JP3202713U - スクリーン印刷版 - Google Patents

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Abstract

【課題】スクリーンの下面を被印刷物の上面に対して接触させた状態、即ち零ギャップ、で印刷しても高精度の印刷品位を維持し得るだけでなくメッシュ材の耐久性に優れたスクリーン印刷版を提供する。【解決手段】本考案に係るスクリーン印刷版10は、スクリーン20がメタルマスク21とメッシュ材31とで構成され、メタルマスク21は版枠11の湾曲形状を展開した湾曲面を全面に有し、かつ該湾曲面内に開口部22を有し、メッシュ材31はメタルマスク21の開口部22を覆うように張設されており、印刷パターン形成体41はメタルマスク21の開口部22内のメッシュ材31上に印刷パターン形状の孔領域42を有する。【選択図】図1

Description

本考案はスクリーン印刷版に関する。
スクリーン印刷では、所定のパターンの孔領域を有するスクリーン版の下に被印刷物を位置させ、スキージがその移動方向前方にインクペーストを捉えた状態で版上を移動して、スクリーン版の孔領域からインクペーストを被印刷物上に押し出すことにより、所定のパターンを被印刷物上に印刷することができる。
一般に、スクリーン印刷では、スクリーン版と被印刷物との間に一定のギャップが与えられる。これは、スクリーン版と被印刷物との間にギャップがないと、印刷工程において、スキージ通過後のスクリーン版と被印刷物との間にインクペーストが滲み出したり、印刷終了後にスクリーン版を被印刷物から引き離すときにインクが擦れたりして被印刷物に印刷されたばかりのパターンを汚損するおそれがあるからである。
しかし、スクリーン版と被印刷物との間にギャップを設けた状態で印刷すると、スキージがスクリーン版を被印刷物方向に押し伸ばしながらインクを被印刷物上に押し出して印刷をするが、スクリーン版がスキージにより押し伸ばされることにより、スクリーン版上のパターンが歪んだ状態で被印刷物上に印刷されるという不具合がある。
スクリーン版について簡単に説明すると、先ず、その全体はメッシュ材により形成されており、メッシュ材にはその網目を塞ぐように、例えばポジ型のフォトレジスト(感光性樹脂)層が塗布形成される。このフォトレジスト層に印刷パターン形状の孔領域を持つフォトマスクを使用して露光し、露光後フォトレジスト層を現像処理すると、フォトマスクの印刷パターン形状の孔領域を通して露光された部分のフォトレジストが除去され、これにより印刷パターンに対応した孔領域を持つフォトレジスト層ができる。このため、フォトレジスト層を印刷パターン形成体と呼ぶことができる。なお、メッシュ材としては、例えばステンレス等の金属繊維又はポリエステル等の樹脂繊維が使用される。
以上に述べたようなスクリーン印刷版による印刷原理の一例を説明すると、まず、印刷版は、印刷テーブルの上に載置された例えばセラミック基板(グリーンシート)のような被印刷物の上方に少しのギャップを介して置かれる。インクペースト(例えば導電性)が版枠内の一側縁に置かれる。スキージが版枠内の一側縁のインクペーストよりも外側に置かれ、インクペーストを捉えながら適当な圧力下で版枠内の該一側縁から他側縁に向かって版上を移動する。このとき、スキージは印刷版のメッシュ材を被印刷物方向に押し伸ばしながらインクペーストを印刷パターン形成体上に押し広げて印刷パターン形成体の孔領域から裏側に押し出す。これにより被印刷物上に印刷パターンが印刷される。
上で述べたように、スクリーン印刷では、印刷パターン形成体の下面と被印刷物の上面との間に或る程度のギャップが与えられる。その理由は、被印刷パターン形成体の下面が被印刷物の上面に対して、常時、接触している場合、即ちギャップがないと、印刷工程において、スキージが通過後の印刷パターン形成体下面と被印刷物上面との間にインクペーストが滲み出したり、或は、印刷終了後にスクリーン印刷版を被印刷物から引き離すときにインクが擦れて印刷パターンが毀損されるなどにより、印刷精度が低下する可能性があるからである。一方、上述のギャップをどのような大きさに設定するかは、版枠にメッシュ材を張設する際の張力にも関係する。
即ち、メッシュ材の張設時の張力が小さ過ぎると、スキージの走行時に被印刷パターン形成体の下面が被印刷物の上面に接触して印刷パターンの滲みや毀損問題が起きることになる。これを避けるためには、メッシュ材の張設時の張力を大きくすることが必要であり、これはメッシュ材の耐久性即ちスクリーン印刷版自体の耐久性が低下するという問題に帰結する。また、このスクリーン印刷版の耐久性低下問題を解決するためには、メッシュ材を構成する繊維の線径を太くすることが考えられるが、繊維の線径が太くなると、印刷時にインクペーストがメッシュ材料を通過する際の抵抗が大きくなり、転写印刷品位が劣化するという問題が起きることになる。
一方、被印刷パターン形成体の下面と被印刷物の上面との間のギャップが大きすぎると、印刷パターンのインクペーストの一部が該ギャップ間でスキージの走行方向に向かって流れ出て、これも印刷品位の劣化問題に帰結する。
例えば、メッシュ材としてステンレス繊維を使用する場合、現時点でのエレクトロニクス分野で用いられるスクリーン印刷においては、メッシュ材を構成するステンレス線材の線径は最低でも23μ必要であり、また印刷パターン形成体の下面と被印刷物の上面との間のギャップについては3乃至5mm必要とされ、このような条件下では、例えば、良好な印刷品位精度で印刷可能な印刷パターンの線幅については30μが限界であるとされている。なお、メッシュ材としてポリエステル繊維が使用された場合にも同様なことが言えるが、ポリエステル繊維の強度はステンレス繊維よりも低いので、印刷品位精度はステンレス繊維の場合に比べて劣ることになる。
更には、印刷時に印刷パターン形成体の下面と被印刷物の上面との間のギャップをできるだけ小さくして印刷品位を高めるべくメッシュ材料の張設時の張力をもっと大きくすることも考えられるが、この場合にはスクリーン印刷版の耐久性が低下して、その劣化が早まり、印刷コストが高くつくことになる。
このような印刷品位の劣化を解消するための試みを示す先行技術が存在する。例えば、特開昭58−128856では、所要パターンを形成したスクリーン版をスキージの摺動方向と平行な一組の円弧状の枠間に張架させた印刷機を提案している。この印刷版にあっては、枠が円弧状に形成されていても、円弧状の枠間に張架されたスクリーンは張力の作用により枠と同じ円弧状の面を維持することはできず平面になろうとする傾向があり、枠間の間隔が大きいほどこの傾向は強まり、所期の目的を十分に達することはできない。また、実開平3−26542では、スクリーン版を被印刷物の載置台側へ凸の湾曲面状に形成したスクリーン印刷機を提案している。しかし、スクリーン版全体を湾曲面状の剛体で形成しているため、ミクロン単位の微細なパターンの印刷には適していない。
特開昭58−128856号公報 実開平3−26542号公報
従って、本考案の目的は、印刷時に印刷パターン形成体の下面をワークの上面に対して接触させた状態即ち零ギャップ状態で印刷しても高精度の印刷品位を維持し得るだけでなく耐久性も優れた湾曲形状のスクリーン印刷版を提供することである。
本考案によるスクリーン印刷版は、被印刷物を載置するテーブルに面する側を側面視で凸状に湾曲形成した版枠と、前記版枠の前記テーブルに面する側に張設したスクリーンと、前記スクリーンに所定の印刷パターン形状領域を形成する印刷パターン形成体とからなるスクリーン印刷版において、前記スクリーンはメタルマスクとメッシュ材とで構成され、前記メタルマスクは前記版枠の湾曲形状を展開した湾曲面を全面に有し、かつ該湾曲面内に開口部を有し、前記メッシュ材は前記メタルマスクの前記開口部を覆うように張設されており、前記印刷パターン形成体は前記メタルマスクの前記開口部内の前記メッシュ材上に前記印刷パターン形状の孔領域を有する。
本考案のスクリーン印刷版におけるメタルマスクの開口部は、その湾曲面内に複数形成されてもよい。
本考案のスクリーン印刷版におけるスクリーンの一部を構成するメタルマスクは、厚さ80μ乃至2000μのステンレス等の金属板で構成される。
本考案のスクリーン印刷版におけるスクリーンの一部を構成するメッシュ材は、好ましくは、ステンレス等の金属繊維から構成される。この場合、金属繊維の線径が10μ以上23μ以下のものが使用され得る。
本考案のスクリーン印刷版におけるスクリーンの一部を構成するメッシュ材は、ポリエステル繊維から構成されてもよい。
本考案のスクリーン印刷版における被印刷パターン形成体は、好ましくはフォトレジスト材料で構成される。
本考案に係るスクリーン印刷版においては、印刷時、インクペーストがメッシュ材の孔領域から押し出されて被印刷物上に印刷パターンが印刷されるや否や、当該孔領域はスクリーン印刷版の転動により印刷パターンから離れるので、インキ滲みや印刷ずれを効果的に排除することができ、高品位のスクリーン印刷精度を達成することができる。
また、本考案に係るスクリーン印刷版においては、メッシュ材をメタルマスクに形成された比較的小さな開口部に比較的小さな張力で張設することができ、従来のように版枠の全面に大きな張力で張設する必要がないため、メッシュ材の耐久性が向上し、スクリーン印刷版自体の耐久性も従来に比べて大幅に向上することになる。
これに伴い、従来のスクリーン印刷版のメッシュ材をステンレス等の金属繊維で構成する場合、強度面からその最小線径は23μ以上のものが用いられてきたが、本考案に係るスクリーン印刷版にあっては、メッシュ材の張設時の張力を小さくすることができるので、10μ以上23μ以下、例えば13μや16μの線径の金属繊維を使用することができる。
このため、従来のスクリーン印刷にあっては、良好な印刷品位精度で印刷可能な印刷パターンの線幅は30ミクロンが限界であるとされてきたが、本考案によれば、その限界値を20ミクロン或いはそれ以下まで引き下げることができる。
は、本考案によるスクリーン印刷版の一実施形態を示す平面図である。 は、本考案によるスクリーン印刷版の一実施形態を示す立面図である。 は、図1のIII―III線に沿って切断した部分拡大断面図である。 は、図1乃至図3に示したスクリーン印刷版の製造方法を説明するための概略工程図である。 は、図1乃至図3に示したスクリーン印刷版を用いてスクリーン印刷を行う印刷方法を段階的に説明するための概略段階図である。
先ず、図1を参照すると、本考案によるスクリーン印刷版の一実施形態が平面図として図示され、このスクリーン印刷版は参照番号10により全体的に示される。スクリーン印刷版10の版枠11は内側が開放された開放部12を囲む矩形状の枠で構成されている。図2に示すように、版枠11は側面視で湾曲形状を呈しており、この湾曲形状が描く曲線は円弧であり、その曲率半径は1メートル程度である。
図2から分かるように、版枠11の被印刷物を載置するテーブルに面する側(図中下面側)には、版枠11の開放部12を覆うようにスクリーン20が張設されている。スクリーン20は、版枠11の湾曲形状に沿った湾曲面を有するメタルマスク21とメタルマスク21の図中下面側に全面に亘り張設されたメッシュ材31とから構成される。
図1のIII―III線に沿って切断された部分拡大断面である図3を参照すると、メタルマスク21は、例えば厚さ80μ乃至2000μの矩形状のステンレス等の金属板で構成される。そこには開口部22(図1では2つの開口部)が形成される。この開口部22は、後述する印刷パターン形成体41の孔領域42をスクリーン表面に露出させるための開口である。したがって、開口部22は一度の印刷で得ることが求められる印刷パターンの数に応じて複数設けられる。また、開口部22の大きさについては、印刷時に所定量のインクペーストが充分に印刷パターン形成体41の孔領域42に供給され得る大きさにする必要がある。例えば230×350μ程度が最適な大きさである。
メタルマスク21の厚さは、版枠11の湾曲形状をメタルマスク21の全面に展開した湾曲面の湾曲形状を維持するために重要である。一方、開口部22の広さが大き過ぎたり、またその数が多すぎたりすると、メタルマスク21の剛性が弱まって湾曲形状の維持が難しくなる。従って、メタルマスク21の厚さと開口部22の広さ及び数とは、メタルマスク21の剛性と密な関係があるため印刷対象に応じて適宜調整する必要がある。
メッシュ材31は例えば線径10μ以上23μのステンレス等の金属繊維から成る。メッシュ材31は複数の金属繊維を縦横に互いに交互に直交するように織り込んだ織物で構成される。メッシュ材31の少なくともメタルマスク21の開口部22内に位置する部分には、該メッシュ材31の網目を塞いで覆い隠すように印刷パターン形成体41が塗布されている。
再び図1を参照すると、図示の都合上、メタルマスク21の二つの開口部22が描かれ、各開口部22内に位置するメッシュ材31上の印刷パターン形成体41には一つのL字状の孔領域42が代表的に示されているが、実際のメタルマスク21には多数の開口部22が形成され、各開口部22内の印刷パターン形成体41には多数の孔領域42が形成される。孔領域42の寸法は、例えば縦300μ、幅20μである。(従来のスクリーン印刷版にあっては、良好な印刷品位精度で印刷可能な印刷パターンの線幅は30μが限界であった。)孔領域42の形状は、例えば電気回路の配線の一部を適当な基板上に印刷するための印刷パターンの形状を呈する。印刷パターン形成体41としてはフォトレジスト材料(感光性樹脂)が使用される。
印刷パターン形成体41の厚さは、メッシュ材31を完全に包み込むためにある程度の厚さが必要である。例えば、線径16μの金属繊維を使用した場合、メッシュ材31の最も厚い縦繊維と横繊維との直交箇所は、厚さが金属繊維の線径の二倍即ち32μとなるため、印刷パターン形成体41は40μ程度の厚さにする必要がある。
なお、図3に示されたメタルマスク21、メッシュ材31及び被印刷パターン形成体41は実際には湾曲しているが、図3の断面部分がスクリーン印刷版1のごく一部分の拡大図であるため、湾曲させて描くことができず直線状に描かれている。
また、上記において、版枠11の湾曲形状を側面視での曲線が円弧をなすものとして説明したが、他の湾曲形状、例えば、楕円または放物線の一部をなす曲線であってもよい。
また、上記において、メッシュ材31はステンレス等の金属繊維で構成されているが、合成樹脂繊維例えばポリエステル繊維で構成されてもよい。
次に、本考案によるスクリーン印刷版の製造方法について説明する。
先ず、図1及び図2に示すような矩形状の版枠11を湾曲させる前の平坦な状態で用意する。この版枠11は、通常、厚さ3mm程度のステンレス板から型抜きされる。1.5ミリ程度のステンレス板から型抜きされた一対の矩形状枠体(45cm×45cm程度)を張り合わせることにより得てもよい。
次に、スクリーン20の一部を構成する、図4(A)に示されるメタルマスク21となる金属板を用意する、この金属板21は、80μ乃至2000μから選択される適宜な厚さ、例えば100μの厚さのステンレス等の金属製のこの時点では平板であり、後に湾曲面となる部分には開口部22がエッチング等により形成されている。
次に、同様にスクリーン20の一部を構成する、図4(B)に示されるメッシュ材31を用意する。メッシュ材31にはその網目を覆い隠すようにフォトレジスト材料が塗布されてフォトレジスト層が形成される。このフォトレジスト層が印刷パターン形成体41である。フォトレジスト層の厚さは、前述の通りメッシュ材31を完全に包み込むことができる厚さが必要である。
続いて、図4(C) に示されるように、印刷パターン形成体(フォトレジスト層)41を備えたメッシュ材31を、平板状のメタルマスク21に対して、印刷パターン形成体41の接着力を利用して固定する。平板状体のメタルマスク21とメッシュ材31とは接着剤を用いて固定してもよい。但し、メッシュ材の固定方法は種々あり、例えば、メタルマスク21を版枠11に固定する際に、メッシュ材31の四方の外縁をメタルマスク21を版枠11との間に挟み込ませて固定してもよく、また、版枠11が一対の矩形状枠体を張り合わせて形成される場合には、一対の矩形状枠体間にメッシュ材31の四方の外縁を挟み込ませて固定してもよい。
その後、図4(D)から理解されるように、印刷パターン形成体(フォトレジスト層)41には、メタルマスク21の開口部22を通して不図示のパターン形成用マスクを使用して印刷パターンが露光処理され、印刷パターン形状の孔領域42(図1ではL字形状)がフォトリソグラフィ技術によって形成される。この印刷パターン形状の孔領域42には、印刷時には、メタルマスク21の開口部22を介してインクペーストが埋め込められることになる。
次いで、金属のメタルマスク21と、印刷パターン形成体(フォトレジスト層)41を備えたメッシュ材31との接合体を版枠11に例えば溶接等で固定する。
そして、以上説明した、平坦な矩形状の版枠11と一体に結合された平板状のスクリーン20(メタルマスク21とメッシュ材31)とをプレス成形又はベンディング成形により湾曲形成して湾曲状のスクリーン印刷版を得る。
なお、以上の説明とは別に、まず版枠11をプレス成形又はベンディング成形により湾曲形成して湾曲状の版枠11を設け、別途スクリーン20(メタルマスク21とメッシュ材31)をプレス成形又はベンディング成形により湾曲形成して湾曲状の版枠11と合わせることにより、湾曲状のスクリーン印刷版を得てもよい。
以上、本考案に係るスクリーン印刷版の製造方法の例を述べたが、これ以外の方法によっても本考案に係るスクリーン印刷版の製造を達成し得ることは勿論である。
次に、図5を参照して、本考案によるスクリーン印刷版を使用して行うスクリーン印刷方法について説明する。
図5において、参照番号15及び16はそれぞれ印刷機の一部を構成する印刷テーブル及びスキージを示す。
印刷テーブル15には図の左右方向に不図示の一対のガイドレールが設けられており、スクリーン印刷版10は該ガイドレール上に図の左右方向に転動自在に設置される。スクリーン印刷版10の版枠11には湾曲面の凸側に該ガイドレールの案内面と係合する被案内条が設けられている。また、印刷テーブル15の所定位置には被印刷物としてのグリーンシート(不図示)が載置され、スクリーン印刷版10の転動に伴い、スキージ16により上から押圧されるスクリーン20の部分がグリーンシート上に接触するようになっている。
なお、ガイドレールを印刷テーブル15上に設置したものとして説明したが、印刷テーブルの上面は単なる平面として適当なガイド手段を印刷テーブル15の側方に設け、これによりスクリーン印刷版10の転動を案内するようにしてもよい。
一方、スキージ16は図示されないガイドロッドに沿って印刷テーブル15のガイドレールと平行に移動自在とされる。スキージ16は、剛性材料で形成された板状本体16Aと、この板状本体16Aの下端側に適宜保持されスクレーパ16Bとかから構成される。
スキージ16のスクレーパ16Bはスクリーン印刷版10の湾曲面の凹側でスクリーン印刷版10の転動方向に対して直交する直線上でスクリーン20と接触する。
更に、図5に示すスクリーン印刷方法では、スクリーン印刷版10の転動とスキージ16の移動とは互いに同期して行われ、好ましくは、スクリーン印刷版10とスキージ16の双方は同一駆動源例えばサーボモータやステッピングモータ等によって駆動される。
図5(A)を参照すると、スキージ16のスクレーパ16Bはスクリーン印刷版10の湾曲面の凹側でスクリーン20の一方の側縁のメタルマスク21上に載置され、次いでインクペーストPIがスキージ16の走行方向の前方側でメタルマスク21上に供給される。
図5(B)を参照すると、スキージ16が図5(A)に示す位置からスクリーン20の中間位置まで移動しており、続いてスキージ16は図5(B)に示す位置から図5(C)に示す位置即ちスクリーン20の他方の側縁まで移動する。一方、このようなスキージ16の移動に伴い、スクリーン印刷版10もガイドレール上を転動する。
かくして、本考案に係る印刷版を使用したスクリーン印刷にあっては、スキージ16のスクレーパ16Bがメタルマスク21上を移動して開口部22上を通過し、該開口部22内の孔領域42を通して印刷パターンが被印刷物上に印刷されるや否や、当該孔領域42はスクリーン印刷版10の転動により被印刷物上の印刷直後の印刷パターンから離れるので、インキ滲みや印刷ずれを排除することができ、高品位のスクリーン印刷精度を達成することができる。
また、従来のスクリーン印刷にあっては、良好な印刷品位精度で印刷可能な印刷パターンの線幅は30ミクロンが限界であるとされてきたが、本考案によれば、その限界値を20ミクロンまで引き下げるだけでなく、10ミクロンの線幅を持つ例えば回路素子を印刷し得る可能性も期待されている。勿論、本考案は30ミクロン以上の線幅を持つ微細パターンのスクリーン印刷にも適用され得るものであり、この場合には印刷歩留りを飛躍的に向上することが可能である。
本考案に係る印刷版は、スクリーン印刷におけるインキ滲みや印刷ずれを排除することができるため高品位かつ精緻なスクリーン印刷に貢献するとともに、メッシュ材の耐久性を飛躍的に向上させたスクリーン印刷版を提供することができる。
10 スクリーン印刷版
11 版枠
12 開放部
21 メタルマスク
22 開口部
31 メッシュ材
41 印刷パターン形成体
42 孔領域
15 印刷テーブル
16 スキージ
16A スキージ本体
16B スクレーパ
例えば、メッシュ材としてステンレス繊維を使用する場合、現時点でのエレクトロニクス分野で用いられるスクリーン印刷においては、メッシュ材を構成するステンレス線材の線径は最低でも23μ必要であり、また印刷パターン形成体の下面と被印刷物の上面との間のギャップについては3乃至5mm必要とされ、このような条件下では、例えば、良好な印刷品位精度で印刷可能な印刷パターンの線幅については30μが限界であるとされている。なお、メッシュ材としてポリエステル繊維が使用された場合にも同様なことが言えるが、ポリエステル繊維の強度はステンレス繊維よりも低いので、印刷品位精度はステンレス繊維の場合に比べて劣ることになる。
本考案のスクリーン印刷版におけるスクリーンの一部を構成するメタルマスクは、厚さ80μ乃至2000μのステンレス等の金属板で構成される。
本考案のスクリーン印刷版におけるスクリーンの一部を構成するメッシュ材は、好ましくは、ステンレス等の金属繊維から構成される。この場合、金属繊維の線径が10μ以上23μ以下のものが使用され得る。
本考案のスクリーン印刷版におけるメッシュ材は、版枠の湾曲形状を展開したメタルマスクの湾曲面に沿って張設される。
本考案に係るスクリーン印刷版においては、印刷時、インクペーストが印刷パターン形成体の孔領域から押し出されて被印刷物上に印刷パターンが印刷されるや否や、湾曲形成された版が転動することにより、孔領域がスクリーン印刷版の転動により印刷パターンから離れるので、ゼロギャップでの印刷が可能になるとともに、インキ滲みや印刷ずれを効果的に排除することができ、高品位のスクリーン印刷精度を達成することができる。
これに伴い、従来のスクリーン印刷版のメッシュ材をステンレス等の金属繊維で構成する場合、強度面からその最小線径は23μ以上のものが用いられてきたが、本考案に係るスクリーン印刷版にあっては、メッシュ材の張設時の張力を小さくすることができるので、10μ以上23μ以下、例えば13μや16μの線径の金属繊維を使用することができる。
このため、従来のスクリーン印刷にあっては、良好な印刷品位精度で印刷可能な印刷パターンの線幅は30μmが限界であるとされてきたが、本考案によれば、その限界値を20ミクロン或いはそれ以下まで引き下げることができる。
図2から分かるように、版枠11の被印刷物を載置するテーブルに面する側(図中下面側)には、版枠11の開放部12を覆うようにスクリーン20が張設されている。スクリーン20は、版枠11の湾曲形状に沿った湾曲面を有するメタルマスク21とメタルマスク21の図中下面側に全面に亘りメタルマスクの湾曲面に沿って張設されたメッシュ材31とから構成される。
図1のIII―III線に沿って切断された部分拡大断面である図3を参照すると、メタルマスク21は、例えば厚さ80μ乃至2000μの矩形状のステンレス等の金属板で構成される。そこには開口部22(図1では2つの開口部)が形成される。この開口部22は、後述する印刷パターン形成体41の孔領域42をスクリーン表面に露出させるための開口である。したがって、開口部22は一度の印刷で得ることが求められる印刷パターンの数に応じて複数設けられる。また、開口部22の大きさについては、印刷時に所定量のインクペーストが充分に印刷パターン形成体41の孔領域42に供給され得る大きさにする必要がある。例えば230×350μ程度が最適な大きさである。
メッシュ材31は例えば線径10μ以上23μのステンレス等の金属繊維から成る。メッシュ材31は複数の金属繊維を縦横に互いに交互に直交するように織り込んだ織物で構成される。メッシュ材31の少なくともメタルマスク21の開口部22内に位置する部分には、該メッシュ材31の網目を塞いで覆い隠すように印刷パターン形成体41が塗布されている。
再び図1を参照すると、図示の都合上、メタルマスク21の二つの開口部22が描かれ、各開口部22内に位置するメッシュ材31上の印刷パターン形成体41には一つのL字状の孔領域42が代表的に示されているが、実際のメタルマスク21には多数の開口部22が形成され、各開口部22内の印刷パターン形成体41には多数の孔領域42が形成される。孔領域42の寸法は、例えば縦300μ、幅20μである。(従来のスクリーン印刷版にあっては、良好な印刷品位精度で印刷可能な印刷パターンの線幅は30μが限界であった。)孔領域42の形状は、例えば電気回路の配線の一部を適当な基板上に印刷するための印刷パターンの形状を呈する。印刷パターン形成体41としてはフォトレジスト材料(感光性樹脂)が使用される。
印刷パターン形成体41の厚さは、メッシュ材31を完全に包み込むためにある程度の厚さが必要である。例えば、線径16μの金属繊維を使用した場合、メッシュ材31の最も厚い縦繊維と横繊維との直交箇所は、厚さが金属繊維の線径の二倍即ち32μとなるため、印刷パターン形成体41は40μ程度の厚さにする必要がある。
次に、スクリーン20の一部を構成する、図4(A)に示されるメタルマスク21となる金属板を用意する、この金属板21は、80μ乃至2000μから選択される適宜な厚さ、例えば100μの厚さのステンレス等の金属製のこの時点では平板であり、後に湾曲面となる部分には開口部22がエッチング等により形成されている。
また、従来のスクリーン印刷にあっては、良好な印刷品位精度で印刷可能な印刷パターンの線幅は30μmが限界であるとされてきたが、本考案によれば、その限界値を20μmまで引き下げるだけでなく、10μmの線幅を持つ例えば回路素子を印刷し得る可能性も期待されている。勿論、本考案は30μm以上の線幅を持つ微細パターンのスクリーン印刷にも適用され得るものであり、この場合には印刷歩留りを飛躍的に向上することが可能である。

Claims (7)

  1. 被印刷物を載置する印刷テーブルに面する側を側面視で凸状に湾曲形成した版枠と、前記版枠の前記印刷テーブルに面する側に張設したスクリーンと、前記スクリーンに所定の印刷パターン形状領域を形成する印刷パターン形成体とからなるスクリーン印刷版において、
    前記スクリーンはメタルマスクとメッシュ材とで構成され、前記メタルマスクは前記版枠の湾曲形状を展開した湾曲面を全面に有し、かつ該湾曲面内に開口部を有し、前記メッシュ材は前記メタルマスクの前記開口部を覆うように張設されており、前記印刷パターン形成体は前記メタルマスクの前記開口部内の前記メッシュ材上に前記印刷パターン形状の孔領域を有することを特徴とするスクリーン印刷版。
  2. 前記メタルマスクの前記開口部は、前記湾曲面内に複数形成されることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷版。
  3. 前記メタルマスクは、厚さ80μ乃至2000μのステンレス等の金属板で構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のスクリーン印刷版。
  4. 前記メッシュ材は、ステンレス等の金属繊維で構成されることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷版。
  5. 前記金属繊維の線径が10μ以上23μ以下であることを特徴とする請求項3に記載のスクリーン印刷版。
  6. 前記メッシュ材は、ポリエステル繊維で構成されることを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷版。
  7. 前記被印刷パターン形成体は、フォトレジスト材料で構成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスクリーン印刷版。
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