JP3207007B2 - インクジェット記録用シート - Google Patents
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- B41M5/50—Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording
- B41M5/502—Recording sheets characterised by the coating used to improve ink, dye or pigment receptivity, e.g. for ink-jet or thermal dye transfer recording characterised by structural details, e.g. multilayer materials
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- Y10T428/26—Web or sheet containing structurally defined element or component, the element or component having a specified physical dimension
- Y10T428/263—Coating layer not in excess of 5 mils thick or equivalent
-
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-
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- Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
- Ink Jet (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、水性インク等の微小液
滴をノズルから噴射して、モノクロ，フルカラー画像を
高速に印画するインクジェットプリンターの記録用シー
トに関し、特に、基材の裏面から画像を観察するのに適
したインクジェット記録用シートに関するものである。
滴をノズルから噴射して、モノクロ，フルカラー画像を
高速に印画するインクジェットプリンターの記録用シー
トに関し、特に、基材の裏面から画像を観察するのに適
したインクジェット記録用シートに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、記録方式には、熱溶融型転写方
式，熱昇華型転写方式，トナーを媒体とする電子写真方
式，インクジェット方式等があるが、記録時の音の静か
さ，高速印画性，カラー記録の容易性，大型画像の記録
適性等から、近年、インクジェット記録方式が普及しつ
つある。
式，熱昇華型転写方式，トナーを媒体とする電子写真方
式，インクジェット方式等があるが、記録時の音の静か
さ，高速印画性，カラー記録の容易性，大型画像の記録
適性等から、近年、インクジェット記録方式が普及しつ
つある。
【０００３】而して、インクジェット記録用シートに要
求される品質としては、 インクの吸収性に優れ、にじみ等が発生しないこと 平滑性，光沢性に優れていること シート及び画像に耐水性があり、水分が付着しても
画像ににじみや流れ出しがないこと 多量のインクを吸収してもシートに弛みを生じない
こと 画像の発色濃度，鮮明性に優れていること 等があり、従来、上記の品質を満足させるために種々の
改良技術が開発されてきており、また、基材の裏側から
画像を観るシート、いわゆるバックプリント用シートに
関しては、特開昭62-222876号，特開昭62-242576号，特
開昭63-34176号等の各公報に開示されている発明があ
る。
求される品質としては、 インクの吸収性に優れ、にじみ等が発生しないこと 平滑性，光沢性に優れていること シート及び画像に耐水性があり、水分が付着しても
画像ににじみや流れ出しがないこと 多量のインクを吸収してもシートに弛みを生じない
こと 画像の発色濃度，鮮明性に優れていること 等があり、従来、上記の品質を満足させるために種々の
改良技術が開発されてきており、また、基材の裏側から
画像を観るシート、いわゆるバックプリント用シートに
関しては、特開昭62-222876号，特開昭62-242576号，特
開昭63-34176号等の各公報に開示されている発明があ
る。
【０００４】然し乍ら、上記従来発明のシートを用いて
インクジェットプリンターで印画すると、インク中の染
料成分の大部分がインク受理層を通過し、基材側に到達
するため、基材の裏面から見た場合には、良好な画像が
形成されるが、インク受理層側から観ると、発色濃度が
著しく低くなり、画像として観賞に耐え得ないものとな
るという問題点がある。
インクジェットプリンターで印画すると、インク中の染
料成分の大部分がインク受理層を通過し、基材側に到達
するため、基材の裏面から見た場合には、良好な画像が
形成されるが、インク受理層側から観ると、発色濃度が
著しく低くなり、画像として観賞に耐え得ないものとな
るという問題点がある。
【０００５】これは、従来発明のシートにおけるインク
受理層が、インク透過層とインク定着層とから構成さ
れ、インク透過層は、インク染料もインク溶剤もただ通
過させるだけに留まり、また、インク定着層は、吸水性
樹脂のみでインクの吸収性を持たせようという思想から
設けられているため、インク溶剤中の水成分は吸収する
が、ジエチレングリコール，トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル，トリエチレングリコールモノエチル
エーテル等の有機溶剤成分を吸収しないためである。従
って、前記有機溶剤成分はインク定着層の界面上に滞留
し、一方、インク中の染料は、基本的に上記有機溶剤に
凝集する性質を有しているため、インク透過層とインク
定着層の界面で定着することになるが、インク透過層に
は染料定着機構が付与されていないので、染料の定着性
がかなり不安定なものとなってしまう。
受理層が、インク透過層とインク定着層とから構成さ
れ、インク透過層は、インク染料もインク溶剤もただ通
過させるだけに留まり、また、インク定着層は、吸水性
樹脂のみでインクの吸収性を持たせようという思想から
設けられているため、インク溶剤中の水成分は吸収する
が、ジエチレングリコール，トリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル，トリエチレングリコールモノエチル
エーテル等の有機溶剤成分を吸収しないためである。従
って、前記有機溶剤成分はインク定着層の界面上に滞留
し、一方、インク中の染料は、基本的に上記有機溶剤に
凝集する性質を有しているため、インク透過層とインク
定着層の界面で定着することになるが、インク透過層に
は染料定着機構が付与されていないので、染料の定着性
がかなり不安定なものとなってしまう。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に鑑み、染料の定着性に優れ、且つ基材の裏
側から観たときに、発色濃度が高く鮮明な画像を得られ
るインクジェット記録用シートを提供することを、その
課題とするものである。
な従来技術に鑑み、染料の定着性に優れ、且つ基材の裏
側から観たときに、発色濃度が高く鮮明な画像を得られ
るインクジェット記録用シートを提供することを、その
課題とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
することを目的としてなされたもので、その構成は、透
明プラスチックフィルムから成る基材の少なくとも片面
にインク受理層を有するインクジェット記録用シートに
おいて、インク受理層が、基材上に設けたインク溶剤定
着層とその上部に設けたインク染料定着層とから成るこ
とを特徴とするものである。
することを目的としてなされたもので、その構成は、透
明プラスチックフィルムから成る基材の少なくとも片面
にインク受理層を有するインクジェット記録用シートに
おいて、インク受理層が、基材上に設けたインク溶剤定
着層とその上部に設けたインク染料定着層とから成るこ
とを特徴とするものである。
【０００８】即ち、本発明の発明者は、上記の課題を解
決するため、鋭意研究の結果、透明プラスチックフィル
ムから成る基材上に設けるインク受理層を、インク溶剤
定着層とインク染料定着層の２層により構成し、インク
溶剤定着層を基材に直接形成し、その上にインク染料定
着層を設けて、インクジェットプリンターで印画すれ
ば、インクがインク染料定着層を通過する際に、インク
中の染料を該インク染料定着層に定着させ、また、イン
ク溶剤はその有機溶剤も水もインク溶剤定着層に吸収定
着させるようにすれば、インク染料定着層中に定着され
た染料の一部がインク溶剤定着層中に定着されている有
機溶剤に向け徐々に移動し始め、インク溶剤定着層中で
定着されて、染料は基材の界面で定着することになり、
その結果、基材の裏側から観たときの発色濃度は高ま
り、画像は極めて鮮明な優れたものとなること、また、
インク染料定着層中にも残りの染料が定着しているか
ら、インク受像層側から観た画像も発色濃度が高く鮮明
な画像となること、更には、染料がインク溶剤定着層中
で定着しているばかりでなく、インク染料定着層が染料
定着機構を有しているため、染料が退色しにくく、染料
定着性に優れることを知得し、本発明を完成したのであ
る。
決するため、鋭意研究の結果、透明プラスチックフィル
ムから成る基材上に設けるインク受理層を、インク溶剤
定着層とインク染料定着層の２層により構成し、インク
溶剤定着層を基材に直接形成し、その上にインク染料定
着層を設けて、インクジェットプリンターで印画すれ
ば、インクがインク染料定着層を通過する際に、インク
中の染料を該インク染料定着層に定着させ、また、イン
ク溶剤はその有機溶剤も水もインク溶剤定着層に吸収定
着させるようにすれば、インク染料定着層中に定着され
た染料の一部がインク溶剤定着層中に定着されている有
機溶剤に向け徐々に移動し始め、インク溶剤定着層中で
定着されて、染料は基材の界面で定着することになり、
その結果、基材の裏側から観たときの発色濃度は高ま
り、画像は極めて鮮明な優れたものとなること、また、
インク染料定着層中にも残りの染料が定着しているか
ら、インク受像層側から観た画像も発色濃度が高く鮮明
な画像となること、更には、染料がインク溶剤定着層中
で定着しているばかりでなく、インク染料定着層が染料
定着機構を有しているため、染料が退色しにくく、染料
定着性に優れることを知得し、本発明を完成したのであ
る。
【０００９】以下、本発明について詳述する。本発明の
記録用シートは以下のようにして得られる。基材として
の透明プラスチックフィルムは、透明な熱可塑性樹脂フ
ィルムやポリビニルアルコールのフィルム及びこれらの
延伸フィルムが用いられる。
記録用シートは以下のようにして得られる。基材として
の透明プラスチックフィルムは、透明な熱可塑性樹脂フ
ィルムやポリビニルアルコールのフィルム及びこれらの
延伸フィルムが用いられる。
【００１０】熱可塑性樹脂フィルムとしては、ポリエチ
レンテレフタレート，ポリプロピレン，ポリスチレン，
ポリ塩化ビニル，ポリメチルメタクリレート，ポリエチ
レン，ポリカーボネート等のフィルム、及びこれらフィ
ルムの表面とインク定着層との接着を改善するための下
引層を施したフィルムや、コロナ放電加工等を施したフ
ィルムが用いられる。
レンテレフタレート，ポリプロピレン，ポリスチレン，
ポリ塩化ビニル，ポリメチルメタクリレート，ポリエチ
レン，ポリカーボネート等のフィルム、及びこれらフィ
ルムの表面とインク定着層との接着を改善するための下
引層を施したフィルムや、コロナ放電加工等を施したフ
ィルムが用いられる。
【００１１】次に、前記基材上にインク受理層を形成す
るわけであるが、本発明においては、このインク受理層
を、インク染料定着層とインク溶剤定着層の２層により
構成するようにした。
るわけであるが、本発明においては、このインク受理層
を、インク染料定着層とインク溶剤定着層の２層により
構成するようにした。
【００１２】而して、インク染料定着層は、主としてバ
インダー，フィラー及び染料定着性を付与するための染
料定着剤とから成り、バインダーとしては、例えば、酸
化澱粉，エステル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチル
セルロース，ヒドロキシエチルセルロース等のセルロー
ス誘導体、カゼイン，ゼラチン，大豆蛋白，ポリビニル
アルコール及びその誘導体、スチレン−ブタジエン共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の
共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステル及
びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアク
リル系重合体ラテックス、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体等のビニル系共重合体ラテックス等が使用できる。
インダー，フィラー及び染料定着性を付与するための染
料定着剤とから成り、バインダーとしては、例えば、酸
化澱粉，エステル化澱粉等の澱粉類、カルボキシメチル
セルロース，ヒドロキシエチルセルロース等のセルロー
ス誘導体、カゼイン，ゼラチン，大豆蛋白，ポリビニル
アルコール及びその誘導体、スチレン−ブタジエン共重
合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の
共役ジエン系重合体ラテックス、アクリル酸エステル及
びメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体等のアク
リル系重合体ラテックス、塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体等のビニル系共重合体ラテックス等が使用できる。
【００１３】また、フィラーとしては、有機フィラー，
無機フィラーのいずれでも使用でき、特に限定されるも
のではない。例えば、ポリスチレン，ポリメチルメタク
リレート，スチレン−アクリル共重合体，合成シリカ，
クレー，タルク，珪藻土，炭酸カルシウム，焼成カオリ
ン，酸化チタン，酸化亜鉛，サテンホワイト等が好適に
使用できる。
無機フィラーのいずれでも使用でき、特に限定されるも
のではない。例えば、ポリスチレン，ポリメチルメタク
リレート，スチレン−アクリル共重合体，合成シリカ，
クレー，タルク，珪藻土，炭酸カルシウム，焼成カオリ
ン，酸化チタン，酸化亜鉛，サテンホワイト等が好適に
使用できる。
【００１４】一方、染料定着性を付与するための染料定
着剤としては、カチオン系のポリエーテル第４級アンモ
ニウム塩系，第４級ポリアンモニウム塩系，ポリアミド
エピクロロヒドリン系，スチレンメタクリル酸エチルト
リメチルアンモニウムクロライド系定着剤、アニオン系
の高分子芳香族スルホン酸縮合物系定着剤が、その染料
の特性によって好適に使用される。尚、この染料定着剤
の含有量は、重量％でフィラー重量の0.1〜50％、好ま
しくは0.5〜30％がよい。
着剤としては、カチオン系のポリエーテル第４級アンモ
ニウム塩系，第４級ポリアンモニウム塩系，ポリアミド
エピクロロヒドリン系，スチレンメタクリル酸エチルト
リメチルアンモニウムクロライド系定着剤、アニオン系
の高分子芳香族スルホン酸縮合物系定着剤が、その染料
の特性によって好適に使用される。尚、この染料定着剤
の含有量は、重量％でフィラー重量の0.1〜50％、好ま
しくは0.5〜30％がよい。
【００１５】インク染料定着層の厚みは、５〜80μｍ、
好ましくは10〜60μｍがよく、プリンター特有のインク
噴射量の多少により決定すればよい。
好ましくは10〜60μｍがよく、プリンター特有のインク
噴射量の多少により決定すればよい。
【００１６】また、インク溶剤定着層は主として吸水性
樹脂と導電性高分子とから成り、吸水性樹脂としては、
ゼラチン，カゼイン，澱粉，カルボキシメチルセルロー
ス，ヒドロキシエチルセルロース，ポリエチレンイミ
ン，ポリビニルピロリドン，ポリビニルアセタール，ポ
リビニルアルコール，エチレン−酢酸ビニル共重合体，
ポリエステル等の樹脂が好適に使用できる。しかし、吸
水性樹脂だけでは、インク溶剤中の水成分は吸収する
が、有機溶剤成分は吸収定着させることができないの
で、前述した本発明の課題を解決することができない。
樹脂と導電性高分子とから成り、吸水性樹脂としては、
ゼラチン，カゼイン，澱粉，カルボキシメチルセルロー
ス，ヒドロキシエチルセルロース，ポリエチレンイミ
ン，ポリビニルピロリドン，ポリビニルアセタール，ポ
リビニルアルコール，エチレン−酢酸ビニル共重合体，
ポリエステル等の樹脂が好適に使用できる。しかし、吸
水性樹脂だけでは、インク溶剤中の水成分は吸収する
が、有機溶剤成分は吸収定着させることができないの
で、前述した本発明の課題を解決することができない。
【００１７】一般に、インク溶剤中の有機溶剤成分とし
ては、メチルアルコール，エチルアルコール，ｎ−プロ
ピルアルコール，イソプロピルアルコール，ｎ−ブチル
アルコール，イソブチルアルコール等の炭素数１〜４の
アルキルアルコール類；ジメチルホルムアミド，ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類；アセトン，ジアセトンア
ルコール等のケトン又はケトンアルコール類；テトラヒ
ドロフラン，ジオキサン等のエーテル類；ポリエチレン
グリコール，ポリプロピレングリコール等のポリアルキ
レングリコール類；エチレングリコール，プロピレング
リコール，ブチレングリコール，トリエチレングリコー
ル，チオジグリコール，ヘキシレングリコール，ジエチ
レングリコール等のアルキレン基が２〜６個のアルキレ
ングリコール類；エチレングリコールメチルエーテル，
ジエチレングリコールメチルエーテル，トリエチレング
リコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級
アルキルエーテル類等が挙げられる。
ては、メチルアルコール，エチルアルコール，ｎ−プロ
ピルアルコール，イソプロピルアルコール，ｎ−ブチル
アルコール，イソブチルアルコール等の炭素数１〜４の
アルキルアルコール類；ジメチルホルムアミド，ジメチ
ルアセトアミド等のアミド類；アセトン，ジアセトンア
ルコール等のケトン又はケトンアルコール類；テトラヒ
ドロフラン，ジオキサン等のエーテル類；ポリエチレン
グリコール，ポリプロピレングリコール等のポリアルキ
レングリコール類；エチレングリコール，プロピレング
リコール，ブチレングリコール，トリエチレングリコー
ル，チオジグリコール，ヘキシレングリコール，ジエチ
レングリコール等のアルキレン基が２〜６個のアルキレ
ングリコール類；エチレングリコールメチルエーテル，
ジエチレングリコールメチルエーテル，トリエチレング
リコールモノメチルエーテル等の多価アルコールの低級
アルキルエーテル類等が挙げられる。
【００１８】これら多くの水溶性有機溶剤の中でも、特
に本発明でいう有機溶剤とは、ジエチレングリコール等
の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル，トリエチレングリコールモノエチルエーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテルをいう。
に本発明でいう有機溶剤とは、ジエチレングリコール等
の多価アルコール、トリエチレングリコールモノメチル
エーテル，トリエチレングリコールモノエチルエーテル
等の多価アルコールの低級アルキルエーテルをいう。
【００１９】そこで、上記有機溶剤をインク溶剤定着層
中に吸収定着させるために、該インク溶剤定着層に導電
性高分子を含有させることが必要である。この場合、イ
オン性はカチオン，アニオンと特に限定されるものでは
なく、例えば、カチオン性を有するものとして、第４級
アンモニウム塩型スチレン重合体，第４級アンモニウム
塩型アミノアルキル（メタ）アクリレート共重合体，第
４級アンモニウム塩型ジアリルアミン共重合体等があ
り、アニオン性を有するものとして、スルホン酸塩型ス
チレン共重合体等がある。含有量としては、固形分重量
で吸収性樹脂の１〜50％、好ましくは２〜30％がよい。
また、ブロッキングを防止する目的で、透明性を損なわ
ない程度に無機及び／又は有機のフィラー等を内添して
もよい。
中に吸収定着させるために、該インク溶剤定着層に導電
性高分子を含有させることが必要である。この場合、イ
オン性はカチオン，アニオンと特に限定されるものでは
なく、例えば、カチオン性を有するものとして、第４級
アンモニウム塩型スチレン重合体，第４級アンモニウム
塩型アミノアルキル（メタ）アクリレート共重合体，第
４級アンモニウム塩型ジアリルアミン共重合体等があ
り、アニオン性を有するものとして、スルホン酸塩型ス
チレン共重合体等がある。含有量としては、固形分重量
で吸収性樹脂の１〜50％、好ましくは２〜30％がよい。
また、ブロッキングを防止する目的で、透明性を損なわ
ない程度に無機及び／又は有機のフィラー等を内添して
もよい。
【００２０】インク溶剤定着層の厚みとしては、１〜15
μｍ、好ましくは２〜10μｍがよい。１μｍ以下である
と、溶剤吸収性が不足し、15μｍ以上になると、効果は
飽和に達してしまうことになるからである。
μｍ、好ましくは２〜10μｍがよい。１μｍ以下である
と、溶剤吸収性が不足し、15μｍ以上になると、効果は
飽和に達してしまうことになるからである。
【００２１】更に、本発明の課題の一つであるインク受
理層側からの画像の観賞を可能にするには、インク受理
層表面側から測定した反射濃度をｘ、基材側から測定し
た反射濃度をｙとすると、ｘ／ｙ＝0.6以上、好ましく
は0.7以上がよい。
理層側からの画像の観賞を可能にするには、インク受理
層表面側から測定した反射濃度をｘ、基材側から測定し
た反射濃度をｙとすると、ｘ／ｙ＝0.6以上、好ましく
は0.7以上がよい。
【００２２】
【発明の効果】上記のようにして得られた本発明インク
ジェット記録用シートは、インク受理層が基材の上に設
けられたインク溶剤定着層とその上に設けられたインク
染料定着層とにより構成され、染料はインク溶剤定着層
内部で定着し、更に、上部のインク染料定着層により保
護されるため、染料の定着性に優れ、且つ基材の裏側か
ら観たときに発色濃度の高い画像を映し出し、また、イ
ンク受理層側からの観賞も可能で、両面観賞が可能であ
るから、記録用シートとして好適である。
ジェット記録用シートは、インク受理層が基材の上に設
けられたインク溶剤定着層とその上に設けられたインク
染料定着層とにより構成され、染料はインク溶剤定着層
内部で定着し、更に、上部のインク染料定着層により保
護されるため、染料の定着性に優れ、且つ基材の裏側か
ら観たときに発色濃度の高い画像を映し出し、また、イ
ンク受理層側からの観賞も可能で、両面観賞が可能であ
るから、記録用シートとして好適である。
【００２３】次に本発明の実施例について説明する。 実施例 １ 芳香族系ポリビニルアセタール樹脂（積水化学社製、エ
スレックKX-1、固形分８％）150重量部（以下、部と記
す）にカチオン性第４級アンモニウム塩型スチレン共重
合体（三洋化成社製、ケミスタット6300、固形分33％）
を10部添加したものを塗液とし、コロナ放電処理を施し
た厚み75μｍの透明ポリエステルフルムの上にワイヤバ
ーコーターで塗工，乾燥し、厚み３μｍの透明なインク
溶剤定着層を形成した。
スレックKX-1、固形分８％）150重量部（以下、部と記
す）にカチオン性第４級アンモニウム塩型スチレン共重
合体（三洋化成社製、ケミスタット6300、固形分33％）
を10部添加したものを塗液とし、コロナ放電処理を施し
た厚み75μｍの透明ポリエステルフルムの上にワイヤバ
ーコーターで塗工，乾燥し、厚み３μｍの透明なインク
溶剤定着層を形成した。
【００２４】次に、ポリビニルアルコール（クラレ社
製、PVA R1130）64部に珪藻土（昭和化学社製、ラジオ
ライトF) 24部を分散し、その中に染料定着剤としてポ
リアミドエピクロロヒドリン系定着剤（昭和高分子社
製、ポリフィックス301、固形分30％）10部を添加し、
充分撹拌して塗液とした。このものを前記インク溶剤定
着層上にロールコーターで塗工，乾燥し、厚み45μｍの
インク染料定着層を形成して、本発明の一例の記録用シ
ートを得た。
製、PVA R1130）64部に珪藻土（昭和化学社製、ラジオ
ライトF) 24部を分散し、その中に染料定着剤としてポ
リアミドエピクロロヒドリン系定着剤（昭和高分子社
製、ポリフィックス301、固形分30％）10部を添加し、
充分撹拌して塗液とした。このものを前記インク溶剤定
着層上にロールコーターで塗工，乾燥し、厚み45μｍの
インク染料定着層を形成して、本発明の一例の記録用シ
ートを得た。
【００２５】次いで、上記シートに、インクジェットプ
リンター（富士写真工業社製、カレーダ）で、イエロ
ー，マゼンダ，シアン，ブラックの４色をプリントし、
基材の裏側から観察したところ、発色濃度の高い優れた
パターン画像が観察された。また、このものをインク受
理層側から観たところ、観賞するに充分な発色濃度と色
彩を有するものであった。更に、プリントしてから２時
間経過した後、マクベス反射濃度計RD-918で反射濃度を
測定したところ、測定値は表１に示すとおりであった。
リンター（富士写真工業社製、カレーダ）で、イエロ
ー，マゼンダ，シアン，ブラックの４色をプリントし、
基材の裏側から観察したところ、発色濃度の高い優れた
パターン画像が観察された。また、このものをインク受
理層側から観たところ、観賞するに充分な発色濃度と色
彩を有するものであった。更に、プリントしてから２時
間経過した後、マクベス反射濃度計RD-918で反射濃度を
測定したところ、測定値は表１に示すとおりであった。
【００２６】
【表１】
【００２７】実施例 ２ エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂（昭和高分子社製、ポ
リゾールEVA AD-5、固形分56％）100部に、実施例１で
使用したカチオン性第４級アンモニウム塩型スチレン共
重合体を20部添加したものを塗液とし、コロナ放電処理
を施した厚み75μｍの透明ポリエステルフィルム上にワ
イヤバーコーターで塗工，乾燥して、厚み５μｍの透明
なインク溶剤定着層を形成した。
リゾールEVA AD-5、固形分56％）100部に、実施例１で
使用したカチオン性第４級アンモニウム塩型スチレン共
重合体を20部添加したものを塗液とし、コロナ放電処理
を施した厚み75μｍの透明ポリエステルフィルム上にワ
イヤバーコーターで塗工，乾燥して、厚み５μｍの透明
なインク溶剤定着層を形成した。
【００２８】次に、実施例１で用いたポリビニルアルコ
ール64部に珪藻土24部を分散し、その中に染料定着剤と
して第４級ポリアンモニウム塩（バイエル社製、レボゲ
ンFWN、固形分18％）５部を添加し、充分撹拌して塗液
とした。このものを前記インク溶剤定着層上にロールコ
ーターで塗工，乾燥し、厚み48μｍのインク染料定着層
を形成して、本発明の別例の記録用シートを得た。
ール64部に珪藻土24部を分散し、その中に染料定着剤と
して第４級ポリアンモニウム塩（バイエル社製、レボゲ
ンFWN、固形分18％）５部を添加し、充分撹拌して塗液
とした。このものを前記インク溶剤定着層上にロールコ
ーターで塗工，乾燥し、厚み48μｍのインク染料定着層
を形成して、本発明の別例の記録用シートを得た。
【００２９】上記記録用シートに、実施例１と同様にプ
リントしたところ、実施例１と同様な効果を得られた。
更に、プリントしてから２時間経過した後、実施例１と
同様に反射濃度を測定したところ、測定値は表２に示す
とおりであった。
リントしたところ、実施例１と同様な効果を得られた。
更に、プリントしてから２時間経過した後、実施例１と
同様に反射濃度を測定したところ、測定値は表２に示す
とおりであった。
【００３０】
【表２】
【００３１】実施例 ３ 実施例１のインク染料定着層において、カチオン性第４
級アンモニウム塩型スチレン共重合体の代わりにアニオ
ン性スルホン酸塩型スチレン共重合体（三洋化成社製、
ケミスタット6120、固形分30％）10部を添加し、その他
は実施例１と全く同様にして、本発明の別例の記録用シ
ートを得た。
級アンモニウム塩型スチレン共重合体の代わりにアニオ
ン性スルホン酸塩型スチレン共重合体（三洋化成社製、
ケミスタット6120、固形分30％）10部を添加し、その他
は実施例１と全く同様にして、本発明の別例の記録用シ
ートを得た。
【００３２】上記記録用シートに、実施例１と同様にプ
リントしたところ、実施例１と同様の効果が得られた。
更に、プリントしてから２時間経過した後、実施例１と
同様に反射濃度を測定したところ、測定値は表３に示す
とおりであった。
リントしたところ、実施例１と同様の効果が得られた。
更に、プリントしてから２時間経過した後、実施例１と
同様に反射濃度を測定したところ、測定値は表３に示す
とおりであった。
【００３３】
【表３】
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) B41M 5/00 B41J 2/01
Claims (3)
- 【請求項１】 透明プラスチックフィルムから成る基材
の少なくとも片面にインク受理層を有するインクジェッ
ト記録用シートにおいて、インク受理層が、基材上に設
けたインク溶剤定着層とその上部に設けたインク染料定
着層とから成り、前記インク溶剤定着層を形成する主バ
インダーが吸水性樹脂から成ると共に、該インク溶剤定
着層中に導電性高分子が含有され、かつ該導電性高分子
の固形分重量が前記インク染料定着層中の染料定着剤の
固形分重量以上であることを特徴とするインクジェット
記録用シート。 - 【請求項２】 染料定着剤は、カチオン系又はアニオン
系であり、インク染料定着層中に重量％でフィラー重量
の0.1〜50％含有させ、かつ、導電性高分子は、インク
溶剤定着層中、固形分重量で吸収性樹脂の１〜50％含有
させた請求項１に記載のインクジェット記録用シート。 - 【請求項３】 インク受理層の表面に画像をインクジェ
ット記録し、該受理層表面側から測定した反射濃度ｘと
基材側から測定した反射濃度ｙが、ｘ／ｙ＝0.6以上で
あることを特徴とする請求項１又は２に記載のインクジ
ェット記録用シート。
Priority Applications (4)
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|---|---|---|---|
| JP02966793A JP3207007B2 (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | インクジェット記録用シート |
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|---|---|---|---|
| JP02966793A JP3207007B2 (ja) | 1993-01-27 | 1993-01-27 | インクジェット記録用シート |
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|---|---|---|---|
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| JP (1) | JP3207007B2 (ja) |
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| US5660928A (en) * | 1995-06-28 | 1997-08-26 | Kimberly-Clark Worldwide, Inc. | Substrate for ink jet printing having a dual layer ink-receptive coating |
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| DE69604643T2 (de) * | 1995-12-07 | 2000-06-15 | Du Pont | Empfangsschicht für Tintenstrahlaufzeichnung |
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| EP0973649A4 (en) * | 1997-04-21 | 2000-07-05 | Azon Corp | IMAGING SUPPORT FOR INK JET PROCESS |
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| US6040060A (en) * | 1997-10-10 | 2000-03-21 | Eastman Kodak Company | High uniform gloss ink-jet receivers |
| US6017611A (en) * | 1998-02-20 | 2000-01-25 | Felix Schoeller Technical Papers, Inc. | Ink jet printable support material for thermal transfer |
| US6686314B2 (en) * | 1998-07-10 | 2004-02-03 | Ming Xu | Receiver/transfer media for printing and transfer process |
| DE59807013D1 (de) * | 1998-07-23 | 2003-02-27 | Ilford Imaging Ch Gmbh | Aufzeichnungsmaterialien für den Tintenstrahldruck |
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| US6423173B1 (en) * | 2000-01-13 | 2002-07-23 | Eastman Kodak Company | Process for making an ink jet image display |
| US6447114B1 (en) * | 2000-02-28 | 2002-09-10 | Eastman Kodak Company | Ink jet printing method |
| US6447882B1 (en) * | 2000-02-28 | 2002-09-10 | Eastman Kodak Company | Ink jet recording element |
| JP2002029142A (ja) * | 2000-07-13 | 2002-01-29 | Sony Chem Corp | バックプリント用記録材料 |
| JP2002293002A (ja) * | 2001-03-28 | 2002-10-09 | Sakata Corp | インクジェット記録媒体 |
| US8840231B2 (en) * | 2005-10-04 | 2014-09-23 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Ink-jet printing methods compositions providing improved image durability |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6223776A (ja) * | 1985-07-24 | 1987-01-31 | Dynic Corp | 透明記録用材 |
| US4785313A (en) * | 1985-12-16 | 1988-11-15 | Canon Kabushiki Kaisha | Recording medium and image formation process using the same |
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| US5212008A (en) * | 1992-04-01 | 1993-05-18 | Xerox Corporation | Coated recording sheets |
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1993
- 1993-01-27 JP JP02966793A patent/JP3207007B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-01-19 US US08/183,340 patent/US5560982A/en not_active Expired - Lifetime
- 1994-01-19 DE DE69400157T patent/DE69400157T2/de not_active Revoked
- 1994-01-19 EP EP94100737A patent/EP0608763B1/en not_active Revoked
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
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| DE69400157T2 (de) | 1996-09-19 |
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| EP0608763A1 (en) | 1994-08-03 |
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| DE69400157D1 (de) | 1996-05-30 |
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