JP3202424U - 拡張現実提供装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コストを低減することができる拡張現実提供装置を提供する。【解決手段】画像情報に応じてスマートフォンSから出射される画像光を反射するミラー40と、ミラー40で反射された光を後側へ反射させると共に、現実空間からの光を前側から後側へと透過させることで、画像光に対応する画像と現実空間とを重ね合わせるスモークアクリル板50と、ミラー40及びスモークアクリル板50を支持すると共に、現実空間からの光をスモークアクリル板50の前下側面に向けて導入する前側開口部21a、及びスモークアクリル板50の後上側面を外部から視認可能とする後側開口部21bを有する筐体10と、を具備する。【選択図】図5

Description

本考案は、現実空間に仮想的な情報を重ね合わせた拡張現実を使用者に提供する拡張現実提供装置の技術に関する。
従来、現実空間に仮想的な情報を重ね合わせた拡張現実を使用者に提供する拡張現実提供装置の技術が公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
特許文献1に記載される拡張現実提供装置(拡張現実空間表示装置)は、表示素子及びプリズム等を具備する。プリズムは、表示素子が出力する画像光を反射させると共に現実空間から到来する外光を透過させることで、画像光及び外光を使用者の目に到達させる。これによって、前記拡張現実提供装置は、現実空間に表示素子の画像を重ね合わせた拡張現実を使用者に提供することができる。
前記拡張現実提供装置は、画像光をプリズムに直接当てて反射させる構成であるため、表示素子の画像が反転(左右反転)してしまう。当該反転を防止するための対策として、前記拡張現実提供装置においては、画像光を出射すると共に外光を透過する透過型ディスプレイを用いる構成が記載されている。しかしながら、このような透過型ディスプレイを用いた場合には、コストが増大してしまう。
特開2014−228595号公報
本考案は、以上の如き状況を鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題はコストを低減することが可能な拡張現実提供装置を提供するものである。
本考案の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、画像情報に応じて画像出力手段から出射される画像光を反射する反射手段と、前記反射手段で反射された光を一側面側へ反射させると共に、現実空間からの光を他側面側から前記一側面側へと透過させることで、前記画像光に対応する画像と前記現実空間とを重ね合わせる重畳手段と、前記反射手段及び前記重畳手段を支持すると共に、前記現実空間からの光を前記重畳手段の前記他側面に向けて導入する第一の開口部、及び前記重畳手段の前記一側面を外部から視認可能とする第二の開口部を有する筐体と、を具備するものである。
請求項2においては、前記筐体は、折り曲げられたダンボール紙又は厚紙によって構成されるものである。
請求項3においては、前記筐体は、前記画像出力手段としてのスマートデバイスを着脱自在に取付可能な取付部を有するものである。
請求項4においては、前記筐体は、一端に前記第一の開口部が形成されると共に、他端に前記第二の開口部が形成される筒状部を有する第一の部材と、前記重畳手段を挟持することで当該重畳手段の一方向への移動を規制する規制部を有する第二の部材と、を具備し、前記規制部は、前記一方向を前記筒状部の軸線方向に向けた状態で、当該筒状部に挿入されているものである。
本考案の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、コストを低減することができる。
請求項2においては、コストを低減することができる。
請求項3においては、コストを低減することができる。
請求項4においては、コストを低減することができる。
拡張現実提供装置を示す斜視図。 同じく側面断面図。 (a)外側部材を示す斜視図。(b)同じく、平面図。 (a)内側部材を示す斜視図。(b)同じく、平面図。 現実空間からの光及び画像光を示す側面断面図。 長手部材が展開図に沿って切り離される様子を示す平面図。 長手部材から切り離された外側部材を示す平面図。 組み立て途中の外側部材を示す斜視図。 長手部材から切り離された内側部材を示す平面図。 組み立て途中の内側部材を示す斜視図。
以下では、図中の矢印U、矢印D、矢印F、矢印B、矢印L及び矢印Rで示した方向を、それぞれ上方向、下方向、前方向、後方向、左方向及び右方向と定義して説明を行う。
以下では、本考案の一実施形態に係る拡張現実提供装置1について説明する。
拡張現実提供装置1は、現実空間に仮想的な情報を重ね合わせた拡張現実を使用者に提供するためのものである。図1及び図2に示すように、拡張現実提供装置1は、筐体10、ミラー40及びスモークアクリル板50を具備する。
筐体10は、使用者が覗き込んで拡張現実を視認するためのものである。筐体10は、外側部材20及び内側部材30を具備する。
外側部材20は、略箱状に形成される部材である。外側部材20は、前方向に延びると共に当該延びた端部が上方向に延びるような側面視略L字状に形成される。外側部材20は、ダンボール紙によって構成される。図2及び図3に示すように、外側部材20は、筒状部21、接続部22及び取付部23を有する。
筒状部21は、その軸線方向を前後方向に向けて配置される。筒状部21は、長手方向を左右方向に向けると共に短手方向を上下方向に向けた正面視略矩形状に形成される。筒状部21には、前側開口部21a、後側開口部21b、上側湾曲部21c、下側湾曲部21d及び切欠部21eが形成される。
前側開口部21aは、筒状部21の前端部で外部に開口する部分である。後側開口部21bは、筒状部21の後端部で外部に開口する部分である。
上側湾曲部21cは、後側開口部21bの上部に形成される。上側湾曲部21cは、平面視略弧状に形成される。
下側湾曲部21dは、後側開口部21bの下部(上側湾曲部21cの下方)に形成される。下側湾曲部21dは、筒状部21を平面視略弧状に切り欠くと共に、当該切り欠いた部分の左右中央部をさらに平面視略半円状に切り欠いたような形状に形成される。
切欠部21eは、前側開口部21aの右上部(右側面の上部)に形成される。切欠部21eは、長手方向を前後方向に向けると共に短手方向を上下方向に向けた側面視略矩形状に形成される。
接続部22は、筒状部21と後述する取付部23とを接続する部分である。接続部22は、筒状部21の前部から上方向に延びるように形成される。接続部22は、前部が開口する略箱状に形成される。接続部22の下部は、筒状部21の上部と連通するように接続される。接続部22には、当接部22a、前側切欠部22b及び下側切欠部22cが形成される。
当接部22aは、後述するミラー40と当接する部分である。当接部22aは、その下端部が前方向に向かうにつれて上方向に延びるような側面視略直角三角形状に形成される。当接部22aは、接続部22の後側面と一体的に連続して形成される。当接部22aは、接続部22の左端部及び右端部(より詳細には、接続部22の左側面及び右側面のすぐ内側)にそれぞれ形成される。
前側切欠部22bは、接続部22の左側面及び右側面の前端部にそれぞれ形成される。前側切欠部22bは、長手方向を上下方向に向けると共に短手方向を前後方向に向けた側面視略矩形状に形成される。前側切欠部22bは、接続部22の上端部から下部に亘って形成される。
下側切欠部22cは、左右の前側切欠部22bの後下端部にそれぞれ形成される。下側切欠部22cは、長手方向を前後方向に向けると共に短手方向を上下方向に向けた側面視略矩形状に形成される。
取付部23は、後述するスマートフォンSが取り付けられる部分である。取付部23は、接続部22の前端部に形成される。取付部23は、接続部22の上側面から下方向に延びると共に当該延びた端部が後方向に延びるような側面視略L字状に形成される。また、取付部23は、正面視略T字状に形成される。このような取付部23と前側切欠部22bとの間には、スマートフォンSを取付可能な隙間が形成される。取付部23には、係合部23aが形成される。
係合部23aは、取付部23の下側面における左端部及び右端部から後方向にそれぞれ延びるように形成される。係合部23aは、接続部22の下側切欠部22cと係合する。より詳細には、取付部23の下側面が下側切欠部22cに差し込まれると共に、係合部23aが接続部22の左右側面の外側にそれぞれ当接される。これによって、接続部22の前部の開口が取付部23によって閉塞されると共に、接続部22の前部の開口に対する取付部23の左右方向への移動(ずれ)が規制される。また、係合部23aと下側切欠部22cとの係合を解除することで、接続部22の前部の開口が開放される。
このような取付部23に取り付けられるスマートフォンSは、タッチパネル(不図示)が後方を向くように配置される。すなわち、スマートフォンSは、その画像情報(画像ファイルや動画ファイルに対応する画像)に応じた画像光を後方向に出射する。また、図1に示すスマートフォンSのレンズS1は、取付部23から外部に露出すると共に、前方向を向けて配置される。
図2及び図4に示すように、内側部材30は、略箱状に形成されると共に、外側部材20に挿入される部材である。内側部材30は、前方向に延びると共に当該延びた端部が上方向に延びるような側面視略L字状に形成される。内側部材30は、その上部、前部及び後部が開口する。内側部材30は、ダンボール紙によって構成される。内側部材30は、嵌合部31、突出部32及び補強部33を有する。
嵌合部31は、外側部材20の筒状部21に嵌め合わされる部分である。嵌合部31は、その下側面の左右両端部が上方向に延びるような正面視略U字状に形成される。嵌合部31は、その前後方向幅が筒状部21の前後方向幅と同一となるように形成される。また、嵌合部31は、その正面視における外部形状が筒状部21の正面視における内部形状よりも小さくなるように(より詳細には、筒状部21の正面視における内部形状に沿うように)形成される。嵌合部31には、湾曲部31a及びスリット31bが形成される。
湾曲部31aは、嵌合部31の下側面における後端部に形成される。湾曲部31aは、外側部材20の下側湾曲部21dと同一形状に形成されると共に、下側湾曲部21dと平面視で重なる位置に配置される。
スリット31bは、後述するスモークアクリル板50が嵌め込まれる部分である。スリット31bは、嵌合部31の左側面及び右側面における前部をそれぞれ切り欠いたような形状に形成される。スリット31bは、外側部材20の当接部22aの下端部と同一方向(前上方向)に延びるように形成される。スリット31bは、当接部22aの略下方に配置される。
突出部32は、嵌合部31の左側面及び右側面における前部からそれぞれ上方向に突出する部分である。突出部32は、外側部材20の接続部22の内部に配置される。突出部32には、当接部32aが形成される。
当接部32aは、後述するミラー40と当接する部分である。当接部32aは、突出部32の後上端部を切り欠いたような形状に形成される。当接部32aは、スリット31bと同一方向(前上方向)に延びるように形成される。当接部32aは、スリット31bの上方に配置される。当接部32aは、外側部材20の当接部22aと所定の隙間をあけた状態で対向するように形成される。
補強部33は、取付部23を補強する部分である。補強部33は、その前側面の上端部及び下端部が後方向に延びるような側面視略U字状に形成される。補強部33は、内側部材30の前端部に形成される。補強部33は、嵌合部31と突出部32とに亘るように形成される。すなわち、補強部33は、その下側面が嵌合部31に配置されると共にその上側面が突出部32に配置される。補強部33は、内側部材30の左端部から右端部に亘って形成される。補強部33には、切欠部33a及び係合部33bが形成される。
切欠部33aは、補強部33の下側面における右後端部を切り欠いて形成される(図10参照)。切欠部33aは、平面視略矩形状に形成される。切欠部33aは、外側部材20の筒状部21の切欠部21e(図3参照)に嵌め合わされる。
係合部33bは、補強部33の上側面における左端部及び右端部から後方向に延びるように形成される。係合部33bは、外側部材20の接続部22の下側切欠部22cと係合する(図3参照)。より詳細には、補強部33の上側面が下側切欠部22cに差し込まれると共に、係合部33bが接続部22の左右側面の外側にそれぞれ当接される。また、この状態においては、補強部33bの上側面は、取付部23の下側面と上下方向に重ね合わされる。
このような補強部33は、外側部材20の取付部23の下側面を支持する。これにより、補強部33は、取付部23にスマートフォンSが取り付けられた場合でも、取付部23の形状を維持することができる。
図1及び図2に示すミラー40は、スマートフォンSからの画像光を反射するためのものである。ミラー40は矩形板状に形成される。ミラー40は、外側部材20及び内側部材30の当接部22a・32aによって挟持される。これによって、ミラー40は、筐体10に支持されて、取付部23(スマートフォンS)の後方に配置される。また、ミラー40は、その板面を前下方向に向けて配置される。ミラー40の反射面(光を反射することができる面)は、前下方向に向けられる。
スモークアクリル板50は、透光性及び反射性の両特性を有する板状の部材である。スモークアクリル板50は矩形板状に形成される。スモークアクリル板50の左右方向の長さ(幅)は、筒状部21の内側の左右方向の長さ(幅)と略同一となるように形成される。スモークアクリル板50は、内側部材30のスリット31bに嵌め込まれる。これによって、スモークアクリル板50は、スリット31bに挟持され、前後方向の移動が規制される。また、スモークアクリル板50は、その左端部及び右端部が外側部材20の筒状部21と当接する。これによって、スモークアクリル板50は、スリット31bから抜けないように筐体10に支持される。このようなスモークアクリル板50は、その板面をミラー40と同一方向(前下方向)に向けて配置される。また、スモークアクリル板50は、筒状部21の軸線方向中途部に配置されることになるため、外部(前側開口部21a及び後側開口部21b)から使用者が視認可能に配置される。
次に、図5を参照して拡張現実提供装置1の動作について説明する。なお、図5に実線で示す矢印は、現実空間からの光(以下、「外光」と称する)の進む方向を示している。また、図5に点線で示す矢印は、スマートフォンSから出射される画像光の進む方向を示している。
拡張現実提供装置1は、使用者が筐体10の後側開口部21bから覗く形で使用される。筐体10の筒状部21には、前側開口部21aから外光が入射する。当該入射した外光は、筒状部21を後方向に進む。当該外光は、スモークアクリル板50に前側(前下側面)から入射する。スモークアクリル板50は、当該外光を前側から後側(後上側面)へと透過させる。そして、透過された外光は、筒状部21を後方向に進んで後側開口部21bから出射する。
拡張現実提供装置1においては、このような状態でスマートフォンSが動作される。このとき、スマートフォンSは、画像情報に応じた画像光を後方向に出射する。
スマートフォンSから出射された画像光は、ミラー40によって下方向に反射される。当該反射された画像光は、スモークアクリル板50の後側に入射する。スモークアクリル板50は、当該画像光を後側へ反射する。スモークアクリル板50で反射された画像光は、筒状部21を後方向に進んで後側開口部21bから出射する。
以上によって、拡張現実提供装置1は、外光及び画像光を使用者の目に導いて、現実空間に画像情報(仮想的な情報)を重ね合わせた仮想現実を使用者に視認させる(提供する)ことができる。
本実施形態に係る拡張現実提供装置1によれば、画像光をミラー40及びスモークアクリル板50で一回ずつ(合計二回)反射させて使用者の目に導くことができる。これによれば、画像光に対応する画像情報が上下反転することを防止できる。
また、本実施形態に係る筐体10の外側部材20には、上側湾曲部21c、下側湾曲部21d及び湾曲部31aが形成されている。これによって、使用者が覗く部分の形状を、使用者の眉間及び鼻に沿うような形状にすることができる。このため、筐体10を使用者が覗き易くすることができる。
前述の如く、本実施形態に係る筐体10には、外部に露出するレンズS1が前方向を向くようにスマートフォンSが取り付けられている(図1参照)。これによって、例えば、当該スマートフォンSで拡張現実提供装置1の前方を撮影し、その映像を用いた拡張現実を使用者に視認させることができる。
また、本実施形態に係る取付部23は、正面視略T字状に形成されている。これによれば、スマートフォンSのレンズS1を外部に露出し易くすることができる。
上述の如く構成された拡張現実提供装置1は、ダンボール紙を折り曲げる等して形成された筐体10に、ミラー40及びスモークアクリル板50が取り付けられることによって構成される。以下では、図6から図10を参照して、このような拡張現実提供装置1の組み立て手順について説明する。
まず、外側部材20及び内側部材30の組み立てについて説明する。外側部材20及び内側部材30は、図6に示す板状部材110から組み立てられる。板状部材110は、矩形状のダンボール紙によって構成される。板状部材110には、外側部材20及び内側部材30の展開図が記載される。板状部材110は、前記展開図に沿って切り離される。これによって、組み立て前の外側部材120及び内側部材130が得られる。なお、図6から図10に示す一点鎖線は、組み立て前の外側部材120及び内側部材130を折り曲げる部分を示すものである。
図7に示す組み立て前の外側部材120は、一点鎖線で区画された複数の面を有する。より詳細には、組み立て前の外側部材120は、前記複数の面として、底面121、左側面122、右側面123、後頂面124、前頂面125、後側面126、前側面127及び係合面128等を有する。なお、図7に示す組み立て前の外側部材120は、図6で板状部材110から切り離された外側部材120を左右に反転させたものである。
底面121は、その長手方向を前後方向に向けると共にその短手方向を左右方向に向けた平面視略矩形状に形成される。底面121の後端部には、筒状部21の下側湾曲部21dが形成される。
左側面122は、底面121の左部に配置される。左側面122は、前方向に延びると共に当該延びた端部が左方向に延びるような平面視略L字状に形成される。左側面122の左前端部には、接続部22の前側切欠部22bが形成される。また、前側切欠部22bの右端部には、接続部22の下側切欠部22cが形成される。
右側面123は、底面121を挟んで左側面122と略左右対称となるように形成される。右側面123の前端部には、筒状部21の切欠部21e、並びに接続部22の前側切欠部22b及び下側切欠部22cが形成される。切欠部21eは、前側切欠部22b及び下側切欠部22cの左方に配置される。
後頂面124は、左側面122の左後部に配置される。後頂面124は、その長手方向を左右方向に向けると共にその短手方向を前後方向に向けた平面視略矩形状に形成される。後頂面124の後端部には、筒状部21の上側湾曲部21cが形成される。
前頂面125は、右側面123の右部に配置される。前頂面125は、その長手方向を左右方向に向けると共にその短手方向を前後方向に向けた平面視略矩形状に形成される。
後側面126は、前頂面125の後部に配置される。後側面126は、その長手方向を前後方向に向けると共にその短手方向を左右方向に向けた略正方形状に形成される。後側面126の左部及び右部には、接続部22の当接部22aがそれぞれ形成される。
前側面127は、前頂面125の前部に配置される。前側面127は、平面視略逆T字状に形成される。
係合面128は、前側面127の前部に配置される。係合面128は、その長手方向を左右方向に向けると共にその短手方向を前後方向に向けた平面視略矩形状に形成される。係合面128の左端部及び右端部には、取付部23の係合部23aが形成される。係合部23aは、係合面128から前方向に延びるように形成される。
図7及び図8に示すように、このように構成される組み立て前の外側部材120は、底面121から立ち上がるように左側面122及び右側面123が折り曲げられる。そして、後頂面124は、底面121と対向するように折り曲げられる。このような底面121、左側面122(図8における左側面122の下部)、右側面123(図8における右側面123の下部)及び後頂面124によって筒状部21が形成される。
前頂面125及び後側面126は、前記折り曲げられた左側面122及び右側面123の上部及び後部を閉塞するように折り曲げられる。これにより、後側面126に対して折り曲げられた当接部22aは、左側面122及び右側面123の内側に配置される。このような左側面122(図8における左側面122の上部)、右側面123(図8における右側面123の上部)、前頂面125及び後側面126によって接続部22が形成される。
係合面128は、図8に示す前側面127から下方向に向かうように折り曲げられる。また、前側面127は、接続部22の前部を閉塞するように折り曲げられる。このとき、係合部23aは、下側切欠部22cと係合する(図2参照)。このような前側面127及び係合面128によって取付部23が形成される。以上によって、外側部材20の組み立てが完了する。
図9に示す組み立て前の内側部材130は、図9に示す一点鎖線で区画された複数の面を有する。より詳細には、組み立て前の内側部材130は、前記複数の面として、底面131、左後側面132、右後側面133、左前側面134、右前側面135、第一の係合面136、延出面137及び第二の係合面138を具備する。
底面131は、その左右方向幅が組み立て前の外側部材120の底面121の左右方向幅よりも短い点を除いて、前記底面121と略同一形状となるように形成される。底面131の後端部には、嵌合部31の湾曲部31aが形成される。
左後側面132は、底面131の左後部に配置される。左後側面132は、前方向に延びると共に当該延びた端部が左方向に延びるような平面視略L字状に形成される。このような左方向に延びる部分は、突出部32として形成される。また、左後側面132の右前部は、左前方向に延びるように形成される。
右後側面133は、底面131を挟んで左後側面132と左右対称となるように形成される。
左前側面134は、左後側面132の前方(底面131の左前部)に配置される。左前側面134の後端部は、左前方向に延びるように形成される。このような左前側面134と左後側面132との間には、嵌合部31のスリット31bが形成される。
右前側面135は、底面131を挟んで左前側面134と左右対称となるように形成される。このような右前側面135と右後側面133との間には、嵌合部31のスリット31bが形成される。
第一の係合面136は、左前側面134の左部に配置される。第一の係合面136は、その長手方向を左右方向に向けると共にその短手方向を前後方向に向けた平面視略矩形状に形成される。第一の係合面136の左後部には、補強部33の切欠部33aが形成される。
延出面137は、第一の係合面136の前部に配置される。延出面137は、その長手方向を左右方向に向けると共にその短手方向を前後方向に向けた平面視略矩形状に形成される。
第二の係合面138は、延出面137の前部に配置される。第二の係合面138は、組み立て前の外側部材120の係合面128と略同一形状となるように形成される。第二の係合面138の左端部及び右端部には、補強部33の係合部33bが形成される。
図9及び図10に示すように、このように構成される組み立て前の内側部材130は、底面131から立ち上がるように左後側面132、右後側面133、左前側面134及び右前側面135が折り曲げられる。このような左後側面132(図10における左後側面132の下部)、右後側面133(図10における右後側面133の下部)、左前側面134及び右前側面135によって嵌合部31が形成される。
第一の係合面136は、前記折り曲げられた左前側面134及び右前側面135を左右に跨ぐように折り曲げられる。延出面137は、当該折り曲げられた第一の係合面136から立ち上がるように折り曲げられる(図4参照)。そして、第二の係合面138は、第一の係合面136と対向するように折り曲げられる(図4参照)。このような第一の係合面136、延出面137及び第二の係合面138によって補強部33が形成される。これによって、内側部材30の組み立てが完了する。
外側部材20及び内側部材30の組み立てが完了すると、内側部材30のスリット31bには、スモークアクリル板50が嵌め込まれる。また、内側部材30の当接部32aには、ミラー40が載置される。その後、内側部材30は、外側部材20に前方向から挿入される。この際、外側部材20の取付部23は、接続部22の前部を予め開放している。
内側部材30は、係合部33bが外側部材20の接続部22の下側切欠部22cと係合するまで、外側部材20に挿入される。これによって、図1及び図2に示すように、嵌合部31は、筒状部21に嵌め合わされる。また、ミラー40は、当接部22a・32aによって挟持される。また、スモークアクリル板50は、外側部材20の筒状部21によってスリット31bから抜けないように保持される。
内側部材30が外側部材20に挿入された後で、接続部22の前部は、スマートフォンSが取り付けられた取付部23によって閉塞される。これによって、拡張現実提供装置1の組み立てが完了する。
以上のように、本実施形態に係る拡張現実提供装置1によれば、板状の部材(板状部材110)から外側部材20及び内側部材30を組み立てることができるため、筐体10のコストを低減することができる。これによって、拡張現実提供装置1を安価に販売することが可能となり、プログラム等を学習する学生向けの教材として用い易くすることができる。
また、拡張現実提供装置1を組み立てる前の状態で使用者に提供することで、拡張現実提供装置1の構造を学習することができる。このため、本実施形態に係る拡張現実提供装置1は、学生向けの教材に適している。
また、使用者が所有するスマートフォンSを取付部23に取り付けることで、学生向けの教材として使用する場合に、使用者(学生)の興味を引き易くなるため、学習効率を向上させることができる。
また、本実施形態に係る筐体10は、当接部22a・32aによってミラー40を挟持している。これによれば、ミラー40のコストを低減することができる。具体的には、筐体10が一つの部材からなる場合、筐体10に対する相対移動を規制するための突起等をミラー40に形成する(前記突起を形成する加工を施す)必要がある。これに対して、本実施形態に係る筐体10は、前記突起がなくてもミラー40を支持することができるため、前記突起を形成する加工を施す必要がなくなる(正面視矩形状のミラー40をそのまま用いることができる)。これによって、ミラー40の加工費を低減することができるため、ミラー40のコストを低減することができる。
以上の如く、画像情報に応じてスマートフォンS(画像出力手段)から出射される画像光を反射するミラー40(反射手段)と、前記ミラー40で反射された光を後側(一側面側)へ反射させると共に、現実空間からの光を前側(他側面側)から前記後側へと透過させることで、前記画像光に対応する画像と前記現実空間とを重ね合わせるスモークアクリル板50(重畳手段)と、前記ミラー40及び前記スモークアクリル板50を支持すると共に、前記現実空間からの光を前記スモークアクリル板50の前下側面(一側面)に向けて導入する前側開口部21a(第一の開口部)、及び前記スモークアクリル板50の後上側面(後側面)を外部から視認可能とする後側開口部21b(第二の開口部)を有する筐体10と、を具備するものである。
このように構成することにより、ミラー40によって画像光に対応する画像情報が上下反転することを防止できる。これによって、反転(上下反転)に対する対策を低コストで済ませることができるため、コストを低減することができる。
また、前記筐体10は、画像出力手段としてのスマートデバイスを着脱自在に取付可能な取付部23を有するものである。
なお、本実施形態においてスマートデバイスには、スマートフォンS及びタブレットPCが含まれる。
このように構成することにより、使用者が拡張現実提供装置1を使用するときに、当該使用者が所有するスマートデバイス(スマートフォンSやタブレットPC等)を取付部23に取り付ければよく、専用の画像出力手段を用いる必要がなくなる。これによって、コストを低減することができる。
また、前記筐体10は、前端(一端)に前記前側開口部21aが形成されると共に、後端(他端)に前記後側開口部21bが形成される筒状部21を有する外側部材20(第一の部材)と、前記スモークアクリル板50を挟持することで当該スモークアクリル板50の一方向への移動を規制するスリット31b(規制部)を有する内側部材30(第二の部材)と、を具備し、前記スリット31bは、前記一方向を前後方向(前記筒状部21の軸線方向)に向けた状態で、当該筒状部21に挿入されているものである。
このように構成することにより、スモークアクリル板50に特別な加工(筐体10に対する相対移動を規制するための突起等を形成する加工)を施す必要がなくなる。これによって、スモークアクリル板50の加工費を低減することができるため、コストを低減することができる。
なお、本実施形態に係るスマートフォンSは、本考案に係る画像出力手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るミラー40は、本考案に係る反射手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るスモークアクリル板50は、本考案に係る重畳手段の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る前側開口部21aは、本考案に係る第一の開口部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る後側開口部21bは、本考案に係る第二の開口部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る筐体10は、本考案に係る支持部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る外側部材20は、本考案に係る第一の部材の実施の一形態である。
また、本実施形態に係るスリット31bは、本考案に係る規制部の実施の一形態である。
また、本実施形態に係る内側部材30は、本考案に係る第二の部材の実施の一形態である。
また、本実施形態における前後方向は、本考案に係る筒状部の軸線方向に対応する。
以上、本考案の実施形態を説明したが、本考案は上記構成に限定されるものではなく、実用新案登録請求の範囲に記載された考案の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、本実施形態に係る外側部材20及び内側部材30は、ダンボール紙によって構成されるものとしたが、本考案に係る筐体10の材料は、これに限定されるものでない。本考案に係る筐体10は、例えば、厚紙によって構成されるものであってもよい。また、本考案に係る筐体10は、外側部材20又は内側部材30のいずれか一方がダンボール紙によって構成されると共に、他方が厚紙によって構成されるものであってもよい。
以上の如く、前記筐体10は、折り曲げられたダンボール紙又は厚紙によって構成されるものである。
このように構成することにより、板状のダンボール紙又は厚紙から筐体10を組み立てることができるため、筐体10のコストを低減することができる。
また、本実施形態において画像出力手段は、スマートフォンSであるものとしたが、本考案に係る画像出力手段は、これに限定されるものでない。本考案に係る画像出力手段は、例えば、タブレットPCであってもよい。また、本考案に係る画像出力手段は、カメラ機能の有無を問わない。すなわち、本考案に係る画像出力手段は、カメラ機能を有さない携帯ゲーム機等であってもよい。
また、本実施形態において重畳手段は、スモークアクリル板50であるものとしたが、本考案に係る重畳手段は、これに限定されるものでない。本考案に係る重畳手段は、例えば、透明なアクリル板等であってもよい。
また、本実施形態に係る拡張現実提供装置1は、使用者が使用する環境(明るさ)に応じてスモークアクリル板50を適宜別のものと交換することが可能である。具体的には、暗い環境(暗い室内等)で使用する場合において、スモークアクリル板50を透明なアクリル板に交換する。これによれば、前記透明なアクリル板で外光を多く透過させることができるため、暗い環境でも現実空間を視認し易くすることができる。
また、明るい環境(昼間の時間帯の屋外等)で使用する場合において、前記透明なアクリル板をスモークアクリル板50に交換する。これによれば、スモークアクリル板50で透過させる外光を減らすことができるため、明るい環境でもスマートフォンSからの画像情報(画像光)を視認し易くするできる。
このように、スモークアクリル板50の透過率や反射率は、拡張現実提供装置1を使用する環境に応じて適宜選択することができる。
また、本実施形態に係る拡張現実提供装置1は、左部に赤色のフィルムが貼り付けられると共に、右部に青色のフィルムが貼り付けられた取付部材を具備していてもよい。当該取付部材は、筒状部21に後方向から挿入される。これによって、使用者は、赤色のフィルムを介してスモークアクリル板50を左目で視認することができる。また、使用者は、青色のフィルムを介してスモークアクリル板50を右目で視認することができる。このような状態において、スマートフォンSからアナグリフ方式の画像情報に応じた画像光を出射することで、現実空間に立体的な画像を重ね合わせることができる。
また、本実施形態において、スモークアクリル板50は、スリット31bによって挟持されるものとしたが、本考案に係る重畳手段を支持するための手段は、これに限定されるものでない。すなわち、本考案に係る重畳手段は、例えば、外側部材20及び内側部材30に形成される当接部によって挟持される(外側部材と内側部材とで挟持される)ものであってもよい。
また、本実施形態において、ミラー40は、当接部22a・32aによって挟持されるものとしたが、本考案に係る反射手段を支持するための手段は、これに限定されるものでない。すなわち、本考案に係る反射手段は、例えば、内側部材30に形成されるスリットによって挟持されるものであってもよい。
また、本実施形態に係るミラー40は、スマートフォンSからの画像光を反射するものとしたが、これに限定されるものでなく、現実空間からの光を反射するものであってもよい。具体的には、現実空間からの光がミラー40で反射されてスモークアクリル板50に導かれるように、かつ、スマートフォンSからの画像光がスモークアクリル板50を透過するように各部を配置することで、現実空間に画像情報を重ね合わせた仮想現実を提供することもできる。
1 拡張現実提供装置
10 筐体
21a 前側開口部(第一の開口部)
21b 後側開口部(第二の開口部)
40 ミラー(反射手段)
50 スモークアクリル板(重畳手段)
S スマートフォン(画像出力手段)

Claims (4)

  1. 画像情報に応じて画像出力手段から出射される画像光を反射する反射手段と、
    前記反射手段で反射された光を一側面側へ反射させると共に、現実空間からの光を他側面側から前記一側面側へと透過させることで、前記画像光に対応する画像と前記現実空間とを重ね合わせる重畳手段と、
    前記反射手段及び前記重畳手段を支持すると共に、前記現実空間からの光を前記重畳手段の前記他側面に向けて導入する第一の開口部、及び前記重畳手段の前記一側面を外部から視認可能とする第二の開口部を有する筐体と、
    を具備する拡張現実提供装置。
  2. 前記筐体は、
    折り曲げられたダンボール紙又は厚紙によって構成される、
    請求項1に記載の拡張現実提供装置。
  3. 前記筐体は、
    前記画像出力手段としてのスマートデバイスを着脱自在に取付可能な取付部を有する、
    請求項1又は請求項2に記載の拡張現実提供装置。
  4. 前記筐体は、
    一端に前記第一の開口部が形成されると共に、他端に前記第二の開口部が形成される筒状部を有する第一の部材と、
    前記重畳手段を挟持することで当該重畳手段の一方向への移動を規制する規制部を有する第二の部材と、
    を具備し、
    前記規制部は、
    前記一方向を前記筒状部の軸線方向に向けた状態で、当該筒状部に挿入されている、
    請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載の拡張現実提供装置。
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