JP3206403U - 吸収性物品 - Google Patents
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Abstract
【課題】レッグ開口縁部を着用者の身体に安定的にフィットさせるとともに、レッグ開口縁部に規則的なギャザーが形成されることによって、下着らしい柔らかな外観を有する吸収性物品を提供する。【解決手段】おむつは、縦方向及びそれに直交する横方向と、肌対向面及びその反対側の非肌対向面と、横方向の長さ寸法を2等分する縦中心線Pと、縦方向の長さ寸法を2等分する横中心線Qとを有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前ウエスト域および後ウエスト域の間に位置するクロッチ域とを含む。おむつは、吸収体を有し縦方向に延びるおむつ本体と、前後ウエスト域を連結するための一対のウエストベルトとを含む。一対のウエストベルトは、縦中心線Pに関してほぼ対称に配置されており、レッグ開口側からウエスト開口側へ向かって縦中心線Pに近づく、複数の独立したシール部から形成された前後接合ライン(シールライン)を介しておむつ本体に接合される。【選択図】図2
Description
この考案は、使い捨ておむつ等の吸収性物品に関する。
従来、前後ウエスト域と、前後ウエスト域間に位置するクロッチ域とを有し、吸収体を有するおむつ本体と、前後ウエスト域を連結するための一対のウエストベルトと、ウエスト開口と一対のレッグ開口とを備える使い捨ておむつは公知である。例えば、特許文献1に開示された使い捨ておむつでは、一対のウエストベルトが、レッグ開口側からウエスト開口側に向かって縦中心線に近づく接合ラインを介しておむつ本体に接合されており、おむつ本体に対して、一対のウエストベルトが、縦方向の寸法を2等分する縦中心線と、横方向の寸法を2等分する横中心線とに関して対称に配置されている。
特許文献1に記載のおむつでは、おむつ本体の両側部(下方レッグ開口縁部)に複数条のストリング状又はストランド状の下方レッグ弾性体が伸長状態で収縮可能に取り付けられている。したがって、両側部は、弾性伸縮性を有し、着用者の大腿部に当接される。
しかしながら、製造上の問題から、湾曲状のレッグ開口に沿うレッグ開口縁部(レッグ開口から0.1〜1.0cmの範囲)には、下方レッグ弾性体が配設されておらず、側縁部分と接合ラインとの間には、下方レッグ弾性体によってコントロールされていない、不規則な大小様々なギャザーが形成される。そのために、着用中にレッグ開口縁部が浮き上がってしまって排泄物の横漏れの誘因となるおそれがあるとともに、下着らしい柔らかな外観を呈することができない。
そこで、本考案の目的は、従来の技術の改良であって、レッグ開口縁部を着用者の身体に安定的にフィットさせるとともに、レッグ開口縁部に規則的な皺が形成されることによって、下着らしい柔らかな外観を有する吸収性物品の提供することになる。
上記課題を達成するために、本考案が対象とするのは、縦方向及び横方向と、前記横方向の寸法を2等分する縦中心線とを有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、吸収体とを有するおむつ本体と、前記前後ウエスト域を連結するための一対のウエストベルトと、ウエスト開口と、一対のレッグ開口とを備える吸収性物品に関する。
本考案に係る吸収性物品は、前記一対のウエストベルトは、前記前後ウエスト域において、前記レッグ開口側から前記ウエスト開口側へ向かって前記縦中心線に近づく接合ラインを介して前記本体に接合されており、前記おむつ本体の両側に位置するレッグ開口の縁部には下方レッグ弾性体が位置しており、前記下方レッグ弾性体の収縮力の作用する下方レッグ弾性域が、前記レッグ開口の縁部において、前記クロッチ域の中央部から前記接合ライン側まで延びていることを特徴とする。
前記ウエストベルトの前記レッグ開口の縁部には、前記横方向へ延びる上方レッグ弾性体が配置されることから、着用者の大腿部を上方レッグ弾性体と下方レッグ弾性体とによる仮想の弾性帯で囲むことによって安定的なフィット性を発揮することができるとともに、レッグ開口縁部に規則的なギャザーを形成して下着らしい外観を呈することができる。
前記上方レッグ弾性体は、前記接合ライン側の部分の伸長応力が、前記接合ライン間に位置する前記ウエストベルトの長さ方向における中央部に位置する部分の伸長応力よりも高いことから、着用者の大腿部の付け根(鼠蹊部)にウエストベルトを安定的にフィットさせることができるとともに、身体のうちで最も動きの少ない腰骨近傍と大腿部の外側部分とに、比較的に伸長応力の低いウエストベルトの中央部を当接することによって、身体に対する適度なフィット性を実現することができる。
前記下方レッグ弾性域において、前記横方向の内側に位置する内側部分の単位面積当たりの伸長応力が、前記横方向の外側に位置する外側部分の単位面積当たりの伸長応力よりも高いことから、内側部分で安定的に着用者の大腿部にフィットさせとともに、外側部分が着用者の身体を比較的に強く締め付けて、身体に圧迫跡が形成されるのを抑制することができる。
本考案に係る吸収性物品によれば、下方レッグ弾性体の収縮力の作用する下方レッグ弾性域がレッグ開口の縁部において、クロッチ域の中央部から接合ライン側まで延びていることによって、下方レッグ開口縁部が面状に着用者の身体に当接されて、安定的なフィット性を発揮するとともに、規則的なギャザーが形成されることによって、下着らしい外観を有することができる。
図面は、本考案に係る吸収性物品の特定の実施の形態を示し、考案の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
本考案に係る吸収性物品の一例である、使い捨ておむつの斜視図。
おむつを縦方向及び横方向に伸長させて、ウエストベルトの内面とおむつ本体の内面とを当接させた状態における平面図。
各弾性体の最大伸長時(弾性材料の収縮作用によるギャザーがなくなる程度)までおむつ本体とウエストベルトとを縦方向と横方向とに伸長した状態における展開平面図。
図2のIV−IV線に沿う断面図。
図3のV線で囲んだ領域の一部拡大図。
(a)図3に示す態様において、ウエストベルトを仮想線で示した、ウエストベルトを接合ラインを介して横方向の外側へ開いた状態における後ウエスト域の拡大図。(b)図3に示す態様において、ウエストベルトを仮想線で示した、ウエストベルトを接合ラインを介して横方向の外側へ開いた状態における前ウエスト域の拡大図。
縦方向の寸法を2等分する横中心線に沿って折曲して前後ウエスト域の内面どうしを互いに当接させ、かつ、収縮した状態におけるおむつの平面図。
本考案に係るおむつの着用状態における側面図。
(a)〜(d)おむつの製造工程の一部を示す図。
(a)図9(a)のX(a)線に沿う断面図。(b)図9(d)のX(b)線に沿う断面図。
下記の各実施の形態は、本考案に係る吸収性物品の一例である図1〜図10に示す使い捨ておむつに関し、考案の不可欠な構成ばかりではなく、選択的及び好ましい構成を含む。図2〜図4において、後述する各弾性体は、その収縮力に抗して、横方向X及び縦方向Yへの収縮力により、各弾性体が取り付けられた部材に生じたギャザーが自然な視覚によって実質的に無くなっているように見える程度にまで伸長された状態にある。
図1〜図3を参照すると、おむつ10は、縦方向Y及びそれに直交する横方向Xと、肌対向面及びその反対側の非肌対向面と、横方向Xの長さ寸法を2等分する縦中心線Pと、縦方向Yの長さ寸法を2等分する横中心線Qとを有し、前ウエスト域11と、後ウエスト域12と、前ウエスト域11および後ウエスト域12の間に位置するクロッチ域13とを含む。おむつ10は縦中心線Pに関してほぼ対称であって、ウエスト開口14と一対のレッグ開口15とを有する。また、おむつ10のうちの接合ライン18A,18Bの下方に位置する部分において、おむつ本体16とウエストベルト17との非分離部分68が位置しているが、説明の便宜上、図3,図5,図6においては、非分離部分68を分離している。
おむつ10は、吸収体23を有し縦方向Yに延びるおむつ本体16と、前後ウエスト域11,12を連結するための一対のウエストベルト17とを含む。一対のウエストベルト17は、縦中心線Pに関してほぼ対称に配置されており、レッグ開口15側からウエスト開口14側へ向かって縦中心線Pに近づく、複数の独立したシール部から形成された前後接合ライン(シールライン)18A,18Bを介しておむつ本体16に接合される。シール部は、公知の接合手段、例えば、熱エンボス加工、ソニック加工等の各種の熱溶着手段によって施されている。
ウエストベルト17は、前後接合ライン18A,18Bにおいて、その肌対向面とおむつ本体16の肌対向面が互いに固定されている。かかる接合態様を有することによって、前後接合ライン18A,18Bが着用者の身体に触れて違和感や刺激を与えることはない。後記の本実施形態の効果を奏する限りにおいて、前後接合ライン18A,18Bには、熱溶着手段のほかに、ホットメルト接着剤などの公知の接合手段を用いることもできる。ウエストベルト17は、一対の弾性パネルによって形成されているが、後記の製造方法によって、おむつ本体16と同一のシート材料から形成することができる。本明細書において、ウエストベルト17の長さ方向とは、図3のおむつ10の態様における横方向Xに沿う方向を意味し、ウエストベルト17の幅方向とは、図3のおむつ10の態様における縦方向Yに沿う方向を意味する。
<おむつ本体>
図3〜図5を参照すると、おむつ本体16は、縦方向Yにおいて離間対向する前端縁16a及び後端縁16bと、横方向Xにおいて離間対向するレッグ開口縁16c,16dとによって画定されており、前端縁16a間に位置する前端部20Aと、後端縁16b間に位置する後端部20Bと、前後端部20A,20Bの間に位置する中間部20Cとを有する。前後端縁16a,16bは、それぞれ、縦方向Yの外側へ向かって凸状に延びている。前後端部20A,20Bは、それぞれ、おむつ10の前後ウエスト域11,12に位置し、中間部20Cはクロッチ域13に位置する。
図3〜図5を参照すると、おむつ本体16は、縦方向Yにおいて離間対向する前端縁16a及び後端縁16bと、横方向Xにおいて離間対向するレッグ開口縁16c,16dとによって画定されており、前端縁16a間に位置する前端部20Aと、後端縁16b間に位置する後端部20Bと、前後端部20A,20Bの間に位置する中間部20Cとを有する。前後端縁16a,16bは、それぞれ、縦方向Yの外側へ向かって凸状に延びている。前後端部20A,20Bは、それぞれ、おむつ10の前後ウエスト域11,12に位置し、中間部20Cはクロッチ域13に位置する。
クロッチ域13は、説明の便宜上、前ウエスト域11側に位置する前側部分13Aと、後ウエスト域12側に位置する後側部分13Bとに区分されている。
おむつ本体16は、肌対向面に位置する透液性の内層シート21と、非肌対向面に位置する不透液性の外層シート22と、内外層シート21,22の間に位置する吸収体23と、吸収体23と外層シート22との間に位置する難透液性又は不透液性の防漏シート24とを含む。内外層シート21,22の両側には、それらに介在された状態で、横方向Xに互いに離間し縦方向Yへ延びる一対のサイドシート25が配置されている。
内層シート21は、略八角形状をなし、質量が約15〜35g/m2、好ましくは約18〜24g/m2の親水処理した疎水性のエアスルー繊維不織布、スパンボンド繊維不織布、ポイントボンド繊維不織布等から形成されていることが好ましい。外層シート22は、内層シート21とほぼ同形同大であって、質量が約15〜30g/m2、好ましくは約18〜24g/m2の疎水性のスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド(以下SMSとする)繊維不織布またはスパンボンド繊維不織布から形成されていることが好ましい。
前後ウエスト域11,12において、おむつ本体16の内層シート21の肌対向面側には、繊維不織布製の補強シート65、66が配置されている。補強シート65,66は、前後接合ライン18A,18Bと重なって位置しており、補強シート65,66が配置されることによって、前後接合ライン18A,18Bにおける剥離強度が向上するとともに、おむつ本体16の前後端部の剛性が向上し、着用中におけるヨレを防止することができる。
吸収体23は、縦方向Yの外側へ凸曲した前後端縁23a,23bと、前後端縁間に縦方向Yへ延びる両側縁23cとを有し、所要の形状に賦型された吸液性コアと、吸液性コアを覆うティッシュペーパ等の液拡散性のコアカバーシートとを含む。吸液性コアとしては、木材フラッフパルプ、高吸収性ポリマー粒子、またはこれらの混合物を用いることができる。吸液性コアとコアカバーシートとは、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段を用いて互いに接合することができる。
防漏シート24は、吸収体23と外層シート22との間において、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段によって接合することができる。防漏シート24としては、例えば、難透液性、好ましくは、不透液性かつ通気性のプラスチックフィルムを用いることができ、防漏シート24が吸収体23の非肌対向面の全体を覆うことによって、吸収体23で吸収された体液がおむつ10の外側に漏れるのを防止することができる。図示していないが、防漏シート24に絵柄や色彩等の装飾要素を有するシート(イラストシート)を用いて、所要の光線透過率を有する外層シート22から装飾要素を透過させることもできる。
図4を参照すると、一対のサイドシート25は、吸収体23の横方向Xの両側に配置されており、防漏シート24と内層シート21との間において、ホットメルト接着剤等の公知の接合手段によって接合されている。サイドシート25は、吸収体23側に位置する第1シート25Aと外層シート22側に位置する第2シート25Bとから形成され、両シート25A,25Bはホットメルト接着剤等の公知の手段によって接合されている。サイドシート25としては、例えば、質量が約10〜30g/m2の疎水性のSMS繊維不織布またはスパンボンド繊維不織布を用いることができる。
おむつ本体16はレッグ開口縁16c,16dに沿う下方レッグ開口縁部に弾性を付与する、複数条の糸状弾性部材26と、糸状弾性部材26の肌対向面側に位置する下方レッグ弾性シート27とから形成された下方レッグ弾性体5を有する。糸状弾性部材26は、おむつ本体16の前端縁16aから後端縁16bまでの間において縦方向Yへ伸長状態で収縮可能に取り付けられた複数条のストリング状またはストランド状の弾性材料から形成される。下方レッグ弾性シート27は、平ゴムや弾性繊維から形成された弾性伸縮性の繊維不織布から形成される。おむつ本体16の両側部に糸状弾性部材26と下方レッグ弾性シート27とが配置されることによって、すなわち、下方レッグ弾性体5が配置されることによって、吸収体23の両側縁23cの横方向Xの外側部分には、下方レッグ弾性域40が形成される。下方レッグ弾性域40は、前ウエスト域11に位置する前接合ライン18Aから後ウエスト域12に位置する後接合ライン18Bまで延びている。本実施形態において、サイドシート25は2つの第1及び第2シート25A,25Bから形成されているが、一枚の繊維不織布を折り曲げて固定することによって形成してもよいし、外層シート22の延出部分から形成してもよい。
<ウエストベルト>
図2及び3を参照すると、ウエストベルト17は、前後接合ライン18A,18Bを介しておむつ本体16に接合された両端縁(前後端縁)17a,17bと、おむつ本体16のレッグ開口縁16c,16dとともにレッグ開口15を形成する下側縁17cと、ウエスト開口縁を形成する上側縁17dとを有する。
図2及び3を参照すると、ウエストベルト17は、前後接合ライン18A,18Bを介しておむつ本体16に接合された両端縁(前後端縁)17a,17bと、おむつ本体16のレッグ開口縁16c,16dとともにレッグ開口15を形成する下側縁17cと、ウエスト開口縁を形成する上側縁17dとを有する。
ウエストベルト17は、繊維不織布製のウエストシート30から形成された内外層31,32を有する。内外層31,32の間には、ストリング状又はストランド状の弾性材料から形成された複数条のウエスト弾性体33,34が伸長状態で収縮可能に取り付けられている。ウエスト弾性体33,34は、上方部分に配置された上方ウエスト弾性体33と、下方部分に配置された下方ウエスト弾性体34とを有する。図4を参照すると、ウエストベルト17の上方部分とは、ウエスト開口14側に位置する、ウエストベルト17の幅方向の寸法W1の40〜60%の幅寸法を有する部分を意味し、下方部分とは、レッグ開口15に位置する、寸法W1の40〜60%の幅寸法を有する部分を意味する。
ウエストシート30の下側縁17c側には、弾性繊維不織布から形成された上方レッグ弾性体(上方レッグ弾性シート)35が配置されている。上方レッグ弾性体35は、その一部が、最下に位置する下方ウエスト弾性体34と重なるように配置されている。また、ウエストシート30は、上側縁17d側において、その一部が内側へ折り曲げられた状態で固定されている。かかる折曲部分36には、複数の上方ウエスト弾性体33が配置されている。また、折曲部分36に配置された上方ウエスト弾性体33と、ウエストシート30のうちの折曲部分36以外の部分(主体部)に配置された上方ウエスト弾性体33とは、それぞれ厚さ方向Zにおいてずれていることが好ましい。これにより、上方ウエスト弾性体33が厚さ方向Zにおいて重なり合うことによる伸長応力の集中を避け、広い範囲で身体へのフィット性を実現することができる。さらに、ウエスト開口縁部に折曲部分36が位置することによって、光線透過率が局所的に低くなり、より下着らしい外観を呈する。
本実施形態においては、ウエスト開口側に配置された上方ウエスト弾性体33(折曲部分36に配置された弾性体を含む)は、太さ450〜500dtexであって、3.0〜3.5倍に伸長された状態で固定されている。また、上方ウエスト弾性体33のうちのレッグ開口側に配置された弾性体は、太さ600〜650dtexであって、2.5〜3.0倍に伸長された状態で固定されている。下方ウエスト弾性体34は、太さ600〜650dtexであって、2.5〜3.0倍に伸長された状態で固定されている。上方ウエスト弾性体33と下方ウエスト弾性体34とにおける各弾性体間のピッチ(離間寸法)は等間隔であって、5.0〜6.0mmである。
ウエストベルト17においては、下側縁17c側に下方ウエスト弾性体34と上方レッグ弾性体35とが配置されていることによって、ウエストベルト17の上方部分の単位面積当たりの横方向Xにおける伸長応力よりも下方部分の単位面積当たりの横方向Xにおける伸長応力が高くなっている。このように、上方部分の伸長応力を相対的に低くすることによって、着用するときに、ウエスト開口を拡げ易くなる。一方、下方部分の伸長応力が相対的に高いことから、レッグ回りにおいて着用者の身体に安定的にフィットされて、所要の保持力を発揮することができる。特に、おむつ10は、股上の浅い、いわゆるローライズタイプのものであって、ウエストベルト17の幅寸法がおむつ本体の幅寸法よりも小さく、着用中の着用者の動きによってずれ易くなるところ、下方部分で安定的に身体にフィットされることによって、かかる位置ずれを抑制することができる。
図3〜図5を参照すると、おむつ本体16のレッグ開口縁16c,16dは、それぞれ、クロッチ域13の中央部から前ウエスト域11へ向かって次第に横方向Xの内側へ凸曲する前レッグ開口縁19aと、クロッチ域13の中央部から後ウエスト域12へ向かって次第に横方向Xの外側へ凸曲する後レッグ開口縁19bとを有する。レッグ開口縁16c,16dがかかる形状を有することから、クロッチ域13の後側部分13Bは、前側部分13Aに比べて幅広となっている。したがって、着用したときに、クロッチ域13の後ウエスト域12側に後側部分13Bで着用者の臀部を広く覆うことができる一方、クロッチ域13の前ウエスト域11側に位置する前側部分13Aで着用者の鼠蹊部に沿って、大腿部の動きを阻害しないようにフィットさせることができる。
図5を参照すると、糸状弾性部材26は、縦方向Yへ直線状に延びており、糸状弾性部材26から横方向Xの外側へ凸曲する前レッグ開口縁19aとの間には、前レッグ開口縁部S1が形成されている。図5において、説明の便宜上、前レッグ開口縁部S1は、斜線部分で示されている。以下において、主としてクロッチ域13の前側部分13Aについて説明し、後側部分13Bについては説明を一部省略するが、後側部分13Bにおいても後レッグ開口縁部S2が位置し、前側部分13Aと同様の構成を有することを理解されたい。
前レッグ開口縁部S1は、横中心線Qから前方へ向かって次第に大きくなっている。糸状弾性部材26は直線状であるから、その収縮力が前レッグ開口縁部S1全体に十分に作用されることはなく、前レッグ開口縁部S1に糸状弾性部材26のみが配設されている場合には、糸状弾性部材26から横方向Xの外側に位置する部分が身体から浮き上ってしまったり、糸状弾性部材26の収縮力が作用しないことによって、不規則な皺が形成されるおそれがある。
本実施形態にかかるおむつ10においては、前レッグ開口縁部S1に下方レッグ弾性シート27が配設されていることによって、前レッグ開口縁部S1全体に面状に弾性伸縮性が発揮されて、コントロールされたウエーブ状の小さなギャザーを形成することができる。下方レッグ弾性シート27は、レッグ開口縁16c,16dに沿って配置されていることから、クロッチ域13の前側部分13Aにおいて横中心線Qから前接合ライン18Aの位置する境界線9(ウエストベルト17とおむつ本体16との境界部分)まで連続して延びる前レッグ開口縁部S1全体に弾性伸縮力が発揮される。それによって、おむつ10の正面視においてギャザーが目立つことはなく着用者の鼠蹊部に前レッグ開口縁部S1が沿うようにフィットされるとともに、鼠蹊部に不規則なギャザーが当接して生じるような違和感を与えることもない。なお、下方レッグ弾性シート27と同様に、前レッグ開口縁部S1全体に弾性伸縮性を付与できる限りにおいて、下方レッグ弾性シート27の代わりに、レッグ開口縁16c,16dの形状に沿って湾曲状に配置された糸状弾性部材を使用することもできる。
クロッチ域13の後側部分13Bにおいても、前側部分13Aと同様であって、横中心線Qから後接合ライン18Bの位置する境界線(ウエストベルト17とおむつ本体16との境界部分)まで連続して延びる後レッグ開口縁部S2全体に弾性伸縮力が作用されるので、規則的な小さいギャザーが形成される。それによって、おむつ10の背面視においても、後レッグ開口縁部S2にコントロールされた小さなギャザーが形成され、排泄物の横漏れが抑制されるとともに、皺が細かくて生地のような質感に近づくために、下着らしい外観を呈することができる。
また、下方レッグ弾性体5が配設された下方レッグ弾性域40において、横方向Xの内側に位置する内側部分40Aには糸状弾性部材26と下方レッグ弾性シート27とが重なって位置し、横方向Xの外側に位置する外側部分40Bにおいては下方レッグ弾性シート27のみが配置されていることから、内側部分40Aの単位面積当たりの伸長応力が、外側部分40Bの単位面積当たりの伸長応力よりも高くなっている。このように、外側部分40Bの伸長応力が相対的に低くなっていることによって、外側部分40Bが鼠蹊部に食い込んで違和感を与えることなく、また、内側部分40Aの伸長応力が相対的に高くなっていることによって前レッグ開口縁部S1を安定的に身体にフィットさせることができる。
<下方レッグ弾性域の伸長応力>
具体的には、下方レッグ弾性域40において、内側部分40Aの最大伸長時の80%における伸長応力が約1.5〜2.0N/25mmであり、外側部分40Bの最大伸長時の80%における伸長応力が約0.7〜1.2N/25mmである。
具体的には、下方レッグ弾性域40において、内側部分40Aの最大伸長時の80%における伸長応力が約1.5〜2.0N/25mmであり、外側部分40Bの最大伸長時の80%における伸長応力が約0.7〜1.2N/25mmである。
<各弾性域の伸長応力の測定方法>
内外側部分40A,40Bの伸長応力の測定には、この種の分野において通常使用される引張試験機(島津製作所)を使用した。測定の事前準備として、まず、おむつ10の前後接合ライン18A,18Bをハサミで下端側から切断することによって連結を解除し、おむつ本体16と一対のウエストベルト17とに分離した。次に、おむつ本体16のうちの両側部において、最も横方向Xの内側に位置する糸状弾性部材26に沿って縦方向Yへ延びるカットラインを該弾性体26の内側に引いて、カットラインに沿っておむつ本体16から糸状弾性部材26と下方レッグ弾性シート27とを含む弾性帯片を切り出した。次に、切り出した弾性帯片をその横方向Xにおける中央部分に縦方向Yへ延びるカットラインを付し、カットラインに沿って切断することによって、糸状弾性部材26と下方レッグ弾性シート27とが重なった部分を含むサンプル1と、下方レッグ弾性シート27のみが位置するサンプル2とを得た。 具体的には、吸収体23の両側において、少なくとも糸状弾性部材26が入るように幅(横方向Xの寸法)5mm、長さ(縦方向Yの寸法)50mmにカットしたものをサンプル1とし、糸状弾性部材26の横方向Xの外側において幅5mm、長さ50mmにカットしたものをサンプル2とした。
内外側部分40A,40Bの伸長応力の測定には、この種の分野において通常使用される引張試験機(島津製作所)を使用した。測定の事前準備として、まず、おむつ10の前後接合ライン18A,18Bをハサミで下端側から切断することによって連結を解除し、おむつ本体16と一対のウエストベルト17とに分離した。次に、おむつ本体16のうちの両側部において、最も横方向Xの内側に位置する糸状弾性部材26に沿って縦方向Yへ延びるカットラインを該弾性体26の内側に引いて、カットラインに沿っておむつ本体16から糸状弾性部材26と下方レッグ弾性シート27とを含む弾性帯片を切り出した。次に、切り出した弾性帯片をその横方向Xにおける中央部分に縦方向Yへ延びるカットラインを付し、カットラインに沿って切断することによって、糸状弾性部材26と下方レッグ弾性シート27とが重なった部分を含むサンプル1と、下方レッグ弾性シート27のみが位置するサンプル2とを得た。 具体的には、吸収体23の両側において、少なくとも糸状弾性部材26が入るように幅(横方向Xの寸法)5mm、長さ(縦方向Yの寸法)50mmにカットしたものをサンプル1とし、糸状弾性部材26の横方向Xの外側において幅5mm、長さ50mmにカットしたものをサンプル2とした。
サンプル1,2の収縮状態において、その長さ方向における両端部を引張試験機のチャックにそれぞれ固定し、チャック間距離40mm、引張速度200mm/minの条件下において、サンプルを伸長させて最大伸長時(弾性材料による収縮作用によるギャザーがなくなり、サンプルが破断しない程度まで伸長した状態)の80%の長さにおける荷重(N)を測定し、測定値(N)÷領域幅(mm)の式により、各サンプルの伸長応力を算出した。かかる測定は5回行い、平均の値をそれぞれ、各サンプルの伸長応力とした。なお、各サンプルは、幅寸法(横方向Xの寸法)を25mmに換算して伸長応力を求めた。
図6(a)を参照すると、ウエストベルト17は、下側縁17c側がレッグ開口縁側、上側縁17d側がウエスト開口縁側となるように前後接合ライン18A,18Bを介しておむつ本体16の前後端部20A,20Bに伸長状態で収縮可能に接合される。本実施形態において、後接合ライン18Bの内側縁を形成するウエストベルト17とおむつ本体16との境界ライン60とウエスト開口縁との交点61におけるウエスト開口縁と直交する(縦中心線Pと並行に延びる)仮想線62と境界ラインとの交角である交角θ1は、前接合ライン18Aの内側縁を形成する境界ラインとウエスト開口縁との交点63におけるウエスト開口縁と直交する仮想線64と境界ラインとの交角θ2と異なる。交角θ1は交角θ2よりも大きいことが好ましく、このように前後ウエスト域11,12において交角の値が異なることで、着用時においておむつ10の前側(腹側)と後側(背側)とを容易に識別することができる。
交角θ1は、約20〜70度の範囲であることが好ましく、約30〜60度の範囲であることがより好ましい。交角θ1が20度未満の場合、おむつ10の装着時においてウエストベルト17がフィットする位置まで前ウエスト域11を引き上げた際に、おむつ本体10が上方に引き上がり過ぎて、着用者の鼠蹊部周辺においておむつ本体10のダブつきが生じ、隙間なくフィットさせることができないおそれがある。また、交角θ1が70度超えの場合、吸収体23を十分に上方に引き上げることができず、着用者の鼠蹊部とおむつ本体10の間に隙間が生じてしまうおそれがある。
交角θ2は、約10〜60度の範囲であることが好ましく、約20〜50度の範囲であることがより好ましい。交角θ2が10度未満の場合、おむつ10の装着時においてウエストベルト17がフィットする位置まで後ウエスト域12を引き上げた際に、おむつ本体16が上方に引き上がり過ぎて、着用者の仙骨部周辺においておむつ本体16のダブつきが生じ、隙間なくフィットさせることができないおそれがある。交角θ2が60度超えの場合、吸収体23を十分に上方に引き上げることができず、着用者の臀部上方に位置する仙骨部周辺におむつ本体16を位置させることができなくなり、臀部において尿を吸収体23に吸収させることができずに漏れが生じるおそれがある。
再び、図2を参照すると、吸収体23の縦方向Yの寸法L2は、おむつ10(おむつ本体16)の縦方向Yの寸法L1の約65〜95%の大きさを有する。通常、おむつ10の縦方向Yの寸法に対して吸収体23の縦方向の寸法は約60%の大きさであって、おむつの吸収体から縦方向の外側に位置するシート部材のみから形成された部分の面積が比較的に大きくなっている。本実施形態においては、吸収体23が所要の吸収性能を発揮しうるのに十分な長さ寸法を有する一方、それよりも縦方向Yの外側に位置するシート部材のみからなる部分の面積を比較的に小さくすることによって、より少ない資材で製造することができ、製造コストを抑えることができる。また、吸収体23の前後端縁23a,23bとおむつ本体16の前後端縁16a,16bとが、通常のおむつに比べて近接しているために、着用状態においてウエスト開口が臍部よりも下に位置するようなローライズですっきりとした着用態様となる。
図7を参照すると、前後接合ライン18A,18Bの交角θ1,θ2が互いに異なるので、横中心線Qに沿って折曲して前後ウエスト域11,12の内面どうしを互いに当接させ、かつ、収縮した状態において、前ウエスト開口縁部のウエスト周り方向における中央部分と、後ウエスト開口縁部のウエスト周り方向における中央部分とが互いに重なっていない。本実施形態においては、交角θ1が交角θ2よりも大きいことによって、後ウエスト開口縁部のウエスト周り方向における中央部分が前ウエスト開口縁部のウエスト周り方向における中央部分よりも上方へ突出しており、前後ウエスト域11,12の識別がより容易になる。
ローライズタイプのおむつは、成人の軽失禁用として好まれるが、交角θ1と交角θ2とが等しい場合には、腹側においてウエストベルト17が着用者の脚の動きを阻害する位置に配置されやすくなり、背側においてウエストベルト17の端部が着用者の臀部に食い込みやすくなる。すなわち、交角θ1と交角θ2とが互いに等しい場合、例えば、腹側においておむつ本体16が着用者の鼠蹊部にフィットするように、交角θ1,θ2を設定すると、背側において吸収体23を十分に身体の上方へ引き上げることができず、おむつ本体16がダブついて臀部との間に隙間が生じてしまい、排泄物が漏れるおそれがある。
これに対し、本実施形態のおむつ10では、交角θ1と交角θ2とが互いに異なっているため、腹側においてウエストベルト17が着用者の脚の動きを阻害することをなくし、背側においてウエストベルト17の端部が着用者の臀部を覆い、一部が身体に食い込むのを防止することができる。そのため、ローライズタイプのおむつ10においてフィット性を向上させることができるうえに、ショーツのような下着らしい外観を有することができる。
また、図7を参照すると、前レッグ開口縁19aと後レッグ開口縁19bとが異なる形状を有することから、それらが前後方向において互いに重なっていない。すなわち、前レッグ開口縁19aが横方向Xの内側へ凸曲状を有する一方、後レッグ開口縁19bが横方向Xの外側へ凸曲した形状を有することから、後レッグ開口縁部S2の一部が前レッグ開口縁部S1よりも外側へ延出している。おむつ10がかかる形態を有することによって、前側において、ウエストベルト17が、着用者の大転子と骨盤内に収まるように、すなわち、鼠蹊部に食い込むようにして着用されることから、おむつ10が股上の浅いローライズタイプであっても、着用中にずり下がることはない。一方、後レッグ開口縁部S2が前レッグ開口縁部S1から横方向Xの外側へ延出し、クロッチ域13の後側部分13Bが、前側部分13Aよりも幅広であることによって、着用者の後面側においては、臀部が広い範囲で覆われて、外部に露出されるのを抑制することができる。
図8を参照すると、上方レッグ弾性体35は、レッグ開口15の上側部分51において、前後接合ライン18A,18B側に位置する両端部35A,35Bからレッグ回り方向における中央部分(ウエストベルト17の中央部)35Cに向かって次第に幅狭となっており、中央部(最幅狭部分)35Cにおいて最も幅狭となっている。また、下方レッグ弾性シート27も同様に、前後接合ライン18A,18B側に位置する両端部27A,27Bからレッグ回り方向の中央部(最幅狭部分)27Cに向かって次第に幅狭となっており、中央部27Cにおいて最も幅狭になっている、上方レッグ弾性体35と下方レッグ弾性シート27とが、このような形状を有することによって、前後接合ライン18A,18B側に位置する両シートの両端部27A,27B,35A,35Bにおいて着用者の大腿部の付根に安定的にフィットされるとともに、中央部27C,35Cを身体のうちで最も動きの少ない腰骨近傍と大腿部の外側部分に当接することによって、各弾性シート全体を同一の幅寸法で形成する場合に比して材料コストを抑えながら、身体に対する適度なフィット性を実現することができる。なお、上方レッグ弾性体35の最幅狭部分35C及び下方レッグ弾性シート27の最幅狭部分27Cをそれぞれの長さ寸法の中央部分よりも僅かに前側に変位することによって、臀部側に幅の広い領域を位置させることができるので、レッグ開口の前方部分が後方部分よりも大きくなって、より下着のレッグ開口のラインに近くなり、下着とともに身体にフィットしやすくなる。
図9(a)〜(d)は、おむつ10の製造工程の一部を示す図である。図9(a)を参照すると、おむつ10の基材となる複合パネル70において、おむつ本体16のサイドシート25とウエストシート30とが、繊維不織布からなるベースシート71から一体的に形成されている。複合パネル70は、吸収体23が配置されたおむつ本体16の基材となる主体部73と、主体部73の両側に位置するウエストベルト17の基材となる両側部74とを有する。両側部74においてベースシート71は、2つ折りにされた状態で取り付けられており、ウエスト弾性体33,34及び糸状弾性部材26を形成する連続弾性体77A,77Bが配置する。また、連続弾性体77Aの一部及び連続弾性体77Bと重なるように弾性伸縮性の繊維不織布から形成された連続弾性シート79を配置する。
図9(b)を参照すると、次に、主体部73と両側部74との間に吸収体23と並行するように延びる、刳り抜き加工によって形成された、一対の楕円形状のスロット75を設ける。さらに、スロット75と重なるように延びる折曲ライン76に沿って両側部74の一部を主体部73へ向かって折り曲げる。また、スロット75は、ベースシート71の一部に直状の切り込みを入れることによって形成することもできるが、かかる場合には、切り込みされた端部からシート破れが生じやすいので、くり抜き加工によって所定幅の開口を形成することが好ましい。くり抜かれた部分では、連続弾性シート79が位置し、連続弾性シート79が刳り抜かれることによって、上方レッグ弾性体35とレッグ弾性シート27が形成される。このように、かかる刳り抜き加工において、レッグ開口縁部にレッグ弾性シート27が配置されることによって、着用者の大腿部に隙間なく当接されて排泄物の漏れを抑制することができる。さらに、レッグ開口縁部は、弾性糸からなるウエスト弾性体やレッグ弾性体のみを間隔を空けて複数配置した場合に比べて、シートの浮き上がりやギャザーの形成を抑制することができ、モコモコとせずにすっきりとした外観を呈することができる。
また、スロット75は、折曲ライン76に関して非対称の形状を有しており、交差方向CDにおいて折曲ライン76の外側に位置する外側ライン75cは、一方端(始端)75aから他端(終端)75bまで全体としてなだらかな円弧を画く曲線状を有する。一方、折曲ライン76の内側に位置する内側ライン75dは、一方端75aから交差方向CDの内側へ凸曲した後に、他端75b側において折曲ライン76へ向かってカーブした形状を有している。スロット75がかかる形状を有することによって、内側ライン75dによって画成されるレッグ開口縁16c,16dにおいて、後レッグ開口縁19bが前レッグ開口縁19aよりも横方向Xの外側に位置する。
図9(c),(d),図10(a)及び(b)を参照すると、熱切断工程において、ベースシート71のうちの主体部73と両側部74とが折り重ねられた部分を一対の熱切断ライン78に沿って切断することによって、おむつ10を製造することができる。一対の熱切断ライン78は、それぞれ、複合体パネル70の積層シートを互いに熱融着する加熱加圧部分と複合体70を切断する切断部分とを有する切断具によって形成されており、吸収体23を挟んで対向して位置し、スロット75の両端75a,75b側からベースシート71の両端縁へ向かって斜めに延びる略V字状を有している。一対の熱切断ライン78における、V字状の開き度合いが異なることによって、前接合ライン18A側の交角θ1と後接合ライン18Bの交角θ2との大きさが互いに異なる。熱切断工程時において、積層された各構成材料71,77A,77B,79が熱切断ライン78に沿って互いに接合され、前後接合ライン18A,18Bが形成される。おむつ本体16のレッグ開口縁16c,16dとウエストベルト17の下側縁17cとの間には、スロット75によって形成されたレッグ開口15が画成される。このように、おむつ本体16のサイドシート25とウエストシート30とを1つのベースシート71から一体的に形成することによって、より製造工程が簡易になり、製造コストを抑えることができる。
また、熱切断ライン78は、スロット75の両端75a,76bから機械方向MDにおいて僅かに離間していることから、おむつ10の非分離部分68が形成される。このように、非分離部分68が形成されることによって、おむつ10の搬送中及び着用中に前後接合ライン18A,18Bの下端を始点とするウエストベルト17とおむつ本体16との分離を防止することができる。
本考案のおむつ10を構成する各構成部材には、明細書に記載されている材料のほかに、この種の物品において通常用いられている各種公知の材料を制限なく用いることができる。また、明細書及び特許請求の範囲において、「第1」及び「第2」の用語は、同様の要素、位置等を単に区別するために用いられる。
5 下方レッグ弾性体
10 吸収性物品(使い捨ておむつ)
11 前ウエスト域
12 後ウエスト域
13 クロッチ域
14 ウエスト開口
15 レッグ開口
16 本体(おむつ本体)
17 ウエストベルト
18A,18B 前後接合ライン
23 吸収体
26 糸状弾性部材
27 下方レッグ弾性シート(下方レッグ弾性体)
35 上方レッグ弾性体
40 下方レッグ弾性域
40A 下方レッグ弾性域の内側部分
40B 下方レッグ弾性域の外側部分
P 縦中心線
S1 前レッグ開口縁部
S2 後レッグ開口縁部
X 横方向
Y 縦方向
10 吸収性物品(使い捨ておむつ)
11 前ウエスト域
12 後ウエスト域
13 クロッチ域
14 ウエスト開口
15 レッグ開口
16 本体(おむつ本体)
17 ウエストベルト
18A,18B 前後接合ライン
23 吸収体
26 糸状弾性部材
27 下方レッグ弾性シート(下方レッグ弾性体)
35 上方レッグ弾性体
40 下方レッグ弾性域
40A 下方レッグ弾性域の内側部分
40B 下方レッグ弾性域の外側部分
P 縦中心線
S1 前レッグ開口縁部
S2 後レッグ開口縁部
X 横方向
Y 縦方向
Claims (4)
- 縦方向及び横方向と、前記横方向の寸法を2等分する縦中心線とを有し、前ウエスト域と、後ウエスト域と、前記前後ウエスト域間に位置するクロッチ域と、吸収体とを有する本体と、前記前後ウエスト域を連結するための一対のウエストベルトと、ウエスト開口と、一対のレッグ開口とを備える吸収性物品において、
前記一対のウエストベルトは、前記前後ウエスト域において、前記レッグ開口側から前記ウエスト開口側へ向かって前記縦中心線に近づく前後接合ラインを介して前記本体に接合されており、
前記本体の両側に位置する前記レッグ開口の縁部には下方レッグ弾性体が位置しており、
前記下方レッグ弾性体の収縮力の作用する下方レッグ弾性域が、前記レッグ開口の縁部において、前記クロッチ域の中央部から前記前後接合ライン側まで延びていることを特徴とする吸収性物品。 - 前記ウエストベルトの前記レッグ開口の縁部には、前記横方向へ延びる上方
レッグ弾性体が配置される請求項1に記載の吸収性物品。 - 前記上方レッグ弾性体は、前記前後接合ライン側の部分の伸長応力が、前記前後接合ライン間に位置する前記ウエストベルトの中央部に位置する部分の伸長応力よりも高い請求項1又は2に記載の吸収性物品。
- 前記下方レッグ弾性域において、前記横方向の内側に位置する内側部分の単位面積当たりの伸長応力が、前記横方向の外側に位置する外側部分の単位面積当たりの伸長応力よりも高い請求項1〜3のいずれかに記載の吸収性物品。
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