JP3203292B2 - シリコーンゴム用補強充填剤 - Google Patents

シリコーンゴム用補強充填剤

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコーンゴムの補強充
填剤用に適した疎水性湿式法合成珪酸に関する。さらに
詳しくは、シリコーンゴムに配合することで、優れた加
工性と高い補強性を有するシリコーンゴム組成物を与え
る疎水性湿式法合成珪酸に関する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムには充填剤としてのシリ
カ粉末が必須成分である。実用的な強度を有するシリコ
ーンゴム弾性体を得るためには、通常、補強充填剤とし
て比表面積が50m2 /g以上のシリカ粉末を充填す
る。従来補強充填剤としては、一般的には、四塩化珪素
を酸素/水素炎下で加水分解して得られる乾式法のフュ
ームドシリカや、アルカリ金属けい酸塩と鉱酸とを中和
反応させて得られる湿式法合成珪酸が使用されている。
これらのシリカ粉末をシリコーンの生ゴムに配合して使
用する際には、その表面活性を抑制してシリコーン生ゴ
ムへの配合を容易にしたり、コンパウンドの貯蔵安定性
や加工性を改良したり、架橋物の物性を改良したりする
ために、湿潤剤(Wetter)と呼ばれる低分子シロ
キサン、エステル、シラノール基含有シラン、アルコキ
シ含有シランなどが分散剤として使用される。
【0003】また、湿潤剤を併用する代わりに、あらか
じめシリカ表面をシロキサンやシランで表面処理した疎
水性シリカが使用されることもあり、疎水性シリカがシ
リコーンゴムの補強充填剤として有用であることは公知
である〔例えば、特公昭33−9296号、特公昭36
−5991号、特公昭49−20739号〕。又、湿式
法合成珪酸をシリコーンゴム組成物の混練時に実質的に
疎水化して使用することも、特公平04−82023号
に開示されている。疎水性シリカには、フュームドシリ
カを疎水化したもの(代表的には、商品名アエロジルR
972)と、湿式法合成珪酸を疎水化したものの(代表
的には、商品名ニップシールSS−30P)がある。一
般的にフュームドシリカは、湿式法のシリカに比べ高価
であって、高い補強性と透明性が得られるが、増粘性が
高くシリコーンコンパウンドの流動性を低下させる。フ
ュームドシリカを表面処理した疎水化品は、未処理のも
のに比べれば増粘性は低いが、依然として増粘性を有す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】増粘性の問題に関して
は、射出成形、特に一般のミラブルゴムに比べて粘度が
ほぼ1桁低い液状ゴムの射出成形おいては、より低増粘
性であることが求められる。そのため、湿式法合成珪酸
の疎水性シリカの方がフュームドシリカの疎水性シリカ
より低増粘性であって配合の自由度が高い(加工性に優
れる)という利点がある。しかし、従来の湿式法合成珪
酸の疎水性シリカは、ゴム補強性が不充分であるという
問題がある。そこで、本発明の目的は、低増粘性であっ
て加工性に優れるという物性を維持しつつ、従来の疎水
性湿式法合成珪酸より補強性が高められた、シリコーン
ゴム用補強充填剤に適した疎水性湿式法合成珪酸を提供
することにある。即ち、本発明は、湿潤剤の添加なしに
疎水性湿式法合成珪酸のみで、優れた加工性と補強性を
有するシリコーンゴム組成物を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意研究を積み重ねた。その結果、疎水性
湿式法合成珪酸をシリコーンゴムに配合したときの、加
工性(増粘性)、及び架橋性の物性(引っ張り強度な
ど)は湿式法合成珪酸の疎水化の程度と大きく関係する
こと、及び湿式法合成珪酸の粒子性に大きく影響される
ことを見い出した。即ち、疎水化の程度と粒子性を制御
した疎水性湿式法合成珪酸をシリコーンゴムに配合する
ことで、湿潤剤の使用なしに、優れた加工性と実用的強
度を有するシリコーンゴム架橋物が得られることを見い
出して本発明を完成した。安価で実用的であるシリコー
ンオイルを表面処理剤を用いることでも、疎水化の程度
と粒子性を制御すれば、シリコーンゴム用補強充填剤と
して優れた疎水性湿式法合成珪酸を提供できることか
ら、本発明は特に有用である。
【0006】本発明のシリコーンゴム用補強充填剤は、
BET比表面積が100〜150m2 /gであり、ジ−
n−ブチルアミン吸着量が30〜100m・mol/k
gであり、M値が5〜55%であり、且つ二次平均粒子
径が1〜5μmである疎水性湿式法合成珪酸であること
を特徴する。以下本発明について説明する。
【0007】本発明の疎水性湿式法合成珪酸は、BET
比表面積が100〜150m2 /gの範囲である。BE
T比表面積が上記範囲より低いと補強性能が低くなり、
上記範囲を超えると加工性が低下する。BET比表面積
は、好ましくは120〜140m2 /gの範囲である。
BET比表面積はシリカの一次粒子の大きさ、及びその
表面状態(微細孔等)によって決定されるもので、補強
性を示す目安となるものである。表面処理することによ
り表面状態が変化し、その値は小さくなる傾向がある。
【0008】ジ−n−ブチルアミン吸着量は30〜10
0m・mol/kgの範囲である。ジ−n−ブチルアミ
ン吸着量が上記範囲より低いと、疎水化度が高く、増粘
性は低いが、補強性能も低くなる。又、上記範囲を超え
て高くなると、疎水化度が低く、補強性能は高くなる
が、加工性が低下する。ジ−n−ブチルアミン吸着量
は、好ましくは30〜50・mol/kgの範囲てあ
る。尚、ジ−n−ブチルアミン吸着量(以下、「DBA
吸着量」ということがある)は、疎水性の度合を表す指
標である。通常のシリカはその表面上に多量のシラノー
ル基が存在して、親水性を示すことが知られている。ま
だジ−n−ブチルアミンはイオン結合的にシリカ粒子表
面上に吸着されることも知られている(R.Meyer:kautsc
huku.Gummi,7[8],180 ─182WT(1954) )。このため、疎
水性に表面処理されたシリカに残存するシラノール基に
結合するジ−n−ブチルアミンの量から、シリカの疎水
性の度合を知ることができる。
【0009】疎水化度を示すM値は、5〜55%の範囲
である。この範囲より低いと、疎水化度が低く、補強性
能は高いが、加工性が悪くなる。一方、この範囲を超え
て高くなると、増粘性は低いが補強性能も低くなる。M
値は、好ましくは30〜50%の範囲である。尚、M値
は、処理粉体が湿潤しはじめる水とメタノールの混合溶
液のメタノール濃度を容量%で表示した値である。従っ
て、M値により、ジ−n−ブチルアミン吸着量と同様に
疎水化の度合を知ることができる。M値が高い程、疎水
性は高い。DBA吸着量とM値のふたつの値によって、
シリカの疎水性を表現することができる。
【0010】本発明の疎水性湿式法合成珪酸の二次平均
粒子径は1〜5μmの範囲、好ましくは2〜4μmの範
囲でる。特に、二次平均粒子径とともに粗大粒子の除去
を目的に分級を施したものがさらに好ましい。二次平均
粒子径が上記範囲より粗くなると目的とする補強性が得
られない。従来シリコーンゴムに汎用されている湿式法
合成珪酸であるニップシールLPの二次平均粒子径は約
8μmであるが、本発明の目的の補強性を得るにはさら
に調整された粒子性が必要である。当然のことである
が、極端に粗くなると分散不良の問題を招き、補強性が
悪くなる。一方、上記範囲より二次平均粒子径が小さく
なっても、補強性能がさらに向上することはなく、かえ
って、粉塵飛散が大きくなり、作業性が悪くなるという
欠点を招く。二次平均粒子径はシリカの分散性に関与す
るものである。一般にシリカは究極の粒子である一次粒
子が複雑に結合凝集したいわゆる二次凝集粒子として存
在する。この複雑な粒子構造と表面活性により補強性が
支配されると考えられるため二次粒子の平均粒子径を整
えることは、補強性に重要な因子であると考えられる。
【0011】本発明の疎水性湿式法合成珪酸は、公知の
製造方法により製造することができる。例えば、湿式法
合成珪酸を得るための製造方法は、アルカリ金属珪酸塩
水溶液と鉱酸とを反応させて沈殿析出させる場合、通常
市販のケイ酸ソーダ及び硫酸などが一般的に使用され
る。沈殿析出させる方法としては、例えば所定の濃度に
調整されたケイ酸ソーダ溶液が張り込まれた反応槽中
に、一定の温度を保ちながら硫酸が数段階に分けて添加
される片側添加反応方式、あるいはあらかじめ一定量の
温水が張り込まれた反応槽中に、一定のpH及び温度を
保ちながらケイ酸ソーダ溶液及び硫酸が一定時間添加さ
れる同時添加方式などがある。
【0012】沈殿析出させた後に、濾過、乾燥、粉砕、
さらに必要に応じ分級して湿式法合成珪酸を得ることが
できる。但し、二次平均粒子径は、流体エネルギーミル
等を使用して粒子を粉砕することで、1〜5μmの範囲
に調整することができる。さらに必要に応じて、風力式
分級機等を使用して分級することで、所望の二次平均粒
子径を有する合成珪酸を得ることができる。尚、本発明
の疎水性湿式法合成珪酸を得る方法における粒子性の調
整(粉砕及び分級)は、疎水化の前後のいずれで行って
も良い。
【0013】湿式法合成珪酸の疎水化は、例えば、湿式
法合成珪酸をシリコーンオイルを用いて表面処理するこ
とが行える。例えば、特公昭42−26179号に開示
されているように、50センチストークスの粘度を持っ
たジメチルポリシロキサンオイルを湿式法合成珪酸に噴
霧し、250〜350°Cの温度で約1/2〜2時間加
熱して疎水性の湿式法合成珪酸を得ることができる。
【0014】本発明において表面処理剤として用いられ
るシリコーンオイルとしては、ジメチルシリコーンオイ
ル、メチルフェニルシリコーンオイル、メチルハイドロ
ジェンシリコーンオイルのようなストレートシリコンオ
イルと称されるものや、特殊な有機基を分子構造中に含
む変性シリコーンオイルと称されるもの等を特に制限な
く用いることができる。但し、疎水化の効果及びその実
用目的より、ストレートシリコーンオイルが望ましく、
中でもジメチルシリコーンオイルが好適に使用される。
その分子量としては小さすぎても、大きすぎても疎水化
の効果が劣るため、通常、分子量500〜5000の範
囲のものが好適に使用される。
【0015】シリコーンオイル疎水化処理によって、ジ
−n−ブチルアミン吸着量は低下し、M値は増加する
(疎水化が進む)。一方、シリコーンオイル疎水化処理
によって、BET比表面積は低下する。従って、湿式法
合成珪酸とシリコーンオイルとの混合割合は、本発明の
目標とする疎水化度を考慮し、かつ使用する湿式法合成
珪酸のBET比表面積に応じて適宣変量する。例えば、
比較的高いBET比表面積を有する湿式法合成珪酸をシ
リコーンオイル疎水化処理する場合、比較的多めのシリ
コーンオイルを用いても、所定範囲内のBET比表面積
を有する疎水化湿式法合成珪酸が得られ、得られる疎水
化湿式法合成珪酸は比較的高い疎水化度を有することに
なる。BET比表面積が約200m2 /gを示す未処理
の湿式法合成珪酸については、例えば湿式法合成珪酸1
00重量部に対して4〜10重量部程度のシリコーンオ
イルを用いることで、所定の範囲の物性を有する本発明
の疎水化湿式法合成珪酸が得られる。
【0016】本発明の疎水化湿式法合成珪酸であるシリ
コーンゴム用補強充填剤は、種々のシリコーンゴムに適
用することができる。例えば、メチルビニルシリコーン
ゴム、メチルフェニルビニルシリコーンゴム、メチルフ
ロロアルキルシリコーンゴム等に代表されるミラブルタ
イプシリコーンゴムや液状シリコーンゴムである。ま
た、本発明の充填剤のシリコーンゴムに対する充填量
は、補強性と加工性等を考慮して適宜決定されるが、例
えば、通常シリコーンゴム100重量部に対して20〜
60重量部の範囲である。
【0017】粘度特性(加工性)は、後述するシリコー
ンゴムコンパウンドのムーニー粘度測定によって評価す
ることができる。ML1 1 1 のムーニー粘度値が高い
と、シリカの増粘性が高く、低いとシリカの増粘性が低
いことを示す。本発明の充填剤を用いると、未処理の湿
式法合成珪酸に湿潤剤を併用をした場合と同等又はそれ
以下のムーニー粘度値を示すシリコーンゴムコンパウン
ドが得られる。
【0018】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するため実
施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。尚、以下の実施例における部は、すべて重
量部であるまた、実施例及び比較例における各種物性測
定と試験は、下記の方法によって行なった。 1)BET比表面積 カンターソープ(米国Quantachrome社製)
を用いて1点法により測定した。 2)DBA吸着量 乾燥試料250mgを精秤し、これに50mlのN/5
00 ジ−n−ブチルアミン溶液(石油ベンジン溶媒)
を加え、20℃で約2時間放置する。この上澄液25m
lにクロロホルム5ml、指示薬(クリスタルバイオレ
ット)2〜3滴を加え、紫色が青色に変わるまでN/1
00 過塩素酸溶液(無水酢酸溶媒)で滴定し、この時
の滴定値をAmlとする。別にブランクを行いBmlと
し、次式によってDBA吸着量を算出した。 DBA吸着量(m・mol/kg)=80(B−A)f 但し、fはN/100 過塩素酸溶液の力価
【0019】3)M値 メタノールの濃度を5容量%の間隔で変化させた水との
混合溶液を調製し、これを容積10mlの試験管に5m
l入れる。次いで供試粉体を0.1〜0.2g入れ、振
り混ぜ静置後観察し、粉体が懸濁する最小のメタノール
の濃度を知り、これをM値とする。 4)二次粒子の平均粒子径 コールターカウンターTA−II(Couruter
Electoronics Inc.製)を用いて、3
0μmアパーチャーチューブ(比較例1と比較例4は7
0μm)により測定した。試料の分散は、40秒間の超
音波分散を行い、分散液は付属のIsotonII液を
使用した。
【0020】5)シリコーンゴムの粘度特性 シリコーンゴムコンパウンドは、混練後24時間経時し
たものについて、ムーニー粘度測定機(型式SMV−2
00島津製作所製)を使用し、温度100℃、Lロータ
ーを用いて測定し、ML1 1 1 の数値で示した。 6)ゴム補強特性の測定 JIS K−6301の架橋ゴム物性試験方法に従って
実施した。
【0021】実施例1 BET比表面積200m2 /g、DBA吸着量280m
・mol/kgの湿式法合成珪酸、ニップシールLP
(日本シリカ工業社製)を粉砕、分級し二次平均粒子径
が3.5μmのものを得た。これを流動式混合機(株式
会社三井三池製作所製、ヘンシェルミキサー)に仕込
み、ジメチルシリコーンオイルKF96(信越化学工業
社製)6部を投入し5分間混合攪拌した後、250℃で
2時間熱処理し疎水性の湿式法合成珪酸を得た。この疎
水性湿式法合成珪酸に特性値を表1に示した。シリコー
ン生ゴムに対し、40部の上記疎水性湿式法合成珪酸を
6インチロールで、混練し、150℃で2時間加熱処理
した。得られたシリコーンゴムコンパウンドを静置し、
24時間経時後ムーニー粘度を測定し表1に示した。次
に、架橋ゴム物性を測定するために、架橋剤0.5部を
前記ロールで混練し、一次架橋170℃で10分、二次
架橋を200℃で4時間それぞれ実施した後、ゴムの引
っ張り強度の補強特性を測定した(以下、評価法は実施
例、比較例とも同様)。結果を表1に示した。
【0022】比較例1 実施例1において粒子性を調整した後、疎水化した湿式
法合成珪酸に代えて、未処理の湿式法合成珪酸であるニ
ップシールLP(前出)を用いて、シリコーンゴムへの
配合評価を行った。シリコーン生ゴムに対し、40部の
ニップシールLPと、湿潤剤として両末端にヒドロキシ
ル基を有するジメチルポリシキサン4部を6インチロー
ルで混練した。以下実施例1と同様にして評価を行い、
その結果を表1に示した。
【0023】比較例2 実施例1におけるジメチルシリコーンオイルKF96
(前出)の添加量を12部に代えた以外は、実施例1と
同様にして評価を行い、その結果を表1に示した。 比較例3 実施例1におけるジメチルシリコーンオイルKF96
(前出)の添加量を3部に代えた以外は、実施例1と同
様にして評価を行い、その結果を表1に示した。 比較例4 実施例1における疎水性湿式法合成珪酸の製造におい
て、粉砕、分級を行わなかった以外は、実施例1と同様
にして評価を行い、その結果を表1に示した。
【0024】実施例2 BET比表面積140m2 /g、DBA吸着量230m
・mol/kg、二次平均粒子径が2.3μmの湿式法
合成珪酸、ニップシールE−200A(日本シリカ工業
社製)を流動式混合機(株式会社三井三池製作所製、ヘ
ンシェルミキー)に仕込み、ジメチルシリコーンオイル
KF96(信越化学工業社製)5部を投入し5分間混合
攪拌した後、250℃で2時間熱処理し疎水性の湿式法
合成珪酸を得た。以下実施例1と同様にして評価を行
い、その結果を表2に示した。
【0025】比較例5 実施例2においてE−200Aを疎水化した疎水性の湿
式法合成珪酸に代えて、未処理の湿式法合成珪酸である
ニップシールE−200A(前出)を用いて、シリコー
ンゴムへの配合評価を行った。シリコーン生ゴムの対
し、40部のニップシールLPと、潤滑剤として両末端
にヒドロキシル基を有するジメチルポリシロキサン4部
を6インチロールで混練した。以下実施例2と同様にし
て評価を行い、その結果を表2に示した。
【0026】比較例6 実施例2におけるジメチルシリコーンオイルKF96
(前出)の添加量を8部に代えた以外は、実施例2と同
様にして評価を行い、その結果を表2に示した。 比較例7 実施例2におけるジメチルシリコーンオイルKF96
(前出)の添加量を3部に代えた以外は、実施例2と同
様にして評価を行い、その結果を表2に示した。
【0027】
【表1】 ( )内は、未処理の湿式法合成珪酸の物性値。
【0028】
【表2】 ( )内は、未処理の湿式法合成珪酸の物性値。
【0029】表1の結果から、実施例1は、比較例1
(未処理の湿式法合成珪酸と湿潤剤の併用)に比べて、
加工性も補強性も遜色のないことが分かる。比較例2
は、疎水化度が高すぎると加工性は良いが、補強性が劣
ることが分かる。比較例3は、疎水化度が低すぎると補
強性は高いが、加工性が悪いことが代わる。比較例4
は、従来の粒子性を有するものでは、疎水化度を調整し
ても補強性が不充分であることが分かる。表2の結果か
らも、実施例2は、比較例5(未処理の湿式法合成珪酸
と潤滑剤の併用)に比べて、加工性も補強性も遜色のな
いことが分かる。比較例6は、疎水化度が高すぎると加
工性は良いが、補強性が劣ることが分かる。比較例7
は、疎水化が低すぎると補強性は高いが、加工性が悪い
ことが分かる。
【0030】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
のシリコーンゴム用補強充填剤を用いると、優れた加工
性と、高い補強性とを有するシリコーンゴム組成物が得
られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 83/04 C08K 3/36 C08K 9/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 BET比表面積が100〜150m2
    gであり、ジ−n−ブチルアミン吸着量が30〜100
    m・mol/kgであり、M値が5〜55%であり、且
    つ二次平均粒子径が1〜5μmである、シリコ−ンオイ
    ルによりに表面処理された疎水性湿式法合成珪酸である
    ことを特徴とするシリコーンゴム用補強充填剤。
  2. 【請求項2】 シリコ−ンオイルがジメチルシリコ−ン
    オイルである請求項1記載の充填剤。
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