JP3203442B2 - 複合溶射材料および溶射皮膜とその製造方法 - Google Patents
複合溶射材料および溶射皮膜とその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数種の金属・セラミッ
クスの複合溶射材料とその複合溶射材料を溶射して得ら
れる複合溶射皮膜およびそれらの製造方法に関するもの
である。
クスの複合溶射材料とその複合溶射材料を溶射して得ら
れる複合溶射皮膜およびそれらの製造方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来この種のものでは次の方法が知られ
ている。 複数種材料の微粉末(粒径1μm以下)に有機材バイ
ンダと分散媒を加えて混合物スラリーとし、このスラリ
ーを高温空気中に噴霧乾燥して球状粒子化する方法。
(以下これを造粒法と略称する。) セラミックス粉末粒子の表面を鍍金等の方法により金
属で覆う方法。(以下これを被覆法と略称する。) 金属粉末・セラミックス粉末の混合物を機械的方法で
一体化した後、そのまま溶射材料として適用する方法。
(以下これを在来MA法と略称する。)
ている。 複数種材料の微粉末(粒径1μm以下)に有機材バイ
ンダと分散媒を加えて混合物スラリーとし、このスラリ
ーを高温空気中に噴霧乾燥して球状粒子化する方法。
(以下これを造粒法と略称する。) セラミックス粉末粒子の表面を鍍金等の方法により金
属で覆う方法。(以下これを被覆法と略称する。) 金属粉末・セラミックス粉末の混合物を機械的方法で
一体化した後、そのまま溶射材料として適用する方法。
(以下これを在来MA法と略称する。)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の造粒法によ
る粒子は、各成分の微粉末がバインダで結合されている
構造のため粒子間の結合力は極めて弱く、脆い粒子を形
成する。また、粒子内には多数の空隙を持つ。そのため
溶射ガンから噴出する高速ガス流内に送入された際の衝
撃で粒子が崩壊する、粒子に空隙が多いため熱伝導性に
乏しく不完全溶融粉が皮膜に混入しやすい、緻密な皮膜
が形成されにくい等の問題点がある。また、金属の微粉
末は発火・爆発の危険性が高く、微粉末を必要とする同
方法は金属・セラミックス複合材料の製造方法としては
実用的でない。
る粒子は、各成分の微粉末がバインダで結合されている
構造のため粒子間の結合力は極めて弱く、脆い粒子を形
成する。また、粒子内には多数の空隙を持つ。そのため
溶射ガンから噴出する高速ガス流内に送入された際の衝
撃で粒子が崩壊する、粒子に空隙が多いため熱伝導性に
乏しく不完全溶融粉が皮膜に混入しやすい、緻密な皮膜
が形成されにくい等の問題点がある。また、金属の微粉
末は発火・爆発の危険性が高く、微粉末を必要とする同
方法は金属・セラミックス複合材料の製造方法としては
実用的でない。
【0004】上記被覆法による粒子はセラミックスの表
面を金属で覆う構造であり、セラミックス粒子の内部に
金属が貫入する構造を取らないため、微視的に見て均一
な混合とはなり得ない。また、ニッケル、錫など被覆材
として一般的な金属は融点が酸化アルミニウム等の一般
的なセラミックス材料に比べてかなり低く、しかも被覆
粒子の表面近傍に集中して存在するため、溶射の際に選
択的にこれら被覆金属が溶融して融解熱を奪うためセラ
ミックス成分の溶融が不完全になりやすい。
面を金属で覆う構造であり、セラミックス粒子の内部に
金属が貫入する構造を取らないため、微視的に見て均一
な混合とはなり得ない。また、ニッケル、錫など被覆材
として一般的な金属は融点が酸化アルミニウム等の一般
的なセラミックス材料に比べてかなり低く、しかも被覆
粒子の表面近傍に集中して存在するため、溶射の際に選
択的にこれら被覆金属が溶融して融解熱を奪うためセラ
ミックス成分の溶融が不完全になりやすい。
【0005】在来MA法による複合材料粒子は緻密であ
り、微視的に見て均一な混合状態を得る事が可能であ
る。しかし、金属とセラミックスでは分子同士を結合す
る形態が異なるため金属−セラミックス間の結合力は弱
く、分子が比較的自由に移動できる溶融粒子内では同種
の分子同士が集まり遍在化するため分離が発生する。そ
のため、十分に均質な溶射材料を用いても均質な溶射皮
膜を得る事は困難である。
り、微視的に見て均一な混合状態を得る事が可能であ
る。しかし、金属とセラミックスでは分子同士を結合す
る形態が異なるため金属−セラミックス間の結合力は弱
く、分子が比較的自由に移動できる溶融粒子内では同種
の分子同士が集まり遍在化するため分離が発生する。そ
のため、十分に均質な溶射材料を用いても均質な溶射皮
膜を得る事は困難である。
【0006】本発明は上記の各問題を解決するためにな
されたものであり、緻密で強固かつ溶射の際に分離の発
生しない複合溶射材料と、均質な金属・セラミックス複
合溶射皮膜を提供する事を目的とする。
されたものであり、緻密で強固かつ溶射の際に分離の発
生しない複合溶射材料と、均質な金属・セラミックス複
合溶射皮膜を提供する事を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、メカニカルア
ロイ法で均質化した金属・セラミックス複合材料粉末の
金属成分を酸化する事により、溶射の際における複数成
分間の結合力を向上させて分離を抑制する複合溶射材料
粉末およびその製造方法である。
ロイ法で均質化した金属・セラミックス複合材料粉末の
金属成分を酸化する事により、溶射の際における複数成
分間の結合力を向上させて分離を抑制する複合溶射材料
粉末およびその製造方法である。
【0008】また同複合材料粉末の溶射により形成され
た均質な複合材料皮膜を還元する事によって金属・セラ
ミックス複合体に変換する金属・セラミックス溶射皮膜
およびその製造方法である。
た均質な複合材料皮膜を還元する事によって金属・セラ
ミックス複合体に変換する金属・セラミックス溶射皮膜
およびその製造方法である。
【0009】さらにメカニカルアロイ法で均質化したニ
ッケル・安定化ジルコニア複合材料粉末のニッケル成分
を酸化する事によりニッケル・安定化ジルコニア間の結
合力を向上させて分離を抑制した複合溶射材料粉末を溶
射して得られる均質な溶射皮膜の、ニッケルを還元して
形成する固体電解質燃料電池の燃料側電極用溶射被膜お
よびその製造方法である。
ッケル・安定化ジルコニア複合材料粉末のニッケル成分
を酸化する事によりニッケル・安定化ジルコニア間の結
合力を向上させて分離を抑制した複合溶射材料粉末を溶
射して得られる均質な溶射皮膜の、ニッケルを還元して
形成する固体電解質燃料電池の燃料側電極用溶射被膜お
よびその製造方法である。
【0010】
【作用】メカニカルアロイ法により均質化された金属・
セラミックス複合粉末を酸化させる事により、同粉末の
金属成分は酸化物セラミックスとなる。その際、同金属
成分の分子相互の結合は自由電子の介在による金属結合
から酸素の介在によるイオン結合へと変換する。この結
果、酸化された金属成分分子とセラミックス成分分子の
間にも同種のイオン結合が形成され、異種成分間の結合
力が向上して溶射の際の分離が抑制される。
セラミックス複合粉末を酸化させる事により、同粉末の
金属成分は酸化物セラミックスとなる。その際、同金属
成分の分子相互の結合は自由電子の介在による金属結合
から酸素の介在によるイオン結合へと変換する。この結
果、酸化された金属成分分子とセラミックス成分分子の
間にも同種のイオン結合が形成され、異種成分間の結合
力が向上して溶射の際の分離が抑制される。
【0011】この様にして得られた均質に混合した複合
材料溶射皮膜に還元操作を加える事により、均質に混合
した金属・セラミックス複合溶射皮膜を形成する。
材料溶射皮膜に還元操作を加える事により、均質に混合
した金属・セラミックス複合溶射皮膜を形成する。
【0012】また、粉末の酸化処理の際に焼結を行わせ
た後に粉砕・分級を行う事により、所望の粒度分布を持
つ溶射材料粉末を作製する。
た後に粉砕・分級を行う事により、所望の粒度分布を持
つ溶射材料粉末を作製する。
【0013】
【実施例】本発明の実施例を添付図面により説明する。
図1はメカニカルアロイ法(以下MA法と略称する)に
よる金属・セラミックス粉末混合物が均一化する過程を
示した模式図である。ボールミル等で機械的な力を加え
る事により、展性を持つ金属粒子1は圧延されて平板状
になる。この平板状となった金属粒子1が金属粒子1a
の如く折り畳まれる際に、周囲にあるセラミックス微粒
子2を間に挟み込む。この操作を矢印A4に示す様に適
宜回数に繰り返す事によって、セラミックス微粒子2は
順次金属粒子1a、1b、1c、1d、1e内に取り込
まれて行き、処理時間を十分に取れば均一に混合した複
合体粉末3を得る事ができる。
図1はメカニカルアロイ法(以下MA法と略称する)に
よる金属・セラミックス粉末混合物が均一化する過程を
示した模式図である。ボールミル等で機械的な力を加え
る事により、展性を持つ金属粒子1は圧延されて平板状
になる。この平板状となった金属粒子1が金属粒子1a
の如く折り畳まれる際に、周囲にあるセラミックス微粒
子2を間に挟み込む。この操作を矢印A4に示す様に適
宜回数に繰り返す事によって、セラミックス微粒子2は
順次金属粒子1a、1b、1c、1d、1e内に取り込
まれて行き、処理時間を十分に取れば均一に混合した複
合体粉末3を得る事ができる。
【0014】前記MA法による複合体粉末を酸化処理し
た後にそれを溶射して得られる金属・セラミックス複合
体皮膜は、固体電解質燃料電池(SOFC)の電極、断
熱・耐熱衝撃被覆、高温耐摩耗材料皮膜等へ広範囲に利
用する事が可能である。
た後にそれを溶射して得られる金属・セラミックス複合
体皮膜は、固体電解質燃料電池(SOFC)の電極、断
熱・耐熱衝撃被覆、高温耐摩耗材料皮膜等へ広範囲に利
用する事が可能である。
【0015】その応用の一例として、SOFC燃料側電
極として用いられるニッケル−イットリア安定化ジルコ
ニア複合体皮膜の形成について説明する。表1はニッケ
ルおよびイットリア安定化ジルコニアの物理的性質を示
したものである。両成分間には密度、膨張率等に大きな
差異があるが、特に融点および沸点の違いが特徴的であ
る。
極として用いられるニッケル−イットリア安定化ジルコ
ニア複合体皮膜の形成について説明する。表1はニッケ
ルおよびイットリア安定化ジルコニアの物理的性質を示
したものである。両成分間には密度、膨張率等に大きな
差異があるが、特に融点および沸点の違いが特徴的であ
る。
【0016】
【表1】
【0017】図2は上述のニッケルとジルコニアの複合
粉末7の、溶射の際の挙動を示した模式図である。溶射
過程で複合粉末粒子7の受けた熱量が極めて小さい場
合、粒子は溶融しないため皮膜形成に関与しない。与え
られた熱量がある程度大きくなると粒子の温度が上昇
し、溶融が発生する。しかし、表1から明らかなように
ニッケルの融点はジルコニアの融点よりも約1200℃
も低く、ニッケル5が選択的に溶融して溶融ニッケル
5’となる際に融解熱を奪うためジルコニア6の溶融は
不十分となる。
粉末7の、溶射の際の挙動を示した模式図である。溶射
過程で複合粉末粒子7の受けた熱量が極めて小さい場
合、粒子は溶融しないため皮膜形成に関与しない。与え
られた熱量がある程度大きくなると粒子の温度が上昇
し、溶融が発生する。しかし、表1から明らかなように
ニッケルの融点はジルコニアの融点よりも約1200℃
も低く、ニッケル5が選択的に溶融して溶融ニッケル
5’となる際に融解熱を奪うためジルコニア6の溶融は
不十分となる。
【0018】金属・セラミックス複合粉末粒子の一方の
成分のみが溶融した場合、全体が溶融した場合に比べて
分離は発生しにくいと考えられているが、ひとたび分離
した溶融不十分なジルコニアは皮膜の形成に殆ど関与せ
ず失われるため、図2の上段に示す如く母材10の表面
にニッケル5主体の溶射被膜13が形成される。
成分のみが溶融した場合、全体が溶融した場合に比べて
分離は発生しにくいと考えられているが、ひとたび分離
した溶融不十分なジルコニアは皮膜の形成に殆ど関与せ
ず失われるため、図2の上段に示す如く母材10の表面
にニッケル5主体の溶射被膜13が形成される。
【0019】複合粉末粒子7に与えられる熱量がさらに
大きくなると、粒子温度はジルコニアの溶融に十分な値
まで上昇し、粒子全体が溶融する。しかし、溶融ニッケ
ル5’〜溶融ジルコニア6’間の結合力は同種分子同士
の結合力に比べて弱いため、ニッケル、ジルコニアそれ
ぞれの凝集が発生し、二層に分離した溶融粒子9を生成
する。この結果、母体10の表面に形成される溶射皮膜
14は図2の中段に示す如くニッケル5とジルコニア6
が層状に分離して積層したものとなる。
大きくなると、粒子温度はジルコニアの溶融に十分な値
まで上昇し、粒子全体が溶融する。しかし、溶融ニッケ
ル5’〜溶融ジルコニア6’間の結合力は同種分子同士
の結合力に比べて弱いため、ニッケル、ジルコニアそれ
ぞれの凝集が発生し、二層に分離した溶融粒子9を生成
する。この結果、母体10の表面に形成される溶射皮膜
14は図2の中段に示す如くニッケル5とジルコニア6
が層状に分離して積層したものとなる。
【0020】しかしながら、ジルコニアの融点とニッケ
ルの沸点は僅か数十℃の差しかなく、たとえ層状に分離
したものであっても、ニッケルとジルコニアが所望の比
率で混合した皮膜を形成する事は極めて困難である。
ルの沸点は僅か数十℃の差しかなく、たとえ層状に分離
したものであっても、ニッケルとジルコニアが所望の比
率で混合した皮膜を形成する事は極めて困難である。
【0021】さらに複合粉末粒子7の温度が上昇してニ
ッケルの沸点を超えると、分離した溶融ニッケル5’は
蒸発して失われ皮膜の形成に関与しないため、図2の下
段に示す如く母体10の表面に形成された皮膜15はジ
ルコニア6主体となる。
ッケルの沸点を超えると、分離した溶融ニッケル5’は
蒸発して失われ皮膜の形成に関与しないため、図2の下
段に示す如く母体10の表面に形成された皮膜15はジ
ルコニア6主体となる。
【0022】以上のように、たとえ均一に混合した複合
粉末を用いても、ニッケル・YSZ複合粉末7から直接
に均質で所望の混合比を有するニッケル・YSZ複合皮
膜を得る事は極めて困難である。
粉末を用いても、ニッケル・YSZ複合粉末7から直接
に均質で所望の混合比を有するニッケル・YSZ複合皮
膜を得る事は極めて困難である。
【0023】図3はニッケル・ジルコニア複合粉末7
と、本発明による酸化処理を実施した後の酸化ニッケル
・ジルコニア複合粉末17の溶融時の挙動の差異を示し
た模式図である。ニッケル原子相互を結び付ける結合
は、自由電子の介在によるいわゆる金属結合である。ま
た、ジルコニア分子相互を結び付ける結合は、酸素の介
在によるイオン結合である。
と、本発明による酸化処理を実施した後の酸化ニッケル
・ジルコニア複合粉末17の溶融時の挙動の差異を示し
た模式図である。ニッケル原子相互を結び付ける結合
は、自由電子の介在によるいわゆる金属結合である。ま
た、ジルコニア分子相互を結び付ける結合は、酸素の介
在によるイオン結合である。
【0024】このようにニッケル5(金属)とジルコニ
ア6(セラミックス)は結合形態が異なるためニッケル
〜ジルコニア間の相互作用は弱く、固体の状態では均質
に混合している粒子であっても、溶融により分子が比較
的自由に移動できる液体になると、同種分子同士の凝集
が発生して分離が起こる。
ア6(セラミックス)は結合形態が異なるためニッケル
〜ジルコニア間の相互作用は弱く、固体の状態では均質
に混合している粒子であっても、溶融により分子が比較
的自由に移動できる液体になると、同種分子同士の凝集
が発生して分離が起こる。
【0025】また、溶射の際にこの複合体粒子は溶射ガ
ンより噴出される高速のガス流により大きな加速度を受
けるため、ニッケルとジルコニアの密度の違いにより分
離が加速される。
ンより噴出される高速のガス流により大きな加速度を受
けるため、ニッケルとジルコニアの密度の違いにより分
離が加速される。
【0026】これに対し、本発明による酸化処理を行っ
た酸化ニッケル16・ジルコニア6複合粉末17の場合
には、ニッケル成分相互の結合形態がジルコニアと同様
の、酸素の介在によるイオン結合に変換され、同時に酸
化ニッケル〜ジルコニア間にも同様の酸素の介在による
結合力20が発生する。そのため、溶融時にも両成分の
分離は発生せず均一に混合した溶融粒子21となり、一
方の成分が選択的に失われる事もない。この結果、所望
する混合比を有する均一に混合した皮膜22が形成され
る。
た酸化ニッケル16・ジルコニア6複合粉末17の場合
には、ニッケル成分相互の結合形態がジルコニアと同様
の、酸素の介在によるイオン結合に変換され、同時に酸
化ニッケル〜ジルコニア間にも同様の酸素の介在による
結合力20が発生する。そのため、溶融時にも両成分の
分離は発生せず均一に混合した溶融粒子21となり、一
方の成分が選択的に失われる事もない。この結果、所望
する混合比を有する均一に混合した皮膜22が形成され
る。
【0027】この皮膜に還元操作を施した場合、酸化ニ
ッケルはジルコニアに比べはるかに容易に還元されるた
め、均一に混合したニッケル・ジルコニア複合体皮膜を
得る事ができる。次に、本発明の試験例について説明す
る。
ッケルはジルコニアに比べはるかに容易に還元されるた
め、均一に混合したニッケル・ジルコニア複合体皮膜を
得る事ができる。次に、本発明の試験例について説明す
る。
【0028】
【表2】
【0029】試験例 ニッケル粉末とイットリア安定化ジルコニア(以下YS
Zと略)粉末を所定の比率で混合し表2に示す条件でM
A法処理を実施した後、混合粉の半量は1000℃空気
中で6時間加熱し酸化処理を行った。作製した酸化処理
実施、未実施2水準の混合材料を、対向する一対の副ト
ーチとひとつの主トーチにより構成される複トーチ型プ
ラズマ溶射ガンにより表3に示す条件で溶射して皮膜と
した。皮膜の評価は水素中で1000℃に加熱して還元
処理を行ったうえ皮膜断面の観察と各成分の定量分析に
より行った。
Zと略)粉末を所定の比率で混合し表2に示す条件でM
A法処理を実施した後、混合粉の半量は1000℃空気
中で6時間加熱し酸化処理を行った。作製した酸化処理
実施、未実施2水準の混合材料を、対向する一対の副ト
ーチとひとつの主トーチにより構成される複トーチ型プ
ラズマ溶射ガンにより表3に示す条件で溶射して皮膜と
した。皮膜の評価は水素中で1000℃に加熱して還元
処理を行ったうえ皮膜断面の観察と各成分の定量分析に
より行った。
【0030】MA法により作製された直後の混合粉はニ
ッケル・YSZの混合状態は良好であったが、粒径1μ
m以下の微細粒子が多量に存在し流動性に乏しいため、
溶射ガンへの材料給送は困難であった。これはMA法の
処理手段がボールミル、ポットミル等粉砕機器としても
用いられるものであるため、ある程度避けられない現象
である。
ッケル・YSZの混合状態は良好であったが、粒径1μ
m以下の微細粒子が多量に存在し流動性に乏しいため、
溶射ガンへの材料給送は困難であった。これはMA法の
処理手段がボールミル、ポットミル等粉砕機器としても
用いられるものであるため、ある程度避けられない現象
である。
【0031】また微細化したニッケル粒子が室温空気中
で自然発火する恐れがあるため粉末の取扱いには十分な
注意を要した。これに対し、酸化粉は酸化処理の際に焼
結により塊状とした後、粉砕・分級を行うことで粒度調
整が可能であり、また発火の恐れも無いため取扱い性能
を大幅に改善する事が可能であった。
で自然発火する恐れがあるため粉末の取扱いには十分な
注意を要した。これに対し、酸化粉は酸化処理の際に焼
結により塊状とした後、粉砕・分級を行うことで粒度調
整が可能であり、また発火の恐れも無いため取扱い性能
を大幅に改善する事が可能であった。
【0032】
【表3】
【0033】表4は材料粉末、酸化処理を実施した水準
および実施しなかった水準それぞれの溶射皮膜を定量分
析した結果得られたニッケル、YSZ含有率(重量比)
である。
および実施しなかった水準それぞれの溶射皮膜を定量分
析した結果得られたニッケル、YSZ含有率(重量比)
である。
【0034】溶射前に混合粉末の酸化処理を実施しなか
った水準の未酸化粉皮膜では、明らかにニッケルの比率
が増大しており、図2の上段に示す様なニッケル主体の
皮膜13が形成されている。
った水準の未酸化粉皮膜では、明らかにニッケルの比率
が増大しており、図2の上段に示す様なニッケル主体の
皮膜13が形成されている。
【0035】これに対し、酸化粉皮膜では両成分の存在
比は未酸化材料粉と殆ど変化しておらず、ほぼ所望する
混合比の図3に示す皮膜22が得られている事が判る。
比は未酸化材料粉と殆ど変化しておらず、ほぼ所望する
混合比の図3に示す皮膜22が得られている事が判る。
【0036】
【表4】
【0037】図5は未酸化粉溶射皮膜の研磨断面の光学
顕微鏡写真である。皮膜部分27が周囲に比べて白く光
って見えるのは、研磨されたニッケルが金属光沢を持つ
ためである。この写真からも未酸化粉の溶射皮膜がニッ
ケル主体となっているのは明らかである。
顕微鏡写真である。皮膜部分27が周囲に比べて白く光
って見えるのは、研磨されたニッケルが金属光沢を持つ
ためである。この写真からも未酸化粉の溶射皮膜がニッ
ケル主体となっているのは明らかである。
【0038】図6は酸化粉皮膜を還元した後の研磨断面
の光学顕微鏡写真である。酸化粉皮膜28は水素中で還
元操作を行った後にも未酸化粉皮膜27に見られるよう
な金属光沢は発せず、またニッケルとジルコニアが層状
に分離した構造も見られない。これは酸化粉皮膜27が
ニッケルとジルコニアの均一に混合した皮膜である事を
示している。
の光学顕微鏡写真である。酸化粉皮膜28は水素中で還
元操作を行った後にも未酸化粉皮膜27に見られるよう
な金属光沢は発せず、またニッケルとジルコニアが層状
に分離した構造も見られない。これは酸化粉皮膜27が
ニッケルとジルコニアの均一に混合した皮膜である事を
示している。
【0039】上記実施例は金属成分としてニッケル、セ
ラミックス成分としてジルコニアを用いた場合を述べた
が、本発明はこの実施例のみに限定されるものでなく、
この発明の要旨の範囲内においてその構成を変更した
り、付加して実施することができる。例えば複合溶射材
料に用いる材料はこれに限らず、金属成分は可逆的に酸
化還元が実施できる材料たとえば銅、鉄、クロム等、ま
たセラミックス成分は酸化還元両雰囲気下で安定な材料
たとえばアルミナ(酸化アルミニウム)、スピネル等の
いずれも用いる事ができるのは明らかである。また金属
・セラミックス各成分はそれぞれ一種づつに限定される
事もなく、少なくとも一種の金属を含む三種以上の材料
の混合全てに適用できる事も明らかである。
ラミックス成分としてジルコニアを用いた場合を述べた
が、本発明はこの実施例のみに限定されるものでなく、
この発明の要旨の範囲内においてその構成を変更した
り、付加して実施することができる。例えば複合溶射材
料に用いる材料はこれに限らず、金属成分は可逆的に酸
化還元が実施できる材料たとえば銅、鉄、クロム等、ま
たセラミックス成分は酸化還元両雰囲気下で安定な材料
たとえばアルミナ(酸化アルミニウム)、スピネル等の
いずれも用いる事ができるのは明らかである。また金属
・セラミックス各成分はそれぞれ一種づつに限定される
事もなく、少なくとも一種の金属を含む三種以上の材料
の混合全てに適用できる事も明らかである。
【0040】また金属成分の酸化程度については図3に
示す如く酸化ニッケル・ジルコニア複合粉末粒子17を
構成する酸化ニッケル16全体を酸化する代わりに、図
4に示す如く酸化ニッケル・ジルコニア複合粉末粒子2
3の表層のみを酸化ニッケル16とすることも可能であ
る。
示す如く酸化ニッケル・ジルコニア複合粉末粒子17を
構成する酸化ニッケル16全体を酸化する代わりに、図
4に示す如く酸化ニッケル・ジルコニア複合粉末粒子2
3の表層のみを酸化ニッケル16とすることも可能であ
る。
【0041】均一に混合した溶射皮膜を得るためには上
記酸化処理により、ニッケル成分を完全に酸化すること
が望ましいが、図4に示す如く複合粒子23の表面付近
のニッケル成分を酸化する事により、内部の未酸化ニッ
ケル5は表層の酸化物複合体の形成する強力な結合によ
り保護されるため、溶融時の蒸発による損失を防ぐこと
ができる。
記酸化処理により、ニッケル成分を完全に酸化すること
が望ましいが、図4に示す如く複合粒子23の表面付近
のニッケル成分を酸化する事により、内部の未酸化ニッ
ケル5は表層の酸化物複合体の形成する強力な結合によ
り保護されるため、溶融時の蒸発による損失を防ぐこと
ができる。
【0042】その結果図4に示す如く一部ニッケル5と
ジルコニア6の分離が発生するものの、所望する混合比
率を良く保った比較的均一な複合溶射皮膜26を得るこ
とができる。
ジルコニア6の分離が発生するものの、所望する混合比
率を良く保った比較的均一な複合溶射皮膜26を得るこ
とができる。
【0043】また、この場合にはニッケル酸化物の生成
量が少なく、後に続く還元操作の処理時間を短縮するこ
とができるので、必ずしも厳密に均一な複合皮膜を必要
としない場合にはニッケルの酸化を部分的に止めた方が
有利となる事も有り得る。
量が少なく、後に続く還元操作の処理時間を短縮するこ
とができるので、必ずしも厳密に均一な複合皮膜を必要
としない場合にはニッケルの酸化を部分的に止めた方が
有利となる事も有り得る。
【0044】
【発明の効果】この発明は上述のとおりであるので、金
属・セラミックス複合材料粉末を構成する金属成分とセ
ラミックス成分の分離を抑制し、均一に混合した金属・
セラミックス複合体溶射皮膜を得る事ができる。
属・セラミックス複合材料粉末を構成する金属成分とセ
ラミックス成分の分離を抑制し、均一に混合した金属・
セラミックス複合体溶射皮膜を得る事ができる。
【0045】金属・セラミックス複合体溶射皮膜におけ
る金属成分とセラミックス成分の存在比と、その前の状
態における金属セラミクス複合材料粉末における同存在
比との変動を抑制し、所望する混合比を持つ金属・セラ
ミックス複合体溶射皮膜を金属・セラミックス複合材料
における各成分の存在比を以って容易に得る事ができ
る。
る金属成分とセラミックス成分の存在比と、その前の状
態における金属セラミクス複合材料粉末における同存在
比との変動を抑制し、所望する混合比を持つ金属・セラ
ミックス複合体溶射皮膜を金属・セラミックス複合材料
における各成分の存在比を以って容易に得る事ができ
る。
【0046】酸化処理を実施する際同時に焼結を行い、
その後、粉砕・分級を行う事により、MA法処理の過程
で微粉化した混合粉の粒度を再調整し、取扱い性を改善
する事ができる。
その後、粉砕・分級を行う事により、MA法処理の過程
で微粉化した混合粉の粒度を再調整し、取扱い性を改善
する事ができる。
【図1】この発明の一部を示すメカニカルアロイ法の原
理を示す模式図である。
理を示す模式図である。
【図2】本発明の実施例と比較される非酸化ニッケル・
ジルコニア混合粉の溶射時の挙動を示す模式図である。
ジルコニア混合粉の溶射時の挙動を示す模式図である。
【図3】本発明の実施例を示す酸化ニッケル ・ジルコ
ニア混合粉の溶射時の挙動を示す模式図である。
ニア混合粉の溶射時の挙動を示す模式図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す部分酸化ニッケル・
ジルコニア混合粉の溶射時の挙動を示す模式図である。
ジルコニア混合粉の溶射時の挙動を示す模式図である。
【図5】 ニッケル・ジルコニア混合粉を用いた溶射皮
膜(薄膜)の断面を示す図面代用の顕微鏡写真である。
膜(薄膜)の断面を示す図面代用の顕微鏡写真である。
【図6】 酸化ニッケル・ジルコニア混合粉を用いた溶
射皮膜(薄膜)の断面を示す図面代用の顕微鏡写真であ
る。
射皮膜(薄膜)の断面を示す図面代用の顕微鏡写真であ
る。
1 金属材料粒子 2 セラミックス材料微粒子 3 金属・セラミックス複合粉末粒子 4 メカニカルアロイ法処理の流れ 5 ニッケル成分 5’ 溶融ニッケル成分 6 ジルコニア成分 6’ 溶融ジルコニア成分 7 ニッケル・ジルコニア複合粉末粒子 8 ニッケルが選択的に溶融した複合粉末粒子 9 分離した溶融粒子 10 母材 11 全体が溶融した複合粉末粒子 12 蒸発により失われたニッケル成分 13 ニッケル主体の溶射皮膜 14 層状に分離した複合体溶射皮膜 15 ジルコニア主体の溶射皮膜 16 酸化ニッケル 17 酸化ニッケル・ジルコニア複合粉末粒子 18 ジルコニア分子 19 酸化ニッケル分子 20 酸素の介在による結合力 21 均一に混合した溶融粒子 22 均一に混合した複合体溶射皮膜 23 部分酸化したニッケル・ジルコニア複合粉末
粒子 24 一部分離した溶融粒子 25 分離した成分 26 一部分離した複合体溶射皮膜 27 未酸化複合粉溶射皮膜 28 酸化ニッケル・ジルコニア複合粉溶射皮膜
(還元処理後)
粒子 24 一部分離した溶融粒子 25 分離した成分 26 一部分離した複合体溶射皮膜 27 未酸化複合粉溶射皮膜 28 酸化ニッケル・ジルコニア複合粉溶射皮膜
(還元処理後)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平4−33649(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 4/10 H01M 4/86
Claims (11)
- 【請求項1】 所定の比率で混合した金属とセラミック
スの粉末を機械的方法一体化する、いわゆるメカニカル
アロイ法によって得られる金属・セラミックス複合材料
粉末であって、該複合材料粉末の金属成分が酸化されて
いる複数種セラミックスの複合材料である事を特徴とす
る複合粉末溶射材料。 - 【請求項2】 メカニカルアロイ法によって得られる金
属・セラミックス複合材料粉末の金属成分を酸化および
焼結してなる複数種セラミックスの塊状複合材料であっ
て、それが粉砕および分級操作により粒度調整されてい
る事を特徴とする複合粉末溶射材料。 - 【請求項3】 メカニカルアロイ法によって得られる金
属・セラミックス複合材料粉末の金属成分を酸化してな
る複数種セラミックスの複合材料で形成する溶射皮膜が
その後還元されていることを特徴とする金属・セラミッ
クス複合体溶射皮膜。 - 【請求項4】 メカニカルアロイ法によって得られる金
属、セラミックス複合材料粉末の金属成分がニッケル、
セラミックス成分が安定化ジルコニアであり、又該金属
成分を酸化してなる複数種セラミックスの複合材料を溶
射して形成される溶射皮膜がその後還元されている事を
特徴とする固体電解質燃料電池の燃料側電極用溶射被
膜。 - 【請求項5】 安定化ジルコニアがカルシア安定化ジル
コニアである事を特徴とする、請求項4の固体電解質燃
料電池の燃料側電極用溶射皮膜。 - 【請求項6】 安定化ジルコニアがイットリア安定化ジ
ルコニアである事を特徴とする、請求項4の固体電解質
燃料電池の燃料側電極用溶射皮膜。 - 【請求項7】 安定化ジルコニアがマグネシア安定化ジ
ルコニアである事を特徴とする、請求項4の固体電解質
燃料電池の燃料側電極用溶射皮膜。 - 【請求項8】 所定の比率で混合した金属とセラミック
スの粉末を機械的方法で一体化する、いわゆるメカニカ
ルアロイ法によって金属・セラミックス複合材料粉末を
得た後、該複合材料粉末の金属成分を酸化して複数種セ
ラミックスの複合材料とする事を特徴とする複合粉末溶
射材料の製造方法。 - 【請求項9】 メカニカルアロイ法によって得られる金
属・セラミックス複合材料粉末の金属成分を酸化および
焼結して複数種セラミックスの塊状複合材料とした後、
粉砕および分級操作により粒度調整を行う事を特徴とす
る請求項8の複合粉末溶射材料の製造方法。 - 【請求項10】 メカニカルアロイ法によって得られる
金属・セラミックス複合材料粉末の金属成分を酸化して
得られる複数種セラミックスの複合材料を溶射して溶射
皮膜を形成し、該皮膜を還元する事によって金属・セラ
ミックス複合体溶射皮膜を形成する事を特徴とする金属
・セラミックス複合体溶射皮膜の形成方法。 - 【請求項11】 メカニカルアロイ法によって得られる
金属・セラミックス複合材料粉末の金属成分をニッケ
ル、セラミックス成分を安定化ジルコニアとし、該複合
材料粉末の金属成分を酸化して得られる複数種セラミッ
クスの複合材料を溶射して溶射皮膜を形成し、該溶射皮
膜を還元する事を特徴とする固体電解質燃料電池の燃料
側電極用溶射皮膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33920292A JP3203442B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 複合溶射材料および溶射皮膜とその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33920292A JP3203442B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 複合溶射材料および溶射皮膜とその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06184724A JPH06184724A (ja) | 1994-07-05 |
JP3203442B2 true JP3203442B2 (ja) | 2001-08-27 |
Family
ID=18325212
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33920292A Expired - Fee Related JP3203442B2 (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 複合溶射材料および溶射皮膜とその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3203442B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE69531980T2 (de) * | 1994-08-23 | 2004-07-29 | At & T Corp. | Metallisierung von keramischen Materialien durch Auftrag einer haftenden reduzierbaren Schicht |
DE19649376C1 (de) | 1996-11-29 | 1998-09-03 | Forschungszentrum Juelich Gmbh | Durch keramische Partikel verstärkte Elektrode |
JP4885445B2 (ja) * | 2004-12-21 | 2012-02-29 | 株式会社フジミインコーポレーテッド | 溶射用粉末 |
KR100756518B1 (ko) * | 2006-03-22 | 2007-09-10 | 고등기술연구원연구조합 | 수전해 전극용 물질의 제조 방법 |
CN109437892A (zh) * | 2018-11-27 | 2019-03-08 | 陈涛 | 一种氧化锆陶瓷涂层及其制备方法 |
CN112725716B (zh) * | 2020-12-23 | 2022-05-10 | 中国兵器工业第五九研究所 | 一种热喷涂用的核壳结构陶瓷复合粉体及其制备方法 |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP33920292A patent/JP3203442B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH06184724A (ja) | 1994-07-05 |
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