JP3209062B2 - 隔壁型熱交換器の隔壁の補修および/または強化方法 - Google Patents

隔壁型熱交換器の隔壁の補修および/または強化方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、隔壁型熱交換器
の隔壁の補修および/または強化方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、隔壁の一方の側に加熱ガスを、他
方の側に被加熱物を配して、隔壁を通じて加熱ガスより
被加熱物に熱を伝達させることにより被加熱物の昇温、
相変態および反応等の処理を施すことを目的とした隔壁
型熱交換器が知られている。
【0003】例えば、「CERAMIC HEAT EXCHANGER CONCE
PTS AND TECHNOLOGY」, NOTES PUBULICATIONS,1985)は
気体と気体との熱交換器のための各種隔壁型熱交換器に
ついて開示している(以下、「先行技術1」という)。
即ち、先行技術1は、構造上からFINNED PLATE型、TUBU
IN SHELL 型、TUBU IN TUBU型およびHELICAL 型がある
ことを開示し、また、隔壁の材質として、コーディエラ
イト(2MgO・2Al2 3 ・5SiO2 )、マグネ
シア・アルミナ・シリケイトおよび炭化ケイ素を挙げて
いる。このような、セラミックス製の隔壁は長期間使用
すると劣化し、そして、亀裂が発生する。これが成長し
て貫通亀裂になると、高圧側のガスが隔壁を通過して低
圧側へ漏洩するので、隔壁は使用に耐えることができな
い。但し、隔壁に発生した貫通亀裂を補修する方法につ
いては記載されていない。従って、上記熱交換器におい
ては、損傷した隔壁は廃棄されるものと推定される。
【0004】コークス炉は石炭を乾留してコークスを製
造する炉であり、また、気体と固体との熱交換器でもあ
る。この炉では、石炭を収容する炭化室と、加熱ガスを
発生させる燃焼室とが隔壁を介して交互に配置されてい
る。そして、加熱ガスによって隔壁が加熱され、隔壁を
通して熱が炭化室に装入された石炭に伝えられて石炭は
熱分解し、乾留が進行する。ここで、隔壁には、通常、
ケイ石煉瓦が使用されているが、特開昭52−9100
1号公報は、炭化ケイ素煉瓦を使用することを開示して
いる。隔壁の厚さは50〜150mmである。
【0005】乾留が完了して出来上がった高温のコーク
スは、押出し側およびコークス側の蓋が外された後に、
押出機により押出し側からコークス側へ排出される。次
いで、次チャージの常温の石炭が上部の装炭口より装入
され、上述したようなサイクルが繰り返される。隔壁は
押し出されるコークスにより削られる他、加熱および冷
却の繰り返しにより、煉瓦間の目地切れや煉瓦の亀裂損
傷が発生する。これが炭化室と燃焼室とが貫通するよう
な亀裂損傷に到ると、芳香族炭化水素を含む乾留ガスが
炭化室から燃焼室へ漏洩するので、石炭の乾留は困難と
なる。このため、上記の亀裂損傷を補修するいくつかの
方法が知られている。
【0006】その1つとして、空にした炭化室へ耐火物
粉末を空気輸送して、貫通亀裂部の閉塞を図る方法が知
られている。この方法により一時的にガス漏れを減少さ
せることは可能であるが、煉瓦を補強するには到らず、
また、ガス漏れ減少の効果が長続きしない。これは貫通
亀裂部に堆積した耐火物粉末は焼結の進行により収縮す
るので、空隙の発生が避けられず、この部位からガスが
流通し、焼結片が飛散し、再び亀裂が拡大する。また、
施工時に粉末が貫通亀裂を通過し、反対側の燃焼室へ到
達してそこに堆積すると問題が生じる。即ち、燃焼室か
ら粉末を除去することは困難であり、これを放置する
と、燃焼空間が狭まり燃焼性能が低下する。また、炉蓋
近傍の炉壁の補修方法としては、耐火物粉末と水との混
合物を損傷部に吹き付ける湿式吹き付け法が知られてい
る。この方法では、耐火物に強度が発現せずわずかな衝
撃で剥離し易いので一時的な対策に過ぎない。
【0007】隔壁の補修方法としては、溶射法も知られ
ている。炉壁は乾留後押し出されるコークスにより削ら
れたり、熱的スポーリングによる損傷を受けて、長い間
には炭化室側の壁面に凹凸が発生する。このため、コー
クスの押出機にかかる押圧が上昇し、状況によっては押
出し不能に到る。このような場合には、凹凸が過大にな
らないようにするという観点からも溶射補修が施され
る。この方法は、耐火物粉末を、酸素および燃料ガスか
らなる火炎中、または、アルミニウムやケイ素の燃焼に
よって半溶融または溶融状態にして隔壁の損傷部位に接
着させるものである。例えば、特公昭62−15508
号公報は、このような目的に適用される火炎溶射材料を
開示している(以下、「先行技術2」という)。また、
特公平3−9185号公報は、特定比率のSiO2 、A
2 3 、CaO、Fe2 3 およびNa2 Oから構成
して、長期に亘る使用に耐える溶射補修体を形成する高
シリカ質溶射材料を開示している(以下、「先行技術
3」という)。施工に当たって、このような溶射材料は
火炎により溶融され、被補修部位に衝突し急冷凝固し、
ガラス相を主体とした溶射体を形成する。このガラス相
は、冷却過程で更に結晶相へ転移する際に体積収縮が起
こり、ひび割れが発生する。このため、溶射補修体は母
材との結合が不十分となり、長期に亘る使用には耐えな
い。特に、母材が変質して強度が低下している場合に
は、母材側から亀裂が進展して溶射体が脱落することに
なる。また、この方法を適用するためには、予め、損傷
個所を特定する必要がある。しかしながら、外部から観
察が可能な部位は、押出し側およびコークス側の蓋付近
に限定され、それよりも内部の観察は極めて困難であ
る。従って、この方法は、炭化室内部への適用が困難で
あるという問題もある。
【0008】炉壁を構成するケイ石煉瓦の損傷が甚だし
い場合には、損傷した煉瓦の積み替えが行われる。積み
替えは残存する煉瓦の冷却に伴う損傷を避けるために熱
間で行われる。特開平5−132355号公報は、コー
クス炉炉壁煉瓦の熱間積み替え補修に使用する耐熱スポ
ーリング性と共に耐磨耗性においての優れた熱間補修用
ケイ石煉瓦を開示している(以下、「先行技術4」とい
う)。しかしながら、熱間での補修作業は高温重筋作業
を伴うだけでなく、長時間に亘ってコークスの生産を停
止させるので経済的損失も大きい。
【0009】このように、従来法には問題が多いが、従
来法の中では溶射法が、作業性、経済性に優れ、施工し
た溶射体の耐摩耗性および耐用性にも比較的優れている
が、未だ不十分であり、溶射体の寿命は、溶射体自身の
強度や耐スポーリング性だけでは決まらず、上述したよ
うな溶射体脱落の問題もあり寿命は約半年である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】隔壁型熱交換器の隔
壁、例えば、コークス炉の炭化室と燃焼室との隔壁(以
下、「コークス炉の隔壁」という)は、炭化室から燃焼
室に貫通する貫通亀裂が無く、且つ、平滑な壁面を維持
することが望ましい。従って、炉壁の強度および耐磨耗
性を向上させることが重要である。しかしながら、隔壁
に貫通亀裂が発生した場合には、隔壁の損傷部位の交換
あるいは溶射法等で補修しなければならない。上述した
ように、損傷部位の交換には装置の長時間に亘る運転停
止が必要となる。コークス炉のように、隔壁の保護のた
めに炉の冷却が実質的に不可能な設備では、熱間で隔壁
を交換しなければならないという問題も発生する。ま
た、隔壁の交換または隔壁損傷部の溶射をするために
は、損傷部位を予め特定する必要があるが、これを作業
環境の悪い熱間で行なわなければならないという問題も
ある。
【0011】従って、この発明の目的は、上述した問題
を解決することにより、隔壁型熱交換器の隔壁の補修に
おいて、従来のように単に亀裂や凹凸等の損傷を補修す
ることにより隔壁に対するガス流通の閉塞および平滑平
面の形成をするのみでなく、同時に、強度および耐磨耗
性に優れた隔壁に強化することができ、更に、また、損
傷部位を特定することなく、しかも、簡便に行なうこと
ができる補修および/または強化方法を提供することに
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本願発明者等は、上述し
た目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、次の知
見を得た。即ち、貫通亀裂等を有する隔壁、開気孔を有
する隔壁、および、無機粉末を充填された形成体(以
下、「無機粉末充填体」という)等の、通気性を有する
材料の一方の側から金属または金属化合物含有ガス(こ
の明細書で、「ガスG−1」という)を供給し、他方の
側から上記の金属または金属化合物と反応すると固体金
属化合物が析出するような反応性ガスを含有するガス
(この明細書で、「ガスG−2」という)を供給し、ガ
スG−1とガスG−2とを反応させて通気部に固体金属
化合物を析出させて通気部に堆積させることにより、上
記隔壁および無機粉末充填体をガスが実質的に通過する
ことができなくすることが可能であり、また、上記隔壁
および無機粉末充填体の強度および耐磨耗性を向上させ
ることが可能であることを知見した。
【0013】この発明は、上述した知見に基づいてなさ
れたものであり、下記の通りである。請求項1記載の発
明の隔壁の補修および/または強化方法は、通気性を有
する材料で構成された隔壁を有する熱交換器において、
隔壁の一方の側に金属または/および金属化合物を含有
するガス(G−1)を供給し、隔壁の他方の側に金属ま
たは金属化合物と反応して固体金属化合物を析出させる
反応性ガスを含有するガス(G−2)を供給することに
よって、各々のガス(G−1およびG−2)を隔壁の一
方の側および他方の側のそれぞれから隔壁内部に到達さ
せ、次いで、隔壁内部で両方のガス(G−1とG−2
と)を接触させることにより反応させて固体金属化合物
を生成させ、このようにして生成した固体金属化合物を
隔壁内部に析出させることに特徴を有するものである。
【0014】請求項2記載の発明の隔壁の補修および/
または強化方法は、請求項1記載の発明の方法におい
て、熱交換器が、隔壁に貫通損傷部を有するものである
ことに特徴を有するものである。
【0015】請求項3記載の発明の隔壁の補修および/
または強化方法は、請求項1または2記載の発明の方法
において、金属化合物が、ハロゲン化金属であることに
特徴を有するものである。
【0016】請求項4記載の発明の隔壁の補修および/
または強化方法は、請求項1または2記載の発明の方法
において、金属がマグネシウムであり、そして、反応性
ガスが酸素、一酸化炭素および水からなる群から選ばれ
た1種以上のガスであることに特徴を有するものであ
る。
【0017】請求項5記載の発明の隔壁の補修および/
または強化方法は、請求項4記載の発明の方法におい
て、マグネシウムが、酸化マグネシウムとアルミニウム
とを850〜1700℃の範囲内の温度で反応させるこ
とにより発生するマグネシウム蒸気であることに特徴を
有するものである。
【0018】請求項6記載の発明の隔壁の補修および/
または強化方法は、請求項1または2記載の発明の方法
において、隔壁型熱交換器が、炭化室と燃焼室とを有す
るコークス炉であり、隔壁の一方の側が炭化室であり、
隔壁の前記他方の側が燃焼室であり、金属化合物を含有
する前記ガス(G−1)がケイ素化合物含有ガスであ
り、反応性ガスを含有する前記ガス(G−2)が前記燃
焼室で発生した燃焼ガスであり、これら両方のガス(G
−1とG−2と)の反応は、前記炭化室と前記燃焼室と
の間の圧力差を正負に複数回変動させることにより行な
わせ、そして、隔壁内部に析出させる固体金属化合物は
二酸化ケイ素であることに特徴を有するものである。
【0019】請求項7記載の発明の隔壁の補修および/
または強化方法は、請求項2記載の発明の隔壁の補修お
よび/または強化方法に付加して、更に、一方の側に金
属または/および金属化合物を含有するガス(G−1)
を供給するに先立って、損傷部に予備補修を施すことに
特徴を有するものである。
【0020】請求項8記載の発明の隔壁の補修および/
または強化方法は、請求項7記載の発明の方法におい
て、隔壁の一方の側と他方の側との間の圧力差に正負の
繰り返し変動を起こさせることにより金属または/およ
び金属化合物を含有するガス(G−1)と、金属または
金属化合物と反応して固体金属化合物を析出させる反応
性ガスを含有するガス(G−2)との反応を行なわせる
ことに特徴を有するものである。
【0021】請求項9記載の発明の隔壁の補修および/
または強化方法は、請求項6または7記載の方法におい
て、前記金属化合物はハロゲン化金属であることに特徴
を有するものである。
【0022】請求項10記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項6または7記載の発明の方
法において、金属がマグネシウムであり、反応性ガスが
酸素、一酸化炭素および水からなる群から選ばれた1種
以上のガスであることに特徴を有するものである。
【0023】請求項11記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項10記載の発明の方法にお
いて、マグネシウムが、酸化マグネシウムとアルミニウ
ムとを850〜1700℃の範囲内の温度で反応させる
ことにより発生するマグネシウム蒸気であることに特徴
を有するものである。
【0024】請求項12記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項6または8記載の発明の方
法において、圧力差が、−200から+200mmAq
の範囲内であることに特徴を有するものである。
【0025】請求項13記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項6または8記載の発明の方
法において、ケイ素化合物含有ガスが、0.1vol.%以
上の四塩化ケイ素を含むガスであり、燃焼ガスが、1vo
l.%以上の水分を含むガスであることに特徴を有するも
のである。
【0026】請求項14記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、通気性を有する材料で構成された
隔壁を有する熱交換器において、通気性を有する平板
を、被加熱室の前記隔壁の壁面に近接させてまたは一部
接触させて配置し、前記壁面と前記平板との間で形成さ
れる空間に無機粉末を充填し、次いで、前記被加熱室に
金属または/および金属化合物を含有するガス(G−
1)を供給し、一方、加熱室に、前記金属または/およ
び前記金属化合物と反応して固体金属化合物を析出させ
る反応性ガスを含有するガス(G−2)を供給すること
によって、各々の前記ガス(G−1およびG−2)を前
記無機粉末粒子間および前記隔壁内部に到達させ、前記
各々のガス間(G−1とG−2との間)で反応させ、こ
のようにして、前記無機粉末粒子間および前記隔壁内部
に、前記固体金属化合物を生成させることに特徴を有す
るものである。
【0027】請求項15記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項14記載の発明の方法にお
いて、熱交換器が隔壁に損傷部を有するものであること
に特徴を有するものである。
【0028】請求項16記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項14または15記載の発明
の方法において、隔壁型熱交換器が炭化室と燃焼室とを
有するコークス炉であり、隔壁の一方の側は炭化室であ
り、隔壁の他方の側は燃焼室であり、金属化合物を含有
するガス(G−1)がケイ素化合物含有ガスであり、反
応性ガスを含有するガス(G−2)が燃焼室で発生した
燃焼ガスであり、各々のガス間(G−1とG−2との
間)の反応は、炭化室と燃焼室との間の圧力差を正負に
複数回変動させることにより行なわせ、そして、隔壁内
部に析出させる固体金属化合物が二酸化ケイ素であるこ
とに特徴を有するものである。
【0029】請求項17記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項15記載の発明の方法に付
加して、更に、隔壁の一方の側に金属または/および前
記金属化合物を含有するガス(G−1)を供給するに先
立って、隔壁の損傷部に予備補修を施すことに特徴を有
するものである。
【0030】請求項18記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項17記載の発明の方法にお
いて、金属または/および金属化合物を含有するガス
(G−1)と、金属または金属化合物と反応して固体金
属化合物を析出させる反応性ガスを含有するガス(G−
2)との反応が、隔壁の一方の側と隔壁の他方の側との
間の圧力差を正負に複数回変動させることにより行なわ
せることに特徴を有するものである。
【0031】請求項19記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項16または18記載の発明
の方法において、圧力差が−200から+200mmA
qの範囲内であることに特徴を有するものである。
【0032】請求項20記載の発明の隔壁の補修および
/または強化方法は、請求項16または18記載の発明
の方法において、ケイ素化合物含有ガスが、0.1vol.
%以上の四塩化ケイ素を含むガスであり、燃焼ガスが、
1vol.%以上の水分を含むガスであることに特徴を有す
るものである。
【0033】上述したこの発明の補修および/または強
化方法の適用対象とする隔壁型熱交換器の、加熱ガスと
被加熱物とを隔離する隔壁の構造については、特には限
定しない。隔壁の形態としては、例えば、プレートおよ
びチューブ等を適用することができる。隔壁の材質につ
いても限定を要せず、公知のものを適用することができ
る。例えば、シリカ、ムライト、コーディエライト(2
MgO・2Al2 3 ・5SiO2 )およびマグネシア
・アルミナ・シリケイト等の酸化物、炭化ケイ素等の炭
化物、窒化ケイ素等の窒化物、並びに、窒化ケイ素ボン
ド炭化ケイ素等の複合材料等、熱衝撃に強い材料が望ま
しい。例えば、コークス炉の炭化室と燃焼室間の炉壁材
料としては、最も一般的に使用されるトリジマイトの結
晶を主体とするケイ石煉瓦を用い、炉壁の厚さを50〜
150mm程度とする。
【0034】熱交換器の隔壁を構成する材料は、耐熱衝
撃性を確保するために気孔を有することが必須要件であ
る。公知の粉末焼結法により材料を製造すると、気孔は
通気性を有する開気孔が主体となる。ここで、通気性を
有するとは、金属または/および金属化合物を含有する
ガスは透過することができるが、無機粉体は透過するこ
とができないことをいう。また、この発明の補修方法で
使用する平板を構成する材料も上記隔壁と同様の通気性
を有することが必須要件である。この発明においては、
使用される各種ガスが隔壁および平板の両側表面からそ
の内部に進入し接触することにより固体金属化合物の析
出反応を起こすことが必須だからである。
【0035】隔壁および平板が通気性を有するために
は、それを構成する材料中に開気孔を有すればよい。コ
ークス炉の隔壁等に使用される耐火性煉瓦は開気孔を有
し、例えば、ケイ石煉瓦の開気孔率は15〜40vol.%
である。この発明では、開気孔率が5vol.%以上である
ことが望ましい。開気孔率が5vol.%以下では、気孔内
部に金属化合物を所望の目的に対して十分な量析出させ
ることが困難である。一方、開気孔率の望ましい上限値
は、通常の耐火性材料の範囲内であれば問題ないのでと
くに限定する必要はない。
【0036】以下に、金属または/および金属化合物を
含有するガスについて述べる。金属または/および金属
化合物含有ガス(G−1)は、通気性材料を透過するこ
とが必要であるから、気体状の金属または気体状の金属
化合物を含有するガスにすべきである。金属としては、
Mg等蒸気圧の高い金属が望ましく、また、金属化合物
としては、SiH4 等の水素化物、Al(CH3 )3、A
l(C2 5 )3、Si(CH3)4およびSi(C2 5)
4 等のアルキル金属、AlCl3 、SiCl4 、TiC
4 およびZrCl4 等のハロゲン化物、Si2 OCl
6 およびZrOCl2 等のオキシハロゲン化物、SiH
2 Cl2 等のヒドロハロゲン化物、並びに、Al(C3
7 O)3 、Si(CH3 O)4、およびSi(C2 5
O)4等のアルコキシドを例示することができる。金属ま
たは金属化合物のみで使用してもよく、この金属または
/および金属化合物と反応しないガスで希釈して使用し
てもよい。希釈ガスとしては、例えば、N2 およびAr
を適宜使用する。
【0037】反応性ガスを含有するガス(G−2)は、
上記の金属または/および金属化合物と反応して金属化
合物の固体を析出するガスを含むべきである。反応性ガ
スとして、O2 、H2 O、CO2 、N2 、NH3 、N2
Oおよび各種炭化水素(例えば、CH4 、C2 5 およ
びC3 7 等のアルカン、C2 4 およびC3 6 等の
アルケン、並びに、C2 2 等のアルキン)を例示する
ことができる。
【0038】反応性ガスとして、例えば、O2 を選択す
ると、各種金属または金属化合物との組み合わせによ
り、下記反応: Al2 Cl6 +3/2O2 →Al2 3 +3Cl2 SiH4 +O2 →SiO2 +2H2 MgCl2 +1/2O2 →MgO+Cl2 SiCl4 +O2 →SiO2 +2Cl2 TiCl4 +O2 →TiO2 +2Cl2 ZrCl4 +O2 →ZrO2 +2Cl2 Al(CH3)3 +15/2O2 →1/2Al2 3 +3
CO2 +9/2 H2 Mg+1/2O2 →MgO により、固体酸化物を析出させることができる。
【0039】反応性ガスとして、例えば、H2 Oを選択
すると、各種金属または金属化合物との組み合わせによ
り、下記反応: MgCl2 +H2 O→MgO+2HCl SiCl4 +2H2 O→SiO2 +4HCl TiCl4 +2H2 O→TiO2 +4HCl ZrCl4 +2H2 O→ZrO2 +4HCl Al2 Cl6 +3H2 O→Al2 3 +6HCl Al(C2 5)3 +3/2H2 O→1/2Al2 3
3C2 6 Si(CH3 O)4+2H2 O→SiO2 +4CH3 OH Si(C2 5 O)4+2H2 O→SiO2 +4C2 5
OH Mg+H2 O→MgO+H2 により、固体酸化物を析出させることができる。
【0040】反応性ガスとして、例えば、CO2 を選択
すると、各種金属または金属化合物との組み合わせによ
り、下記反応: SiH4 +2CO2 →SiO2 +2CO+2H2 Mg+CO2 →MgO+CO により、固体酸化物を析出させることができる。
【0041】反応性ガスとして、例えば、CO2 および
2 を選択すると、例えば、下記反応: MgCl2 +CO2 +H2 →MgO+CO+2HCl Al2 Cl6 +3CO2 +3H2 →Al2 3 +3CO
+6HCl により、固体酸化物のAl2 3 を析出させることがで
きる。
【0042】反応性ガスとして、例えば、N2 およびH
2 を選択すると、例えば、下記反応: Al2 Cl6 +N2 +3H2 →2AlN+6HCl により、窒化物AlNを析出させることができる。
【0043】反応性ガスとして、例えば、NH3 を選択
すると、下記反応: SiH4 +4/3NH3 →1/3Si3 4 +4H2 3SiH2 Cl2 +10NH3 →Si3 4 +6NH4
Cl+6H2 SiCl4 +16/3NH3 →1/3Si3 4 +4N
4 Cl TiCl4 +4/3NH3 →TiN+4HCl+1/6
2 ZrCl4 +4/3NH3 →ZrN+4HCl+1/6
2 により、窒化物を析出させることができる。
【0044】反応性ガスとして、例えば、CH4 を選択
すると、下記反応: SiH4 +CH4 →SiC+4H2 TiCl4 +CH4 →TiC+4HCl TiI4 +CH4 →TiC+4HI により、炭化物を析出させることができる。
【0045】反応性ガスとして、例えば、C2 2 およ
びH2 を選択すると、例えば、下記反応: TiI4 +1/2C2 2 +3/2H2 →TiC+4H
I により、炭化物TiCを析出させることができる。
【0046】反応性ガスとして、例えば、CH4 および
2 を選択すると、例えば、下記反応: CrCl3 +2/3CH4 +1/3H2 →1/3Cr3
2 +3HCl により、炭化物Cr3 2 を析出させることができる。
【0047】ガスG−1に含有される金属酸化物として
は、複数の金属酸化物を混合して使用してもよい。ま
た、ガスG−2に含有される反応性ガスとしては、複数
の反応性ガスを混合して使用してもよい。この場合に
は、複数の成分からなる析出物を得ることができる。
【0048】金属化合物含有ガスG−1と、反応性ガス
を含有するガスG−2との適正な反応温度は、金属化合
物と反応性ガスとの組み合わせによって異なる。例え
ば、アルキル金属とO2 およびH2 Oとの組み合わせで
は、300〜800℃の範囲内の温度が望ましい。これ
は、300℃未満では反応速度が遅すぎ、一方、800
℃を超えるとアルキル金属が予熱段階および反応場所へ
の移送の段階で熱分解するため、目的とする反応の実施
が困難となるからである。
【0049】アルコキシドとH2 Oとの組み合わせで
は、200〜700℃の範囲内の温度が望ましい。この
場合には、200℃未満では、反応速度が遅すぎ、70
0℃を超えると、アルコキシドが予熱の段階で熱分解す
るため、目的とする反応の実施が困難となるからであ
る。
【0050】また、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物
および/またはヒドロハロゲン化物と、O2 、H2 O、
2 、NH3 、N2 Oおよび/または各種炭化水素との
組み合わせでは、600℃以上の温度が望ましい。これ
は、600℃未満では、反応速度が遅すぎるからであ
る。
【0051】Mg蒸気と、O2 、H2 OおよびCO2
らなる群から選ばれた1種以上のガスとの組み合わせで
は、700℃以上の温度が望ましい。これは、700℃
未満では、Mg蒸気の一部が反応場所への移送の段階で
凝縮し易いため、目的とする反応にMgが有効に利用さ
れないからである。
【0052】Mg蒸気は、溶融マグネシウムの加熱によ
って発生させてもよい。この場合、加熱温度は700〜
1200℃の範囲内が望ましい。これは、700℃未満
では、反応速度が遅すぎるからであり、一方、1200
℃を超えると、発生するMg蒸気が激しく発生するの
で、金属化合物含有ガスの流量および圧力の制御が困難
となるからである。出発物質のマグネシウムはインゴッ
トでも粉末でもよい。マグネシウムが粉末の場合、Mg
単一でも、Mg−CaOおよびMg−Al等の混合粉末
でもよいが、Mg粉末は発火し易いので、混合粉末のほ
うがより望ましい。
【0053】Mg蒸気は、MgOとAlとを下記反応: 3MgO+2Al→3Mg+Al2 3 により発生させてもよい。但し、反応温度は、850〜
1700℃の範囲内が望ましい。これは、反応温度が8
50℃未満では反応速度が遅すぎるからであり、一方、
1700℃を超えると、発生するMg蒸気が激しく発生
するため、金属化合物含有ガスの流量および圧力の制御
が困難となるからである。
【0054】金属または金属化合物含有ガスG−1中の
金属または金属化合物の濃度は、0.1vol.%以上であ
ることが望ましい。これは、金属または金属化合物の濃
度が0.1vol.%未満では、反応速度が遅すぎるからで
ある。また、反応性ガスを含有するガスG−2中の反応
性ガスの濃度は、1vol.%未満では、反応速度が遅すぎ
るので、1vol.%以上とすることが望ましい。
【0055】反応性ガスを含有するガスG−2として、
2 、CO2 、H2 OおよびO2 かなる群から選ばれた
2種以上のガスを含有させる場合には、純ガスを混合し
てもよいが、各種の燃焼ガスを適用してもよい。各種の
燃焼ガスとしては、天然ガス、液化石油ガス、灯油、重
油、石炭、コークス炉ガス、高炉ガスおよび転炉ガス等
を空気および/または酸素で燃焼して得られるガスを例
示することができる。また、各種の加熱炉の排ガスを必
要に応じて使用してもよい。また、CH4 を反応性ガス
とする場合には、天然ガスおよび/またはコークス炉ガ
スを加熱して使用してもよい。
【0056】金属または金属化合物含有ガスG−1、お
よび、反応性ガスを含有するガスG−2の各々の圧力
は、熱交換器の耐用能力の範囲内で高いほど望ましい。
これは、各々のガスの圧力が高いほど、両方のガス間の
反応が速やかに進行するからである。なお、各々のガス
の圧力が低い場合には反応生成物が固体上に析出するの
に対して、その圧力が高い場合には、各々のガスの気相
中で反応生成物粒子が析出し、次いで、凝集合体となっ
て固体上に蓄積する。従って、隔壁に発生した貫通損傷
のように比較的大きな空隙であっても、また、無機粉末
成形体の粒子間や通気性を有する耐火物中の開気孔のよ
うに小さな空隙であっても、この方法によれば固体金属
化合物が析出物となって空隙に蓄積され、補修および強
化効果を奏する。
【0057】隔壁を隔てて一方の側から金属または金属
化合物含有するガスG−1を供給し、他方の側から反応
性ガスを含有するガスG−2を供給し、隔壁の貫通損傷
部で両方のガスを接触させ、反応させる。この場合、両
方のガスを貫通損傷部の全域にわたって到達させること
が重要であり、この手段としては、両方のガスの流動に
よってもよいし、また、両方のガスの拡散によってもよ
い。ここで、金属および金属化合物の拡散速度は、反応
性ガスのそれに比べて小さいので、金属または金属化合
物含有ガスG−1の圧力を、反応性ガスを含有するガス
G−2の圧力よりも高くすることによって強制対流を起
こしてもよい。また、隔壁の両側のガス圧力の大小関係
を周期的に逆転させることによって、隔壁の貫通損傷部
の長さ方向の圧力勾配を周期的に逆転させて、両方のガ
スを貫通損傷部へ交互に移動させることを促進してもよ
い。
【0058】固体金属化合物の析出が進行して、貫通損
傷部が閉塞すると、両方のガスは接触することができな
くなるので、反応は自動的に終了する。但し、このよう
に貫通損傷部が完全に閉塞するのには時間がかかるの
で、閉塞の程度を実用的な範囲に留めてもよい。即ち、
ガスが実質的に通過することができない程度に閉塞させ
てもよい。このような、ガスが実質的に通過することが
できない程度の閉塞の判定を、例えば、金属または金属
化合物含有ガスの消費速度に所定の下限値を設定し、こ
の下限値への到達をもって行なってもよい。また、他の
判定方法例として、金属または金属化合物含有ガスを、
貫通損傷部に間欠的に供給し、このガスの圧力が下限値
に達するまでの時間、即ち、実質的な閉塞に到ると下限
値に達するまでの時間が著しく長くなるので、圧力の減
少速度が所定値以下になった時を実質的な閉塞時として
もよい。
【0059】次に、隔壁型熱交換器のガスG−1が供給
された隔壁の一方の側と、ガスG−2が供給された隔壁
の他方の側との圧力差を正負に変動を繰り返えさせるの
が望ましい理由、並びに、ガスG−1およびガスG−2
の望ましい形態について述べる。例えば、隔壁型熱交換
器としてコークス炉を、ガスG−1としてケイ素化合物
含有ガスを例にとる。炭化室と燃焼室間の圧力差を正負
に変動を繰り返させることにより、コークス炉の隔壁中
の気孔内部へのケイ素化合物含有ガスおよび燃焼ガスの
流入速度が速くなり、そして、圧力差が逆転する時に、
後退する側のガスの一部がコークスの隔壁の開気孔内に
残留すると同時に、前進する側のガスが開気孔内に流入
することにより、両方のガスの接触効率が向上して二酸
化ケイ素の開気孔内での析出が促進される。上述した過
程の繰り返しにより、補修作業効率が一段と向上し、更
に、隔壁全域の損傷部、開気孔、および、無機粉末充填
体の粒子間に均一に二酸化ケイ素を析出させることがで
きる。二酸化ケイ素は非晶質であっても、結晶質であっ
てもよい。いずれも熱膨張率が小さいので、析出によっ
て気孔率が低下しても耐熱衝撃性は悪化しない。
【0060】ここで、炭化室と燃焼室との間の圧力差の
変動は、−200から+200mmAqの範囲内で正負
に変動させることが望ましい。燃焼室の圧力は、大気圧
に対して通常、−20〜+20mmAqの範囲内にあ
る。炭化室の圧力が燃焼室の圧力よりも小さくなり、そ
の圧力差が、−200mmAqを超えると(絶対値が大
きくなると)、コークス炉外から炭化室内への空気の侵
入を避けることができず、従って、ケイ素化合物を含有
するガスの一部は炭化室内で空気と反応して消費される
ため、隔壁および平板の貫通損傷部の補修に利用されな
い。一方、上記とは逆に、炭化室の圧力が燃焼室の圧力
よりも大きくなり、その圧力差が、+200mmAqを
超えると、ケイ素化合物を含有するガスのコークス炉外
へ漏洩を避けることができず、従って、ケイ素化合物を
含有するガスが有効に使用されないばかりか、作業環境
上を損なう。
【0061】ケイ素化合物としては、SiH4 等の水素
化物、Si(CH3)4 、Si(C25)4 等のアルキル
金属、SiCl4 等のハロゲン化物、Si2 OCl6
のオキシハロゲン化物、SiH2 Cl2 等のヒドロハロ
ゲン化物、Si(CH3 O)4、Si(C2 5 O)4等の
アルコキシドを例示することができる。これらを単一で
使用してもよく、これらからなる群から選ばれた2種以
上のケイ素化物を使用してもよい。また、これらの金属
化合物と反応しないガスで希釈して使用してもよい。こ
の希釈ガスとしては、N2 およびArを例示することが
できる。
【0062】なお、ケイ素化合物の内でも、SiCl4
は熱的に安定な物質であり、コークス炉の通常の操業時
の隔壁の温度である900〜1450℃の全範囲内で熱
分解しないので、ケイ素化合物として、特に望ましい。
SiCl4 と反応させる燃焼ガス成分としては、H2
が最も望ましい。上記温度範囲内でSiCl4 との反応
速度が極めて大きいので、H2 Oの供給量が化学量論値
を下回らない限り、SiCl4 が未反応のまま放散され
ることがないからである。また、ケイ素化合物を含有す
るガス中のSiCl4 濃度を、0.1〜100vol.%の
範囲内とすることが望ましい。これは、0.1vol.%未
満では、反応速度が遅すぎて実用的でないからである。
【0063】また、燃焼ガスは燃焼室で公知の方法で発
生させればよい。その方法として、コークス炉ガスまた
は/および高炉ガスを空気で燃焼させれば、H2 O=1
〜25vol.%、CO2 =5〜30vol.%を含有するガス
が得られる。この際、過剰の空気で燃焼すれば、O2
含有するガスを調製することもできる。O2 を富化し、
更に、水蒸気を吹き込めば、適正な温度を保持しつつH
2 O、CO2 およびO2 濃度を高めることもできる。燃
焼ガス中のH2 O、CO2 または/およびO2の濃度
を、1〜100vol.%の範囲内とすることが望ましい。
これは、1vol.%未満では、反応速度が遅すぎて実用的
でないからである。
【0064】本発明者等は、また、コークス炉におい
て、空にした炭化室に空気をキャリアーガスとして耐火
物粉末を供給し(空気輸送し)て隔壁の貫通損傷部に充
填した後、ケイ素化合物を含有するガスを炭化室に供給
することにより、短時間に貫通損傷部を閉塞することが
できることを見いだした。
【0065】図1、2および3は、この発明による隔壁
の貫通損傷部の補修方法であって、無機粉末を貫通損傷
部に気流輸送して充填し、充填された無機粉末の粒子間
にSiO2 を析出させることによる補修方法の原理を説
明するための図であり、隔壁の貫通損傷部の概略縦断面
図である。図1に示すように、炭化室と燃焼室との隔壁
1に、貫通損傷部2が存在するものとする。先ず、図2
に示すように、空にした炭化室側Pから、耐火物粉末3
を気流輸送して、耐火物粉末3の少なくとも1部を、こ
の耐火物粉末3が進入可能な大きさの貫通損傷部2に進
入させて、耐火物粉末3の充填層3’を形成させる。次
いで、図3に示すように、ケイ素化合物を含有するガス
4を炭化室側Pから供給し、コークス炉炉頂部で測定し
た炭化室と燃焼室との間の圧力差を、ほぼ0mmAqに
保つことにより、または、0mmAq近傍で変動させる
ことにより、貫通損傷部2内の耐火物粉末3同士の隙
間、および、耐火物粉末3が進入することができなかっ
た微小貫通損傷部(図示せず)内に、析出したSiO2
を沈積させ、沈積層3”を形成させる。このようにし
て、隔壁に発生した貫通損傷部の実質的な閉塞を完成さ
せる。
【0066】貫通損傷部を有する隔壁の補修方法で用い
る耐火物粉末は、最大粒径が0.2mm以下の微粉であ
って、これを900〜1450℃の範囲内の温度で焼結
する特性を有することが望ましい。例えば、SiO2
たは/およびAl2 3 を80 wt.%以上含む材料を適
用することができる。このような粉末は、1mm以上の
開口部を有する貫通損傷部に比較的容易に進入し、この
粉末の充填層を形成する。そして、このような充填層の
気孔を、引き続き行なわれるケイ素化合物を含有するガ
スと燃焼ガスとの反応により析出するSiO2 の沈積に
より、閉塞せしめられる。上述した方法は、1mm以上
の開口を有する貫通損傷の補修に対して、特に有効であ
る。
【0067】本発明者等は、また、下記事項を見い出し
た。通気性を有する材料で構成された隔壁を有するコー
クス炉において、炭化室内に通気性を有する平板を隔壁
面に近接させて配置し、この平板と隔壁面とで形成され
る平板状の空間に無機粉末を供給して無機粉末充填体を
調製した後、炭化室をケイ素化合物含有ガスで占有さ
せ、次いで、燃焼室で燃焼ガスを発生させ、炭化室と燃
焼室間の圧力差を正負に変動を繰り返させることによ
り、無機粉末充填体の粒子間に析出して、二酸化ケイ素
が無機粉末粒子は強固に結合され、同時に、隔壁の気孔
内部にも二酸化ケイ素が同様に析出して、隔壁が強化さ
れることがわかった。
【0068】通気性を有する平板は、通常のコークス炉
の隔壁温度での耐熱性とHClに対する耐食性が必要と
される。平板の機能は二つあり、一つは無機粉末を充填
すべき空間を形成するための型枠としての機能であり、
他の一つは面積の広い平板状の無機粉末充填体の内部に
可能な限り均等にケイ素化合物含有ガスを供給するとい
う機能である。従って、この通気性の平板は、ガスの通
過は許すが、供給される無機粉末の通過を許さない特性
を必要とする。このようなものとして、例えば、グラス
ウール、ロックウール、アルミナファイバー、ジルコニ
ア繊維および炭素繊維等の成形品または織物、石膏ボー
ド、並びに、ケイ酸カルシウム板が適する。
【0069】充填すべき無機粉末としては、セラミック
スが好適であるが、セラミックスに金属を添加してもよ
い。セラミックスの成分としては、SiO2 、Al2
3 、ZrO2 およびMgO等の酸化物、これらの酸化物
群から選ばれた酸化物を含む複合酸化物、SiC等の炭
化物、Si3 4 等の窒化物、並びに、SiAlON等
の酸窒化物が適する。これらは、合成品であっても天然
の鉱物であってもよい。例えば、ケイ砂、天然ムライト
およびシャモットが挙げられる。溶融石英は熱膨張率が
小さいので望ましい。また、SiCも熱伝導が良く耐磨
耗性に優れているので好適である。添加金属としては、
SiおよびAlが望ましい。これは、酸化により安定な
SiO2 およびAl2 3 が得られるからである。無機
粉末は通気性の平板と隔壁との間の狭い空間に充填され
ても、未充填部分が発生しないように充填されなければ
ならない。細かい凹凸および亀裂部分にも充填されるこ
とが望ましい。従って、無機粉末は気流輸送が望まし
い。輸送媒体に制約はないが、例えば、空気および窒素
が適用される。
【0070】平板を使用しない本発明によれば、新品煉
瓦でのコークス炉の隔壁の強度向上、隔壁に発生した貫
通亀裂損傷部でのガス流通の閉塞、および、稼働コーク
ス炉の隔壁の強度向上を図ることができる。これに対し
て、上述した通気性を有する平板を用いる補修方法によ
れば、これに加えて、更に、稼働コークス炉の炭化室側
表面に発生する磨耗等による凹凸を平滑にする効果を発
揮する。
【0071】
【発明の実施の形態】この発明の実施態様を、主要な請
求項と対応させ、図面を参照しながら説明する。
【0072】第1の実施態様を説明する。第1の実施態
様は、ガスG−1とガスG−2との反応により生成する
金属化合物を熱交換器の隔壁内部に析出させることによ
り、隔壁を補修および/または強化するものであり、請
求項1または2記載の発明の実施態様である。但し、隔
壁に損傷がない場合が請求項1に対応し、そして、損傷
がある場合が請求項2に対応するものである。
【0073】図4は、第1の実施態様を示す隔壁型熱交
換器の概略縦断面図であり、同図を用いて請求項1およ
び2記載の発明の補修方法の実施態様を説明する。10
は隔壁、11は加熱室、12は被加熱室、35は蓋、3
6および37はガス入口であり、同図は加熱室と被加熱
室とが隔壁を間にして交互に連なっている熱交換器の一
部を示す。第1の実施態様は、熱交換器の通気性を有す
る隔壁10の一方の側にある被加熱室12に、金属化合
物を含有するガス(G−1)47をガス入口37から供
給する。一方、隔壁10の他方の側にある加熱室11
に、上記金属化合物と反応して金属化合物を析出させる
反応性ガスを含有するガス(G−2)48をガス入口3
6から供給する。なお、燃料ガス(図示せず)をガス入
口36から加熱室11に供給し、加熱室11内で燃焼さ
せて反応性ガスを含有するガス(G−2)48としての
燃焼ガスに変化させてもよい。
【0074】隔壁10は所定の開気孔率の通気性を有す
るので、両ガス(G−1およびG−2)は隔壁10の両
側から隔壁10内部に進入し、両ガス(G−1とG−
2)は、隔壁10の開気孔内で接触し、反応して固体金
属化合物50が開気孔内に析出する。隔壁10の開気孔
内に析出した固体金属化合物50は、隔壁内部にあって
隔壁の強度を向上させるのに寄与する。上記実施態様に
おいて、被加熱室12内圧力と加熱室11内圧力との差
圧を正負に変動させることにより、両ガス(G−1およ
びG−2)は、隔壁10の開気孔内への進入が容易にな
り、且つ、両ガス間の反応が促進される。
【0075】第2の実施態様を説明する。第2の実施態
様は、熱交換器の隔壁の被加熱室側表面に密着した無機
粉末の平板状充填体を形成させた後に、ガスG−1とガ
スG−2との反応により析出した固体酸化物で隔壁のみ
ならず上記無機粉末充填体も同時に補修および強化する
ものであり、請求項14および15記載の発明の実施態
様である。但し、隔壁に損傷がない場合が請求項14に
対応し、そして、損傷がある場合が請求項15に対応す
るものである。
【0076】図5および6は、第2の実施態様を示す隔
壁型熱交換器の概略縦断面図であり、同図を用いて請求
項14および15記載の発明の補修方法の実施態様を説
明する。10は隔壁、11aは加熱室の一部、12は被
加熱室、35は蓋、37はガス入口、41は貫通亀裂損
傷、42は平板、44は無機粉末、45は空間、46は
隔壁の被加熱室12側表面の凹凸であり、同図は加熱室
と被加熱室とが隔壁を間にして交互に連なっている熱交
換器の一部を示す。
【0077】第2の実施態様は、図5および6に示すよ
うに、通気性を有する隔壁10をもった熱交換器の被加
熱室12の隔壁10の壁面に近接させてまたは一部接触
させて、通気性を有する平板42を配置し(図5(a)
参照)、上記壁面と平板42との間で形成される空間4
5に無機粉末44を充填し(図5(b)参照)、次い
で、被加熱室12に金属化合物を含有するガス(G−
1)47を供給し、一方、加熱室11に金属化合物と反
応して固体金属化合物50を析出させる反応性ガスを含
有するガス(G−2)48を供給する。隔壁10および
平板43は所定の開気孔率の通気性を有するので、両ガ
ス(G−1およびG−2)は隔壁10内部および空間4
5に充填された無機粉末44層の内部に進入し、両ガス
(G−1とG−2)は、隔壁10の開気孔内および無機
粉末44の粒子間で接触し、反応して析出した固体金属
化合物50が各場所に析出する(図6(a)参照)。隔
壁10の開気孔内に析出した金属化合物は、隔壁内部に
あって隔壁の強度を向上させるのに寄与し、また、無機
粉末44の粒子間に析出した金属化合物は、無機粉末4
4層の内部にあって強固に結合した無機粉末層51が形
成され、且つ、隔壁表面に結合する。
【0078】この実施態様において、被加熱室12内の
圧力と加熱室11内の圧力との差圧を正負に変動させる
ことにより、両ガス(G−1およびG−2)は、隔壁1
0の開気孔内および無機粉末44の粒子間への進入が容
易になり、且つ、両ガス間の反応が促進される。隔壁1
0に発生していた貫通亀裂損傷41の内部には無機粉末
44が充填され、粉末粒子間に進入した両ガスの反応生
成物である固体金属化合物50が析出し、強固な無機粉
末層51が形成されて貫通亀裂損傷41は閉塞補修され
る。同様に隔壁表面に発生していた凹凸46も、強固な
無機粉末層51の形成により、平滑な壁面に修復される
(図6(b)参照)。
【0079】第3の実施態様を説明する。第3の実施態
様は、熱交換器の隔壁の被加熱室側に損傷が発生した場
合に、損傷部に対して予備補修を施した後に、第1の実
施態様の内の隔壁に損傷が有る場合の隔壁の補修および
強化を図るものであり、請求項7記載の発明の実施態様
である。予備補修方法には、隔壁に貫通亀裂が発生して
いる場合には、この部分に無機粉末を気体輸送により予
め充填しておく方法、並びに、隔壁に剥離や磨耗等が発
生している場合には、熱間でこの部分に無機粉末を吹き
付けておく方法、および、溶射物質を溶射しておく方法
がある。
【0080】図7は、第3の実施態様を示す隔壁型熱交
換器の概略縦断面図である。10は隔壁、11は加熱
室、12は被加熱室、49は損傷部、50は固体金属化
合物、53は溶射体であり、同図は加熱室と被加熱室と
が隔壁を間にして交互に連なっている熱交換器の一部を
示す。同図に示すように、通気性を有する隔壁10の被
加熱室12側には損傷が発生している。損傷部49に補
修用溶射材を吹き付けることにより溶射体53が損傷部
49を被覆する。次いで、被加熱室12に、金属化合物
を含有するガス(G−1)47をガス入口37から供給
する。一方、加熱室11に、上記金属化合物と反応して
固体金属化合物を析出させる反応性ガスを含有するガス
(G−2)48をガス入口36から供給する。隔壁10
は所定の開気孔率の通気性を有するので、両ガス(G−
1およびG−2)は隔壁10の両側から隔壁10内部の
開気孔内に進入するだけでなく、予備補修をされた損傷
部49と溶射体53との接合部を構成する材料粒子間に
も進入し、開気孔内部および接合部分の材料粒子間で反
応して固体金属化合物50が析出する。かくして、隔壁
10は補修され且つ強化される。
【0081】この実施態様において、被加熱室12内圧
力と加熱室11内圧力との差圧を正負に変動させること
により、両ガス(G−1およびG−2)は、隔壁10の
開気孔内への進入が容易になり、しかも、両ガス間の反
応が促進され、作業能率が向上する。
【0082】第4の実施態様を説明する。第4の実施態
様は、熱交換器の隔壁の被加熱室側に損傷が発生した場
合に、損傷部に対して予備補修を施した後に、第2の実
施態様による隔壁の補修および強化を図るものであり、
請求項16の実施態様である。
【0083】この実施態様では、熱交換器の隔壁の被加
熱室側に損傷が発生した場合に、損傷部に対して所定の
予備補修を施すことにより補修体、例えば、溶射補修に
よる場合には溶射体を形成させた後に、通気性を有する
平板を、熱交換器の隔壁の被加熱室側の壁面に近接させ
てまたは一部接触させて壁面と平行に配置し、次いで、
壁面と平板との間の空間に無機粉末を気体輸送して無機
粉末充填体を形成させる。次いで、被加熱室にガスG−
1を供給し、一方、加熱室にガスG−2を供給する。こ
のようにして、隔壁内部、溶射体内部および損傷部と溶
射体との接合部の材料粒子間、並びに、無機粉末充填体
内部の粒子間に、固体金属化合物を析出させる。かくし
て、隔壁は補修され且つ強化される。
【0084】
【実施例】この発明を以下の実施例によって、更に具体
的に説明する。 (実施例1)第1の実施態様の実施例として、隔壁型熱
交換器がコークス炉である場合について、図4を参照し
ながら説明する。コークス炉は被加熱室12としての炭
化室と、加熱室11としての燃焼室とが交互に連なるコ
ークス炉団で構成されている。炭化室と燃焼室との間の
隔壁10の開気孔率は、20vol.%のケイ石煉瓦が使用
され、ケイ石煉瓦同士は目地材で結合されている。炭化
室は上部の被加熱物装入蓋35としての石炭装入蓋と、
手前側および後方側の側面を構成する2つの炉蓋とによ
り、外気に開放することができる。燃焼室には2個の焔
道が配設されており、一方の焔道には燃料ガス49およ
び空気が供給され燃焼して上昇し、他方の焔道に入り、
反応性ガスを含有するガス(G−2)48としての燃焼
ガスは空気と熱交換して熱回収された後、大気へ放散さ
れる。石炭装入蓋には、金属化合物を含有するガス(G
−1)47としてのSiCl4 含有ガスの入口37、排
気口および圧力取り出し口38が設置され、一方、燃焼
室の上部には点検口に圧力取り出し口39が設置されて
おり、炭化室と燃焼室との間の圧力差を検出する差圧検
出計40によりその差圧を知ることができる。コークス
炉ガスを焔道で燃焼させてH2 O=15〜25vol.%を
含有する燃焼ガスを発生させ、焔道出口温度を900〜
1450℃の所定の温度に調節する。一方、炭化室から
コークスを排出して空窯とし、炉蓋を取り付けた後、炭
化室に接続されているガス放散弁を開け、空気を窒素ガ
スで置換した後、放散弁を閉める。
【0085】次に、SiCl4 =10vol.%およびN2
=90vol.%のガスを炭化室へ供給する。差圧検出計で
炭化室と燃焼室との間の圧力差が+50mmAqになっ
たらその供給を停止する。SiCl4 含有ガスは炉壁を
構成するケイ石煉瓦および目地の開気孔、目地切れが有
る場合には目地切れ部にも浸透し、差圧が徐々に低下す
る。+5mmAqに達したらSiCl4 含有ガスの供給
を停止する。そして、直ちに排気ファンを使用して排気
口よりSiCl4 ガスを排気する。差圧が低下してプラ
スからマイナスに転じ、−50mmAqに達したら直ち
に排気を停止する。差圧がマイナスになると、燃焼室か
ら炭化室に向かって燃焼ガスが炉内に浸透する。そし
て、燃焼ガス中のH2 Oが炉壁内に残留していたSiC
4 と反応してSiO2 を析出する。析出したSiO2
は結合材として作用してケイ石煉瓦および目地材の強度
を向上させる。−50mmAqに達して排気を停止した
ら、直ちに、再びSiCl4 含有ガスを供給し、上記サ
イクルを繰り返す。そして、所定時間経過したら、例え
ば、上記サイクルを7hr繰り返したら操作を終了す
る。
【0086】(実施例2)第2の実施態様の実施例とし
て、隔壁型熱交換器がコークス炉である場合について、
図5および6を参照しながら説明する。コークス炉の構
造および機能は実施例1で説明したものと同じであり、
炭化室と燃焼室との間の隔壁10の開気孔率は、20vo
l.%のケイ石煉瓦が使用され、ケイ石煉瓦同士は目地材
で結合されているが、炭化室側の隔壁表面が磨耗して凹
凸が激しいこと、隔壁に貫通亀裂41が存在することが
特徴的である。炭化室は上部の石炭装入蓋と、2個の炉
蓋とにより大気に開放することができる。石炭装入蓋に
はSiCl4 含有ガスの入口37、排気口および圧力取
り出し口が設置されている。コークス炉ガスを焔道で燃
焼させてH2 O=15〜25vol.%を含有する燃焼ガス
を発生させ、焔道出口温度を900〜1450℃の所定
の温度に調節する。
【0087】一方、通気性の平板42としての厚さ20
mmのケイ酸カルシウム板を鋼製支持体に固定し、高さ
が石炭装入レベルで奥行きが炭化室の奥行き相当の大き
さの型枠と、型枠の上端部に固定された分配板43とか
らなる構築物を組み立てる。そして、炭化室からコーク
スを排出して空窯としてから、この構築物を炭化室に配
置する。炉蓋を取り付けた後、炭化室の放散管を開にし
ておいて、SiCl4 含有ガス入口を利用して空気輸送
により、無機粉末44としての325メッシュの篩目通
過の溶融シリカ粒子を炭化室へ供給する。溶融シリカ粒
子が型枠の上端にまで充填されたら直ちに供給を停止す
る。空気輸送によって型枠と隔壁10とによって形成さ
れる空間45および貫通亀裂41部に溶融シリカ粒子が
いきわたる。
【0088】次に、炭化室内の空気を窒素ガスで置換
し、放散弁を閉じる。そして、SiCl4 =10vol.%
およびN2 =90vol.%のガスを炭化室へ供給する。差
圧検出計で炭化室と燃焼室との間の圧力差が+50mm
Aqになったらその供給を停止する。SiCl4 含有ガ
スは、溶融シリカ充填層、炉壁を構成するケイ石煉瓦お
よび目地の開気孔、目地切れが有る場合には目地切れ部
にも浸透し、差圧が徐々に低下する。+5mmAqに達
したらSiCl4 含有ガスの供給を停止する。そして、
直ちに排気ファンを使用して排気口よりSiCl4 ガス
を排気する。差圧が低下してプラスからマイナスに転
じ、−50mmAqに達したら直ちに排気を停止する。
差圧がマイナスになると燃焼室から炭化室に向かって燃
焼ガスが炉内に浸透する。そして、反応性ガスを含有す
るガス(G−2)48としての燃焼ガス中のH2 Oが、
無機粉末層51としての溶融シリカ充填層と炉壁内に残
留していたSiCl4 と反応して、金属化合物50とし
てのSiO2 を析出する。析出したSiO2 は結合材と
して作用し、溶融シリカ充填層に強固な保形性を付与
し、且つ、ケイ石煉瓦および目地材の強度を向上させ
る。−50mmAqに達して排気を停止したら、直ち
に、再びSiCl4 含有ガスを供給し、上記サイクルを
繰り返す。そして、所定時間経過したら、例えば、サイ
クルを7hr繰り返したら炭化室を窒素に置換して操作
を終了する。次いで、炉蓋を開放して、押出機で炭化室
から構築物を炉外へ押し出す。このようにして、炭化室
の隔壁表面は平滑な壁面に修復され、貫通亀裂が補修さ
れ、更に、元の隔壁を構成しているケイ石煉瓦および目
地の強度が向上する。
【0089】(実施例3)第3の実施態様の実施例とし
て、隔壁型熱交換器がコークス炉である場合について、
図7を参照しながら説明する。コークス炉の構造および
機能は実施例1で説明したものと同じであり、被加熱室
12としての炭化室と加熱室11としての燃焼室との間
の隔壁10の開気孔率は、20vol.%のケイ石煉瓦が使
用され、ケイ石煉瓦同士は目地材で結合されているが、
炭化室側の隔壁表面は熱スポーリングやコークス排出時
の磨耗等により亀裂および凹凸が発生している。被加熱
物装入蓋35としての石炭装入蓋にはSiCl4 含有ガ
スの入口37、ガス排気口37’および圧力取り出し口
38が設置されている。コークス炉ガスを焔道で燃焼さ
せて、ガスG−2(48)としての燃焼ガスを発生させ
る。燃焼ガスにはH2 O=15〜25vol.%が含有され
ており、一方、焔道出口温度を900〜1450℃の所
定の温度に調節する。炭化室からコークスを排出して空
窯とした後、炉蓋を取り外す。次いで、炉壁損傷部49
の付着物を鉄棒で掻き落とす。次いで、溶射ノズルを損
傷部49に近接して挿入し、SiおよびAlを含むケイ
石質(94wt.%SiO2 、3wt.%Al2 3 )の溶射材
を吹き付ける。複数の損傷部49に対してこの操作を繰
り返し、炉壁母材に溶射体53を施工する。
【0090】炉蓋を取り付けた後、炭化室に接続してい
るガス放散用の放散弁(図示せず)を開けN2 ガスを送
り、空気を大気中へ追い出して炭化室内をN2 ガスに置
換し、放散弁を閉じる。次に、10vol.%SiCl4
よび90vol.%N2 からなるガスをガス入口37から炭
化室へ供給する。差圧検出計40で炭化室と燃焼室との
圧力差が+50mmAqになるまでSiCl4 含有ガス
を供給したら停止する。SiCl4 含有ガスは、炉壁を
構成する母材のケイ石煉瓦、並びに、目地の開気孔、溶
射体の開気孔および目地切れが有る場合には目地切れ部
にも浸透して差圧が除充填に低下する。差圧が+5mm
Aqに達したらSiCl4 含有ガスの供給を停止する。
次いで、直ちに排気ポンプ52でSiCl4 含有ガスを
排気する。差圧が低下し正から負に転じ、−50mmA
qになるまで排気し、直ちに排気を停止する。この間、
差圧が負になると、燃焼室から炭化室に向かって燃焼ガ
スが隔壁10の母材および溶射体53内に浸透する。そ
して、燃焼ガス中のH2 Oが隔壁10内に残留していた
SiCl4 と反応してSiO2 が析出する。排気を停止
したら、直ちに、再びSiCl4 含有ガスを供給する。
差圧が上昇して負から正に転じ、+50mmAqになる
までSiCl4 含有ガスを供給し、停止する。この間、
差圧が正になると、炭化室から燃焼室に向かってSiC
4 が隔壁10の母材および溶射体53内に浸透する。
そして、SiCl4 が隔壁10の母材および溶射体53
内に残留していたH2 Oと反応してSiO2 が析出す
る。このサイクルを繰り返す。
【0091】このようにして、隔壁10母材および溶射
体53内に蓄積されたSiO2 量が増加するに従ってサ
イクルタイムが長くなる。例えば、初期に3min/サ
イクルであったサイクルが、7時間後には40min/
サイクルに延長した。順調にSiO2 にSiO2 の蓄積
が進行し、7時間後には開気孔が閉塞状態に近づいたこ
とがわかった。そこで、7時間で作業を終了した。析出
したSiO2 は結合剤として作用して、隔壁10を構成
する母材(ケイ石煉瓦および目地材)および溶射体の強
度および密着性を向上させ、しかも、熱伝導性を向上さ
せた。
【0092】(実施例4)実施例4は、ガスG−1とガ
スG−2との反応により析出する金属化合物により、人
工貫通亀裂を閉塞させる実験室的規模での実施例であ
り、ガスG−1に含有される金属化合物としてAl2
6 ガスを用い、そして、ガスG−2としてCO2 を用
いたものである。図8は、実施例4に使用した装置を示
す概略縦断面図である。この装置は、熱交換器の隔壁、
加熱室および被加熱室を模擬試験するためのものであ
り、同図に示すように、管状加熱体6の内側に、石英製
外管7を配設し、その内側に石英製内管8を配設し、熱
交換器の加熱室11と被加熱室12とが形成されてい
る。そして、石英製内管7の一方の端に、貫通亀裂を補
修するたの金属化合物含有ガス14’の供給口14を、
他方の端部に隔壁10を設けた。一方、隔壁10を高ア
ルミナ煉瓦(Al2 3 :93 wt.%、SiO2 :3 w
t.%)で作製し、隔壁10の厚さtを100mmにし
た。隔壁10の高さ1/2の位置に、隙間1mmのスリ
ット状の人工貫通亀裂9を設けた。隔壁10を挟んで、
被加熱室12と加熱室11との間の圧力差(被加熱室の
圧力から加熱室の圧力を引いた値)を測定するための差
圧計15を取り付けた。被加熱室12内を減圧して上記
圧力差を調整するための真空ポンプ16を、被加熱室1
2の上記一方の端に配管で接続した。石英製外管7の一
方の端に、反応性ガス含有ガス13’の供給口13を、
また、その他端に、このガスの排出口13”を設けた。
【0093】この実施例では、加熱室と被加熱室との間
の圧力差を0mmAqに保って、反応性ガス含有ガス1
3’の供給口13からCO2 ガスを、金属化合物含有ガ
ス14’の供給口14からH2 ガスを供給しながら、圧
力差を0mmAqに保持した状態で、管状加熱炉5に電
力を供給し、炉内温度を900℃に昇温した。次に、金
属化合物含有ガス14’の供給口14からのH2 を、3
50℃に予熱したAl2 Cl6 :10vol.%とH2 :9
0vol.%との混合ガスに切り換えた。なお、上記Al2
Cl6 は、粉末状AlCl3 を加熱気化させて発生させ
たものを用いた。
【0094】次いで、下記(1)〜(3)の工程によ
り、Al2 3 を人工貫通亀裂9に沈積させた。 (1)圧力差が10mmAqに到達するまで、金属化合
物含有ガス14’を供給し、次いで、停止する。 (2)圧力差が1mmAqまで低下したら、差圧調整用
真空ポンプ16で被加熱室12内を吸気し、−10mm
Aqに到達したら真空ポンプ16を停止する。 (3)真空ポンプ16の停止後5分間そのまま放置し、
(1)の工程に戻る。
【0095】上記手順を7時間繰り返したところ、最終
的に、(1)の工程から(2)の工程への移行に36分
を要し、実質的な閉塞とみなすことができる状態になっ
た。次いで、装置の運転を停止し、放冷した後、隔壁の
状態を調べたところ、外観的に完全な閉塞状態を呈して
いた。
【0096】(実施例5)実施例5は、ガスG−1とガ
スG−2との反応により析出する金属化合物により、人
工貫通亀裂を閉塞させる実験室的規模での他の実施例で
あり、ガスG−1に含有される金属としてMgガスを用
い、そして、ガスG−2として空気を用いたものであ
る。図9は、実施例5に使用した装置を示す概略縦断面
図である。同図に示すように、管状加熱体6の内側に、
石英製外管7が配設され、その内側に石英製内管8が配
設され、熱交換器の加熱室11と被加熱室12とが形成
されている。石英製内管7の一方の端に金属化合物含有
ガス14’の供給口14が、他方の端部に隔壁10が設
けられている。そして、石英製内管7の一方の端に、貫
通亀裂を補修するたの金属化合物含有ガス14’の供給
口14を、他方の端部に隔壁10を設けた。一方、隔壁
10をケイ石煉瓦で作製し、その厚さtを100mmに
した。隔壁10の高さ1/2の位置に、隙間1mmのス
リット状の人工貫通亀裂9を設けた。隔壁10を挟ん
で、被加熱室12と加熱室11との間の圧力差(被加熱
室の圧力から加熱室の圧力を引いた値)を測定するため
の差圧計15を取り付けた。被加熱室12内を減圧して
上記圧力差を調整するための真空ポンプ16を、被加熱
室12の上記一方の端に配管で接続した。石英製外管7
の一方の端に、反応性ガス含有ガス13’の供給口13
を、その他端に、このガスの排出口13”を設けた。
【0097】石英製内管8に、金属マグネシウム粉末1
8(純度:99.9 wt.%、粒径:14メッシュ通
過):100gを、アルミナ製ボート17に入れて配設
した。次いで、加熱室と被加熱室との間の圧力差を0m
mAqに保って、反応性ガス含有ガス13’の供給口1
3から空気を、金属化合物含有ガス14’の供給口14
からArガスを供給しながら、圧力差を0mmAqに保
持した状態で、管状加熱炉5に電力を供給し、炉内温度
を800℃に昇温した。次に、金属化合物含有ガス1
4’の供給口14からのArガスを、上述したようにし
て金属マグネシウムを溶融し、次いで、蒸発させて得ら
れた800℃に予熱されたマグネシウムガスに切り換え
た。
【0098】次いで、下記(1)〜(3)の工程によ
り、MgOを人工貫通亀裂9に沈積させた。 (1)圧力差が50mmAqに到達するまで、Arガス
を供給し、次いで、停止する。 (2)圧力差が1mmAqまで低下したら、差圧調整用
真空ポンプ16で被加熱室12内を吸気し、−10mm
Aqに到達したら真空ポンプ16を停止する。 (3)真空ポンプ16の停止後5分間そのまま放置し、
(1)の工程に戻る。
【0099】上記手順を3時間繰り返したところ、最終
的に、(1)の工程から(2)の工程への移行に42分
を要し、実質的な閉塞とみなすことができる状態になっ
た。次いで、装置の運転を停止し、放冷した後、隔壁の
状態を調べたところ、外観的に完全な閉塞状態を呈して
いた。
【0100】(実施例6)実施例6は、小型コークス炉
の隔壁に人工貫通亀裂を設け、SiCl4 ガスと、コー
クス炉ガスの燃焼ガスとの反応により析出するSiO2
により、人工貫通亀裂を閉塞させる実施例であり、ガス
G−1に含有される金属としてMgガスを用い、そし
て、ガスG−2として空気を用いたものである。図10
は、実施例6に使用した小型コークス炉を示す概略縦断
面図である。同図に示すように、炉幅430mm、奥行
き1400mmの炭化室20と、これの両側の各々を隔
壁22a、22bを介して挟む燃焼室21とが設けられ
ている。炭化室20には、SiCl4 の蒸気を発生させ
るためのSiCl4 蒸発装置24が配管を介して装備さ
れ、一方、各燃焼室21の一端には、コークス炉ガス2
8および燃焼用空気29を供給するための配管34がそ
れぞれ設けられ、他端には、燃焼排ガスを排気するため
の煙道31が設けられ、煙突(図示せず)に通じてい
る。また、炭化室20と燃焼室21との間の圧力差を測
定するための差圧計26が、炭化室20および燃焼室2
1に通じて設けられている。
【0101】各々の隔壁22a、22bは厚さ100m
mのケイ石煉瓦製であり、図10に示すように、一方の
隔壁22aの一部には、隙間1mm、幅100mmのス
リット状の人工貫通亀裂23’を有するケイ石煉瓦23
が配設されている。SiCl4 蒸発装置24で発生した
SiCl4 蒸気は、N2 ガス25をキャリアーガスと
し、配管34を通って炭化室20に供給される。
【0102】上記装置を用いて、コークス炉ガス28と
燃焼用空気29とを燃焼室21に供給し、燃焼室21で
燃焼させ、燃焼室出口30における燃焼排ガス温度を1
050℃に保持した。燃焼排ガスは煙道31を通って煙
突から排出された。次いで、N2 ガス25を炭化室20
に供給して、炭化室20内雰囲気をN2 ガス25で置換
した後、N2 ガスでSiCl4 蒸発装置24からのSi
Cl4 ガスを送気して、SiCl4 ガスとN2 ガスとの
混合ガスに切り替えた。混合ガス組成は、SiCl4
10vol.%、N2 :90vol.%である。
【0103】次いで、下記(1)〜(3)の工程によ
り、SiO2 を人工貫通亀裂23’に沈積させた。 (1)圧力差が10mmAqに到達するまで、SiCl
4 含有ガスを炭化室20に供給し、次いで、停止する。 (2)圧力差が1mmAqまで低下したら、差圧調整用
真空ポンプ27で炭化室20内を吸気し、−10mmA
qに到達したら真空ポンプ27を停止する。 (3)真空ポンプ27の停止後5分間そのまま放置し、
(1)の工程に戻る。
【0104】上記手順を7時間繰り返したところ、最終
的に、(1)の工程から(2)の工程への移行に27分
を要し、実質的な閉塞とみなすことができる状態になっ
た。次いで、装置の運転を停止し、放冷した後、隔壁の
状態を調べたところ、外観的に完全な閉塞状態を呈して
いた。
【0105】(実施例7)実施例7では、実施例6で使
用した図10に示した装置の炭化室20の上部の石炭装
入孔蓋(図示せず)に、気流輸送管(図示せず)を取り
付けた他は図10と同じ装置を使用し、上記気流油送管
で炭化室内に耐火物粉末を人工貫通亀裂内部に供給し、
耐火物粉末粒子間に析出SiO2 を沈積させた。
【0106】従って、実施例6を説明した図10を参照
しながら実施例7を説明する。コークス炉ガス28と燃
焼用空気29とを燃焼室21に供給し、燃焼室21で燃
焼させ、燃焼室出口30における燃焼排ガス温度を10
50℃に保持した。燃焼排ガスは煙道31を通って煙突
から排出された。先ず、炭化室20の上部の石炭装入孔
蓋(図示せず)に取り付けた気流輸送管(図示せず)を
通じて、炭化室20内に耐火物粉末(SiO2 :77 w
t.%、Al2 3 :17 wt.%、粒径:200メッシュ
通過)を空気輸送で供給し、炭化室20内と燃焼室21
内との間の圧力差が、70mmAqに到達したところ
で、上記耐火物粉末の供給を停止した。
【0107】次いで、炭化室20に、N2 ガス25を供
給し、一方、差圧調整用真空ポンプ27により炭化室2
0内を排気することによって、炭化室20内雰囲気をN
2 ガスで置換た後、N2 ガスでSiCl4 蒸発装置24
からのSiCl4 ガスを送気して、SiCl4 ガスとN
2 ガスとの混合ガスに切り替えた。混合ガス組成は、S
iCl4 :10vol.%、N2 :90vol.%である。
【0108】次いで、下記(1)〜(3)の工程によ
り、SiO2 を人工貫通亀裂23’に沈積させた。 (1)圧力差が10mmAqに到達するまで、SiCl
4 含有ガスを炭化室20に供給し、次いで、停止する。 (2)圧力差が1mmAqまで低下したら、差圧調整用
真空ポンプ27で炭化室20内を吸気し、−10mmA
qに到達したら真空ポンプ27を停止する。 (3)真空ポンプ27の停止後5分間そのまま放置し、
(1)の工程に戻る。
【0109】上記手順を3時間繰り返したところ、最終
的に、(1)の工程から(2)の工程への移行に44分
を要し、実質的な閉塞とみなすことができる状態になっ
た。次いで、装置の運転を停止し、放冷した後、隔壁の
状態を調べたところ、外観的に完全な閉塞状態を呈して
いた。
【0110】上述したように、炭化室20内にSiCl
4 ガスを送気するに先立って、予め耐火物粉末を貫通亀
裂部に充填することによって、この後に行われるSiO
2 の沈積所要時間を大幅に短縮することができる。
【0111】(実施例8)図11は、実施例8に使用し
た装置を示す概略縦断面図である。この装置は小型コー
クス炉であり、上述した第6の実施例で使用した装置
(図10)からSiCl4 蒸発装置24を取外し、一
方、SiCl4 ガスのキャリアーガスであるN2 ガス2
5に替えてArガス33を炭化室20に供給する配管3
4に変更し、更に、炭化室20の上部の石炭装入孔蓋
(図示せず)に気流油送管(図示せず)を取り付けた他
は、図10と同じものである。以下、図11を参照しな
がら説明する。
【0112】コークス炉ガス28と燃焼用空気29とを
燃焼室21に供給し、燃焼室21で燃焼させ、燃焼室出
口30における燃焼排ガス温度を1050℃に保持し
た。燃焼排ガスは煙道31を通って煙突から排出され
た。先ず、炭化室20の押出し側炉蓋(図示せず)を開
けて、アルミナ製坩堝32’に入れたMgOとAlとの
混合粉32(MgO:70 wt.%、Al:30 wt.%)
を500g、炭化室20内に配設した後、直ちに、Ar
ガス33を炭化室20に供給し、一方、差圧調整用真空
ポンプ27により炭化室20内を排気することによっ
て、炭化室20内雰囲気をArガス33で置換した。
【0113】次いで、下記(1)〜(3)の工程によ
り、MgOを人工貫通亀裂23’に沈積させた。 (1)圧力差が10mmAqに到達するまで、Arガス
33を炭化室20に供給し、次いで、停止する。 (2)圧力差が1mmAqまで低下したら、差圧調整用
真空ポンプ27で炭化室20内を吸気し、−10mmA
qに到達したら真空ポンプ27を停止する。 (3)真空ポンプ27の停止後5分間そのまま放置し、
(1)の工程に戻る。
【0114】上記手順を6時間繰り返したところ、最終
的に、(1)の工程から(2)の工程への移行に31分
を要し、実質的な閉塞とみなすことができる状態になっ
た。次いで、装置の運転を停止し、放冷した後、隔壁の
状態を調べたところ、外観的に完全な閉塞状態を呈して
いた。
【0115】
【発明の効果】この発明は上述したように構成したの
で、平板を使用しない場合には、熱交換器の稼働初期等
の新品状態の隔壁の強度や耐磨耗性を向上させることが
でき、稼働後に炉壁に発生した損傷部でのガス流通を閉
塞させることができる。また、平板を使用する本発明に
よれば、上述した効果に加えて、更に、稼働後に、加熱
物による磨耗等により発生した凹凸を平滑に修復するこ
ともできる。また、この発明によれば、隔壁の補修に当
たって、高熱部に存在する損傷部位を特定する必要がな
く、しかも、従来のような高熱作業を必要とせず、安全
且つ簡便に損傷部を補修することができる、隔壁型熱交
換器の隔壁の補修および/または強化方法を提供するこ
とができ、工業上極めて有用な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の補修方法の原理の第1段階を説明す
るための、隔壁の貫通損傷部の概略縦断面図である。
【図2】この発明の補修方法の原理の第2段階を説明す
るための、隔壁の貫通損傷部の概略縦断面図である。
【図3】この発明の補修方法の原理の第3段階を説明す
るための、隔壁の貫通損傷部の概略縦断面図である。
【図4】第1の実施態様を示す、隔壁型熱交換器の概略
縦断面図である。
【図5】第2の実施態様の前半を示す、隔壁型熱交換器
の概略縦断面図である。
【図6】第2の実施態様の後半を示す、隔壁型熱交換器
の概略縦断面図である。
【図7】第3の実施態様を示す、隔壁型熱交換器の概略
縦断面図である。
【図8】実施例4に使用した装置を示す概略縦断面図で
ある。
【図9】実施例5に使用した装置を示す概略縦断面図で
ある。
【図10】実施例6に使用した装置を示す概略縦断面図
である。
【図11】実施例8に使用した装置を示す概略縦断面図
である。
【符号の説明】
1 隔壁 2 貫通損傷部 3 耐火物粉体 3’充填層 3” 沈積層 4 ケイ素化合物含有ガス 5 管状加熱炉 6 管状加熱体 7 石英製外管 8 石英製内管 9 人工貫通亀裂 10 隔壁 11 加熱室 11a 加熱室の一部 12 被加熱室 13 供給口 13’ 反応性ガス含有ガス 13” 排出口 14 供給口 14’ 金属化合物含有ガス 15 差圧計 16 真空ポンプ 17 アルミナ性ボート 18 金属マグネシウム粉末 19 小型コークス炉 20 炭化室 21 燃焼室 22a、22b 隔壁 23 ケイ石煉瓦 23’ 人工貫通亀裂 24 SiCl4 蒸発装置 25 N2 ガス 26 差圧計 27 真空ポンプ 28 コークス炉ガス 29 燃焼用空気 30 燃焼室出口 31 煙道 32 MgOとAlとの混合粉 32’ アルミナ製坩堝 33 Arガス 34 配管 35 被加熱物装入蓋 36 ガス入口 37 ガス入口 37’ガス排気口 38 圧力取り出し口 39 圧力取り出し口 40 差圧検出計 41 貫通亀裂損傷 42 平板 43 分配板 44 無機粉体 45 空間 46 凹凸 47 金属化合物を含有するガス(G−1) 48 反応性ガスを含有するガス(G−2) 49 損傷部 50 固体金属化合物 51 無機粉末層 52 排気ポンプ 53 溶射体 P 炭化室側 t 隔壁の厚さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−145701(JP,A) 特開 昭62−288685(JP,A) 特開 昭54−47701(JP,A) 実開 昭54−124056(JP,U) 実開 昭64−18136(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 29/06

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通気性を有する材料で構成された隔壁を
    有する熱交換器において、前記隔壁の一方の側に金属ま
    たは/および金属化合物を含有するガス(G−1)を供
    給し、前記隔壁の他方の側に前記金属または前記金属化
    合物と反応して固体金属化合物を析出させる反応性ガス
    を含有するガス(G−2)を供給することによって、各
    々の前記ガス(G−1およびG−2)を前記隔壁の前記
    一方の側および前記他方の側のそれぞれから隔壁内部に
    到達させ、次いで、前記隔壁内部で前記両方のガス(G
    −1とG−2と)を反応させて前記固体金属化合物を生
    成させ、このようにして生成した前記固体金属化合物を
    前記隔壁内部に析出させることを特徴とする隔壁型熱交
    換器の隔壁の補修および/または強化方法。
  2. 【請求項2】 前記熱交換器は、隔壁に損傷部を有する
    ものである請求項1記載の隔壁型熱交換器の隔壁の補修
    および/または強化方法。
  3. 【請求項3】 前記金属化合物はハロゲン化金属であ
    る、請求項1または2記載の隔壁型熱交換器の隔壁の補
    修および/または強化方法。
  4. 【請求項4】 前記金属はマグネシウムであり、前記反
    応性ガスは酸素、一酸化炭素および水からなる群から選
    ばれた1種以上のガスである、請求項1または2記載の
    隔壁型熱交換器の隔壁の補修および/または強化方法。
  5. 【請求項5】 前記マグネシウムは、酸化マグネシウム
    とアルミニウムとを850〜1700℃の範囲内の温度
    で反応させることにより発生するマグネシウム蒸気であ
    る、請求項4記載の隔壁型熱交換器の隔壁の補修および
    /または強化方法。
  6. 【請求項6】 前記隔壁型熱交換器は、炭化室と燃焼室
    とを有するコークス炉であり、 前記隔壁の前記一方の側は前記炭化室であり、前記隔壁
    の前記他方の側は前記燃焼室であり、 前記金属または/および金属化合物を含有する前記ガス
    (G−1)はケイ素化合物含有ガスであり、前記反応性
    ガスを含有する前記ガス(G−2)は前記燃焼室で発生
    した燃焼ガスであり、 前記両方のガス(G−1とG−2と)の反応は、前記炭
    化室と前記燃焼室との間の圧力差を正負に複数回変動さ
    せることにより行なわせ、 そして、前記隔壁内部に析出させる前記固体金属化合物
    は二酸化ケイ素である、請求項1または2記載の隔壁型
    熱交換器の隔壁の補修および/または強化方法。
  7. 【請求項7】 請求項2記載の発明の隔壁の補修および
    /または強化方法に付加して、更に、前記一方の側に前
    記金属または/および前記金属化合物を含有するガス
    (G−1)を供給するに先立って、前記損傷部に予備補
    修を施すことを特徴とする隔壁型熱交換器の隔壁の補修
    および/または強化方法。
  8. 【請求項8】 前記金属または/および金属化合物を含
    有するガス(G−1)と、前記金属または前記金属化合
    物と反応して固体金属化合物を析出させる反応性ガスを
    含有するガス(G−2)との反応は、前記隔壁の一方の
    側と前記隔壁の他方の側との間の圧力差を正負に複数回
    変動させることにより行なわせる、請求項7記載の補修
    および/または強化方法。
  9. 【請求項9】 前記金属化合物はハロゲン化金属であ
    る、請求項6または7記載の隔壁型熱交換器の隔壁の補
    修および/または強化方法。
  10. 【請求項10】 前記ガス(G−1)は金属を含有する
    ガスであって、前記金属はマグネシウムであり、前記反
    応性ガスは酸素、一酸化炭素および水からなる群から選
    ばれた1種以上のガスである、請求項6または7記載の
    隔壁型熱交換器の隔壁の補修および/または強化方法。
  11. 【請求項11】 前記マグネシウムは、酸化マグネシウ
    ムとアルミニウムとを850〜1700℃の範囲内の温
    度で反応させることにより発生するマグネシウム蒸気で
    ある、請求項10記載の隔壁型熱交換器の隔壁の補修お
    よび/または強化方法。
  12. 【請求項12】 前記圧力差は、−200から+200
    mmAqの範囲内である、請求項6または8記載の隔壁
    型熱交換器の隔壁の補修および/または強化方法。
  13. 【請求項13】 前記ケイ素化合物含有ガスは、0.1
    vol.%以上の四塩化ケイ素を含むガスであり、前記燃焼
    ガスは、1vol.%以上の水分を含むガスである、請求項
    6または8記載の隔壁型熱交換器の隔壁の補修および/
    または強化方法。
  14. 【請求項14】 通気性を有する材料で構成された隔壁
    を有する熱交換器の被加熱室の前記隔壁の壁面に近接さ
    せてまたは一部接触させて、通気性を有する平板を配置
    し、前記壁面と前記平板との間で形成される空間に無機
    粉末を充填し、次いで、前記被加熱室に金属または/お
    よび金属化合物を含有するガス(G−1)を供給し、一
    方、加熱室に、前記金属または/および前記金属化合物
    と反応して固体金属化合物を析出させる反応性ガスを含
    有するガス(G−2)を供給することによって、各々の
    前記ガス(G−1およびG−2)を前記無機粉末粒子間
    および前記隔壁内部に到達させ、前記各々のガス間(G
    −1とG−2との間)で反応させ、このようにして、前
    記無機粉末粒子間および前記隔壁内部に、前記固体金属
    化合物を生成させることを特徴とする隔壁型熱交換器の
    隔壁の補修および/または強化方法。
  15. 【請求項15】 前記熱交換器は、隔壁に損傷部を有す
    るものである請求項14記載の隔壁型熱交換器の隔壁の
    補修および/または強化方法。
  16. 【請求項16】 前記隔壁型熱交換器は、炭化室と燃焼
    室とを有するコークス炉であり、 前記被加熱室は前記炭化室であり、前記加熱室は前記燃
    焼室であり、 前記金属化合物を含有する前記ガス(G−1)はケイ素
    化合物含有ガスであり、前記反応性ガスを含有する前記
    ガス(G−2)は前記燃焼室で発生した燃焼ガスであ
    り、 前記各々のガス間(G−1とG−2との間)の反応は、
    前記炭化室と前記燃焼室との間の圧力差を正負に複数回
    変動させることにより行なわせ、 そして、前記隔壁内部に析出させる前記固体金属化合物
    は二酸化ケイ素である、請求項14または15記載の隔
    壁型熱交換器の隔壁の補修および/または強化方法。
  17. 【請求項17】 請求項15記載の発明の隔壁の補修お
    よび/または強化方法に付加して、更に、前記一方の側
    に前記金属または/および前記金属化合物を含有するガ
    ス(G−1)を供給するに先立って、前記損傷部に予備
    補修を施すことを特徴とする隔壁型熱交換器の隔壁の補
    修および/または強化方法。
  18. 【請求項18】 前記金属または/および金属化合物を
    含有するガス(G−1)と、前記金属または前記金属化
    合物と反応して固体金属化合物を析出させる反応性ガス
    を含有するガス(G−2)との反応は、前記隔壁の一方
    の側と前記隔壁の他方の側との間の圧力差を正負に複数
    回変動させることにより行なわせる、請求項17記載の
    補修および/または強化方法。
  19. 【請求項19】 前記圧力差は、−200から+200
    mmAqの範囲内である、請求項16または18記載の
    隔壁型熱交換器の隔壁の補修および/または強化方法。
  20. 【請求項20】 前記ケイ素化合物含有ガスは、0.1
    vol.%以上の四塩化ケイ素を含むガスであり、前記燃焼
    ガスは、1vol.%以上の水分を含むガスである、請求項
    16または18記載の隔壁型熱交換器の隔壁の補修およ
    び/または強化方法。
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