JP3203665U - フローバッテリー用の改良された電極 - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液の流体に親水性を示し、電解液のより速い重量増加量を可能にするフローバッテリー用の電極を提供する。【解決手段】フローバッテリーのための電極16a、16bは、約0.05×10−6g/m3〜約0.2×10−6g/m3(約0.05g/cc〜約0.2g/cc)間の容積密度と乾燥重量と電解液内に水没後の平衡重量を有する炭化フェルトを備える。炭素フェルトは、乾燥重量の少なくとも20倍の平衡重量を可能にする処理を受ける。【選択図】図1
Description
フローバッテリーは、電気化学セルを通して電解液が流れる燃料セルの一種である。上記セルは、化学エネルギーを電気に可逆的に変換する。電解液は、一般的にはタンクに貯蔵されバッテリーセルを通してポンプ循環する液体である。充電のためのパワー源が全くなくなったときは、電解液の流体を交換することにより再充電可能となる。
バナジウムレドックスバッテリー(vanadium redox battery)は、化学的ポテンシャルエネルギーを蓄積するために異なる酸化状態でのバナジウムイオンを使用する再充電可能なフローバッテリーである。バナジウムレドックスバッテリーは、4つの異なる酸化状態で溶存するバナジウムの性質に基づいて機能する。バナジウムレドックスバッテリー設計の1つの利点は、他のバッテリー技術に共通してみられる悪影響なしに長期間放電をさせることができる大きな貯蔵タンクの使用を通して、非常に大容量とすることができることである。
バナジウムレドックスバッテリーは、プロトン交換膜(proton exchange membrane)で分割された2つの電解液が入ったパワーセルの組立部を一般に含む。双方の電解液はバナジウムベースで、陽極セルの電解液はVO2 +とVO2+イオンを含み、陰極セルの電解液はV3+とV2+イオンを含む。電解液は、いくつかのプロセスにより用意される。例えば、1つのアプローチは、硫酸(H2SO4)に5酸化バナジウム(V2O5)を電解で溶解するものを含む。派生溶液は典型的には強酸である。
バナジウムフローバッテリー内で、各ハーフセル(Half−cell)は、大量の電解液がセルを通して循環できるように貯蔵タンクとポンプに接続される。バナジウムバッテリーが充電されるとき、バッテリーの陽極端子から電子が抽出され陽極セル内のVO2+イオンはVO2 +イオンに変換される。同様に、陰極セルではV3+イオンからV2+への変換が起こる。
本考案の1つの態様は、フローバッテリーの電極は、約0.05×10−6g/m3〜約0.2×10−6g/m3(約0.05g/cc〜約0.2g/cc)間のかさ密度を有し乾燥重量と電解液に水没後の平衡重量を有する炭化フェルトを含む。平衡重量は乾燥重量の少なくとも20倍である。
他の態様として、フローバッテリーの電極は、作動流体として電解液を有する。電極は約0.05×10−6g/m3〜約0.2×10−6g/m3(約0.05g/cc〜約0.2g/cc)間のかさ密度を有する炭化フェルト素材を含む。炭化フェルト素材は、0.75cm厚の部材のとき重力作用で15秒未満で電解液に沈む材質である。
さらに他の態様として、フローバッテリーの電極の作成方法は、約0.05×10−6g/m3〜約0.2×10−6g/m3(約0.05g/cc〜約0.2g/cc)間のかさ密度を有する炭素フェルトを提供することを含む。炭素フェルトは酸溶液にさらされる。さらに炭素フェルトは少なくとも1時間少なくとも300℃で熱処理される。
図1にシングルセルバナジウムフローバッテリーが示され、全体を通して、符号10が付されている。各セル12は対向する電極16間に位置するプロトン交換膜14を有する。その膜14に対しての各電極16の反対側面にはプレート18(また双極プレートとしても共通に参照される)がある。第1タンク20は第1電解液の流体が入っており、第2タンク22は第2電解液の流体が入っている。第1タンク20は第1電極16aと流体で繋がっており、第2タンク22は第2電極16bと流体で繋がっている。動作電流を発生させるために、ポンプ24は電極16を通してタンク20/22から電解液の流体を選択的に吸引する。同様に、バッテリーを「充電する」ためにそこを通して電解液の流体を排出する間、電流がセル12に供給される。
膜14はプロトン交換膜である。膜14は2つの電解液(正と負側を形成する)を分離するが、セルを導電性に維持するためにそこを通してH+の移動を許す。膜14は、好適には、例えばナフィオン(登録商標)から作られる。
電極16は、バッテリーからワーキング電荷を発生する電気化学反応が可能な間、電解液の流体が流れるような多孔質素材が一般的である。特に好適な実施形態として、電極16は多孔質炭素素材である。特に炭素繊維マトリックス(matrix)やフェルトは、耐化学性と比較的高い電気導電性を与えることからこの利用に特に適合することが示される。繊維は炭化レーヨンベースの繊維が好適である。他の実施形態では、繊維は炭化PANベースの繊維である。さらに他の実施形態では、繊維は炭化ピッチ繊維又は他の石油関連製品の炭化繊維に由来するものである。さらにまた、炭化繊維はリグニンのようなセルロース繊維から生成された植物に由来するものがある。
電極16は、約0.05×10−6g/m3〜約0.2×10−6g/m3(約0.05g/cc〜約0.2g/cc)の間のかさ密度を有する。他の実施形態では、電極16のかさ密度は約0.06×10−6g/m3〜約0.08×10−6g/m3(約0.06g/cc〜約0.08g/cc)の間である。さらに他の実施形態では、後述する電極の処理は、電極のかさ密度として少なくとも0.08×10−6g/m3(0.08g/cc)、より好適には少なくとも0.1×10−6g/m3(0.1g/cc)、さらに好適には少なくとも0.15×10−6g/m3(0.15g/cc)であることを許容する。
好適には、プレート18はグラファイトシート素材で形成される。グラファイトシート製造の一般的方法は、その開示が参照できる米国特許3,404,061 Shane et al.に記述されている。1つの方法において、普通のグラファイトフレークは、挿入溶体(intercalation solution)にフレークを拡散することにより挿入される。挿入容体は、硝酸、塩素酸カリウム、クロム酸、過マンガン酸カリウム、クロム酸カリウム、重クロム酸カリウム酸、過塩素酸等この分野でよく知られている酸化又は他の挿入物質を含む。同様に、例えば、濃硝酸とカリウム、クロム酸とリン酸、硫酸と硝酸のような混合物、または、有機強酸、例えばトリフルオロ酢酸とその有機酸に溶解する強酸化物質の混合物でもよい。
上述のように処理されたグラファイトの粒子は、「挿入されたグラファイト粒子」(particles of intercalated graphite)と呼ばれることもある。例えば約700℃から1000℃さらに高温度の高温にさらすと、挿入されたグラファイト粒子は、c方向(c−direction)即ち構成グラファイト粒子の結晶平面に垂直な方向に蛇腹状の構成で原密度の約80〜1000倍程度に膨張する。膨張された即ち展開されたグラファイト粒子は外観上蠕虫状であり、このため一般にワーム(worms;虫)と呼ばれることもある。ワームは、元のグラファイトフレークと異なり、様々な形状に形成、切取りできる柔軟性シート内に互いに圧縮される。
グラファイトシートは密着性(coherent)で、適度な取扱い強度で、例えば、約0.075mm〜3.75mmの厚さ、より好適には約0.2〜約1.5mmの間、さらに好適には約0.4mm〜約1.0mmの間の厚さに適切に圧縮される。双極プレートに使用するためのグラファイトシートは、好適には1×10−6立方メートル当たり約1.0〜2.0gの密度を有し、より好適には1×10−6立方メートル当たり約1.5〜2.0gの間の密度を有する。さらなる実施形態において、グラファイトシートは、好適には1×10−6立方メートル当たり約1.5gより大きい密度を有し、より好適には1×10−6立方メートル当たり約1.8gより大きい密度を有する。
グラファイトシートは、好適にはレジンと吸収レジンで処理され、硬化後に、耐湿性と取扱い強度、即ち柔軟性グラファイトシートの剛性を強化する。適切なレジンシステムは、例えばエポキシ又はポリイミドベースのものである。適切なレジン成分は重量比約5〜50%の間が望ましい、より望ましくは、重量比約10〜約40%の間である。本実施形態や他の実施形態において、レジン成分は重量比約60%までである。レジンの密度は、そのレジンにもよるが、1.0×10−6g/m3〜1.5×10−6g/m3(1.0g/cc〜1.5g/cc)の間である。レジン含浸後のグラファイトシートの密度は約1.5×10−6g/m3〜約2×10−6g/m3(約1.5g/cc〜約2g/cc)の間である。さらに他の実施形態では、レジン含浸後のグラファイトシートは、約1.6×10−6g/m3〜約1.8×10−6g/m3(約1.6g/cc〜約1.8g/cc)の間である。
図2を参照すると、マルチセル バナジウムレドックスバッテリーが図示され、全体を通して、符号100が付されている。そして同じ数字は同じ要素を示している。マルチセルバッテリーは、複数のセル12a、12b、12cが積層配列で配置されている以外は、単一セルの変形として実質的には同様に機能する。このようにバッテリー100の稼働を通して発生した電流は、セル12により連続して生成され、より高出力の利用を可能とする。
使用時、電極16を通して電解液の流体が流れるので、電極16にわたり電気ポテンシャルが発生する。電極16は、動作回路に動作可能なように電気的に接続される。実際には、電極16に発生する電流は電極インターフェース26で隣接するプレート18に流出する。好適には、電極16とプレート18の対向する主表面は実質的に同じサイズと輪郭である。他の実施他形態において、プレート18の、好適には少なくとも70%、より好適には80%、さらに好適には少なくとも95%の表面領域の部分が電極16の表面に対応する。プレート18は、直接に、(図示せぬ)セルの重なりの端部の電流コレクタを通して動作回路に、又は積層されたマルチセルバッテリーの場合には他の電極に、順に電気的に接続される。
電極インターフェース26での電気接触抵抗を減らすことができれば、好適には性能は改良される。実際、接触抵抗の減少は、インターフェース26を横切る電圧ロスの低下へと導く。さらに、より高いバッテリーパワー出力へと導く。好適には、プレート18は普通シート状又は板状であり、さらに対向する主表面を有する。好適には、プレート18の主表面の少なくとも1つはインターフェースでの電気抵抗を減少させる表面処理がされている。このように処理された表面は電極16に隣接し接触して電極インターフェース26を形成する。他の実施形態では、プレート18の両主表面は表面処理を含むものである。
本発明の1つの観点によれば、表面処理されたプレート18は以下の方法に基づいて作られる。レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトシートは、上述のように作られる。その後、表面処理が電極16に接続するプレート18の表面に施される。表面処理は、望ましくは接触表面の領域を増加させ、結果的にインターフェース26におけるインターフェース表面エネルギーを削減する。好適には表面処理は粗面化処理を含む。粗面化処理の例として、低パワーサンドブラスティング、研磨紙処理、落下砂ブラシ、ケミカルエッチング等が含まれる。
この開示の目的のため、表面粗さ測定(平均最大高さと算出平均粗さ)は、5.69mm(0.224インチ(in))のトラバース検出距離を有するマール(登録商標) メータ(Mahr Meter)を使って測定される。1つの実施形態において、表面処理は、レジン含浸されたグラファイトシートの表面粗さをさらに大きくする。レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトプレート18は、表面処理前では、約0.13μm〜約1.27μm(約5マイクロインチ〜約50マイクロインチ)間、より好適には約0.38μm〜約1.02μm(約15マイクロインチ〜約40マイクロインチ)間、さらに好適には約0.51μm〜約0.89μm(約20マイクロインチ〜約35マイクロインチ)間に算術平均粗さが示される。レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトプレートは、表面処理前では、2.54μm(100マイクロインチ)未満、より好適には約1.27μm(約50マイクロインチ)未満、さらに好適には約0.77μm(約30マイクロインチ)未満に算術平均粗さが示される。
さらに、レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトプレートは、表面処理前では、約2.54μm〜約5.08μm(約100マイクロインチ〜約200マイクロインチ)間、より好適には約3.05μm〜約4.57μm(約120マイクロインチ〜約180マイクロインチ)間、さらに好適には約3.30μm〜約4.32μm(約130マイクロインチ〜約170マイクロインチ)間に平均最大高さが示される。レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトプレートは、表面処理前では、5.08μm(200マイクロインチ)未満、より好適には約4.57μm(約180マイクロインチ)未満、さらに好適には約4.32μm(約170マイクロインチ)未満に平均最大高さが示される。
レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトプレートは、表面処理後では、約2.54μm〜約12.7μm(約100マイクロインチ〜約500マイクロインチ)間、より好適には約5.08μm〜約10.16μm(約200マイクロインチ〜約400マイクロインチ)間、さらに好適には約6.35μm〜約8.89μm(約250マイクロインチ〜約350マイクロインチ)間に算術平均粗さが示される。レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトプレートは、表面処理後では、2.54μm(100マイクロインチ)より大きい、より好適には約5.08μm(約200マイクロインチ)より大きい、さらに好適には約7.62μm(約300マイクロインチ)より大きい算術平均粗さが示される。
さらに、レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトプレートは、表面処理後では、約25.4μm〜約63.5μm(約1000マイクロインチ〜約2500マイクロインチ)間、より好適には約30.48μm〜約50.8μm(約1200マイクロインチ〜約2000マイクロインチ)間、さらに好適には約33.02μm〜約43.18μm(約1300マイクロインチ〜約1700マイクロインチ)間に平均最大高さが示される。レジン含浸され、圧縮され、延伸された普通のグラファイトプレートは、表面処理後では、25.4μm(1000マイクロインチ)より大きい、より好適には約31.75μm(約1250マイクロインチ)より大きい、さらに好適には約38.1(約1500マイクロインチ)より大きい平均最大高さが示される。
好適には、表面処理前後の算術的平均粗さの比率(処理後の粗さ/処理前の粗さ)は少なくとも3以上が望ましく、より望ましくは少なくとも5、さらに望ましくは少なくとも10である。同様に、表面処理前後の平均最大高さの比率(処理後の平均最大高さ/処理前の平均最大高さ)は少なくとも3以上が望ましく、より望ましくは少なくとも5、さらに望ましくは少なくとも10である。
好適には、電極16は、疎水性特性(電解液に関連する)を減少させる処理を受け、その結果、未処理電極と比べてより親水性を相対的に有する電極となる。上述したように、電極16は炭素繊維フェルトである。その処理は、酸性溶液に炭素繊維電極をさらすことを含む。1つの実施形態において、酸は有機酸であり、より好適にはカルボン酸、さらに好適には、例えばシュウ酸のようなブレンステッド・ローリー酸である。他の実施形態では、酸は、例えば硫酸のような金属酸である。酸性溶液は約1.0〜5.0の間のpHをもつ。さらに他の実施形態では、酸は有機酸と金属酸の複合である。
有機酸は通常水に溶けにくく、約2〜約10%との間となる。他の実施形態では、有機酸の濃度は約2〜約5%の間の濃度となる。さらに他の実施形態では、有機酸の濃度は約15%未満である。金属酸の酸性溶液は通常高く、50%より高く、より好適には75%より高く、さらに好適には約90%より高い。室温で、高濃度の金属酸(90%より高い濃度)の酸浴槽内での滞留時間は約60分より少なく、より好適には約30分より少なく、さらに好適には約15分より少ない。室温で、低濃度の有機酸(10%より低い濃度)の酸浴槽内での滞留時間は約3時間より多く、より好適には約4時間より多く、さらに好適には約5時間より多い。室温で、低濃度の有機酸(10%より低い濃度)の酸浴槽内での滞留時間は約4〜約8時間の間である。他の実施例で、低濃度の有機酸(10%より低い濃度)の酸浴槽内での滞留時間は約5〜約7時間の間である。
さらに好適には、電極16は、酸処理前に又は酸処理後にあるいは酸処理前後の双方において熱処理をされる。熱処理は、電極16を空気中で約250℃〜約600℃の間で加熱することを含む。他の実施形態では、熱処理は約300℃〜約500℃の間でされる。他の実施形態では、熱処理は約350℃〜約450℃の間でされる。さらに他の実施形態では、熱処理は少なくとも300℃でされる。他の実施形態では、熱処理は少なくとも400℃でされる。好適には、熱処理は、少なくとも1時間、より好適には少なくとも3時間、さらに好適には5時間、最高温度を維持する。
熱処理と結合した酸処理は炭素フェルト電極16の親水性特性を著しく増加する。これは同様に、寄生ポンピングエネルギーロスを最小にするようにフローバッテリー内の電極の横断圧力の低下を減らす。さらに、処理された電極は、電極内のガス発生(即ち水素放出)を減らすことができるように、より容易に電解液の流体を吸収する。これは性能をさらに改良する。1つの実施形態において、電極16の平衡重量の増加量(ピックアップ:pickup)(後述する)は、未処理電極と比較して少なくとも10%増加する。他の実施形態では、重量増加量は、未処理電極と比較して少なくとも20%増加する。さらに他の実施形態では、重量増加量は、未処理電極と比較して少なくとも30%に改良される。電極の重量増加量は、電解液溶液内に0.75cm厚の電極素材を水没させて、定期的にそのサンプルを取り出し、その重さを量ることにより測定される。水没したときのサンプルは373,6348Pa(1.5インチ水柱圧)であった。本実施形態又は他の実施形態において、処理済み電極の平衡後の電極重量は元の電極重量の少なくとも20倍、より好適には少なくとも21倍、もっと好適には少なくとも22倍、さらには少なくとも25倍である。
他の観点から、処理済電極の湿潤性は。電界液の溶液に自重で完全に水没するときのスピードによって特徴づけられる。好適には、電極は1分未満で、より好適には30秒未満で、さらに好適には15秒未満で完全に水没する。
実施例1
実施例1
約0.6×10m−3(約0.6g/cc)のかさ密度を有する厚さ0.75cmの炭化レーヨンフェルトの湿潤性(重量増加量等で特徴づけられる)を比較するためのデータが収集された。電極素材は5%のシュウ酸溶液に6時間沈められ、次に空気中で乾燥と400℃で5時間の熱処理が施された。
第1の実験は時間の関数としての平衡重量増加量を比較した。電解液は、残余は水である2.5モルのH2SO4に1.68モルのV4+が加えられた。処理済サンプルは、0.5,5,10,20秒で重量測定された。重量は10秒で安定し、0.5秒で全重量増加量の95%に達した。重量増加量(即ち最終重量マイナス乾燥重量)は元の重量0.31gに対して6.52gとなった。未処理サンプルは、0.5、10、20、60、120、240、360秒で重量測定された。未処理電極の重量は、120秒のとき5.23gの重量増加量で安定した。したがって、処理済サンプルの平衡時の重量増加量は、未処理サンプルよりも約20%多い。さらに平衡状態には12倍速く到達した。
第2の実験では、処理済みと未処理の電極の湿潤性が電界液の溶液に自重で完全に水没するときのスピードによって特徴づけられた。処理済サンプルは10秒で完全に水没した。未処理サンプルは48時間重量増加量0で液面に浮かんでいた。
以上のように、処理済電極は、電解液の流体に親水性を示し、電解液のより速い重量増加量を可能にする。未処理のフェルトは疎水性を示し、電解液の重量増加量はゆっくりしている。本開示はバナジウムレドックスバッテリーに焦点を合わせているけれども、上述の改良された電極はフローバッテリーの他のタイプで利用されることを理解されたい。
以上の記述は、この分野の技術を有する者が本発明を実施できること可能にすることを意図したものである。本記載の知識により技術を有する者に明らかになる可能な変形と変更のすべてを詳述する意図を有するものではない。また一方で、以下のクレームにより規定される発明の観点には、そのような変更や変形すべてが含まれることを意図したものである。文脈上で特に反対を示さない限り、クレームは任意の配置や順序において本発明の目的を達成するのに有効であるように、表示された要素やステップをカバーすることを意図されている。
Claims (15)
- 約0.05×10−6g/m3〜約0.2×10−6g/m3(約0.05g/cc〜約0.2g/cc)間のかさ密度を有し、乾燥重量と電解液に水没後の平衡重量を有する炭化フェルト
を備えるフローバッテリー用の電極であって、
前記平衡重量は前記乾燥重量の少なくとも20倍である電極。 - 前記平衡重量は前記乾燥重量の少なくとも21倍である、請求項1に記載の電極。
- 前記平衡重量は前記乾燥重量の少なくとも22倍である、請求項1に記載の電極。
- 前記かさ密度は少なくとも約0.1×10−6g/m3(約0.1g/cc)である、請求項1に記載の電極。
- 前記炭化フェルトは炭化レーヨン繊維素材である、請求項1に記載の電極。
- 前記炭化フェルトは炭化PAN繊維素材である、請求項1に記載の電極。
- 前記炭化フェルトは炭化ピッチ繊維素材である、請求項1に記載の電極。
- 前記炭化フェルトは炭化リグニン繊維素材である、請求項1に記載の電極。
- 作動流体として電解液を有するフローバッテリー用の電極であって、
前記電極は、
約0.05×10−6g/m3〜約0.2×10−6g/m3(約0.05g/cc〜約0.2g/cc)間のかさ密度を有する炭化フェルト素材
を備え、
前記炭化フェルト素材は、0.75cm厚の部材のとき重力作用で15秒未満で前記電解液に沈む材質である電極。 - 前記かさ密度は少なくとも約0.1×10−6g/m3(約0.1g/cc)である、請求項9に記載の電極。
- 前記かさ密度は少なくとも約0.15×10−6g/m3(約0.15g/cc)である、請求項9に記載の電極。
- 前記炭化フェルトは炭化レーヨン繊維素材である、請求項1に記載の電極。
- 前記炭化フェルトは炭化PAN繊維素材である、請求項1に記載の電極。
- 前記炭化フェルトは炭化ピッチ繊維素材である、請求項1に記載の電極。
- 前記炭化フェルトは炭化リグニン繊維素材である、請求項1に記載の電極。
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