JP3209284B2 - 投影光学装置 - Google Patents

投影光学装置

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JP3209284B2 JP14636792A JP14636792A JP3209284B2 JP 3209284 B2 JP3209284 B2 JP 3209284B2 JP 14636792 A JP14636792 A JP 14636792A JP 14636792 A JP14636792 A JP 14636792A JP 3209284 B2 JP3209284 B2 JP 3209284B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば半導体素子、液
晶表示素子又は薄膜磁気ヘッド等の微細加工に用いられ
る焦点位置検出機構を備えた投影露光装置に適用して好
適な投影光学装置に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子、液晶表示素子又は薄膜磁気
ヘッド等をフォトリソグラフィー技術を用いて製造する
際に、レチクルのパターンを投影光学系を介して感光基
板上に転写する投影露光装置が使用されている。転写さ
れるパターンが微細化されるのに応じて、投影露光装置
における投影光学系の開口数は大きくなり、焦点深度は
より浅くなっている。そこで、感光基板の露光面を焦点
深度の範囲内で投影光学系の結像面(焦点位置)に合わ
せ込む焦点合わせ機構(オートフォーカス機構)につい
てもより高精度化することが求められている。
【0003】従来のこの種の装置の焦点合わせ機構とし
ては、例えば照射光学系により感光基板のショット領域
の例えば中央部にスリットパターンの像を投影し、受光
光学系によりそのスリットパターンの像を光量の分布の
重心位置が検出できる光電センサーの受光面に再結像す
る機構が知られている。この機構によれば、感光基板が
投影光学系の光軸方向に移動すると、そのスリットパタ
ーンの再結像された像の位置が変化することから、その
感光基板と投影光学系との距離を計測することができ
る。そして、常に投影光学系と感光基板との距離が一定
になるように制御することにより、オートフォーカスが
動作していた。
【0004】しかし、投影光学系の焦点位置は、大気圧
の変化あるいは露光光の吸収による投影光学系の温度上
昇等により常に変化しており一定ではない。このため従
来より例えば特開昭60−78454号公報等に開示さ
れているように、大気圧変化、露光光の吸収量等に応じ
て焦点合わせ機構の照射光学系及び受光光学系により計
測された距離に対して刻々と対応するオフセットを加算
して焦点位置変化に追従する方法が提案され実用化され
ている。しかしながらこの方法も、直接焦点位置を検出
しているのではなく、焦点位置の変化の原因を測定して
間接的に補正をしているのに過ぎなく、予想外の原因に
よる焦点位置変化(例えば衝撃、オペレートミス等)あ
るいは装置の長期的な変化(例えば応力の開放、化学物
質の経年変化等)には追従できず完全なものとは言いが
たい。
【0005】また、投影光学系の焦点位置を直接的に測
定する方法としては、例えば感光基板の投影光学系から
の距離を微妙に変化させてパターンをテスト的に露光し
て現像し、顕微鏡で観察して像のコントラストが最大の
位置を求める方法があるが、時間と労力がかかり頻繁に
実施できるものではない。このため、この種の装置にお
いては、露光及び現象という過程を経ずに直接に投影パ
ターン像を光電検出して投影光学系の焦点位置の変化を
検出して、上述の間接的に計測した投影光学系と感光基
板との距離の補正を行う方法が種々提案されている。
【0006】直接に焦点位置の変化を検出する方法とし
ては、例えば、感光基板に隣接して設けた基準パターン
の像を投影光学系を介して光電センサーで受光しその受
光量が最大になる位置を検出する方法、あるいは、レチ
クルの上方からこのレチクルのパターンを照明し、その
照明光の感光基板からの反射光をレチクルのパターンを
介して受光し、この受光量が最大になる位置を検出する
方法がある。また、逆に感光基板側に設けた基準パター
ンを照明し、その照明光のレチクルからの反射光を基準
パターンを介して光電センサーで受光し、その受光量が
最大になる位置を検出する方法、あるいは、所定のパタ
ーンからの光束を2分割して各々の光束でパターンの位
置計測を行いそのずれ量より焦点位置を検出する方法等
も知られている。これらのうちいくつかは、後に詳述す
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き従来の技術
においては、焦点位置検出用のパターンは一定の決めら
れた線幅のもので、常に実際に投影すべきパターンの線
幅と一致しているとは限らない。また、上記の技術のう
ちいくつかはレチクルの位置合わせ用マーク、あるいは
感光基板の位置合わせ用マーク等を用いるため、通常は
実際に投影すべきパターンに比べて線幅は大きい。
【0008】ところで、投影光学系は露光光の吸収によ
り温度が上昇するが、投影光学系全体で一様且つ均一に
温度が上昇するわけではない。特に投影光学系の断面で
考えると、中心部はレンズを構成するガラスで周囲はそ
のガラスをホールドする金属で構成されており、露光光
はガラスで吸収されてガラスの温度が上昇し、その熱は
周囲の金属へ逃げて行く。これにより、ガラスの中心部
ほど温度が高くなりガラスの周辺部、即ち金属に近い部
分の温度の上昇が小さいことが予想される。特にレチク
ルのパターンに対するフーリエ変換面(以下、「投影光
学系の瞳面」という)の近傍では通常レンズの中心部を
0次回折光が通り、周辺部は0次光よりパワーの落ちる
1次以上の回折光が通るため、中心部の温度上昇は顕著
である。この現象により、凸レンズにおいては中心部が
膨張して曲率半径が小さくなり、しかも一般的に温度上
昇に伴い屈折率が大きくなり、レンズの中心部を通る光
線は投影光学系により近い所に焦点を結び、周辺部を通
る光線の焦点位置とずれが生ずる。従って、球面収差が
発生することが考えられる。
【0009】このことは、レチクル上の線幅の異なるパ
ターンはレチクルから回折光が射出される角度が異な
り、線幅により投影光学系の瞳面付近での光線の通過位
置が異なるため、線幅により投影光学系の焦点位置が変
化することを意味する。すなわち、焦点位置検出用のパ
ターンの線幅と、投影されるべきパターンの線幅とが異
なるときには、投影光学系を構成するレンズの露光光吸
収によって発生する球面収差により、焦点合わせ機構に
より検出された焦点位置と本来投影されるべきパターン
の焦点位置との間にずれが生じ高精度な焦点位置合わせ
ができなくなるという不都合があった。
【0010】また、近時は投影光学系の瞳面上に形成さ
れる2次光源の像が光軸に対して完全に軸対称なものば
かりではなく、例えば所謂複数傾斜照明のように光軸か
ら離れた複数の領域に集中して2次光源の像が形成され
るような照明法も提案されている。このような場合に
は、露光光の照射により投影光学系を構成するレンズが
光軸に関して非対称に変形し、それにより非点収差等が
発生し、これにより高精度な合焦ができない場合もあり
得る。本発明は斯かる点に鑑み、投影光学系に球面収差
又は非点収差が発生しても、良好な焦点合わせを実行で
きる投影光学装置を供給することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明による第1の投影
光学装置は、例えば図1に示す如く、マスクR上のパタ
ーンを第1照明光で照明する照明光学系(1,3,5〜
9)と、そのマスクRのパターンのその第1照明光のも
とでの像をステージWS上の基板W上に投影する投影光
学系PLとを有する投影光学装置において、そのマスク
R上又はそのステージWS上に設けられた基準パターン
と、この基準パターンを用いてその投影光学系PLの焦
点位置を求める焦点位置検出手段(15,19,20,
21)と、そのマスクR上のパターンの線幅を入力する
線幅入力手段(22)と、その投影光学系PLの球面収
差又は非点収差の変化量を求める収差量演算手段(1
3)と、その線幅入力手段(22)からのそのパターン
の線幅の情報、基準パターンの線幅の情報及びその収差
量演算手段(13)からの球面収差又は非点収差の変化
量の情報に基づきその焦点位置検出手段により求められ
たその投影光学系の焦点位置の補正を行う焦点位置補正
手段(14)とを備えたものである。
【0012】また、本発明による第2の投影光学装置
は、例えば図1に示す如く、マスクR上のパターンを第
1照明光で照明する照明光学系(1,3,5〜9)と、
そのマスクRのパターンのその第1照明光のもとでの像
をステージWS上の基板W上に投影する投影光学系PL
とを有する投影光学装置において、そのマスクR上又は
そのステージWS上に設けられた基準パターンと、この
基準パターンを用いてその投影光学系PLの焦点位置を
算出する焦点位置検出手段(15,19,20,21)
と、その投影光学系PLの球面収差又は非点収差の変化
量を求める収差量演算手段(13)と、この収差量演算
手段(13)により求められた球面収差又は非点収差の
変化量に基づきその焦点位置検出手段の焦点位置の算出
動作を中断する制御手段(14)とを備えたものであ
る。
【0013】
【作用】斯かる本発明の第1の投影光学装置によれば、
焦点位置検出手段で用いる基準パターンの線幅と実際に
露光されるマスク上のパターンの線幅との差を線幅入力
手段(22)により知ることができ、収差量演算手段
(13)により現在の球面収差又は非点収差の量を知る
ことができる。また、焦点位置補正手段(14)が予め
線幅差と球面収差又は非点収差による焦点位置との関係
を求めて記憶しておけば、焦点位置検出手段で得られた
現在の焦点位置と実際露光されるパターンの焦点位置と
の差を上記の関係から求めることができる。従って、実
際に露光されるパターンの焦点位置を求めることがで
き、これにより、投影光学系に球面収差又は非点収差が
発生しても、良好な焦点合わせを実行できる。
【0014】また、本発明の第2の投影光学装置によれ
ば、投影光学系が第1照明光の吸収による影響を受けて
いないとき、即ち球面収差又は非点収差の変化が起きて
いない状態のときのみ焦点位置検出手段により投影光学
系の焦点位置の検出が行われる。逆に、焦点位置検出手
段で求められた値を計算で補正しても焦点位置の誤差が
生ずると考えられる場合、あるいは線幅入力手段がない
場合等で計算による補正を行わない場合等には、焦点位
置の検出が行われず焦点合わせが行われない。従って、
良好な焦点合わせが実行できる状態でのみ焦点合わせが
実行される。
【0015】
【実施例】以下、本発明による投影光学装置の一実施例
につき図1〜図9を参照して説明する。本実施例は、半
導体素子製造用のステップアンドリピート方式の縮小投
影型露光装置(ステッパー)に本発明を適用したもので
ある。図1は本実施例の装置全体の概略の構成を示し、
この図1において、1は例えば超高圧水銀ランプよりな
る光源であり、この光源1はレジスト層を感光するよう
な波長域(i線等の輝線)の露光光ILを発生する。露
光光ILとしては、超高圧水銀ランプの輝線の他に、K
rFエキシマレーザ若しくはArFエキシマレーザ等の
レーザ光又は金属蒸気レーザやYAGレーザ等の高調波
等を用いても良い。
【0016】光源1から射出された露光光ILは、露光
動作に合わせて開閉するシャッター2を通過する。シャ
ッター2が開状態の場合、露光光ILはフライアイレン
ズ等で構成されるオプティカルインテグレータ3に入射
し、所定の照明条件でレチクル(マスク)Rを照明する
様に整形される。露光光ILは更にハーフミラー4、リ
レーレンズ5、可変ブラインド6、リレーレンズ7及び
メインコンデンサーレンズ8を通過してミラー9に至
り、ここでほぼ垂直に下方に反射された後、レチクルホ
ルダー10に支持されたレチクルRのパターン領域PA
をほぼ均一な照度で照明する。
【0017】オプティカルインテグレータ3から射出さ
れた露光光ILの内でハーフミラー4により反射された
光が光電センサー38により受光され、光電センサー3
8から出力される検出信号S1(露光光ILのパワーを
示す信号)が後述の球面収差演算器13に供給される。
更に、ハーフミラー4により、露光光ILによるウエハ
Wからの反射光が反射率センサーとしての光電センサー
16へ導かれ、光電センサー16の出力信号が球面収差
演算器13に供給される。光電センサー16の役割は後
述する。
【0018】可変ブラインド6の面はレチクルRと共役
な関係にあり、モータ(不図示)により可変ブラインド
6を構成する複数の可動ブレードを開閉させて開口部の
大きさ、形状を変えることにより、レチクルRの照明視
野を任意に設定できる。この可変ブラインド6の開口部
の大きさ及び形状の情報並びにシャッター2の開閉の情
報を球面収差演算器13に供給する。また、レチクルR
のパターン領域PAの外部にはレチクルの種類等を示す
バーコードBCが記録され、レチクルRが位置R1に在
るときにそのバーコードBCをバーコードリーダー22
で読み取ることができる。バーコードリーダー22はそ
の読み取った情報を信号S2として後述の焦点位置検出
器14に供給する。
【0019】レチクルRのパターン領域PAを通過した
露光光ILは投影光学系PLに入射し、投影光学系PL
はレチクルRの回路パターンの投影像を表面にレジスト
層が形成されその表面が最良結像面にほぼ一致するよう
に保持されたウエハW上の1つのショット領域に重ね合
わせて結像する。ただし、図1では説明の都合上ウエハ
W上に結像はしていない。
【0020】ウエハWはウエハステージWS上に保持さ
れ、ウエハステージWSはZ軸駆動系25により投影光
学系PLの光軸方向(Z方向)に微動可動であると共
に、ステップ・アンド・リピート方式で投影光学系PL
の光軸に垂直な面内で2次元的に移動可能に構成されて
いる。ウエハW上の1つのショット領域に対するレチク
ルRのパターンの転写露光が終了すると、ウエハステー
ジWSによりウエハWの次のショット領域までステッピ
ングされる。尚、ウエハステージWSの詳細な構成等に
ついては例えば特開昭62−274201号公報に開示
されている。
【0021】次に、図1の例の焦点位置検出機構につき
説明する。図1において、照射光学系11は、ピンホー
ル又はスリット等の像を形成するための結像光束を、上
方より投影光学系PLの光軸に対して斜めに被検面に供
給し、受光光学系12は、その結像光束の被検面での反
射光束を受光して光電センサーの受光面上に再結像す
る。これら照射光学系11及び受光光学系12より間接
方式で斜入射方式の位置検出系が構成されている。この
位置検出系は間接的に投影光学系PLの最良結像面と被
検面との距離(合焦状態)を計測するものである。この
位置検出系の構成等は、例えば特開昭60−16811
2号公報に開示されている。
【0022】なお、本実施例では、投影光学系PLの最
良結像面と被検面とが合致しているときに計測結果が零
(0)になるように、即ち零点基準になるように、予め
受光光学系12の内部に設けられた不図示の平行平板ガ
ラス(プレーンパラレル)の角度が調整される。この平
行平板ガラスの角度調整は、焦点位置補正器14の指示
により実行される。平行平板ガラスの角度調整は、後述
するように大気圧変化及び露光光の吸収等に応じて刻々
と計算される焦点位置の変化量に対応して常に自動的に
行われている。また、後述するように、直接方式の焦点
位置検出系で計測された焦点位置へウエハW等の被検面
の表面が来たときに、間接方式の位置検出系の計測結果
が零(0)となるように受光光学系12の平行平板ガラ
スの角度のキャリブレーションが行われる。
【0023】次に、本実施例の直接方式の焦点位置検出
系の説明を行う。既に述べたように従来より種々の方式
が考案されているが、図1ではその中で最も実用性が高
い方式の一つを示す。後に他の方式についても簡単に説
明を行う。先ず、図1において、ウエハステージWS上
のウエハWの近傍には焦点位置検出用の基準パターン1
8が設けられている。基準パターン18はガラス板上に
例えばクロムを蒸着して、図2に示すようなライン・ア
ンド・スペースの連続パターンを描いたものである。キ
ャリブレーションを行うときには、図1の様に投影光学
系PLの直下に基準パターン18が位置する。このと
き、位置検出系11,12は基準パターン18のZ方向
の位置をモニターすることができる。
【0024】この場合、光源1から射出された露光光I
Lがシャッター2により2分岐ファイバー20の入射端
20aに入射し、このように入射した露光光ILが2分
岐ファイバー20の入射出端20bに導かれる。この入
射出端20bから射出された露光光ILはウエハステー
ジWSの内部の照明光学系19を経て下方から基準パタ
ーン18を照明する。基準パターン18を射出した露光
光は、通常露光時とは逆に投影光学系PLを経てレチク
ルRのパターン面に達し、基準パターン18の現在の配
置面がレチクルRと共役である場合、レチクルRのパタ
ーン面に基準パターンの像が結像される。レチクルRの
パターン面に達した露光光は再び投影光学系PLを介し
て基準パターン18へ戻り、基準パターン18上で再び
基準パターン18の像が再結像される。
【0025】その後、基準パターン18を通過して戻っ
た露光光は照明光学系19、2分岐ファイバー20の入
射出端20b及び射出端20cを経て光電センサー21
に達する。即ち、基準パターン18の像がレチクルRの
下面に投影され、その反射光の内で再び基準パターン1
8を通過してウエハステージWSの内部に戻った光が光
電センサー21で受光される。この光電センサー21か
らの検出信号S3を焦点位置検出器15に供給する。こ
の焦点位置検出器15には、受光光学系12で間接的に
検出した投影光学系PLの焦点面と基準パターン18と
の距離の情報をも供給する。基準パターン18を用いて
投影光学系PLの焦点位置を検出するには、ウエハステ
ージWSをZ方向にスキャンし、光電センサー21から
出力される検出信号S3が最大となる位置を検出する。
【0026】このときの検出信号S3の波形の一例を図
4に示す。座標Za(=B.F.)が基準パターン18
が焦点位置にあるときのZ座標であり、座標Zaをほぼ
中心として検出信号S3の値は凸状に変化する。この場
合、焦点位置検出器15はZ軸駆動系25にZ方向にウ
エハステージWSを走査するコマンドを供給すると同時
に、位置検出系の受光光学系12で検出された基準パタ
ーン18のZ方向の座標を図4の横軸として、光電セン
サー21から出力された検出信号S3を図4の縦軸とし
てプロットする。そして、検出信号S3が最大になる点
より、焦点位置検出器15は焦点位置の座標Za(=
B.F.)を検出する。
【0027】本方法の原理を図3を参照して説明する。
図3(c)は基準パターン18の一例を示し、18aは
クロム蒸着膜等による遮光部である。前記の様に基準パ
ターン18とレチクルRのパターン面とが共役な位置に
あるとき、図3(c)の基準パターン18を通過した露
光光はレチクルRで反射されて、基準パターン18上で
再び基準パターン18の像が結像される。この場合の基
準パターン18の像の強度分布は、図3(b)の分布C
aに示すように、基準パターン18自体の明暗の分布と
ほぼ一致し、基準パターン18の透過部を介してほぼ大
部分の光がウエハステージWSに戻っていく。一方、基
準パターン18がレチクルRのパターン面と共役な面か
ら若干ずれている場合、レチクルRからの反射光により
再結像された基準パターン18の像は、図3(a)の分
布Cbに示すようにコントラストが低下する。この場
合、図3(a)の分布Cb中の斜線部は、図3(c)の
基準パターン18の遮光部(非透過部)18aに重な
り、基準パターン18を通過していくことができず、光
電センサー21に達する光量は減少する。図3(a)及
び(b)の状態はそれぞれ図4のZ座標がZa及びZb
の特性に相当する。
【0028】以上の様に基準パターン18が投影光学系
PLの焦点位置に来たとき、光電センサー21から出力
される検出信号S3は最大となる。光束の干渉現象によ
り、図4に示すように、検出信号S3はピークの両側で
凹状に落ち込む波形となる。また、基準パターン18は
非点収差を考慮して、図2の様に多方向のパターンの組
み合わせとなっている。
【0029】上記と同様の原理を使った例として例えば
特開昭57−212406号公報に開示されている様
に、レチクルR側にパターンを設けウエハ側より反射さ
れる光量の最大値を検出する方法も知られている。この
方法は特別なレチクル又は焦点検出用のマークが必要で
あるが、実際に使用されるレチクルの中心にマークを入
れることは困難であるため、実際の使用時に投影光学系
PLの光軸中心の焦点位置が検出できないという不都合
がある。
【0030】また、図1において、基準パターン18の
近傍のウエハステージWS上には照射量センサーとして
の光電センサー17が配置され、この光電センサー17
の検出信号が球面収差演算器13に供給されている。2
3は種々の特性等の情報を記憶した記憶装置を示し、球
面収差演算器13は随時その記憶装置23の記憶内容を
読み出すことができる。また、24はキーボードであ
る。
【0031】次に、投影光学系PLの露光光吸収による
球面収差について説明を行う。投影光学系PLは露光光
ILに対し非常に透過率の高い材料で作られているが、
前記の様に微少ながらも露光光を吸収し投影光学系PL
内の温度が上昇する。このため、投影光学系PLの結像
特性が変化するが、特に球面収差は、既に従来技術の説
明で述べた通り、投影光学系PLの半径方向の中心部の
温度が周囲より上昇することにより、投影光学系PLの
中心部を通る光束が周辺部を通る光束と比較して投影光
学系PLにより近い所で焦点を結ぶことにより発生す
る。これを模式的に示したのが図5である。図5(a)
は露光光吸収のない状態を示し、投影光学系PLの周辺
部を通る光束(実線)も中心部を通る光束(点線)もほ
ぼ一点で焦点を結んでいる。図5(b)は露光光を吸収
した状態を示し、投影光学系PLの温度が上昇すること
により、周辺部及び中心部を通る光束とも焦点位置が上
方(投影光学系PLに近い方向)に移動するが、より温
度上昇の大きい中心部を通る光束がより上方で焦点を結
ぶように変化している。
【0032】上記の周辺部を通る光束及び中心部を通る
光束は、それぞれ細い線幅のパターン及び太い線幅のパ
ターンに対応する光束と言いかえることができる。つま
り、投影光学系PLの解像限界に近い細いパターンの回
折光は、投影光学系の開口絞りAP一杯に広がり投影光
学系PLを通過するが、太いパターンの回折光は回折角
が小さく投影光学系の中心部のみを通過する。このこと
により、線幅による焦点位置差が発生する。
【0033】図6は以上の現象を時間変化で示し、図6
の時刻t0 より露光動作を開始したとして、例えば露光
光ILをi線、投影光学系PLの開口数NAを0.5程
度とする。この場合、解像限界に近いピッチが0.5μ
mのライン・アンド・スペースパターン(0.5μmL
/S)とそれより比較的太い0.8μmL/Sパターン
とを想定し、各々の焦点位置変化を図6に示す。実際の
露光動作では、ウエハの交換及びウエハのステップ・ア
ンド・リピートによる位置決め等により、図6の如くス
ムーズな曲線とはならない。しかしながら、大まかな変
化特性は図6に示すように、時間と共に0.8μmL/
Sパターンの変化が大きくなり、やがて一定レベルで飽
和する。なお、図6は、時刻t1 において露光動作を終
了している例であり、この時刻t1 において、0.8μ
mL/Sパターンの焦点位置と0.5μmL/Sパター
ンの焦点位置との差、即ち焦点位置差dFは比較的大き
な値となっている。
【0034】この様な場合、前記の直接方式の焦点位置
検出系で使用している基準パターン18が解像限界付近
のパターンで、実際に露光されるレチクルRのパターン
が太い線幅であるときには、太い線幅の方が焦点深度が
大きくとれる。従って、太い線幅で大きくなった焦点深
度で焦点位置差dFが十分に吸収できる場合には、特に
不都合は生じない。ところが、焦点深度差dFが大き
く、且つ太い線幅で大きくなった焦点深度でその焦点深
度差dFを吸収しきれない場合、又は焦点位置検出系で
使用する基準パターン18の線幅が実際に露光されるパ
ターンの線幅より太い場合、焦点位置検出系を用いて焦
点位置合わせを行うと、実際に露光するパターンの焦点
位置に対してずれが生じてしまう不都合がある。
【0035】次に、図1の装置において、球面収差量を
補正しながら焦点位置合わせを行う方法の説明を行う。
投影光学系PLの露光光吸収により変化する結像特性に
は、前記のような球面収差のみならず、焦点位置変化及
び倍率変化等があり、これらの変化量を予測し補正を行
う方法が用いられている。これは、投影光学系PLに入
射する露光光のエネルギーの変化より逐次焦点位置、倍
率等の変化量を計算する機能を持っているため、同様の
方法で球面収差量の変化を逐次計算することができる。
球面収差量、焦点位置及び倍率は発生原因となる投影光
学系PLの場所、メカニズムが異なり同一の変化特性と
はならないため、各々について計算を行う必要がある。
【0036】以下、具体的に収差量の変化量の計算法を
主に図1及び図7を参照して説明する。前記のように、
露光光吸収によって発生する収差量は、図6のカーブで
示したように、熱が内部に蓄積されるのに応じて次第に
増加した後に一定レベルで飽和し、露光を停止すると急
激に減衰するという変化を示す。この現象は時間に関す
る一次の微分方程式で表すことができるもので、上記の
カーブはエクスポネンシャル・カーブ(指数関数カー
ブ)となる。この特性は入射エネルギーと飽和レベルと
の比例関係を表す変化率と、減衰時のカーブを決める単
位時間の減衰率(「時定数」という表現のしかたもあ
る)との2つのパラメータで一意的に表すことができ
る。従って、予め変化率、減衰率を実験的に求めてお
き、投影光学系PLに入射するエネルギーが分かれば、
上記の微分方程式を数値的に解くことにより焦点位置、
倍率又は球面収差の変化を知ることができる。
【0037】先ず入射エネルギーの測定は図1のウエハ
ステージWS上に設置された光電センサー17を用い
て、レチクルRを通過してくる露光光ILのエネルギー
量を測定することにより実行できる。これはレチクルR
を交換してレチクルの透過率が変わったとき、あるいは
可変ブラインド6を変更してブラインドを透過する光量
が変化する毎に、ウエハステージWSが投影光学系PL
の直下に移動して測定が行われる。測定値は球面収差演
算器13に送られる。この球面収差演算器13は、演算
により球面収差を求めると共に、同時に焦点位置及び倍
率の変化をも演算により求め、それぞれの補正を行う。
【0038】また、投影光学系PLには光源1から直接
来る露光光ILの他に、一担ウエハWで反射して投影光
学系PLに入射する露光光もあり、同様にこの反射され
た露光光も球面収差を発生する。このため光電センサー
16によりウエハWからの反射光を検出している。より
詳細な検出方法は特開昭62−183522号公報に開
示されている。光電センサー16の検出信号は球面収差
演算器13に供給され、球面収差演算器13は、光電セ
ンサー16の検出信号よりウエハWの反射率rを演算す
る。ウエハステージWS上の光電センサー17の出力を
Pとすれば、投影光学系PLに入射するエネルギーはP
×(r+1)と計算される。ただし、反射光の影響が通
常露光光(上方から下方への光線)と必ずしも同じ効果
でない場合、例えばP×(1+α×r)といった係数α
を付ける場合も考えられる。以上により投影光学系PL
に入射するエネルギーが求められ、前記の様にこれに予
め求めておいた変化率を掛ければ変化の飽和値が求めら
れる。
【0039】球面収差の時間的変化を計算するには、十
分に短い一定時間間幅(例えば1〜10msec)で球
面収差演算器13はシャッター2が開状態にあるか閉状
態にあるかの信号を受け取り、刻々の変化を計算する。
この計算法の一例を図7を参照して説明する。図7
(b)のグラフはシャッター2の開及び閉に対応して投
影光学系PLに入射するエネルギー量を示し、閉状態の
ときにエネルギー量が0で、開状態のときにエネルギー
量が一定の値を示している。そして、図7(a)のグラ
フは球面収差演算器13での計算過程を示し、前記の十
分短い一定時間間隔をΔtとしてΔt毎の球面収差量の
変化を示している。シャッター2が閉状態のとき、時刻
1 及びt2 で収差量は0である。時刻t3 においてシ
ャッター2が開状態となり、収差変動が一定量発生して
いる。次に時刻t4 において、時刻t3 において発生し
た収差が白丸で示すように減衰するが、更に時刻t3
時刻t4 との間で発生した収差量を加えると、合計の収
差量は黒丸で示すように増加する。
【0040】以下同様に、Δtの間にエネルギーの供給
がなければ減衰分だけ、供給があればその分を減衰分に
加算していく方式で球面収差量の変化が計算できる。上
記の方法は計算法の一例であり、微分方程式を数値計算
で解く方法は種々提案されているため、この方法を用い
ても同様の結果が得られる。また、上記までの例では簡
単化するため一次の微分方程式で表せるとしたが、収差
の変化要因が複数の成分を持つとき、収差変化は複数の
時間に関する一次の微分方程式の和で表せる場合もあ
る。このときは各々の成分に対し上記と同様の計算を行
って和を求めてやればよい。なお、上記の例はエネルギ
ー量と、収差量(飽和値)が比例する場合の例を示した
が、エネルギー量が一定値を越えると急激に収差が悪化
する場合も考えられる。この場合も、このような特性を
記憶しておけば対応可能である。
【0041】上記の様にして球面収差量が求められる。
この球面収差量に応じて焦点位置検出系の基準パターン
18の線幅と実際に露光を行うパターンの線幅との差に
応じた焦点位置差dFを、例えば図8(a)〜(c)の
様にグラフ化して焦点位置補正器14の内部に記憶して
おく。これにより、焦点位置検出器15で求めた焦点位
置に対しどれだけオフセットを加算してやればよいかが
分かる。図8(a)〜(c)において、縦軸の線幅ST
は基準パターン18の線幅を示し、縦軸は実際に露光す
るパターンの線幅と基準パターン18の線幅との差を示
す。図8(a)は球面収差がほぼ0の場合の特性を示
し、図8(b)及び(c)が各々球面収差が異なる量だ
け発生した場合の特性を示し、線幅の差により焦点位置
が変わっている。
【0042】図1の焦点位置補正器14は焦点位置検出
器15で検出された焦点位置に、上記のオフセット分を
加算した位置にウエハWが位置決めされるように、受光
光学系12の平行平板ガラスの傾斜角を設定する。次
に、実際に露光される線幅を入力する手段の説明を行
う。先ず、1つの方法としてレチクルRの識別用のバー
コードBCに線幅の情報、例えば最小線幅と最大線幅と
を書き込んでおき、図1のバーコードリーダ22でその
線幅の情報を読み出し、その情報を信号S2として焦点
位置補正器14へ伝える方法が考えられる。また、キー
ボード24から補正を行う度に焦点位置補正器14に入
力する方法、あるいは露光用データファイルに登録して
おき、露光時に呼び出してくる方法等が考えられる。
【0043】次に本実施例の焦点位置の検出方法を実際
の露光動作のシーケンス中で使用する場合について簡単
に説明する。先ず、直接方式の焦点位置検出系を動作さ
せ、間接方式の位置検出系の補正(キャリブレーショ
ン)を行うタイミングであるが、上述の様にこの種の装
置には大気圧変化、温度変化あるいは露光光吸収による
焦点位置変化については変化を予測し補正を行う機構が
備わっている。従って、あまり頻繁に焦点位置検出系に
よるキャリブレーションを実施する必要がなく、長期的
な変化をチェックするために例えば1日1回、1週間に
1回程度行うのが普通である。この種の装置は通常24
時間体制で稼働しているためキャリブレーション時が投
影光学系が十分安定している状態であるとは限らず、本
実施例のような補正が必要である。また、装置によって
はキャリブレーションにともなう時間ロスにもかかわら
ず、焦点位置の安定性を確保するためキャリブレーショ
ンの頻度を多くすることも考えられ、例えばウエハ交換
時毎に行うシーケンスも考えられる。この場合、本実施
例によるキャリブレーションは特に有効である。
【0044】また、本実施例によれば、球面収差量が刻
々と計算されるためレチクルRの最小線幅と最大線幅と
の差から、露光時に両者の焦点位置差が大きくなり露光
に支障をきたすと判断される場合には、図1の焦点位置
補正器14は警告を発し、間接方式の位置検出系による
焦点位置の検出動作及び露光動作を停止することも考え
られる。また、上記の実施例の他に、焦点位置検出系に
複数の異なる線幅のパターンを用意し、実際に露光する
パターンの線幅に近い線幅のパターンを選んで使用した
り、細いパターンと太いパターンとを用意して間を補間
して補正するような用法も考えられる。
【0045】次に、最近のこの種の装置では、照明光学
系あるいはレチクルパターンに改良を加え解像力を上げ
る技術が提案されている。照明光学系の改良としては、
例えばレチクルを照明する光束の入射角度(所謂照明系
のコヒーレンシィを表すσ値)をパターンに応じて変化
させたり、輪帯状に照明を行ったり又は或る特定の方向
からのみ照明を行う方法(複数傾斜照明)が提案されて
いる。またレチクルのパターンの改良としては位相シフ
トパターンを利用したものがある。これらの方法を使用
すると投影光学系内部の光量分布が大きく異なるものに
なる。例えば輪帯状の照明あるいは複数傾斜照明の場
合、投影光学系の瞳面付近ではレンズの中心部には強い
光線が通らず分散するが、照明系のσ値を小さくした場
合レンズの中心部を強い光線が通る。このことは、前記
の球面収差量の発生の説明にもあるように、投影光学系
内部の温度上昇に差が出て、発生する球面収差量に差が
発生することを意味する。また、非点収差が発生する場
合もある。この様な場合前記の変化率、減衰率のパラメ
ータを照明条件等に合わせて予め記憶しておく必要があ
る。
【0046】上記の実施例は、光源1として水銀ランプ
等のように時間的にほぼパワーが一定の光源を使用して
いる例である。しかしながら、本発明は、例えばエキシ
マレーザ等のようにパルス発光で且つ1パルス毎のパワ
ーが異なる様な光源を使用する場合にも同様に適用可能
であり、この場合には前記の投影光学系を通過するエネ
ルギーの計測部分を若干変更するだけでよい。例えば図
1の例では光電センサー17の出力とシャッター2の開
状態又は閉状態とで投影光学系PLを通過するエネルギ
ーを測定したが、レチクルRの透過率をレチクルが有る
ときと無いときとの光電センサー17の出力差より求
め、光電センサー38の出力信号S1より1パルス毎の
パワーを測定し、(透過率)×(パワー)×(ブライン
ド面積)より投影光学系PLを通過するエネルギーを刻
々と求めることができる。
【0047】次に、図1の実施例において、焦点位置検
出動作を禁止する場合の動作につき説明する。この動作
は球面収差演算器13により求められた収差量に基づい
た単純な動作であるため簡単に説明する。本来、直接方
式の焦点位置検出系の焦点位置測定は装置の長期的変化
を測定するものであるから、前述の様に予め求めた球面
収差変化のパラメータを用いるのは本来の主旨に反する
という考え方も成り立つ。
【0048】この場合、常に投影光学系PLに露光光I
Lが照射されていない安定した状態で焦点位置測定を行
ってやればよい。つまり、キャリブレーション動作を行
おうとしたときに、投影光学系PLの温度が上昇してい
る場合は、投影光学系PLの温度が安定するまでキャリ
ブレーション動作及び露光動作を中止し、安定状態にな
ってからキャリブレーション動作を行えばよい。
【0049】図9を参照してこの方法の具体的な例を説
明する。図9において、時刻t100より露光動作を開始
し、この時刻より球面収差量が変化している。この球面
収差量は、前述の場合と同様に球面収差演算器13によ
り求められるものである。その後露光動作を終了して、
時刻t101 のとき焦点位置検出系により間接方式の位置
検出系のキャリブレーションを行おうとしたとき、球面
収差量の許容値A.L.より球面収差量が大きいため、
露光動作及びキャリブレーション動作を共に停止する。
そして、球面収差量が許容値A.L.以下となる時刻t
102 まで待ってキャリブレーションを行う。以上のよう
に本方法によれば時間的ロスが大であるが、常に球面収
差の影響がない状態で焦点位置のキャリブレーションを
正確に行うことができる。この方法の応用で、例えば一
定の収差発生量のときに限って測定を行う方法も考えら
れる。つまり、レンズが冷却状態にあるときはダミーで
照射し、あるいは過度に照射されているときは冷却を待
つ方法であり、使用上最も可能性が高い収差量で行うこ
とにすれば、時間的ロスが最も少なくて済む。
【0050】この方法は装置の長期的変化に対応したも
のであるので、1日1回あるいは1週間に1回程度実施
するだけでも良く、この程度の頻度でキャリブレーショ
ンを行うのであれば上記の時間的ロスも十分許容できる
はずである。また、球面収差量等に応じて焦点位置の補
正を行う方法との共用も可能であり、上記の様にウエハ
交換毎のキャリブレーションはその補正を行う方法で行
い、長期的な変化に対する定期的なチェックは球面収差
量等が許容値以下になるのを待つ方法で行うこともでき
る。
【0051】また、図9においては、時刻t101 から時
刻t102 まで何もせずに待つ場合を説明したが、投影光
学系PLに露光光が入らない様な作業は可能である。例
えば、露光光とは強度又は波長帯が異なるアライメント
光を使用してのアライメント系のベースラインチェック
等を行ってもよい。
【0052】次に、本発明の他の実施例につき図10及
び図11を参照して説明する。本実施例もステッパーに
本発明を適用したものであり、図10において図1に対
応する部分には同一符号を付してその詳細説明を省略す
る。本実施例で使用する直接方式の焦点位置検出系は、
例えば特開平1−273318号公報に開示してある装
置を応用したものである。また、図1の球面収差演算器
13は本実施例でも使用されるが、図10では省略して
ある。
【0053】図10は本実施例の装置全体の構成を示
し、この図10において、図1の例と同様にウエハステ
ージWS上のウエハWの近傍に基準パターン31が設け
られている。光源1から射出される露光光ILがシャッ
ター2によりファイバー33の一端33aに入射し、こ
のファイバー33の他端33bから射出された露光光が
ウエハステージWS内部の照明光学系32を介して下方
から基準パターン31を照明する。基準パターン31
は、遮光部の中に例えば図11(a)のパターンFMX
の様な長方形の光透過部を描いて形成されたものであ
る。基準パターン31を通過した露光光は投影光学系P
Lを通過してレチクルRのパターン領域PAを通過す
る。このときレチクルRの基準パターン31からの露光
光が通過する領域の付近にパターンFMX とほぼ同一
(投影光学系PLの倍率を考慮してレチクルR上でほぼ
同一)の非透過部よりなるパターンRMX が描かれてい
る。
【0054】このパターンRMX はレチクルRの周辺に
配置され、実際に露光されるパターンに影響がない場所
に位置している。例えばレチクルRの位置決めパターン
を流用することが考えられる。パターンFMX 及びパタ
ーンRMX の像はさらにミラー9、メインコンデンサレ
ンズ8等を介してハーフミラー4により光電センサー3
5,36に導かれる。ハーフミラー4から反射された方
向の投影光学系PLの瞳面とほぼ共役な位置に分割ミラ
ー36が配置され、この分割ミラー36はハーフミラー
4からの光束をほぼ等分に分割して光電センサー35及
び36に供給する。このため分割された2つの光束の主
光線は、図10に示す如く投影光学系PLの光軸に対し
て傾きを持つ。
【0055】34は焦点位置検出器を示し、この焦点位
置検出器34に光電センサー35及び36の検出信号並
びに受光光学系12で検出された被検面の位置情報を供
給する。また、ウエハステージWSの移動テーブルの上
にミラー39が配置され、レーザー干渉計38からのレ
ーザービームをそのミラー39で反射する。これにより
レーザー干渉計38はウエハステージWSの投影光学系
PLの光軸に垂直な面内での座標を計測し、この計測し
た座標情報を焦点位置検出器34に供給する。さて、焦
点位置の検出を行うとき、焦点位置検出器34は、ウエ
ハステージWSの位置をレーザー干渉計38の計測座標
をモニターしながら移動させて、パターンFMX とパタ
ーンRMX との相対位置をほぼ図11(a)の状態に設
定する。図10のレーザー干渉計38は内部の固定ミラ
ーとウエハステージWS上のミラー39との間隔を測定
するもので、図10の紙面に平行な方向(X方向)のス
テージ位置が測定される。
【0056】次に、焦点位置検出器34は、受光光学系
12の出力信号を検出し且つZ軸駆動系25を動作させ
て、ウエハステージWSの基準パターン31を投影光学
系PLの焦点位置と思われる所よりわずかにZ方向に移
動させ(ここを座標Z1 とする)、ウエハステージWS
をX方向に走査する。このとき焦点位置検出器34は、
レーザー干渉計38によるウエハステージWSのX座標
と光電センサー35及び36の検出信号とを同時に受け
取る。この結果図11(b)の様な波形が得られる。図
6(b)の信号S4及びS5は各々光電センサー35及
び36の検出信号であり、各々座標X1 及びX2 で光量
が最小となっている。そして、パターンFMX とパター
ンRMX とが重なったときに全体の光量が最小となる。
つまり、前記の様に分割された2つの光束の主光線が投
影光学系PLの主光線に対し斜めになっているため基準
パターン31とレチクルRのパターン面とが共役でない
と、各々の光束でパターンFMX とパターンRMX との
相対位置がX方向にずれて見えることを図11(b)は
表している。
【0057】次に、ウエハステージWSの基準パターン
31を投影光学系PLの焦点位置と思われる所より前回
と逆方向に移動し(ここをZ2 とする)、同様のことを
繰り返して、光量が最小になる2つの座標X1 ′及びX
2 ′を得る。この結果、図11(c)の様なグラフが描
け、この図11(c)より座標X1 と座標X2 との位置
ずれがない点である焦点位置Z0 を求めることができ
る。図11(c)の2直線の傾きを予め求めておけば座
標Z1 で1回測定するだけで焦点位置Z0 を求めること
も可能である。本方法も、実際に使用するレチクルでは
投影光学系PLの光軸中心で焦点位置を検出できないと
いう不都合があるが、測定に時間があまりかからないと
いう利点がある。
【0058】また、他の例として画像処理によるコント
ラスト検出法等がある。例えばレチクルR上よりレチク
ル上のパターンを顕微鏡で観察し、CCDカメラ等で光
電検出した像に対して明暗差等でコントラストを検出し
て、焦点合わせを行う。そのまま次に、ウエハステージ
上のパターンを観察して焦点位置を合わせることによ
り、レチクルとウエハステージとの共役関係を求める方
法も提案されている。
【0059】なお、本発明は上述実施例に限定されず本
発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の構成を取り得るこ
とは勿論である。
【0060】
【発明の効果】本発明の第1の投影光学装置によれば、
投影光学系による第1照明光の吸収によって球面収差又
は非点収差が発生しても、それに応じて焦点位置の補正
が行われるので、良好な焦点合わせを行うことができ
る。また、本発明は、従来のこの種の装置に具備されて
いる照明光吸収による焦点位置補正機構の演算部をその
まま使用できるので装置の大きな改造を必要としない利
点もある。
【0061】また、第2の投影光学装置によれば、投影
光学系において許容値以上の球面収差又は非点収差が発
生したときには焦点合わせが行われないので、誤った焦
点合わせが行われることがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影光学装置の一実施例のステッ
パーの全体構成を示す構成図である。
【図2】図1の基準パターン18の一例を示す平面図で
ある。
【図3】図1の実施例の焦点位置検出系の原理説明図で
ある。
【図4】図3の場合の検出信号の状態を示す波形図であ
る。
【図5】球面収差を説明するための模式図である。
【図6】露光光吸収にともなう球面収差による異なる線
幅に対する焦点位置の変化の例を示す線図である。
【図7】図1の球面収差演算器13の演算法の一例の説
明図であり、(a)は球面収差量の変化を示す線図、
(b)は投影光学系に対するエネルギー量の変化を示す
線図である。
【図8】異なる球面収差量のもとでの線幅の差と焦点位
置の変化量との関係を示す線図である。
【図9】図1の実施例における異なるキャリブレーショ
ン動作の説明に供する線図である。
【図10】本発明の他の実施例のステッパーにおける主
に焦点位置検出系の構成を示す構成図である。
【図11】図10の実施例の焦点位置検出系の原理説明
図である。
【符号の説明】
1 光源 2 シャッター 4 ハーフミラー 6 可変ブラインド 11 照射光学系 12 受光光学系 13 球面収差演算器 14 焦点位置補正器 15 焦点位置検出器 16,17,21,38 光電センサー 18 基準パターン 19 照明光学系 20 2分岐ファイバー 22 バーコードリーダー 23 記憶装置 24 キーボード R レチクル W ウエハ PL 投影光学系 WS ウエハステージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/30 516A

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マスク上のパターンを第1照明光で照明
    する照明光学系と、前記マスクのパターンの前記第1照
    明光のもとでの像をステージ上の基板上に投影する投影
    光学系とを有する投影光学装置において、 前記マスク上又は前記ステージ上に設けられた基準パタ
    ーンと、 該基準パターンを用いて前記投影光学系の焦点位置を求
    める焦点位置検出手段と、 前記マスク上のパターンの線幅を入力する線幅入力手段
    と、 前記投影光学系の球面収差又は非点収差の変化量を求め
    る収差量演算手段と、 前記線幅入力手段からの前記マスク上のパターンの線幅
    の情報、前記基準パターンの線幅の情報及び前記収差量
    演算手段からの球面収差又は非点収差の変化量の情報に
    基づき前記焦点位置検出手段により求められた前記投影
    光学系の焦点位置の補正を行う焦点位置補正手段とを備
    えた事を特徴とする投影光学装置。
  2. 【請求項2】 マスク上のパターンを第1照明光で照明
    する照明光学系と、前記マスクのパターンの前記第1照
    明光のもとでの像をステージ上の基板上に投影する投影
    光学系とを有する投影光学装置において、 前記マスク上又は前記ステージ上に設けられた基準パタ
    ーンと、 該基準パターンを用いて前記投影光学系の焦点位置を算
    出する焦点位置検出手段と、 前記投影光学系の球面収差又は非点収差の変化量を求め
    る収差量演算手段と、 該収差量演算手段により求められた球面収差又は非点収
    差の変化量に基づき前記焦点位置検出手段の焦点位置の
    算出動作を中断する制御手段とを備えた事を特徴とする
    投影光学装置。
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