JP3209540B2 - ドライビングシミュレータのブレーキ構造 - Google Patents

ドライビングシミュレータのブレーキ構造

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JP3209540B2
JP3209540B2 JP11092391A JP11092391A JP3209540B2 JP 3209540 B2 JP3209540 B2 JP 3209540B2 JP 11092391 A JP11092391 A JP 11092391A JP 11092391 A JP11092391 A JP 11092391A JP 3209540 B2 JP3209540 B2 JP 3209540B2
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brake
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elastic
force
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車教習場やドライ
ビングゲーム機等に用いられるドライビングシミュレー
タのブレーキ装置に関し、特に実際の車両のブレーキ操
作感覚に近づけたドライビングシミュレータのブレーキ
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のドライビングシミュレー
タのブレーキ装置は、例えば図6に示すようになってい
た。このドライビングシミュレータのブレーキ装置は、
車体に固定したフレーム10に対してボルト12を中心
に回転可能に取付けられた支持プレート14の一端部に
ブレーキペダル16を固着し、この支持プレート14の
回転中心を挟んで前記ブレーキペダル16の反対側にば
ね取付け板18を固着し、このばね取付け板18にコイ
ルばね20、22を並列に接続するようにしている。そ
して、このコイルばね20、22によって前記ばね取付
け板18を下方に引張り、ブレーキペダル16を上方に
付勢するようにしている。
【0003】また、支持プレート14の前記ブレーキペ
ダル16とばね取付け板18との間には、セクタギア2
4が固着されている。そして、このセクタギア24に、
回転によって抵抗値を変化させ、これによって前記ブレ
ーキペダル16の踏込み量を検出するボリューム26が
接続されるようになっている。
【0004】従って、ブレーキペダル16に対してコイ
ルばね20、22にて踏込み抵抗を付与すると共に、ブ
レーキペダル16の踏込みによる回転変位量をセクタギ
ア24を介してボリューム26によって検出するように
していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のド
ライビングシミュレータのブレーキ装置にあっては、ば
ね取付け板18にコイルばね20、22を並列に接続
し、このコイルばね20、22にてブレーキペダル16
に踏込み抵抗を付与するようにしていたため、ブレーキ
ペダル16の踏込み量と反力とが比例関係にあり、ブレ
ーキペダル16の踏込みの初期から最後まで直線的に増
加する反力特性しか得られない。そのため、従来のドラ
イビングシミュレータのブレーキ装置にあっては、実際
の車両におけるブレーキング操作のように、ブレーキペ
ダルの踏込み初期には遊びのある軽い操作感で、ブレー
キ作動後には反力が強くなり重い操作感となるものとは
程遠く、実際の車両のブレーキングの操作感が得られ
ず、シミュレータとしてリアリティーに欠けるという問
題があった。
【0006】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、その目的は、ブレーキペダルにか
かる力をブレーキ操作力として検出可能であり、しかも
ブレーキペダルの踏込み初期には遊びのある軽い操作感
で、ブレーキ作動後には反力が強くなり重い操作感が得
られ、実際の車両のブレーキング操作に近い操作感が得
られ、リアリティの高いドライビングシミュレータのブ
レーキ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のドライビングシミュレータのブレーキ構造
は、車体に踏込み可能に支持固定されるブレーキペダル
と、このブレーキペダルに連結され、ブレーキペダルの
踏込み時に該ブレーキペダルに反力を与える弾性変形部
と、前記ブレーキペダルを介して前記弾性変形部に加わ
る力を検出する検出部と、を備え、前記弾性変形部は、
前記ブレーキペダルの踏込み初期に、ブレーキペダルに
小さい反力を与える低弾性部と、前記ブレーキペダルの
踏み込み初期に続いて、ブレーキペダルに大きい反力を
与える高弾性部と、を含むことを特徴とする。ここにお
いて、前記低弾性部は、ブレーキペダルの踏込み初期に
おける遊び状態をシミュレートするようにブレーキペダ
ルに小さい反力を与え、前記高弾性部は、ブレーキペダ
ルの遊び状態に連続するブレーキ作動時の踏込み状態を
シミュレートするようにブレーキペダルにより大きい反
力を与えることが好ましい。
【0008】ここにおいて前記弾性変形部は、その低弾
性部が主としてばね体より構成され、高弾性部が主とし
てゴム状弾性体より構成され、非線形的な反力特性を生
じさせるように形成することが好ましい
【0009】さらに、検出部は、ばね定数の大きいばね
体を含み、このばね体の変形量を圧力検出信号として出
力するように形成することが好ましい。
【0010】
【作用】上記構成のドライビングシミュレータのブレー
キ装置にあっては、車体に踏込み可能に支持されたブレ
ーキペダルを踏込むと、まずブレーキペダルに連結した
弾性変形部の低弾性部が圧縮されてその反力がブレーキ
ペダルに作用し、更にブレーキペダルを踏込むと、弾性
変形部の高弾性部が作用して低弾性部及び高弾性部の反
力がブレーキペダルに作用することとなる。
【0011】従って、ブレーキペダルの踏込み初期に
は、低弾性部のみの反力がブレーキペダルに対して作用
することとなり、実際の車両のようにブレーキペダルの
踏込み初期における遊びの状態をシミュレートすること
が可能である。また、このブレーキペダルの踏込み初期
には、ブレーキペダルには軽い力しかかかっていないの
で、検出部ではブレーキペダルの踏込み力をほとんど検
出しないようになっており、実際の車両のブレーキング
操作の状態をシミュレートすることが可能となってい
る。
【0012】次に、前述のブレーキペダルの踏込み初期
状態から更にブレーキペダルを踏込むと、弾性変形部の
高弾性部が圧縮されて変形する。この場合、ブレーキペ
ダルには、主としてばね定数の大きい高弾性部の反力が
作用するため、ブレーキペダル踏込み状態は重い感じに
なり、実際の車両におけるブレーキペダルの遊び状態か
ら連続するブレーキ作動時の重い踏込み状態をシミュレ
ートすることが可能である。
【0013】そして、この弾性変形部に加わる力を検出
部が検出し、圧力検出信号として出力するようになって
いる。従って、ブレーキペダルにかかる力をブレーキ操
作力として検出することとなり、シミュレーション性が
良いものとなる。
【0014】また、本発明にあっては、弾性変形部の低
弾性部を構成するばね定数の小さいばね体が、ブレーキ
ペダルに加わる力の小さい領域で作動して踏込み初期の
段階で前記ブレーキペダルに小さな反力を付与する。そ
して、前述の状態よりも踏込んだ状態では、高弾性部を
構成するゴム状弾性体が圧縮変形し、前記ブレーキペダ
ルに前述の状態よりも大きな反力を付与することとな
り、しかも非線形的な反力特性を生じさせることができ
るため、より一層実際の車両のブレーキング操作感に近
い状態をシミュレートし得ることとなる。
【0015】また、本発明にあっては、弾性変形部に加
わる力をばね定数の大きいばね体を介してその変形量に
よって検出しているため、ブレーキペダルにかかる踏込
み力を正確に検出することができる。
【0016】
【実施例】次に、本発明の好適な実施例を図面に基づき
詳細に説明する。
【0017】図1〜図3には、本発明が適用された運転
教習用のドライビングシミュレータの好適な一例が示さ
れている。図3に示すように、このドライビングシミュ
レータは、ドライバーがシート30に座った状態で、ハ
ンドル32、ブレーキペダル34、アクセル、クラッ
チ、サイドブレーキ等の各部を操作するよう構成されて
いる。
【0018】また、このドライビングシミュレータは、
車両のフロントウィンドウに対応する位置にディスプレ
イ36が設けられている。そして、図示しないCPU
は、車両の各種走行環境を演算し、演算された走行環境
内を車両が走行する際に、運転席からフロントウィンド
ウを介して眺められる車両前方の景色をディスプレイ3
6上に表示する。そして、ドライバーが、ディスプレイ
36上に表示される景色を見ながら、ハンドル32、ブ
レーキペダル34などを操作し、実際の車両と同様に運
転を行なうよう構成されている。
【0019】また、本実施例のブレーキ装置38は、図
1および図2に示すように、前述のブレーキペダル34
と、このブレーキペダル34に連結された弾性変形部4
0と、この弾性変形部40に接続された検出部42とを
含んでいる。
【0020】ブレーキペダル34は、下端部に踏込み用
のパッド46を有すると共に、上端部がボルト48を介
して車体側の支持部材50に回転可能に吊り下げ支持さ
れるようになっている。なお、この支持部材50は、一
端部がキャビネットパネル52に取付けられ、かつ他端
部がダッシュボード部材54に取付けられている。更
に、ブレーキペダル34の中間部には、一端がステアリ
ング部材56に接続した戻りばね58の他端部が接続さ
れて上方側に付勢された状態となっており、このブレー
キペダル34を足で踏込んだ後、前記戻りばね58によ
ってブレーキペダル34が元の位置に戻されるようにな
っている。また、前記キャビネットパネル52及び支持
部材50には、ブレーキペダル34の踏込み終端位置及
び戻り位置でブレーキペダル34と当接して停止させる
ゴム製ストッパ60およびボルト状ストッパ55が設け
られている。また、ブレーキペダル34には、戻り位置
でストッパ55と当接するゴム部材62が形成されてい
る。
【0021】弾性変形部40は、支持部材50と共にキ
ャビネットパネル52に取付けたベースプレート64を
貫通してキャビネットパネル52内に突出するように設
けられるもので、前記ベースプレート64に取付けた第
1フレーム部材66にガイドスリーブ68を支持させ、
このガイドスリーブ68内にスライドシャフト70をス
ライド可能に貫通支持させる。そして、このスライドシ
ャフト70のブレーキペダル34側端部をボールジョイ
ント72及び連結部材74を介して前記ブレーキペダル
34に連結し、かつキャビネットパネル52内側の端部
に低弾性部としてのコイルばね76及び高弾性部として
のゴム状弾性体78が設けられるようになっている。
【0022】連結部材74は、先端に二股状のフォーク
部80を有し、このフォーク部80を前記ブレーキペダ
ル34に跨がるようにして、ブレーキペダル34に対し
ピンPを介して上下方向で回転可能に取付けられてい
る。ボールジョイント72は、図2に示すように、両端
部にねじ部82、83を有し、これら両ねじ部82、8
3を、それぞれ前記スライドシャフト70の端部及び連
結部材74のフォーク部80と反対側の端部に螺着させ
るようにしている。従って、ブレーキペダル34の踏込
みによる回転動作が連結部材74及びボールジョイント
72によって、ずれが吸収されつつスライドシャフト7
0の摺動運動に変換されるようになっている。
【0023】コイルばね76は、スライドシャフト70
の内側端部に取付けたばね支持プレート84に一端部が
取付け支持され、かつ他端部が後述するばねガイド部9
4に連結されるようになっている。また、このコイルば
ね76は、ブレーキペダル34の踏込み初期における軽
い踏込み力で変形し得る程度のばね定数の小さなものが
用いられ、実際の車両のようにブレーキペダルの踏込み
初期における遊びの状態をシミュレートし得るようにし
ている。
【0024】ゴム状弾性体78は、基端部側にねじ部8
6を一体に有し、このねじ部86を前記ばね支持プレー
ト84を貫通した状態で前記スライドシャフト70の端
部に螺着させるようにすることで、前記スライドシャフ
ト70と一体に形成され、スライドシャフト70の先端
より突出する状態となっている。また、このゴム状弾性
体78は、前記コイルばね76よりも短く形成され、ブ
レーキペダル34が踏込まれていない状態及び踏込み初
期の状態では、ばねガイド部94とは接触しないように
なっている。従って、ゴム状弾性体78は、ブレーキペ
ダル34の踏込み初期の段階では作用せず、この初期の
状態よりも踏込んでブレーキペダル34に加わる力が大
きくなる領域でゴム状弾性体78がスライドシャフト7
0とばねガイド部94との間に挟まれて圧縮変形する。
その結果、前記ブレーキペダル34に踏込み初期の状態
よりも大きな反力を付与し、かつ非線形的な反力特性を
生じさせることにより、より一層実際の車両のブレーキ
ング操作感に近い状態をシミュレートし得るようにして
いる。
【0025】検出部42は、前記第1フレーム部材66
の先端部に固着突出させた第2フレーム部材88にガイ
ドスリーブ90を固着し、このガイドスリーブ90内に
スライドシャフト92をスライド可能に貫通支持させ、
このスライドシャフト92の先端部92aをガイドスリ
ーブ90の突出端より突出し得るようにしている。ま
た、前記スライドシャフト92の弾性変形部40側の端
部には、ばねガイド部94が一体に形成され、このばね
ガイド部94の弾性変形部40側に形成した突部96に
前記コイルばね76の端部を取付け支持させている。ま
た、ばねガイド部94の検出部42側に形成した突部9
8にコイルばね100の一端部を挿入支持させ、かつこ
のコイルばね100の他端部を前記ガイドスリーブ90
に取付け支持させている。なお、前記ガイドスリーブ9
0の外周には、ガイド面102が形成されており、この
ガイド面102にてコイルばね100をガイドするよう
にしている。
【0026】また、コイルばね100は、前記弾性変形
部40のコイルばね76およびゴム状弾性体78よりも
かなり大きなばね定数を有するように設定してある。そ
のため、ブレーキペダル34を介して弾性変形部40を
構成するコイルばね76およびゴム状弾性体78に加わ
る力を、コイルばね100の変形量を検出することによ
って求めることができる。
【0027】コイルばね76およびコイルばね100の
ばね定数ならびにゴム状弾性体78の弾性係数は、想定
するブレーキのタイプ,構造等によって適宜設計される
が、コイルばね76はブレーキペダル34の踏込み初期
の遊び状態をシミュレートでき、ゴム状弾性体78の弾
性係数はブレーキ作動時の踏込み力をシミュレートでき
る程度に設定され、かつコイルばね100のばね定数
は、前記コイルばね76およびゴム状弾性体78に加わ
る力を正確にかつ安定的に検出できる程度に設定される
必要がある。これらのばね定数および弾性係数の一例を
挙げると、コイルばね76のばね定数は、1〜4(kgf
/mm)程度、コイルばね100のばね定数は、25〜5
0(kgf/mm)程度、ゴム状弾性体78としては、例え
ば図4に示すような荷重−たわみ曲線を有するものなど
を用いることができる。
【0028】また、コイルばね100の変形量を検出
し、圧力検出信号として出力するために、前記第2フレ
ーム部材88の突出端に固着した支持ブラケット104
には、セクタギア106及びボリューム108が取付け
られている。
【0029】すなわち、図2に拡大して示すように、セ
クタギア106は、前記支持ブラケット104に取付け
たシャフト110を中心に回転可能に支持されると共
に、一端部にスライドシャフト92の先端部92aと当
接するアーム部112を有し、かつ他端部にボリューム
108側と噛合するボリューム作動用の歯部114を有
している。そして、一端を前記支持ブラケット104
に、他端をセクタギア106に取付けたばね116に
て、前記アーム部112がスライドシャフト92の先端
部92aと当接する方向にセクタギア106を付勢する
ようにしている。
【0030】ボリューム108は、前記セクタギア10
6の歯部114と噛合するギア118を回転軸120と
一体に有し、このギア118がセクタギア106の揺動
によって回転することで、回転軸120が回転し抵抗値
を変化させるようになっている。これによってコイルば
ね100の変形量をボリューム108が検出し、弾性変
形部40の圧力検出信号として出力するようになってい
る。従って、ブレーキペダル34にかかる力をブレーキ
操作力として検出することとなる。 (作用)次に、本実施例の作用を説明する。
【0031】まず、車体に踏込み可能に支持されたブレ
ーキペダル34は、非踏込み状態においては、戻りばね
58の付勢力によって、ブレーキペダル34は、支持部
材50に取付けたストッパ55と当接した位置で位置決
めされた状態となっている。この状態においては、弾性
変形部40は変形しておらず、検出部42も作動してい
ない状態となっている。
【0032】次いで、前述の状態からブレーキペダル3
4を踏込むと、ブレーキペダル34に連結した連結部材
74及びボールジョイント72を介し、弾性変形部40
のコイルばね76に踏込み力が伝達されてコイルばね7
6が圧縮され、このコイルばね76の反力がブレーキペ
ダル34に作用する。従って、ブレーキペダル34の踏
込み初期には、ばね定数の小さいコイルばね76のみの
反力がブレーキペダル34に対して作用することとな
り、実際の車両のようにブレーキペダルの踏込み初期に
おける遊びの状態をシミュレートすることが可能であ
る。また、このブレーキペダル34の踏込み初期には、
ブレーキペダル34には軽い力しかかかっていないの
で、検出部42のコイルばね100はほとんど変形せ
ず、ブレーキペダル34の踏込み力をほとんど検出しな
いようになっており、実際の車両のブレーキング操作の
状態をシミュレートすることが可能である。
【0033】次に、前述のブレーキペダル34の初期の
踏込み状態から、更にブレーキペダル34を踏込むと、
弾性変形部40のゴム状弾性体78が、検出部42のス
ライドシャフト92に形成したばねガイド部94の突部
96に当接して変形し、ブレーキペダル34により大き
な反力を与えることとなる。
【0034】従って、弾性変形部40においては、コイ
ルばね76が、ブレーキペダル34に加わる力の小さい
領域で作動して踏込み初期の段階で前記ブレーキペダル
34に小さな反力を付与し、次に前述の状態よりも踏込
んでブレーキペダル34に加わる力が大きくなる領域で
は、ゴム状弾性体78が、前記ブレーキペダル34側に
位置するスライドシャフト70と前記検出部42側のス
ライドシャフト92との間に挟まれて圧縮変形し、前記
ブレーキペダル34に初期状態よりも大きな反力を付与
することとなる。この場合、ブレーキペダル34には、
コイルばね76に加えて主としてゴム状弾性体78の反
力が作用するため、ブレーキペダル34の踏込み状態は
重い感じになり、実際の車両におけるブレーキペダルの
遊び状態から連続するブレーキ作動時の重い踏込み状態
をシミュレートすることが可能となる。
【0035】そして、弾性変形部40のコイルばね76
およびゴム状弾性体78の作動によって検出部42のコ
イルばね100が変形し、これに伴い、スライドシャフ
ト92がセクタギア106側に移動して、セクタギア1
06のアーム部112をばね116の付勢力に抗して押
し付け、セクタギア106をシャフト110を中心に回
転させる。
【0036】すると、セクタギア106の歯部114と
噛合したボリューム108のギア118が回転し、ボリ
ューム108がその回転によって抵抗値を変化させ、コ
イルばね100の変形量を検出し、圧力検出信号として
出力する。従って、ブレーキペダル34にかかる力をブ
レーキ操作力として検出する状態となり、シミュレーシ
ョン性が良いものとなる。
【0037】次に、上記実施例におけるブレーキペダル
34の回転変位角度θとブレーキペダル34に加わる踏
込み力Fとの関係、およびブレーキペダル34の踏込み
力Fと検出部42のスライドシャフト92の変位量dと
の関係について、図5を参照しながら概念的に説明す
る。
【0038】まず、ブレーキペダル34の変位角度θと
踏込み力Fとの関係についてみると、F−θ曲線は非線
形でかつ緩やかなカーブを描いている。すなわち、踏込
み力Fがごく小さい領域では変位角度θは大きく変化
し、この段階ではブレーキペダル34の踏込み初期にお
ける遊び状態をシミュレートしている。また、ブレーキ
ペダル34の踏込み力Fがやや大きくなる領域では、変
位角度θはゆるやかに上昇した後ほぼ直線的に変化し、
この段階では、ブレーキが作動している状態をシミュレ
ートしている。このようにF−θ曲線が緩やかな非線形
カーブを描くことにより、ブレーキの作動感を連続的で
より自然な状態にすることができ、一層実際の車両のブ
レーキング操作感に近い状態をシミュレートし得る。
【0039】次に、検出部42のスライドシャフト92
の変位量dと踏込み力Fとの関係についてみると、図5
に示すように両者は直線的な関係にあり、次式の関係を
有している。
【0040】d=(α/k)・F ここにおいて、kは検出部42のコイルばね100のば
ね定数である。αは、中心軸48とブレーキペダル34
の踏込み力Fの作用点間の距離L2とブレーキペダル3
4の中心軸(48)と連結部材74のピンPとの距離L
1との比L2/L1である。
【0041】上記式より明らかなように、本実施例の装
置においては、ブレーキペダル34に加わる踏込み力F
をスライドシャフト92の変位dによって正確に検出す
ることができる。
【0042】なお、本発明は前記実施例に限らず、本発
明の要旨の範囲内で各種の変形実施が可能である。
【0043】例えば、弾性変形部は、コイルばねとゴム
状弾性体との組み合わせに限定されず、シミュレートす
るブレーキ装置の特性に応じて、コイルばねあるいはゴ
ム状弾性体の単体,複数のコイルばねの組み合わせ,複
数のゴム状弾性体の組み合わせ,単数もしくは複数のコ
イルばねと複数もしくは単数のゴム状弾性体との組み合
わせなど、種々の態様が取り得る。
【0044】また、前記実施例では、運転教習用のドラ
イビングシミュレータに本発明のドライビングシミュレ
ータのブレーキ装置を適用した例について説明したが、
この他ドライビングゲーム機その他の用途にも適用でき
るものである。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のドライビ
ングシミュレータのブレーキ装置は、ブレーキペダルの
踏込み初期には、弾性変形部の低弾性部が圧縮されてそ
の反力がブレーキペダルに対して作用するため、実際の
車両のようにブレーキペダルの踏込み初期における遊び
の状態をシミュレートすることができる。また、このブ
レーキペダルの踏込み初期には、ブレーキペダルには軽
い力しかかかっていないので、検出部ではブレーキペダ
ルの踏込み力をほとんど検出しないようになっており、
実際の車両の踏込み初期のブレーキング操作の状態をシ
ミュレートすることができるという効果がある。
【0046】また、前述のブレーキペダルの踏込み状態
から更にブレーキペダルを踏込むと、弾性変形部の高弾
性部が圧縮されて変形し、低弾性部より大きい高弾性部
の反力がブレーキペダルに作用するため、ブレーキペダ
ルの踏込み状態は重い感じになり、実際の車両における
ブレーキペダルの遊び状態から連続するブレーキ作動時
の重い踏込み状態をシミュレートすることができる。そ
して、この弾性変形部に加わる力を検出部が検出し、圧
力検出信号として出力するので、ブレーキペダルにかか
る力をブレーキ操作力として検出する状態となり、この
点でもシミュレーション性が良くなるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るドライビングシミュレ
ータのブレーキ装置の断面図である。
【図2】図1のドライビングシミュレータのブレーキ装
置の要部拡大断面図である。
【図3】本実施例に係るドライビングシミュレータの全
体概略図である。
【図4】本実施例のブレーキ装置における高弾性部を構
成するゴム状弾性体の荷重と撓みとの関係を示す特性図
である。
【図5】本実施例のブレーキ装置におけるブレーキペダ
ルにかかる力Fとブレーキペダルの変位角度θとの関
係、およびブレーキペダルにかかる力Fと検出部の変位
量dとの関係を概略的に示す特性図である。
【図6】従来のドライビングシミュレータのブレーキ装
置を示す断面図である。
【符号の説明】
34 ブレーキペダル 40 弾性変形部 42 検出部 52 キャビネットパネル 76 コイルばね 78 ゴム状弾性体 100 コイルばね 106 セクタギア 108 ボリューム
NM015301

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に踏込み可能に支持固定されるブレ
    ーキペダルと、 このブレーキペダルに連結され、ブレーキペダルの踏込
    み時に該ブレーキペダルに反力を与える弾性変形部と、 前記ブレーキペダルを介して前記弾性変形部に加わる力
    を検出する検出部と、を備え、 前記弾性変形部は、 前記ブレーキペダルの踏込み初期に、ブレーキペダルに
    小さい反力を与える低弾性部と、 前記ブレーキペダルの踏込み初期に続いて、ブレーキペ
    ダルに大きい反力を与える高弾性部と、 を含み、 前記高弾性部が主としてゴム状弾性体より構成されてい
    ことを特徴とするドライビングシミュレータのブレー
    キ構造。
  2. 【請求項2】 車体に踏込み可能に支持固定されるブレ
    ーキペダルと、 このブレーキペダルに連結され、ブレーキペダルの踏込
    み時に該ブレーキペダルに反力を与える弾性変形部と、 前記ブレーキペダルを介して前記弾性変形部に加わる力
    を検出する検出部と、を備え、 前記弾性変形部は、 前記ブレーキペダルの踏込み初期に、ブレーキペダルに
    小さい反力を与える低弾性部と、 前記ブレーキペダルの踏込み初期に続いて、ブレーキペ
    ダルに大きい反力を与える高弾性部と、 を含み、 前記検出部は、 弾性係数の大きい弾性体を含み、この弾性体の変形量を
    圧力検出信号として出力することを特徴とするドライビ
    ングシミュレータのブレーキ構造。
  3. 【請求項3】 請求項1、2のいずれかにおいて、 前記低弾性部は、ブレーキペダルの踏込み初期における
    遊び状態をシミュレートするようにブレーキペダルに小
    さい反力を与え、 前記高弾性部は、ブレーキペダルの遊び状態に連続する
    ブレーキ作動時の踏込み状態をシミュレートするように
    ブレーキペダルに大きい反力を与えるように形成された
    ことを特徴とするドライビングシミュレータのブレーキ
    構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 弾性変形部は、その低弾性部が主としてばね体より構成
    されていることを特徴とするドライビングシミュレータ
    のブレーキ構造。
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