JP3206427U - 便器 - Google Patents
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Abstract
【課題】便座等に設けられた吸引機構により吸引された臭気を、化学的に処理することなく、簡便に外部に排出可能な便器を提供する。【解決手段】便器10は、上部にリム12が形成された便鉢11と、洗浄水を貯めることが可能な貯水部13、15を有するトラップ14と、前記洗浄水を供給する洗浄水供給部17と、洗浄後の水を排出する排水部16と、トラップ14の下流側において排水部16と外部とを連通する通気路21と、通気路21に連通しかつ前記リム12の高さ以上の高さに設けられた、外部から排水部16へ向かう方向のみ流体を流すことが可能な逆止弁22とを有する。【選択図】図1
Description
本考案は、便座等に設けられた吸引機構により吸引された臭気を排水部に導入して排水と一緒に排出可能な便器に関する。
近年、便器に臭気吸引口を設けて便器周囲の臭気を強制的に吸引することで脱臭機能を持たせることが検討されている。特許文献1には、臭気吸入孔を有する臭気吸入ガイドと吸入推進器と臭気を消す消臭フィルターとを備えたことを特徴とする消臭装置付便器が記載されている。特許文献2には、便器ボウル部上縁に設けた中空リムのボウル部に臨む側が上方から死角となる部分がない角度でオーバーハングした案内凹部とされ、この案内凹部に供給された洗浄水が案内凹部に沿って旋回しつつボウル部を洗浄する水洗便器において、前記案内凹部に沿った洗浄水の旋回流の接線よりも外側に臭気吸引口が形成され、この臭気吸引口と排気口とをつなぐ通気路のうち臭気吸引口に最も近い箇所は洗浄水の流れ方向と略反対方向に延びていることを特徴とする水洗便器が記載されている。
ここで、脱臭機能を発揮させるためには、吸引した便器周囲の臭気を、特許文献1に記載されているように吸引した臭気を消臭フィルター等で化学的に処理したり、特許文献2に記載されているように排気装置によりトイレ外に排出したりする必要がある。しかし、消臭フィルターには寿命があるため頻繁に交換しなければならず、手間とコストがかかる。既存のトイレに排気装置を設置するのにもコストがかかり、トイレの構造によっては新たに排気装置を設置することができない場合も。
そこで、本考案は、便座等に設けられた吸引機構により吸引された臭気を、化学的に処理することなく、簡便に外部に排出可能な便器を提供すること目的とする。
本考案は、上部にリムが形成された便鉢と、洗浄水を貯めることが可能な貯水部を有するトラップと、前記洗浄水を供給する洗浄水供給部と、洗浄後の水を排出する排水部と、前記トラップの下流側において前記排水部と外部とを連通する通気路と、前記通気路に連通しかつ前記リムの高さ以上の高さに設けられた、外部から前記排水部へ向かう方向のみ流体を流すことが可能な逆止弁とを有する便器である。
本考案によれば、便座等に設けられた吸引機構により吸引された臭気を、化学的に処理することなく、簡便に外部に排出可能な便器を提供することができる。
本考案の一実施形態に係る便器の内部構造を図1に示す。なお、図1では、いわゆるサイホン式と呼ばれる洗浄タイプの便器を模式的に表しているが、本考案の便器の洗浄タイプはサイホン式に限らず、洗い落とし式、セミサイホン式、ネオボルテックス式、ワイドボルテックス式、サイホンゼット式、ブローアウト式、サイホンボルテックス式、トルネード式、ツイントルネード式、シーケンシャルバルブ式、ダイレクトバルブ式、エアドライブ式、パワードライブ式、ターントラップ式、ハイブリッドエコロジーシステムなどが利用できる。
本考案の便器10は、便鉢11とトラップ14と洗浄水供給部17と排水部16とを有している。便鉢11の上部にはリム12(溢れ縁)が形成されており、便鉢11の下方には、排水部16に連通する配管に、洗浄水を貯める第一貯水部13を有するトラップ14が形成されている。第一貯水部13に貯められた水は、静止状態では便鉢11から排水部16に連通する配管を完全に塞いでいるため、排水部16の臭気が便鉢11を通して外部に放出されることはない。
本考案の便器10で用を足した後は、洗浄水タンク18に貯められた洗浄水の一部又は全部を洗浄水供給部17から供給することで、便鉢11の表面を洗浄するとともに第一貯水部13の水を入れ替える。このとき、図1の便器10では、もともと第一貯水部13に貯められていた水の一部が下流側に流れ出し、第二貯水部15に貯められていた水と相俟ってトラップ14内が満水状態になり、サイホン作用によって第一貯水部13に貯められていた水(及び汚物)の全てが排水部16に導かれ、最終的には排水部16から排出される。
本考案の便器10は、さらに、トラップ14の下流側において排水部16と外部とを連通する通気路21を有しており、その通気路21に連通するように、外部から排水部16へ向かう方向のみ流体を流すことが可能な逆止弁22が設けられている。そして、便座等に設けられた吸引機構により吸引された臭気が逆止弁22を通過するように接続することで、吸引機構により吸引された臭気を排水部16に導入して排水と一緒に排出可能となる。すなわち、吸引機構により吸引された臭気を化学的に処理しなくとも排水部16に導入して排水と一緒に外部に排出することができる。なお、逆止弁22は排水部16から外部へ向かう方向には流体を流さないことから、排水部16付近の臭気が通気路21を通じて外部に放出されることはない。
通気路21の形成位置に関しては、トラップ14の下流側において排水部16と外部とを連通可能な位置であればよいが、逆止弁22の設置位置は、便鉢11に形成されたリム12の高さ以上の高さであることが必要である。こうすることで、仮に排水部16付近が詰まって水が溢れるような状況になっても、排水は溢れ縁から溢れることになり、逆止弁22の手前までしか到達しない。もっとも、逆止弁22は外部から排水部16へ向かう方向のみ流体を流すことが可能であることから、いずれにしても排水が通気路21を通じて逆流して外部に放出されることはない。
通気路21の外部側に接続される吸引機構は、本考案の便器10自体が有していてもよく、本考案の便器10とは別体として設置されているものでもよい。本考案の便器10自体が吸引機構を有する実施形態としては、図1に示すように、本考案の便器10がさらに便座31を有しており、その便座に臭気を吸引する吸引機構として臭気吸引路32及びファン33が設けられている形態が挙げられる。吸引機構が本考案の便器10とは別体として設置されている実施形態としては、臭気を吸引する吸引機構を有する装置が便器10のそばに設置されており、その臭気排出口を通気路21の外部側に接続可能とする形態や、臭気を吸引する吸引機構が設けられている便座の臭気排出口を通気路21の外部側に接続可能とする形態が挙げられる。吸引機構の臭気排出口に接続される前の外部側には、通気路21を着脱自在に塞ぐキャップが設置されていることが好ましい。
通気路21の径は、その外部側に吸引機構の臭気排出口が接続されることを考慮して適宜設定することができるが、1〜3mm程度が好ましく、例えば2mmとすることができる。通気路21は、円筒状をなしていることが好ましく、外部側付近には吸引機構の臭気排出口が接続可能な接続構造(ネジ山など)が形成されていることが好ましい。
以上のような本考案に係る便器には、トラップの下流側において排水部と外部とを連通する通気路が設けられているため、便座等に設けられた吸引機構により吸引された臭気を排水部に導入することができ、簡便に廃水と一緒に外部に排出することができる。また、その通気路に連通するように、外部から排水部へ向かう方向のみ流体を流すことが可能な逆止弁が設けられているため、排水部付近の臭気が通気路を通じて外部に放出されることはない。したがって、本考案によれば、便座等に設けられた吸引機構により吸引された臭気を消臭フィルター等により化学的に処理する必要がなくなり、また臭気を排出する目的でトイレに設置される排気装置も必要なくなる。
また、本考案に係る便器に形成された通気路が通気機能を持っているため、例えば集合住宅の各戸に本考案に係る便器を設置した場合、排水配管に伸張通気を形成する必要がなくなり、最上階の管頭を密閉することができる。さらに、排水部の詰まりが発生した場合でも、その解消の補助として通気路を利用することもできる。
10 便器
11 便鉢
12 リム
13 第一貯水部
14 トラップ
15 第二貯水部
16 排水部
17 洗浄水供給部
18 洗浄水タンク
21 通気路
22 逆止弁
31 便座
32 臭気吸引路
33 ファン
11 便鉢
12 リム
13 第一貯水部
14 トラップ
15 第二貯水部
16 排水部
17 洗浄水供給部
18 洗浄水タンク
21 通気路
22 逆止弁
31 便座
32 臭気吸引路
33 ファン
Claims (3)
- 上部にリムが形成された便鉢と、
洗浄水を貯めることでが可能な貯水部を有するトラップと、
前記洗浄水を供給する洗浄水供給部と、
洗浄後の水を排出する排水部と、
前記トラップの下流側において前記排水部と外部とを連通する通気路と、
前記通気路に連通しかつ前記リムの高さ以上の高さに設けられた、外部から前記排水部へ向かう方向のみ流体を流すことが可能な逆止弁と
を有する便器。 - 臭気を吸引する吸引機構をさらに有し、
前記吸引機構により吸引された臭気が逆止弁を通過するように接続されている請求項1に記載の便器。 - 前記吸引機構が設けられた便座をさらに有する請求項2に記載の便器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016003201U JP3206427U (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | 便器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016003201U JP3206427U (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | 便器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3206427U true JP3206427U (ja) | 2016-09-15 |
Family
ID=56897011
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2016003201U Expired - Fee Related JP3206427U (ja) | 2016-07-05 | 2016-07-05 | 便器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3206427U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020534985A (ja) * | 2017-09-29 | 2020-12-03 | 袁 国明YUAN, Guoming | スマートスクワット式便器 |
-
2016
- 2016-07-05 JP JP2016003201U patent/JP3206427U/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2020534985A (ja) * | 2017-09-29 | 2020-12-03 | 袁 国明YUAN, Guoming | スマートスクワット式便器 |
JP6990316B2 (ja) | 2017-09-29 | 2022-01-12 | 国明 袁 | 便器 |
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