額に達する。
また、電話会社や通信会社が所有している既設の回線を
専用回線として用いる場合においては、前述したように
回線を使用していない状態においても定期的に同報通信
を実施する必要があるので、常に回線接続状態に維持す
る必要があり、回線の維持費用が莫大な額に達する。
【0017】また、専用回線を使用しないで、公衆回線
一種であるISDN回線を使用することによって、専
用回線を敷設する費用を大幅に節減できるが、このIS
DN回線を常に接続状態に維持することは費用の面で非
現実的である。
【0018】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、内部テーブルの他に各経路情報を記憶する
エミュレーションテーブルを設けることによって、最適
経路を決定したり接続可能経路情報をノードが把握でき
るという経路制御情報プロトコルの長所を維持したまま
で、各コンピュータネットワーク相互間の通信が簡単に
実施でき、通信期間以外は回線を遮断でき、通信回線の
使用費用が大幅に低減でき、通信システム全体の維持管
理費を低減できるネットワーク接続装置を提供すること
を目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記課題を解消するため
に本発明は、それぞれ複数のノードを伝送路を介して接
続してなる複数のコンピュータネットワーク相互間を通
信時のみ回線接続される複数の経路を介して接続すると
共に、各経路の接続先情報等の経路情報を記憶する内部
テーブルを有し、接続中経路を介して規定周期で送信さ
れてくる経路情報で内部テーブルの各経路情報を更新
し、内部テーブルの経路情報が許容時間以上更新されな
かった場合に該当経路を使用不可能と判断するネットワ
ーク接続装置において、各経路の経路情報を記憶するエ
ミュレーションテーブルと、規定周期で送信されてくる
経路情報でエミュレーションテーブルの各経路情報を更
新するエミュレーションテーブル更新手段と、経路の回
線遮断期間中に規定周期で内部テーブルの各経路情報を
エミュレーションテーブルに記憶された各経路情報で更
新する遮断時内部テーブル更新手段とを備えたものであ
る。
【0020】
【作用】このように構成されたネットワーク接続装置に
よれば、各経路の経路情報を記憶するエミュレーション
テーブルが設けられている。そして、このエミュレーシ
ョンテーブルの記憶内容は、内部テーブルの経路情報と
同様に、接続中経路を介して規定周期で送信されてくる
経路情報で最新値に更新される。
【0021】そして、通信が終了して回線を遮断状態に
すると、該当回線の経路から定期的に経路情報が送信さ
れて来ない。この場合、エミュレーションテーブルに記
されている経路情報が規定周期で読出されて、この読
出された経路情報で内部テーブルに記憶されている各経
由情報が更新される。
【0022】すなわち、内部テーブルの経路情報はエミ
ュレーションテーブルに記憶されている経路情報にて、
あたかも同報通信で受信した経路情報と同様に更新され
る。したがって、回線遮断中に経路に異常が生じたと判
断されない。
【0023】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面を用いて説明す
る。
【0024】図5は実施例のネットワーク接続装置が組
込まれた複数のLANからなる通信システムの概略構成
図である。図11に示した従来の通信システムと同一部
分には同一符号が付してある。したがって、重複する部
分の詳細説明は省略されている。
【0025】この実施例通信システムにおいては、例え
ば企業の本社に配設されたコンピュータネットワークと
してのLAN1aの伝送路2aにネットワーク接続装置
としての3台のルータ6a1,6a2,6a3が接続されてい
る。また、各支店に配設された各LAN1b,1dの各
伝送路2b,2dにそれぞれ1台のルータ6b,6dが
接続され、他の支店のLAN1cに2台のルータ6c1,
6c2が接続されている。
【0026】各ルータ6a1,6a2,6a3,6b ,6c1,
6c2,6dはISDN回線網7に接続可能とされてい
る。具体的には、各支店のLAN1b,1c,1dの各
ルータ6b ,6c1,6c2,6dが本社のLAN1aの各
ルータ6a1,6a2,6a3にそれぞれISDN回線網7の
各ISDN回線8を介して接続される。
【0027】例えば、本社のLAN1aのルータ6a1は
各支店のLAN1b,1c,1dの各ルータ6b ,6c
1,6c2,6dに対してそれぞれ個別のISDN回線8
を介して接続される。したがって、このルータ6a1は各
LANに接続される4つの経路を有する。同様に、他の
ルータ6a2,6a3もそれぞれ4つの経路を有する。逆
に、各支店の各ルータ6b ,6c1,6c2,6dは本社の
LAN1aの各ルータ6a1,6a2,6a3に接続される3
つの経路を有する。
【0028】図1はルータ6a1の概略構成を示すブロッ
ク図である。なお、他のルータ6a2〜6dもほぼ同一構
成である。
【0029】このルータ6a1は例えばマイクロコンピュ
ータ等の一種の情報処理装置で構成されている。バスラ
イン10に対して、各種情報処理を実施するCPU1
1,各種制御プログラムや固定データを記憶するROM
12,専用回線9に接続された専用線インタフェース
(以下専用線IFと略記する)13,自己の所属するL
AN1aの伝送路2aに接続されたイーサネット・イン
タフェース14,前記ISDN回線網7の4つのISD
N回線8に接続される4台のISDNインタフェース
(以下ISDN・IFと略記する)15a,15b,1
5c,15dが接続されている。
【0030】なお、専用線IF13に接続される専用回
線9は前述した図11における常時回線接続状態を維持
している回線であり、この実施例のルータは、常時接続
されないISDN回線8と常時接続されている専用回線
9との2種類の回線が接続可能であることを示す。図5
に示す実施例の通信システムにおいては、前記専用線
F13に専用回線9は接続されていない。この専用回線
9も制御プログラム上においては一つまたは複数の経路
を構成する。
【0031】さらに、このバスライン10には、図示し
ないコンソールに接続され、このコンソールからの指示
により例えば内部テーブル19の初期値を設定するため
のシリアル・インタフェース(SIF)25,自己LA
N1aの各ノード3aから他LANの各ノードへ送信す
べき情報や他LANのノードから自己LANの各ノード
へ送信すべき情報を一時記憶するデータバッファ17,
内部テーブル19とエミュレーションテーブル20が形
成されたRAM18,経過時刻を計時する時計回路21
等が接続されている。
【0032】前記RAM18内に形成された内部テーブ
ル19内には、図2に示すように、各ISDN・IF1
5a〜15dに接続される各ISDN回線8及び専用線
IF13に接続される専用回線9で示される各経路毎
に、該当経路が接続されるインタフェースを特定するイ
ンタフェースNo,接続先LANを特定するためのネッ
トワークアドレスNTA,接続先ルータを特定するルー
タアドレスRA,該当経路(ISDN回線8,専用回線
9)の最適度を示すメトリック値MA,受信タイマTR
等からなる該当経路の各種情報を示す経路情報19aが
記憶されている。
【0033】この実施例においては、N個の経路情報1
9aを記憶することが可能であるが、実際には、このル
ータ6a1においては、接続可能なISDN回線8の数は
4であり、専用回線9の数は0であるので、少なくとも
4個の経路情報19aが記憶されている。もちろん、接
続ISDN回線数が増加したり専用回線9を敷設した場
合には、記憶される経路情報19aの数も増加する。
【0034】前記メトリック値MAは該当経路の最適さ
の程度を示す値であり、このメトリック値MAが小さい
程最適さの程度は上昇する。最適さの程度とは、例えば
ISDN回線8を用いた場合における通信費や回線の混
雑程度、相手側ルータの使用頻度等を考慮して操作者が
予め設定することができる値である。
【0035】また、受信タイマTR は前述した時計回路
21のクロックによってカウントアップされていく。そ
して、受信タイマTR は上述した経路を介して該当経路
情報19aが受信された時点でクリアされる(TR
0)。この受信タイマTR が予め設定された3種類の許
容時間T1 (=120秒),T2 (=180秒),T3
(=270秒)に達すると受信タイムアウトとしてい
る。
【0036】前記RAM18内に形成されたエミュレー
ションテーブル20内には、図3に示すように、N個の
経路情報20aが設定可能である。各経路情報20aは
図2に示す内部テーブル19内に設定される各経路情報
19aと同一構成を有する。図4は各LAN(イーサネ
ット)の伝送路上を伝送されるイーサネットパケット2
1aの構成を示す図である。このイーサネットパケット
21aの宛先アドレスDAが全て[1]の場合、このイ
ーサネットパケット21aは同報通信として扱われる。
【0037】同様に、イーサネットパケット21a内の
IPヘッダとデータからなる、ISDN回線8又は専用
回線9上を伝送されるIPパケット21bにおいて、I
Pパケット21bの宛先アドレスDA中のホスト6ビッ
トが全て[1]の場合に同報通信として扱われる。
【0038】また、各LAN1a〜1dの各ノード3a
〜3d内には所属するLANの各ルータ6a1〜6d内に
形成された内部テーブルと同一の内部テーブルが形成さ
れている。そして、各ルータ6a1〜6dからの同報通信
によって、その内部テーブルに記憶された各経路情報1
9aが常時最新の値に更新される。したがって、各ノー
ド3a〜3dは他のLANに所属するノードと通信を行
う場合、相手側ノードに達する経路を検索するととも
に、複数の経路が存在する場合は、各経路のメトリック
値MAを比較対照して、最も値の小さいメトリック値M
Aの経路を選択設定する。
【0039】各ルータ6a1〜6dのCPU11は、図6
の流れ図に従って内部テーブル19に記憶されている各
経路情報19aを他のルータに送信する送信処理を実施
するようにプログラム構成されている。
【0040】同報通信を行うための規定周期T0 が経過
すると、専用線IF13及びISDN・IF15a〜1
5dから1個のインタフェース(IF)を選択し(P
1)、選択したインタフェースがISDN型のIFの場
合(P3)、この選択されたISDN・IF15a〜1
5dがISDN回線8に回線接続中であるか否かを調べ
る(P4)。回線遮断状態の場合は、P1へ戻り、他の
インタフェースを選択する。
【0041】回線接続中の場合(P4)及びインタフェ
ースの種類が常時回線接続中である専用線IF13の場
合(P3)、P5において、内部テーブル19から1個
の経路情報19aを読出す。読出した経路情報19aの
インタフェースNOを調べて、このインタフェースNo
が選択したインタフェースと一致する場合は、この経路
情報19aを送信する必要がないので、P5へ戻り次の
経路情報19aを読出す。そして、P8にて、この読出
した経路情報19aを図4に示すイーサネットパケット
21aのデータ領域に追加設定する。なお、宛先アドレ
スDAには同報通信を設定する。
【0042】内部テーブル19内の送信先インタフェー
スの経路情報19a以外の全部の経路情報19aのイー
サネットパケット21に対する設定処理が終了すると、
このイーサネットパケット21を経路情報パケットとし
て先に選択したインタフェース13,15a〜15dを
介して専用回線9又はISDN回線8へ送出する。
【0043】1個のインタフェース13,15a〜15
dに対する各経路情報19aの送出処理が終了すると、
次のインタフェース13,15a〜15dに対する各経
路情報19aの送信処理を開始する。
【0044】このように、規定周期T0 が経過する毎
に、各インタフェース13,15a〜15dから内部テ
ーブル19内に記憶された各経路情報19aが専用回線
9又は各ISDN回線8を介して経路先の他LANの各
ルータ6a1〜6dへ送信される。但し、回線遮断状態の
ISDN回線8には各経路情報19aは送信されない。
【0045】また、前記CPU11は専用線IF13又
は各ISDN・IF15a〜15dから図4に示す経路
情報パケットを受信すると、図7の流れ図に示す受信処
理を行うようにプログラム構成されている。
【0046】流れ図が開始され、P10において、経路
情報パケットを受信すると、このパケットのデータ領域
に設定されている1個の経路情報を取出す(P11)。
次にこの経路情報パケットを受信したインタフェースの
種類を調べる(P12)。ISDN・IF15a〜15
dの場合は、この取出した経路情報を取り敢えずエミュ
レーションテーブル20に書込む。具体的には、エミュ
レーションテーブル20に記憶されている該当経路の経
路情報20aを今回の経路情報で更新し、更新後の経路
情報20aの受信タイマTR を0にリセットする(P1
3)。
【0047】受信したインタフェースの種類が専用線
F13の場合は、取出した経路情報のメトリック値MA
Rに受信したインタフェースメトリック値ifmを加
え、それを新たなメトリッ値MARとする(P14)。
【0048】次に取出した経路情報のネットワークアド
レスNTAが内部テーブル19の各経路情報19aに存
在するか否かを調べる(P15)。存在しなけれは、今
回受信した経路情報は全く新規の経路情報であるので、
この経路情報を内部テーブル19内に新規に登録する
(P16)。
【0049】該当するネットワークアドレスNTAが存
在すれば、該当ネットワークアドレスNTAの所属する
各経路情報19aの各メトリック値MAと受信した経路
情報のメトリック値MARと比較する(P17)。記録
されているメトリック値MAが受信メットリック値MA
Rより小さい経路情報19aの場合はなにもしない。大
きいメトリック値MAの経路情報19aが存在すれば、
この経路情報19aを今回受信したメトリック値が小さ
い経路情報に書き替える(P18)。
【0050】等しいメトリック値MAの経路情報19a
が存在すれば、該当経路情報19aのルータアドレスR
Aが受信した経路情報のルータアドレスRAに一致する
か否かを調べる(P20)。一致すれば、今回受信した
経路情報は該当経路情報19aに対応するので、この経
路情報19aの受信タイマTR を0にリセットする(P
21)。
【0051】P20にてメトリック値MA及びネットワ
ークアドレスNAは一致するが、ルータアドレスRAが
一致しない経路情報19aが存在すれば、該当経路情報
19aの受信タイマTR を調べる(P22)。受信タイ
マTR が許容時間T1 (=120秒)を越えていた場合
は、このルータとの間で正常に専用回線9が形成されて
いないと判断して、該当経路情報19aを今回受信した
経路情報に書替える(P23)。受信タイマTR が許容
時間T1 (=120秒)に達していなかった場合は何も
しない。
【0052】受信した経路情報パケットに含まれる1個
の経路情報の内部テーブル19及びエミュレーションテ
ーブル20に対する更新,設定処理が終了すると、次の
経路情報に対する更新,設定処理を開始する。
【0053】このように、規定周期T0 で回線接続中の
専用回線9又はISDN回線8を介して受信される経路
情報パケットに含まれる各経路情報に基づいて内部テー
ブル19及びエミュレーションテーブル20に記憶され
ている各経路情報19a,20aが更新されていく。
【0054】図8は、CPU11におけるエミュレーシ
ョンテーブル20に対する時間割込処理を示す流れ図で
ある。
【0055】例えば1秒等の微小時間ΔT経過すると
(S1)、エミュレーションテーブル20内の1つの経
路情報20aを読出す(S2)。そして、現在時点でI
SDN・IF15a〜15dが回線接続中で、かつ読出
した経路情報20aのインタフェースNoの指定するI
SDN・IF15a〜15dが回線接続中の場合には
(S3)、S4へ進み、読出した経路情報20aの受信
タイマTR を調べる。
【0056】この受信タイマTR が許容時間T2 (=1
80秒)未満の場合は、正常であると判断して何もせず
にS2へ戻り次の経路情報20aを読出す。
【0057】受信タイマTR が許容時間T2 (=180
秒)以上で限界許容時間T3 (=270秒)以下の場合
は、該当経路情報20aのメトリック値MAを無限大に
変更する(S5)。受信タイマTR が限界許容時間T3
(=270秒)を越える場合は該当経路情報20aをエ
ミュレーションテーブル20内から削除する(S6)。
【0058】なお、S3において、読出した経路情報2
0aのインタフェースNoの指定するISDN・IF1
5a〜15dが回線接続中でなければ、何もせずにS2
へ戻りエミュレーションテーブル20内から次の経路情
報20aを読出す。
【0059】このように、図8に示す時間割込処理にお
いては、各ISDN回線8において、該当ISDN回線
8が回線接続状態であるにもかかわらず、回線接続期間
中に該当経路情報20aが許容時間T2 (=180秒)
以上更新されなかった場合は、経路先のルータは通話中
であると判断してメトリック値MAをノードが選択しな
いように無限大とする。さらに、限界許容時間T3 (=
270秒)以上更新されなかった場合は、該当経路情報
19aに対応するルータ又はISDN回線8に何等かの
異常が発生したか、又は該当ISDN回線8が取外され
たと判断して、該当経路情報20aをエミュレーション
テーブル20内から削除する。
【0060】前記CPU11は図9の流れ図に従ってエ
ミュレーションテーブル20に記憶された各経路情報2
0aを用いて内部テーブル19内の各経路情報19aに
対する更新処理を実行する。
【0061】S24において、規定時間T0 が経過する
と、エミュレーションテーブル20内に記憶されている
1個の経路情報20aを読出す(S25)。次に、現
在、各ISDN・IF15a〜15dが回線接続中か否
かを調べる(S26)。回線接続中であれば、読出した
経路情報20aのインタフェースNoで特定されるIS
DN回線8が現在回線接続中か否かを調べる(S2
)。読出した経路情報20aのISDN回線8が回線
接続中であれば、読出した経路情報20aのメトリック
値MARに回線接続時のインタフエースメトリック値i
fmc(=0)を加える。すなわち、ノードが回線接続
状態の経路情報20aを無条件に選択するように、メト
リック値MARを最小に修正する(S28)。なお、回
線接続時のインタフエースメトリック値ifmcは予め
定められているインタフエースメトリック値ifm以下
に設定されなければならない。
【0062】読出した経路情報20aのインタフェース
Noが回線接続中のISDN回線8に一致しない場合
は、この経路情報20aのメトリック値MARを無限大
に変更する(S29)。すなわち、ノードによってこの
経路情報20aが選択されないようにメトリック値MA
Rを無限大する。また、現在、各ISDN・IF15a
〜15dが回線接続中でなければ、S30へ進み、読出
した経路情報20aのメトリック値MARに該当インタ
フェースに対して予め定められているインタフェースメ
トリック値ifmを加える。
【0063】そして、S31へ進み、読出した経路情報
20aのネットワークアドレスNTAが内部テーブル1
9の各経路情報19aに存在するか否かを調べる。存在
しなければ、今回読出した経路情報20aは全く新規の
経路情報であるので、この経路情報20aを内部テーブ
ル19内に新規に登録する(S32)。
【0064】該当するネットワークアドレスNTAが存
在すれば、該当ネットワークアドレスNTAの所属する
各経路情報19aの各メトリック値MAと読出した経路
情報20aの補正後のメトリック値MARと比較する
S33)。記録されているメトリック値MAが補正後
のメトリック値MARより小さい経路情報19aに対し
てはなにもしない。大きいメトリック値の経路情報19
aが存在すれば、この経路情報19aを今回読出したメ
トリック値の小さい経路情報に書き替える(S34)。
【0065】等しいメトリック値MAの経路情報19a
が存在すれば、該当経路情報19aのルータアドレスR
Aが読出した経路情報のルータアドレスRAに一致する
か否かを調べる(S35)。一致すれば、今回読出した
経路情報20aは該当経路情報19aに対応するので、
該当経路情報19aの受信タイマTR を0にリセットす
る(S36)。
【0066】S35にてメトリック値MA及びネットワ
ークアドレスNAは一致するがルータアドレスRAが一
致しない経路情報19aが存在すれば、この経路情報1
9aの受信タイマTR を調べる(S37)。受信タイマ
R が許容時間T1 (=120秒)を越えていた場合
は、このルータとの間で正常にISDN回線8が形成さ
れていないと判断して、該当経路情報19aを今回読出
した経路情報20aに書替える(S38)。受信タイマ
R が許容時間T1 (=120秒)に達していなかった
場合は何もしない。
【0067】エミュレーションテーブル20から読出し
た1個の経路情報20aの内部テーブル19に記憶され
ている各経路情報19aに対する更新,設定処理が終了
すると、次の経路情報20aに対する更新,設定処理を
開始する。
【0068】このように、一定周期T0 でエミュレーシ
ョンテーブル20に記憶されている各経路情報20aに
基づいて内部テーブル19に記憶されている各ISDN
回線8に対応する各経路情報19aが更新されていく。
【0069】なお、この場合、ISDN回線8に対して
回線接続期間中においては、回線接続中のISDN回線
8に対応する経路情報19aのメトリック値MAが「最
小」に設定され、その他のISDN回線8の各経路情報
19aのメトリック値MAが「無限大」に設定される。
したがって、ノードは一つのISDN回線8(経路)を
用いて他LANのノードと通信期間中においては、他の
ISDN回線8(経路)を選択しないので、通信途中に
おいて経路が変更になることはない。
【0070】一方、全てのISDN回線8が回線遮断期
間中においては、回線接続中のISDN回線8及び専用
回線9に対応する経路情報19aのメトリック値MA
は、各経路に対して予め設定されているインタフェース
メトック値ifmに設定される。
【0071】したがって、ノードは新規に他LANのノ
ードと通信を開始する場合に、相手側LANに接続され
るISDN回線8又は専用回線9を選択するに際して、
相手側LANのネットワークアドレスNTAの経路情報
19aの中からメトリック値MAが最も小さい値の経路
情報19aのISDN回線8又は専用回線9を選択設定
する。
【0072】図10は、CPU11における内部テーブ
ル19に対する時間割込処理を示す流れ図である。
【0073】例えば1秒等の微小時間ΔT経過すると
(Q1)、内部テーブル19内の1つの経路情報19a
を読出す(Q2)。読出した経路情報19aの受信タイ
マTRを調べる(Q3)。受信タイマTR が許容時間T
2 (=180秒)未満の場合は、何もせずにQ2へ戻り
次の経路情報19aを読出す。
【0074】受信タイマTR が許容時間T2 (=180
秒)以上で限界許容時間T3 (=270秒)以下の場合
は、該当経路情報19aのメトリック値MAを無限大に
変更する(Q4)。受信タイマTR が限界許容時間T3
(=270秒)を越える場合は、該当経路情報19aを
内部テーブル19内から削除する(Q5)。
【0075】このように、図10に示す時間割込処理に
おいては、内部テーブル19に記憶された各経路情報1
9aが許容時間T2 (=180秒)以上更新されなかっ
た場合は、経路先のルータは通話中であると判断してメ
トリック値MAをノードが選択しないように無限大とす
る。さらに、限界許容時間T3 (=270秒)以上更新
されなかった場合は、該当経路情報19aに対応するル
ータ又はISDN回線8,専用回線9に何等かの異常が
発生したか、又は該当ISDN回線8または専用回線9
が取外されたと判断して、該当経路情報19aを内部テ
ーブル19内から削除する。
【0076】なお、図示しないコンソールからシリアル
インタフェース(SIF)25を経由して内部テーブル
19やエミュレーションテーブル20のデータを確認す
ることができると共に、個々のデータを変更,消去する
ことも可能である。
【0077】このように構成されたネットワーク接続装
置においては、各ルータ6a1〜6d内には図2に示す専
用回線9及び各ISDN回線8に対する各経路情報19
aを記憶した内部テーブル19の他に、各経路情報20
aを記憶するエミュレーションテーブル20が設けられ
ている。そして、常時回線接続状態の専用回線9の経路
情報19aは規定周期T0 毎に更新される。また、各I
SDN回線8が回線接続期間中に規定周期T0 毎に受信
される各ISDN回線8からの各経路情報はエミュレー
ションテーブル20内に一旦記憶保持される。そして、
エミュレーションテーブル20内に記憶された各経路情
報20aは各ISDN回線8が回線接続期間中である限
り、規定周期T0 毎に更新される。
【0078】内部テーブル19内のISDN回線8に対
応する各経路情報19aは、各ISDN回線8が回線接
続中であろうと回線遮断中であろうと、規定周期T0
にエミュレーションテーブル20内に記憶された各経路
情報20aで更新される。その結果、内部テーブル19
内のISDN回線8に対応する各経路情報19aは必ず
規定周期T0 で更新されるので、たとえ回線遮断中であ
っても内部テーブル19内から削除されることはなく、
ノードは他LANとの間の各経路の経路情報を常時正確
に把握できる。そして、この正確な経路情報に基づいて
他LANのノードと通信を行う場合に経路の選択設定を
行うことができる。
【0079】このように、通信時以外は回線遮断できる
ので、専用回線9の代りにISDN回線8を用いる事に
よって、回線の敷設費用を大幅に低減できるとともに、
常時回線接続状態を維持する必要があった図11の通信
システムに比較して維持管理費が大幅に低減できる。
【0080】さらに、公衆回線の一種であるISDN回
線8を用いているので、簡単に回線の増設及び撤去が可
能である。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように本発明のネットワー
ク接続装置においては、内部テーブルの他に各経路情報
を記憶するエミュレーションテーブルを設けている。し
たがって、最適経路を決定したり接続可能経路情報をノ
ードが把握できるという経路制御情報プロトコルの長所
を維持したままで、各コンピュータネットワーク相互間
の通信が簡単に実施でき、通信期間以外は回線を遮断で
き、通信回線の使用費用が大幅に低減でき、通信システ
ム全体の維持管理費を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係わるネットワーク接続
装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】 実施例装置の内部テーブルの記憶内容を示す
図。
【図3】 同実施例装置のエミュレーションテーブルの
記憶内容を示す図。
【図4】 ネットワーク相互間で伝送されるイーサネッ
トパケットのフレーム構成図。
【図5】 同実施例装置が組込まれた通信システムを示
す図。
【図6】 同実施例装置の動作を示す流れ図。
【図7】 同じく同実施例装置の動作を示す流れ図。
【図8】 同じく同実施例装置の動作を示す流れ図。
【図9】 同じく同実施例装置の動作を示す流れ図。
【図10】 同じく同実施例装置の動作を示す流れ図。
【図11】 一般的な通信システムを示す図。
【符号の説明】
1a〜1d…LAN、2a〜2d…伝送路、3a〜3d
…ノード、6a1〜6d…ルータ、8…ISDN回線、9
…専用回線、11…CPU、13…専用線IF,14…
イーサネットIF、15a〜15d…ISDN・IF、
19…内部テーブル、19a,20a…経路情報、20
…エミュレーションテーブル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 佳和 東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気 株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−56080(JP,A) 特開 平6−334687(JP,A) 特開 平7−74772(JP,A) 特開 平7−74774(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04L 12/46 H04L 12/56 H04L 12/66

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ複数のノードを伝送路を介して
    接続してなる複数のコンピュータネットワーク相互間を
    通信時のみ回線接続される複数の経路を介して接続する
    と共に、この各経路の接続先情報等の経路情報を記憶す
    る内部テーブル(19)を有し、接続中経路を介して規定周
    期で送信されてくる経路情報で前記内部テーブルの各経
    路情報を更新(P18,P21,P23) し、前記内部テーブルの経
    路情報が許容時間以上更新されなかった場合に該当経路
    を使用不可能と判断するネットワーク接続装置におい
    て、 前記各経路の経路情報を記憶するエミュレーションテー
    ブル(20)と、前記規定周期で送信されてくる経路情報で
    前記エミュレーションテーブルの各経路情報を更新する
    エミュレーションテーブル更新手段(P13) と、前記経路
    の回線遮断期間中に前記規定周期で前記内部テーブルの
    各経路情報を前記エミュレーションテーブルに記憶され
    た各経路情報で更新する遮断時内部テーブル更新手段(S
    34,S36,S38) とを備えたネットワーク接続装置。
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