JP3205226B2 - トリプシン様酵素をコードする核酸塩基配列および該酵素の製造方法 - Google Patents

トリプシン様酵素をコードする核酸塩基配列および該酵素の製造方法

Info

Publication number
JP3205226B2
JP3205226B2 JP19177595A JP19177595A JP3205226B2 JP 3205226 B2 JP3205226 B2 JP 3205226B2 JP 19177595 A JP19177595 A JP 19177595A JP 19177595 A JP19177595 A JP 19177595A JP 3205226 B2 JP3205226 B2 JP 3205226B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gly
ala
leu
enzyme
ser
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19177595A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0889246A (ja
Inventor
一良 山岡
賢一 益田
弘子 小川
哲也 須賀
圭則 杉本
健一郎 高木
劭 安岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Ltd filed Critical Teijin Ltd
Priority to JP19177595A priority Critical patent/JP3205226B2/ja
Publication of JPH0889246A publication Critical patent/JPH0889246A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3205226B2 publication Critical patent/JP3205226B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トリプシン様酵
素、さらに詳しくは慢性気道疾患患者の喀痰中などに見
い出されるプロテアーゼをコードするDNAまたはRN
A核酸塩基配列、並びに該核酸塩基配列を用いる上記プ
ロテアーゼの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】ヒト肺および気道内には様々なプロテア
ーゼが存在することが知られており、例えば慢性呼吸器
疾患患者の肺および気道内に見出せる好中球由来プロテ
アーゼとしては、エラスターゼ、カテプシンG、コラゲ
ナーゼ、ゼラチナーゼ、プロテアーゼ3がある。好中球
は細菌、ウイルスなどの外来異物に対する防御機構とし
て働くが、炎症が亢進したり慢性化した場合、異物を処
理しきれず、好中球自身の破壊により好中球プロテアー
ゼの放出が起こるとされている。
【0003】また、肥満細胞由来のトリプシン様酵素と
して、分子量約14万のトリプターゼが肺および気道内
に存在することも知られているが、その生理的な役割は
完全には解明されていない(J.B.C.,259,1
1046〜11051,1984)。このトリプターゼ
とは異なるトリプシン様酵素として、慢性気道疾患患者
喀痰より粗精製された分子量20,000のプロテアー
ゼが知られている(1992年4月胸部疾患学会要旨
集、p280,G−77、p319,I−36)。この
プロテアーゼはトロンビン合成基質およびトリプシン用
合成基質を分解し、生体基質としてフィブリノーゲンを
分解することが示されているが、その生理的な役割は不
明である。
【0004】生体基質であるフィブリノーゲンの分解作
用を有する酵素は、様々な疾患の治療薬への応用が考え
られる。気管支喘息など呼吸器疾患の痰、特に粘性痰に
はフィブリンが含まれており、その粘性に関与している
ことが示唆されている(1993年3月胸部疾患学会要
旨集、p311,K1−58)。したがって、フィブリ
ンの前駆物質であるフィブリノーゲンを選択的に分解す
るトリプシン様酵素は去痰剤への応用が期待される。ま
た、腫瘍細胞の転移形成過程における血管床着床にはフ
ィブリン網形成が関与しており(Irish. J. Med. Sci.
394,474〜479,1958)、さらにフィブリ
ン網は腫瘍細胞を免疫細胞から保護する役割があること
が知られている(Thromb. Diath. Haem. Sappl. 59
139〜156,1974)。したがって、フィブリノ
ーゲンを分解し、フィブリン網形成を減少させるトリプ
シン様酵素は、腫瘍細胞転移抑制剤として期待される。
さらに、血液中のフィブリノーゲンを分解し、血液凝固
時間を延長するトリプシン様酵素は広義の血液凝固阻止
剤として、循環器疾患、例えば慢性動脈閉塞症、末梢循
環障害などへの適用が期待される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】トリプシン様酵素はヒ
ト喀痰から精製することができるが、出発材料の入手可
能性が限定されていることおよび喀痰中のトリプシン様
酵素の濃度が低いために、この方法は複雑で、得られた
物は高価となる。本願発明はトリプシン様酵素の臨床的
適用の可能性を容易とするためトリプシン様酵素の有用
な量を製造を可能ならしめる手段を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、慢性呼吸
器疾患患者の喀痰からトリプシン活性をもつ酵素(プロ
テアーゼ)を単離し、そのN末端の20個のアミノ酸配
列を決定し、このアミノ酸配列をベースに該アミノ酸配
列をコードするDNAを合成し、さらにこのDNAを用
いてrapid amplification of cDNA ends(以下、RAC
Eと称す。)法により上記酵素をコードする核酸塩基配
列のクローニングに成功し、該酵素の全アミノ酸配列を
決定した。
【0007】かくして、本発明は、下記アミノ酸配列
[I]:
【0008】
【化3】 Ile Leu Gly Gly Thr Glu Ala Glu Glu Gly Ser Trp Pro Trp Gln Val 1 5 10 15 Ser Leu Arg Leu Asn Asn Ala His His Cys Gly Gly Ser Leu Ile Asn 20 25 30 Asn Met Trp Ile Leu Thr Ala Ala His Cys Phe Arg Ser Asn Ser Asn 35 40 45 Pro Arg Asp Trp Ile Ala Thr Ser Gly Ile Ser Thr Thr Phe Pro Lys 50 55 60 Leu Arg Met Arg Val Arg Asn Ile Leu Ile His Asn Asn Tyr Lys Ser 65 70 75 80 Ala Thr His Glu Asn Asp Ile Ala Leu Val Arg Leu Glu Asn Ser Val 85 90 95 Thr Phe Thr Lys Asp Ile His Ser Val Cys Leu Pro Ala Ala Thr Gln 100 105 110 Asn Ile Pro Pro Gly Ser Thr Ala Tyr Val Thr Gly Trp Gly Ala Gln 115 120 125 Glu Tyr Ala Gly His Thr Val Pro Glu Leu Arg Gln Gly Gln Val Arg 130 135 140 Ile Ile Ser Asn Asp Val Cys Asn Ala Pro His Ser Tyr Asn Gly Ala 145 150 155 160 Ile Leu Ser Gly Met Leu Cys Ala Gly Val Pro Gln Gly Gly Val Asp 165 170 175 Ala Cys Gln Gly Asp Ser Gly Gly Pro Leu Val Gln Glu Asp Ser Arg 180 185 190 Arg Leu Trp Phe Ile Val Gly Ile Val Ser Trp Gly Asp Gln Cys Gly 195 200 205 Leu Pro Asp Lys Pro Gly Val Tyr Thr Arg Val Thr Ala Tyr Leu Asp 210 215 220 Trp Ile Arg Gln Gln Thr Gly Ile 225 230 を有するトリプシン様酵素またはその生化学的同等物を
コードする核酸塩基配列を提供するものである。
【0009】本発明の核酸塩基配列がコードするトリプ
シン様酵素は、ヒト下気道、殊に慢性気道疾患患者の喀
痰、気道粘液、気道洗浄液などの中に存在するプロテア
ーゼであり、以下に述べる如き理化学的特性を有する。 作用:トリプシン様のプロテアーゼ(蛋白分解酵素)
活性。 基質特異性:トリプシン用合成基質およびトロンビン
用合成基質をよく分解し、キモトリプシン用合成基質、
エラスターゼ用合成基質、コラゲナーゼ用合成基質およ
びロイシンアミノペプチダーゼ用合成基質を分解しな
い。 至適pH:トリプシン用合成基質による活性測定にお
いて、8.2〜9.2(Tris―HClバッファ
ー)、殊に8.6付近。 力価の測定法:トリプシン用合成基質を用いたプロテ
アーゼ活性の測定 作用適温:約37℃ pHによる失活;pH6.0ではpH7.6の約2割
になる。 阻害:DFP(ジイソプロピルフルオロホスフェー
ト)、PMSF(フェニルメチルスルフォニルフルオラ
イド)(以上、セリンプロテアーゼ阻害剤)、ロイペプ
チン(Leupeptin)およびアンチパイン(An
tipain)(以上トリプシン阻害剤)で阻害され
る。 精製方法:慢性呼吸器疾患患者の喀痰からカラムクロ
マトグラフィーで精製。 分子量:28000Da[SDS―ポリアクリルアミ
ドゲル電気泳動法(以下、SDS―PAGEという)に
よる]。
【0010】さらに詳しくは、上記トリプシン様酵素は トリプシン用合成基質:Boc-Phe-Ser-Arg-MCA およびBo
c-Gln-Ala-Arg-MCA 、 トロンビン用合成基質:Boc-Val-Pro-Arg-MCA をよく分解し ファクターXa用合成基質:Boc-Ile-Gln-Gly-Arg-MCA
、 ウロキナーゼ用合成基質:Boc-Gln-Gly-Arg-MCA プラスミン用合成基質:Boc-Val-Leu-Lys-MCA をわずかに分解し、 キモトリプシン用合成基質:Suc-Ala-Ala-Pro-Phe-MCA
、 エラスターゼ用合成基質:Suc-Ala-Pro-Ala-MCA 、 コラゲネース用合成基質:Suc-Gly-Pro-Leu-Gly-Pro-MC
A を分解しない。(ここでMCAはメチルクマリンアミド
(Methylcoumarin amide)を意味する)。
【0011】また、上記トリプシン様酵素は、生体基質
としてはフィブリノーゲン、VIP(vasoactive intes
tinal peptide )を分解するが、IgA、IgG、アル
ブミン、α1 ―アンチトリプシン及びサブスタンスPは
分解しない。
【0012】さらに、上記トリプシン様酵素は、トリプ
シンとは対照的に、インフルエンザウイルス、NDV宮
寺株及びVSV New Jersey株を不活化する
作用も有している(日本ウイルス学会、第42回総会
演説抄録、p201, No.4022 )。 以上に述べた如き理化
学的特性をもつトリプシン様酵素は、後述する実施例1
に具体的に記述されている方法に従い、例えば、疎水性
クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、
逆相クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラ
フィー、ゲル濾過クロマトグラフィー等の1種又はそれ
以上の組合わせを用いるクロマトグラフィーにより、例
えば、慢性気道疾患患者の喀痰、気道粘液、気道洗浄液
などから単離・精製することによって得ることができ
る。
【0013】本明細書において、トリプシン様酵素の
「生化学的同等物」とは、上記トリプシン様酵素のアミ
ノ酸配列中の1個もしくは複数個のアミノ酸の欠失、該
アミノ酸配列の末端もしくは鎖中への1個もしくは複数
個のアミノ酸の付加、及び/又は該アミノ酸配列中の1
個もしくは複数個のアミノ酸が他のアミノ酸により置換
されているポリペプチドであって、上記トリプシン様酵
素と実質的に同等の酵素活性を保持しているものを意味
する。
【0014】上記のトリプシン様酵素又はその生化学的
同等物をコードする本発明の核酸塩基配列は、後述する
実施例8〜11で詳細に述べるように、RACE法(Fr
ohman, M. A. et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA,
,8998−9002(1988))によって合成す
ることができるが、その概要を述べれば次のとおりであ
る。
【0015】一般的に、RACE法とは、cDNAの一
部の配列が既知である場合、これをもとに完全長cDN
Aを効率よく取得する方法である。すなわち、PCRを
用いてmRNAの3′末端または5′末端と中ほどの既
知配列領域との間のフラグメントを増幅させcDNAを
得る方法である。この既知の配列領域から3′末端ある
いは5′末端それぞれの方向に伸長できるようにプライ
マーを作製し、cDNAを合成する。従ってPCRの際
は、既知領域に特異的にアニールするプライマーと、
3′末端ではmRNAのポリ(A)配列、5′末端では
テイリング反応あるいはライゲーション反応等により付
加した配列にアニールするプライマーを用いる。次に重
複した3′末端側と5′末端側の合成cDNA配列を結
合させて完全長cDNAとする。
【0016】より具体的には、ヒト慢性気道疾患患者の
喀痰中から単離されたトリプシン様酵素のN末端アミノ
酸配列20残基を決定し、この配列に基づいて対応する
コドンの縮重を考慮の上、1〜7番目のアミノ酸をコー
ドし得るオリゴヌクレオチド混合物、ならびに15〜2
0番目のアミノ酸をコードし得る配列の相補鎖のオリゴ
ヌクレオチド混合物を作製する。そしてこれらをプライ
マー(degenerte Primer)に用いて、
ヒト気道cDNAを鋳型としてPCRを行うと、59b
pのDNAフラグメントが優先的に増幅される。常法に
よりこの59bpフラグメントの配列を決定すると、こ
の配列はトリプシン様酵素のN末端アミノ酸配列19残
基をコードしていることから、この59bpフラグメン
トはトリプシン様酵素のcDNAの一部であることがわ
かる。このcDNAの一部の配列をもとにRACE法に
よって以下に述べるようにしてcDNA全長の配列を取
得することができる。
【0017】まず、3′末端側のcDNA取得について
説明する。ヒト気道mRNAから、その5′末端側に付
加配列を持ったオリゴdTプライマーを用いて逆転写酵
素で一本鎖cDNAを合成する。この一本鎖cDNAを
鋳型として先に述べた59bpフラグメントの配列の一
部に特異的にアニールするプライマーと該付加配列に対
するプライマーでPCRを行う。増幅の度合いに応じ
て、同じプライマーあるいは内側に位置するプライマー
でPCRを繰り返すことによって増幅産物を得ることが
でき、この増幅産物を用いて3′末端側のcDNAをク
ローニングし、続いて配列を決定することができる。
【0018】次に5′末端側は、決定されたcDNA配
列に特異的にアニールするプライマーでヒト気道mRN
Aから一本鎖cDNAを合成する。続いてこの一本鎖c
DNAを精製後、3′末端に新たに付加配列をライゲー
ション反応によって連結する。そしてこれを鋳型とし
て、逆転写に用いたプライマーよりも内側の配列に特異
的にアニールするプライマーとこの付加配列に対するプ
ライマーでPCRを行う。以後の操作は3′末端側の場
合と同様にして配列を決定することができる。
【0019】このようにして決定された3′末端側と
5′末端側のcDNAの重複する部分を結合させること
によりトリプシン様酵素の完全長cDNAを取得するこ
とができる。
【0020】このようにして合成され且つクローン化さ
れるトリプシン様酵素遺伝子cDNA配列は、配列番号
15に示す塩基配列を有しており、これはそのままベク
タープラスミドに組み込み適当な宿主を形質転換して発
現させることができ、或いは該cDNAを鋳型として対
応するmRNA配列を合成することも可能である。
【0021】従って、本発明の核酸塩基配列は、具体的
には、下記の配列[II]を有することができる。
【0022】
【化4】 AXC CXX GGA GGC ACX GAG GCX GAG GAG GGA AGC XGG CCG XGG CAA GXC AGX CXG CGG CXC AAX AAX GCC CAC CAC XGX GGA GGC AGC CXG AXC AAX AAC AXG XGG AXC CXG ACA GCA GCX CAC XGC XXC AGA AGC AAC XCX AAX CCX CGX GAC XGG AXX GCC ACG XCX GGX AXX XCC ACA ACA XXX CCX AAA CXA AGA AXG AGA GXA AGA AAX AXX XXA AXX CAX AAC AAX XAX AAA XCX GCA ACX CAX GAA AAX GAC AXX GCA CXX GXG AGA CXX GAG AAC AGX GXC ACC XXX ACC AAA GAX AXC CAX AGX GXG XGX CXC CCA GCX GCX ACC CAG AAX AXX CCA CCX GGC XCX ACX GCX XAX GXA ACA GGA XGG GGC GCX CAA GAA XAX GCX GGC CAC ACA GXX CCA GAG CXA AGG CAA GGA CAG GXC AGA AXA AXA AGX AAX GAX GXA XGX AAX GCA CCA CAX AGX XAX AAX GGA GCC AXC XXG XCX GGA AXG CXG XGX GCX GGA GXA CCX CAA GGX GGA GXG GAC GCA XGX CAG GGX GAC XCX GGX GGC CCA CXA GXA CAA GAA GAC XCA CGG CGG CXX XGG XXX AXX GXG GGG AXA GXA AGC XGG GGA GAX CAG XGX GGC CXG CCG GAX AAG CCA GGA GXG XAX ACX CGA GXG ACA GCC XAC CXX GAC XGG AXX AGG CAA CAA ACX GGG AXC (式中、XはTまたはUを表す。) さらに、トリプシン様酵素をコードする暗号鎖は、上記
の連続した塩基配列(cDNA又はmRNA)の形態で
存在することができるのみならず、該cDNA及びmR
NAの前駆体であるexon―intron構造の遺伝
子として、該暗号鎖がイントロンの介在によって中断さ
れた断続した形態で存在することも可能である。
【0023】本発明の核酸塩基配列は、その配列そのも
のを発現可能な態様で細胞内に導入することにより直接
利用できることはもちろんであるが、例えばmRNAの
場合、細胞中に当該mRNAを形成させることが出来る
DNA配列を導入し、それから本願発明のmRNAを形
成させるという間接的利用も可能である。
【0024】本発明の核酸塩基配列を使用すれば、遺伝
子工学的手法により、前記のアミノ酸配列を有するトリ
プシン様酵素又はその生化学的同等物を製造することが
可能である。
【0025】以下にトリプシン様酵素又はその生化学的
同等物を遺伝子工学的に製造する方法を説明する。
【0026】本発明に従うトリプシン様酵素又はその生
化学的同等物(以下、便宜上トリプシン様酵素と総称す
ることがある)は、例えば、(a)プロモーター;
(b)随意、前記プロモーターを刺激するエンハンサ
ー;および(c)前記プロモーターにより転写開始され
うる下記DNA配列[III ] (A)m―(B)n―C …[III ] (式中、Aはシグナルペプチド(プレペプチド)及び/
又はプレプロペプチドをコードするDNA配列を示し、
Bは開裂配列または翻訳開始コドンをコードするDNA
配列を示し、mは0または1、nは0または1を示し、
Cは前記式[I]のアミノ酸配列をコードするDNA配
列を示す、)を含有し、且つこれらはトリプシン様酵素
が発現されるように配置された配列を含有するベクター
あるいはウイルスにより形質転換または感染された宿主
細胞を生育し、分泌または蓄積したトリプシン様酵素を
単離することによって製造することができる。
【0027】上記配列[III ]において、A配列は、シ
グナルペプチド(プレペプチド)および/またはプレプ
ロペプチドをコードするDNA配列であり、このシグナ
ルペプチド(プレペプチド)および/またはプレプロペ
プチドは目的タンパク質を発現させる宿主細胞中でシグ
ナルペプチド(プレペプチド)および/またはプレプロ
ペプチドとして機能するペプチドであればよい。
【0028】また、前記式[III ]のDNA配列におい
て、B配列は開裂配列または翻訳開始コドンをコードす
るDNA配列であり、かかる目的で使用し得る配列とし
ては宿主細胞のシグナルペプチダーゼあるいはプロセシ
ングプロテアーゼにより切断される配列、酵素的に切断
される配列またはMetが望ましい。この開裂配列のア
ミノ酸は前記した様にシグナルペプチド(プレペプチ
ド)および/またはプレプロペプチドの種類によってそ
れに対応したアミノ酸である。例えば開裂配列のアミノ
酸としてはGln,Ala,Ser,Glu,Arg,
Lys,Asp,Glyなどを挙げることができ、その
配列をコードするDNA配列としては、Glnに対応す
るCAGを挙げることができる。また翻訳開始コドンの
アミノ酸であるMetの配列をコードするDNA配列と
してはATGを挙げることができる。
【0029】C配列は、トリプシン様酵素またはそれと
生化学的に同等のタンパク質のDNA配列を示す。例え
ば該DNA配列と実質的に同一の機能を有する範囲にお
いて、そのDNAの一部が前述したように置換、挿入、
欠失したものであってもよい。ここでトリプシン様酵素
と生化学的に同等のタンパク質には、最終的にトリプシ
ン様酵素の免疫学的測定法によって検出しうるものが包
含される。更に好適には酵素学的測定法により検出しう
るものをいう。かかるC配列としては成熟トリプシン様
酵素の前記アミノ酸配列[I]をコードするDNA配列
が考えられるが、簡便にはXがTを表わす場合の前記塩
基配列[II]で示されるヒトcDNAを用いることがで
きる。
【0030】本発明に係るトリプシン様酵素をコードし
ているDNA化合物は、昆虫細胞およびその他の真核性
宿主細胞を形質転換または感染させ、さらに、それら細
胞内でトリプシン様酵素活性を発現させるのに、特に好
適である。多くの昆虫および哺乳類宿主細胞は、トリプ
シン様酵素のN末端に存在しているシグナルペプチド
(プレペプチド)および/またはプレプロペプチドを認
識し、適切にプロセシングするために必要な細胞機構を
有している。広範囲に及ぶ様々な真核性宿主細胞の形質
転換あるいは感染のためのベクターあるいはウイルスが
あり、以下に例示する特定のベクターあるいはウイルス
は決して、本発明の範囲を制限することを意図したもの
ではない。
【0031】真核性細胞中で目的タンパク質を発現させ
る手段は、それ自体当該分野では多くの系が周知であ
る。
【0032】例えば酵母中で発現させる系としては特開
昭57―159489号公報に記載された「酵母中での
ポリペプチドの発現」が挙げられ、昆虫細胞中で発現さ
せる系としては特開昭60―37988号公報に記載さ
れた「組換えバキュロウイルス発現ベクターの製法」が
挙げられ、哺乳類動物細胞中で発現させる系としては特
開平2―171198号公報に記載された「真核性発現
の改良」が挙げられるが、もちろんこれら以外にも多数
存在する。
【0033】以下、真核性宿主細胞におけるトリプシン
様酵素の製造法について上に例示したバキュロウイルス
発現系を用いる場合を代表例として説明する。この場合
においては、真核性プロモーターとしてはバキュロウイ
ルスが有するプロモーターが使用される。真核性細胞に
感染するウイルスが有するプロモーターは真核性細胞中
でプロモーター機能を発現するので「真核性プロモータ
ー」である。
【0034】また、これを刺激するように配置されたエ
ンハンサーもバキュロウイルスのエンハンサーを利用す
ることにより、随意に、容易に配置することができる。
これらの構成の一番簡便な手段は、バキュロウイルスが
保有するタンパク質発現系、例えばポリヘドリン遺伝子
を利用し、そのポリヘドリン遺伝子領域に前記アミノ酸
配列[I]をコードするDNA配列、より好ましくは、
前記式[III ]で表わされるDNA配列を置換・挿入す
ることにより達成される。
【0035】より具体的に説明すれば、例えばオートグ
ラファ・カリフォルニカ・マルチプル・ニュークリア・
ポリヘドロシス・ウイルス(Autographa californica m
ultiple nuclear polyhedrosis virus:AcMNPV )の完全
EcoRI―I断片[R. D.Posse et al., Virology,
185(1991)229−241]部分を用い、その
ポリヘドリン遺伝子部分に、上記DNA配列を置換・挿
入した変異ウイルスを調製し、当該ウイルスを昆虫細
胞、例えばスポドプテラ・フルギペルダ(Spodoptera f
rugiperda )系の樹立株SF―9(ATCC CRL1
711)に感染させ、その感染細胞を培養することによ
り目的とするタンパク質を産生させる。
【0036】上記変異ウイルスの調製は簡便には相同組
換えにより行うことができ、この具体的手段については
特開昭60―37988号公報にも詳細に記載されてい
る。上記発現系の調製には、バキュロウイルスAcMN
PV、相同組換え用ベクターおよびSF―9株が出発材
料として必要である。かかる発現系は、フナコシ(株)
でキットとして販売されており(MaxBacR Baculovirus
Expression system;INV IV−0822−0
4)、誰でも入手可能である。また、バキュロウイルス
自身については、G.E.Smith & M.D.S
ummers,Virology,89(1978)5
17−527に記載された方法により自然界から取得す
ることもできる。
【0037】また相同組換え用ベクターは、例えばpB
R322のEcoRI部位に、前記AcMNPVのEc
oRI―I断片を挿入し、そのポリヘドリン構造遺伝子
部分を前記式[III ]で表わされるDNA配列で置換す
ることにより得ることもできる。
【0038】かくして得られた相同組換え用ベクターを
バキュロウイルスAcMNPVと混合し、SF―9培養
細胞にコトランスフェクションさせればよい。かかる操
作により、組換えバキュロウイルスと非組換えバキュロ
ウイルスからなるウイルス集団が得られる。通常トラン
スフェクションして3日目の上清には105 〜106
fu/mlのウイルスが存在する。35mlディッシュ
に100個のプラークを形成するように希釈してアッセ
イを行うと、そのうち2分の1から3分の1が無色透
明、あるいは相同組換え用ベクターがlacZマーカー
遺伝子を有し、且つ培地中にX―Galを添加する場
合、青く染色されたプラークになる。これを組換えバキ
ュロウイルスの候補株として選択し、ウイルスを採取す
る。これらの候補株の中から、トリプシン様酵素をコー
ドするDNAをPCR法、ハイブリダイゼーション法に
よって検出し、組換えバキュロウイルスを得る。この組
換えバキュロウイルスを再び新鮮なSF―9細胞に感染
させるという手法をとることによって、組換えバキユロ
ウイルスを多量に調製することができる。
【0039】上記方法において未感染SF―9細胞は1
0%ウシ血清を含む培地中、28℃で培養することがで
きる。
【0040】かかる培地中で培養維持されているSF―
9培養細胞に上記組換えバキュロウイルスを感染させ、
タンパク質を発現させる。これは上記培地中あるいは無
血清培地中で28℃、72〜96時間位培養を続けるこ
とによって達成できる。
【0041】かくして得られた培養物は目的タンパク
質、AcMNPV、SF―9細胞、SF―9死細胞およ
びSF―9またはAcMNPV由来のDNAやタンパク
質を含有している。従ってトリプシン様酵素を得るため
には、上記培養物から以下の操作によりトリプシン様酵
素を精製し、分離する。
【0042】培養上清からの精製プロセス (1)細胞を遠心分離する。 (2)限外濾過によりウイルスを除去する。 (3)50mMトリス塩酸―500mM塩化ナトリウム
緩衝液(pH8.0)に対して透析あるいは希釈を行
う。 (4)50mMトリス塩酸―500mM塩化ナトリウム
緩衝液(pH8.0)で平衡化したベンザミジンアフィ
ニティーカラムにサンプルをロードし、同緩衝液で洗浄
後、10mM塩酸―500mM塩化ナトリウム溶液(p
H2.0)で溶出し、トリプシン様酵素活性で検出し、
メインピークを集める。 かくして得られるトリプシン様酵素はSDS―PAGE
で1バンドである。
【0043】培養細胞からの精製プロセス (1)細胞を遠心分離し、集める。 (2)細胞を50mMトリス塩酸―500mM塩化ナト
リウム緩衝液(pH8.0)に懸濁する。 (3)終濃度が1%となるようにTritonX―10
0を加え、0℃に60分間置き、細胞を溶解する。 (4)細胞残渣を遠心分離する。 (5)50mMトリス塩酸―500mM塩化ナトリウム
緩衝液(pH8.0)に対して透析あるいは希釈を行
う。 (6)50mMトリス塩酸―500mM塩化ナトリウム
緩衝液(pH8.0)で平衡化したベンザミジンアフィ
ニティーカラムにサンプルをロードし、同緩衝液で洗浄
後、10mM塩酸―500mM塩化ナトリウム溶液(p
H2.0)で溶出し、トリプシン様酵素活性で検出し、
メインピークを集める。 かくして得られるトリプシン様酵素はSDS―PAGE
で1バンドである。
【0044】本発明におけるDNA化合物は、例えば、
大腸菌、枯草菌およびストレプトマイセス等の原核性宿
主細胞内でも発現し得る。原核性宿主細胞内で、トリプ
シン様酵素活性をコードしているDNAを発現させるこ
とにより、トリプシン様酵素を生産することができる。
【0045】トリプシン様酵素は、トリプシン様酵素特
異抗体の産生を刺激するための抗原として用いることが
でき、あるいは、トリプシン様酵素の測定にも用いるこ
とができる。多くの測定法においては、試料中のタンパ
ク質レベルを測定するのに競合的な抗体結合を利用す
る。即ち、放射活性(またはそれ以外の方法で)標識し
た原核生物産生トリプシン様酵素は、気道液中のトリプ
シン様酵素の測定などにおける「競合的分子(competin
g molecule)」として用いることができる。
【0046】一般則として、原核生物は有効に真核性シ
グナルペプチド(プレペプチド)および/またはプレプ
ロペプチドをプロセシングしない:従って、トリプシン
様酵素構造遺伝子のシグナルペプチド(プレペプチド)
および/またはプレプロペプチドをコードしている部分
を原核生物内で発現させることは、幾分、非能率的であ
ろう。従って、本発明に係るトリプシン様酵素活性をコ
ードしているDNA化合物を原核性宿主細胞内で発現さ
せる前に、プレプロペプチドをコードしているDNAを
除去してもよい。また、本明細書中で特に例示していな
いが、本発明は、原核生物内でトリプシン様酵素を発現
させ、分泌させることも目的とする、原核性シグナルペ
プチド(プレペプチド)の暗号DNAとトリプシン様酵
素活性の暗号DNAとの融合物をも包含するものであ
る。
【0047】トリプシン様酵素の新生ポリペプチドの−
186〜−1アミノ酸残基(配列番号15参照)は、細
胞外分泌のためのシグナル(プレ)およびプロペプチド
をコードしていると思われ、活性な成熟トリプシン様酵
素中には存在していない。トリプシン様酵素のこれらの
領域は原核性発現ベクター中にはコードされていなくて
もよいが、本発明では、トリプシン様酵素のプレプロペ
プチドをコードしている原核性発現ベクターをも使用す
ることができる。
【0048】プロモーターの選択は、本発明の実施可能
性にとって臨界的な事でないので、トリプシン様酵素の
大腸菌内での発現は、決して、特定のプロモーターの使
用に限定されない。例として大腸菌ラクトース(la
c)、大腸菌trp、バクテリオファージλPL L
およびバクテリオファージλPR R 等のプロモーター
が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、tr
pプロモーターとlacプロモーターの如く、1または
それ以上のプロモーターを直列に配したり、tacプロ
モーターの如く、ハイブリッドプロモーターを用いて、
トリプシン様酵素構造遺伝子の発現を行わせることもで
きる。上記のプロモーターは、いずれも、既に特性化さ
れており、当業者が熟知しているものであって、合成的
に、あるいは既知のプラスミドから組み立てることがで
きるものである。
【0049】本発明に係るトリプシン様酵素遺伝子の如
き外来性遺伝子をlacプロモーターの下流にクローニ
ングすると、ラクトースによる誘導の結果、タンパク質
の合成速度が著しく大きくなると共に、細胞内にタンパ
ク質性顆粒が形成される。この顆粒のタンパク質組成の
均質性は高く、この顆粒の少くとも50%、多くは80
%(いずれも乾重量%)以上が所望のタンパク質生産物
からなる。この顆粒は、容易に細胞溶解液から単離さ
れ、また、低濃度の尿素、あるいは洗浄剤溶液で洗浄し
ても安定である。洗浄することにより、顆粒に対して非
特異的に結合しているタンパク質が除かれる。
【0050】原核性発現ベクターは、広範囲の宿主生
物、とりわけ、大腸菌、大腸菌K12、大腸菌K12
C600、大腸菌K12 HB101、大腸菌K12
JM109等のグラム陰性菌に適用し得る。
【0051】本発明は、本明細書中に例示した組換えプ
ラスミド或いはウイルスに含まれている実際の選択マー
カーの使用に限定されるものではない。本発明のDNA
化合物(または配列)を含んでいる組換えDNAベクタ
ーあるいはウイルスに用いるのに適当な、真核性ならび
に原核性宿主細胞の、広範囲に及ぶ種々の選択マーカー
が存在している。
【0052】本発明の例示DNA配列、プラスミドおよ
びウイルスには多くの修飾や変更が可能である。例え
ば、遺伝暗号の同義性により、ポリペプチドの暗号領域
全体を通して、ヌクレオチドの置換を行うことができ
る。そのような配列はトリプシン様酵素のアミノ酸配列
またはDNA配列から推定することができ、下記の従来
からの合成法により、組み立てることができる。そのよ
うな合成法は、実質上、イタクラらの方法(Itakura et
al., 1977,サイエンス (Science)198:105
9)ならびにクレアらの方法(Crea et at.,1978,
プロシーディングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンスィーズUSA 75:5765)
に従って行うことができる。従って、本発明は特に例示
したDNA配列、プラスミドおよびウイルスに限定され
るものではない。
【0053】当業者には理解されるであろうが、本発明
における発現ベクターあるいはウイルスは真核性または
原核性いずれの宿主細胞にも用いることができ、そのよ
うにして、トリプシン様酵素活性を有するポリペプチド
を宿主に発現させることができる。宿主細胞内で機能
し、トリプシン様酵素構造遺伝子の転写を駆動するよう
なプロモーターを含有しているベクターでは該宿主細胞
を形質転換または感染すると共に、該宿主細胞がシグナ
ルペプチド(プレペプチド)および/またはプレプロペ
プチドのプロセシングを行うための細胞機構を有してい
るならば、培地から、新規トリプシン様酵素活性を単離
することができる。他の発現状況下、該宿主細胞がシグ
ナルペプチド(プレペプチド)および/またはプレプロ
ペプチドのプロセシングを行うための細胞機構を有して
いないならば、トリプシン様酵素活性を宿主細胞から単
離しなければならない。
【0054】以下、実施例により本発明をさらに具体的
に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定す
るためのものでないことを理解すべきである。
【0055】試薬および実験操作に関する説明 (1)他に断らない限りは、タカラ(Takara)、
ファルマシア(Pharmacia)、ベーリンガー・
マンハイム(Boehringer・Mannhei
m)およびクローンテック(CLONTECH)から得
たDNA修飾酵素(例えば、ampliTaq DNA
ポリメラーゼ)およびキット類を製造業者による指示
の通りに使用する。
【0056】(2)オリゴヌクレオチドは、アプライド
・バイオシステムズ・モデル394DNA/RNA合成
機(Applied Biosystems Mode
l394 DNA/RNA Synthesizer)
で合成し、同社製OPC(Oligonucleoti
de Purification Cartridg
e)カラムによって精製することができる。
【0057】(3)PCR(Polymerase C
hain Reaction:ポリメラーゼ連鎖反応)
は、前述のampliTaq DNA ポリメラーゼを
用いてパーキンエルマー・シータス・インストゥルメン
ツ(Perkin−Elmer Cetus Inst
ruments)社製DNAサーマルサイクラー(DN
A Thermal Cycler)で実施し、DNA
を特異的に増幅することができる。
【0058】(4)大腸菌(E.coli)細胞は、マ
ニアチス(Maniatis)ら[モレキュラー・クロ
ーニング:ア・ラボラトリー・マニュアル(Molec
ular Cloning:A Laboratory
Manual)、コールド・スプリング・ハーバー・
ラボラトリー(Cold Spring Harbor
Laboratory)、1982年]によって記載
されている如くに形質転換することができる。
【0059】(5)プラスミドは、アンピシリン50μ
g/mlを含有しているLブロス寒天培地(1%ペプト
ン、1%NaCl、0.5%酵母エキス、および1.5
%寒天)上の約25cm2 においてプラスミドを保持す
る大腸菌(E.coli)を37℃で一夜培養し、キア
ゲン(QIAGEN)社製キアゲン・プラスミド・キッ
ト(QIAGEN Plasmid Kit)で調製す
ることができる。
【0060】
【実施例】
[実施例1]トリプシン様酵素の単離精製 慢性呼吸器疾患患者喀痰の原液1000mlを、同量の
0.05M Tris―HClバッファー(pH7.
5)、0.3M NaClと混合し、ホモジナイザーに
より氷冷下1分間ホモジナイズした後、遠心分離(19
000rpm)した上清に対し硫安を終濃度40%にな
るように加える。沈殿物を遠心分離(10000rp
m)で除去し、上清中のプロテアーゼをブチル・トヨパ
ール・ゲル(Butyl Toyoperl Gel)
に吸着させた後、5%(NH4 2 SO4 ;10%グリ
セロール、0.05M Tris―HCl(pH7.
5)でプロテアーゼ画分を溶出させた。
【0061】この溶出液に硫安を終濃度65%になるよ
うに加え、遠心分離(10000rpm)して得られた
沈殿を0.05M酢酸バッファー(pH4.0)、10
%グリセロールに溶かし全容量100mlとし、同じバ
ッファー中で透析した。透析液中のプロテアーゼをSP
―トヨパール(SP―Toyoperl)650Mゲル
(Gel)に吸着させ、0.05M酢酸バッファー(p
H4.0)で3回、0.05M酢酸バッファー(pH
4.0)、0.1M NaClで2回洗浄し、0.05
M酢酸バッファー(pH4.0)、10%グリセロー
ル、0.3M NaClでプロテアーゼ画分を溶出させ
た。これに硫安を終濃度80%になるように加え、遠心
分離(8000rpm)により得られた沈殿を0.05
M酢酸バッファー(pH4.0)、10%グリセロール
40mlに溶かし、同じバッファーで透析した。
【0062】透析液を再びSP―トヨパール(SP―T
oyoperl)650Mカラム(1.2×2cm)に
かけ0.05M酢酸バッファー(pH4.0)、10%
グリセロールから0.05M酢酸バッファー(pH4.
5)、10%グリセロール、0.2M NaClまでの
グラジエント溶出によりプロテアーゼ画分を得た。この
溶出液を限外濾過(YM10膜)により約30mlまで
濃縮した後、0.05M Tris―HCl(pH9.
2)、10%グリセロール、0.5M NaClで透析
した。
【0063】透析液をアフィニティークロマトグラフィ
ーで精製した。すなわち、ベンザミジン―セファロース
(Benzamidine-Sepharose )6Bカラムにかけ0.05
MTris―HCl(pH9.2)、10%グリセロー
ル、0.5M NaClで洗浄した後、0.05M酢酸
バッファー(pH4.0)、10%グリセロール、0.
5M NaClで溶出させることにより、精製されたプ
ロテアーゼ溶液を得た。このトリプシン様酵素をSDS
―ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分析した結果分子
量28000に単一バンドとして検出された(図1参
照)。
【0064】分子量マーカーとしては、バイオ・ラッド
・ラボラトリーズ社の下記のものを用いた。 97.4kDa:フォスフォリラーゼb 66.2kDa:アルブミン 42.7kDa:オボアルブミン 31.0kDa:カルボニックアンハイドラーゼ 21.5kDa:ダイズトリプシンインヒビター 14.4kDa:リゾチーム
【0065】[実施例2]トリプシン活性の測定方法 トリプシン用合成基質Boc―Phe―Ser―Arg
―MCA(MCA:Methylcoumarin amide)を100μ
M含有する0.1M Tris―HClバッファー(p
H8.6)1.5mlに対し、実施例1で得られたトリ
プシン様プロテアーゼの溶液を50μl加え、37℃で
1時間インキュベートした。次いで1mlの30%酢酸
を加え生成した7―アミノ―4―メチルクマリン(7―
amino ―4―methylcoumarin:AMC)量を蛍光測定に
より定量し(蛍光440nm、励起光380nm)、酵
素の活性を算出した。 1分間に1pMのAMCを生成
させる活性を1単位と定義する。(1単位=1pM A
MC/min)
【0066】[実施例3]トリプシン様酵素の至適pHの測定 各pHでのトリプシン活性を確認するために以下のバッ
ファーを作成した。 MESバッファー;pH6.0,6.2,6.4,6.
6,6.8 HEPESバッファー;pH6.8,7.0,7.2,
7.4,7.6 Trisバッファー;pH7.4,7.6,7.8,
8.0,8.2,8.4,8.6,8.7,8.8,
9.0,9.2,9.4 夫々のバッファー中で実施例1で得られたトリプシン様
酵素の活性を実施例2記載の方法でトリプシン活性を測
定し、その結果を図2に示す。
【0067】pH8.2〜9.2の範囲で強い活性を示
し、中でもpH8.4,8.6,8.7,8.8の場合
が最も高い活性を示した。
【0068】[実施例4]トリプシン様酵素の基質特異性 (1)合成基質 反応バッファーとして0.1M Tris―HClバッ
ファー(pH8.6)を用い、合成基質として、トリプ
シン用基質(Boc―Phe―Ser―Arg―MC
A、Boc―Gln―Ala―Arg―MCA)、トロ
ンビン用基質(Boc―Val―Pro―Arg―MC
A)、ファクターXa用基質(Boc―Ile―Gln
―Gly―Arg―MCA)、ウロキナーゼ用基質(B
oc―Gln―Gly―Arg―MCA)、プラスミン
用基質(Boc―Val―Leu―Lys―MCA)、
キモトリプシン用基質(Boc―Ala―Ala―Pr
o―Phe―MCA)、エラスターゼ用基質(Suc―
Ala―Pro―Ala―MCA)、コラゲネース用基
質(Suc―Gly―Pro―Leu―Gly―Pro
―MCA)およびロイシンアミノペプチダーゼ用基質
(Leu―MCA)を用い、実施例1で得られたトリプ
シン様酵素の活性を実施例2記載の方法により測定し
た。トリプシン様酵素のBoc―Phe―Ser―Ar
g―MCA(トリプシン用基質)に対する活性を100
%とした時の各基質に対する反応性を表1に示した。ま
た、ヒト好中球エラスターゼとラット肥満細胞由来トリ
プターゼについてもそれぞれSuc―Ala―Pro―
Ala―MCAとSuc―Phe―Ser―Arg―M
CAに対する活性を100%とした時の各基質に対する
反応性を表1に示した。
【0069】その結果、実施例1で得られたトリプシン
様酵素はトリプシン用基質とトロンビン用基質をよく分
解し、キモトリプシン活性、エラスターゼ活性、コラゲ
ネース活性およびロイシンアミノペプチターゼ活性を示
さなかった。また、基質特異性の点で好中球エラスター
ゼとラット肥満細胞由来トリプターゼとは異なってい
た。
【0070】(2)生体基質 生体基質としてIgA、IgG、アルブミン、α1 ―ア
ンチトリプシンフィブリーゲン、VIP(vasoactive i
ntestinal peptide )およびサブスタンスPを用い、こ
れらに実施例1で得られたトリプシン様酵素を反応させ
た後、基質の分解をSDS―ポリアクリルアミドゲル電
気泳動で検出した結果、フィブリノーゲンとVIPだけ
が特異的に分解され、その他の生体基質は分解されなか
った。
【0071】
【表1】
【0072】[実施例5]トリプシン様酵素に対するプロテアーゼ阻害剤の効果 プロテアーゼ阻害剤としてセリンプロテアーゼ阻害剤で
あるDFP(Diisopropyl Fluorophosphate )とPMS
F(Phenylmethyl sulfonyl Fluoride)、トリプシン阻
害剤であるロイペプチン(Leupeptin )とアンチパイン
(Antipain)、エラスチン阻害剤であるエラスチノール
(Elastinol )、ロイシンアミノペプチダーゼ阻害剤で
あるベスタチン(Bestatin)、キモトリプシン阻害剤で
あるアマスタチン(Amastatin )、血中プロテアーゼイ
ンヒビターであるα1 ―アンチトリプシンを用い、実施
例1で得られたトリプシン様酵素、ヒト由来好中球エラ
スターゼ、ラット肥満細胞(Mast cell )由来トリプタ
ーゼに対する阻害効果を測定した。阻害剤の濃度はPM
SFのみ1mMとしその他の阻害剤は10μMとした。
阻害剤と酵素を反応させた後実施例2に記載の方法に従
って酵素活性を測定し阻害剤による酵素活性の阻害率
(%)を求め表2に示した。
【0073】
【表2】
【0074】その結果、トリプシン様酵素はDFP、P
MSF、ロイペプチン(Leupeptin)、アンチパイン(A
ntipain)、α1 ―アンチトリプシンによって阻害され
エラスチノール(Elastinol )、ベスタチン(Bestati
n)、アマスタチン(Amastatin )では阻害されなかっ
た。基質特異性および各阻害剤の阻害効果から判断し
て、トリプシン様酵素はヒト好中球エラスターゼおよび
ラット肥満細胞由来トリプターゼとは異なる性質を示し
た。
【0075】[実施例6]トリプシン様酵素のフィブリノーゲン凝固に対する影響 フィブリノーゲンを0.01M Tris―HClバッ
ファー(pH7.4)、0.01M CaCl2 、0.
15M NaClに2mg/mlとなるように溶解し、
これに実施例1で得られたトリプシン様酵素を活性単位
を変化させて加え、37℃で加温した後、この反応液
0.1mlとスロンビン溶液(2.5単位/ml)0.
1mlとを混合し、凝固時間を測定した。その結果を図
3に示す。トリプシン様酵素の加えた活性単位が増加す
るほど、凝固時間は延長された。
【0076】[実施例7]トリプシン様酵素のN末端アミノ酸配列 実施例1で得られたトリプシン様酵素を、逆相HPLC
(Vydac214TP54)にかけ、アセトニトリル
濃度50.4%で酵素を溶出させた。次いで、溶媒留去
により濃縮し、そのままプロテインシーケンサー(Appl
ied BiosystemsModel477A)によりN末端アミノ酸
配列を解析した。
【0077】その結果トリプシン様酵素のN末端から2
0残基までの配列はIle―Leu―Gly―Gly―
Thr―Glu―Ala―Glu―Glu―Gly―S
er―Trp―Pro―Trp―Gln―Val―Se
r―Leu―Arg―Leuであった。
【0078】[実施例8]喀痰中から単離されたトリプシン様酵素のN末アミノ酸
配列20残基をコードするcDNA59bpのクローニ
ング A.オリゴヌクレオチド混合物TRY−0およびTRY
−00の調製 実施例7で決定されたアミノ酸配列に基づいて、対応す
るコドンの縮重を考慮の上、1〜7番目のアミノ酸をコ
ードしうる配列番号2で示したオリゴヌクレオチド混合
物を設計し、TRY−0と名付けた。また15〜20番
目のアミノ酸をコードしうる配列の相補鎖、すなわち配
列番号3で示したオリゴヌクレオチド混合物を設計し、
TRY−00と名付けた。これらをアプライド・バイオ
システムズ・モデル394DNA/RNA合成機(Ap
plied Biosystems Model 39
4 DNA/RNA Synthesizer)で合成
し、同社製OPC(Oligonucleotide Purification Car
tridge)カラムを用いて精製した。
【0079】B.ヒト気道cDNAに対するPCR 実施例8Aで調製したオリゴヌクレオチド混合物TRY
−0およびTRY−00をプライマーとしてそれぞれ
0.1μgとampliTaq DNAポリメラーゼを
用いて、クローンテック(CLONTECH)社製ヒト
気道 QUICK−Clone cDNA(LOT#2
3022)1ngに対して反応容量20μlでPCRを
行った。PCRは、パーキンエルマー・シータス・イン
ストルメンツ(Perkin−Elmer Cetus
Instruments) 社製、DNAサーマルサイ
クラー(DNA Thermal Cycler)を用
い、反応サイクルは94℃ 1分、57℃ 1分30
秒、72℃ 2分を35回繰り返すこととし、最後に7
2℃で7分間インキュベートし、PCR反応混合物を得
た。
【0080】C.59bpPCR増幅産物フラグメント
の調製 実施例8Bで得たPCR反応混合物20μlに等容量の
クロロホルムを加えて激しく攪拌した。次いで遠心して
上層の水相を新しいチューブに移した。この溶液に終濃
度が0.3Mになる量のNaOAcと2.5容量のエタ
ノールを加えて混合した。得られた溶液を−80℃に2
0分間置き、次いで遠心してDNAをペレット化した。
ペレットを70%エタノールでリンスした後、10μl
のTE緩衝液(10mMトリス−HClpH8.0およ
び1mM EDTA)に溶解し、5.6%ポリアクリル
アミドゲル(29:1、アクリルアミド:ビス−アクリ
ルアミド)電気泳動にかけ、59bpDNAフラグメン
トが他のPCR産物から分離されるまで泳動させた。ゲ
ルをまずエチジウムブロマイドの希薄溶液で染色し、次
いでこのゲルを紫外線下で観察することにより、DNA
バンドを調べた。
【0081】59bpフラグメントを含む領域をゲルか
ら切り取り、マイクロ遠心チューブ内に入れて小片にく
ずした。このゲル小片の入ったマイクロ遠心チューブ内
に抽出緩衝液(500mM NH4 OAc:0.1%S
DS:および1mM EDTA、pH7.5)400μ
lを加え、37℃で一夜置いた。遠心して残渣をペレッ
ト化し、上清を新しいチューブに移した。この上清に終
濃度が0.3Mになる量のNaOAcと2.5容量のエ
タノールを加えて混合した。得られた溶液を−80℃に
20分間置き、次いで遠心してDNAをペレット化し
た。ペレットを70%エタノールでリンスした後、この
精製(純化)フラグメントを10μlのTE緩衝液に溶
解した。
【0082】D.プラスミドp59−14の組み立て 実施例8Cで得たフラグメントをファルマシア社製シュ
アクローンライゲーションキット(SureClone
Ligation Kit)を用いてプラスミドベク
ターpUC18のSmaI切断部位に平滑末端で連結し
た。さらにこのプラスミドでタカラ社製コンピテント
E.coli JM109細胞を、マニアチス(Man
iatis)ら〔モレキュラー・クローニング:ア・ラ
ボラトリー・マニュアル(Molecular Clo
ning:A Laboratory Manua
l)、コールド・スプリング・ハーバー・ラボラトリー
(Cold Spring Harbor Labor
atory)、1982年〕による記載に従い、形質転
換した。
【0083】得られた形質転換体からそのアンピシリン
耐性表現型、ならびにプラスミドベクターpUC18の
SmaI切断部位近傍の配列を持つプライマーを用いた
挿入部分を増幅させるPCRの産物の長さによってp5
9−14クローンを選択し、ポジティブクローンからプ
ラスミドを調製することによりp59−14を得た。プ
ラスミドの調製は、アンピシリン50μg/mlを含有
しているLブロス寒天培地(1%ペプトン、1%NaC
l、0.5%酵母エキス、および1.5%寒天)上の約
25cm2 においてプラスミドを保持する大腸菌(E.
coli)を37℃で一夜培養し、キアゲン(QIAG
EN)社製キアゲン・プラスミド・キット(QIAGE
N Plasmid Kit)で行った。
【0084】E.プラスミドp59−14挿入部のDN
A配列決定 実施例8Dで得たプラスミドp59−14の挿入部につ
いてジデオキシ法[サンガー(Sanger)ら、プロ
ク・ナトル・アカド・サイ・USA(Proc.Nat
l.Acad.Sci.USA)74:5463〜54
67頁、1977年〕によって配列決定した。プラスミ
ドp59−14挿入部のDNA配列を配列番号4に示
す。この59bpの挿入部は、喀痰中から単離されたト
リプシン様酵素のN末アミノ酸配列19残基をコードし
ており、所望するトリプシン様酵素cDNAの一部であ
ると同定した。
【0085】[実施例9]喀痰中から単離されたトリプシン様酵素をコードするc
DNA領域のクローニング A.オリゴヌクレオチドTRY−1、TRY−8、TR
Y−10およびTRY−11の調製 実施例8で決定されたトリプシン様酵素をコードするc
DNAの一部の配列に基づいて、配列番号4の1番目の
Aから23番目のAに相当する配列番号5で示したオリ
ゴヌクレオチドを設計し、TRY−1と名付けた。同様
に配列番号4の16番目のGから40番目のTに相当す
る配列番号6で示したオリゴヌクレオチドを設計し、T
RY−8と名付けた。またpoly(A)+ RNAの
3’末端にアニールすることができる配列番号7で示し
たオリゴヌクレオチドを設計し、TRY−10と名付け
た。さらにTRY−10の5’末端側19残基に同一の
配列番号8で示したオリゴヌクレオチドを設計し、TR
Y−11と名付けた。
【0086】これらをアプライド・バイオシステムズ・
モデル394DNA/RNA合成機で合成し、同社製O
PCカラムを用いて精製した。
【0087】B.TRY−10によるヒト気道poly
(A)+ RNAに対する一本鎖cDNAの調製 クローンテック(CLONTECH)から得たヒト気道
poly(A)+ RNA(LOT#26105)10
ngを9μlの水溶液とした。この溶液を65℃、3分
間インキュベートした後、直ちに氷浴中に5分間置い
た。この溶液に対してベーリンガー・マンハイム社製c
DNA合成キット(cDNA Synthesis K
it)を用いて、実施例9Aで調製したオリゴヌクレオ
チドTRY−10の10ngをプライマーとして反応容
量20μlで一本鎖cDNAを調製した。
【0088】C.喀痰中から単離されたトリプシン様酵
素をコードするcDNA領域のPCRによる増幅 実施例9Aで調製したオリゴヌクレオチドTRY−1お
よびTRY−11をプライマーとしてそれぞれ0.1μ
gとampliTaq DNAポリメラーゼを用いて、
実施例9Bで得たヒト気道poly(A)+ RNAを
鋳型とした一本鎖cDNAの1/10量に対して反応容
量20μlでPCRを行った。反応サイクルは94℃、
1分;57℃、1分30秒;72℃、2分を35回繰り
返すこととし、最後に72℃で7分間インキュベート
し、第一次PCR反応混合物を得た。
【0089】さらにこのPCR反応混合物の1/40量
に対して、実施例9Aで調製したオリゴヌクレオチドT
RY−8およびTRY−10をプライマーとしてそれぞ
れ0.1μgおよび0.175μgとampliTaq
DNAポリメラーゼを用いて、反応容量20μlでP
CRを行った。反応サイクルは94℃、1分;57℃、
1分30秒;72℃、2分を35回繰り返すこととし、
最後に72℃で7分間インキュベートし、第二次PCR
反応混合物を得た。この第二次PCR反応混合物中に
は、約900bpのDNAが選択的に増幅されているこ
とを5.6%ポリアクリルアミドゲル電気泳動により確
認した。
【0090】D.第二次PCR増幅産物フラグメントの
調製 実施例9Cで得た第二次PCR反応混合物20μlに等
容量のクロロホルムを加えて激しく攪拌した。次いで遠
心して上層の水相を新しいチューブに移した。この溶液
に終濃度が0.3Mになる量のNaOAcと2.5容量
のエタノールを加えて混合した。得られた溶液を−80
℃に20分間置き、次いで遠心してDNAをペレット化
した。ペレットを70%エタノールでリンスした後、1
0μlのTE緩衝液に溶解し、2%低融点アガロースゲ
ル電気泳動にかけ、約900bpDNAフラグメントが
他のPCR産物から分離されるまで泳動させた。ゲルを
まずエチジウムブロマイドの希薄溶液で染色し、次いで
このゲルを紫外線下で観察することにより、DNAバン
ドを調べた。
【0091】約900bpフラグメントを含む領域をゲ
ルから切り取り、マイクロ遠心チューブ内に入れた。こ
のゲル断片50mgの入ったマイクロ遠心チューブ内に
TE緩衝液を総容量が400μlとなるように加え、6
5℃でアガロースゲルが溶解するまでインキュベートし
た。この溶液に、あらかじめ65℃にしたTE緩衝液飽
和フェノールを等容量加えて激しく攪拌した。次いで遠
心して上層の水相を新しいチューブに移した。この操作
を再度繰り返した。さらにこの溶液に等容量のクロロホ
ルムを加えて激しく攪拌した。次いで遠心して上層の水
相を新しいチューブに移した。この溶液に終濃度が0.
3Mになる量のNaOAcと2.5容量のエタノールを
加えて混合した。得られた溶液を−80℃に20分間置
き、次いで遠心してDNAをペレット化した。ペレット
を70%エタノールでリンスした後、この精製(純化)
フラグメントを10μlのTE緩衝液に溶解した。
【0092】E.プラスミドp19−33の組み立て 実施例9Dで得たフラグメントをファルマシア社製シュ
アクローンライゲーションキット(SureClone
Ligation Kit)を用いてプラスミドベク
ターpUC18のSmaI切断部位に平滑末端で連結し
た。さらにこのプラスミドでタカラ社製コンピテント
E.coli JM109細胞を形質転換した。得られ
た形質転換体からそのアンピシリン耐性表現型、ならび
にプラスミドベクターpUC18のSmaI切断部位近
傍の配列を持つプライマーを用いた挿入部分を増幅させ
るPCRの産物の長さによってp19−33クローンを
選択し、ポジティブクローンからプラスミドを調製する
ことによりp19−33を得た。
【0093】F.プラスミドp19−33挿入部のDN
A配列決定 実施例9Eで得たプラスミドp19−33の挿入部につ
いてジデオキシ法[サンガー(Sanger)ら、Pr
oc.Natl.Acad.Sci.USA74:54
63〜5467頁、1977年]によって配列決定し
た。プラスミドp19−33挿入部のDNA配列を配列
番号9に示す。この901bpの挿入部は、喀痰中から
単離されたトリプシン様酵素のN末アミノ酸配列20残
基の一部をコードしており、所望するトリプシン様酵素
cDNAの一部であると同定した。
【0094】[実施例10]トリプシン様酵素cDNA上流域のクローニング A.オリゴヌクレオチドTRY−25、およびTRY−
26の調製 実施例9で決定されたトリプシン様酵素をコードするc
DNAの一部の配列に基づいて、配列番号9の127番
目のAから151番目のTまでの配列に相補的な配列番
号10で示したオリゴヌクレオチドを設計し、TRY−
25と名付けた。同様に配列番号9の83番目のAから
107番目のAまでの配列に相補的な配列番号11で示
したオリゴヌクレオチドを設計し、TRY−26と名付
けた。
【0095】これらをアプライド・バイオシステムズ・
モデル394DNA/RNA合成機で合成し、アプライ
ド・バイオシステムズ社製OPCカラムを用いて精製し
た。
【0096】B.TRY−25によるヒト気道poly
(A)+ RNAのアンカー連結一本鎖cDNAの調製 クローンテック(CLONTECH)から得たヒト気道
poly(A)+ RNA(LOT#29099)2μ
gに対してクローンテック(CLONTECH)社製
5’−AmpliFINDER RACE キットを用
いて、実施例10Aで調製したオリゴヌクレオチドTR
Y−25の83ngをプライマーとして逆転写反応を行
い、一本鎖cDNAを合成した。続いて反応混液中のR
NAをアルカリ水解後中和し、キット中に含まれるガラ
スパウダーを用いて一本鎖cDNAを精製した。この一
本鎖cDNAの3’末端にキット中の配列番号12に示
したアンプリファインダーアンカー(AmpliFIN
DER anchor)をT4 RNA リガーゼによ
って連結した。
【0097】C.トリプシン様酵素cDNA上流域のP
CRによる増幅 実施例10Aで調製したオリゴヌクレオチドTRY−2
6および配列番号13に示したクローンテック(CLO
NTECH)社製5’−AmpliFINDER RA
CE キット中に含まれるアンプリファインダーアンカ
ープライマー(AmpliFINDER anchor
primer)をそれぞれ終濃度0.2μMのプライ
マーとしてampliTaq DNAポリメラーゼを用
いて、実施例10Bで得たヒト気道poly(A)+
RNAのアンカー連結一本鎖cDNAの1/100量に
対して反応容量50μlでPCRを行った。反応サイク
ルは94℃、45秒;60℃、45秒;72℃、2分を
35回繰り返すこととし、最後に72℃で7分間インキ
ュベートし、PCR反応混合物を得た。このPCR反応
混合物中には、約790bpのDNAが選択的に増幅さ
れていることを5.6%ポリアクリルアミドゲル電気泳
動により確認した。
【0098】D.PCR増幅産物フラグメントの調製 実施例10Cで得たPCR反応混合物40μlに等容量
のクロロホルムを加えて激しく攪拌した。次いで遠心し
て上層の水相を新しいチューブに移した。この溶液に終
濃度が0.3Mになる量のNaOAcと2.5容量のエ
タノールを加えて混合した。得られた溶液を−80℃に
20分間置き、次いで遠心してDNAをペレット化し
た。ペレットを70%エタノールでリンスした後、10
μlのTE緩衝液に溶解し、5.6%ポリアクリルアミ
ドゲル(29:1、アクリルアミド:ビス−アクリルア
ミド)電気泳動にかけ、約790bpDNAフラグメン
トが他のPCR産物から分離されるまで泳動させた。ゲ
ルをまずエチジウムブロマイドの希薄溶液で染色し、次
いでこのゲルを紫外線下で観察することにより、DNA
バンドを調べた。
【0099】約790bpフラグメントを含む領域をゲ
ルから切り取り、マイクロ遠心チューブ内に入れて小片
にくずした。このゲル小片の入ったマイクロ遠心チュー
ブ内に抽出緩衝液(500mM NH4 OAc:0.1
%SDS:および1mM EDTA、pH7.5)40
0μlを加え、37℃で一夜置いた。遠心して残渣をペ
レット化し、上清を新しいチューブに移した。この上清
に終濃度が0.3Mになる量のNaOAcと2.5容量
のエタノールを加えて混合した。得られた溶液を−80
℃に20分間置き、次いで遠心してDNAをペレット化
した。ペレットを70%エタノールでリンスした後、こ
の精製(純化)フラグメントを10μlのTE緩衝液に
溶解した。
【0100】E.プラスミドp5−119の組み立て 実施例10Dで得たフラグメントをファルマシア社製シ
ュアクローンライゲーションキット(SureClon
e Ligation Kit)を用いてプラスミドベ
クターpUC18のSmaI切断部位に平滑末端で連結
した。さらにこのプラスミドでタカラ社製コンピテント
E.coli JM109細胞を形質転換した。得られ
た形質転換体からそのアンピシリン耐性表現型、ならび
にプラスミドベクターpUC18のSmaI切断部位近
傍の配列を持つプライマーを用いた挿入部分を増幅させ
るPCRの産物の長さによってp5−119クローンを
選択し、ポジティブクローンからプラスミドを調製する
ことによりp5−119を得た。
【0101】F.プラスミドp5−119挿入部のDN
A配列決定 実施例10Eで得たプラスミドp5−119の挿入部に
ついてジデオキシ法[サンガー(Sanger)ら、プ
ロク・ナトル・アカド・サイ・USA(Proc.Na
tl.Acad.Sci.USA)74:5463〜5
467頁、1977年]によって配列決定した。プラス
ミドp5−119挿入部のDNA配列を配列番号14に
示す。この789bpの挿入部は、喀痰中から単離され
たトリプシン様酵素のN末アミノ酸配列20残基をコー
ドする領域を含んでおり、所望するトリプシン様酵素c
DNAの一部であると同定した。
【0102】[実施例11]トリプシン様酵素遺伝子cDNA配列の決定 実施例9および10で決定された配列の重複する部分1
07bpを同定し、その同一性を確認した。配列分析に
より、これらを重ね合わせた配列は喀痰中より単離され
たトリプシン様酵素のN末20残基のアミノ酸をコード
する領域を含んでいることを確認した。以上より配列を
連結し、所望するトリプシン様酵素遺伝子cDNA配列
を決定した。このDNA及びアミノ酸配列を配列番号1
5に示す。
【0103】[実施例12]プラスミドpPHAT1の組み立て 実施例9で得たプラスミドp19―33および実施例1
0で得たプラスミドp5―119を別々にSphIおよ
びBstXIで切断した。p19―33由来約3.6K
bのSphI―BstXI断片ならびにp5―119由
来約0.7KbのSphI―BstXI断片をアガロー
ス電気泳動により分離回収した。これら2種のSphI
―BstXI断片についてライゲーション反応を行い、
これを用いて大腸菌JM109株を形質転換した。数個
の形質転換体よりプラスミドを調製することにより、プ
ラスミドpPHAT1を得た。(図4参照)。
【0104】[実施例13]トリプシン様酵素をコードするcDNAを挿入した組換
えベクターの組み立て 発現用ベクターpBlueBacIII (Invitrogen)を
使用した。このベクターとしてpBlueBacIII の
配列を配列番号16に示し、制限サイトおよび機能地図
を添付の図5に示す。図5に示されるように、pBlu
eBacIII は相同組換え用のAcMNPV DNA断
片をrecombination Sequenceとして有している。このA
cMNPV遺伝子(Autographa californica multiple
nuclearpolyhedrosis virus遺伝子)は下記文献に紹介
されている。 R. D. Posse et al., Virology, 185(1991)p
p. 229−241 このpBlueBacIII をBamHIおよびHind
III で切断し、これに配列番号17および18に示した
2種の一本鎖DNAをアニーリングすることにより得た
BamHI―NdeI断片、ならびにpPHAT1をN
deIおよびHindIII で切断、アガロース電気泳動
により分離回収したNdeI−HindIII 断片をライ
ゲーションした。これを用いて大腸菌HB101株を形
質転換した。数個の形質転換体よりプラスミドを調製す
ることにより相同組換え用ベクターpBacPHAT1
を得た(図6参照)。
【0105】[実施例14]組換えバキュロウイルスの調製 AcMNPVをEco81Iにて一ケ所切断して直鎖に
したもの14ngとpBacPHAT1 1μgを混合
し滅菌水にて8μlにした。これに滅菌水で2倍に希釈
したリポフェクチン(GIBCO社)を等量加えて室温
で15分間静置し、次いでこれを35mlディッシュ中
に昆虫細胞SF−9 1×106 個を含有する無血清培
地EX−CELL400(JRH Bio Science )1.5m
lに添加した。3日間培養した後、培地を回収し、それ
を10倍、100倍など適当に希釈し、単層培養したS
F―9に感染させプラークを形成させた。3日間培養し
た後、培地中にX―galを添加し、翌日、青く染色さ
れた組換えバキュロウイルスと無色透明な非組換えバキ
ュロウイルスを選別した。青く染色されたプラークをパ
スツールビペットで吸い取り培地中に懸濁、その後この
ウイルス液を再び適当に希釈し、昆虫細胞に感染させ培
養を行った。このようにして出現するプラークがすべて
青く染色されるまで純化を繰り返した。こうして得られ
た組換えバキュロウイルスを#1B3と命名した。
【0106】[実施例15]組換えバキュロウイルスによるトリプシン様酵素の製造 SF―9細胞を単層で5×106 個/mlの密度まで生
育させ、培地を除去した後、細胞あたり2〜5pfuの
#1B3を含む無血清培地を加えて感染させ、4日間培
養し、トリプシン様酵素を発現させた。発現したタンパ
ク質の確認は、SDS―PAGEおよび抗トリプシン様
酵素ペプチド抗体を用いたウエスタンブロット法(Ana
l. Biochem., 112,195−203,1981)に
よって行った。
【0107】遠心分離(約500xg)で上清と細胞を
分離し、上清は限外ろ過(フジフィルター フィルトロ
ン ミニセット 分画分子量300kDa)によりウイ
ルスを除去した後、50mMトリス塩酸−500mM塩
化ナトリウム緩衝液(pH8.0)に一晩透析あるいは
希釈した。細胞は50mMトリス塩酸―500mM塩化
ナトリウム緩衝液(pH8.0)に懸濁し、終濃度が1
%となるようにTritonX―100を加え、0℃に
60分間置き、細胞を溶解した。細胞残渣を遠心分離し
た後、50mMトリス塩酸―500mM塩化ナトリウム
緩衝液(pH8.0)に一晩透析あるいは希釈した。こ
れらの溶液を50mMトリス塩酸―500mM塩化ナト
リウム緩衝液(pH8.0)で平衡化したベンザミジン
アフィニティーカラム(Pharmacia )にロードし、同緩
衝液で洗浄後、10mM塩酸―500mM塩化ナトリウ
ム溶液(pH2.0)で溶出させた。各フラクションに
ついて実施例2に示した方法によりトリプシン様酵素活
性を測定検出し(図7参照)、メインピークを集め、S
DS―PAGEを行い分子量約28kDaタンパク質を
検出し、抗トリプシン様酵素ペプチド抗体を用いたウエ
スタンブロット法によって、この28kDaタンパク質
がトリプシン様酵素であることを確認した。
【0108】かくして得られた精製トリプシン様酵素は
SDS―PAGEで1バンドある。感染細胞から精製し
たトリプシン様酵素のSDS―PAGE及びウエスタン
ブロットの結果を図8に示す。
【0109】この精製サンプルのN末端アミノ酸配列を
プロテインシーケンサー(AppliedBiosystems Model
477A)により決定したところ、天然のトリプシン様
酵素の配列と一致した。
【0110】[参考例]抗トリプシン様酵素ペプチドポリクローナル抗体の作成 成熟トリプシン様酵素1から19残基までの配列のN末
端にシステインを有する20残基のペプチドをペプチド
シンセサイザー(Applide Biosystems Model431A)
にて化学合成した。この合成ペプチドを10mMリン酸
緩衝液(pH7.5)に溶解し(10mg/ml)、1
0mgのマレイミド活性化ヘモシアニン(Boehringer M
annheim Biochemica)と25℃で2時間インキュベート
した後、反応溶液を10mMリン酸緩衝液(pH7.
5)に対して透析した。ヘモシアニンに結合させたペプ
チドを家兎の皮下に投与(0.5mg/1回)した。投
与は2週間おきに6回繰り返した。全血を採取、血清を
調製した後、プロテインA―セファロース―4B(Phar
macia )カラムで精製して抗トリプシン様酵素ペプチド
ポリクローナル抗体を得た。
【配列表】
【0111】配列番号:1 配列の長さ:20 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド フラグメント型:N末端フラグメント 起源 生物名:Homo sapiens 配列 Ile Leu Gly Gly Thr Glu Ala Glu Glu Gly Ser Trp Pro Trp Gln Val 1 5 10 15 Ser Leu Arg Leu 20
【0112】配列番号:2 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列の特徴 6、12、15 E /NはC又はI(イノシン)を意
味する。 配列 ATCYTNGGRG GNACNGAGGC 20
【0113】配列番号:3 配列の長さ:17 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ARKCKMAGGC TSACYTG 17
【0114】配列番号:4 配列の長さ:59 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Homo sapiens 組織の種類:気道 配列 ATCTTGGGGG GCACGGAGGC TGAGGAGGGA AGCTGGCCGT GGCAAGTCAG CCTGCGATT 59
【0115】配列番号:5 配列の長さ:23 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ATCTTGGGGG GCACGGAGGC TGA 23
【0116】配列番号:6 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GAGGCTGAGG AGGGAAGCTG GCCGT 25
【0117】配列番号:7 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GACTCGAGTC GACATCGATT TTTTTTTTTT TTTTT 35
【0118】配列番号:8 配列の長さ:19 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GACTCGAGTC GACATCGAT 19
【0119】配列番号:9 配列の長さ:901 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Homo sapiens 組織の種類:気道 配列 GAGGCTGAGG AGGGAAGCTG GCCGTGGCAA GTCAGTCTGC GGCTCAATAA TGCCCACCAC 60 TGTGGAGGCA GCCTGATCAA TAACATGTGG ATCCTGACAG CAGCTCACTG CTTCAGAAGC 120 AACTCTAATC CTCGTGACTG GATTGCCACG TCTGGTATTT CCACAACATT TCCTAAACTA 180 AGAATGAGAG TAAGAAATAT TTTAATTCAT AACAATTATA AATCTGCAAC TCATGAAAAT 240 GACATTGCAC TTGTGAGACT TGAGAACAGT GTCACCTTTA CCAAAGATAT CCATAGTGTG 300 TGTCTCCCAG CTGCTACCCA GAATATTCCA CCTGGCTCTA CTGCTTATGT AACAGGATGG 360 GGCGCTCAAG AATATGCTGG CCACACAGTT CCAGAGCTAA GGCAAGGACA GGTCAGAATA 420 ATAAGTAATG ATGTATGTAA TGCACCACAT AGTTATAATG GAGCCATCTT GTCTGGAATG 480 CTGTGTGCTG GAGTACCTCA AGGTGGAGTG GACGCATGTC AGGGTGACTC TGGTGGCCCA 540 CTAGTACAAG AAGACTCACG GCGGCTTTGG TTTATTGTGG GGATAGTAAG CTGGGGAGAT 600 CAGTGTGGCC TGCCGGATAA GCCAGGAGTG TATACTCGAG TGACAGCCTA CCTTGACTGG 660 ATTAGGCAAC AAACTGGGAT CTAGTGCAAC AAGTGCATCC CTGTTGCAAA GTCTGTATGC 720 AGGTGTGCCT GTCTTAAATT CCAAAGCTTT ACATTTCAAC TGAAAAAGAA ACTAGAAATG 780 TCCTAATTTA ACATCTTGTT ACATAAATAT GGTTTAACAA ACACTGTTTA ACCTTTCTTT 840 ATTATTAAAG GTTTTCTATT TTCTCCAAAA AAAAAAAAAA AAATCGATGT CGACTCGAGT 900 C 901
【0120】配列番号:10 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 ACGTGGCAAT CCAGTCACGA GGATT 25
【0121】配列番号:11 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 TGAGCTGCTG TCAGGATCCA CATGT 25
【0122】配列番号:12 配列の長さ:35 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴 35 S /NはGをアミノ基で修飾したもの 配列 CACGAATTCA CTATCGATTC TGGAACCTTC AGAGN 35
【0123】配列番号:13 配列の長さ:38 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 CTGGTTCGGC CCACCTCTGA AGGTTCCAGA ATCGATAG 38
【0124】配列番号:14 配列の長さ:789 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Homo sapiens 組織の種類:気道 配列 CTGGTTCGGC CCACCTCTGA AGGTTCCAGA ATCGATAGTG AATTCGTGGA GTGGGAATCT 60 CAAAGCAGTT GAGTAGGCAG AAAAAAGAAC CTCTTCATTA AGGATTAAAA TGTATAGGCC 120 AGCACGTGTA ACTTCGACTT CAAGATTTCT GAATCCATAT GTAGTATGTT TCATTGTCGT 180 CGCAGGGGTA GTGATCCTGG CAGTCACCAT AGCTCTACTT GTTTACTTTT TAGCTTTTGA 240 TCAAAAATCT TACTTTTATA GGAGCAGTTT TCAACTCCTA AATGTTGAAT ATAATAGTCA 300 GTTAAATTCA CCAGCTACAC AGGAATACAG GACTTTGAGT GGAAGAATTG AATCTCTGAT 360 TACTAAAACA TTCAAAGAAT CAAATTTAAG AAATCAGTTC ATCAGAGCTC ATGTTGCCAA 420 ACTGAGGCAA GATGGTAGTG GTGTGAGAGC GGATGTTGTC ATGAAATTTC AATTCACTAG 480 AAATAACAAT GGAGCATCAA TGAAAAGCAG AATTGAGTCT GTTTTACGAC AAATGCTGAA 540 TAACTCTGGA AACCTGGAAA TAAACCCTTC AACTGAGATA ACATCACTTA CTGACCAGGC 600 TGCAGCAAAT TGGCTTATTA ATGAATGTGG GGCCGGTCCA GACCTAATAA CATTGTCTGA 660 GCAGAGAATC CTTGGAGGCA CTGAGGCTGA GGAGGGAAGC TGGCCGTGGC AAGTCAGTCT 720 GCGGCTCAAT AATGCCCACC ACTGTGGAGG CAGCCTGATC AATAACATGT GGATCCTGAC 780 AGCAGCTCA 789
【0125】配列番号:15 配列の長さ:1517 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 生物名:Homo sapiens 組織の種類:気道 配列の特徴 62..1315 P CDS 62..619 P sig peptide 620..1315 E mat peptide 配列 GA GTGGGAATCT 12 CAAAGCAGTT GAGTAGGCAG AAAAAAGAAC CTCTTCATTA AGGATTAAA ATG TAT AGG 70 Met Tyr Arg -185 CCA GCA CGT GTA ACT TCG ACT TCA AGA TTT CTG AAT CCA TAT GTA GTA 118 Pro Ala Arg Val Thr Ser Thr Ser Arg Phe Leu Asn Pro Tyr Val Val -180 -175 -170 TGT TTC ATT GTC GTC GCA GGG GTA GTG ATC CTG GCA GTC ACC ATA GCT 166 Cys Phe Ile Val Val Ala Gly Val Val Ile Leu Ala Val Thr Ile Ala -165 -160 -155 CTA CTT GTT TAC TTT TTA GCT TTT GAT CAA AAA TCT TAC TTT TAT AGG 214 Leu Leu Val Tyr Phe Leu Ala Phe Asp Gln Lys Ser Tyr Phe Tyr Arg -150 -145 -140 AGC AGT TTT CAA CTC CTA AAT GTT GAA TAT AAT AGT CAG TTA AAT TCA 262 Ser Ser Phe Gln Leu Leu Asn Val Glu Tyr Asn Ser Gln Leu Asn Ser -135 -130 -125 -120 CCA GCT ACA CAG GAA TAC AGG ACT TTG AGT GGA AGA ATT GAA TCT CTG 310 Pro Ala Thr Gln Glu Tyr Arg Thr Leu Ser Gly Arg Ile Glu Ser Leu -115 -110 -105 ATT ACT AAA ACA TTC AAA GAA TCA AAT TTA AGA AAT CAG TTC ATC AGA 358 Ile Thr Lys Thr Phe Lys Glu Ser Asn Leu Arg Asn Gln Phe Ile Arg -100 -95 -90 GCT CAT GTT GCC AAA CTG AGG CAA GAT GGT AGT GGT GTG AGA GCG GAT 406 Ala His Val Ala Lys Leu Arg Gln Asp Gly Ser Gly Val Arg Ala Asp -85 -80 -75 GTT GTC ATG AAA TTT CAA TTC ACT AGA AAT AAC AAT GGA GCA TCA ATG 454 Val Val Met Lys Phe Gln Phe Thr Arg Asn Asn Asn Gly Ala Ser Met -70 -65 -60 AAA AGC AGA ATT GAG TCT GTT TTA CGA CAA ATG CTG AAT AAC TCT GGA 502 Lys Ser Arg Ile Glu Ser Val Leu Arg Gln Met Leu Asn Asn Ser Gly -55 -50 -45 -40 AAC CTG GAA ATA AAC CCT TCA ACT GAG ATA ACA TCA CTT ACT GAC CAG 550 Asn Leu Glu Ile Asn Pro Ser Thr Glu Ile Thr Ser Leu Thr Asp Gln -35 -30 -25 GCT GCA GCA AAT TGG CTT ATT AAT GAA TGT GGG GCC GGT CCA GAC CTA 598 Ala Ala Ala Asn Trp Leu Ile Asn Glu Cys Gly Ala Gly Pro Asp Leu -20 -15 -10 ATA ACA TTG TCT GAG CAG AGA ATC CTT GGA GGC ACT GAG GCT GAG GAG 646 Ile Thr Leu Ser Glu Gln Arg Ile Leu Gly Gly Thr Glu Ala Glu Glu -5 1 5 GGA AGC TGG CCG TGG CAA GTC AGT CTG CGG CTC AAT AAT GCC CAC CAC 694 Gly Ser Trp Pro Trp Gln Val Ser Leu Arg Leu Asn Asn Ala His His 10 15 20 25 TGT GGA GGC AGC CTG ATC AAT AAC ATG TGG ATC CTG ACA GCA GCT CAC 742 Cys Gly Gly Ser Leu Ile Asn Asn Met Trp Ile Leu Thr Ala Ala His 30 35 40 TGC TTC AGA AGC AAC TCT AAT CCT CGT GAC TGG ATT GCC ACG TCT GGT 790 Cys Phe Arg Ser Asn Ser Asn Pro Arg Asp Trp Ile Ala Thr Ser Gly 45 50 55 ATT TCC ACA ACA TTT CCT AAA CTA AGA ATG AGA GTA AGA AAT ATT TTA 838 Ile Ser Thr Thr Phe Pro Lys Leu Arg Met Arg Val Arg Asn Ile Leu 60 65 70 ATT CAT AAC AAT TAT AAA TCT GCA ACT CAT GAA AAT GAC ATT GCA CTT 886 Ile His Asn Asn Tyr Lys Ser Ala Thr His Glu Asn Asp Ile Ala Leu 75 80 85 GTG AGA CTT GAG AAC AGT GTC ACC TTT ACC AAA GAT ATC CAT AGT GTG 934 Val Arg Leu Glu Asn Ser Val Thr Phe Thr Lys Asp Ile His Ser Val 90 95 100 105 TGT CTC CCA GCT GCT ACC CAG AAT ATT CCA CCT GGC TCT ACT GCT TAT 982 Cys Leu Pro Ala Ala Thr Gln Asn Ile Pro Pro Gly Ser Thr Ala Tyr 110 115 120 GTA ACA GGA TGG GGC GCT CAA GAA TAT GCT GGC CAC ACA GTT CCA GAG 1030 Val Thr Gly Trp Gly Ala Gln Glu Tyr Ala Gly His Thr Val Pro Glu 125 130 135 CTA AGG CAA GGA CAG GTC AGA ATA ATA AGT AAT GAT GTA TGT AAT GCA 1078 Leu Arg Gln Gly Gln Val Arg Ile Ile Ser Asn Asp Val Cys Asn Ala 140 145 150 CCA CAT AGT TAT AAT GGA GCC ATC TTG TCT GGA ATG CTG TGT GCT GGA 1126 Pro His Ser Tyr Asn Gly Ala Ile Leu Ser Gly Met Leu Cys Ala Gly 155 160 165 GTA CCT CAA GGT GGA GTG GAC GCA TGT CAG GGT GAC TCT GGT GGC CCA 1174 Val Pro Gln Gly Gly Val Asp Ala Cys Gln Gly Asp Ser Gly Gly Pro 170 175 180 185 CTA GTA CAA GAA GAC TCA CGG CGG CTT TGG TTT ATT GTG GGG ATA GTA 1222 Leu Val Gln Glu Asp Ser Arg Arg Leu Trp Phe Ile Val Gly Ile Val 190 195 200 AGC TGG GGA GAT CAG TGT GGC CTG CCG GAT AAG CCA GGA GTG TAT ACT 1270 Ser Trp Gly Asp Gln Cys Gly Leu Pro Asp Lys Pro Gly Val Tyr Thr 205 210 215 CGA GTG ACA GCC TAC CTT GAC TGG ATT AGG CAA CAA ACT GGG ATC 1315 Arg Val Thr Ala Tyr Leu Asp Trp Ile Arg Gln Gln Thr Gly Ile 220 225 230 TAGTGCAACA AGTGCATCCC TGTTGCAAAG TCTGTATGCA GGTGTGCCTG TCTTAAATTC 1375 CAAAGCTTTA CATTTCAACT GAAAAAGAAA CTAGAAATGT CCTAATTTAA CATCTTGTTA 1435 CATAAATATG GTTTAACAAA CACTGTTTAA CCTTTCTTTA TTATTAAAGG TTTTCTATTT 1495 TCTCCAAAAA AAAAAAAAAA AA 1517
【0126】配列番号:16 配列の長さ:10241 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:環状 配列の種類:他の核酸 ベクターDNA 配列 GCAGTTCGTT GACGCCTTCC TCCGTGTGGC CGAACACGTC GAGCGGGTGG TCGATGACCA 60 GCGGCGTGCC GCACGCGACG CACAAGTATC TGTACACCGA ATGATCGTCG GGCGAAGGCA 120 CGTCGGCCTC CAAGTGGCAA TATTGGCAAA TTCGAAAATA TATACAGTTG GGTTGTTTGC 180 GCATATCTAT CGTGGCGTTG GGCATGTACG TCCGAACGTT GATTTGCATG CAAGCCGAAA 240 TTAAATCATT GCGATTAGTG CGATTAAAAC GTTGTACATC CTCGCTTTTA ATCATGCCGT 300 CGATTAAATC GCGCAATCGA GTCAAGTGAT CAAAGTGTGG AATAATGTTT TCTTTGTATT 360 CCCGAGTCAA GCGCAGCGCG TATTTTAACA AACTAGCCAT CTTGTAAGTT AGTTTCATTT 420 AATGCAACTT TATCCAATAA TATATTATGT ATCGCACGTC AAGAATTAAC AATGCGCCCG 480 TTGTCGCATC TCAACACGAC TATGATAGAG ATCAAATAAA GCGCGAATTA AATAGCTTGC 540 GACGCAACGT GCACGATCTG TGCACGCGTT CCGGCACGAG CTTTGATTGT AATAAGTTTT 600 TACGAAGCGA TGACATGACC CCCGTAGTGA CAACGATCAC GCCCAAAAGA ACTGCCGACT 660 ACAAAATTAC CGAGTATGTC GGTGACGTTA AAACTATTAA GCCATCCAAT CGACCGTTAG 720 TCGAATCAGG ACCGCTGGTG CGAGAAGCCG CGAAGTATGG CGAATGCATC GTATAACGTG 780 TGGAGTCCGC TCATTAGAGC GTCATGTTTA GACAAGAAAG CTACATATTT AATTGATCCC 840 GATGATTTTA TTGATAAATT GACCCTAACT CCATACACGG TATTCTACAA TGGCGGGGTT 900 TTGGTCAAAA TTTCCGGACT GCGATTGTAC ATGCTGTTAA CGGCTCCGCC CACTATTAAT 960 GAAATTAAAA ATTCCAATTT TAAAAAACGC AGCAAGAGAA ACATTTGTAT GAAAGAATGC 1020 GTAGAAGGAA AGAAAAATGT CGTCGACATG CTGAACAACA AGATTAATAT GCCTCCGTGT 1080 ATAAAAAAAA TATTGAACGA TTTGAAAGAA AACAATGTAC CGCGCGGCGG TATGTACAGG 1140 AAGAGGTTTA TACTAAACTG TTACATTGCA AACGTGGTTT CGTGTGCCAA GTGTGAAAAC 1200 CGATGTTTAA TCAAGGCTCT GACGCATTTC TACAACCACG ACTCCAAGTG TGTGGGTGAA 1260 GTCATGCATC TTTTAATCAA ATCCCAAGAT GTGTATAAAC CACCAAACTG CCAAAAAATG 1320 AAAACTGTCG ACAAGCTCTG TCCGTTTGCT GGCAACTGCA AGGGTCTCAA TCCTATTTGT 1380 AATTATTGAA TAATAAAACA ATTATAAATG CTAAATTTGT TTTTTATTAA CGATACAAAC 1440 CAAACGCAAC AAGAACATTT GTAGTATTAT CTATAATTGA AAACGCGTAG TTATAATCGC 1500 TGAGGTAATA TTTAAAATCA TTTTCAAATG ATTCACAGTT AATTTGCGAC AATATAATTT 1560 TATTTTCACA TAAACTAGAC GCCTTGTCGT CTTCTTCTTC GTATTCCTTC TCTTTTTCAT 1620 TTTTCTCCTC ATAAAAATTA ACATAGTTAT TATCGTATCC ATATATGTAT CTATCGTATA 1680 GAGTAAATTT TTTGTTGTCA TAAATATATA TGTCTTTTTT AATGGGGTGT ATAGTACCGC 1740 TGCGCATAGT TTTTCTGTAA TTTACAACAG TGCTATTTTC TGGTAGTTCT TCGGAGTGTG 1800 TTGCTTTAAT TATTAAATTT ATATAATCAA TGAATTTGGG ATCGTCGGTT TTGTACAATA 1860 TGTTGCCGGC ATAGTACGCA GCTTCTTCTA GTTCAATTAC ACCATTTTTT AGCAGCACCG 1920 GATTAACATA ACTTTCCAAA ATGTTGTACG AACCGTTAAA CAAAAACAGT TCACCTCCCT 1980 TTTCTATACT ATTGTCTGCG AGCAGTTGTT TGTTGTTAAA AATAACAGCC ATTGTAATGA 2040 GACGCACAAA CTAATATCAC AAACTGGAAA TGTCTATCAA TATATAGTTG CTGATATCAG 2100 ATCCAGACAT GATAAGATAC ATTGATGAGT TTGGACAAAC CACAACTAGA ATGCAGTGAA 2160 AAAAATGCTT TATTTGTGAA ATTTGTGATG CTATTGCTTT ATTTGTAACC ATTATAAGCT 2220 GCAATAAACA AGTTAACAAC AACAATTGCA TTCATTTTAT GTTTCAGGTT CAGGGGGAGG 2280 TGTGGGAGGT TTTTTAAAGC AAGTAAAACC TCTACAAATG TGGTATGGCT GATTATGATC 2340 CTCTAGAGTC GAGATCCCCC TCGCCCGGTT ATTATTATTT TTGACACCAG ACCAACTGGT 2400 AATGGTAGCG ACCGGCGCTC AGCTGGAATT CCGCCGATAC TGACGGGCTC CAGGAGTCGT 2460 CGCCACCAAT CCCCATATGG AAACCGTCGA TATTCAGCCA TGTGCCTTCT TCCGCGTGCA 2520 GCAGATGGCG ATGGCTGGTT TCCATCAGTT GCTGTTGACT GTAGCGGCTG ATGTTGAACT 2580 GGAAGTCGCC GCGCCACTGG TGTGGGCCAT AATTCAATTC GCGCGTCCCG CAGCGCAGAC 2640 CGTTTTCGCT CGGGAAGACG TACGGGGTAT ACATGTCTGA CAATGGCAGA TCCCAGCGGT 2700 CAAAACAGGC GGCAGTAAGG CGGTCGGGAT AGTTTTCTTG CGGCCCTAAT CCGAGCCAGT 2760 TTACCCGCTC TGCTACCTGC GCCAGCTGGC AGTTCAGGCC AATCCGCGCC GGATGCGGTG 2820 TATCGCTCGC CACTTCAACA TCAACGGTAA TCGCCATTTG ACCACTACCA TCAATCCGGT 2880 AGGTTTTCCG GCTGATAAAT AAGGTTTTCC CCTGATGCTG CCACGCGTGA GCGGTCGTAA 2940 TCAGCACCGC ATCAGCAAGT GTATCTGCCG TGCACTGCAA CAACGCTGCT TCGGCCTGGT 3000 AATGGCCCGC CGCCTTCCAG CGTTCGACCC AGGCGTTAGG GTCAATGCGG GTCGCTTCAC 3060 TTACGCCAAT GTCGTTATCC AGCGGTGCAC GGGTGAACTG ATCGCGCAGC GGCGTCAGCA 3120 GTTGTTTTTT ATCGCCAATC CACATCTGTG AAAGAAAGCC TGACTGGCGG TTAAATTGCC 3180 AACGCTTATT ACCCAGCTCG ATGCAAAAAT CCATTTCGCT GGTGGTCAGA TGCGGGATGG 3240 CGTGGGACGC GGCGGGGAGC GTCACACTGA GGTTTTCCGC CAGACGCCAC TGCTGCCAGG 3300 CGCTGATGTG CCCGGCTTCT GACCATGCGG TCGCGTTCGG TTGCACTACG CGTACTGTGA 3360 GCCAGAGTTG CCCGGCGCTC TCCGGCTGCG GTAGTTCAGG CAGTTCAATC AACTGTTTAC 3420 CTTGTGGAGC GACATCCAGA GGCACTTCAC CGCTTGCCAG CGGCTTACCA TCCAGCGCCA 3480 CCATCCAGTG CAGGAGCTCG TTATCGCTAT GACGGAACAG GTATTCGCTG GTCACTTCGA 3540 TGGTTTGCCC GGATAAACGG AACTGGAAAA ACTGCTGCTG GTGTTTTGCT TCCGTCAGCG 3600 CTGGATGCGG CGTGCGGTCG GCAAAGACCA GACCGTTCAT ACAGAACTGG CGATCGTTCG 3660 GCGTATCGCC AAAATCACCG CCGTAAGCCG ACCACGGGTT GCCGTTTTCA TCATATTTAA 3720 TCAGCGACTG ATCCACCCAG TCCCAGACGA AGCCGCCCTG TAAACGGGGA TACTGACGAA 3780 ACGCCTGCCA GTATTTAGCG AAACCGCCAA GACTGTTACC CATCGCGTGG GCGTATTCGC 3840 AAAGGATCAG CGGGCGCGTC TCTCCAGGTA GCGAAAGCCA TTTTTTGATG GACCATTTCG 3900 GCACAGCCGG GAAGGGCTGG TCTTCATCCA CGCGCGCGTA CATCGGGCAA ATAATATCGG 3960 TGGCCGTGGT GTCGGCTCCG CCGCCTTCAT ACTGCACCGG GCGGGAAGGA TCGACAGATT 4020 TGATCCAGCG ATACAGCGCG TCGTGATTAG CGCCGTGGCC TGATTCATTC CCCAGCGACC 4080 AGATGATCAC ACTCGGGTGA TTACGATCGC GCTGCACCAT TCGCGTTACG CGTTCGCTCA 4140 TCGCCGGTAG CCAGCGCGGA TCATCGGTCA GACGATTCAT TGGCACCATG CCGTGGGTTT 4200 CAATATTGGC TTCATCCACC ACATACAGGC CGTAGCGGTC GCACAGCGTG TACCACAGCG 4260 GATGGTTCGG ATAATGCGAA CAGCGCACGG CGTTAAAGTT GTTCTGCTTC ATCAGCAGGA 4320 TATCCTGCAC CATCGTCTGC TCATCCATGA CCTGACCATG CAGAGGATGA TGCTCGTGAC 4380 GGTTAACGCC TCGAATCAGC AACGGCTTGC CGTTCAGCAG CAGCAGACCA TTTTCAATCC 4440 GCACCTCGCG GAAACCGACA TCGCAGGCTT CTGCTTCAAT CAGCGTGCCG TCGGCGGTGT 4500 GCAGTTCAAC CACCGCACGA TAGAGATTCG GGATTTCGGC GCTCCACAGT TTCGGGTTTT 4560 CGACGTTCAG ACGTAGTGTG ACGCGATCGG CATAACCACC ACGCTCATCG ATAATTTCAC 4620 CGCCGAAAGG CGCGGTGCCG CTGGCGACCT GCGTTTCACC CTGCCATAAA GAAACTGTTA 4680 CCCGTAGGTA GTCACGCAAC TCGCCGCACA TCTGAACTTC AGCCTCCAGT ACAGCGCGGC 4740 TGAAATCATC ATTAAAGCGA GTGGCAACAT GGAAATCGCT GATTTGTGTA GTCGGTTTAT 4800 GCAGCAACGA GACGTCACGG AAAATGCCGC TCATCCGCCA CATATCCTGA TCTTCCAGAT 4860 AACTGCCGTC ACTCCAACGC AGCACCATCA CCGCGAGGCG GTTTTCTCCG GCGCGTAAAA 4920 ATGCGCTCAG GTCAAATTCA GACGGCAAAC GACTGTCCTG GCCGTAACCG ACCCAGCGCC 4980 CGTTGCACCA CAGATGAAAC GCCGAGTTAA CGCCATCAAA AATAATTCGC GTCTGGCCTT 5040 CCTGTAGCCA GCTTTCATCA ACATTAAATG TGAGCGAGTA ACAACCCGTC GGATTCTCCG 5100 TGGGAACAAA CGGCGGATTG ACCGTAATGG GATAGGTTAC GTTGGTGTAG ATGGGCGCAT 5160 CGTAACCGTG CATCTGCCAG TTTGAGGGGA CGACGACAGT ATCGGCCTCA GGAAGATCGC 5220 ACTCCAGCCA GCTTTCCGGC ACCGCTTCTG GTGCCGGAAA CCAGGCAAAG CGCCATTCGC 5280 CATTCAGGCT GCGCAACTGT TGGGAAGGGC GATCGGTGCG GGCCTCTTCG CTATTACGCC 5340 AGCTGGCGAA AGGGGGATGT GCTGCAAGGC GATTAAGTTG GGTAACGCCA GGGTTTTCCC 5400 AGTCACGACG TTGTAAAACG ACGGGATCTA TCATTTTTAG CAGTGATTCT AATTGCAGCT 5460 GCTCTTTGAT ACAACTAATT TTACGACGAC GATGCGAGCT TTTATTCAAC CGAGCGTGCA 5520 TGTTTGCAAT CGTGCAAGCG TTATCAATTT TTCATTATCG TATTGTTGCA CATCAACAGG 5580 CTGGACACCA CGTTGAACTC GCCGCAGTTT TGCGGCAAGT TGGACCCGCC GCGCATCCAA 5640 TGCAAACTTT CCGACATTCT GTTGCCTACG AACGATTGAT TCTTTGTCCA TTGATCGAAG 5700 CGAGTGCCTT CGACTTTTTC GTGTCCAGTG TGGCTTGATA TCATGGAGAT AATTAAAATG 5760 ATAACCATCT CGCAAATAAA TAAGTATTTT ACTGTTTTCG TAACAGTTTT GTAATAAAAA 5820 AACCTATAAA TATTCCGGAT TATTCATACC GTCCCACCAT CGGGCGTGCT AGCGGATCCG 5880 AGCTCGAGAT CTGCAGCTGG TACCATGGAA TTCGAAGCTT GTCGTTGGAT GGAAAGGAAA 5940 AGAGTTCTAC AGGGAAACTT GGACCCGCTT CATGGAAGAC AGCTTCCCCA TTGTTAACGA 6000 CCAAGAAGTG ATGGATGTTT TCCTTGTTGT CAACATGCGT CCCACTAGAC CCAACCGTTG 6060 TTACAAATTC CTGGCCCAAC ACGCTCTGCG TTGCGACCCC GACTATGTAC CTCATGACGT 6120 GATTAGGATC GTCGAGCCTT CATGGGTGGG CAGCAACAAC GAGTACCGCA TCAGCCTGGC 6180 TAAGAAGGGC GGCGGCTGCC CAATAATGAA CCTTCACTCT GAGTACACCA ACTCGTTCGA 6240 ACAGTTCATC GATCGTGTCA TCTGGGAGAA CTTCTACAAG CCCATCGTTT ACATCGGTAC 6300 CGACTCTGCT GAAGAGGAGG AAATTCTCCT TGAAGTTTCC CTGGTGTTCA AAGTAAAGGA 6360 GTTTGCACCA GACGCACCTC TGTTCACTGG TCCGGCGTAT TAAAACACGA TACATTGTTA 6420 TTAGTACATT TATTAAGCGC TAGATTCTGT GCGTTGTTGA TTTACAGACA ATTGTTGTAC 6480 GTATTTTAAT AATTCATTAA ATTTATAATC TTTAGGGTGG TATGTTAGAG CGAAAATCAA 6540 ATGATTTTCA GCGTCTTTAT ATCTGAATTT AAATATTAAA TCCTCAATAG ATTTGTAAAA 6600 TAGGTTTCGA TTAGTTTCAA ACAAGGGTTG TTTTTCCGAA CCGATGGCTG GACTATCTAA 6660 TGGATTTTCG CTCAACGCCA CAAAACTTGC CAAATCTTGT AGCAGCAATC TAGCTTTGTC 6720 GATATTCGTT TGTGTTTTGT TTTGTAATAA AGGTTCGACG TCGTTCAAAA TATTATGCGC 6780 TTTTGTATTT CTTTCATCAC TGTCGTTAGT GTACAATTGA CTCGACGTAA ACACGTTAAA 6840 TAAAGCTAGC TTGGACATAT TTAACATCGG GCGTGTTAGC TTTATTAGGC CGATTATCGT 6900 CGTCGTCCCA ACCCTCGTCG TTAGAAGTTG CTTCCGAAGA CGATTTTGCC ATAGCCACAC 6960 GACGCCTATT AATTGTGTCG GCTAACACGT CCGCGATCAA ATTTGTAGTT GAGCTTTTTG 7020 GAATTATTTC TGATTGCGGG CGTTTTTGGG CGGGTTTCAA TCTAACTGTG CCCGATTTTA 7080 ATTCAGACAA CACGTTAGAA AGCGATGGTG CAGGCGGTGG TAACATTTCA GACGGCAAAT 7140 CTACTAATGG CGGCGGTGGT GGAGCTGATG ATAAATCTAC CATCGGTGGA GGCGCAGGCG 7200 GGGCTGGCGG CGGAGGCGGA GGCGGAGGTG GTGGCGGTGA TGCAGACGGC GGTTTAGGCT 7260 CAAATGTCTC TTTAGGCAAC ACAGTCGGCA CCTCAACTAT TGTACTGGTT TCGGGCGCCG 7320 TTTTTGGTTT GACCGGTCTG AGACGAGTGC GATTTTTTTC GTTTCTAATA GCTTCCAACA 7380 ATTGTTGTCT GTCGTCTAAA GGTGCAGCGG GTTGAGGTTC CGTCGGCATT GGTGGAGCGG 7440 GCGGCAATTC AGACATCGAT GGTGGTGGTG GTGGTGGAGG CGCTGGAATG TTAGGCACGG 7500 GAGAAGGTGG TGGCGGCGGT GCCGCCGGTA TAATTTGTTC TGGTTTAGTT TGTTCGCGCA 7560 CGATTGTGGG CACCGGCGCA GGCGCCGCTG GCTGCACAAC GGAAGGTCGT CTGCTTCGAG 7620 GCAGCGCTTG GGGTGGTGGC AATTCAATAT TATAATTGGA ATACAAATCG TAAAAATCTG 7680 CTATAAGCAT TGTAATTTCG CTATCGTTTA CCGTGCCGAT ATTTAACAAC CGCTCAATGT 7740 AAGCAATTGT ATTGTAAAGA GATTGTCTCA AGCTCCGCAC GCCGATAACA AGCCTTTTCA 7800 TTTTTACTAC AGCATTGTAG TGGCGAGACA CTTCGCTGTC GTCGACTCGA GTTCTATAGT 7860 GTCACCTAAA TCGTATGTGT ATGATACATA AGGTTATGTA TTAATTGTAG CCGCGTTCTA 7920 ACGACAATAT GTCCATATGG TGCACTCTCA GTACAATCTG CTCTGATGCC GCATAGTTAA 7980 GCCAGCCCCG ACACCCGCCA ACACCCGCTG ACGCGCCCTG ACGGGCTTGT CTGCTCCCGG 8040 CATCCGCTTA CAGACAAGCT GTGACCGTCT CCGGGAGCTG CATGTGTCAG AGGTTTTCAC 8100 CGTCATCACC GAAACGCGCG AGAGGAAAGG GCCTCGTGAT ACGCCTATTT TTATAGGTTA 8160 ATGTCATGAT AATAATGGTT TCTTAGACGT CAGGTGGCAC TTTTCGGGGA AATGTGCGCG 8220 GAACCCCTAT TTGTTTATTT TTCTAAATAC ATTCAAATAT GTATCCGCTC ATGAGACAAT 8280 AACCCTGATA AATGCTTCAA TAATATTGAA AAAGGAAGAG TATGAGTATT CAACATTTCC 8340 GTGTCGCCCT TATTCCCTTT TTTGCGGCAT TTTGCCTTCC TGTTTTTGCT CACCCAGAAA 8400 CGCTGGTGAA AGTAAAAGAT GCTGAAGATC AGTTGGGTGC ACGAGTGGGT TACATCGAAC 8460 TGGATCTCAA CAGCGGTAAG ATCCTTGAGA GTTTTCGCCC CGAAGAACGT TTTCCAATGA 8520 TGAGCACTTT TAAAGTTCTG CTATGTGGCG CGGTATTATC CCGTATTGAC GCCGGGCAAG 8580 AGCAACTCGG TCGCCGCATA CACTATTCTC AGAATGACTT GGTTGAGTAC TCACCAGTCA 8640 CAGAAAAGCA TCTTACGGAT GGCATGACAG TAAGAGAATT ATGCAGTGCT GCCATAACCA 8700 TGAGTGATAA CACTGCGGCC AACTTACTTC TGACAACGAT CGGAGGACCG AAGGAGCTAA 8760 CCGCTTTTTT GCACAACATG GGGGATCATG TAACTCGCCT TGATCGTTGG GAACCGGAGC 8820 TGAATGAAGC CATACCAAAC GACGAGCGTG ACACCACGAT GCCTGTAGCA ATGGCAACAA 8880 CGTTGCGCAA ACTATTAACT GGCGAACTAC TTACTCTAGC TTCCCGGCAA CAATTAATAG 8940 ACTGGATGGA GGCGGATAAA GTTGCAGGAC CACTTCTGCG CTCGGCCCTT CCGGCTGGCT 9000 GGTTTATTGC TGATAAATCT GGAGCCGGTG AGCGTGGGTC TCGCGGTATC ATTGCAGCAC 9060 TGGGGCCAGA TGGTAAGCCC TCCCGTATCG TAGTTATCTA CACGACGGGG AGTCAGGCAA 9120 CTATGGATGA ACGAAATAGA CAGATCGCTG AGATAGGTGC CTCACTGATT AAGCATTGGT 9180 AACTGTCAGA CCAAGTTTAC TCATATATAC TTTAGATTGA TTTAAAACTT CATTTTTAAT 9240 TTAAAAGGAT CTAGGTGAAG ATCCTTTTTG ATAATCTCAT GACCAAAATC CCTTAACGTG 9300 AGTTTTCGTT CCACTGAGCG TCAGACCCCG TAGAAAAGAT CAAAGGATCT TCTTGAGATC 9360 CTTTTTTTCT GCGCGTAATC TGCTGCTTGC AAACAAAAAA ACCACCGCTA CCAGCGGTGG 9420 TTTGTTTGCC GGATCAAGAG CTACCAACTC TTTTTCCGAA GGTAACTGGC TTCAGCAGAG 9480 CGCAGATACC AAATACTGTC CTTCTAGTGT AGCCGTAGTT AGGCCACCAC TTCAAGAACT 9540 CTGTAGCACC GCCTACATAC CTCGCTCTGC TAATCCTGTT ACCAGTGGCT GCTGCCAGTG 9600 GCGATAAGTC GTGTCTTACC GGGTTGGACT CAAGACGATA GTTACCGGAT AAGGCGCAGC 9660 GGTCGGGCTG AACGGGGGGT TCGTGCACAC AGCCCAGCTT GGAGCGAACG ACCTACACCG 9720 AACTGAGATA CCTACAGCGT GAGCATTGAG AAAGCGCCAC GCTTCCCGAA GGGAGAAAGG 9780 CGGACAGGTA TCCGGTAAGC GGCAGGGTCG GAACAGGAGA GCGCACGAGG GAGCTTCCAG 9840 GGGGAAACGC CTGGTATCTT TATAGTCCTG TCGGGTTTCG CCACCTCTGA CTTGAGCGTC 9900 GATTTTTGTG ATGCTCGTCA GGGGGGCGGA GCCTATGGAA AAACGCCAGC AACGCGGCCT 9960 TTTTACGGTT CCTGGCCTTT TGCTGGCCTT TTGCTCACAT GTTCTTTCCT GCGTTATCCC 10020 CTGATTCTGT GGATAACCGT ATTACCGCCT TTGAGTGAGC TGATACCGCT CGCCGCAGCC 10080 GAACGACCGA GCGCAGCGAG TCAGTGAGCG AGGAAGCGGA AGAGCGCCCA ATACGCAAAC 10140 CGCCTCTCCC CGCGCGTTGG CCGATTCATT AATGCAGGTT AACCTGGCTT ATCGAAATTA 10200 ATACGACTCA CTATAGGGAG ACCGGCAGAT CGATCTGTCG A 10241
【0127】配列番号:17 配列の長さ:53 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 GATCCATGTA TAGGCCAGCA CGTGTAACTT CGACTTCAAG ATTTCTGAAT CCA 53
【0128】配列番号:18 配列の長さ:51 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 配列 TATGGATTCA GAAATCTTGA AGTCGAAGTT ACACGTGCTG GCCTATACAT G 51
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のトリプシン様酵素の分子量を測定した
SDS―PAGEを示す。
【図2】本発明のトリプシン様酵素の活性に対するpH
の影響を示す。
【図3】本発明のトリプシン様酵素のフィブリノーゲン
凝固に対する影響を示す。
【図4】本発明のプラスミドpPHAT1を示す。
【図5】発現用ベクターpBlueBacIII の制限サ
イトおよび機能地図を示す。
【図6】本発明のトリプシン様酵素をコードするcDN
Aを挿入した組換えベクターpBacPHAT1を示
す。
【図7】本発明のトリプシン様酵素活性の結果を示す。
【図8】本発明のトリプシン様酵素のSDS―PAGE
及びウエスタンブロットの結果を示す。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12N 15/09 ZNA A61K 37/54 //(C12N 9/76 C12R 1:19) (72)発明者 須賀 哲也 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝 人株式会社 東京研究センター内 (72)発明者 杉本 圭則 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝 人株式会社 東京研究センター内 (72)発明者 高木 健一郎 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝 人株式会社 東京研究センター内 (72)発明者 安岡 劭 徳島県徳島市蔵本町3丁目18−15 徳島 大学医療技術短期大学部内 (56)参考文献 特許2839825(JP,B2) 日本胸部疾患雑誌(日本胸部疾患学 会)第31巻増刊号 P.233 H−8 (1993年3月10日発行) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 9/48 - 9/76 C12N 15/00 - 15/57 BIOSIS(DIALOG) EPAT(QUESTEL) GenBank/EMBL/DDB/Ge neSeq SwissProt/PIR/GeneS eq JICSTファイル(JOIS) MEDLINE(STN) WPI/L(QUESTEL)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記アミノ酸配列: 【化1】 Ile Leu Gly Gly Thr Glu Ala Glu Glu Gly Ser Trp Pro Trp Gln Val 1 5 10 15 Ser Leu Arg Leu Asn Asn Ala His His Cys Gly Gly Ser Leu Ile Asn 20 25 30 Asn Met Trp Ile Leu Thr Ala Ala His Cys Phe Arg Ser Asn Ser Asn 35 40 45 Pro Arg Asp Trp Ile Ala Thr Ser Gly Ile Ser Thr Thr Phe Pro Lys 50 55 60 Leu Arg Met Arg Val Arg Asn Ile Leu Ile His Asn Asn Tyr Lys Ser 65 70 75 80 Ala Thr His Glu Asn Asp Ile Ala Leu Val Arg Leu Glu Asn Ser Val 85 90 95 Thr Phe Thr Lys Asp Ile His Ser Val Cys Leu Pro Ala Ala Thr Gln 100 105 110 Asn Ile Pro Pro Gly Ser Thr Ala Tyr Val Thr Gly Trp Gly Ala Gln 115 120 125 Glu Tyr Ala Gly His Thr Val Pro Glu Leu Arg Gln Gly Gln Val Arg 130 135 140 Ile Ile Ser Asn Asp Val Cys Asn Ala Pro His Ser Tyr Asn Gly Ala 145 150 155 160 Ile Leu Ser Gly Met Leu Cys Ala Gly Val Pro Gln Gly Gly Val Asp 165 170 175 Ala Cys Gln Gly Asp Ser Gly Gly Pro Leu Val Gln Glu Asp Ser Arg 180 185 190 Arg Leu Trp Phe Ile Val Gly Ile Val Ser Trp Gly Asp Gln Cys Gly 195 200 205 Leu Pro Asp Lys Pro Gly Val Tyr Thr Arg Val Thr Ala Tyr Leu Asp 210 215 220 Trp Ile Arg Gln Gln Thr Gly Ile 225 230 を有するトリプシン様酵素またはその生化学的同等物を
    コードする核酸塩基配列。
  2. 【請求項2】 塩基配列中に下記式: 【化2】 AXC CXX GGA GGC ACX GAG GCX GAG GAG GGA AGC XGG CCG XGG CAA GXC AGX CXG CGG CXC AAX AAX GCC CAC CAC XGX GGA GGC AGC CXG AXC AAX AAC AXG XGG AXC CXG ACA GCA GCX CAC XGC XXC AGA AGC AAC XCX AAX CCX CGX GAC XGG AXX GCC ACG XCX GGX AXX XCC ACA ACA XXX CCX AAA CXA AGA AXG AGA GXA AGA AAX AXX XXA AXX CAX AAC AAX XAX AAA XCX GCA ACX CAX GAA AAX GAC AXX GCA CXX GXG AGA CXX GAG AAC AGX GXC ACC XXX ACC AAA GAX AXC CAX AGX GXG XGX CXC CCA GCX GCX ACC CAG AAX AXX CCA CCX GGC XCX ACX GCX XAX GXA ACA GGA XGG GGC GCX CAA AXA AXA AGX AAX GAX GXA XGX AAX GCA CCA CAX AGX XAX AAX GGA GCC GAA XAX GCX GGC CAC ACA GXX CCA GAG CXA AGG CAA GGA CAG GXC AGA AXC XXG XCX GGA AXG CXG XGX GCX GGA GXA CCX CAA GGX GGA GXG GAC GCA XGX CAG GGX GAC XCX GGX GGC CCA CXA GXA CAA GAA GAC XCA CGG CGG CXX XGG XXX AXX GXG GGG AXA GXA AGC XGG GGA GAX CAG XGX GGC CXG CCG GAX AAG CCA GGA GXG XAX ACX CGA GXG ACA GCC XAC CXX GAC XGG AXX AGG CAA CAA ACX GGG AXC (式中、XはTまたはUを表す)で示される暗号鎖を連
    続的または断続的に含有する請求項1記載の核酸塩基配
    列。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の核酸塩基配列を用い、遺
    伝子工学的手法により請求項1記載のアミノ酸配列を有
    するトリプシン様酵素またはその生化学的同等物を製造
    する方法
  4. 【請求項4】 請求項1記載のアミノ酸配列を有するト
    リプシン様酵素の生化学的同等物。
JP19177595A 1994-07-29 1995-07-27 トリプシン様酵素をコードする核酸塩基配列および該酵素の製造方法 Expired - Fee Related JP3205226B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19177595A JP3205226B2 (ja) 1994-07-29 1995-07-27 トリプシン様酵素をコードする核酸塩基配列および該酵素の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-178607 1994-07-29
JP17860794 1994-07-29
JP19177595A JP3205226B2 (ja) 1994-07-29 1995-07-27 トリプシン様酵素をコードする核酸塩基配列および該酵素の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0889246A JPH0889246A (ja) 1996-04-09
JP3205226B2 true JP3205226B2 (ja) 2001-09-04

Family

ID=26498737

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19177595A Expired - Fee Related JP3205226B2 (ja) 1994-07-29 1995-07-27 トリプシン様酵素をコードする核酸塩基配列および該酵素の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3205226B2 (ja)

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
日本胸部疾患雑誌(日本胸部疾患学会)第31巻増刊号 P.233 H−8(1993年3月10日発行)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0889246A (ja) 1996-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU691929B2 (en) Nucleic acid sequence encoding trypsin-like enzyme and process for producing the enzyme
Chmouryguina et al. Conservation of the C5a peptidase genes in group A and B streptococci
Wu et al. Suppression of tumor growth with recombinant murine angiostatin
US5665566A (en) Cloning of enterokinase and method of use
KR920007666B1 (ko) 변형된 섬유소 용해제의 제조방법
KR950000303B1 (ko) 조직 플라스미노겐 활성화 인자(tpa) 상사체를 제조하는 방법
JP2713467B2 (ja) バンパイアバット唾液プラスミノーゲン賦活体
EP0402108B1 (en) Thermally stable cytosine deaminase
KR20080019606A (ko) 변형된 인터페론-감마 폴리펩티드 및 변형된 인터페론-감마폴리펩티드를 사용하는 방법
JP2533869B2 (ja) Husi―i型インヒビタ―の生物学的活性を有するタンパク質をコ―ドするdna配列、前記dna配列を含む組換え体クロ―ニングベクタ―及び前記ベクタ―により形質転換された細菌
CA1299508C (en) Human pancreatic elastase i
CA2044595A1 (en) Method of detecting small cell carcinoma and use of acyl-peptide hydrolase and coding sequences therefor
US6746859B1 (en) Cloning of enterokinase and method of use
JP3205226B2 (ja) トリプシン様酵素をコードする核酸塩基配列および該酵素の製造方法
JPH02242686A (ja) アクロモバクタープロテアーゼi類遺伝子及びその遺伝子産物
AU612865B2 (en) A modified human psti
WO2021211705A1 (en) Treatment of sarcopenia using nt-3 gene therapy
JPH0586098A (ja) コラーゲンにより刺激される血小板凝集を阻害するタンパク質
CA2004764C (en) Ancrod proteins, their preparation and use
JP2002514404A (ja) オーストラリア・ブラウン・スネーク,プソイドナジャ・テキスティリス・テキスティリスからのプラスミンインヒビター
KR20060034698A (ko) 화농성 연쇄상구균 시스테인 프로테아제의 재조합 발현 및이의 면역원성 조성물
CN1673377A (zh) 重组人psp94蛋白在大肠杆菌中分泌表达的方法
JP2001500251A (ja) Hk2ポリペプチドを検出するための方法
WO1991019741A1 (en) Albumin binding proteins
JP3197355B2 (ja) アスパラギニルエンドペプチダーゼ遺伝子

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080629

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090629

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090629

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100629

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110629

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees