JP3205978B2 - 表面弾性波素子 - Google Patents

表面弾性波素子

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JP3205978B2
JP3205978B2 JP20211495A JP20211495A JP3205978B2 JP 3205978 B2 JP3205978 B2 JP 3205978B2 JP 20211495 A JP20211495 A JP 20211495A JP 20211495 A JP20211495 A JP 20211495A JP 3205978 B2 JP3205978 B2 JP 3205978B2
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sio
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英章 中幡
賢次郎 桧垣
知 藤井
弘之 北林
真一 鹿田
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    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
    • H03HIMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
    • H03H9/00Networks comprising electromechanical or electro-acoustic devices; Electromechanical resonators
    • H03H9/02Details
    • H03H9/02535Details of surface acoustic wave devices
    • H03H9/02543Characteristics of substrate, e.g. cutting angles
    • H03H9/02582Characteristics of substrate, e.g. cutting angles of diamond substrates

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  • Acoustics & Sound (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ダイヤモンドを含
む表面弾性波素子に関し、特に、GHz帯以上の高周波
領域においても良好な動作特性を有する表面弾性波素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電体の表面を伝播する表面弾性波を利
用する表面弾性波素子は、固有の透過帯域を有し、しか
も小型であり部品点数も少ないため、携帯電話等の通信
機器用のバンドパスフィルター等への応用が期待されて
いる。典型的な表面弾性波素子は、表面弾性波を発生さ
せるために、圧電体の表面上に入力出力の1対の櫛型電
極(interdigital transducer)を備える構造を有する。
入力櫛型電極に印加された交流電力は圧電体表面上で機
械的エネルギーに変換されるが、電極が櫛型であるため
圧電体内に疎密が発生して弾性波となり、圧電体表面を
伝播して出力櫛型電極へと到達する。そして、到達した
表面弾性波は出力櫛型電極により再び電気的エネルギー
に変換され出力される。表面弾性波素子が有する透過帯
域の中心周波数f0 は、櫛型電極の間隔λ0 と圧電体表
面上の弾性波の伝搬速度Vとから、 f0 =V/λ0 で与えられる。
【0003】しかし、GHz帯で良好に動作する表面弾
性波素子を作製することは困難である。透過帯域の中心
周波数f0 を上昇させるためには、上記関係式から自明
なように、櫛型電極の間隔λ0 を小さくするか、表面弾
性波の伝搬速度Vを増加させるかのいずれかを行えばよ
いが、λ0 はフォトリソグラフィー等の加工技術により
著しく制限を受ける。従って、高周波数帯域で動作する
表面弾性波素子を得るには、Vを大きくすることが必要
である。
【0004】また良好な動作のためには、電気機械変換
の性能を表す電気機械結合係数K2、温度依存性を表す
周波数温度係数(TCF)並びに伝搬時の減衰による損
失を表す伝搬損失の値が、それぞれ所定の範囲内に適合
していることが必要である。
【0005】K2 はある程度大きくないと、表面弾性波
素子として実用に供しない。K2 の好ましい範囲は、目
的とする表面弾性波素子の帯域幅によって変る。表面弾
性波素子を狭帯域フィルターへ応用するためには、K2
=0.15〜0.7%程度、中帯域フィルターには、K
2 =0.7〜3%程度、広帯域フィルターには、K2
3〜6%程度が要求される。また、温度依存性はできる
だけ小さい方が有利なことから、TCFは小さい程好ま
しい。更に、表面弾性波の伝搬における減衰は小さいこ
とが好ましいことから、伝搬損失もできるだけ小さい方
が好ましい。
【0006】大きな伝搬速度及び大きな電気機械結合係
数を得ることにより、高周波領域で用いることのできる
表面弾性波素子を提供する目的で、種々の技術や知見が
開示されている。特開平1−339521には、ダイヤ
モンド上にZnOを形成した表面弾性波素子が開示され
ている。また、特願平6−210113には、ダイヤモ
ンド上にLiNbO3 を形成した表面弾性波素子が開示
されている。また、特願平6−210105には、ダイ
ヤモンド上にLiTaO3 を形成した表面弾性波素子が
開示されている。
【0007】更に、大きな伝搬速度及び大きな電気機械
結合係数に加えて小さなTCFを得ることを目的とし
て、種々の技術や知見が開示されている。特願平5−2
22475には、ダイヤモンドの上に、順に、ZnO、
SiO2 が形成された表面弾性波素子が開示されてい
る。また、特願平7−21598には、ダイヤモンドの
上に、順に、LiNbO3 、SiO2 が形成された表面
弾性波素子が開示されている。
【0008】図2は、表面弾性波素子の層構造を例示す
る。特願平5−222475では、特に1次モードに着
目することにより、図2に示されるような表面弾性波素
子の様々な層構造に対して、好ましいV、K2 及びTC
Fを実現している。例えば、図2(e)に示されるタイ
プEの構造に対して、1次モードを利用して、V=8,
000〜10,000(m/sec.)、TCF=−1
0〜10(ppm/℃)、K2 =0.7〜1.7(%)
を達成した。また、図2(b)に示されるタイプBの構
造に対して、1次モードを利用して、V=8,000〜
10,000(m/sec.)、TCF=−10〜10
(ppm/℃)、K2 =1〜3(%)を達成した。ま
た、図2(f)に示されるタイプFの構造に対して、1
次モードを利用して、V=8,000〜10,000
(m/sec.)、TCF=−10〜10(ppm/
℃)、K2 =1.5〜4.5(%)を達成した。また、
図2(d)に示されるタイプDの構造に対して、1次モ
ードを利用して、V=8,000〜10,000(m/
sec.)、TCF=−10〜10(ppm/℃)、K
2=0.8〜2.3(%)を達成した。図2(g)に示
されるタイプGの構造に対して、1次モードを利用し
て、V=8,000〜10,000(m/sec.)、
TCF=−10〜10(ppm/℃)、K2 =0.7〜
2.2(%)を達成した。
【0009】一方、特願平7−21598は、圧電体に
LiNbO3 を用いることにより諸特性を更に向上さ
せ、V=11,000〜12,500(m/se
c.)、TCF=−10〜10(ppm/℃)、K2
7.5〜9.5(%)を達成した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、圧電体にZn
Oを用いれば、LiNbO3 やLiTaO3 等の他の圧
電体を用いた場合に比べて、ダイヤモンド上に良質の圧
電体の薄膜を形成することが極めて容易である。このた
め、ZnOを用いて上記の諸特性を更に向上させること
は非常に意義がある。
【0011】また、図2(a)のタイプAや図2(c)
のタイプCのように、ダイヤモンドとZnO層との間に
短絡用の電極を有しない構造の表面弾性波素子に対し
て、上記の諸性質を向上させることも大いに意義があ
る。なぜなら、このような構造の素子の作製工程におい
て、ZnO層の形成時にAl等の金属電極が存在しない
ため、ZnOの形成において温度条件等が大幅に緩和さ
れ、製造の歩留りやZnO層の品質の向上に有利な製造
方法を採ることができるようになるからである。
【0012】本発明は、上記の状況に鑑みてなされたも
のであり、ダイヤモンド上にZnO層が形成された構造
を有する表面弾性波素子において、良好な伝搬速度V、
電気機械結合係数K2 、周波数温度特性TCFを実現
し、且つ、良好な伝搬損失をも実現することにより、高
周波領域で優れた動作特性を有する表面弾性波素子を提
供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の表面弾性波素子
は、(i)ダイヤモンド層と、(ii)ダイヤモンド層
の上に形成されるZnO層と、(iii)ZnO層の上
に形成される櫛型電極と、(iv)櫛型電極を覆ってZ
nO層の上に形成されるSiO2 層と、を備え、ZnO
層の厚さtZ 及びSiO2 層の厚さtS に対し、2次モ
ードの表面弾性波の波長λについて kh[ZnO]=2πtZ /λ、 kh[SiO2 ]=2πtS /λ で与えられるkh[ZnO]及びkh[SiO2 ]に関
して、横軸にkh[ZnO]、縦軸にkh[SiO2
を与える2次元直交座標グラフにおいて、座標(kh
[ZnO]=0.4,kh[SiO2 ]=0.55)で
与えられる点Aと、座標(kh[ZnO]=0.6,k
h[SiO2 ]=0.6)で与えられる点Bと、座標
(kh[ZnO]=0.75,kh[SiO2 ]=0.
63)で与えられる点Cと、座標(kh[ZnO]=
0.88,kh[SiO2 ]=0.68)で与えられる
点Dと、座標(kh[ZnO]=1.1,kh[SiO
2 ]=0.8)で与えられる点Eと、座標(kh[Zn
O]=1.3,kh[SiO2 ]=0.93)で与えら
れる点Fと、座標(kh[ZnO]=1.47,kh
[SiO2 ]=1.03)で与えられる点Gと、座標
(kh[ZnO]=1.61,kh[SiO2 ]=0.
92)で与えられる点Hと、座標(kh[ZnO]=
1.75,kh[SiO2 ]=0.77)で与えられる
点Iと、座標(kh[ZnO]=1.82,kh[Si
2 ]=0.64)で与えられる点Jと、座標(kh
[ZnO]=1.6,kh[SiO2 ]=0.54)で
与えられる点Kと、座標(kh[ZnO]=1.41,
kh[SiO2 ]=0.42)で与えられる点Lと、座
標(kh[ZnO]=1.19,kh[SiO2 ]=
0.35)で与えられる点Mと、座標(kh[ZnO]
=1.03,kh[SiO2 ]=0.32)で与えられ
る点Nと、座標(kh[ZnO]=0.92,kh[S
iO2 ]=0.28)で与えられる点Oと、座標(kh
[ZnO]=0.8,kh[SiO2 ]=0.2)で与
えられる点Pと、座標(kh[ZnO]=0.66,k
h[SiO2 ]=0.3)で与えられる点Qと、座標
(kh[ZnO]=0.53,kh[SiO2 ]=0.
42)で与えられる点Rと、点Aとを順に線分で結ぶ、
18本の線分から成る領域ABCDEFGHIJKLM
NOPQRAの18本の線分を含む内部に、kh[Zn
O]とkh[SiO2 ]とが与えられることを特徴とす
る。この表面弾性波の構造は、図2(a)に例示される
タイプAである。
【0014】この表面弾性波素子は、V=8,000〜
12,000m/sec.、且つTCF=−15〜15
ppm/℃、且つK2 =0.4〜1.3%が実現され
る。また、1次モードに対して0.05dB/波長、2
次モードに対して0.03dB/波長の伝搬損失を実現
する。更に、このような構成は、素子の形成に有利であ
る。
【0015】また、本発明のタイプAの構造の表面弾性
波素子は、点Aと、点Bと、点Cと、点Dと、座標(k
h[ZnO]=0.98,kh[SiO2 ]=0.6)
で与えられる点Sと、座標(kh[ZnO]=1.1,
kh[SiO2 ]=0.5)で与えられる点Tと、点M
と、点Nと、点Oと、点Pと、点Qと、点Rと、点Aと
を順に線分で結ぶ、12本の線分から成る領域ABCD
STMNOPQRAの12本の線分を含む内部に、kh
[ZnO]とkh[SiO2 ]とが与えられることを特
徴としてもよい。
【0016】この表面弾性波素子の場合は、V=10,
000〜12,000m/sec.、且つTCF=−1
5〜15ppm/℃、且つK2 =0.4〜1.3%が実
現される。また、1次モードに対して0.05dB/波
長、2次モードに対して0.03dB/波長の伝搬損失
も実現される。更に、このような構成は、素子の形成に
有利である。
【0017】この、横軸にkh[ZnO]、縦軸にkh
[SiO2 ]を与える2次元直交座標グラフは、図1に
具体的に例示されている。また、上記の領域ABCDE
FGHIJKLMNOPQRA並びに領域ABCDST
MNOPQRAも、図1に例示されている。
【0018】本発明の別の表面弾性波素子は、(i)ダ
イヤモンド層と、(ii)ダイヤモンド層の上に形成さ
れる短絡用電極と、(iii)短絡用電極を覆ってダイ
ヤモンド層の上に形成されるZnO層と、(iv)Zn
O層の上に形成される櫛型電極と、(v)櫛型電極を覆
ってZnO層の上に形成されるSiO2 層とを備える表
面弾性波素子であって、領域ABCDEFGHIJKL
MNOPQRAの18本の線分を含む内部に、kh[Z
nO]とkh[SiO2 ]とが与えられることを特徴と
する。この表面弾性波素子の構造は、図2(b)に例示
されるタイプBである。
【0019】この表面弾性波素子は、V=8,000〜
12,000m/sec.、且つTCF=−15〜15
ppm/℃、且つK2 =0.8〜2.3%が実現され
る。また、1次モードに対して0.05dB/波長、2
次モードに対して0.03dB/波長の伝搬損失も実現
される。更に、このような構成は、素子の形成に有利で
ある。
【0020】また、本発明のタイプBの表面弾性波素子
は、領域ABCDSTMNOPQRAの12本の線分を
含む内部に、kh[ZnO]とkh[SiO2 ]とが与
えられることを特徴としてもよい。
【0021】この表面弾性波素子場合、V=10,00
0〜12,000m/sec.、且つTCF=−15〜
15ppm/℃、且つK2 =1.6〜2.3%が実現さ
れ、また、1次モードに対して0.05dB/波長、2
次モードに対して0.03dB/波長の伝搬損失が実現
される。更に、このような構成は、素子の形成に有利で
ある。
【0022】本発明の別の表面弾性波素子は、(i)ダ
イヤモンド層と、(ii)ダイヤモンド層の上に形成さ
れるZnO層と、(iii)ZnO層の上に形成される
櫛型電極と、(iv)櫛型電極を覆ってZnO層の上に
形成されるSiO2 層と、(v)SiO2 層の上に形成
される短絡用電極とを備える表面弾性波素子であって、
領域ABCDEFGHIJKLMNOPQRAの18本
の線分を含む内部に、kh[ZnO]とkh[Si
2 ]とが与えられることを特徴とする。この表面弾性
波素子の構造は、図2(c)に例示されるタイプCであ
る。
【0023】この表面弾性波素子では、V=8,000
〜12,000m/sec.、且つTCF=−15〜1
5ppm/℃、且つK2 =0.3〜0.8%の諸性能が
実現される。また、1次モードに対しては0.05dB
/波長、2次モードに対しては0.03dB/波長の伝
搬損失が実現される。更に、このような構成は、素子の
形成に有利である。
【0024】また、本発明のタイプCの表面弾性波素子
は、領域ABCDSTMNOPQRAの12本の線分を
含む内部に、kh[ZnO]とkh[SiO2 ]とが与
えられることを特徴としてもよい。
【0025】この表面弾性波素子の場合、V=10,0
00〜12,000m/sec.、且つTCF=−15
〜15ppm/℃、且つK2 =0.3〜0.8%が実現
され、また、伝搬損失は、1次モードに対しては0.0
5dB/波長、2次モードに対しては0.03dB/波
長が実現される。更に、このような構成は、素子の形成
に有利である。
【0026】また、本発明の別の表面弾性波素子は、
(i)ダイヤモンド層と、(ii)ダイヤモンド層の上
に形成される短絡用電極と、(iii)短絡用電極を覆
ってダイヤモンド層の上に形成されるZnO層と、(i
v)ZnO層の上に形成される櫛型電極と、(v)櫛型
電極を覆ってZnO層の上に形成されるSiO2 層と、
(vi)SiO2 層の上に形成される短絡用電極とを備
える表面弾性波素子であって、領域ABCDEFGHI
JKLMNOPQRAの18本の線分を含む内部に、k
h[ZnO]とkh[SiO2 ]とが与えられることを
特徴とする。この表面弾性波の構造は、図2(d)に例
示されるタイプDである。
【0027】この表面弾性波素子においては、V=8,
000〜12,000m/sec.、且つTCF=−1
5〜15ppm/℃、且つK2 =0.6〜1.8%が実
現され、また、伝搬損失は、1次モードに対しては0.
05dB/波長、2次モードに対しては0.03dB/
波長が実現される。更に、このような構成は、素子の形
成に有利である。
【0028】また、本発明のタイプDの表面弾性波素子
は、領域ABCDSTMNOPQRAの12本の線分を
含む内部に、kh[ZnO]とkh[SiO2 ]とが与
えられることを特徴としてもよい。
【0029】この表面弾性波素子においては、V=1
0,000〜12,000m/sec.、且つTCF=
−15〜15ppm/℃、且つK2 =0.8〜1.8
%、伝搬損失は、1次モードに対しては0.05dB/
波長、2次モードに対しては0.03dB/波長の、諸
性能が実現される。更に、このような構成は、素子の形
成に有利である。
【0030】また、本発明の表面弾性波素子は、(i)
ダイヤモンド層と、(ii)ダイヤモンド層の上に形成
される櫛型電極と、(iii)櫛型電極を覆ってダイヤ
モンド層の上に形成されるZnO層と、(iv)ZnO
層の上に形成される短絡用電極と、(v)短絡用電極を
覆ってZnO層の上に形成されるSiO2 層とを備える
表面弾性波素子であって、領域ABCDEFGHIJK
LMNOPQRAの18本の線分を含む内部に、kh
[ZnO]とkh[SiO2 ]とが与えられることを特
徴としてもよい。この表面弾性波素子の構造は、図2
(f)に例示されるタイプFである。
【0031】この表面弾性波素子においては、V=8,
000〜12,000m/sec.、且つTCF=−1
5〜15ppm/℃、且つK2 =0.15〜1.4%、
伝搬損失は、1次モードに対しては0.05dB/波
長、2次モードに対しては0.03dB/波長の、諸性
能が実現される。更に、このような構成は、素子の形成
に有利である。
【0032】また、本発明のタイプFの表面弾性波素子
は、領域ABCDSTMNOPQRAの12本の線分を
含む内部に、kh[ZnO]とkh[SiO2 ]とが与
えられることを特徴としてもよい。
【0033】この表面弾性波素子においては、V=1
0,000〜12,000m/sec.、且つTCF=
−15〜15ppm/℃、且つK2 =0.4〜1.4
%、伝搬損失は、1次モードに対しては0.05dB/
波長、2次モードに対しては0.03dB/波長の、諸
性能が実現される。更に、このような構成は、素子の形
成に有利である。
【0034】以上、これらの領域ABCDEFGHIJ
KLMNOPQRA並びに領域ABCDSTMNOPQ
RAも同様に、図1に例示されている。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明を構成する物質等に
着目して、本発明を詳細に説明する。
【0036】(ダイヤモンド)本発明では、天然型ダイ
ヤモンドと合成ダイヤモンドのいずれも使用可能であ
る。また、単結晶ダイヤモンドでも多結晶ダイヤモンド
でもアモルファスダイヤモンドでもよい。また、ダイヤ
モンド単体でもよいし、他の基材上に形成された薄膜で
もよい。
【0037】薄膜の場合は、その膜厚が上記と同様の膜
厚に関するパラメータkh=4以上となるような膜厚で
あることが好ましく、kh=8以上となるような膜厚で
あることが更に好ましい。その理由は、このような膜厚
のダイヤモンドを有する表面弾性波素子は、表面弾性波
の諸特性の変動が小さくなるからである。
【0038】また、合成ダイヤモンドの場合は、CV
D、イオンプレーティング法、PVD、熱フィラメント
法等、あらゆる製造方法を用いてこのダイヤモンドを合
成することができる。
【0039】(ZnO層)本発明に従った表面弾性波素
子のZnO層を構成するZnOは、c軸配向性ZnOで
あることが好ましい。ここに、c軸配向であるとは、Z
nO膜の(001)面が基板と平行であるように形成さ
れることをいう。形成されたZnO膜がc軸配向であり
また多結晶であれば、ZnOの本来有する圧電性を充分
に利用した表面弾性波素子を実現することが可能とな
る。
【0040】(SiO2 層)本発明に従った表面弾性波
素子では、SiO2 層が、圧電体及び櫛型電極に対する
保護膜として機能し、外部環境からの湿気及び不純物等
の影響を著しく低減する。
【0041】本発明に従った表面弾性波素子のSiO2
層を構成するSiO2 は、アモルファスであることが好
ましい。
【0042】また、SiO2 層の表面弾性波の伝搬速度
の温度変化と、ダイヤモンド及びZnO層のそれとが、
異符号になっている。具体的には、素子の温度が上昇す
れば、SiO2 層の表面弾性波の伝搬速度が増大する
が、ダイヤモンド及びZnO層では表面弾性波の伝搬速
度は減少する。従って、SiO2 がダイヤモンド及びZ
nO層における伝搬速度の温度変化を相殺し、その結
果、表面弾性波素子の伝搬速度が温度変化に対しても安
定する。
【0043】(櫛型電極)本発明の表面弾性波素子に含
まれる櫛型電極の典型的な例を、図12(a)及び
(b)に示す。図12(a)はシングル電極であり、
(b)はダブル電極である。
【0044】本発明の表面弾性波素子では、櫛型電極は
通常、入力側と出力側に配置される。櫛型電極を構成す
る材料は、導電性材料であればよく、加工性等の点から
はアルミニウムが好ましく用いられる。
【0045】櫛型電極の厚さに特に制約はないが、10
0〜5,000オングストローム程度の厚さであること
が好ましい。100オングストローム未満では抵抗率が
高くなり損失が増加する。一方、5,000オングスト
ロームを越えると、表面弾性波の反射を引き起こす質量
付加効果が著しくなる。
【0046】(短絡用電極)電界を等電位的とするため
の短絡用電極は、一般的には金属をその材質とする。更
に形成の都合を考慮すれば、アルミニウム、金、金−銅
等の金属薄膜電極あることが好ましい。
【0047】短絡用電極の厚さに特に制約はないが、5
0〜3、000オングストローム程度の厚さであること
が好ましい。50オングストロームに満たないと等電位
の形成が困難となり、また、3,000オングストロー
ムを越えれば、表面弾性波の特性に影響を及ぼすように
なる。厚くなるほど、伝搬損失は低下してくるため、5
0〜500オングストローム程度が更に好ましい。
【0048】
【実施例】以下、添付した図面を参照して、本発明の実
施例を説明する。尚、添付した図面において、同一の要
素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0049】(実施例1)本実施例では、図2(a)に
示されるタイプAの構造を有する表面弾性波素子を作製
した。図2に示されるように、本実施例の表面弾性波素
子10aは、ダイヤモンド層12の上にZnO層14が
形成される。ZnO層14の上には櫛型電極20が形成
され、更にこれらを覆うようにSiO2 層が形成され
て、表面弾性波素子をなす。
【0050】本実施例では、伝搬速度V、電気機械結合
係数K2 、周波数温度特性TCF並びに伝搬損失の諸性
質を最適化するため、ダイヤモンド12上に形成するZ
nO膜14及びSiO2 膜16の厚さを変えて複数の表
面弾性波素子を作製し、それぞれについて2次モードの
V、K2 、TCF及び伝搬損失を測定した。
【0051】具体的には、ダイヤモンド層12の厚さを
20μmとし、ZnO層14の厚さは、0.25〜2.
5μmの範囲で10種類、SiO2 層16の厚さは、
0.2〜2.0μmの範囲で10種類とした。また、Z
nO膜の厚さtZ 及びSiO2膜の厚さtS を表面弾性
波の波長λに対して相対的に表現するため、特願平5−
222475と同様に、2つのパラメータ: kh[ZnO]=2πtZ /λ、 kh[SiO2 ]=2πtS /λ を用いた。
【0052】本実施例の表面弾性波素子は、以下のよう
に作製された。
【0053】10×10×1mmの寸法をもち、(10
0)面を有するSi基板を準備し、これをマイクロ波プ
ラズマCVD装置のチャンバ内に搬入した。まず、チャ
ンバ内を脱気して、反応室温にH2 :CH4 =200:
1の混合ガスを導入した。次いで、チャンバ内圧力が約
40Torr、基板温度が850℃、マイクロ波パワー
が400Wのマイクロ波プラズマ条件下で、上記のSi
基板上に厚さ20μmのダイヤモンド薄膜12を堆積さ
せた。次いで、ダイヤモンドが堆積されたSi基板をチ
ャンバから取り出し、大気中に450℃で10分間放置
してダイヤモンド薄膜の抵抗値を高めた。
【0054】次に、ダイヤモンド薄膜12の表面を研磨
した後、基板をマグネトロンスパッタリング装置のチャ
ンバ内に搬入し、チャンバ内にAr:O2 =1:1の混
合ガスを流しつつ、スパッタ出力150W、基板温度3
80℃のスパッタリング条件下で、ZnO多結晶体のタ
ーゲットをスパッタし、ダイヤモンド薄膜12上に上記
所定の厚さのZnO膜14を堆積させた。
【0055】そして、ZnO膜14の上に、厚さ300
オングストロームのAl層を抵抗加熱法により蒸着し
た。次いで、フォトリソグラフィー及びエッチングによ
り、線幅1μmのダブル電極構造をもち波長8μmを実
現する交差幅400μmの櫛型電極20を形成した。
【0056】次いで、基板温度:150℃、高周波パワ
ー:200W、ガス:Ar:O2 =1:1の混合ガス、
圧力:0.01Torr、ターゲット:SiO2 の条件
のスパッタリングによって、上記所定の厚さの非晶質S
iO2 膜16を形成した。
【0057】以上のように、図2(a)に示される構造
を有し、SiO2 層及びZnO層の厚さの異なる表面弾
性波素子を作製した。そして、これらの各表面弾性波素
子の入力側電極に高周波電力を印加して2次モードの表
面弾性波を励起させ、V=fλ(f:中心周波数,λ=
8d=8μm,d:線幅=1μm)の関係から、励起さ
れた表面弾性波の伝搬速度を求めた。各表面弾性波素子
の電気結合係数K2 は、ネットワークアナライザ(横河
ヒューレットパッカード社製、8791A)を用いて2
次モードにおいて測定された各表面弾性波素子の櫛型電
極の放射コンダクタンスの実部Gに基づき、 K2 =(G/8)・f0 ・C・N (f0 :中心周波数,C:櫛型電極の全静電容量,N:
櫛型電極の対の数)として求められた。
【0058】更に、TCFの測定は次の通りである。素
子をヒーターで加熱して、室温〜70℃まで変化させ、
10℃おきに中心周波数を測定したところ直線関係が得
られ、この直線の傾きからTCFが測定された。
【0059】更に、伝搬損失を測定するために、素子の
入出力電極間距離の異なる表面弾性波素子を作製し(電
極間距離:50波長,100波長,150波長)、特定
の伝搬距離に対して、素子の挿入損失と距離の関係を評
価したところ、直線関係が得られ、この直線の傾きか
ら、一波長当たりの伝搬損失が得られた。
【0060】また、各表面弾性波素子のZnO層の正確
な厚さtZ 及びSiO2 層の正確な厚さtS は、上記の
各パラメータ測定後、素子を切断し、この切断面をSE
Mで観察することにより求められた。そして、このtZ
及びtS からkh[ZnO]及びkh[SiO2 ]を求
め、対応するパラメータの結果を評価した。
【0061】本実施例により作製された表面弾性波素子
について、ZnO層14の厚さとSiO2 層16の厚さ
に対する電気結合係数K2 の変化を図3に表した。図3
は、電気結合係数K2 のkh[ZnO]及びkh[Si
2 ]との関係を表すグラフであり、縦軸にkh[Si
2 ]、横軸にkh[ZnO]をとり、電気結合係数K
2 をパラメータとしたkh[ZnO]とkh[Si
2 ]との関係を表現した。従って、グラフの各曲線に
付随する数字は、この曲線に対応する電気結合係数K2
の値であり、これらの単位は(%)である。また、伝搬
速度V(m/sec.)及び周波数温度特性TCF(p
pm/℃)に関しても、ZnO層14の厚さとSiO2
層16の厚さに対する変化を評価した。パラメータVの
kh[ZnO]及びkh[SiO2 ]との関係を表すグ
ラフを、同様に図10に、パラメータTCFのkh[Z
nO]及びkh[SiO2 ]との関係を表すグラフを同
様に図11に、それぞれ表した。
【0062】更に、測定された伝搬損失は、1次モード
に対しては0.05dB/波長、2次モードに対しては
0.03dB/波長であった。
【0063】(実施例2〜7)実施例1と同様の方法及
び条件で、表面弾性波素子を作製した。実施例2とし
て、図2(b)に示されるタイプBの構成の表面弾性波
素子10bを作製した。また、実施例3として、図2
(c)に示されるタイプCの構成の表面弾性波素子10
cを、実施例4として、図2(d)に示されるタイプD
の構成の表面弾性波素子10dを、実施例5として、図
2(e)に示されるタイプEの構成の表面弾性波素子1
0eを、実施例6として、図2(f)に示されるタイプ
Fの構成の表面弾性波素子10fを、実施例7として、
図2(g)に示されるタイプGの構成の表面弾性波素子
10gを、それぞれ作製した。
【0064】ここで、各実施例によって櫛型電極の配置
が異なるが、実施例2(タイプB)、3(タイプC)及
び4(タイプD)では、実施例1と同様にZnO層14
形成後にZnO層14上に実施例1と同様に櫛型電極2
0を形成した。また、実施例5(タイプE)、6(タイ
プF)及び7(タイプG)では、ダイヤモンド層12を
形成しダイヤモンド層12表面を研磨後、ZnO層14
の形成の前に、実施例1と同様のプロセスにより櫛型電
極20を形成した。そして、この櫛型電極20を覆うよ
うに、ダイヤモンド層12の上にZnO層14を形成し
た。
【0065】また、タイプB、タイプC、タイプD、タ
イプF及びタイプGには、短絡用電極22、24が形成
されている。この短絡用電極22、24の形成は以下の
通りであった。実施例2(タイプB)及び6タイプ(タ
イプF)ではダイヤモンド層12形成しその表面を研磨
した後、厚さ250オングストロームのアルミニウムの
層を抵抗加熱法により蒸着し、これをフォトリソグラフ
ィーにより加工して、櫛型電極が形成される領域に対応
するように短絡用電極22が形成された。実施例3(タ
イプC)及び7(タイプG)では、SiO2 層16形成
後に、SiO2層16の上に、実施例2と同様のプロセ
スで、形成された櫛型電極20の領域に対応するように
短絡用電極22を形成した。また、実施例4では、実施
例2と同様のプロセスにより、ダイヤモンド層12の上
に短絡用電極22を、ZnO層16の上に短絡用電極2
4をそれぞれ形成した。これら短絡用電極22、24は
共に、櫛型電極20の領域に対応するように形成されて
いる。
【0066】実施例2〜7のいずれにおいても実施例1
同様に、伝搬速度V、電気機械結合係数K2 、周波数温
度特性TCF並びに伝搬損失の諸性質を最適化するた
め、ダイヤモンド上に形成するZnO膜及びSiO2
の厚さを変えて複数の表面弾性波素子を作製し、それぞ
れについて2次モードのV、K2 、TCF及び伝搬損失
を測定した。具体的には、実施例1と同じく、ダイヤモ
ンドの厚さを20μmとし、ZnO膜の厚さは、0.2
5〜2.5μmの範囲で10種類、SiO2 膜の厚さ
は、0.2〜2.0μmの範囲で10種類とした。ま
た、表面弾性波の波長λに対してZnO膜の厚さtZ
びSiO2 膜の厚さtS を相対的に表現するパラメータ
ーとして、実施例1と同様に、 kh[ZnO]=2πtZ /λ、 kh[SiO2 ]=2πtS /λ を用いた。
【0067】そして、実施例1と同様の方法で、得られ
た表面弾性波素子の電気機械結合係数K2 を測定した。
そして、作製された表面弾性波素子について、ZnO層
14の厚さとSiO2 層16の厚さに対する電気結合係
数K2 の変化を図4〜9に表した。図4〜9は、電気結
合係数K2 のkh[ZnO]及びkh[SiO2 ]の関
係を表すグラフであり、図4は実施例2(タイプB)、
図5は実施例3(タイプC)、図6は実施例4(タイプ
D)、図7は実施例5(タイプE)、図8は実施例6
(タイプF)、そして、図9は実施例7(タイプG)に
おける電気結合係数K2 のkh[ZnO]及びkh[S
iO2 ]の関係を表す。
【0068】また、また、伝搬速度V及び周波数温度特
性TCFに関しても、ZnO層14の厚さとSiO2
16の厚さに対する変化を評価した。実施例2〜7で得
られたVのkh[ZnO]及びkh[SiO2 ]との関
係は、実施例1で得られたものと同一の結果が得られ
た。従って、これは図10に表される。また、TCFの
kh[ZnO]及びkh[SiO2 ]との関係も、図1
1に表されるように、実施例1で得られたものと同一の
結果が得られた。
【0069】更に、測定された伝搬損失は、実施例1と
同じく、1次モードに対しては0.05dB/波長、2
次モードに対しては0.03dB/波長であった。
【0070】(実施例1〜7の結果に基づく評価)以上
のように、表面弾性波素子を構成する圧電体部分のZn
O層14の厚さと、保護層であるSiO2 層16の厚さ
との最適化が、様々な電極配置において行われた。これ
らを総合的に評価し、本発明に従った構成を有する表面
弾性波素子に対して、最適なkh[ZnO]とkh[S
iO2 ]の関係を求め、入力信号の波長に応じた最適な
ZnO層14の厚さとSiO2 層16の厚さとを求め
た。
【0071】図1は、実施例1〜7の結果に基づいて決
定されたkh[ZnO]とkh[SiO2 ]の最適値を
表すグラフである。
【0072】図3〜図11に示される、本発明に従った
表面弾性波素子のK2 、V及びTCFの結果を総合的に
評価した結果、図1において点ABCDEFGHIJK
LMNOPQRの18点が与えられ、隣接する点と点を
結ぶ線分で囲まれた領域A−B−C−D−E−F−G−
H−I−J−K−L−M−N−O−P−Q−R−Aの線
上を含む内部に、表面弾性波素子のkh[ZnO]とk
h[SiO2 ]で与えられる点が入るように、表面弾性
波素子を構成すればよいことが見出された。更に好まし
くは、図1において点ABCDSTMNOPQRの12
点を順に線分で結ぶ同様に囲まれた閉じた領域の線上を
含む内部に表面弾性波素子のkh[ZnO]とkh[S
iO2 ]で与えられる点が入るように、表面弾性波素子
を構成すればよい。
【0073】ここに、図1において、点Aは、座標
(0.4,0.55)を占める点であり、即ちA点と
は、kh[ZnO]=0.4,且つkh[SiO2 ]=
0.55を表す。
【0074】同様に、B点〜T点の座標(kh[Zn
O],kh[SiO2 ])は、 B :(0.6,0.6) C :(0.75,0.63) D :(0.88,0.68) E :(1.1,0.8) F :(1.3,0.93) G :(1.47,1.03) H :(1.61,0.92) I :(1.75,0.77) J :(1.82,0.64) K :(1.6,0.54) L :(1.41,0.42) M :(1.19,0.35) N :(1.03,0.32) O :(0.92,0.28) P :(0.8,0.2) Q :(0.66,0.3) R :(0.53,0.42) S :(0.98,0.6) T :(1.1,0.5)。
【0075】以上のkh[ZnO]とkh[SiO2
が最適化された表面弾性波素子の性能は、図3〜図11
を参照すれば明らかであり、これらを以下に具体的に述
べる。
【0076】(タイプAの構成に対する性能向上の効
果)タイプAの構成の表面弾性波素子においては、2次
モードを利用し、図1に示されるように、kh[Zn
O]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸とするグラフにお
いて、表面弾性波素子のkh[ZnO]及びkh[Si
2 ]が上記の領域ABCDEFGHIJKLMNOP
QR内にある場合、V=8,000〜12,000m/
sec.、且つTCF=−15〜15ppm/℃、且つ
2 =0.4〜1.3%であった。また、伝搬損失は、
1次モードに対しては0.05dB/波長、2次モード
に対しては0.03dB/波長であった。更に、このよ
うな構成は、素子の形成に有利である。
【0077】更に、タイプAの構成の表面弾性波素子に
おいては、2次モードを利用し、図1に示されるよう
に、kh[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸と
するグラフにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]
及びkh[SiO2 ]が上記の領域ABCDSTMNO
PQR内にあれば更に好ましく、この場合は、V=1
0,000〜12,000m/sec.、且つTCF=
−15〜15ppm/℃、且つK2 =0.4〜1.3%
であった。また、伝搬損失は、1次モードに対しては
0.05dB/波長、2次モードに対しては0.03d
B/波長であった。更に、このような構成は、素子の形
成に有利である。
【0078】(タイプBの構成に対する性能向上の効
果)また、タイプBの構成の表面弾性波素子において
は、2次モードを利用し、図1に示されるように、kh
[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸とするグラ
フにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]及びkh
[SiO2 ]が上記の領域ABCDEFGHIJKLM
NOPQR内にある場合、V=8,000〜12,00
0m/sec.、且つTCF=−15〜15ppm/
℃、且つK2 =0.8〜2.3%であった。また、伝搬
損失は、1次モードに対しては0.05dB/波長、2
次モードに対しては0.03dB/波長であった。更
に、このような構成は、素子の形成に有利である。
【0079】更に、タイプBの構成の表面弾性波素子に
おいては、2次モードを利用し、図1に示されるよう
に、kh[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸と
するグラフにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]
及びkh[SiO2 ]が上記の領域ABCDSTMNO
PQR内にあれば更に好ましく、この場合、V=10,
000〜12,000m/sec.、且つTCF=−1
5〜15ppm/℃、且つK2 =1.6〜2.3%であ
った。また、伝搬損失は、1次モードに対しては0.0
5dB/波長、2次モードに対しては0.03dB/波
長であった。更に、このような構成は、素子の形成に有
利である。
【0080】(タイプCの構成に対する性能向上の効
果)また、タイプCの構成の表面弾性波素子において
は、2次モードを利用し、図1に示されるように、kh
[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸とするグラ
フにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]及びkh
[SiO2 ]が上記の領域ABCDEFGHIJKLM
NOPQR内にある場合、V=8,000〜12,00
0m/sec.、且つTCF=−15〜15ppm/
℃、且つK2 =0.3〜0.8%であった。また、伝搬
損失は、1次モードに対しては0.05dB/波長、2
次モードに対しては0.03dB/波長であった。更
に、このような構成は、素子の形成に有利である。
【0081】更に、タイプCの構成の表面弾性波素子に
おいては、2次モードを利用し、図1に示されるよう
に、kh[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸と
するグラフにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]
及びkh[SiO2 ]が上記の領域ABCDSTMNO
PQR内にあれば更に好ましく、この場合、V=10,
000〜12,000m/sec.、且つTCF=−1
5〜15ppm/℃、且つK2 =0.3〜0.8%であ
った。また、伝搬損失は、1次モードに対しては0.0
5dB/波長、2次モードに対しては0.03dB/波
長であった。更に、このような構成は、素子の形成に有
利である。
【0082】(タイプDの構成に対する性能向上の効
果)また、タイプDの構成の表面弾性波素子において
は、2次モードを利用し、図1に示されるように、kh
[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸とするグラ
フにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]及びkh
[SiO2 ]が上記の領域ABCDEFGHIJKLM
NOPQR内にある場合、V=8,000〜12,00
0m/sec.、且つTCF=−15〜15ppm/
℃、且つK2 =0.6〜1.8%であった。また、伝搬
損失は、1次モードに対しては0.05dB/波長、2
次モードに対しては0.03dB/波長であった。更
に、このような構成は、素子の形成に有利である。
【0083】更に、タイプDの構成の表面弾性波素子に
おいては、2次モードを利用し、図1に示されるよう
に、kh[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸と
するグラフにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]
及びkh[SiO2 ]が上記の領域ABCDSTMNO
PQR内にあれば更に好ましく、この場合、V=10,
000〜12,000m/sec.、且つTCF=−1
5〜15ppm/℃、且つK2 =0.8〜1.8%であ
った。また、伝搬損失は、1次モードに対しては0.0
5dB/波長、2次モードに対しては0.03dB/波
長であった。更に、このような構成は、素子の形成に有
利である。
【0084】(タイプFの構成に対する性能向上の効
果)また、タイプFの構成の表面弾性波素子において
は、2次モードを利用し、図1に示されるように、kh
[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸とするグラ
フにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]及びkh
[SiO2 ]が上記の領域ABCDEFGHIJKLM
NOPQR内にある場合、V=8,000〜12,00
0m/sec.、且つTCF=−15〜15ppm/
℃、且つK2 =0.15〜1.4%であった。また、伝
搬損失は、1次モードに対しては0.05dB/波長、
2次モードに対しては0.03dB/波長であった。更
に、このような構成は、素子の形成に有利である。
【0085】更に、タイプFの構成の表面弾性波素子に
おいては、2次モードを利用し、図1に示されるよう
に、kh[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦軸と
するグラフにおいて、表面弾性波素子のkh[ZnO]
及びkh[SiO2 ]が上記の領域ABCDSTMNO
PQR内にあれば更に好ましく、この場合、V=10,
000〜12,000m/sec.、且つTCF=−1
5〜15ppm/℃、且つK2 =0.4〜1.4%であ
った。また、伝搬損失は、1次モードに対しては0.0
5dB/波長、2次モードに対しては0.03dB/波
長であった。更に、このような構成は、素子の形成に有
利である。
【0086】
【発明の効果】以上詳細に説明をしてきたように、本発
明の表面弾性波素子は、ダイヤモンド上にZnO層が形
成された構造を有する表面弾性波素子において、良好な
伝搬速度V、電気機械結合係数K2 、周波数温度特性T
CFを実現し、且つ、良好な伝搬損失をも実現すること
により、高周波領域で優れた動作特性を有する表面弾性
波素子を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】kh[ZnO]を横軸、kh[SiO2 ]を縦
軸とするグラフであって、領域ABCDEFGHIJK
LMNOPQR及び領域ABCDSTMNOPQRを示
す。
【図2】表面弾性波素子の断面図であり、(a)はタイ
プAを、(b)はタイプBを、(c)はタイプCを、
(d)はタイプDを、(e)はタイプEを、(f)はタ
イプFを、(g)はタイプGを、それぞれ表す。
【図3】実施例1で評価された、タイプAの表面弾性波
素子の電気結合係数K2 に対するkh[ZnO]、kh
[SiO2 ]の関係を表すグラフである。
【図4】実施例2で評価された、タイプBの表面弾性波
素子の電気結合係数K2 に対するkh[ZnO]、kh
[SiO2 ]の関係を表すグラフである。
【図5】実施例3で評価された、タイプCの表面弾性波
素子の電気結合係数K2 に対するkh[ZnO]、kh
[SiO2 ]の関係を表すグラフである。
【図6】実施例4で評価された、タイプDの表面弾性波
素子の電気結合係数K2 に対するkh[ZnO]、kh
[SiO2 ]の関係を表すグラフである。
【図7】実施例5で評価された、タイプEの表面弾性波
素子の電気結合係数K2 に対するkh[ZnO]、kh
[SiO2 ]の関係を表すグラフである。
【図8】実施例6で評価された、タイプFの表面弾性波
素子の電気結合係数K2 に対するkh[ZnO]、kh
[SiO2 ]の関係を表すグラフである。
【図9】実施例7で評価された、タイプGの表面弾性波
素子の電気結合係数K2 に対するkh[ZnO]、kh
[SiO2 ]の関係を表すグラフである。
【図10】実施例1〜7において評価された、タイプA
〜Gの表面弾性波素子の伝搬速度Vに対するkh[Zn
O]、kh[SiO2 ]の関係を表すグラフである。
【図11】実施例1〜7において評価された、タイプA
〜Gの表面弾性波素子の周波数温度係数に対するkh
[ZnO]、kh[SiO2 ]の関係を表すグラフであ
る。
【図12】櫛型電極の上面図であり、(a)はシングル
電極の例を、(b)はダブル電極の例をそれぞれ示す。
【符号の説明】
10a,10b,10c,10d,10e,10f,1
0g…表面弾性波素子、12…ダイヤモンド層、14…
ZnO層、16…SiO2 層、20…櫛型電極、22
…短絡用電極。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北林 弘之 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住 友電気工業株式会社 伊丹製作所内 (72)発明者 鹿田 真一 兵庫県伊丹市昆陽北一丁目1番1号 住 友電気工業株式会社 伊丹製作所内 (56)参考文献 特開 平6−164294(JP,A) 特開 平1−236712(JP,A) 特開 昭60−41315(JP,A) 特開 昭58−64815(JP,A) 特開 昭54−119863(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03H 9/25 H03H 9/145

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(i)ダイヤモンド層と、 (ii)前記ダイヤモンド層の上に形成されるZnO層
    と、 (iii)前記ZnO層の上に形成される櫛型電極と、 (iv)前記櫛型電極を覆って前記ZnO層の上に形成
    されるSiO2層と、 を備え、前記ダイヤモンド層の上に短絡用電極が形成されていな
    表面弾性波素子であって、 前記ZnO層の厚さtZ及び前記SiO2層の厚さtS
    対し、2次モードの表面弾性波の波長λについて kh[ZnO]=2πtZ/λ、 kh[SiO2]=2πtS/λ で与えられるkh[ZnO]及びkh[SiO2]に関
    して、 横軸にkh[ZnO]、縦軸にkh[SiO2]を与え
    る2次元直交座標グラフにおいて、 座標(kh[ZnO]=0.4,kh[SiO2]=
    0.55)で与えられる点Aと、 座標(kh[ZnO]=0.6,kh[SiO2]=
    0.6)で与えられる点Bと、 座標(kh[ZnO]=0.75,kh[SiO2]=
    0.63)で与えられる点Cと、 座標(kh[ZnO]=0.88,kh[SiO2]=
    0.68)で与えられる点Dと、 座標(kh[ZnO]=1.1,kh[SiO2]=
    0.8)で与えられる点Eと、 座標(kh[ZnO]=1.3,kh[SiO2]=
    0.93)で与えられる点Fと、 座標(kh[ZnO]=1.47,kh[SiO2]=
    1.03)で与えられる点Gと、 座標(kh[ZnO]=1.61,kh[SiO2]=
    0.92)で与えられる点Hと、 座標(kh[ZnO]=1.75,kh[SiO2]=
    0.77)で与えられる点Iと、 座標(kh[ZnO]=1.82,kh[SiO2]=
    0.64)で与えられる点Jと、 座標(kh[ZnO]=1.6,kh[SiO2]=
    0.54)で与えられる点Kと、 座標(kh[ZnO]=1.41,kh[SiO2]=
    0.42)で与えられる点Lと、 座標(kh[ZnO]=1.19,kh[SiO2]=
    0.35)で与えられる点Mと、 座標(kh[ZnO]=1.03,kh[SiO2]=
    0.32)で与えられる点Nと、 座標(kh[ZnO]=0.92,kh[SiO2]=
    0.28)で与えられる点Oと、 座標(kh[ZnO]=0.8,kh[SiO2]=
    0.2)で与えられる点Pと、 座標(kh[ZnO]=0.66,kh[SiO2]=
    0.3)で与えられる点Qと、 座標(kh[ZnO]=0.53,kh[SiO2]=
    0.42)で与えられる点Rと、 前記点Aと、 を順に線分で結ぶ、18本の線分から成る領域ABCD
    EFGHIJKLMNOPQRAの前記18本の線分を
    含む内部に、kh[ZnO]とkh[SiO2]とが与
    えられることを特徴とする表面弾性波素子。
  2. 【請求項2】前記点Aと、 前記点Bと、 前記点Cと、 前記点Dと、 座標(kh[ZnO]=0.98,kh[SiO2]=
    0.6)で与えられる点Sと、 座標(kh[ZnO]=1.1,kh[SiO2]=
    0.5)で与えられる点Tと、 前記点Mと、 前記点Nと、 前記点Oと、 前記点Pと、 前記点Qと、 前記点Rと、 前記点Aと を順に線分で結ぶ、12本の線分から成る領域ABCD
    STMNOPQRAの前記12本の線分を含む内部に、
    kh[ZnO]とkh[SiO2]とが与えられること
    を特徴とする請求項1に記載の表面弾性波素子。
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