JP3201694U - エア緩衝材製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エア緩衝材製造装置において、さらなる小型化と製造効率の向上を達成する。【解決手段】所定の案内経路に沿ってフィルム材を搬送する間に、縁をカッタ刃53で切り裂き、空気ダクトから空気を吹き込んで膨らませた空気室の開口をヒートシール機構によって閉じるエア緩衝材製造装置1は、進入口と排出口とが装置本体10の同じ側に開口する様に途中で湾曲された案内経路を備え、湾曲の凹部側に設置された下ベルトと、湾曲の凸部側に設置された上ベルト40と、ベルト駆動機構31〜33,41〜44とによって構成され、上下のベルトは、少なくとも、空気ダクトより下流側においてインパクトヒータ54を抜け出す位置までの間でフィルム材を挟み付ける様に設置されている。【選択図】図3
Description
本発明は、複数の小区画に空気を封入した独立気室連接気体袋によって構成されるエア緩衝材を製造するための装置に関する。
この種のエア緩衝材製造装置に関し、出願人は、図8に示す様に、ロール装着軸111に装着したフィルム材料101を、引っ掛け棒112,113を経由させて加工部に導き、加工部において、「フィルム切り裂き」→「エア吹き込み」→「ヒートシール」を行って、複数の小区画に空気を封入した独立気室連接気体袋によって構成されるエア緩衝材を製造するための装置110を提案した(特許文献1)。
このエア緩衝材製造装置110の加工部は、固定部材121に対面する様に押し上げヒーター122を設置し、固定部材121と押し上げヒーター122との間をフィルム材料101を挟み付けて搬送するための上ベルト123及び下ベルト124とを備えると共に、上ベルト123と下ベルト124の間にフィルム材料101を送り込む上面ガイド部材125及び下面ガイド部材126と、空気を吹き込むノズル127と、ノズル127より前方でフィルム材料101のエアチャンバに挿入されると共にエアチャンバ側の縁を切り裂くカッタを有する扁平な帯板状ガイド部材128とを備えている。
特許文献1は、膨らみ具合を調節し易い小型で歩留まりのよいエア緩衝材製造装置を提案しているが、さらなる小型化と製造効率の向上が求められている。
そこで、本考案は、エア緩衝材製造装置において、さらなる小型化を達成することを目的とすると共に、製造効率の向上をさらなる目的としてなされたものである。
かかる目的を達成するためになされた本考案のエア緩衝材製造装置は、長手方向に伸びるエアチャンバと連接して幅方向に伸びる空気室を有するフィルム材を所定の案内経路に沿って搬送する搬送機構と、前記案内経路に沿って、上流側から順に設置されたカッタ刃、空気ダクト、及びヒートシール機構とを備え、前記搬送機構によって前記案内経路に沿って搬送される前記フィルム材のエアチャンバ側の縁を前記カッタ刃で切り裂き、該切り裂かれたエアチャンバを介して前記空気ダクトから空気を吹き込んで前記空気室を膨らませ、該膨らんだ空気室の開口を前記ヒートシール機構によって閉じることにより、独立気室連接気体袋を連続的に製造するための装置であって、以下の構成を備えていることを特徴とする。
(1A)前記案内経路が、進入口と排出口とが装置本体の同じ側に開口する様に途中で湾曲されていること。
(1B)前記搬送機構が、前記案内経路の湾曲の凹部側に設置された第1のベルトと、湾曲の凸部側に設置された第2のベルトと、前記第1,第2のベルトを駆動するベルト駆動機構とによって構成され、前記第1,第2のベルトは、少なくとも、前記空気ダクトより下流側において前記ヒートシール機構を抜け出す位置までの間で前記フィルム材を挟み付ける様に設置されていること。
(1A)前記案内経路が、進入口と排出口とが装置本体の同じ側に開口する様に途中で湾曲されていること。
(1B)前記搬送機構が、前記案内経路の湾曲の凹部側に設置された第1のベルトと、湾曲の凸部側に設置された第2のベルトと、前記第1,第2のベルトを駆動するベルト駆動機構とによって構成され、前記第1,第2のベルトは、少なくとも、前記空気ダクトより下流側において前記ヒートシール機構を抜け出す位置までの間で前記フィルム材を挟み付ける様に設置されていること。
本考案のエア緩衝材製造装置によれば、フィルム材は、装置本体の一方の側に開口された進入口から案内経路に進入し、搬送される間に、カッタ刃によって切り開かれたエアチャンバを介して空気ダクトから空気が吹き込まれて空気室を膨らませた後、ヒートシール機構によって空気室の開口を閉じられ、進入口が開口されたのと同じ側の排出口から排出される。案内経路は途中で湾曲されているからカッタ刃、空気ダクト、ヒートシール機構はこの湾曲に沿って配置すればよく、装置本体の小型化に寄与する。
ここで、本考案のエア緩衝材製造装置は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(2)前記装置本体に対し、前記案内経路の進入口及び排出口が開口された側において、前記進入口と排出口との間の位置から前方に伸びる様に設置されたフィルムロール装着軸と、該フィルムロール装着軸の上方において前記進入口に向かってフィルム材を折り返して導くことができる様に前方に向かって伸びる様に設置された引っ掛け棒とを備えると共に、前記装置本体の底部に、前方に向かって伸びる前方脚を備えていること。
(2)前記装置本体に対し、前記案内経路の進入口及び排出口が開口された側において、前記進入口と排出口との間の位置から前方に伸びる様に設置されたフィルムロール装着軸と、該フィルムロール装着軸の上方において前記進入口に向かってフィルム材を折り返して導くことができる様に前方に向かって伸びる様に設置された引っ掛け棒とを備えると共に、前記装置本体の底部に、前方に向かって伸びる前方脚を備えていること。
かかる構成をも備えたエア緩衝材製造装置によれば、前方脚が備えられている結果、案内経路を湾曲させて小型化した装置本体に装着されるフィルムロールの重量による転倒を防止することができる。この結果、装置の小型化を一層促進することができる。
また、これら本考案のエア緩衝材製造装置は、さらに、以下の構成をも備えるとよい。
(3A)前記ベルト駆動機構として、前記案内経路の前記湾曲部分を構成し、前記第1のベルトが巻き付けられる搬送プーリと、該搬送プーリに巻き付けられた前記第1のベルトに対して密着させる様に前記第2のベルトにテンションを加える様に、前記排出口の近傍に設置されたテンションローラとを備えていること。
(3B)前記ヒートシール機構として、前記案内経路内で、前記湾曲部分において前記第1のベルトの裏面に接する様に前記搬送プーリの周方向所定範囲に沿って伸びる様に設置された線状又は帯状のインパルスヒータと、前記排出口近傍において前記第2のベルトによって搬送される前記フィルム材に接触する様に設置された冷却ローラと、を備えていること。
(3A)前記ベルト駆動機構として、前記案内経路の前記湾曲部分を構成し、前記第1のベルトが巻き付けられる搬送プーリと、該搬送プーリに巻き付けられた前記第1のベルトに対して密着させる様に前記第2のベルトにテンションを加える様に、前記排出口の近傍に設置されたテンションローラとを備えていること。
(3B)前記ヒートシール機構として、前記案内経路内で、前記湾曲部分において前記第1のベルトの裏面に接する様に前記搬送プーリの周方向所定範囲に沿って伸びる様に設置された線状又は帯状のインパルスヒータと、前記排出口近傍において前記第2のベルトによって搬送される前記フィルム材に接触する様に設置された冷却ローラと、を備えていること。
このエア緩衝材製造装置によれば、搬送プーリで案内経路の湾曲部分を構成し、排出口近傍にテンションローラを設置したことにより、搬送プーリに巻き掛けられた第1のベルトに対して第2のベルトが密着しようとし、これにより第1のベルトと第2のベルトの間にフィルム材をしっかりと挟み付けると共に、インパルスヒータに対して第1のベルトの裏面を押し付けることとなる。この結果、インパルスヒータを発熱させることによって第1,第2のベルトでしっかりと挟み付けられたフィルム材の空気室開口を迅速かつ的確にヒートシールすることができ、搬送プーリを外れた後のフィルム材は排出口近傍において冷却ロールに接触して適切な冷却が行われることにより、ヒートシール部分は急冷されて固まり、空気が吹き込まれて膨らんだ空気室の口をしっかりと閉じることができる。搬送中にヒートシール機構の設置部分でフィルム材は切り裂かれた開口を閉じる方向へと自然に加圧され、インパルスヒータによる急速な発熱によるヒートシールが連続的に実施できる結果、フィルム材の送り速度を速めることができる。
本考案によれば、エア緩衝材製造装置において、さらなる小型化を達成することができると共に、製造効率の向上をも達成することができる。
以下、本考案を実施するための形態を、図面に示す具体的な実施例に基づいて説明する。
実施例のエア緩衝材製造装置1は、図1(A),図2(A)〜(C)に示す様に、装置本体10と、前面カバー20とを備えている。
装置本体10の底部には、前方に伸びる左右の前方脚11a,11bと、右方向に伸びる側方脚11cとが備えられている。また、装置本体10の右側壁の前端部には、右方向に突設されたフィルム支持用ブラケット12が備えられている。このフィルム支持用ブラケット12は、右方向に伸びる水平アーム12aと、上方に伸びる垂直アーム12bとを備えている。そして、水平アーム12aには、フィルムロールを装着するフィルムロール装着軸13が前方へと突設され、垂直アーム12bには、フィルムロールから引き出されたフィルム材を引っ掛ける引っ掛け棒14が前方へと突設されている。さらに、装置本体10の上面には、タッチパネル式操作装置15と非常停止ボタン16とが備えられている。加えて、装置本体10の前面左上部には電源スイッチ17が備えられている。
前カバー20は、右上部から斜め下方に向かって伸びると共に途中で円弧状に湾曲した後に左下方に向かって伸びる様に、全体として湾曲して右方向に開いた経路を形成するフィルム経路用溝部21を形成する様に、右縁がフィルム経路用溝部21の左縁となる様に窪んだ左カバー体22と、左縁がフィルム通路用溝部21の右縁となる様に突出した右カバー体23とから構成されている。
また、図4に示す様に、前カバー20の裏側には、下ベルト30と上ベルト40とが収納されている。
下ベルト30は、装置本体10の前面に設置された搬送プーリ31、下ベルト駆動ローラ32、及び、下ベルトテンションローラ33に対して掛け回す様に取り付けられている。ここで、搬送プーリ31は、装置本体10の前面の中央やや下方に位置する様に設置されている。また、下ベルト駆動ローラ32は、搬送プーリ31の斜め右上に位置する様に設置されている。そして、下ベルトテンションローラ33は、搬送プーリ31と下ベルト駆動ローラ32との間に位置し、バネを内蔵したトグルクランプによって左斜め上に持ち上げる様に下ベルト30に対してテンションを生じさせる様に設置されている。
上ベルト40は、装置本体10の前面に設置された上ベルト駆動ローラ41、上ベルト従動ローラ42,43、及び上ベルトテンションローラ44に対して掛け回すと共に、搬送プーリ31に右から押圧された状態となる様に取り付けられている。ここで、上ベルト駆動ローラ41は、下ベルト駆動ローラ32の近傍に位置する様に設置されている。また、上ベルト従動ローラ42,43は、装置本体10の前面左端近くにおいて垂直方向に並び、一方は搬送プーリ31の斜め左上に、他方は搬送プーリ31の斜め左下にそれぞれ位置する様に設置されている。また、上ベルトテンションローラ44は、装置本体10の前面右下角部において上ベルト従動ローラ43と水平方向に並ぶ様に、搬送プーリ31の斜め右下に位置し、バネを内蔵したトグルクランプによって右方向に押し出す様に上ベルト40に対してテンションを生じさせる様に設置されている。
この様な構成により、本実施例のエア緩衝材製造装置10は、下ベルト駆動ローラ32及び上ベルト駆動ローラ41の設置位置から搬送プーリ31の下部までの間で、下ベルト30と上ベルト40とによってフィルム材を挟み、下ベルト駆動ローラ32及び上ベルト駆動ローラ41の駆動力により、フィルム経路用溝部21に沿ってフィルム材を搬送することができる様に構成されている。
また、本実施例のエア緩衝材製造装置10は、図3の要部拡大斜視図に示す様に、下ベルト30及び上ベルト40の間に収まって伸びるフィルム案内用ガイド51を備えている。このフィルム案内用ガイド51は、搬送プーリ31の上部から接線方向斜め右上に向かって伸びる様に設置され、先端51aは、装置本体10の右上角から飛び出している。また、フィルム案内用ガイド51の搬送プーリ31の近くには、図4の要部拡大斜視図に示す様に、空気ダクト52が備えられている。この空気ダクト52は、搬送されるフィルム材のエアチャンバ内へと空気を吹き込んで膨らませる役割を持っている。
さらに、図3の要部拡大斜視図に示す様に、上ベルト駆動ローラ41の近傍においてフィルム案内用ガイド51の背面側に並ぶ様にカッタ刃53が備えられている。このカッタ刃53は、フィルム案内用ガイド51に案内されて搬送されるフィルム材の装置本体側の縁を切り裂くためのものである。このカッタ刃53は、空気ダクト52から吹き出すエアをフィルム材の内部へと導入可能にする役割を持っている。
また、図3の斜視図及び図4の要部拡大斜視図に示す様に、搬送プーリ31の左側周面に沿って、下ベルト30の裏面に接する様に、ニクロム線ヒータ54が設置されている。このニクロム線ヒータ54は、装置本体10内に備えられたインパルス電流制御回路により、所定のインタバルで瞬間的に印加される大電流によって、瞬時に発熱するインパルスヒータとなっている。ニクロム線ヒータ54は、カッタ刃53で切り裂かれ、空気ダクト52からエアを吹き込まれたフィルム材の縁部を線状にヒートシールして各気体室を密封する役割を持っている。なお、図3は、このニクロム線ヒータ54の設置範囲について、下ベルト30及び上ベルト40を示さない態様で描いた斜視図となっている。
さらに、装置本体10の前面右下部には、金属製の冷却ローラ55が上ベルトテンションローラ44の直上に対面する様に設置されている。冷却ローラ55は、上ベルトテンションローラ44に掛け回された上ベルト40との間にフィルム材を挟み付け、ニクロム線ヒータ54でヒートシールされた部分を冷却する役割を持っている。
次に、本実施例のエア緩衝材製造装置10の操作方法等を図5〜図7を用いて説明する。
まず、電源スイッチ17をONにし(図5(A))、フィルムロール装着軸13にフィルムロールFRLを装着する(図5(B))。ここで、フィルムロールFRLは、HDPE(ハイデンポリエチ)製のフィルム材FLMをロールにしたものである。
このフィルム材料FLMは、図5(C)に示す様に、帯状にした筒状フィルムの一方の縁F2から反対側の縁F3へ向かって二列で伸びる様にヒートシールによって形成された仕切り部F4と、この仕切り部F4の中心を通るミシン目F5とを備えている。仕切り部F4の先端F4aは、反対の縁F3には到達しておらず、エアチャンバF6として機能する部分が残されている。また、仕切り部同士の間は、エアチャンバF6に連通する空気室F7となっている。図示の様に、空気室F7は、エアチャンバF6に対して仕切り部間で広く連通している。
フィルムロールFRLからフィルム材FLMを引き出し(図5(D))、引っ掛け棒14に掛け回した上でフィルム材FLMの先端を開いてフィルム案内用ガイド51の先端51aを差し込みつつ(図6(A))、フィルム通路用溝部21へと進入させる様に送り込む(図6(B))。その後、タッチパネル式操作装置15のメイン画面において「送り」にタッチする(図6(C),(D))。「送り」にタッチしている間、下ベルト駆動ローラ32及び上ベルト駆動ローラ41がフィルム送り方向に駆動される。
こうして、フィルム材FLMは、フィルムロールFRLから引き出され、下ベルト30と上ベルト40に挟まれてフィルム経路用溝部21に沿って送り込まれ、図7(A)に示す様に、セットが完了する。こうしてセットが完了したら、タッチパネル式操作装置15を操作して緩衝材製造を開始する(図7(B))。
タッチパネル式操作装置15は、図7(C)に示す様に、[設定画面1]、[設定画面2]、[メイン画面]の切り換えが可能に構成されている。
製造開始に当たっては、[設定画面1]において、「タイマー運転」、「センサー運転」のいずれの運転方法とするかを選択する。「タイマー運転」は、運転と停止を繰り返す間欠運転方式である。設定に当たっては、単位生産量と待機時間とを入力する。単位生産量は長さで設定し、待機時間は時間で設定する。「センサー運転」は、所定の生産量になったことを、例えば、エア緩衝材回収ボックスに設置したセンサーでボックス内のエア緩衝材が所定の生産量になったことを検知して停止させる運転方式である。
また、[設定画面2]において、「風量」、「速度」、及び「温度」を設定する。「風量」は、20%〜100%の中から任意の値を設定することができる。なお、デフォルトとしては、基準となる35%が設定されている。「速度」は、10m/min〜40m/minの中から任意の値を設定することができる。デフォルトとしては、通常速度である35m/minが設定されている。「温度」は、1〜5の5段階設定で、インパルスヒータ54のON/OFFパターンを設定するものであり、「1」に設定した場合には温度が低く、数字が大きくなる程温度が高くなる様に設定されていて「5」の設定したときに最も高温の加熱状態となる。デフォルトは「3」としている。
なお、風量及び速度の設定に当たっては、使用するフィルム材FLMの材質、寸法等を考慮する。本実施例においては、[メイン画面]において「パターン設定」を選択し、材質、寸法等の入力をすることにより、最適な風量,速度,温度を自動的に設定する機能も備えられている。
こうして運転方法等の設定が完了したら、[メイン画面]に戻り、「スタート」にタッチする。すると、設定した条件に従って装置が動作を開始し、図7(D)に示す様に、多数の小区画に空気を封入した独立気室連接気体袋によって構成されるエア緩衝材ARCSNの製造が開始する。
以上説明した実施例からは、以下の各考案を抽出することができる。
[考案1]
長手方向に伸びるエアチャンバ(F6)と連接して幅方向に伸びる空気室(F7)を有するフィルム材(FLM)を所定の案内経路に沿って搬送する搬送機構と、前記案内経路に沿って、上流側から順に設置されたカッタ刃(53)、空気ダクト(52)、及びヒートシール機構(54)とを備え、前記搬送機構によって前記案内経路に沿って搬送される前記フィルム材(FLM)のエアチャンバ側の縁(F2)を前記カッタ刃(53)で切り裂き、該切り裂かれたエアチャンバ(F6)を介して前記空気ダクト(52)から空気を吹き込んで前記空気室(F7)を膨らませ、該膨らんだ空気室(F7)の開口を前記ヒートシール機構(54)によって閉じることにより、独立気室連接気体袋を連続的に製造するための装置であって、以下の構成を備えていることを特徴とするエア緩衝材製造装置。
(1A)前記案内経路(21)が、進入口と排出口とが装置本体(10)の同じ側に開口する様に途中で湾曲されていること。
(1B)前記搬送機構が、前記案内経路(21)の湾曲の凹部側に設置された第1のベルト(30)と、湾曲の凸部側に設置された第2のベルト(40)と、前記第1,第2のベルトを駆動するベルト駆動機構(31〜33,41〜44)とによって構成され、前記第1,第2のベルトは、少なくとも、前記空気ダクト(52)より下流側において前記ヒートシール機構(54)を抜け出す位置までの間で前記フィルム材(FLM)を挟み付ける様に設置されていること。
[考案1]
長手方向に伸びるエアチャンバ(F6)と連接して幅方向に伸びる空気室(F7)を有するフィルム材(FLM)を所定の案内経路に沿って搬送する搬送機構と、前記案内経路に沿って、上流側から順に設置されたカッタ刃(53)、空気ダクト(52)、及びヒートシール機構(54)とを備え、前記搬送機構によって前記案内経路に沿って搬送される前記フィルム材(FLM)のエアチャンバ側の縁(F2)を前記カッタ刃(53)で切り裂き、該切り裂かれたエアチャンバ(F6)を介して前記空気ダクト(52)から空気を吹き込んで前記空気室(F7)を膨らませ、該膨らんだ空気室(F7)の開口を前記ヒートシール機構(54)によって閉じることにより、独立気室連接気体袋を連続的に製造するための装置であって、以下の構成を備えていることを特徴とするエア緩衝材製造装置。
(1A)前記案内経路(21)が、進入口と排出口とが装置本体(10)の同じ側に開口する様に途中で湾曲されていること。
(1B)前記搬送機構が、前記案内経路(21)の湾曲の凹部側に設置された第1のベルト(30)と、湾曲の凸部側に設置された第2のベルト(40)と、前記第1,第2のベルトを駆動するベルト駆動機構(31〜33,41〜44)とによって構成され、前記第1,第2のベルトは、少なくとも、前記空気ダクト(52)より下流側において前記ヒートシール機構(54)を抜け出す位置までの間で前記フィルム材(FLM)を挟み付ける様に設置されていること。
考案1のエア緩衝材製造装置(1)によれば、フィルム材(FLM)は、装置本体(10)の一方の側に開口された進入口から案内経路(21)に進入し、搬送される間に、カッタ刃(53)によって切り開かれたエアチャンバ(F6)を介して空気ダクト(52)から空気が吹き込まれて空気室を膨らませた後、ヒートシール機構(54)によって空気室の開口を閉じられ、進入口が開口されたのと同じ側の排出口から排出される。案内経路(21)は途中で湾曲されているからカッタ刃(53)、空気ダクト(52)、ヒートシール機構(54)はこの湾曲に沿って配置すればよく、装置本体の小型化に寄与する。
[考案2] さらに、以下の構成をも[考案1]に記載のエア緩衝材製造装置。
(2)前記装置本体(10)に対し、前記案内経路(21)の進入口及び排出口が開口された側において、前記進入口と排出口との間の位置から前方に伸びる様に設置されたフィルムロール装着軸(13)と、該フィルムロール装着軸(13)の上方において前記進入口に向かってフィルム材(FLM)を折り返して導くことができる様に前方に向かって伸びる様に設置された引っ掛け棒(14)とを備えると共に、前記装置本体(10)の底部に、前方に向かって伸びる前方脚(11a,11b)と前記フィルムロール装着軸(13)が設置された側から外に向かって伸びる側方脚(11c)とを備えていること。
(2)前記装置本体(10)に対し、前記案内経路(21)の進入口及び排出口が開口された側において、前記進入口と排出口との間の位置から前方に伸びる様に設置されたフィルムロール装着軸(13)と、該フィルムロール装着軸(13)の上方において前記進入口に向かってフィルム材(FLM)を折り返して導くことができる様に前方に向かって伸びる様に設置された引っ掛け棒(14)とを備えると共に、前記装置本体(10)の底部に、前方に向かって伸びる前方脚(11a,11b)と前記フィルムロール装着軸(13)が設置された側から外に向かって伸びる側方脚(11c)とを備えていること。
考案2のエア緩衝材製造装置(10)によれば、前方脚(11a,11b)及び側方脚(11c)が備えられている結果、案内経路(21)を湾曲させて小型化した装置本体(10)に装着されるフィルムロール(FRL)の重量による転倒を防止することができる。この結果、装置の小型化を一層促進することができる。
[考案3] さらに、以下の構成をも[考案1]又は[考案2]に記載のエア緩衝材製造装置。
(3A)前記ベルト駆動機構として、前記案内経路(21)の前記湾曲部分を構成し、前記第1のベルト(30)が巻き付けられる搬送プーリ(31)と、該搬送プーリ(31)に巻き付けられた前記第1のベルト(30)に対して密着させる様に前記第2のベルト(40)にテンションを加える様に、前記排出口の近傍に設置されたテンションローラ(44)とを備えていること。
(3B)前記ヒートシール機構として、前記案内経路内(21)で、前記湾曲部分において前記第1のベルト(30)の裏面に接する様に前記搬送プーリ(31)の周方向所定範囲に沿って伸びる様に設置された線状又は帯状のインパルスヒータ(54)と、前記排出口近傍において前記第2のベルト(40)によって搬送される前記フィルム材(FLM)に接触する様に設置された冷却ローラ(55)と、を備えていること。
(3A)前記ベルト駆動機構として、前記案内経路(21)の前記湾曲部分を構成し、前記第1のベルト(30)が巻き付けられる搬送プーリ(31)と、該搬送プーリ(31)に巻き付けられた前記第1のベルト(30)に対して密着させる様に前記第2のベルト(40)にテンションを加える様に、前記排出口の近傍に設置されたテンションローラ(44)とを備えていること。
(3B)前記ヒートシール機構として、前記案内経路内(21)で、前記湾曲部分において前記第1のベルト(30)の裏面に接する様に前記搬送プーリ(31)の周方向所定範囲に沿って伸びる様に設置された線状又は帯状のインパルスヒータ(54)と、前記排出口近傍において前記第2のベルト(40)によって搬送される前記フィルム材(FLM)に接触する様に設置された冷却ローラ(55)と、を備えていること。
考案3のエア緩衝材製造装置によれば、搬送プーリ(31)で案内経路(21)の湾曲部分を構成し、排出口近傍にテンションローラ(44)を設置したことにより、搬送プーリ(31)に巻き掛けられた第1のベルト(30)に対して第2のベルト(40)が密着しようとし、これにより第1のベルト(30)と第2のベルト(40)の間にフィルム材(FLM)をしっかりと挟み付けると共に、インパルスヒータ(54)に対して第1のベルト(30)の裏面を押し付けることとなる。この結果、インパルスヒータ(54)を発熱させることによって第1,第2のベルト(30,40)でしっかりと挟み付けられたフィルム材(FLM)の空気室開口を迅速かつ的確にヒートシールすることができ、搬送プーリ(31)を外れた後のフィルム材(FLM)は排出口近傍において冷却ロール(55)に接触して適切な冷却が行われることにより、ヒートシール部分は急冷されて固まり、空気が吹き込まれて膨らんだ空気室の口をしっかりと閉じることができる。搬送中にヒートシール機構の設置部分でフィルム材は切り裂かれた開口を閉じる方向へと自然に加圧され、インパルスヒータ(54)による急速な発熱によるヒートシールが連続的に実施できる結果、フィルム材の送り速度を速めることができる。
以上、発明を実施するための最良の形態としての一実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内における種々の変更が可能である。
例えば、実施例では側方脚11cも備えているが、前方脚11a,11bだけでもよく、右側の前方脚11bも外へ開かせずに真っ直ぐに伸びるものとしておいてもよい。前方脚11a,11bは、フィルム材FLMとして、例えば、フィルム装着軸13の2倍の長さを有する様な大型のものを装着して本装置を使用する際などにおいて転倒防止に有効となるが、転倒モーメントがそれほど大きくならない場合には、特に備えなくても構わない。従って、前方脚11a,11bを備えない装置として構成することもできる。
梱包用のエア緩衝材の製造装置として利用することができる。
1・・・エア緩衝材製造装置、10・・・装置本体、11a,11b・・・前方脚、11c・・・側方脚、12・・・フィルム支持用ブラケット、12a・・・水平アーム、12b・・・垂直アーム、13・・・フィルムロール装着軸、14・・・引っ掛け棒、15・・・タッチパネル式操作装置、16・・・非常停止ボタン、17・・・電源スイッチ、
20・・・前面カバー、21・・・フィルム経路用溝部、22・・・左カバー体、23・・・右カバー体、30・・・下ベルト、31・・・搬送プーリ、32・・・下ベルト駆動ローラ、33・・・下ベルトテンションローラ、40・・・上ベルト、41・・・上ベルト駆動ローラ、42,43・・・上ベルト従動ローラ、44・・・上ベルトテンションローラ、51・・・フィルム案内用ガイド、51a・・・先端、52・・・空気ダクト、53・・・カッタ刃、54・・・ニクロム線ヒータ、55・・・冷却ローラ、FLM・・・フィルム材、F2・・・一方の縁、F3・・・反対側の縁、F4・・・仕切り部、F4a・・・仕切り部の先端、F5・・・ミシン目、F6・・・エアチャンバ、F7・・・空気室、FRL・・・フィルムロール、ARCSN・・・エア緩衝材。
20・・・前面カバー、21・・・フィルム経路用溝部、22・・・左カバー体、23・・・右カバー体、30・・・下ベルト、31・・・搬送プーリ、32・・・下ベルト駆動ローラ、33・・・下ベルトテンションローラ、40・・・上ベルト、41・・・上ベルト駆動ローラ、42,43・・・上ベルト従動ローラ、44・・・上ベルトテンションローラ、51・・・フィルム案内用ガイド、51a・・・先端、52・・・空気ダクト、53・・・カッタ刃、54・・・ニクロム線ヒータ、55・・・冷却ローラ、FLM・・・フィルム材、F2・・・一方の縁、F3・・・反対側の縁、F4・・・仕切り部、F4a・・・仕切り部の先端、F5・・・ミシン目、F6・・・エアチャンバ、F7・・・空気室、FRL・・・フィルムロール、ARCSN・・・エア緩衝材。
Claims (3)
- 長手方向に伸びるエアチャンバと連接して幅方向に伸びる空気室を有するフィルム材を所定の案内経路に沿って搬送する搬送機構と、前記案内経路に沿って、上流側から順に設置されたカッタ刃、空気ダクト、及びヒートシール機構とを備え、前記搬送機構によって前記案内経路に沿って搬送される前記フィルム材のエアチャンバ側の縁を前記カッタ刃で切り裂き、該切り裂かれたエアチャンバを介して前記空気ダクトから空気を吹き込んで前記空気室を膨らませ、該膨らんだ空気室の開口を前記ヒートシール機構によって閉じることにより、独立気室連接気体袋を連続的に製造するための装置であって、以下の構成を備えていることを特徴とするエア緩衝材製造装置。
(1A)前記案内経路が、進入口と排出口とが装置本体の同じ側に開口する様に途中で湾曲されていること。
(1B)前記搬送機構が、前記案内経路の湾曲の凹部側に設置された第1のベルトと、湾曲の凸部側に設置された第2のベルトと、前記第1,第2のベルトを駆動するベルト駆動機構とによって構成され、前記第1,第2のベルトは、少なくとも、前記空気ダクトより下流側において前記ヒートシール機構を抜け出す位置までの間で前記フィルム材を挟み付ける様に設置されていること。 - さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1に記載のエア緩衝材製造装置。
(2)前記装置本体に対し、前記案内経路の進入口及び排出口が開口された側において、前記進入口と排出口との間の位置から前方に伸びる様に設置されたフィルムロール装着軸と、該フィルムロール装着軸の上方において前記進入口に向かってフィルム材を折り返して導くことができる様に前方に向かって伸びる様に設置された引っ掛け棒とを備えると共に、前記装置本体の底部に、前方に向かって伸びる前方脚を備えていること。 - さらに、以下の構成をも備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載のエア緩衝材製造装置。
(3A)前記ベルト駆動機構として、前記案内経路の前記湾曲部分を構成し、前記第1のベルトが巻き付けられる搬送プーリと、該搬送プーリに巻き付けられた前記第1のベルトに対して密着させる様に前記第2のベルトにテンションを加える様に、前記排出口の近傍に設置されたテンションローラとを備えていること。
(3B)前記ヒートシール機構として、前記案内経路内で、前記湾曲部分において前記第1のベルトの裏面に接する様に前記搬送プーリの周方向所定範囲に沿って伸びる様に設置された線状又は帯状のインパルスヒータと、前記排出口近傍において前記第2のベルトによって搬送される前記フィルム材に接触する様に設置された冷却ローラと、を備えていること。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015005116U JP3201694U (ja) | 2015-10-09 | 2015-10-09 | エア緩衝材製造装置 |
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JP2015005116U JP3201694U (ja) | 2015-10-09 | 2015-10-09 | エア緩衝材製造装置 |
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JP3201694U true JP3201694U (ja) | 2015-12-24 |
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JP (1) | JP3201694U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102279628B1 (ko) * | 2020-03-12 | 2021-07-20 | 오병돈 | 공기주입형 완충재용 공기주입장치 및 이를 이용한 공기주입방법 |
-
2015
- 2015-10-09 JP JP2015005116U patent/JP3201694U/ja not_active Expired - Fee Related
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KR102279628B1 (ko) * | 2020-03-12 | 2021-07-20 | 오병돈 | 공기주입형 완충재용 공기주입장치 및 이를 이용한 공기주입방법 |
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