JP3202807U - ペット収容具 - Google Patents

ペット収容具 Download PDF

Info

Publication number
JP3202807U
JP3202807U JP2015006165U JP2015006165U JP3202807U JP 3202807 U JP3202807 U JP 3202807U JP 2015006165 U JP2015006165 U JP 2015006165U JP 2015006165 U JP2015006165 U JP 2015006165U JP 3202807 U JP3202807 U JP 3202807U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
opening
side wall
pet
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2015006165U
Other languages
English (en)
Inventor
佐藤 耕平
耕平 佐藤
雅嗣 土屋
雅嗣 土屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Iris Ohyama Inc
Original Assignee
Iris Ohyama Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Iris Ohyama Inc filed Critical Iris Ohyama Inc
Priority to JP2015006165U priority Critical patent/JP3202807U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3202807U publication Critical patent/JP3202807U/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Housing For Livestock And Birds (AREA)

Abstract

【課題】本考案は、ペットハウス及びペットキャリーの兼用が可能なペット収容具を提供することを目的とする。【解決手段】ペット収容具1は、内部空間34を有する箱状を有し、内部空間34と外部空間10とを連通する開口33が形成された側壁部31を有する本体部3と、開口33が開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように本体部3に取り付けられ、開口33が開放状態及び閉鎖状態のいずれの状態に維持される場合にも本体部3に固定される側壁扉5とを備える。【選択図】図1

Description

本考案は、犬や猫などの愛玩動物を収容するペット収容具に関する。
犬や猫などの愛玩動物(以下、「ペット」と称する)を収容して運搬するペットキャリーが知られている(例えば、特許文献1)。このようなペットキャリーは、通院時などのペットの移動用品として用いられるが、使用していない場合に収納場所を確保する必要があるという問題を有している。
また、ペットを飼育するためのペットハウスが知られている(例えば、特許文献2)。一般にペットハウスは、屋外や屋内に固定して使用され、移動させることは意図されていない。また、特許文献2に記載されたペットハウスは、移動させることが意図されているものの、移動時には折り畳む必要がある。このように、折り畳んで移動させるペットハウスは、ペットを収容したままで移動させることができず、移動用のペットキャリーを別途準備する必要があるという問題を有している。
特開2012−147755号公報 特開2006−109820号公報
本考案の目的は、ペットハウス及びペットキャリーの兼用が可能なペット収容具を提供することにある。
本考案の一態様によるペット収容具は、内部空間を有する箱状を有し、前記内部空間と外部空間とを連通する開口が形成された側壁部を有する本体部と、前記開口が開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように前記本体部に取り付けられ、前記開口が前記開放状態及び前記閉鎖状態のいずれの状態に維持される場合にも前記本体部に固定される側壁扉とを備えることを特徴とする。
本考案の一態様によれば、ペットハウス及びペットキャリーの兼用が可能となる。
本考案の一実施形態によるペット収容具1のペットハウスとしての使用態様を示す外観斜視図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1のペットキャリーとしての使用態様を示す外観斜視図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1の使用態様を変更する方法を説明するための図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1の構造を説明するための正投影図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1の構造を説明するための図であって、ペット収容具1に設けられた上本体3aの外観斜視図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5の背面図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5に設けられた枠部51の正面図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5に設けられた枠部51の背面図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5の施錠機構53を構成する構成要素群53aを説明する図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5の施錠機構53を構成するツマミ部53bを説明する図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5に設けられた中央扉52の外観構成を示す図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5に設けられた中央扉52の施錠機構55を説明する図(その1)である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5に設けられた中央扉52の施錠機構55を説明する図(その2)である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える天井扉7の底面斜視図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える天井扉7の固定部材72の構造を説明する図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える天井扉7の固定部材取付部716の構造を説明する図である。 本考案の一実施形態によるペット収容具1が備える側壁扉5及び天井扉7の開閉方法を説明する模式図である。 本考案の一実施形態の変形例1によるペット収容具1が備える側壁扉5及び天井扉7の開閉方法を説明する模式図である。 本考案の一実施形態の変形例2によるペット収容具1が備える側壁扉及び天井扉の開閉方法を説明する模式図である。
本考案の一実施形態によるペット収容具について図1から図19を用いて説明する。本実施形態によるペット収容具は、ペットが居住するペットハウスとして使用できる。さらに、本実施形態によるペット収容具は、ペットを他所に移動させる際にペットを乗せるペットキャリーとしても使用できる。つまり、本実施形態によるペット収容具は、ペットハウスとペットキャリーとを兼用することができる。ここで、「ペットの収容」には、ペットが自らの意志でペット収容具に入ること、及び人などがペットの意志とは無関係にペットをペット収容具に入れることの両方の意味が含まれる。したがって、ペット収容具をペットハウスとして使用している際にペットが自らペット収容具に入ることは、ペットを収容することに相当する。また、ペット収容具をペットキャリーとして使用する際に、ペットの飼い主などの人などがペットを持ってペット収容具に入れることもペットを収容することに相当する。
[ペット収容具の使用態様]
図1に示すように、ペット収容具1は、内部空間34を有する箱状を有する本体部3を備えている。本体部3は、各辺の部分が曲面状の直方体形状を有している。すなわち、本体部3は、直方体の長辺部分がR面取りされた形状を有している。本体部3は、内部空間34と外部空間10とを連通する開口33が形成された側壁部31と、内部空間34の上方に設けられて内部空間34と外部空間10とを連通する開口35(図3(b)参照)が形成された天井部32とを有している。外部空間10は、ペット収容具1が配置される空間であり、ペット収容具1が例えば屋内に配置された場合にはその屋内の空間が外部空間10となり、ペット収容具1が例えば屋外に配置された場合にはその屋外の空間が外部空間10となる。
ペット収容具1は、開口33が開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように本体部3に取り付けられた側壁扉5と、天井部32の開口35が開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように本体部3に取り付けられた天井扉7とを備えている。内部空間34は、開口33が開放状態になると、開口33を介して外部空間10と連通される。また、内部空間34は、開口33が側壁扉5によって閉鎖状態になると、側壁扉5によって開口33においては外部空間10と遮断される。内部空間34は、開口35が開放状態になると、開口35を介して外部空間10と連通される。また、内部空間34は、開口35が天井扉7によって閉鎖状態になると、天井扉7によって開口35においては外部空間10と遮断される。
図1に示すように、ペット収容具1は、ペットハウスとしての使用態様では、開口33が開放状態に維持されるのに対し、開口35が閉鎖状態に維持される。ペット収容具1がペットハウスとして使用されて開口33が開放状態に維持される場合には、ペット収容具1に備えられた側壁扉5は内部空間34の上方で本体部3に収納される。また、ペット収容具1がペットハウスとして使用されて開口33が開放状態に維持される場合には、側壁扉5は天井部32の開口35に配置されて本体部3に固定される。また、天井扉7は、ペット収容具1がペットハウスとして使用されて側壁部31の開口33が開放状態に維持される場合には側壁扉5に被さった状態で本体部3に固定される。このため、側壁扉5は、開口33が開放状態及び閉鎖状態のいずれの状態に維持される場合にも本体部3に固定されるようになっている。
このように、ペット収容具1は、側壁部31の開口33が開放された状態で、側壁扉5及び天井扉7が本体部3に固定される。これにより、ペットは、開口33を通って、外部空間10から内部空間34に入ったり内部空間34から外部空間10に出たりすることができる。側壁扉5は、側壁部31の開口33が開放された状態において本体部3に固定されているので、ペットが開口33を通ってペット収容具1に出入りしている途中にペットに向かって倒れることがない。このため、ペット収容具1は、ペットハウスとして使用されている場合に、側壁扉5がペットに当たってペットが怪我をしてしまうことを防止できる。
詳細は後述するが、ペット収容具1は、側壁部31に回転自在に設けられてペット収容具1を持ち運ぶ際に用いられるハンドル9を備えている。また、ペット収容具1は、着脱可能に側壁部31に設けられた固定部品4を備えている。さらに、ペット収容具1は、ペット収容具1に収容されたペットに飲料水を供給するために用いられる給水ボトル取付部品2を備えている。
図2に示すように、ペット収容具1は、ペットキャリーとしての使用態様では、側壁部31の開口33及び天井部32の開口35(いずれも図3(b)参照)が閉鎖状態に維持される。ペット収容具1がペットキャリーとして使用される場合には、側壁扉5は開口33を直接塞いだ状態で本体部3に固定され、天井扉7は開口35を直接塞いだ状態で本体部3に固定される。さらに、ハンドル9は、天井部32の上方に立ち上げられる。ペットは、側壁部31の開口33又は天井部32の開口35からペット収容具1の内部空間34に収容される
これにより、内部空間34(図1参照)にペットを収容した状態でペット収容具1を移動させても、ペットは、移動中に開口33や開口35を通って内部空間34から外部空間10に出ることができない。このため、ペット収容具1は、ペットキャリーとして使用されている場合に、内部空間34からペットが飛び出すのを防止しつつ安全にペットを目的の場所に連れて行くことができる。
ペット収容具1の使用態様をペットハウスからペットキャリーに変更する場合には、図3(a)に示すように、まず天井扉7は本体部3に固定されている状態は解除され、本体部3に対して立ち上げられた状態にされる。次に、図3(b)に示すように、側壁扉5が外部空間10側を通るようにして開口35から開口33に向かって本体部3に対して回転させられる。次に、図2に示すように、側壁扉5は、開口33を塞いだ状態で本体部3に固定される。なお、側壁扉5が開口33を塞いだ状態で本体部3に固定され、かつ開口35が天井扉7で塞がれずに開放されている状態において、ペットは開口35から内部空間34に収納される。
次に、天井扉7は、開口35を直接塞いだ状態で本体部3に固定される。これにより、ペット収容具1は、図1に示すペットハウスの使用態様から図2に示すペットキャリーの使用態様に変更される。ハンドル9はペット収容具1を持ち運ぶ際に必要に応じて天井部32上に立ち上げられる。
ペット収容具1がペットキャリーとしての使用態様からペットハウスとしての使用態様に変更される場合には、ハンドル9が本体部3に対して倒された状態にされてから、天井扉7が本体部3に対して立ち上げられる。次に、側壁扉5は、本体部3に対する固定状態が解除され、外部空間10側から回転されて開口35を塞いだ状態で本体部3に配置される。次に、天井扉7は、側壁扉5に被さった状態で本体部3に固定される。これにより、ペット収容具1は、図2に示すペットキャリーの使用態様から図1に示すペットハウスの使用態様に変更される。
このように、ペット収容具1は、側壁扉5及び天井扉7の開閉操作によってペットハウスからペットキャリーへ、あるいはペットキャリーからペットハウスへ使用態様を簡単な作業によって可逆的に変更されることができる。したがって、ペット収容具1は、ペットハウス及びペットキャリーを兼用できる。これにより、ペット収容具1は、ペットキャリーとして使用しない場合にはペットハウスとして使用できるため、従来のペットキャリーのように収納場所を確保する必要がない。言い換えると、ペット収容具1は、収納のために折り畳んだりせずにペットを収容して他所に移動できる。
[ペット収容具の構造]
(ペット収容具の全体構造)
まず、ペット収容具1の全体構造について図1から図3を参照しつつ、図4及び図5を用いて説明する。以下、正面は、開口33が設けられている側の面とし、背面は、開口33に対向し貫通長孔313(詳細は後述する)が設けられた面とする。また、右側面は、ペット収容具1の正面側に正対した看者から見て右手側の面とし、左側面は、ペット収容具1の正面側に正対した看者から見て左手側の面とする。また、平面(以下、「上面」と称する場合がある)は、開口35が設けられている側の面とし、底面は、平面に対向し脚部6(詳細は後述する)が設けられた面とする。
図4に示すように、本体部3は、ペット収容具1の使用時に上方に配置される上本体3aと、ペット収容具1の使用時に下方に配置される下本体3bとを有している。内部空間34(図1参照)は、上本体3a及び下本体3bとで囲まれた空間である。
上本体3aには、側壁部31及び天井部32が設けられている。上本体3aには、開口33及び開口35(図3(b)参照)が形成されている。上本体3aには、開口33を開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように回転可能に側壁扉5が取り付けられている。また、上本体3aには、開口35が開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように回転可能に天井扉7が取り付けられている。さらに、上本体3aには、ハンドル9が回転可能に取り付けられている。
図5に示すように、側壁部31は、上面側から見て、開口33によって正面側の中央領域が切断されたような凹形状を有してる。つまり、側壁部31は、上本体3aにおいて、右側面寄りの正面、右側面、背面、左側面及び左側面寄り正面の領域を占めている。側壁部31の底面側、すなわち下本体3bに対面する側は、開放端となっている。側壁部31の底面側には、外側に向かって広がる形状を有する裾部315が形成されている。裾部315における側壁部31の開口端は、上本体3a及び下本体3bを組み合わせた際に下本体3bの底板部301(詳細は後述する)に平行な面内に含まれるように形成されている。
天井部32は側壁部31の上方に設けられている。天井部32は側壁部31と一体に形成されている。天井部32は、上面側から見て、開口33とほぼ同じ幅の開口35を中央領域に有し、側壁部31の上面側の形状に沿う凹形状を有している。開口33と開口35とは、一続きに形成されている。開口33及び開口35によって上本体3aに形成された開口は、側壁部31の正面側の一部及び天井部32の一部に跨った形状を有している。開口33は、側壁部31の右側面側の領域と左側面側の領域とを分断するように形成されている。これに対し、開口35は、右側面側の領域と左側面側の領域とが分断されずに背面側で接続されて行き止まりとなる袋小路状に形成されている。
図5(a)に示すように、開口33を形成する側壁部31の端面317bと開口35を形成する天井部32の端面322bとは一続きに形成されている。図5(b)に示すように、開口33を形成する端面317bに対向する側壁部31の端面317aと、開口35を形成する端面322bに対向する天井部32の端面322aとは、一続きに形成されている。端面317aが「側壁部の一の端面」に相当し、かつ端面322aが「天井部の一の端面」に相当する場合には、端面317bが「側壁部の対向端面」に相当し、かつ端面322bが「天井部の対向端面」に相当する。また、端面317bが「側壁部の一の端面」に相当し、かつ端面322bが「天井部の一の端面」に相当する場合には、端面317aが「側壁部の対向端面」に相当し、かつ端面322aが「天井部の対向端面」に相当する。
端面322aの背面側の端部と端面322bの背面側の端部とは、端面325で接続されている。さらに、詳細は後述するが、端面317aの底面側の端部と、端面317bの底面側の端部との間には、下本体3bに形成された傾斜領域302a(図4中に示す正面図参照)が配置される。これにより、本体部3は、側壁部31の端面317a、天井部32の端面322a、天井部32の端面325、天井部32の端面322b、端面317b及び傾斜領域302aによって囲まれた、開口33及び開口35によって構成される開口を形成する。開口33及び開口35によって構成される開口は、側壁部31と天井部32とに跨って形成される。
端面317aには、上面側の端部に軸孔316aが形成されている。端面317bには、上面側の端部に軸孔316bが形成されている。軸孔316aは端面317aを貫通する貫通孔であり、軸孔316bは端面317bを貫通する貫通孔である。詳細は後述するが、軸孔316a及び軸孔316bは、本体部3に対して側壁扉5を回転自在に支持するために第1軸部512a及び第2軸部512bが挿入される挿入口となる。端面317aは、軸孔316aが形成された領域において端面322aと一体に形成されている。端面317bは、軸孔316bが形成された領域において端面322bと一体に形成されている。
天井部32には、貫通孔324a−1及び貫通孔324a−2が形成されている。側壁部31の右側面側に配置された天井部32の内部空間34側は、空洞になっており、内部空間34の一部を構成している。貫通孔324a−1は、外部空間10とこの空洞とを連通するように天井部32の外表面を貫通して形成されている。貫通孔324a−2は、開口35とこの空洞とを連通するように端面322aのほぼ中央部を貫通して形成されている。貫通孔324a−1及び貫通孔324a−2は一直線上に配置されている。
天井部32には、貫通孔324b−1及び貫通孔324b−2が形成されている。側壁部31の左側面側に配置された天井部32の内部空間34側は、空洞になっており、内部空間34の一部を構成している。貫通孔324b−1は、外部空間10とこの空洞とを連通するように天井部32の外表面を貫通して形成されている。貫通孔324b−2は、開口35とこの空洞とを連通するように端面322bのほぼ中央部を貫通して形成されている。貫通孔324b−1及び貫通孔324b−2は一直線上に配置されている。さらに、貫通孔324b−1及び貫通孔324b−2は、貫通孔324a−1及び貫通孔324a−2と一直線上に配置されている。
詳細は後述するが、貫通孔324a−1及び貫通孔324a−2並びに貫通孔324b−1及び貫通孔324b−2は、ハンドル9を本体部3に対して回転可能に支持するために用いられる。
端面322aには、背面側の端部に軸孔328aが形成されている。また、端面322bには、背面側の端部に軸孔328bが形成されている。軸孔328aは端面322aを貫通する貫通孔であり、軸孔328bは端面322bを貫通する貫通孔である。軸孔328a及び軸孔328bは一直線上に配置されている。詳細は後述するが、軸孔328a及び軸孔328bは、本体部3に対して天井扉7を回転自在に支持するために用いられる。端面325の一端は軸孔328a近傍の端面322aに接続され、端面325の他端は軸孔328b近傍の端面322bに接続されている。
端面322aには、正面側の端部に貫通孔327aが形成されている。また、端面322bには、正面側の端部に貫通孔327bが形成されている。貫通孔327a及び貫通孔327bは一直線上に配置されている。詳細は後述するが、貫通孔327a及び貫通孔327bは、天井扉7を本体部3に固定するための固定部材72及び固定部材73の挿入部として用いられる。
端面317aには、端面317b側に向かって屹立する庇部318aが形成されている。また、端面317bには、端面317aに向かって屹立する庇部318bが形成されている。庇部318a及び庇部318bは、細長い薄板状を有している。庇部318aは、側壁扉5を構成する枠部51の第1外壁511aの端面514a(図6参照、詳細は後述する)の形状に倣う形状を有している。庇部318bは、側壁扉5を構成する枠部51の第2外壁511bの端面514b(図6参照、詳細は後述する)の形状に倣う形状を有している。これにより、側壁扉5は、庇部318a及び庇部318bとの間に隙間を殆ど生じさせずに、開口33を塞いだ状態で本体部3に固定されることができる。
図5(b)に示すように、下本体3b(図4参照)が配置される側の庇部318aの端部には、第1扉固定部81aが形成されている。また、図5(a)に示すように、下本体3bが配置される側の庇部318bには、第2扉固定部81bが形成されている。第1扉固定部81aは、裾部315が設けられた領域内で庇部318aの他の部位よりも正面側に飛び出す鉤爪状に形成されている。第2扉固定部81bは、裾部315が設けられた領域内で庇部318bの他の部位よりも正面側に飛び出す鉤爪状に形成されている。第1扉固定部81a及び第2扉固定部81bは、薄板状の部材で形成されているため、第1扉固定部81a及び第2扉固定部81bの背面側には、正面側に飛び出している分だけの空間が形成される。側壁扉5が本体部3に固定されているときには、側壁扉5に設けられた第1円柱状部532a(図6参照、詳細は後述する)の先端が第1扉固定部81aのこの空間に挿入され、側壁扉5に設けられた第2円柱状部532b(図6参照、詳細は後述する)の先端が第2扉固定部81bのこの空間に挿入される。これにより、側壁扉5が本体部3に固定されている場合には、第1円柱状部532aの先端部が第1扉固定部81aの背面側の面に引っ掛かる。また、同様に、第2円柱状部532bの先端部が第2扉固定部81bの背面側の面に引っ掛かる。このため、ペット収容具1に収容されたペットが側壁扉5を正面側に押しても、側壁扉5は開かないようになっている。
図5(b)に示すように、端面322aには、端面322b側に向かって屹立する庇部323aが形成されている。庇部323aは庇部318aと一続きに形成されている。また、図5(a)に示すように、端面322bには、端面322aに向かって屹立する庇部323bが形成されている。庇部323bは庇部318bと一続きに形成されている。庇部323a及び庇部323bは、細長い薄板状を有している。庇部323aは、開口33を塞いだ状態において外部空間10に接する側壁扉5の面(外表面)の右側面側の端部の形状に倣う形状を有している。庇部323bは、側壁扉5の外表面の左側面側の端部の形状に倣う形状を有している。側壁扉5は、開口35を塞ぐ場合、外表面が内部空間34側に向けられる。このため、側壁扉5は、庇部323a及び庇部323bに対向する外表面と、庇部323a及び庇部323bとの間に隙間を殆ど生じさせずに、開口35を塞いだ状態で本体部3に配置されることができる。
図5(b)に示すように、端面322aには、庇部323aの上方に段差部326aが形成されている。また、図5(a)に示すように、端面322bには、庇部323bの上方に段差部326bが形成されている。段差部326aは、天井扉7を構成する平板部71の第1側壁711aの端面712a(図5では不図示、詳細は後述する)が載せられる場所となり、段差部326bは、天井扉7を構成する平板部71の第2側壁711bの端面712b(図5では不図示、詳細は後述する)が載せられる場所となる。段差部326aから庇部323aまでの長さは、側壁扉5を構成する枠部51の第1外壁511aの高さよりも長くなっている。また、段差部326bから庇部323bまでの長さは、側壁扉5を構成する枠部51の第2外壁511bの高さよりも長くなっている。このため、天井扉7は、開口35を塞いだ状態の側壁扉5に接触せずに本体部3に固定されることができる。
図5(b)に示すように、貫通孔327a及び軸孔328aは、一部が段差部326aに接するようにして端面322aに形成されている。貫通孔324a−2は、段差部326aの一部を切断した状態で端面322aに形成されている。図5(a)に示すように、貫通孔327b及び軸孔328bは、一部が段差部326bに接するようにして端面322bに形成されている。貫通孔324b−2は、段差部326bの一部を切断した状態で端面322bに形成されている。
図4に戻って、下本体3bは、上面側、すなわち上本体3aが配置される側が開放された皿形状を有している。下本体3bは、上面側から見て、丸面取りされた長方形状を有している。下本体3bは、平板状に形成された底板部301と、底板部301の周縁を囲んで形成された周壁部302と、上本体3aに対面して配置される上本体受部303とを有している。底板部301は、上面側から見て、丸面取りされた長方形状を有している。底板部301は、ペット収容具1の内部空間34にペットを収容した際に、ペットが立ち上がったり寝そべったりする領域となる。
天井部32に対向する底板部301の面の裏面には、脚部6を取り付ける脚部取付部301aが形成されている(図4中の中段参照)。脚部取付部301aは、中空の角柱(本例では四角柱)形状を有し、底板部301の四隅に設けられている。脚部6は、弾性ゴムで形成されている。脚部6は、一部が外部空間10に飛び出た状態で脚部取付部301aの中空部に押し込まれて下本体3bに取り付けられる(図4中の中段参照)。
周壁部302は、底板部301と一体に形成されており、底板部301の周縁から上面側に向かって屹立する構造を有している。周壁部302は、底板部301側に傾斜する傾斜領域302aを有している(図4中に示す正面図参照)。傾斜領域302aは、上本体3a及び下本体3bを組み合わせた際に開口33の形成領域に対応する領域に設けられている。傾斜領域302aは、正面側から見て、開口33の幅方向において開口33の両端側から中央側に向かって湾曲して傾斜するV字形状を有している。
上本体受部303は、傾斜領域302aを除いて周壁部302上に形成されている。上本体受部303は、周壁部302と一体に形成されている。上本体3a及び下本体3bは、互いの開口端を向い合せた状態で組み合わされる。上本体受部303は、傾斜領域302aとともに下本体3bの開口端を構成している。側壁部31に設けられた裾部315は、上本体3aの開口端を構成している。このため、上本体3a及び下本体3bが組み合わされると、上本体受部303は裾部315に向き合った状態で接触される。裾部315及び上本体受部303は外側に向かって広がる形状を有している。このため、裾部315及び上本体受部303が形成されていない場合と比較して、上本体3a及び下本体3bの接触面積が大きくなる。これにより、上本体3aと下本体3bとを組み合わせ際の本体部3の安定感が増加する。
上本体受部303には、底面側から上面側に向かって貫通する複数(本実施形態では9個)の貫通孔が形成されている。裾部315には、上本体3a及び下本体3bを組み合わせた際に、上本体受部303の貫通孔の形成領域に対応する位置に複数(本実施形態では9個)のねじ穴が形成されている。上本体3a及び下本体3bは、上本体受部303の複数の貫通孔から挿入されて裾部315の複数のねじ穴に固定された複数(本実施形態では9個)のねじN1(図4中に示す底面図参照)によって互いに固定されている。このように、本実施形態では、上本体3a及び下本体3bは複数のねじN1によって固定されている。このため、ペット収容具1をペットキャリーとして使用している際に、上本体3aから下本体3bが外れてしまうのを防止できる。
側壁扉5は、側壁部31の開口33から天井部32の開口35までの範囲内かつ外部空間10側において回転自在に本体部3に取り付けられている(図3参照)。側壁扉5は、側壁部31の上面側の端部に設けられた第1軸部512a及び第2軸部512bを回転軸として約270°の範囲内において回転自在に上本体3aに取り付けられている。側壁扉5は、開口33を塞いで本体部3に固定された状態とするための施錠機構53を有している。さらに、側壁扉5は、枠部51と、枠部51で囲まれた開口が開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように枠部51に取り付けられた中央扉52とを有している。側壁扉5及び施錠機構53の詳細な構造は後述する。
天井扉7は、天井部32の開口35上に配置された状態(図4参照)から天井部32の上方で立ち上げられた状態(図3(b)参照)までの範囲内かつ外部空間10側において回転自在に本体部3に取り付けられている。天井扉7は、天井部32の端面322a,322bに形成された軸孔328a,328bで支持されて約90°の範囲内において回転自在に上本体3aに取り付けられている。天井部32は、開口35の開口形状に倣う外形を有する平板部71と、平板部71で開口35を塞いだ状態に固定するための固定部材72,73とを有している。固定部材72は正面かつ右側面側に設けられ、固定部材73は正面かつ左側面側に設けられている。天井扉7、固定部材72及び固定部材73の詳細な構造は後述する。
図4に示すように、側壁部31は、右側面側に形成された複数(本実施形態では5個)の貫通長孔311と、左側面側に形成された複数(本実施形態では5個)の貫通長孔312と、背面側に形成された複数(本実施形態では7個)の貫通長孔313とを有している。貫通長孔311,312,313は、上面側から底面側に向かう方向(又はその逆方向)に長辺が沿うように配置されている。複数の貫通長孔311及び複数の貫通長孔312は、正面側から背面側に向かう方向(又はその逆方向)に等間隔に並んで配置されている。複数の貫通長孔313は、右側面側から左側面側に向かう方向(又はその逆方向)に等間隔に並んで配置されている。貫通長孔311,312,313は、内部空間34と外部空間10(図1参照)とを連通する開口を形成している。このため、貫通長孔311,312,313は、外部空間10から内部空間34に空気を供給する空気窓としての機能を発揮する。また、貫通長孔311,312,313は、ペット収容具1に収容されたペットの様子を確認するための確認窓としての機能も発揮する。
図4に示すように、ペット収容具1は、側壁部31に着脱可能に取り付けられた固定部品4を備えている。固定部品4は、ペット収容具1をペットキャリーとして使用する際に、車両のシートベルトを利用してペット収容具1を車両の座席に固定するために用いられる。固定部品4は、短辺側の両端が所定の間隙を設けて互いに対向するように折り曲げられた長方形状を有している。この両端を折り返した折り返し部分と、この折り返し部分に対向する固定部品4の領域との間には、シートベルトを差し込めるだけの隙間が設けられている。また、固定部品4は、貫通長孔311及び貫通長孔312のいずれかに取り付けて使用される。固定部品4は、側壁部31側に向けられる面に形成されて、貫通長孔311又は貫通長孔312に挿入するための挿入部(不図示)を有している。挿入部は、貫通長孔311及び貫通長孔312の長辺よりも短くかつ短辺よりも長い長辺と、貫通長孔311及び貫通長孔312の短辺よりも短い短辺とを有する長方形状に形成されている。また、挿入部とこの挿入部が形成された固定部品4の裏面との間には、側壁部31の厚さよりも長い間隙が設けられている。このため、複数の貫通長孔311のうちの例えば中央に配置された貫通長孔311に挿入部を挿入した後に固定部品4が90°回転されると、挿入部が貫通長孔311から抜けなくなり、固定部品4は図4に示す状態で本体部3に固定される。固定部品4は同様の方法により、貫通長孔312にも取り付けることができる。
図4に示すように、ペット収容具1は、側壁部31に着脱可能に取り付けられた給水ボトル取付部品2を備えている。給水ボトル取付部品2は、飲料水が供給される水供給部20と、水供給部20から供給された飲料水が流出する水流出部22と、給水ボトル取付部品2を側壁部31に支持する支持部21とを有している。支持部21の一端は、水供給部20の側面に接続されている。支持部21の他端は、側壁部31の右側面側に形成された貫通孔(不図示)に挿入されて側壁部31に固定されている。支持部21は、水流出部22の先端部が正面側に設けられた貫通長孔311を通って内部空間34に突出するように給水ボトル取付部品2を支持する。
水供給部20は円筒形状を有している。水供給部20には、給水ボトルの水が流出する流出口が挿入されて取り付けられるようになっている。水流出部22は円筒形状を有している。水流出部22の飲料水が流れる内部空間と、水供給部20の飲料水が流れる内部空間とは、水流出部22の側壁から底部に亘って形成された開口によって連通されている。内部空間34に突出する水流出部22の先端には球状の止水部品(不図示)が設けられている。この止水部品は、水流出部22の内部空間で水流出部22の延伸方向に動くことができるように設けられている。この止水部品は、水流出部22の内部空間に流入された飲料水と重力とによって水流出部22の先端側に押さえ付けられ、一部が水流出部22の先端から飛び出した状態で飲料水を止水する。ペット収容具1に収容されたペットが飲料水を飲むために、内部空間34に突出された水流出部22の先端を舌で舐めると、止水部品がペットの舌で水供給部20側に押し戻される。これにより、水流出部22の先端と止水部品との間に隙間が生じて、水流出部22の内部空間に流通された飲料水が水流出部22の先端から流出され、ペットが飲料水を飲むことができる。
図4に示すように、ペット収容具1は、本体部3に取り付けられたハンドル9を備えている。ハンドル9は、ペット収容具1を移動させる際にペットの飼い主などの人などが把持する部分である。ハンドル9は、細長い円筒状を有し、両端が同じ方向に折り曲げられたコの字状に形成されている。ハンドル9の両端は、天井部32における左右両側面の中点近傍から背面側までの長さとほぼ同じ長さ分だけ折り曲げられている。ハンドル9は、互いに対向する両端部の面に円柱状の突起部を有している。ハンドル9は、天井部32に設けられた貫通孔324a−1,324b−1(図5参照)にこの突起部が回転可能に挿入されている。この突起部の先端には、貫通孔324a−2,324b−2から挿入されたねじ(不図示)がそれぞれ挿入されて固定されている。この突起部の先端は、貫通孔324a−2,324b−2から内部空間34に突出している。このねじのねじ山の外径は貫通孔324a−1,324b−1の内径よりも大きくなっている。これにより、ハンドル9は、貫通孔324a−1,324b−1を回転軸として本体部3に対して回転可能であるともに、貫通孔324a−1,324b−1から外れないようになっている。
図5に示すように、天井部32の左右両側面の中点近傍から背面側には、ハンドル9の形状に倣うハンドル載置部321が形成されている。ハンドル載置部321は、天井部32の上面側から底面側に向かう段差形状を有している。ハンドル載置部321の段差は、ハンドル9の太さとほぼ同じ大きさに形成されている。このため、ハンドル載置部321にハンドルを載置すると、天井部32の上方にハンドル9が飛び出ないようになっている。天井部32の上方に立ち上げられたハンドル9の端部は、ハンドル載置部321の段差によって正面側に向かう回転が制限される。これにより、ハンドル9は、ハンドル載置部321に載置された状態から天井部32の上方までの約90°の範囲内で回転できる。
(側壁扉の構造)
次に、側壁扉5の詳細な構造について、図5を参照しつつ、図6から図13を用いて説明する。図6は、側壁扉5の背面図である。図6では、理解を容易にするため、施錠機構53に設けられたカバー部531及びカバー部531を側壁扉5に取り付けるためのねじN3の図示は省略されている。図7は、枠部51の正面図である。図8は、枠部51の背面図である。
図6に示すように、側壁扉5に設けられた枠部51は、中央領域に開口519(図7参照)が形成された薄板形状を有している。枠部51の周囲には側壁が形成されている。枠部51の周囲の側壁のうちの左右側面側の端部には、内部空間34側に突出する薄板状の第1外壁511a及び第2外壁511bが形成されている。第1外壁511aは右側面側に設けられ、第2外壁511bは左側面側に設けられている。庇部318a(図5(b)参照)の正面側は、第1外壁511aの端面514aに倣う形状に形成されている。庇部318b(図5(a)参照)の正面側は、第2外壁511bの端面514bに倣う形状に形成されている。このため、側壁扉5が開口33を塞いだ状態で本体部3に固定されると、第1外壁511aの端面514aの全面が庇部318aの正面側に接触し、第2外壁511bの端面514bの全面が庇部318bの正面側に接触する。
第1外壁511aの上面側には、右側面側に向かって突出し、円柱形状を有する第1軸部512aが形成されている。また、第2外壁511bには、左側面側に向かって突出し、円柱形状を有する第2軸部512bが形成されている。第1軸部512aは第1外壁511aの上面側の端部に設けられ、第2軸部512bは第2外壁511bの上面側の端部に設けられている。第1軸部512a及び第2軸部512bは一直線上に配置されている。
第1軸部512aは、軸孔316a(図5(b)参照)の内径より短い直径を有し、第2軸部512bは、軸孔316b(図5(a)参照)の内径より短い直径を有している。このため、第1軸部512aが軸孔316aに挿入され、第2軸部512bが軸孔316bに挿入されると、側壁扉5は第1軸部512a及び第2軸部512bを回転軸として本体部3に対して所定の範囲で回転可能に支持される。
庇部323a(図5(b)参照)の上面側は、第1外壁511a近傍の枠部51の正面側の形状に倣う形状に形成されている。庇部323b(図5(a)参照)の上面側は、第2外壁511b近傍の枠部51の正面側の形状に倣う形状に形成されている。側壁扉5が第1軸部512a及び第2軸部512bを回転軸として本体部3に対して回転され、開口35を塞いだ状態で本体部3に配置されると、庇部323aは、正面側の全面で枠部51の正面側と接触し、庇部323bは、正面側の全面で枠部51の正面側と接触する。
側壁扉5の幅(左右方向の長さ)は、開口33及び開口35の幅(左右方向の長さ)よりも若干短く形成されている。これにより、側壁扉5は、本体部3に対して円滑に回転できる。側壁扉5は、開口33及び開口35のいずれか一方を塞いだ状態で本体部3に配置されたときに、左側面側及び右側面側のいずれか一方にずれてしまう場合がある。庇部318a、庇部318b、庇部323a及び庇部323bのそれぞれの幅(左右方向の長さ)は、側壁扉5の左右方向のこのずれ量よりも長くなっている。このため、側壁扉5が右側面側及び左側面側の一方に片寄って開口33を塞いだ状態で本体部3に固定されても、枠部51の第1外壁511aと側壁部31の端面317aとの間に内部空間34と外部空間10とを連通する隙間が生じない。同様に、枠部51の第1外壁511aと側壁部31の端面317bとの間に内部空間34と外部空間10とを連通する隙間が生じない。また、側壁扉5が右側面側及び左側面側の一方に片寄って開口35を塞いだ状態で本体部3に配置されても、枠部51の第1外壁511aと天井部32の端面322aとの間に内部空間34と外部空間10とを連通する隙間が生じない。同様に、枠部51の第2外壁511bと天井部32の端面322bとの間に、内部空間34と外部空間10とを連通する隙間が生じない。これにより、ペット収容具1は、ペット収容具1に収容されたペットが側壁扉5と本体部3との隙間を利用して側壁扉5を抉じ開けることができないようになっている。
図7に示すように、枠部51に形成された開口519は馬蹄形状を有している。枠部51には、開口519の上面側の一部の領域を除いて開口519を囲み、第1外壁511a及び第2外壁511bと同方向に突出する第1内壁513a及び第2内壁513bが形成されている(図8参照)。第1内壁513aは右側面側に配置され、第2内壁513bは左側面側に配置されている。上面側における第1内壁513aと第2内壁513bとの間には、中央扉52の施錠機構55(詳細は後述する)が設けられている。第1内壁513a及び第2内壁513bの背面側の端部は開口519側に折り曲げられている。中央扉52が開口519を塞いだ状態で枠部51に固定されると、中央扉52の周壁部の端面は、第1内壁513a及び第2内壁513bの先端部の折り返し部に接触するようになっている。これにより、中央扉52が内部空間34まで回転できないようになる。つまり、第1内壁513a及び第2内壁513bの先端部の折り返し部は、中央扉52が背面側に押されても内部空間34に食い込んでしまうのを防止する食い込み防止部としての機能を発揮するようになっている。
枠部51の正面側かつ開口519の底面側には、側壁扉5の施錠機構53を構成するツマミ部53b(図10参照、詳細は後述する)が配置されるツマミ配置部545が設けられている。ツマミ配置部545は、背面側に向かって凹んで形成され、正面側から見て、円形状の内壁面を有するツマミ挿入部545cを有している。ツマミ挿入部545cには、開口545dが形成されている。ツマミ配置部545の詳細な構造は後述する。
また、枠部51の正面側かつ開口519の底面側には、ツマミ配置部545を挟んで設けられ、中央扉52が回転自在に取り付けられる扉取付部517a,517bが配置されている。扉取付部517aはツマミ配置部545に対して右側面側に配置され、扉取付部517bはツマミ配置部545に対して左側面側に配置されている。扉取付部517aは、底面側よりも上面側の方が背面側に向かって傾斜して形成されている。扉取付部5171aの右側面側には、第1内壁513aが延出しており、この延出した第1内壁513aの延出部が扉取付部517aの右側面側の壁面を構成している。扉取付部517bは、底面側よりも上面側の方が背面側に向かって傾斜して形成されている。扉取付部517bの左側面側には、第2内壁513bが延出しており、この延出した第2内壁513bの延出部が扉取付部517bの左側面側の壁面を構成している。
扉取付部517aに延出した第1内壁513aの延出部から扉取付部517aの正面側の一部に跨って、軸孔518aが形成されている。扉取付部517bに延出した第2内壁513bの延出部から扉取付部517bの正面側の一部に跨って、軸孔518bが形成されている。詳細は後述するが、中央扉52は、軸孔518a及び軸孔518bで回転自在に支持されて枠部51に取り付けられている。
図8に示すように、枠部51の背面側かつ枠部51の開口519の下方であってツマミ配置部545及び扉取付部517a,517bと重なる領域には、側壁扉5の施錠機構53が取り付けられる施錠機構取付部54が設けられている。施錠機構53の構成要素のうち、ツマミ部53bは正面側から施錠機構取付部54に取り付けられ、残余の構成要素である構成要素群53aは背面側から施錠機構取付部54に取り付けられる。したがって、施錠機構53は、枠部51の正面側及び背面側の両方から枠部51を挟んだ状態で施錠機構取付部54に取り付けられる。施錠機構取付部54の詳細な構成については後述する。
(側壁扉の施錠機構)
側壁扉5の施錠機構53について図5から図8を参照しつつ、図9及び図10を用いて説明する。図9は、側壁扉5の施錠機構53の構成要素のうち、背面側から施錠機構取付部54に取り付けられる構成要素群53aの外観図である。図9(a)は、施錠機構53の構成要素群53aの右上方から見た斜視図であり、図9(b)は、施錠機構53の構成要素群53aの正面図であり、図9(c)は、施錠機構53の構成要素群53aの平面図である。図10は、施錠機構53の構成要素のうちのツマミ部53bの外観斜視図である。図10(a)は、ツマミ部53bの正面図であり、図10(b)は、ツマミ部53bの右斜め正面から見た外観図であり、図10(c)は、ツマミ部53bの右斜め背面から見た外観図である。
施錠機構53及び施錠機構取付部54の詳細な構造を説明する前に、施錠機構53の施錠機構及び開錠機構を簡単に説明する。図6は、施錠機構53が側壁扉5を施錠しているとき、すなわち側壁扉5が開口33を塞いで本体部3に固定されているときの側壁扉5を示している。施錠機構53が側壁扉5を施錠している状態では、弾性部材533aの弾性力によって第1円柱状部532aの先端が側壁扉5に設けられた第1扉固定部81a(図5参照)の背面側に挿入された状態で維持される。また、施錠機構53が側壁扉5を施錠している状態では、弾性部材533bの弾性力によって第2円柱状部532bの先端が側壁扉5に設けられた第2扉固定部81b(図5参照)の背面側に挿入された状態で維持される。これにより、開口33が開放状態となるように側壁扉5が引き上げられようとしても、第1円柱状部532aの先端が第1扉固定部81aの背面側の面に引っ掛かり、第2円柱状部532bの先端が第2扉固定部81bの背面側の面に引っ掛かるので、側壁扉5を開けることができない。このように、施錠機構53は施錠され、側壁扉5を閉じることができる。
一方、施錠機構53が側壁扉5を開錠する際は、ツマミ部43b(図6では不図示)が左回り(反時計回り、図6では右回り)に回転される。ツマミ部43bが左回りに回転するのに伴って、図6に示すツマミ取付部535に設けられたベース部353aも左回り(図6では右回り(時計回り))に回転する。ベース部353aが左回りに回転すると、弾性部材533aが収縮して第1円柱状部532aがベース部353aの周方向に沿って上面側から第2円柱状部532bが設けられている側に移動する。また、ベース部353aが左回りに回転すると、弾性部材533bが収縮して第2円柱状部532bがベース部353aの周方向に沿って底面側から第1円柱状部532aが設けられている側に移動する。そうすると、第1円柱状部532aの先端は第1扉固定部81aの背面側から縁部541の内側に引き入れられ、第2円柱状部532bの先端は第2扉固定部81bの背面側から施錠機構取付部54の縁部541の内側に引き入れられる。これにより、第1円柱状部532aの先端は第1扉固定部81aの背面側に引っ掛からなくなり、第2円柱状部532bの先端は第2扉固定部81bの背面側に引っ掛からなくなる。その結果、開口33が開放状態となるように側壁扉5が引き上げられると、側壁扉5は第1軸部512a及び第2軸部512bを回転軸として回転して開口33を開放状態とすることができる。このように、施錠機構53は開錠され、側壁扉5を開けることができる。
次に、施錠機構53及び施錠機構取付部54の詳細な構造について説明する。図9(a)及び図9(c)に示すように、施錠機構53の構成要素群53aは、ほぼ中央に配置されツマミ部53b(図10参照)が取り付けられるツマミ取付部535を有している。また、図9に示すように、構成要素群53aは、ツマミ取付部535に回転自在に取り付けられ右側面側に延在する第1円柱状部532aと、ツマミ取付部535に回転自在に取り付けられ左側面側に延在する第2円柱状部532bとを有している。また、構成要素群53aは、第1円柱状部532aの可動範囲を規制する可動規制部536aと、第2円柱状部532bの可動範囲を規制する可動規制部536bとを有している。また、構成要素群53aは、第1円柱状部532aに取り付けられた弾性部材533aと、ツマミ取付部535側で弾性部材533aに固定されて弾性部材533aの移動を防止する移動防止部材534aを有している。また、構成要素群53aは、第2円柱状部532bに取り付けられた弾性部材533bと、ツマミ取付部535側で弾性部材533bに固定されて弾性部材533bの移動を防止する移動防止部材534bとを有している。
また、構成要素群53aは、構成要素群53aのうち最も背面側に配置されるカバー部531を有している。カバー部531には、正面側に向かって突出する直方体形状の第1突起部537a,537b及び第2突起部538a,538bが形成されている。図9(b)に示すように、第1突起部537a及び第2突起部538aは、正面側から見て、第1円柱状部532aに重なって配置されている。第1突起部537aは、第2突起部538aよりも右側面側に配置されている。第1突起部537b及び第2突起部538bは、正面側から見て、第2円柱状部532bに重なって配置されている。第1突起部537bは、第2突起部538bよりも左側面側に配置されている。カバー部531には、周縁に複数(本実施形態では8個)の貫通孔が形成されており、カバー部531を施錠機構取付部54に固定するためのねじN3が挿入されるようになっている。
ツマミ取付部535は、薄板状に形成されたベース部535aを有している。ベース部535aは、中央領域にベース部535aを貫通して形成された中央孔535Hcと、中央孔535Hcを挟んで周縁領域に形成された第1周縁孔535H1及び第2周縁孔535H2とを有している。中央孔535Hc、第1周縁孔535H1及び第2周縁孔535H2は、円形状の開口形状を有している。中央孔535Hcは、第1周縁孔535H1及び第2周縁孔535H2のそれぞれの開口面積よりも大きい開口面積を有している。第1周縁孔535H1及び第2周縁孔535H2は、互いに同じ大きさの開口面積を有している。ベース部535aには、ベース部535aの底面側の周縁の一部を円弧の帯状に取り除いて形成された括れ部535f,535gと、ベース部535aの平面側の周縁の一部を円弧の帯状に取り除いて形成された括れ部535h,535iとが設けられている。詳細は後述するが、括れ部535f,535g,535h,535iは、ツマミ部53bの回転範囲を規制するために設けられている。
ベース部353には、正面側に向かって突出し所定の間隙を設けて向き合う円弧状に形成された円弧状突起部535cが設けられている。円弧状突起部535cは中央孔535Hcの開口端の一部に設けられている。構成要素群53aを施錠機構取付部54に取り付けると、円弧状突起部535cはツマミ挿入部545c(詳細は後述する)に設けられた開口545dに挿入される。円弧状突起部535cは、開口545dが形成されたツマミ挿入部545cの面とほぼ面一の状態で開口545dに配置される。
ツマミ取付部535は、中央孔535Hcに連通する内部空間を有する中央筒部535bを有している。中央筒部535bは円筒形状を有している。中央筒部535bは、カバー部531が配置される側に向かってベース部535aから突出して形成されている。中央筒部535bは、中央孔535Hcの内壁面と中央筒部535bの内壁面との境界に段差が生じないように形成されている。このため、中央孔535Hc及び中央筒部535bの内壁面は、中央孔535Hcから中央筒部535bに亘って平滑な曲面となる。
中央孔535Hc及び中央筒部535bには、円弧状突起部535cの間隙が設けられた位置にこの間隙と同じ幅の溝が形成されている。円弧状突起部535cの間隙並びに中央孔535Hc及び中央筒部535bの溝は、ツマミ部53bを案内する案内溝として機能するようになっている。
ここで、ツマミ部53bについて説明する。図10(a)に示すように、ツマミ部53bは、円盤状のベース部539aと、ベース部539aから正面側に突出しベース部539aの中心を通る一直線状のツマミ部材539bとを有している。ツマミ部材539bは、ツマミ部53bを回転させる際にペットの飼い主などの人が摘まむ部分である。図10(b)に示すように、ツマミ部材539bは、外周側が太く内周側が薄く形成されている。これにより、ツマミ部材539bの内周側を摘まんだ指が外周側に引っ掛かるので、ツマミ部53bは人がツマミ部材539bを摘まんで回転し易くなっている。
図10(c)に示すように、ツマミ部53bは、ベース部539aからツマミ部材539bとは反対側に突出する筒状部539cを有している。筒状部539cは、先端部からベース部359aに向かうねじ穴539dが形成されている。筒状部539cの外表面には、直方体部539e、539fが形成されている。直方体部539eは筒状部539cの外表面から上面側に向かって突出し、直方体部539fは筒状部539cの外表面から底面側に向かって突出して形成されている。直方体部539e、539fは、円弧状突起部535cの間隙並びに中央孔535Hc及び中央筒部535bの溝に挿入できる大きさに形成されている。直方体部539eが上面側に形成された円弧状突起部535cの間隙並びに中央孔535Hc及び中央筒部535bの溝によって案内され、直方体部539fが底面側に形成された円弧状突起部535cの間隙並びに中央孔535Hc及び中央筒部535bの溝によって案内されて、ツマミ部53bが中央筒部535bに挿入される。直方体部539e及び直方体部539fは中央孔535Hc及び中央筒部535bの溝に挟み込まれるため、ツマミ部53bを回転させたときに中央筒部535b内でツマミ部53bが空回りすることがない。これにより、ベース部535aはツマミ部53bの回転に同期して確実に回転される。
ツマミ部43bの筒状部539cが形成されたベース部539aの面は、ツマミ部材539b側に若干反り返っている。また、ベース部535aがツマミ配置部545に配置されると、円弧状突起部535cの先端はツマミ挿入部545cの開口545dが形成された面から飛び出て配置される。このため、筒状部539cが円弧状突起部535cを介してツマミ取付部535の中央筒部535bに挿入され、ねじ穴539dに挿入されたねじN2によってツマミ取付部535に取り付けられても、筒状部539cが形成されたベース部539aの面は、ツマミ挿入部545cの開口545dが形成された面とほとんど接触しない。これにより、ツマミ部43bは円滑に回転することができ、ペット収容具1はペット収容具1の使用者がストレスを感じるのを防止できる。
図9に戻って、ツマミ取付部535は、第1周縁孔535H1に連通する内部空間を有する第1周縁筒部535dを有している。第1周縁筒部535dは円筒形状を有している。第1周縁筒部535dは、カバー部531が配置される側に向かってベース部535aから突出して形成されている。第1周縁筒部535dは、中央筒部535bと同じ方向に突出して形成されている。第1周縁筒部535dは、括れ部535gよりも括れ部535h側に偏って設けられている。
ツマミ取付部535は、第2周縁孔535H2に連通する内部空間を有する第2周縁筒部535eを有している。第2周縁筒部535eは円筒形状を有している。第2周縁筒部535eは、カバー部531が配置される側に向かってベース部535aから突出して形成されている。第2周縁筒部535eは、中央筒部535bと同じ方向に突出して形成されている。第2周縁筒部535eは、括れ部535iよりも括れ部535g側に偏って設けられている。第2周縁筒部535e及び第1周縁筒部535dは中央筒部535bを挟んで設けられている。
第1円柱状部532aは、一端部から底面側に向かって一直線状に伸び、第2突起部538a近傍で上面側に折れ曲がってベース部535aまで伸び、第1周縁筒部535dの背面側からベース部535aに向かって折れ曲がる形状を有している。第1円柱状部532aの他端部は第1周縁筒部535dに設けられた内部空間に回転自在に挿入されている。
第2円柱状部532bは、一端部からツマミ取付部535に向かってカバー部531の上面側の辺にほぼ平行に一直線状に伸び、第2突起部538b近傍で底面側に折れ曲がってベース部535aまで伸び、第2周縁筒部535eの背面側からベース部535aに向かって折れ曲がる形状を有している。第2円柱状部532bの他端部は第2周縁筒部535eに設けられた内部空間に回転自在に挿入されている。
弾性部材533aは例えば弦巻ばねである。弾性部材533aは第1円柱状部532aに巻き回されて配置されている。弾性部材533aの右側面側の端部は、可動規制部536aに固定されている。可動規制部536aは、第1円柱状部532aの外表面から上面側及び底面側にそれぞれ半円形状に突出する薄板形状を有している。弾性部材533aの左側面側に設けられた移動防止部材534aは円環状を有している。移動防止部材534aは例えばワッシャである。移動防止部材534aは、中央に設けられた開口に第1円柱状部532aが挿入されて第1円柱状部532aに配置されている。移動防止部材534aは弾性部材533aの左側面側の端部に固定されている。
弾性部材533bは例えば弦巻ばねである。弾性部材533bは第2円柱状部532bに巻き回されて配置されている。弾性部材533bの左側面側の端部は、可動規制部536bに固定されている。可動規制部536bは、第2円柱状部532bの外表面から上面側及び底面側にそれぞれ半円形状に突出する薄板形状を有している。弾性部材533bの右側面側に設けられた移動防止部材534bは円環状を有している。移動防止部材534bは例えばワッシャである。移動防止部材534bは、中央に設けられた開口に第2円柱状部532bが挿入されて第2円柱状部532bに配置されている。移動防止部材534bは弾性部材533bの右側面側の端部に固定されている。
ここで、施錠機構53を取り付ける施錠機構取付部54の詳細な構造について説明する。図8に示すように、施錠機構取付部54は、カバー部351(図8では不図示)の外形とほぼ同様の形状を有する縁部541を有している。縁部541には、カバー部351を重ね合わせた際にカバー部351の貫通孔に対応する場所にねじ穴547が設けられている。
施錠機構取付部54は、縁部541のほぼ中央に設けられたツマミ配置部545を有している。ツマミ配置部545は、正面側にツマミ部43bが挿入されるツマミ挿入部545cを有している。ツマミ挿入部545cは円筒状を有している。ツマミ挿入部545cの一端面には、開口545dと、開口545dを挟んで形成された突起部545a,545bが設けられている。突起部545a,545bは直方体形状を有している。突起部545a,545bは、カバー部531側に向かって突出して形成されている。突起部545aは底面側で右底面側に片寄って設けられ、突起部545bは上面側で左上面側に片寄って設けられている。
図8に示すように、施錠機構取付部54は、ツマミ配置部545よりも右側面側に、縁部541の間に設けられた第1リブ546a、第2リブ544a及び第3リブ542aを有している。施錠機構取付部54は、ツマミ配置部545に対して左側面側に、縁部541の間に設けられた第1リブ546b、第2リブ544b及び第3リブ542bを有している。
ここで、施錠機構53と施錠機構取付部54との連結関係について図6を再び用いて説明する。図6に示すように、第1リブ546aは、施錠機構53が施錠機構取付部54に取り付けられた場合に施錠状態では、可動規制部536aが配置される位置に設けられている。第1リブ546aは、弾性部材533aの弾性力によって第1円柱状部532aの先端が右側面側に移動しないように、左側面側に可動規制部536aが引っ掛かるように構成されている。また、第1リブ546aは、第1円柱状部532aとほぼ直交するように右底面側に傾いて設けられている。これにより、第1リブ546aには、上面側の半円状部と底面側の半円状部とが弾性部材533aに均等に引っ掛かるので、可動規制部536aは第1円柱状部532aの先端が右側面側に移動するのをより確実に防止できる。
移動防止部材534aは第2リブ544aの右側面側に接触して配置されている。第2リブ544aは、第1円柱状部532aとほぼ直交するように、第1円柱状部532aと交差する部分が右底面側に傾いて形成されている。これにより、移動防止部材534aは、第2リブ544a及び第1突起部537aに均一に引っ掛かるので、弾性部材533aがベース部535a側に移動するのをより確実に防止できる。
第2リブ544aは、施錠機構53が施錠機構取付部54に取り付けられた場合に、移動防止部材534aが配置される位置に設けられている。第2リブ544aには、切り欠きが設けられており、カバー部531で縁部541を覆うと、第1突起部537aがこの切り欠きに嵌め合わされるようになっている。これにより、第1円柱状部532aは、第2リブ544aに設けられた切り欠きと第1突起部537aとによって形成される開口に挿通される。
第3リブ542aは、施錠機構53が施錠機構取付部54に取り付けられた場合に、第2突起部538aが配置される位置に設けられている。第3リブ542aには、切り欠きが設けられており、カバー部531で縁部541を覆うと、第2突起部538aがこの切り欠きに嵌め合わされるようになっている。これにより、第1円柱状部532aは、第3リブ542aに設けられた切り欠きと第2突起部538aとによって形成される開口に挿通される。
図6に示すように、第1リブ546bは、施錠機構53が施錠機構取付部54に取り付けられた場合に施錠状態では、可動規制部536bが配置される位置に設けられている。第1リブ546bは、弾性部材533bの弾性力によって第2円柱状部532bの先端が左側面側に移動しないように、右側面側に可動規制部536bが引っ掛かるように構成されている。また、第1リブ546bは、第2円柱状部532bとほぼ直交するように左底面側に傾いて設けられている。これにより、第1リブ546bには、上面側の半円状部と底面側の半円状部とが弾性部材533bに均等に引っ掛かるので第2円柱状部532bの先端が左側面側に移動するのをより確実に防止できる。
移動防止部材534bは第2リブ544bの左側面側に接触して配置されている。第2リブ544bは、第2円柱状部532bとほぼ直交するように、第2円柱状部532bと交差する部分が上下方向に延在している。これにより、移動防止部材534bは、第2リブ544b及び第1突起部537bに均一に引っ掛かるので、弾性部材533bがベース部535a側に移動するのをより確実に防止できる。
第2リブ544bは、施錠機構53が施錠機構取付部54に取り付けられた場合に、移動防止部材534bが配置される位置に設けられている。第2リブ544bには、切り欠きが設けられており、カバー部531で縁部541を覆うと、第1突起部537bがこの切り欠きに嵌め合わされるようになっている。これにより、第2円柱状部532bは、第2リブ544bに設けられた切り欠きと第1突起部537bとによって形成される開口に挿通される。
第3リブ542bは、施錠機構53が施錠機構取付部54に取り付けられた場合に、第2突起部538bが配置される位置に設けられている。第3リブ542bには、切り欠きが設けられており、カバー部531で縁部541を覆うと、第2突起部538bがこの切り欠きの開放端に嵌るようになっている。これにより、第2円柱状部532bは、第3リブ542bに設けられた切り欠きと第2突起部538bとによって形成される開口に挿通される。
ここで、施錠機構53の各構成要素の動作について説明する。第3リブ542bは、第2リブ544bよりもツマミ取付部535に近い位置に設けられている。このため、ツマミ部43bの回転動作に伴う第2円柱状部532bの上下方向(上面及び底面方向)の可動範囲は、第2リブ544bでの可動範囲よりも第3リブ542bでの可動範囲の方が大きくなる。しかしながら、第3リブ542bに設けられた切り欠きと第2突起部538bとによって形成される開口は、第2リブ544bに設けられた切り欠きと第1突起部537bとによって形成される開口よりも上下方向の長さが長くなっている。このため、第2円柱状部532bは、ツマミ部53bが回転されることに基づいて、切り欠きと第2突起部538bとによって形成される開口を通って左右方向及び上下方向に移動することができる。
第3リブ542aは、第2リブ544aよりもツマミ取付部535に近い位置に設けられている。このため、ツマミ部43bの回転動作に伴う第1円柱状部532aの上下方向(上面及び底面方向)の可動範囲は、第2リブ544aでの可動範囲よりも第3リブ542aでの可動範囲の方が大きくなる。しかしながら、第3リブ542aに設けられた切り欠きと第2突起部538aとによって形成される開口は、第2リブ544aに設けられた切り欠きと第1突起部537aとによって形成される開口よりも上下方向の長さが長くなっている。このため、第1円柱状部532aは、ツマミ部53bが回転されることに基づいて、切り欠きと第2突起部538aとによって形成される開口を通って左右方向及び上下方向に移動することができる。
図6に示すように、施錠機構53を施錠機構取付部54に取り付けると、施錠状態では括れ部535fに突起部545aが配置され、括れ部535hに突起部545bが配置される。ツマミ取付部535は施錠状態では、背面側から見て、弾性部材533a及び弾性部材533bによって左回り(反時計回り、図6では右回り)に回転する力を受ける。しかしながら、突起部545aが括れ部535fに接触し、突起部545bが括れ部535hに接触しているので、ツマミ取付部535は左回りに回転できない。さらに、可動規制部536aが第1リブ546aの左側面側に引っ掛かるので、第1円柱状部532aの右側面方向への可動が規制される。同様に、可動規制部536bが第1リブ546bの右側面側に引っ掛かるので、第2円柱状部532bの左側面方向への可動が規制される。これにより、第1円柱状部532aの先端が縁部541及びカバー部531の右側面側から飛び出し、第2円柱状部532bの先端が縁部541及びカバー部531の左側面側から飛び出した状態が維持される。このため、第1円柱状部532aの先端は第1扉固定部81aに挿入され、第2円柱状部532bの先端は第2扉固定部81bに挿入される。その結果、側壁扉5が本体部3に固定される。
ここで、ツマミ部43bが左回り(反時計回り、図6では右回り)に回転されると、括れ部535fが突起部545aから離れるのに対し、括れ部535gが突起部545aに近づく。同様に、ツマミ部43bが左回り(反時計回り)に回転されると、括れ部535hが突起部545bから離れるのに対し、括れ部535iが突起部545bに近づく。ツマミ部43bが左回りに回され続けると最終的に、突起部545aが括れ部535gと接触し、突起部545bが括れ部535iと接触してツマミ部43bをそれ以上同方向に回転させることができなくなる。このように、括れ部535f,535g,535h,535i及び突起部545a,545bは、ツマミ部43bの回転を所定の範囲内に規制することができる。
また、第1円柱状部532aは、ツマミ部53bが左回りに回転されることに基づいて、切り欠きと第1突起部537aとによって形成される開口を通って左側面側及び上面側に移動することになる。移動防止部材534aは、切り欠きと第1突起部537aとによって形成される開口よりも大きいため、移動防止部材534aが取り付けられた弾性部材533aの端部は、第2リブ544aを乗り越えてツマミ取付部535側に移動することができない。このため、ツマミ部53bがペットの飼い主などの人によって左回りに回転されて第1円柱状部532aが全体的に左側面方向に移動して弾性部材533aが収縮されても、移動防止部材534aは第2リブ544aに引っ掛かった状態で維持される。
また、第2円柱状部532bは、ツマミ部53bが左回りに回転されることに基づいて、切り欠きと第1突起部537bとによって形成される開口を通って右側面側及び底面側に移動することになる。移動防止部材534bは、切り欠きと第1突起部537bとによって形成される開口よりも大きいため、移動防止部材534bが取り付けられた弾性部材533bの端部は、第2リブ544bを乗り越えてツマミ取付部535側に移動することができない。このため、ツマミ部53bがペットの飼い主などの人によって左回りに回転されて第2円柱状部532bが全体的に右側面方向に移動して弾性部材533bが収縮されても、移動防止部材534bは第2リブ544bに引っ掛かった状態で維持される。
人がツマミ部53bから手を離すと、弾性部材533aは弾性力によって元の状態に戻るため、自動的に第1円柱状部532aの先端が縁部541及びカバー部531の右側面側から飛び出した状態に戻る。同様に、弾性部材533bは弾性力によって元の状態に戻るため、自動的に第2円柱状部532bの先端が縁部541及びカバー部531の左側面側から飛び出した状態に戻る。
(中央扉の構造)
次に、中央扉52の詳細な構造について図6から図8を参照しつつ、図11を用いて説明する。中央扉52は、枠部51に対して回転自在に取り付けられており、枠部51に設けられた開口519を開放状態にしたり閉鎖状態にしたりできる。中央扉52は、例えばペット収容具1をペットキャリーとして使用している場合にペット収容具1に収容されたペットの様子を見たりペットに餌を与えたりする際に、開錠されて開口519が開放状態にされる。
図11は、中央扉52の外観図である。図11(a)は、中央扉52を右上方から見た外観斜視図であり、図11(b)は、中央扉52の正面図である。
図11に示すように、中央扉52は、枠部51に設けられた開口519(図7参照)が閉鎖状態に維持される際に開口519を塞いで配置される主面部521を有している。主面部521は馬蹄形状に形成されている。中央扉52は、主面部521の底面側に設けられた二股部522を有している。二股部522は、ツマミ配置部545及び扉取付部517a,517bの形状に倣う二股形状を有している。二股部522の両側の凸部522a,522bは、中央扉52が開口519を塞いで枠部51に配置されている際に、扉取付部517a,517bの傾斜に沿うように正面側に湾曲して形成されている。二股部522の中央に設けられた凹部552cは、中央扉52の開閉動作が円滑に行われるように、ツマミ配置部545の幅(左右方向の長さ)よりも同方向の幅が長く形成されている。
主面部521及び二股部522は一体に形成されている。中央扉52は、右側面寄り上面側の一部及び右側面側の周縁に設けられた第1側壁部524aと、左側面寄り上面側の一部及び左側面側の周縁に設けられた第2側壁部524bとを有している。第1側壁部524aは、施錠機構55が設けられた領域を除く主面部521の上面側の周縁、右側面側の周縁及び凸部522aの右側面側の周縁を背面側に折り曲げて形成されている。第2側壁部524bは、施錠機構55が設けられた領域を除く主面部521の上面側の周縁、左側面側の周縁及び凸部522bの左側面側の周縁を背面側に折り曲げて形成されている。第1側壁部524aは、枠部51の第1内壁513a(図7参照)の高さとほぼ同じ高さを有している。第2側壁部524bは、枠部51の第2内壁513b(図7参照)の高さとほぼ同じ高さを有している。このため、中央扉52が開口519を塞いだ状態で枠部51に配置されると、第1側壁部524aの背面側の端面は第1内壁513aの折り返し部に接触し、第2側壁部524bの背面側の端面は第2内壁513bの折り返し部に接触するようになっている(図14参照)。また、この場合、主面部521は枠部51とほぼ面一に配置される(図14参照)。
凸部522aが設けられている側の第1側壁部524aの端部には円柱状に形成された第1軸部523aが設けられている。第1軸部523aは第1側壁部524aの壁面から右側面側に向かって突出して形成されている。凸部522bが設けられている側の第2側壁部524bの端部には円柱状に形成された第2軸部523bが設けられている。第2軸部523bは第2側壁部524bの壁面から左側面側に向かって突出して形成されている。第1軸部523a及び第2軸部523bは一直線上に配置されている。中央扉52は、第1軸部523aが枠部51に形成された軸孔518a(図7参照)に挿入され、第2軸部523bが枠部51に形成された軸孔518b(図7参照)に挿入されて回転自在に枠部51に取り付けられる。中央扉52は、第1軸部523a及び第2軸部523bを回転軸として枠部51に対して所定の範囲で回転できるようになっている。
(中央扉の施錠機構)
次に、中央扉52の施錠機構55について、図6、図10及び図11を参照しつつ、図12及び図13を用いて説明する。図12は、中央扉52の施錠機構55を示す図である。図12(a)は、施錠機構55の構成要素のうち枠部51側に設けられた構成要素の近傍を示し、図12(b)は、施錠機構55の構成要素のうち中央扉52に設けられた構成要素の近傍を示している。図13は、図6に示すA−A線で側壁扉5を切断した部分断面図である。
中央扉52の施錠機構55の詳細な構造を説明する前に、施錠機構55の施錠機構及び開錠機構について簡単に説明する。図6及び図11は、施錠機構55が中央扉52を施錠している状態を示している。施錠機構55が中央扉52を施錠している状態では、ツマミ部55bの回転に連動して回転する回転部材553の平板部553bが枠部51に設けられた板状部551及び棒状部552の間に挟まれ、かつ中央扉52の背面側から枠部51の背面側に飛び出た状態で維持される。この状態では、回転部材553は板状部551及び棒状部552によって回転することができず、かつ平板部553bの先端が枠部51側に飛び出している。このため、枠部51の開口519が開放状態となるように中央扉52が正面側に引っ張られたとしても、平板部553bの先端が枠部51に引っ掛かるので、中央扉52を開けることができない。
一方、施錠機構55が中央扉52を開錠する際は、ツマミ部55bが背面側に押された後に左回り(反時計回り、図11では右回り(時計回り))に回転される。ツマミ部55bが背面側に押されることにより、回転部材553も背面側に押されるため、平板部553bが棒状部552に接触しなくなる。このため、ツマミ部55bが左回りに回転されると、ツマミ部55bの回転動作に連動して回転部材553も左回りに回転される。これにより、平板部553bの全体は、中央扉52の背面側に収まるように配置される。その結果、枠部51の開口519が開放状態となるように中央扉52が正面側に引っ張られると、平板部553bの全体は中央扉52の背面側に配置されて枠部51に引っ掛からないため、中央扉52を開けることができる。
次に、施錠機構55の詳細な構造について説明する。図11(a)に示すように、主面部521の上面側中央には、中央扉52の施錠機構55が設けられている。施錠機構55を構成する構成要素の一部であるツマミ部55bは中央扉52の正面側に配置され、残余の構成要素である構成要素群55aは中央扉52の背面側に配置されている。また、構成要素群55aの一部の構成要素は中央扉52に設けられ、残余の構成要素は枠部51に設けられている。
図12(a)に示すように、構成要素群55aは、施錠機構55近傍の第1内壁513aの端部に設けられた板状部551と、施錠機構55近傍の第2内壁513bの端部に設けられた棒状部552とを有している。板状部551は第1内壁513aと一体に形成され、棒状部552は第2内壁513bと一体に形成されている。板状部551及び棒状部552は、構成要素群55aを構成する構成要素のうち枠部51側に設けられた構成要素である。板状部551は、枠部51の開口519を含む面に平行な面に対して直交して突出して設けられている。また、板状部551は、主面を棒状部552に対向させて配置されている。棒状部552は、ほぼ中央部で上面側に屈曲しながら板状部551に向かって延在して配置されている。板状部551と棒状部552との間には、平板部553bが配置可能な間隙が設けられている。
図12(b)に示すように、構成要素群55aは、ツマミ部55bが取り付けられるツマミ取付部557を有している。構成要素群55aは、ツマミ取付部557に取り付けられツマミ部55bの回転に伴って回転する回転部材553と、ツマミ取付部557から背面側に突出して形成された第1L字状突起555及び第2L字状突起556とを有している。ツマミ取付部557、回転部材553、第1L字状突起555及び第2L字状突起556は、構成要素群55aを構成する構成要素のうち中央扉52側に設けられた構成要素である。
ツマミ取付部557は、中央扉52の上面側の先端を含む一部をU字状に背面側に凹ませた形状を有している。つまり、ツマミ取付部557は、右側面側、底面側及び左側面側の三方向からツマミ部55bを囲むようになっている。ツマミ取付部557の左右方向(右側面側から左側面側に向かう方向又はその逆方向)及び上下方向(上面側から底面側に向かう方向又はその逆方向)の長さは、ツマミ部55bの直径よりも長くなっている。ツマミ取付部557のほぼ中央には、正面側から背面側に向かう方向(又はその逆方向)に貫通する貫通孔557aが形成されている(図13参照)。ツマミ部55bは貫通孔557aから突出する円弧状突起部553a(詳細は後述する)に挿入されてツマミ取付部557に回転自在に取り付けられる。
回転部材553は、回転軸となる軸部553cと、軸部553cから軸部553cの放射方向に延在し平板状に形成された平板部553bとを有している。図13に示すように、軸部553cには、ツマミ部55bが配置される側に向かって突出し所定の間隙を設けて向き合う円弧状に形成された円弧状突起部553aが設けられている。円弧状突起部553aは、ツマミ取付部557の貫通孔557aに挿入されている。ツマミ部55bはツマミ部53bと同じ構造を有している。すなわち、図示は省略するが、ツマミ部55bは、ベース部と、ベース部に設けられたツマミ部材と、ツマミ部材とは反対側にベース部から突出しねじ穴が形成された筒状部と、筒状部の外表面に形成された直方体部とを有している(図10参照)。ツマミ部55bは、直方体部が円弧状突起部553aの間隙に案内されて円弧状突起部553aに挿入される。軸部553cのほぼ中央には、貫通孔553dが形成されている。ねじN4は、貫通孔553dを通ってツマミ部55bに設けられたねじ穴に挿入されてている。ツマミ部55bは、回転部材553にねじN4によってねじ止めされている。これにより、ツマミ部55bと回転部材553とは固定される。ツマミ部55bの直方体部は円弧状突起部553aの間隙に挟まれているので、ツマミ部55bが回転されると、ツマミ部55bの回転に連動して回転部材553も同方向に回転する。
図13に示すように、ツマミ部55bには、弾性部材558が取り付けられている。弾性部材558は、弾性エネルギーが蓄積された状態、かつさらに収縮可能な状態でツマミ部55bとツマミ取付部557との間に挟まれて配置されている。弾性部材558の一端はツマミ部55bに固定され、弾性部材558の他端は固定されない状態でツマミ取付部557に接触して配置されている。弾性部材558は例えば弦巻ばねである。
図12(b)に戻って、ツマミ取付部557の背面側に設けられた第1L字状突起555は、左回りに回転した回転部材553の平板部553bが衝突する位置に設けられている。平板部553bが第1L字状突起555に衝突して接触すると、回転部材553は第1L字状突起555を乗り越えてさらに左回りに回転できないように構成されている。このため、第1L字状突起555は、ツマミ部55bが所定範囲を超えて左回りに回転できないように回転範囲を制限する回転範囲制限部としての機能を発揮するようになっている。
ツマミ取付部557の背面側に設けられた第2L字状突起556は、右回り(時計回り)に回転した回転部材553の平板部553bが衝突する位置に設けられている。中央扉52が開口519を塞いでいる状態では、平板部553bと第2L字状突起556との間には、板状部551が配置されている(図6参照)。このため、上述のとおり、この状態では、板状部551がツマミ部55bの回転範囲を制限する回転範囲制限部として機能する。ところが、板状部551は、枠部51に設けられている構成要素であるため、中央扉52が開口519を塞いでいない状態では、平板部553bと第2L字状突起556との間に存在しない。しかしながら、第2L字状突起556が存在するため、中央扉52が開口519を塞いでいない状態でツマミ部55bが右回りに回転されると、平板部553bが第2L字状突起556に衝突する。平板部553bが第2L字状突起556に衝突して接触すると、回転部材553は第2L字状突起556を乗り越えてさらに右回りに回転できないように構成されている。このため、第2L字状突起556は、中央扉52が開口519を塞いでいない状態において、ツマミ部55bが所定範囲を超えて右回りに回転できないように回転範囲を制限する回転範囲制限部としての機能を発揮するようになっている。また、施錠機構55が中央扉52を施錠している状態において第2L字状突起556と平板部553bとの間には、板状部551の厚さ程度の隙間しか存在しない。このため、中央扉52が開口519を塞いでいない状態においてツマミ部55bが僅かに右回りに回転されただけで、平板部553bが第2L字状突起556に接触してしまう。このように、第2L字状突起556は、ツマミ部55bの右回りの回転を禁止する回転禁止部としての機能を発揮すると見ることもできる。
ここで、施錠機構55の各構成要素の動作について説明する。ツマミ部55bに正面側から外力を与えていない状態では、弾性部材558は、自然長に戻ろうとして背面側から正面側に向かう力をツマミ部55bに与える。ツマミ部55bと回転部材553とは固定されているため、ツマミ部55bが背面側から正面側に向かう力を弾性部材558から受けると、回転部材553も同方向の力を受ける。このため、回転部材553は、ツマミ取付部557に背面側から密着する。つまり、回転部材553は、ツマミ部55bに正面側から外力を与えていない状態では、ツマミ取付部557の背面側に密着する。これにより、回転部材553の平板部553bは板状部551と棒状部552との間に挟まれているので、回転部材553は回転できない。
側壁扉5が開口33を塞ぎ、中央扉52が開口519を塞いだ状態において、構成要素群55aは内部空間34に露出されている。回転部材553は弾性部材558の付勢力によってツマミ取付部557に密着し板状部551と棒状部552との間に挟まれているので、例えばペット収容具1に収容されたペットが中央扉52を開けるために回転部材553を触っても回転部材553を回転させることはできない。これにより、ペット収容具1は、ペット収容具1をペットキャリーとして使用している際に、ペット収容具1の使用者の意図と反してペットがペット収容具1から顔を覗かせたり飛び出したりするのを防止できる。
円弧状突起部553aがツマミ取付部557から正面側に飛び出している長さは、棒状部552の太さよりも長く、板状部551の高さよりも短くなっている。このため、ツマミ部55bを背面側に押し込むと、回転部材553は円弧状突起部553aのこの長さ分だけ背面側に押し出される。これにより、平板部553bとツマミ取付部557との間には、円弧状突起部553aのこの長さ分だけ隙間が生じる。平板部553bとツマミ取付部557との間に生じるこの隙間の長さは、棒状部552の太さよりも長いので、ツマミ部55bを棒状部552が設けられている側に回転、すなわち左回り(反時計回り)に回転させると平板部553bは棒状部552上を移動して左回りに回転できる。一方、平板部553bとツマミ取付部557との間に生じるこの隙間の長さは、板状部551の高さよりも短いので、ツマミ部55bを板状部551が設けられている側に回転、すなわち右回り(時計回り)に回転させても、平板部553bは板状部551に衝突してしまい右回りに回転できない。このように、板状部551は、中央扉52が開口519を塞いでいる状態で、ツマミ部55bが右回りに回転できないように回転範囲を制限する回転範囲制限部としての機能を発揮するようになっている。
(天井扉の構造)
次に、天井扉7の詳細な構造について図5を参照しつつ、図14から図16を用いて説明する。図14は、天井扉7の外観斜視図である。図14(a)は天井扉7の上面側斜視図であり、図14(b)は天井扉7の底面側斜視図である。図15は、天井扉7を本体部3に固定する固定部材72の外観図である。図15(a)は固定部材72の正面側斜視図であり、図15(b)は固定部材72の底面側斜視図であり、図15(c)は固定部材72の底面図である。図16は、固定部材取付部716の近傍を示す図である。図16(a)は固定部材取付部716の近傍を示す斜視図であり、図16(b)は、固定部材取付部716の近傍を示す平面図である。なお、図16では、理解を容易にするため、固定部材72の図示は省略されている。
図14に示すように、天井扉7は、上面側に湾曲する薄板状の平板部71を有している。また、天井扉7は、平板部71の右側面側の端部で底面側に向かって延在する第1側壁711aと、平板部71の左側面側の端部で底面側に向かって延在する第2側壁711bとを有している。第1側壁711a及び第2側壁711bは平板部71と一体に形成されている。上本体3aの端面322aに形成された段差部326a(図5参照)は、第1側壁711aの端面712aの形状に倣う形状を有している。また、上本体3aの端面322bに形成された段差部326b(図5参照)は、第2側壁711bの端面712bの形状に倣う形状を有している。これにより、天井扉7は、天井扉7と段差部326a及び段差部326bとの間に隙間を殆ど生じさせずに、開口35を塞いだ状態で本体部3に固定されることができる。
第1側壁711aには、右側面側に向かって突出する軸部713aが形成されている。第2側壁711bには、左側面側に向かって突出する軸部713bが形成されている。軸部713aは、上本体3aの端面322aに形成された軸孔328a(図5参照)に挿入され、軸部713bは、上本体3aの端面322bに形成された軸孔328b(図5参照)に挿入される。これにより、天井扉7は、軸部713a及び軸部713bを回転軸として回転自在に本体部3に取り付けられる。
天井扉7の軸部713a及び軸部713bは、側壁扉5の第1軸部512a及び第2軸部512bとほぼ平行に配置されている。つまり、天井扉7の回転軸と側壁扉5の回転軸とは、ほぼ平行になっている。また、天井扉7が開口35を塞いで本体部3に配置された場合、天井扉7の正面側の端部は、側壁扉5の第1軸部512a及び第2軸部512bの近傍に配置される。
天井扉7は、平板部71上の正面側に凹部715を有している。凹部715は、背面側かつ底面側に陥没する形状を有している。また、天井扉7は、正面側かつ第1側壁711a寄りの平板部71上に形成された凹部714aと、正面側かつ第2側壁711b寄りの平板部71上に形成された凹部714bとを有している。凹部714a及び凹部714bは平板部71の外表面が底面側に陥没した形状を有している。凹部714a,凹部714b及び凹部715は、天井扉7が開いた状態となるように天井扉7を回転させるときにペット収容具1の使用者が指を差し入れて天井扉7を掴む持ち手部となる。
天井扉7は、固定部材72が取り付けられる固定部材取付部716と、固定部材73が取り付けられる固定部材取付部717とを有している。固定部材取付部716は、凹部714aと第1側壁711aとの間に形成されている。固定部材取付部717は、凹部714bと第2側壁711bとの間に形成されている。固定部材72は、左右方向にスライド自在に固定部材取付部716に取り付けられている。固定部材73は、左右方向にスライド自在に固定部材取付部717に取り付けられている。
ここで、固定部材72,73及び固定部材取付部716,717の詳細な構造について説明する。固定部材72及び固定部材73は同じ構造を有しているため、固定部材72を例にとって固定部材72,73の詳細な構造を説明する。また、固定部材取付部716及び固定部材取付部717は、線対称の関係にあるものの構造自体は同一であるため、固定部材取付部716を例にとって固定部材取付部716及び固定部材取付部717の詳細な構造を説明する。
図15(a)及び図15(b)に示すように、固定部材72は、薄板形状に形成されたベース部721を有している。ベース部721は角部が丸面取りされている。ベース部721は、貫通孔327aに挿入される側の角部の方が貫通孔327aに挿入されない側の角部よりも大きく丸面取りされている。
固定部材72は、ベース部721から正面側に向かって突出するツマミ部材723を有している。ツマミ部材723は、ペット収容具1の使用者が固定部材72をスライドさせるときに指で摘まむ部材である。ツマミ部材723は、薄板形状を有している。ツマミ部材723は、右側面側又は左側面側から見て、長軸で切断された半楕円形状を有している。
固定部材72は、ベース部721から底面側に向かって突出する二股状の爪部722を有している。爪部722は、所定の間隙を設けて隣り合う直方体状部材の先端が外側に曲げられた形状を有している。図15(c)に示すように、爪部722は、貫通孔327aに挿入される端部側に偏って配置されている。
固定部材72は、ベース部721から底面側に向かって突出し爪部722を挟んで設けられた一対の突起部724a−1及び突起部724a−2を有している。突起部724a−1及び突起部724a−2は、半円柱形状を有している。図15(a)に示すように、突起部724a−1及び突起部724a−2は、爪部722の長辺のほぼ中点近傍に配置されている。
図16(a)に示すように、固定部材取付部716は、第1側壁711aの一部を開放するように底面側に凹ませた形状を有している。固定部材取付部716は、凹部714aの深さよりも深く形成されている。図16(b)に示すように、固定部材取付部716は、上面側から見て、長方形状を有している。第1側壁711aが延伸する方向の固定部材取付部716の長さは、固定部材72の短辺の長さよりも長くなっている。これにより、固定部材72は、固定部材取付部716内を容易にスライドされることができる。
固定部材取付部716は、底面側のほぼ中央を貫通して設けられた開口716aを有している。開口716aは、上面側から見て、長方形状を有している。
固定部材取付部716は、開口716aを挟んで設けられ開口716aの長辺側に配置された一対の窪み部716b−1,716b−2及び一対の窪み部716c−1,716c−2を有している。一対の窪み部716b−1,716b−2及び一対の窪み部716c−1,716c−2は、開口716aが形成された固定部材取付部716の面を底面側に向かって凹ませた形状を有している。一対の窪み部716b−1,716b−2及び一対の窪み部716c−1,716c−2は、上面側から見て、長方形状を有している。一対の窪み部716b−1,716b−2及び一対の窪み部716c−1,716c−2は、短辺が開口716aの長辺に沿い、長辺が開口716aの長辺に直交するように配置されている。一対の窪み部716b−1,716b−2及び一対の窪み部716c−1,716c−2は、曲面状の表面を有している。
固定部材取付部716は、凹部714a側の側壁に形成された開口716dを有している。開口716aは、この側壁の底面側に形成されており、凹部714aよりも深い領域に形成されている。つまり、開口716aは、凹部714aによって封鎖されていない。
図15に示す固定部材72は、相対的に小さく丸面取りされた端部が開口716aに挿入された上で爪部722を開口716aに押し込まれて取り付けられる。爪部722は開口716aに押し込こまれて挿入されることにより、先端が平板部71の底面側に引っ掛かる。これにより、固定部材72は、固定部材取付部716においてスライドさせる程度では固定部材取付部716から殆ど外れないようになる。
固定部材72が固定部材取付部716に取り付けられると、一対の突起部724a−1及び突起部724a−2は、一対の窪み部716b−1,716b−2及び一対の窪み部716c−1,716c−2のいずれか一方に配置される。突起部724a−1が窪み部716b−1に配置され、突起部724a−2が窪み部716b−2に配置されると、ベース部721の端部が第1側壁711aから飛び出た状態で固定部材72が固定部材取付部716に配置される。突起部724a−1が窪み部716c−1に配置され、突起部724a−2が窪み部716c−2に配置されると、ベース部721の端部が第1側壁711aから飛び出ない状態で固定部材72が固定部材取付部716に配置される。
ここで、固定部材72の動作について詳細に説明する。例えば、突起部724a−1が窪み部716b−1に配置され、突起部724a−2が窪み部716b−2に配置されている状態では、固定部材72がスライド可能な範囲において最も右側面側に配置されている状態となる。この状態では、固定部材72を構成するベース部721の先端が第1側壁711aから右側面側に飛び出す。なお、固定部材73がスライド可能な範囲において最も左側面側に配置されていると、固定部材73を構成するベース部731の先端が第2側壁711bから左側面側に飛び出す。
天井扉7が開口35の上方に配置されると、第1側壁711a及び上本体3aの端面322aは互いに隣り合って配置され、第2側壁711b及び上本体3aの端面322bは互いに隣り合って配置される。さらに、天井扉7が開口35の上方に配置されると、固定部材取付部716と端面322aに形成された貫通孔327aとは隣り合って配置され、固定部材取付部717と端面322bに形成された貫通孔327bとは隣り合って配置される。このため、天井扉7が開口35の上方に配置されているときに、固定部材72がスライド可能な範囲において最も右側面側に配置されるとベース部721が貫通孔327aに挿入され、固定部材73がスライド可能な範囲において最も左側面側に配置されるとベース部731が貫通孔327bに挿入される。これにより、天井扉7を上方に引き上げても、ベース部721が貫通孔327aに引っ掛かり、ベース部731が貫通孔327bに引っ掛かるため、天井扉7は開かなくなり本体部3に固定される。
突起部724a−1が窪み部716b−1に配置され、突起部724a−2が窪み部716b−2に配置されている状態において、固定部材72が凹部714a側に動かされたとする。一対の突起部724a−1及び突起部724a−2は、半円柱形状であって曲面の外表面を有している。また、一対の窪み部716b−1,716b−2の表面も曲面状に形成されている。さらに、凹部714a側には開口716aが設けられている。このため、固定部材72が凹部714a側に向かう力を受けると、一対の突起部724a−1及び突起部724a−2が一対の窪み部716b−1,716b−2を乗り上げ、かつベース部721の端部が開口716aに挿入されて、固定部材72が凹部714a側に移動する。一対の窪み部716c−1,716c−2の表面も曲面状に形成されている。このため、さらに固定部材72が凹部714a側に移動されると、一対の突起部724a−1及び突起部724a−2は、一対の窪み部716c−1,716c−2に落下する。このとき、固定部材72を移動させている使用者にはクリック感が与えられる。一対の突起部724a−1及び突起部724a−2は、一対の窪み部716c−1,716c−2に落下すると、固定部材72のベース部721の端部は第1側壁711aから飛び出さなくなるため、天井扉7を開くことが可能な状態になる。一対の突起部724a−1及び突起部724a−2が一対の窪み部716c−1,716c−2に配置されると、爪部722が凹部714a側の開口716aの側壁の近傍に配置される。これにより、さらに固定部材72が凹部714a側に移動されようとしても、爪部722が開口716aのこの側壁に衝突するため固定部材72を移動させることができない。このように、固定部材72は必要以上に固定部材取付部716内で凹部714a側に移動できないようになっている。
また例えば、突起部724a−1が窪み部716c−1に配置され、突起部724a−2が窪み部716c−2に配置されている状態では、固定部材72がスライド可能な範囲において最も左側面側に配置されている状態となる。この状態では、固定部材72を構成するベース部721の先端が第1側壁711aから右側面側に飛び出さない。なお、固定部材73がスライド可能な範囲において最も右側面側に配置されていると、固定部材73を構成するベース部731の先端が第2側壁711bから左側面側に飛び出さない。
固定部材72がスライド可能な範囲において最も左側面側に配置され、かつ固定部材73がスライド可能な範囲において最も右側面側に配置されている状態で天井扉7が開口35の上方に配置されていると、固定部材72のベース部721は貫通孔327aに挿入さず、固定部材73のベース部は貫通孔327bに挿入されない。これにより、天井扉7を上方に引き上げたときに、貫通孔327a及び貫通孔727bに引っ掛かる天井扉7の構成要素がなくなり、軸部713a及び軸部713bを回転軸として天井扉7を開くことができる。
この状態、すなわち、突起部724a−1が窪み部716c−1に配置され、突起部724a−2が窪み部716c−2に配置されている状態において、固定部材72が第1側壁711a側に動かされたとする。固定部材72が第1側壁711aに向かう力を受けると、一対の突起部724a−1及び突起部724a−2が一対の窪み部716c−1,716c−2を乗り上げ、かつベース部721の端部が第1側壁711aから飛び出しながら固定部材72が第1側壁711a側に移動する。さらに固定部材72が第1側壁711a側に移動されると、一対の突起部724a−1及び突起部724a−2は、一対の窪み部716b−1,716b−2に落下する。このとき、固定部材72を移動させている使用者にはクリック感が与えられる。また、このとき、ベース部721の端部は貫通孔327aに挿入される。これにより、天井扉7を開けることができない状態になる。一対の突起部724a−1及び突起部724a−2が一対の窪み部716b−1,716b−2に配置されると、爪部722が第1側壁711a側の開口716aの側壁の近傍に配置される。これにより、さらに固定部材72が第1側壁711a側に移動されようとしても、爪部722が開口716aのこの側壁に衝突するため固定部材72を移動させることができない。このように、固定部材72は必要以上に固定部材取付部716内で第1側壁711a側に移動できないようになっている。
以上説明したように、本実施形態によるペット収容具1は、開口33が開放状態及び閉鎖状態のいずれの状態に維持される場合にも本体部3に固定される側壁扉5を備えている。つまり、ペット収容具1は、側壁部31及び天井部32のいずれにも固定できる側壁扉5を備えている。これにより、ペット収容具1は、側壁扉5を側壁部31に固定することによってペットハウスとしての使用態様とすることができ、側壁扉5を天井部32に固定することによってペットキャリーとしての使用態様とすることができる。このように、ペット収容具1は、ペットハウス及びペットキャリーを兼用できる。
ペット収容具1は、ペットハウス及びペットキャリーを兼用できるので、ペットキャリーを収納する収納場所を確保する必要がなく、さらにペットを収容した状態で他所に移動することができる。
次に、本実施形態の変形例によるペット収容具1について図17から図19を用いて説明する。図17は、図1から図16に示す本実施形態によるペット収容具1の側壁扉5及び天井扉7の開閉操作を模式的に示す図である。図18は、本実施形態による変形例1によるペット収容具1の側壁扉5及び天井扉7の開閉操作を模式的に示す図である。図18は、本実施形態による変形例2によるペット収容具1の側壁扉5及び天井扉7の開閉操作を模式的に示す図である。
図17(a)に示すように、上述のペット収容具1が、側壁扉5で開口33(図17では不図示)が塞がれ天井扉7で開口35(図17では不図示)が塞がれて、ペットキャリーとしての使用態様であるとする。ここで、ペット収容具1をペットハウスの使用態様に変更させるためには、図17(b)に示すように、軸部713aを回転軸として天井扉7を矢印Y1で示す方向に回転させて立ち上げる。なお、図17並びに後述の図18及び図19では、理解を容易にするため、側壁扉5及び天井扉7の移動前の状態が破線で示されている。
次に、図17(c)に示すように、第1軸部512aを回転軸として側壁扉5を矢印Y2で示す方向に回転させて、側壁扉5で開口35を塞いだ状態で本体部3(図17では不図示)に配置する。次に、図17(d)に示すように、軸部713aを回転軸として天井扉7を矢印Y3で示す方向に回転させて側壁扉5上に配置し、天井扉5を本体部3に固定する。これにより、ペット収容具1はペットキャリーの使用態様に変更される。
次に、本実施形態の変形例1によるペット収容具1をペットキャリーの使用態様から、ペットハウスの使用態様に変更させる方法を説明する。図18(a)に示すように、変形例1によるペット収容具1では、図17に示すペット収容具1と同様に、ペットキャリーの使用態様では、側壁扉5で開口33(図18では不図示)が塞がれ天井扉7で開口35(図18では不図示)が塞がれている。
ここで、変形例1によるペット収容具1をペットハウスの使用態様に変更させるためには、図18(b)に示すように、軸部713aを回転軸として天井扉7を矢印Y1で示す方向に立ち上げる。
変形例1によるペット収容具1は、側壁扉5をスライドさせて開口35を塞ぐことができるようになっている。このため、図18(c)に示すように、第1軸部512aを回転軸として側壁扉5を矢印Y2で示す方向に回転させて、側壁扉5をほぼ水平な状態にする。
次に、図18(d)に示すように、開口35を塞ぐために側壁扉5を矢印Y3で示す方向にスライドさせる。側壁扉5が開口35を塞いだら、軸部713aを回転軸として天井扉5を矢印Y4で示す方向に回転させて側壁扉5上に配置し、天井扉5を本体部3(図18では不図示)に固定する。これにより、変形例1によるペット収容具1はペットキャリーの使用態様に変更される。変形例1によるペット収容具1は、内部空間34(図18では不図示)に向けられる側壁扉5の面が常に同一であるため、ペット収容具1に収容されたペットに側壁扉5の外表面が汚されることを防止できる。
次に、本実施形態の変形例2によるペット収容具1をペットキャリーの使用態様から、ペットハウスの使用態様に変更させる方法を説明する。変形例2によるペット収容具1では、側壁扉5と天井扉7とが継ぎ手部8で連結されている。
図19(a)に示すように、変形例2によるペット収容具1では、図17に示すペット収容具1と同様に、ペットキャリーの使用態様では、側壁扉5で開口33(図17では不図示)が塞がれ天井扉7で開口35(図17では不図示)が塞がれている。
ここで、変形例2によるペット収容具1をペットハウスの使用態様に変更させるためには、図19(b)に示すように、軸部713aを回転軸として天井扉7を矢印Y1で示す方向に移動させる。天井扉7を矢印Y1で示す方向に移動させることにより、継ぎ手部8も天井扉7に連動して矢印Y1の方向に移動する。側壁扉5は開口33に沿って上面側にスライドするようになっている。このため、側壁扉5は、矢印Y2で示す方向にスライドされる。なお、継ぎ手部8は、側壁扉5に設けられた第1軸部512aによって側壁扉5に対して回転自在に側壁扉5に取り付けられている。また、継ぎ手部8は、天井扉7に設けられた軸部719によって天井扉7に対して回転自在に天井扉7に取り付けられている。
次に、図19(c)に示すように、軸部713aを回転軸として天井扉7を矢印Y3で示す方向に移動させ立ち上げる。天井扉7を矢印Y3で示す方向に移動させ立ち上げることにより、継ぎ手部8は背面側に移動する。側壁扉5は開口35に沿って背面側にスライドするようになっている。このため、側壁扉5は、背面側にスライドされ、天井扉7と対向して配置される。
次に、図19(d)に示すように、軸部713aを回転軸として天井扉7及び側壁扉5を矢印Y4で示す方向に回転させて側壁扉5上に天井扉7が配置された状態で開口35を塞ぎ、天井扉7が本体部3に固定される。これにより、変形例2によるペット収容具1はペットキャリーの使用態様に変更される。
本考案は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
上記実施形態では、側壁扉5は開口35を塞いだ状態で本体部3に固定されるようになっているが、本考案はこれに限られない。例えば、ペット収容具は、側壁扉は本体部から取り外しができるようになっており、かつ本体部の外表面に側壁扉を取り付ける取付部を有していてもよい。ペット収容具は、ペットハウスとして使用される場合には、側壁扉が取り外されて側壁部の開口を開放状態とするとともに本体部の取付部に取り付けられて固定され、かつ天井扉で天井部の開口が塞がれる。また、ペット収容具は、ペットキャリーとして使用される場合には、側壁扉で側壁部の開口が塞がれ、かつ天井扉で天井部の開口が塞がれる。これにより、このペット収容具は、上記実施形態によるペット収容具1と同様の効果が得られる。
上記の実施形態は、本考案の技術的思想を具体化するための装置を例示するものであって、本考案の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を上記のものに特定するものでない。本考案の技術的思想は、実用新案登録請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
1 ペット収容具
2 給水ボトル取付部品
3 本体部
3a 上本体
3b 下本体
4 固定部品
5 側壁扉
6 脚部
7 天井扉
9 ハンドル
10 外部空間
20 水供給部
21 支持部
22 水流出部
31 側壁部
32 天井部
33,35,519,545d,716a,716d 開口
34 内部空間
43b,53b,55b ツマミ部
51 枠部
52 中央扉
53,55 施錠機構
53a,55a 構成要素群
54 施錠機構取付部
71 平板部
72,73 固定部材
81a 第1扉固定部
81b 第2扉固定部
301 底板部
301a 脚部取付部
302 周壁部
302a 傾斜領域
303 上本体受部
311,312,313 貫通長孔
324a−1,324a−2,324b−1,324b−2,327a,327b,553d,557a,727b 貫通孔
315 裾部
316a,316b,328a,328b,518a,518b 軸孔
317a,317b,322a,322,325,514a,514b,712a,712b 端面
318a,318b,323a,323b 庇部
321 ハンドル載置部
326a,326b 段差部
351,531 カバー部
353,353a,359a,535a,539a,721 ,731 ベース部
511a 第1外壁
511b 第2外壁
512a 第1軸部
512b 第2軸部
513a 第1内壁
513b 第2内壁
517a,517b 扉取付部
521 主面部
522 二股部
522a,522b 凸部
523a 第1軸部
523b 第2軸部
524a 第1側壁部
524b 第2側壁部
532a 第1円柱状部
532b 第2円柱状部
533a,533b 弾性部材
534a,534b 移動防止部材
535 ツマミ取付部
535b 中央筒部
535c 円弧状突起部
535d 第1周縁筒部
535e 第2周縁筒部
535f,535g,535h,535i 括れ部
535H1 第1周縁孔
535H2 第2周縁孔
535Hc 中央孔
536a,536b 可動規制部
537a,537b 第1突起部
538a,538b 第2突起部
539b,723 ツマミ部材
539c 筒状部
539d,547 ねじ穴
539e,539f 直方体部
541 縁部
542a,542b 第3リブ
544a,544b 第2リブ
545 ツマミ配置部
545a,545b 突起部
545c ツマミ挿入部
546a,546b 第1リブ
551 板状部
552 棒状部
552c 凹部
553 回転部材
553a 円弧状突起部
553b 平板部
553c 軸部
555 第1L字状突起
556 第2L字状突起
557 ツマミ取付部
558 弾性部材
711a 第1側壁
711b 第2側壁
713a,713b,719 軸部
714a 凹部714b 凹部715 凹部
716 固定部材取付部
716b−1,716b−2,716c−1,716c−2 窪み部
717 固定部材取付部
722 爪部
724a−1,724a−2 突起部

Claims (7)

  1. 内部空間を有する箱状を有し、前記内部空間と外部空間とを連通する開口が形成された側壁部を有する本体部と、
    前記開口が開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように前記本体部に取り付けられ、前記開口が前記開放状態及び前記閉鎖状態のいずれの状態に維持される場合にも前記本体部に固定される側壁扉と
    を備えるペット収容具。
  2. 前記開口が前記開放状態に維持される場合に、
    前記側壁扉は、前記内部空間の上方で前記本体部に収納される
    請求項1記載のペット収容具。
  3. 前記本体部は、前記内部空間の上方に設けられて前記内部空間と前記外部空間とを連通する開口が形成された天井部を有し、
    前記側壁扉は、前記側壁部の開口が前記開放状態に維持される場合に前記天井部の開口に配置されて前記本体部に固定される
    請求項1又は2に記載のペット収容具。
  4. 前記天井部の開口が開放状態及び閉鎖状態のいずれかの状態となるように前記本体部に取り付けられた天井扉を備える
    請求項3記載のペット収容具。
  5. 前記天井扉は、
    前記側壁部の開口が前記閉鎖状態に維持される場合には前記天井部の開口を直接塞いだ状態で前記本体部に固定され、
    前記側壁部の開口が前記開放状態に維持される場合には前記側壁扉に被さった状態で前記本体部に固定される
    請求項4記載のペット収容具。
  6. 前記側壁扉は、前記側壁部の開口から前記天井部の開口までの範囲内かつ前記外部空間側において回転自在に前記本体部に取り付けられている
    請求項3又は5に記載のペット収容具。
  7. 前記側壁部の開口を形成する前記側壁部の一の端面と、前記天井部の開口を形成する前記天井部の一の端面とは、一続きに形成されており、
    前記側壁部の開口を形成する前記一の端面に対向する前記側壁部の対向端面と、前記天井部の開口を形成する前記一の端面に対向する前記天井部の対向端面とは、一続きに形成されている
    請求項3から6までのいずれか一項に記載のペット収容具。
JP2015006165U 2015-12-04 2015-12-04 ペット収容具 Expired - Fee Related JP3202807U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015006165U JP3202807U (ja) 2015-12-04 2015-12-04 ペット収容具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015006165U JP3202807U (ja) 2015-12-04 2015-12-04 ペット収容具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3202807U true JP3202807U (ja) 2016-02-25

Family

ID=55360995

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015006165U Expired - Fee Related JP3202807U (ja) 2015-12-04 2015-12-04 ペット収容具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3202807U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050072366A1 (en) Pet food feeder
MX2012013036A (es) Surtidor de material volatil y su alojamiento y su cartucho.
US9265240B2 (en) Fishing device inserts
KR20120084474A (ko) 식품 또는 약품용 디스펜서
US20070267910A1 (en) Armrest cupholder
JP3202807U (ja) ペット収容具
JP2015165084A (ja) 保持具及び保持具付き薬液供給具
JP6785637B2 (ja) レンズホルダ及び眼内レンズ用インジェクタ
KR20150053331A (ko) 가변 디비전 블록을 구비한 정제 캐니스터
KR101072746B1 (ko) 욕실의 샤워장치
KR20150082508A (ko) 식재 용기
US7124999B1 (en) Switch valve having a locking effect
US20080041991A1 (en) Peppermill lid
KR101353923B1 (ko) 애완견 드라이기 거치장치
WO2006085711A1 (en) A hole bobber for fishing
JP2007061392A (ja) ノック式化粧容器
JP2004131997A (ja) 床付け戸当たり
US20100155426A1 (en) Toilet detergent dispenser
BR122021008756B1 (pt) Maleta para acomodar ferramentas ou peças pequenas
US20150027377A1 (en) Reversible Insert for Bird Feeder
JP2007061393A (ja) ノック式化粧容器
JP3235111U (ja) うちわ
KR20120123953A (ko) 알약 정량배출 용기
JP2004106889A (ja) 把手つき飲料収容容器
US11751731B2 (en) Stabilized toilet seat and toilet bowl

Legal Events

Date Code Title Description
A80 Written request to apply exceptions to lack of novelty of invention

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A80

Effective date: 20151228

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3202807

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D02

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees