JP3202621B2 - ピンラック付プッシュプルチェーン - Google Patents

ピンラック付プッシュプルチェーン

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JP3202621B2
JP3202621B2 JP30295596A JP30295596A JP3202621B2 JP 3202621 B2 JP3202621 B2 JP 3202621B2 JP 30295596 A JP30295596 A JP 30295596A JP 30295596 A JP30295596 A JP 30295596A JP 3202621 B2 JP3202621 B2 JP 3202621B2
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広勇 清水
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水門の開閉装置や
物体を垂直や水平に移動する装置等に用いられる、複数
のラックピンが等間隔に配列されたオフセットリンクを
複数連結して構成され、伸ばした位置から片側にのみ屈
曲可能に構成されているピンラック付プッシュプルチェ
ーンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種のピンラック付プッシュプ
ルチェーンは、駆動ピニオンと噛み合って駆動され、引
張り荷重と圧縮荷重の両方を伝達可能としたもので、例
えば、特開平8−165634号公報に記載されている
ように水門の扉体の開閉に用いたり、あるいは、物体を
垂直方向や水平方向に運搬する装置などに用いられてい
る。
【0003】図6及び図7は、従来のピンラック付プッ
シュプルチェーンの一例を示す部分平面図及び部分側面
図であって、プッシュプルチェーンAは隣接するオフセ
ットリンクB,Bどうしが継手ピンCによって相互に複
数連結されて構成されている。
【0004】それぞれのオフセットリンクBは、左右に
対向した一対のプレートD,Dを有しており、これらの
プレートD,Dには、複数のラックピン挿通孔Eが長手
方向に等間隔に配列して形成されている。
【0005】ラックピン挿通孔Eは、それぞれ両側のプ
レートD,Dの左右に対向した位置に形成されていて、
ラックピンFの両端が嵌挿されている。また、これらの
ラックピンFの両端外周部はそれぞれプレートD,Dの
外側からラックピン挿入孔Eの周縁部と溶接されてお
り、左右のプレートD,Dが一体に連結されている。
【0006】また、それぞれのオフセットリンクBの一
対のプレートD,Dは、長手方向の一方の端に両外側へ
屈曲したジョイント部Gが形成されていて、ここに隣接
するオフセットリンクBの一対のプレートD,Dの端部
を受け入れ、継手ピンCによって、隣接するオフセット
リンクB,Bどうしが連結されている。
【0007】継手ピンCは、その両端がそれぞれのプレ
ートDのジョイント部Gにそれぞれ形成されている継手
ピン孔Hに嵌挿されて溶接固定されており、また、継手
ピンCの中央部は、隣接するオフセットリンクBの一対
のプレートD,Dの端部に形成されている継手ピン孔I
に遊嵌されている。
【0008】前記のように、隣接するオフセットリンク
B,Bどうしを連結している継手ピンCは、ラックピン
Fの列が図示していないピニオンとの噛合側とは反対側
に偏って配置されていて、各オフセットリンクBが直線
状に伸ばされた位置からラックピンFの列の噛合側と反
対側、すなわち、図7における矢印Xの向きには自由に
屈曲できるようになっている。
【0009】また、一対のプレートD,Dのそれぞれの
ジョイント部Gの内側には、隣接する一対のプレート
D,Dのそれぞれの端面Jと、各オフセットリンクBを
直線状に伸ばした位置で当接する当接面Kが形成されて
いて、各オフセットリンクBが直線状に伸ばされた位置
を越えた矢印Xの向きと逆向きの屈曲が阻止されてい
る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】前述したように、従来
のピンラック付プッシュプルチェーンは、各オフセット
リンクが一対のプレートに形成されているラックピン挿
通孔にラックピンの両端をそれぞれ嵌挿して溶接した構
造であるため、各オフセットリンクに左右のプレートに
形成されているラックピン挿通孔間のピッチ差や溶接に
よる歪みが生じやすく、チェーンの押し引き動作時に、
各オフセットリンクに偏荷重がかかり、チェーンに蛇行
等が発生して正確な動作を行うことが困難であった。
【0011】また、オフセットリンクを構成している一
対のプレートは、ラックピンとの溶接によって一体に連
結されているため、使用中にチェーンに高負荷が加わる
と、ラックピンとプレートとの溶接部分が分離して、オ
フセットリンクが分解する恐れがあった。
【0012】さらに、チェーンに加わる圧縮荷重を長手
方向に隣接する一方のオフセットリンクの一対のプレー
トの端面と他方のオフセットリンクの一対のプレートの
当接面との2カ所での当接によって受けているため、狭
い面積に荷重が集中して面圧が高くなり、これらの端面
や当接面が潰れて変形しやすいという強度上の問題があ
り、必要な強度を得るためにチェーンのサイズや重量が
増加して、チェーンの駆動装置等を含んだ設備コスト全
体が高くなる問題があった。
【0013】そこで、本発明は、前述したような従来の
ピンラック付プッシュプルチェーンにおける諸問題を解
決し、剛性が高く高精度で正確な動作を行うことができ
るとともに、コンパクトで高負荷に耐えることのできる
ピンラック付プッシュプルチェーンを提供することを目
的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本請求項1に係る発明のラック付プッシュプルチェ
ーンは、一対のプレート間に複数のラックピンが支持さ
れたオフセットリンクを継手ピンによって多数連結し、
伸ばした位置から片側にのみ屈曲可能に構成され、これ
らのラックピンにピニオンの歯を噛合わせて駆動するよ
うにしたものにおいて、それぞれのオフセットリンクの
一対のプレートは、ラックピンに噛合うピニオンと干渉
しない位置に設けられた連続部を介して一体に連続して
形成され、それぞれのオフセットリンクの長手方向の一
方の端にラックピンのピニオンとの噛合側と反対側に偏
った位置から連結片が突設されているとともに、前記連
結片は隣接するオフセットリンクの一対のプレート間に
挿入されてこれらを貫通する継手ピンによって隣接する
オフセットリンクどうしが屈曲可能に連結され、相互に
連結された多数のオフセットリンクを伸ばした位置で、
隣接する一方のオフセットリンクの長手方向における連
結片の端面と前記連結片の両側に位置するそれぞれのプ
レートの端面とがこれらの端面にそれぞれ対向する他方
のオフセットリンクの連続部に形成された当接面と一対
のプレートの端面とにそれぞれ当接して隣接するオフセ
ットリンク間での長手方向に作用する圧縮荷重を伝達
し、且つ、この位置よりピニオンとの噛合側への屈曲が
阻止されるように構成されている。
【0015】そして、それぞれのラックピンは、対向す
る一対のプレートに形成されているラックピン挿通孔に
両端を嵌合して支持され、前記一対のプレートの少なく
とも一方にはその側縁とラックピン挿通孔内周面との間
を連通する係止ピン挿入孔が形成されているとともに、
それぞれのラックピンには前記係止ピン挿入孔に整合す
る位置で外周面に開口する係止ピン嵌入穴が形成され、
前記係止ピン挿入孔と係止ピン嵌入穴とに亘って係止ピ
ンが嵌入固定されて一対のプレートに対するラックピン
の抜けが阻止されている。
【0016】また、本請求項2に係る発明のラック付プ
ッシュプルチェーンは、一対のプレート間に複数のラッ
クピンが支持されたオフセットリンクを継手ピンによっ
て多数連結し、伸ばした位置から片側にのみ屈曲可能に
構成され、これらのラックピンにピニオンの歯を噛合わ
せて駆動するようにしたものにおいて、それぞれのオフ
セットリンクの一対のプレートは、ラックピンに噛合う
ピニオンと干渉しない位置に設けられた連続部を介して
一体に連続して形成され、それぞれのオフセットリンク
の長手方向の一方の端にラックピンのピニオンとの噛合
側と反対側に偏った位置から連結片が突設されていると
ともに、前記連結片は隣接するオフセットリンクの一対
のプレート間に挿入されてこれらを貫通する継手ピンに
よって隣接するオフセットリンクどうしが屈曲可能に連
結され、相互に連結された多数のオフセットリンクを伸
ばした位置で、隣接する一方のオフセットリンクの長手
方向における連結片の端面と前記連結片の両側に位置す
るそれぞれのプレートの端面とがこれらの端面にそれぞ
れ対向する他方のオフセットリンクの連続部に形成され
た当接面と一対のプレートの端面とにそれぞれ当接して
隣接するオフセットリンク間での長手方向に作用する圧
縮荷重を伝達し、且つ、この位置よりピニオンとの噛合
側への屈曲が阻止されるように構成され、さらに、継手
ピンの一端には前記継手ピンが貫通する一方のプレート
外側面の継手ピン孔周縁部に係合する抜止め頭部が形成
されているとともに、他端には前記プレートと対向する
他方のプレートの外側面に形成された継手ピン孔内周面
に半径方向から連通する抜止めピン係止溝に整合するよ
うに外周面に開口する半径方向の抜止めピン収容穴が形
成され、前記抜止めピン収容穴には前記抜止めピン係止
溝内に一部が係入可能な抜止めピンと前記抜止めピンを
抜止めピン収容穴から突出する方向に付勢するバネが収
容されている。
【0017】
【作用】本発明のピンラック付プッシュプルチェーンに
おいては、それぞれのオフセットリンクの両側のプレー
トどうしが連続部で一体に連続して形成されているた
め、オフセットリンクの精度を高めることができ、チェ
ーンねじれや蛇行が生じにくく、正確な動作を行うこと
ができる。
【0018】継手ピンで互いに連結されたオフセットリ
ンクを直線状に伸ばした位置で、互いに隣接する一方の
オフセットリンクの連結片の端面と前記連結片の両側に
位置するそれぞれのプレートの端面とが、対向する他方
のオフセットリンクの連続部に形成された当接面と一対
のプレートの端面とにそれぞれ当接してオフセットリン
ク相互間で圧縮荷重の伝達が行われる。また、オフセッ
トリンク間の屈曲は直線状に伸ばした位置から片側のみ
可能であり、反対側への屈曲は規制されている。そし
て、前記プレートの側縁側から係止ピン挿入孔と係止ピ
ン嵌入穴とに亘って係止ピンを嵌入固定し、ラックピン
の抜けが阻止されている。さらに、抜止めピンは、その
突出端側がプレートの外側面に継手ピン孔の内周面に対
して半径方向から連通するように形成されている抜止め
ピン係止溝内にバネで押されて侵入して係合し、プレー
ト側への抜出しが阻止されている。
【0019】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明
する。図1は本発明の一実施例を示すピンラック付プッ
シュプルチェーンの一部切欠断面を示す部分平面図、図
2はその部分側面図であって、ピンラック付プッシュプ
ルチェーン1(以下、単にチェーン1という。)は、多
数のオフセットリンク2どうしが継手ピン3によって相
互に連結されて構成されている。
【0020】それぞれのオフセットリンク2は、相互に
間隔をもって対向した一対のプレート4,5を有してい
て、これらのプレート4,5間には複数のラックピン6
が設けられている。
【0021】これらのラックピン6は、等間隔でオフセ
ットリンク2の長手方向に配列されていて、図示してい
ない外部の駆動装置のピニオンの歯に順次噛み合うこと
によって、チェーン1がその長手方向に進退駆動される
ようになっている。
【0022】それぞれのラックピン6の両端部は、プレ
ート4,5にそれぞれ形成されているラックピン挿通孔
7,8に嵌挿されており、片側のプレート4には、図1
におけるA−A線位置の矢印方向に見た断面図である図
3に示すように、その側縁4Aとラックピン挿通孔7内
周面との間を連通する係止ピン挿入孔9が形成されてい
る。
【0023】一方、ラックピン6には、ラックピン挿通
孔7に嵌挿される端部の外周面に開口する係止ピン嵌入
穴10が形成されていて、プレート4の側縁4A側から
係止ピン挿入孔9と係止ピン嵌入穴10とに亘って係止
ピン11を嵌入固定し、ラックピン6の抜けを阻止する
ようにしている。
【0024】一対のプレート4,5の対向する内側の面
は、図1におけるB−B線位置の矢印方向に見た断面図
である図4に示すように平坦に仕上げられており、これ
らの対向面間にラックピン6に噛み合う図示しないピニ
オンが侵入できるようになっている。
【0025】それぞれのオフセットリンク2の一対のプ
レート4,5どうしは、図示していないピニオンがラッ
クピン6に噛み合うときに、ピニオンの歯先と干渉しな
い位置に設けられている連続部12,13によって一体
に連続している。
【0026】本実施例においては、オフセットリンク2
は鋳造で一体に製作しており、鋳造時の重量を軽減さ
せ、切削による2次加工面積を減少させてコストダウン
を図る目的と剛性を高めて必要な精度を得る目的で、プ
レート4,5の両外側の面は、荷重の集中する長手方向
両端部付近とラックピン挿通孔7,8の周囲の部分を除
いて、内側に凹ませて肉厚を薄くしてある。
【0027】図1及び図2に示すように、前記連続部1
2,13のうち、プレート4,5の長手方向の一方の端
部側どうしを連結している連続部12は、これらのプレ
ート4,5の間から外側に突出する連結片14と一体に
形成されている。
【0028】前記連結片14は、その幅が一対のプレー
ト4,5の対向間隔と略等しく形成されているととも
に、ラックピン6のピニオンとの噛合側の反対側に偏っ
て設けられており、そのラックピン6側の面Sがピニオ
ンの歯先に干渉しないようになっている。
【0029】一対のプレート4,5の連結片14が設け
られている端部と反対側の端部の間には、隣接するオフ
セットリンク2の連結片14が挟み込まれて、プレート
4,5に形成されている継手ピン孔15,16と、連結
片14に形成されている継手ピン孔17とを貫通して前
述した継手ピン3が遊嵌され、隣接するオフセットリン
ク2,2どうしが連結されている。
【0030】継手ピン3の一方の端部には、図1に示す
ように継手ピン孔16よりも大径の抜止め頭部3Aが形
成され、前記抜止め頭部3Aがプレート5の外側面の継
手ピン孔16の周縁部に係合してプレート4の外側方向
への継手ピン3の抜出しを阻止している。
【0031】また、継手ピン3の他方の端部には、その
外周面に開口する抜止めピン収容穴18が半径方向に形
成されている。図5は、図1のC−C線位置における矢
印方向に見た断面図であって、前記抜止めピン収容穴1
8内には、継手ピン3の外周面に出没自在に抜止めピン
19と、前記抜止め19ピンを突出方向に付勢するバネ
20が収容されている。
【0032】前記抜止めピン19は、その突出端側がプ
レート4の外側面に継手ピン孔15の内周面に対して半
径方向から連通するように形成されている抜止めピン係
止溝21内にバネ20で押されて侵入して係合し、プレ
ート5側への抜出しが阻止されている。
【0033】なお、継手ピン3をプレート4,5の継手
ピン孔15,16と連結片14の継手ピン孔17から抜
き出す場合には、抜止めピン係止溝21内に侵入してい
る抜止めピン19の突出端をドライバ等の先端の尖った
工具等で押して抜止めピン収容穴18内に押し込むこと
により、プレート5側に抜き出すことが可能になってい
る。
【0034】前述したように、継手ピン3によって連結
されている多数のオフセットリンクによって構成されて
いるチェーン1は、図1及び図2に示すように直線状に
伸ばすと、隣接する一方のオフセットリンク2の長手方
向における連結片14の端面14Aと前記連結片14の
両側に位置するそれぞれのプレート4,5の端面4B,
5Bが、これらの端面にそれぞれ対向する他方のオフセ
ットリンク2の連続部13に形成された当接面13Aと
一対のプレートの端面4C,5Cとにそれぞれ当接する
状態になり、この位置でチェーン1の長手方向に負荷さ
れる荷重は、一対のプレート4,5の端面4B,5Bと
端面4C,5C間、及び、連結片14の端面14Aと連
続部13の当接面13Aとの広い接触面積を介して受け
止められ、接触面圧を低くできる。
【0035】なお、継手ピン3と、プレート4,5の継
手ピン孔15,16との間及び連結片14の継手ピン孔
17との間は、継手ピン3にオフセットリンク2の長手
方向に作用する圧縮方向の荷重が加わらないように十分
なクリアランスを設けてある。
【0036】チェーン1は、複数のオフセットリンク2
を伸ばした位置からピニオンとの噛合側への屈曲は、一
方のオフセットリンク2のプレート4,5の端面4B,
5Bとこれに隣接する他方のオフセットリンク2のプレ
ート4,5の端面4C,5Cとの当接によって阻止さ
れ、継手ピン3を軸とした反対側への屈曲のみが可能と
なっている。
【0037】前述した実施例では、ラックピン6を係止
ピン11によって一方のプレート4側で抜止めしている
が、プレート5側にも同様に係止ピン11を設けて、ラ
ックピン6を両側で抜止めするようにしてもよい。
【0038】なお、ラックピン6を抜止めする構造は、
本実施例のものに限定するものではなく、ラックピン6
の端部外周面に円周方向の溝を形成して、ここに止め輪
を弾性係合させて抜け止めするようにしたり、ラックピ
ン6の両端部を両側のプレート4,5のラックピン挿入
孔7,8に対して圧嵌して固定するようにしてもよい。
【0039】また、継手ピン3の抜止め構造について
も、本実施例のように、抜止めピン19を用いる構造に
限定するものではなく、止め輪や割ピン等を用いるよう
にしてもよい。
【0040】本発明のピンラック付プッシュプルチェー
ンは、水門の開閉装置の他に、同様な機構で実施可能な
炉の蓋の開閉装置、ジャッキやリフターの昇降部の昇降
装置、炉内へのワークを水平方向から押し込むためのワ
ーク搬入装置等、幅広い用途に利用可能である。
【0041】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のピンラ
ック付プッシュプルチェーンによれば、それぞれのオフ
セットリンクの左右のプレートが連続部で一体に形成さ
れているため、溶接によって両側のプレートどうしを連
結しているものと比較して、強度や剛性が高く高い精度
が得られ、ねじれ変形や偏荷重の発生が少なく正確な動
作を行うことができる。
【0042】しかも、隣接するオフセットリンクどうし
は、両側のプレートのそれぞれの端面どうしと、連結片
の端面と連続部の当接面どうしの3カ所の広い面積で相
互に当接して長手方向に作用する荷重を受けるため接触
面圧を低くでき、相互に接触する面の潰れが防止でき
る。
【0043】その結果、コンパクトなチェーンで大きな
荷重を取り扱うことができ、チェーンを駆動する装置を
小型化することができるので、設備全体のコストを下げ
ることができる。
【0044】また、ラックピンをプレートに係止ピンで
抜止めを行っている場合には、ラックピンの組込みが容
易となり、溶接でプレートに固定する場合のように、歪
みを生じる恐れがない。
【0045】さらに、継手ピンの一端に形成されている
抜止め頭部が前記継手ピンが貫通する一方のプレート外
側面の継手ピン孔周縁部に係合し、前記継手ピンの他端
に形成された抜止めピン収容穴からバネで突出される抜
止めピンが、他方のプレートの外側面に形成された抜止
めピン係止溝に係合されて継手ピンの抜止めを行ってい
る場合には、継手ピンの着脱が容易で、チェーンの組立
や分解が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のピンラック付プッシュプルチェーン
の1実施例を示す一部切欠断面を含む部分平面図であ
る。
【図2】 本発明のピンラック付プッシュプルチェーン
の1実施例を示す部分側面図である。
【図3】 図1のA−A線位置における矢印方向に見た
断面図である。
【図4】 図1のB−B線位置における矢印方向に見た
断面図である。
【図5】 図1のC−C線位置における矢印方向に見た
断面図である。
【図6】 従来のピンラック付プッシュプルチェーンの
一例を示す部分平面図である。
【図7】 従来のピンラック付プッシュプルチェーンの
一例を示す部分側面図である。
【符号の説明】
1 ピンラック付プッシュプルチェーン 2 オフセットリンク 3 継手ピン 4,5 プレート 4A 側縁 4B,4C,5B,5C,14A 端面 6 ラックピン 7,8 ラックピン挿通孔 9 係止ピン挿入孔 10 係止ピン嵌入穴 11 係止ピン 12,13 連続部 13A 当接面 14 連結片 14A 端面 15,16,17 継手ピン孔 18 抜止めピン収容穴 19 抜止めピン 20 バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 康之 大阪府大阪市鶴見区鶴見4丁目17番96号 株式会社椿本チエイン内 (56)参考文献 特開 平10−60870(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 7/20 109 F16G 13/20

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のプレート間に複数のラックピンが
    支持されたオフセットリンクを継手ピンによって多数連
    結し、伸ばした位置から片側にのみ屈曲可能に構成さ
    れ、これらのラックピンにピニオンの歯を噛合わせて駆
    動するようにしたピンラック付プッシュプルチェーンに
    おいて、 それぞれのオフセットリンクの一対のプレートは、ラッ
    クピンに噛合うピニオンと干渉しない位置に設けられた
    連続部を介して一体に連続して形成され、 それぞれのオフセットリンクの長手方向の一方の端にラ
    ックピンのピニオンとの噛合側と反対側に偏った位置か
    ら連結片が突設されているとともに、 前記連結片は隣接するオフセットリンクの一対のプレー
    ト間に挿入されてこれらを貫通する継手ピンによって隣
    接するオフセットリンクどうしが屈曲可能に連結され
    て、 相互に連結された多数のオフセットリンクを伸ばした位
    置で、隣接する一方のオフセットリンクの長手方向にお
    ける連結片の端面と前記連結片の両側に位置するそれぞ
    れのプレートの端面とがこれらの端面にそれぞれ対向す
    る他方のオフセットリンクの連続部に形成された当接面
    と一対のプレートの端面とにそれぞれ当接して隣接する
    オフセットリンク間での長手方向に作用する圧縮荷重を
    伝達し、且つ、この位置よりピニオンとの噛合側への屈
    曲が阻止されるように構成され、 さらに、それぞれのラックピンは、対向する一対のプレ
    ートに形成されているラックピン挿通孔に両端を嵌合し
    て支持され、 前記一対のプレートの少なくとも一方にはその側縁とラ
    ックピン挿通孔内周面との間を連通する係止ピン挿入孔
    が形成されているとともに、 それぞれのラックピンには前記係止ピン挿入孔に整合す
    る位置で外周面に開口する係止ピン嵌入穴が形成され、 前記係止ピン挿入孔と係止ピン嵌入穴とに亘って係止ピ
    ンが嵌入固定されて一対のプレートに対するラックピン
    の抜けが阻止されていることを特徴とするピンラック付
    プッシュプルチェーン。
  2. 【請求項2】 一対のプレート間に複数のラックピンが
    支持されたオフセットリンクを継手ピンによって多数連
    結し、伸ばした位置から片側にのみ屈曲可能に構成さ
    れ、これらのラックピンにピニオンの歯を噛合わせて駆
    動するようにしたピンラック付プッシュプルチェーンに
    おいて、 それぞれのオフセットリンクの一対のプレートは、ラッ
    クピンに噛合うピニオンと干渉しない位置に設けられた
    連続部を介して一体に連続して形成され、 それぞれのオフセットリンクの長手方向の一方の端にラ
    ックピンのピニオンとの噛合側と反対側に偏った位置か
    ら連結片が突設されているとともに、 前記連結片は隣接するオフセットリンクの一対のプレー
    ト間に挿入されてこれらを貫通する継手ピンによって隣
    接するオフセットリンクどうしが屈曲可能に連結され
    て、 相互に連結された多数のオフセットリンクを伸ばした位
    置で、隣接する一方のオフセットリンクの長手方向にお
    ける連結片の端面と前記連結片の両側に位置するそれぞ
    れのプレートの端面とがこれらの端面にそれぞれ対向す
    る他方のオフセットリンクの連続部に形成された当接面
    と一対のプレートの端面とにそれぞれ当接して隣接する
    オフセットリンク間での長手方向に作用する圧縮荷重を
    伝達し、且つ、この位置よりピニオンとの噛合側への屈
    曲が阻止されるように構成され、 さらに、継手ピンの一端には前記継手ピンが貫通する一
    方のプレート外側面の継手ピン孔周縁部に係合する抜止
    め頭部が形成されているとともに、他端には前記プレー
    トと対向する他方のプレートの外側面に形成された継手
    ピン孔内周面に半径方向から連通する抜止めピン係止溝
    に整合するように外周面に開口する半径方向の抜止めピ
    ン収容穴が形成され、 前記抜止めピン収容穴には前記抜止めピン係止溝内に一
    部が係入可能な抜止めピンと前記抜止めピンを抜止めピ
    ン収容穴から突出する方向に付勢するバネが収容されて
    いることを特徴とするピンラック付プッシュプルチェー
    ン。
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