JP3206548U - ボルト・ナット - Google Patents

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哲郎 中野
哲郎 中野
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中野プランツ株式会社
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Abstract

【課題】構造がシンプルでかつ安価な解締不能なボルト・ナットを提供する。【解決手段】ボルトの頭部11は円錐台形となっており、円錐台形の先端平面13に凹設され特定画数のレンチが嵌り込む角レンチ孔が設けられる。ナット20は、ボルトの頭部と同じ形状となっており、ボルトが螺合できるようになっている。角レンチ孔には詰部材30が埋め込まれ、詰部材は、円柱状の軸31とその後端の傘状の蓋32とよりなり、軸の先端部が角レンチ穴に内接嵌合し、基端部が角レンチ穴より僅かに大きい径であり、傘状の蓋の軸の基端部に対応する部分の径が円錐台形の上面の径と符合し、先端に行くに従って円錐状にかつなだらかに小さくなっている。【選択図】図1

Description

本考案はボルト・ナットに関し、特に、解締を不能にしたボルト・ナットに関するものである。
管理者以外の者がみだりに侵入してはいけない建造物の周囲には、支柱に金網がボルト・ナットで固定されたフェンスが構築されている。あるいは、鉄道線路のように、外部に露出した構造物であっても、管理者以外の者がボルトを外したりすると、事故が発生する恐れがある。
従来から、機密性の高い、あるいは危険性の高い建造物に第三者がフェンスのボルト・ナットを外して侵入しないように、あるいは、鉄道線路を固定するボルト・ナットが第三者によって外されないように、該当する構造物のボルト・ナットを外せないようにする構成が種々提案されている。
例えば、特開2000−81019では、固着用のナットの先端から更にストッパー用のナットを螺着し、その外側に更にカバー筒体を被せ、ストッパー用のナットを所定以上の力で締め付けると、脆弱部が破断し、カバー筒体が空回りするようになっている。
また特開2000−120646では、固着用のナットに大径スリーブを被せる。当該大径スリーブの先端には小径スリーブが設けられ、更に、当該小径スリーブの外周にリング部材が嵌められる。当該リング部材は、連結部材で大径スリーブと連結されている。リング部材を工具で所定以上の力で締め付けると、前記連結部材が破談し、それ以降は空回りするようになっている。
特開2000−81019号公報 特開2000−120646号公報
上記のようにカバー筒体、あるいはスリーブを被せて、脆弱部あるいは連結部を破談する構成では、部品点数が多くかつ構造も複雑になり、コスト高となる。
本発明は上記従来の構造がシンプルでかつ安価な解締不能なボルト・ナットを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために以下の手段を採用している。
ボルトの頭部は円錐台形となっており、当該円錐台の先端平面に凹設した特定画数のレンチが嵌り込む角レンチ孔が設けられる。これに対してナットは、前記ボルトの頭部と同じ形状となっており、もちろん前記ボルトが螺合できるようになっている。前記レンチ孔には詰部材が埋め込まれるが、当該詰部材は、円柱状の軸とその後端の傘状の蓋とよりなり、軸の先端部が前記角レンチ穴に内接嵌合し、基端部が角レンチ穴より僅かに大きい径であり、傘状の蓋の前記軸の基端部に対応する部分の径が前記円錐台の上面の径と符合し、先端に行くに従って円錐状にかつなだらかに小さくなる。
上記構成により、ボルトの頭およびナットは円形であるので、にスパナを装着栖余地はなく、かつ、レンチ穴が詰部材で塞がれるので、管理者以外の第三者によって、ボルトとナットの螺合が外されるおそれは全くなくなる。
本考案の分解斜視図である。 主要部の斜視図である。
ボルト10の頭部11は円錐台形とし、当該頭部11の台形の先端平面13には、所定角のレンチを嵌め込むレンチ穴12が設けられる。このレンチ穴12の画数は、一般に使用される六角レンチに対応する画数でもよいが、一般には市販されていない例えば5角のレンチに対応する穴とするのが好ましい。
一方、ナット20の形状も前記、ボルト10の頭部11の形状と同じにし、もちろん、前記ボルト10が螺合する構造とする。
以下に説明するように、前記レンチ穴12は当該ボルト・ナットが所定の部位に締着された後に詰部材30で埋めるようになっている。その詰部材30は、円柱状の軸31とその後端の傘状の蓋32とよりなり、図2に示すように、軸31の先端部が前記角レンチ穴12に内接嵌合し、基端部が角レンチ穴12より僅かに大きい径であり、傘状の蓋32の前記軸の基端部に対応する部分の径が前記円錐台の先端平面13の径と符合し、先端に行くに従って円錐状になだらかに小さくなる形状となっている。従って当該詰部材の、先端は尖っているわけではなくドーム状になっている。
以上の形状よりなるボルト、ナット及び詰部材を用意しておき、先ず、ボルト10に対してナット20を所定の部位に締め付けて施工する。その後、前記詰部材30の先端を角レンチ穴12に差し込むようにすると、先端が僅かにレンチ穴12に入る状態になるので、この状態でハンマー等で詰部材30の後端を角レンチ穴12に叩き込む。これによって、角レンチ穴12に詰部材30が埋められる。このとき、詰部材30の傘部32の下面とボルトの円錐台の先端平面13の径が同じであるので、ボルトの頭部と詰部材30は形状的に連続性を持つことになり、しかも、前記頭部11も詰部材30も曲面だけで構成されているので、全体に引っかかりのない状態となる。これにより、悪意で当該部位を壊そうとしてもとともに、通常の第三者が持つ工具は使用は全く使用できなくなる。
例えば、発電施設等のフェンスをこのようなボルト・ナットを使用して組み立てると、第三者は全く侵入不能となる。
以上説明しように、本考案はボルト・ナットを締めた後、レンチ穴を塞ぐようになっており、しかも、ボルトの頭部とナットは円錐台になっているので、締を外すための工具が全く使用できないので、社会インフラの重要設備のように、機密性の高い建造物のフェンス等に使用することができる。
10 ボルト
11 頭部
12 レンチ穴
13 台形の先端平面
20 ナット
30 詰部材
31 軸
32 傘状の蓋

Claims (1)

  1. 円錐台形の頭部を備えたボルトと、
    前記円錐台の先端平面に凹設した特定画数の角レンチ穴と、
    前記ボルトの頭部と同じ形状であって、前記ボルトが螺合するナットと、
    円柱状の軸とその後端の傘状の蓋とよりなり、軸の先端部が前記角レンチ穴に内接嵌合し、基端部が角レンチ穴より僅かに大きい径であり、傘状の蓋の前記軸の基端部に対応する部分の径が前記円錐台の上面の径と符合し、先端に行くに従って円錐状にかつなだらかに小さくなる詰め部材と
    よりなるボルト・ナット。
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