JP3201723U - 紙おむつ - Google Patents

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【課題】排泄用検知センサの取り付けおよび取り外しが容易で、かつ確実に排泄用検知センサが被介護者の排尿・排便を検知できる紙おむつを提供する。【解決手段】紙おむつ1は、排泄部5を有するおむつ本体4と、第一電極と第二電極とからなる平面電極を備える電極部10、平面電極に接続される光源と検出部20を有する排泄用検知センサ2と、排泄部に形成されているポケット3を備える。平面電極はポケットに収容される。【選択図】図1

Description

本考案は、例えば、被介護者が排尿・排便したときに、周囲に知らせることができる紙おむつに関するものである。
乳幼児、高齢者や高度障害者など、介護が必要な者(以下、被介護者という。)は、排尿・排便を自己で処理をすることが困難である場合、紙おむつを使用する。紙おむつは、排泄物を内部に保持するものであり、被介護者が排尿等をしてから、紙おむつを交換するまで、長い時間が経過してしまうと、不快感を生じ、快適に過ごすことができなくなる。また、排尿等による排泄物が内部に長い時間保持されると、被介護者にとって不衛生となる。さらに、排泄物の臭気が周囲に漏れた場合、周囲の環境も悪化する。そのため、被介護者を介護する者(以下、介護者という。)は、被介護者が排尿等をしてから、なるべく早く紙おむつを交換することが望ましい。
しかし、被介護者が排尿等をしたことを何らかの手段で介護者に知らせなければ、介護者はそのことに気づくことができない。また、被介護者自身が、排尿等をしたことに気づかないこともあり、介護者は被介護者が排尿等をしたことに気づくことがさらに困難になる。
このような問題点を解消するために、紙おむつの排尿等を介護者に知らせるための排泄用検知センサが知られている。例えば、排泄物の水分を検出する平面電極が表面に露出した排泄用検知センサが知られている。この排泄用検知センサは、紙おむつに対して、粘着テープで取り付けられている。この際、排泄用検知センサの平面電極が露出している面は、身体と触れないように、紙おむつ側の向きに取り付けられる。
この排泄用検知センサは、粘着テープにより紙おむつに取り付けられるため、紙おむつを交換する度に、取り付ける位置を決め、粘着テープで固定する作業が必要であり、その作業に手間がかかる。また、紙おむつを交換する度に、排泄用検知センサを固定している粘着テープを剥がさなければいけない。また、排泄用検知センサの平面電極が露出している面を紙おむつ側に向けて取り付けなければいけないため、その度に、平面電極が露出している面の向きを確認しながら取り付けなければいけない。そのため、排泄用検知センサの取り付けや取り外しの操作性が悪いという問題がある。
さらに、粘着テープで固定した場合、排泄用検知センサに何らかの外力が働いたときに、設置している位置がずれるおそれもあるため、排尿等を確実に検知できないおそれもある。
本考案は、排泄用検知センサの取り付けおよび取り外しが容易で、かつ確実に排泄用検知センサが被介護者の排尿・排便を検知できる紙おむつを提供することを目的とする。
上記課題に鑑み、本考案に係る紙おむつは、排泄部を有するおむつ本体と、第一電極と第二電極からなる平面電極、平面電極に接続され、通知手段部と検出部を有する排泄用検知センサと、排泄部に形成されているポケットと、を備え、平面電極が、ポケットに収容されていることを特徴とする。
また、本考案に係る紙おむつは、第一電極が複数の第一直線部および第一直線部に連接する複数の第一屈曲部からなり、第二電極が複数の第二直線部および第二直線部に連接する複数の第二屈曲部からなり、第一電極と第二電極とは、0.8mm〜1.0mmの間隔を空けて、互い違いに配置され、排泄物の水分によって第一電極および第二電極が導通したことを、検出部によって検出することが好ましい。
さらに、本考案の紙おむつは、第一電極および第二電極は、基板により保持され、第一電極は第一接点を介して第一配線により検出部と、第二電極は第二接点を介して、第二配線により検出部と、それぞれ接続され、第一接点と、第二接点は、隣り合わせに配置され、第一電極および第二電極は、基板の中央付近で、フック状電極と、L字状電極と、にそれぞれ分岐していることが好ましい。
本考案に係る紙おむつは、排泄部にポケットを設けることで、排泄用検知センサの電極を容易に取り付け又は取り外しをすることができる。そのため、排泄用検知センサの取り付けおよび取り外しの作業の手間を省くことができる。さらに、ポケットに排泄用検知センサを収容するため、排泄用検知センサに何らかの外力が働いた場合でも、設置している位置がずれることがなく、排尿等を確実に検知できる。
本考案の実施形態に係る紙おむつの外観図である。 本考案の実施形態に係る紙おむつの排泄部を示す図である。 本考案の実施形態に係る紙おむつの排泄用検知センサの電極および検出部を示す図である。(a)はモールド樹脂材に被覆された電極を示し、(b)は(a)の矢印Aの方向から視た電極の図である。 本考案の実施形態に係る紙おむつの排泄用検知センサの電極および検出部を示す概略回路図である。 本考案の実施形態に係る紙おむつの排泄部の変形例を示す図である。
本考案の実施形態に係る紙おむつ1は、介護を必要とする被介護者が主として使用するものである。
紙おむつ1は、図1〜図4に示すとおり、排泄部5を有するおむつ本体4と、第一電極12と第二電極13からなる平面電極14(電極部10)、平面電極14に接続され、通知手段としての光源24と検出部20を有する排泄用検知センサ2と、排泄部5に形成されたポケット3を備え、電極部10はポケット3に収容されている。
[おむつ本体4]
おむつ本体4は、2つの脚開口部8,9と、内側に排尿・排便を保持する排泄部5を有している(図1)。この排泄部5は、脚開口部8と脚開口部9の間で、かつ排尿・排便する局部に対応する位置に形成されている。この排泄部5には、吸収性材料が使用されている。排出部5は、吸収性材料が多層に積み重ねられて形成されており、多層構造を有している。
また、排泄部5には、ポケット3が1つ形成されている。
[ポケット3]
ポケット3は、矩形状を有し、その内部に電極部10を収容する。そのため、ポケット3は、電極部10を収容できる大きさを有している。ポケット3は、不織布からなり、メッシュ状に形成され、排泄部5の表面に形成されている。
ポケット3は、排泄部5の排尿等を検知しやすい位置に、メッシュ生地を両面テープで貼り付けることで、形成されている。このメッシュ素材は、排尿等の水分が通過できる厚さのものを使用する。
ポケット3は、開口部3Aを有し、開口部3A以外の部分は、付設され閉口している(図2)。この開口部3Aは、被介護者が紙おむつ1を装着したときに、上方向に開口するように形成されている。
ここで、ポケット3は矩形状に限らず、排泄用検知センサ2を収容できる大きさを有していれば、その形状は限定されない。また、開口部3Aが開口している方向は、被介護者が装着したときに上方向が最も好ましいが、左方向又は右方向に開口するように形成してもよい。
このポケット3には、芳香剤や消臭剤(図示しない)が設けられている。
[排泄用検知センサ2]
排泄用検知センサ2は、被介護者から排尿等された排泄物の水分を検知し、介護者に知らせるものである。
この排泄用検知センサ2の第一電極12は複数の第一直線部12Aおよび第一直線部12Aに連接する複数の第一屈曲部12Bからなる平面電極14である(図3(b))。また、第二電極13は複数の第二直線部13Aおよび第二直線部13Aに連接する複数の第二屈曲部13Bからなる平面電極14である。第一電極12と第二電極13とは、0.8mm〜1.0mmの間隔を空けて、互い違いに配置され、排泄物の水分によって第一電極12および第二電極13が導通したことを、検出部20によって検出する。また、排泄用検知センサ2は、電極部10と検出部20が配線26,27によって接続されている。
電極部10は、基板11と、基板11上に形成され、平面電極14を備えている。電極部10の外周面の一部および配線26,27の一部は、モールド樹脂材19により被覆されている(図3(a))。
基板11は、板状のガラスエポキシ樹脂からなり、円形状を有する。基板11上には、第一電極12と第二電極13が、それぞれ露出して形成されている。
第一電極12と第二電極13は、基板11上に厚さ0.35mmの銅箔を張り、無電解金フラッシュメッキ処理により形成される。第一電極12及び第二電極13の幅は、それぞれ0.8mm〜1.0mmに設定されている。
この第一電極12および第二電極13は、基板11の中央付近で、それぞれ分岐し、分岐した電極の一方はフック状に形成され、他方はL字状に形成されている。フック状の第一電極12は、2つの第一直線部12Aと、この第一直線部12A同士をつなぐ第一屈曲部12Bを有している。一方、L字状の第一電極12は、第一直線部12Aと、第一直線部12Aに連接する第一屈曲部12Bを有している。同様に、フック状の第二電極13は、2つの第二直線部13Aと、この第二直線部13A同士をつなぐ第二屈曲部13Bを有している。一方、L字状の第二電極13は、第二直線部13Aと、第二直線部13Aに連接する第二屈曲部13Bを有している。
第一直線部12Aは、他の第一直線部12Aおよび第2直線部13Aと他の第2屈曲部13Bと平行となるように配置され、第一屈曲部12Bは他の第一屈曲部12Bおよび第2屈曲部13Bと平行となるように配置されている。第一直線部12Aは、隣り合う第二直線部13Aおよび第二屈曲部13Bと、間隔dをあけて配置されている。同様に、第一屈曲部12Bは、第二直線部13Aおよび第二屈曲部13Bと、間隔dをあけて配置されている。そのため、第一電極12と第二電極13は櫛歯状に、互い違いに配置される。
第一電極12と第二電極13が短絡することを防止し、センサの精度が低下することを防止するために、間隔dは0.8mm〜1.0mmに設定されている。
また、第一電極12の一端は、接点15を介して配線26とつながっており、配線26は検出部20と接続されている。同様に、第二電極13は、接点16を介して配線27とつながっており、配線27は検出部20と接続されている。そのため、平面電極14は、回路21と電気的に接続されている。
接点15と接点16は、基板11の外周側に隣り合うように形成されている。接点15,16は、第二電極13の分岐する位置よりも、第一電極12が分岐する位置に近い外周側に形成されている。そのため、第二電極13は、第一電極12よりも、長く形成されている。
検出部20は、図4に示すように、平面電極14と接続される回路21と、回路21上に設けられる、電源22と、スイッチ23と、光源24と、コンデンサ25と、を備え、これらの電子部品は、それぞれ直列に繋がれている。
電源22は、回路21に電流を供給するものであり、本実施形態では、直列に繋がれた2つの乾電池(1.5V)により構成される。スイッチ23は、回路21に電流を供給している状態(ON状態)、または、電流を供給していない状態(OFF状態)に、それぞれ操作するものである。被介護者が紙おむつ1を使用しているときは、回路21をON状態にし、紙おむつ1を使用していないときはOFF状態となるように、スイッチ23を操作する。光源24は、回路21が通電すると点灯する。本実施形態では、光源24にLED電球を使用する。コンデンサ25は、電源22と光源24の間に配置される。
次に、本実施形態にかかる紙おむつ1の作用効果について説明する。
電極部10は、電極部10全体がポケット3の内部に収容されるように、開口部3Aから挿入されることで取り付けられる。平面電極14が露出している面が、身体と直接接触しないように、排泄用検知センサ2を取り付けなければいけないところ、本実施形態の排泄用検知センサ2の平面電極14が露出している面は、ポケット3あるいは排泄部5に接触する。したがって、電極部10をポケット3に挿入する際に、裏表を確認する必要がなくなるため、電極部10を挿入する際の手間を省くことができる。
また電極部10は、ポケット3に収容されるため、電極部10を取り付ける位置を決めて、粘着テープ等で排泄部5に固定する必要がない。したがって、電極部10を紙おむつ1に固定するための手間を省くことができる。
排泄用検知センサ2は、ポケット3に収容されているため、排泄用検知センサ2に何らかの外力が加わった場合でも、設置されている位置がずれることはない。したがって、排泄用検知センサ2は、被介護者の排尿等を確実に検知することができる。
さらに、ポケット3の開口部3Aは、被介護者が装着したときに上側に向くように形成されている。そのため、電極部10は、自重によりポケット3の内部から抜け落ちることを防止することができる。したがって、電極部10をポケット3の内部に安定に保持することができる。
排泄用検知センサ2は、被介護者が排尿等した排泄物の水分によって第一電極12および第二電極13が導通したことを、検出部20によって検出する。
被介護者が紙おむつ1を着用した後、検出部20のスイッチ23を操作し、回路21をON状態にする。被介護者が排尿等をすると、排出された水分が紙おむつ1に浸み込み、浸み込んだ水分は第一電極12と第二電極13の間に介在する。そうすると、第一電極12と第二電極13は電気的につながり、回路21が通電するため、光源24が点灯する。
光源24が点灯することで、介護者は、それを見て被介護者が排尿等をしたことを知ることができる。光源24の点灯を確認した介護者は、被介護者の紙おむつ1を適切なタイミングで交換することができる。
被介護者の紙おむつ1を交換する際、紙おむつ1は、ポケット3から電極部10が取り外され、廃棄される。一方、取り外された電極部10は、消毒され、再利用される。
電極部10は、接続されている配線26,27を引っ張ることで、開口部3Aを介してポケット3から取り外すことができる。また、ポケット3の上から、電極部10を開口部3Aの方向に押し出し、開口部3Aを介して電極部10をポケット3から取り外すことができる。
このように、電極部10がポケット3に収容されていることで、紙おむつ1を交換するときに、電極部10を容易に取り外すことができる。
また、本実施形態の紙おむつ1のポケット3には、芳香剤また消臭剤が設けられている。そのため、被介護者が排尿等をした場合でも、排泄物の臭気が周囲に漏れることを防止でき、周囲の環境が悪化することを防ぐことができる。
[変形例]
次に、本実施形態の変形例について説明する。
本実施形態の変形例に係る紙おむつ1は、図5に示すとおり、排泄部5の内部にポケット6が形成されている。
排泄部5は、多層構造であるため、吸収材料の表層に切り込みを入れ、開口部7を形成し、表層とその下層の間にポケット6を形成する。電極部10は、このポケット6に収容される。なお、変形例の紙おむつ1は、ポケット6の構成以外、本実施形態の紙おむつ1と同じ構成をとっている。
変形例に係る紙おむつ1は、排泄部5を構成する吸収材料に切り込みを入れるだけでポケット6を形成することができる。そのため、おむつ本体4を構成する素材のみでポケット6を形成することができる。さらに、排泄部5に切りこみをいれるという簡単な作業でポケット6を形成することができる。
よって、排泄部5に他の素材を用いてポケットを形成する場合と比較して、コストを削減することができる。
以上、本考案の実施形態について説明したが、これ以外にも、本考案の主旨を逸脱しな
い限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが
可能である。
例えば、排泄用検知センサ2は、複数個設けることができる。排泄用検知センサ2を複数設けることにより、より確実に排尿等を検知することができる。
本実施形態では、紙おむつについて説明したが、例えば、生理用品にポケットを設けて排泄用検知センサを取り付けることもできる。
1 紙おむつ
2 排泄用検出センサ
3 ポケット
3A 開口部
4 おむつ本体
5 排泄部
6 ポケット
7 開口部
8 脚開口部
9 脚開口部
10 電極部
11 基板
12 第一電極
12A 第一直線部
12B 第一屈曲部
13 第二電極
13A 第二直線部
13B 第二屈曲部
14 平面電極
15 接点
16 接点
19 モールド樹脂材
20 検出部
21 回路
22 電源
23 スイッチ
24 光源(通知手段部)
25 コンデンサ
26 配線
27 配線

Claims (3)

  1. 排泄部を有するおむつ本体と、
    第一電極と第二電極からなる平面電極、前記平面電極に接続される、通知手段部と検出部を有する排泄用検知センサと、
    前記排泄部に形成されているポケットと、を備え、
    前記平面電極が、前記ポケットに収容されている、
    ことを特徴とする紙おむつ。
  2. 前記第一電極は、複数の第一直線部および前記第一直線部に連接する複数の第一屈曲部からなり、前記第二電極は、複数の第二直線部および前記第二直線部に連接する複数の第二屈曲部からなり、
    前記第一電極と前記第二電極とは、0.8mm〜1.0mmの間隔を空けて、互い違いに配置され、排泄物の水分によって前記第一電極および前記第二電極が導通したことを、前記検出部によって検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の紙おむつ。
  3. 前記第一電極および前記第二電極は、基板により保持され、
    前記第一電極は第一接点を介して第一配線により前記検出部と接続され、前記第二電極は第二接点を介して第二配線により前記検出部と接続され、
    前記第一接点と、前記第二接点とは、隣り合わせに配置され、
    前記第一電極および前記第二電極は、前記基板の中央付近で、フック状の電極と、L字状の電極と、にそれぞれ分岐している、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の紙おむつ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2020168213A (ja) * 2019-04-03 2020-10-15 花王株式会社 吸収性物品

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