JP3203082B2 - 分岐脂肪酸の製造法 - Google Patents
分岐脂肪酸の製造法Info
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- JP3203082B2 JP3203082B2 JP00495993A JP495993A JP3203082B2 JP 3203082 B2 JP3203082 B2 JP 3203082B2 JP 00495993 A JP00495993 A JP 00495993A JP 495993 A JP495993 A JP 495993A JP 3203082 B2 JP3203082 B2 JP 3203082B2
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分岐脂肪酸の製造法に関
する。該分岐脂肪酸は塗料、ワニス等の乾燥剤、化粧品
原料等として有用の他に冷凍機用潤滑油製造の原料とし
ても有用である。
する。該分岐脂肪酸は塗料、ワニス等の乾燥剤、化粧品
原料等として有用の他に冷凍機用潤滑油製造の原料とし
ても有用である。
【0002】
【従来の技術】アルデヒドをアルカリの存在下にアルド
ール縮合して不飽和アルデヒドを製造する方法が知られ
ている〔Organic Reactions, Vol. 16, 15(1968)〕。等
モルのプロピオンアルデヒドとブチルアルデヒドとを水
酸化ナトリウムの存在下に反応させて2−エチルペンテ
ナール(収率42%)を製造する方法が知られている
〔J. of Chemical Society, p.3267(1956)〕。
ール縮合して不飽和アルデヒドを製造する方法が知られ
ている〔Organic Reactions, Vol. 16, 15(1968)〕。等
モルのプロピオンアルデヒドとブチルアルデヒドとを水
酸化ナトリウムの存在下に反応させて2−エチルペンテ
ナール(収率42%)を製造する方法が知られている
〔J. of Chemical Society, p.3267(1956)〕。
【0003】ブチルアルデヒドを縮合脱水して不飽和ア
ルデヒドを製造し、これを水素化して飽和アルデヒドを
製造し、これを酸化することにより2−エチルヘキサン
酸を製造する方法が知られている〔Encyclopedia of Ch
emical Technology, Vol.4,p.862(1978)〕。分岐脂肪
族飽和アルデヒドを液相で分子状酸素で酸化することに
より分岐脂肪酸を製造する方法が知られている(特公昭
49−31966 号公報、同49−31967 号公報)。
ルデヒドを製造し、これを水素化して飽和アルデヒドを
製造し、これを酸化することにより2−エチルヘキサン
酸を製造する方法が知られている〔Encyclopedia of Ch
emical Technology, Vol.4,p.862(1978)〕。分岐脂肪
族飽和アルデヒドを液相で分子状酸素で酸化することに
より分岐脂肪酸を製造する方法が知られている(特公昭
49−31966 号公報、同49−31967 号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的はプロピ
オンアルデヒドとブチルアルデヒドとから工業的に有利
に分岐脂肪酸を製造する方法を提供することにある。
オンアルデヒドとブチルアルデヒドとから工業的に有利
に分岐脂肪酸を製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明はプロピオンアル
デヒドとブチルアルデヒドとのモル比を1:2以上で縮
合脱水して式(II)
デヒドとブチルアルデヒドとのモル比を1:2以上で縮
合脱水して式(II)
【0006】
【化5】
【0007】〔式中、R1は-CH2CH3 又は-(CH2)2CH3を
表し、R2は-CH3又は-CH2CH3を表す〕で表される不飽和
アルデヒドを製造し(工程1)、該不飽和アルデヒドを
水素化して式(III)
表し、R2は-CH3又は-CH2CH3を表す〕で表される不飽和
アルデヒドを製造し(工程1)、該不飽和アルデヒドを
水素化して式(III)
【0008】
【化6】
【0009】(式中、R1 およびR2 は前記と同義であ
る)で表される飽和アルデヒドを製造し (工程2) 、該
飽和アルデヒドを酸化して式(I)
る)で表される飽和アルデヒドを製造し (工程2) 、該
飽和アルデヒドを酸化して式(I)
【0010】
【化7】
【0011】(式中、R1 およびR2 は前記と同義であ
る)で表される分岐脂肪酸を製造(工程3)することを
特徴とする分岐脂肪酸の製造法に関する。さらに、本発
明は式(I)で表される分岐脂肪酸(化合物Iと称す。
以下の式においても同様に表す)の中でも、特に2−メ
チルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸および2−エチ
ルヘキサン酸を多量に製造する方法を提供する。
る)で表される分岐脂肪酸を製造(工程3)することを
特徴とする分岐脂肪酸の製造法に関する。さらに、本発
明は式(I)で表される分岐脂肪酸(化合物Iと称す。
以下の式においても同様に表す)の中でも、特に2−メ
チルヘキサン酸、2−エチルペンタン酸および2−エチ
ルヘキサン酸を多量に製造する方法を提供する。
【0012】化合物Iを冷凍機用潤滑油製造の原料とす
る場合は、化合物Iの中でも2−メチルヘキサン酸、2
−エチルペンタン酸および2−エチルヘキサン酸の混合
物が特に有用である。以下に、化合物Iの製法について
詳細に説明する。
る場合は、化合物Iの中でも2−メチルヘキサン酸、2
−エチルペンタン酸および2−エチルヘキサン酸の混合
物が特に有用である。以下に、化合物Iの製法について
詳細に説明する。
【0013】工程1 化合物IIは触媒の存在下、プロピオンアルデヒドとブ
チルアルデヒドとのモル比を1:2以上、好ましくは
1:2〜1:30で縮合脱水することにより得られる。
反応の際にプロピオンアルデヒドとブチルアルデヒドと
のモル比を1:2以上にすることによって生成される化
合物IIの中の有用性が知られていない2−メチルペン
テナールの比率を生成される化合物IIの中の2- エチ
ルペンテナールと2−メチルヘキセナールとの和に対し
て0.5以下におさえることができる。 触媒としては、例
えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等のアルカ
リ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、酸化カルシ
ウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム等のアルカリ土
類金属の酸化物、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸
ナトリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム等のアル
カリ金属の酸塩、ソジウムメトキシド、カリウムブトキ
シド、マグネシウムメトキシド等のアルコキシド、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン等のアミン等があげら
れる。好ましくは工業的に最もよく使用されている水酸
化ナトリウムがあげられる。触媒は水溶液で使用するこ
とも可能である。反応終了後に触媒を含む水層をデカン
ター等で分離し、分離した触媒をリサイクルして使用す
ることも可能である。
チルアルデヒドとのモル比を1:2以上、好ましくは
1:2〜1:30で縮合脱水することにより得られる。
反応の際にプロピオンアルデヒドとブチルアルデヒドと
のモル比を1:2以上にすることによって生成される化
合物IIの中の有用性が知られていない2−メチルペン
テナールの比率を生成される化合物IIの中の2- エチ
ルペンテナールと2−メチルヘキセナールとの和に対し
て0.5以下におさえることができる。 触媒としては、例
えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム、水酸化マグネシウム、水酸化バリウム等のアルカ
リ金属およびアルカリ土類金属の水酸化物、酸化カルシ
ウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム等のアルカリ土
類金属の酸化物、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、炭酸
ナトリウム、2−エチルヘキサン酸ナトリウム等のアル
カリ金属の酸塩、ソジウムメトキシド、カリウムブトキ
シド、マグネシウムメトキシド等のアルコキシド、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン等のアミン等があげら
れる。好ましくは工業的に最もよく使用されている水酸
化ナトリウムがあげられる。触媒は水溶液で使用するこ
とも可能である。反応終了後に触媒を含む水層をデカン
ター等で分離し、分離した触媒をリサイクルして使用す
ることも可能である。
【0014】反応は連続式もしくは回分式で行われ、温
度20℃以上、好ましくは40〜150℃、圧力1〜1
0kg/cm2 で1分間〜5時間で終了する。得られた化合
物IIはそのままもしくは分離して次の工程の原料として
用いられる。
度20℃以上、好ましくは40〜150℃、圧力1〜1
0kg/cm2 で1分間〜5時間で終了する。得られた化合
物IIはそのままもしくは分離して次の工程の原料として
用いられる。
【0015】工程2 化合物III は化合物IIを水素化することにより得られ
る。水素化に用いる触媒としては、例えばパラジウム、
白金等を活性炭、アルミナ、シリカ等に担持したもの等
があげられる。反応は連続式もしくは回分式で行われ、
温度40〜160℃、圧力1〜40kg/cm2 で1秒間〜
15時間で終了する。
る。水素化に用いる触媒としては、例えばパラジウム、
白金等を活性炭、アルミナ、シリカ等に担持したもの等
があげられる。反応は連続式もしくは回分式で行われ、
温度40〜160℃、圧力1〜40kg/cm2 で1秒間〜
15時間で終了する。
【0016】得られた化合物III はそのままもしくは分
離して次の工程の原料として用いられる。
離して次の工程の原料として用いられる。
【0017】工程3 化合物Iは化合物III を酸化することにより得られる。
酸化に用いる触媒としては、アルカリ金属の有機酸塩、
例えば、ナトリウム、カリウム等の2−エチルヘキサン
酸、2−メチルヘキサン酸、酢酸、蓚酸、炭酸等の塩、
アルカリ金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等があげられる。
酸化に用いる触媒としては、アルカリ金属の有機酸塩、
例えば、ナトリウム、カリウム等の2−エチルヘキサン
酸、2−メチルヘキサン酸、酢酸、蓚酸、炭酸等の塩、
アルカリ金属の水酸化物、例えば、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等があげられる。
【0018】反応は連続式もしくは回分式で行われる。
酸化反応は一段階で行ってもよいが、二段階で行った方
が、収率的に好ましい。即ち、二段階で行う場合、一段
階は温度20〜50℃で酸素または空気を毎時10〜1
20リットル吹き込みながら、1分間〜10時間行い、
二段階は温度70〜130℃、常圧または減圧で10分
間〜5時間行い、反応を終了する。得られた生成物は、
通常蒸留等により分離される。
酸化反応は一段階で行ってもよいが、二段階で行った方
が、収率的に好ましい。即ち、二段階で行う場合、一段
階は温度20〜50℃で酸素または空気を毎時10〜1
20リットル吹き込みながら、1分間〜10時間行い、
二段階は温度70〜130℃、常圧または減圧で10分
間〜5時間行い、反応を終了する。得られた生成物は、
通常蒸留等により分離される。
【0019】以下に実験例として、原料であるプロピオ
ンアルデヒドとブチルアルデヒドとのモル比と生成不飽
和アルデヒドの比率との関係を示す。
ンアルデヒドとブチルアルデヒドとのモル比と生成不飽
和アルデヒドの比率との関係を示す。
【0020】実験例1〜4 温度計、攪拌混合器および還流冷却器をつけた内容積5
00mlのガラス製フラスコにアルデヒドの挿入口および
触媒の挿入口をつけ、第1表に示すモル比のプロピオン
アルデヒドとブチルアルデヒドの混合物と0.47%水酸
化ナトリウム水溶液を滞留時間1時間になるように時間
当り合計で500mlフィードした。この時の原料アルデ
ヒドと水酸化ナトリウム水溶液の比率は重量比で1:3
であった。実験例1は60℃で、実験例2〜4は93℃
に加熱し、反応生成物は常時一定量を抜き出し、連続反
応を行った。この時のフラスコ内の圧力は常圧であっ
た。プロピオンアルデヒドとブチルアルデヒドの仕込比
率を変えそのときの生成物の比率を分析した。その結果
を第1表に示す。
00mlのガラス製フラスコにアルデヒドの挿入口および
触媒の挿入口をつけ、第1表に示すモル比のプロピオン
アルデヒドとブチルアルデヒドの混合物と0.47%水酸
化ナトリウム水溶液を滞留時間1時間になるように時間
当り合計で500mlフィードした。この時の原料アルデ
ヒドと水酸化ナトリウム水溶液の比率は重量比で1:3
であった。実験例1は60℃で、実験例2〜4は93℃
に加熱し、反応生成物は常時一定量を抜き出し、連続反
応を行った。この時のフラスコ内の圧力は常圧であっ
た。プロピオンアルデヒドとブチルアルデヒドの仕込比
率を変えそのときの生成物の比率を分析した。その結果
を第1表に示す。
【0021】
【表1】
【0022】実験例5〜8 温度計、攪拌混合器をつけた内容積300mlのオートク
レーブにアルデヒドの挿入口および触媒の挿入口をつ
け、第2表に示すモル比のプロピオンアルデヒドとブチ
ルアルデヒドの混合物と0.47%水酸化ナトリウム水溶
液を滞留時間1時間になるように時間当り合計で300
mlフィードした。この時の原料アルデヒドと水酸化ナト
リウム水溶液の比率は重量比で1:3であった。オート
クレーブを130℃に加熱し、反応生成物は常時一定量
を抜き出し、連続反応を行った。この時のオートクレー
ブ内の圧力は5kg/cm2 ゲージであった。生成物を抜き
出し、水層を分離して有機層の組成を分析した。その結
果を第2表に示す。
レーブにアルデヒドの挿入口および触媒の挿入口をつ
け、第2表に示すモル比のプロピオンアルデヒドとブチ
ルアルデヒドの混合物と0.47%水酸化ナトリウム水溶
液を滞留時間1時間になるように時間当り合計で300
mlフィードした。この時の原料アルデヒドと水酸化ナト
リウム水溶液の比率は重量比で1:3であった。オート
クレーブを130℃に加熱し、反応生成物は常時一定量
を抜き出し、連続反応を行った。この時のオートクレー
ブ内の圧力は5kg/cm2 ゲージであった。生成物を抜き
出し、水層を分離して有機層の組成を分析した。その結
果を第2表に示す。
【0023】
【表2】
【0024】
【実施例】以下に実施例を示す。 実施例1 工程1(縮合脱水工程) 温度計および攪拌混合器をつけた内容積300mlのオー
トクレーブにアルデヒドの挿入口および触媒の挿入口を
つけ、第3表に示すモル比のプロピオンアルデヒドとブ
チルアルデヒドの混合物と0.47%水酸化ナトリウム水
溶液を滞留時間1時間になるように時間当り合計で30
0mlフィードした。この時の原料アルデヒドと水酸化ナ
トリウム水溶液の比率は重量比で1:3であった。オー
トクレーブを130℃に加熱し、反応生成物は常時一定
量を抜き出し、連続反応を行った。この時のオートクレ
ーブ内の圧力は5kg/cm2 ゲージであった。 生成物を抜
き出し、水層を分離して有機層の組成を分析した。その
結果を第3表に示す。
トクレーブにアルデヒドの挿入口および触媒の挿入口を
つけ、第3表に示すモル比のプロピオンアルデヒドとブ
チルアルデヒドの混合物と0.47%水酸化ナトリウム水
溶液を滞留時間1時間になるように時間当り合計で30
0mlフィードした。この時の原料アルデヒドと水酸化ナ
トリウム水溶液の比率は重量比で1:3であった。オー
トクレーブを130℃に加熱し、反応生成物は常時一定
量を抜き出し、連続反応を行った。この時のオートクレ
ーブ内の圧力は5kg/cm2 ゲージであった。 生成物を抜
き出し、水層を分離して有機層の組成を分析した。その
結果を第3表に示す。
【0025】
【表3】
【0026】工程2の1(水素化工程) 工程1で得られた3種の不飽和アルデヒド混合物より未
反応のブチルアルデヒドおよび一部の2−エチルヘキセ
ナールを蒸留で分離した第4表に示す原料を使用し、水
素化の連続反応を実施した。反応器に0.5%パラジウム
を活性炭に担持した触媒を150ml充填し、原料液を毎
時150ml(LHSVで1.0hr-1)で連続フィードし
た。水素は原料中の全不飽和アルデヒドに対してモル比
で10倍量送入した。反応圧力は9kg/cm2 、反応温度
は90℃および100℃で行った。得られた生成物の分
析結果を第4表に示す。
反応のブチルアルデヒドおよび一部の2−エチルヘキセ
ナールを蒸留で分離した第4表に示す原料を使用し、水
素化の連続反応を実施した。反応器に0.5%パラジウム
を活性炭に担持した触媒を150ml充填し、原料液を毎
時150ml(LHSVで1.0hr-1)で連続フィードし
た。水素は原料中の全不飽和アルデヒドに対してモル比
で10倍量送入した。反応圧力は9kg/cm2 、反応温度
は90℃および100℃で行った。得られた生成物の分
析結果を第4表に示す。
【0027】
【表4】
【0028】工程2−2(水素化工程) 第4表に示す原料12.2 kgを20リットルオートクレ
ーブに仕込み、触媒として粉末の活性炭に担持した0.7
%パラジウムを240g(約2重量%)用いた。水素を
常時約10kg/cm2 ゲージになるようにフィードし、1
00℃で1時間、120℃で1時間反応したのち冷却
し、反応物の一部を抜き出し分析した。その結果MHE
L反応率は99.8 %であり、MHL選択率は95.3
%であった。
ーブに仕込み、触媒として粉末の活性炭に担持した0.7
%パラジウムを240g(約2重量%)用いた。水素を
常時約10kg/cm2 ゲージになるようにフィードし、1
00℃で1時間、120℃で1時間反応したのち冷却
し、反応物の一部を抜き出し分析した。その結果MHE
L反応率は99.8 %であり、MHL選択率は95.3
%であった。
【0029】次に、工程2の1および2の水素化工程で
生成した飽和アルデヒド混合物を用いて、蒸留によりM
PLとEHLを分離し、MPL濃度の高い第5表に示す
原料を得た。実段数20段のマクマホン充填塔の7段目
に毎時400gの原料を仕込み、常圧で蒸留分離を行っ
た。塔頂からは毎時80gのMPL留分が留出し、塔底
からは毎時320gのEPLおよびMHLを抜き出し
た。塔頂および塔底組成の分析値を第5表に示す。
生成した飽和アルデヒド混合物を用いて、蒸留によりM
PLとEHLを分離し、MPL濃度の高い第5表に示す
原料を得た。実段数20段のマクマホン充填塔の7段目
に毎時400gの原料を仕込み、常圧で蒸留分離を行っ
た。塔頂からは毎時80gのMPL留分が留出し、塔底
からは毎時320gのEPLおよびMHLを抜き出し
た。塔頂および塔底組成の分析値を第5表に示す。
【0030】
【表5】
【0031】この塔底組成物を原料に用いて、同じ蒸留
塔でEHLの分離を行った。蒸留は185torrの減圧で
行った。7段目に原料を毎時343gフィードし、塔頂
からは毎時290gを抜き出した。塔頂および塔底組成
を第6表に示す。
塔でEHLの分離を行った。蒸留は185torrの減圧で
行った。7段目に原料を毎時343gフィードし、塔頂
からは毎時290gを抜き出した。塔頂および塔底組成
を第6表に示す。
【0032】
【表6】
【0033】工程3(酸化工程) 第6表に示される塔頂組成の混合物2800gと2−エ
チルヘキサン酸ナトリウム72gを5リットルのフラス
コに仕込み、酸素を毎時90リットル吹き込んだ。フラ
スコ内の温度は反応の進行につれ反応熱で昇温するの
で、外部からの冷却で除熱し、40℃以下になるように
制御した。
チルヘキサン酸ナトリウム72gを5リットルのフラス
コに仕込み、酸素を毎時90リットル吹き込んだ。フラ
スコ内の温度は反応の進行につれ反応熱で昇温するの
で、外部からの冷却で除熱し、40℃以下になるように
制御した。
【0034】4.5時間反応を行った後、酸素の吹き込み
を停止した。その後120℃に昇温し、55torrで減圧
下、2時間低沸の副生成物を除去した。生成物の総量は
3150gであった。生成物の分析値を第7表に示す。
を停止した。その後120℃に昇温し、55torrで減圧
下、2時間低沸の副生成物を除去した。生成物の総量は
3150gであった。生成物の分析値を第7表に示す。
【0035】
【表7】
【0036】実施例2 第4表に示す生成物を混合した飽和アルデヒドに2−エ
チルヘキサナール(EHL)を添加し、第8表に示す2
−エチルヘキサナール含量の多い原料を調製した。この
原料1820gに2−エチルヘキサン酸ナトリウム50
gを加え、5リットルのフラスコ中で酸素を毎時40リ
ットル吹き込んだ。この時、温度は45℃を越さぬよう
に冷却し、5時間反応した。
チルヘキサナール(EHL)を添加し、第8表に示す2
−エチルヘキサナール含量の多い原料を調製した。この
原料1820gに2−エチルヘキサン酸ナトリウム50
gを加え、5リットルのフラスコ中で酸素を毎時40リ
ットル吹き込んだ。この時、温度は45℃を越さぬよう
に冷却し、5時間反応した。
【0037】酸素の吹き込みを停止し、110℃に加
熱、45torrに減圧し、2.5時間低沸点の副生成物を除
去した。反応終了後の生成物の分析結果を第8表に示
す。
熱、45torrに減圧し、2.5時間低沸点の副生成物を除
去した。反応終了後の生成物の分析結果を第8表に示
す。
【0038】
【表8】
【0039】実施例3 実施例2と同様にして製造した第9表に示す分岐脂肪酸
を原料とし、実段数20段のマクマホン充填塔を用いて
蒸留分離した。操作条件は還流比2.7、塔頂圧50torr
である。塔の中段より毎時540gの原料を予熱してフ
ィードし、塔頂から毎時165gを留出させ、塔底から
は毎時375gを抜き出した。この時の塔頂の温度は1
40℃、塔底の温度は150℃であった。各々を分析し
た結果を第9表に示す。
を原料とし、実段数20段のマクマホン充填塔を用いて
蒸留分離した。操作条件は還流比2.7、塔頂圧50torr
である。塔の中段より毎時540gの原料を予熱してフ
ィードし、塔頂から毎時165gを留出させ、塔底から
は毎時375gを抜き出した。この時の塔頂の温度は1
40℃、塔底の温度は150℃であった。各々を分析し
た結果を第9表に示す。
【0040】
【表9】
【0041】
【発明の効果】本発明により2−メチルペンタン酸の生
成をおさえた分岐脂肪酸を工業的に有利に製造すること
ができる。
成をおさえた分岐脂肪酸を工業的に有利に製造すること
ができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 45/62 C07C 45/62 47/02 47/02 (56)参考文献 特開 昭53−141211(JP,A) 特開 平5−990(JP,A) 特公 昭48−12721(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 45/72 - 45/75 C07C 47/21 C07C 51/235 C07C 53/128 C07C 45/62 C07C 47/02
Claims (2)
- 【請求項1】 プロピオンアルデヒドとブチルアルデヒ
ドとのモル比を1:2以上で縮合脱水して式(II) 【化1】 〔式中、R1 は-CH2CH3 又は-(CH2)2CH3を表し、R2 は
-CH3又は-CH2CH3 を表す〕で表される不飽和アルデヒド
を製造し、該不飽和アルデヒドを水素化して式(III) 【化2】 (式中、R1 およびR2 は前記と同義である)で表され
る飽和アルデヒドを製造し、該飽和アルデヒドを酸化し
て式(I) 【化3】 (式中、R1 およびR2 は前記と同義である)で表され
る分岐脂肪酸を製造することを特徴とする分岐脂肪酸の
製造法。 - 【請求項2】 プロピオンアルデヒドとブチルアルデヒ
ドとのモル比を1:2以上で縮合脱水し、式(II) 【化4】 〔式中、R1 は-CH2CH3 又は-(CH2)2CH3を表し、R2 は
-CH3又は-CH2CH3 を表す〕で表される不飽和アルデヒド
を製造することを特徴とする不飽和アルデヒドの製造
法。
Priority Applications (1)
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JP00495993A JP3203082B2 (ja) | 1993-01-14 | 1993-01-14 | 分岐脂肪酸の製造法 |
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