JP3201230B2 - 内燃機関の排気微粒子処理装置 - Google Patents
内燃機関の排気微粒子処理装置Info
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- JP3201230B2 JP3201230B2 JP26330395A JP26330395A JP3201230B2 JP 3201230 B2 JP3201230 B2 JP 3201230B2 JP 26330395 A JP26330395 A JP 26330395A JP 26330395 A JP26330395 A JP 26330395A JP 3201230 B2 JP3201230 B2 JP 3201230B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の排気中
に含まれる排気微粒子を捕集する排気微粒子処理装置に
関し、特に、捕集された排気微粒子を燃焼除去すること
でフィルタの再生処理を図る技術に関する。
に含まれる排気微粒子を捕集する排気微粒子処理装置に
関し、特に、捕集された排気微粒子を燃焼除去すること
でフィルタの再生処理を図る技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、内燃機関の排気中に含まれる煤等
の排気微粒子(パティキュレート)が大気中に排出され
るのを防止するため、排気通路にセラミック等からなる
フィルタを介装し、このフィルタによって排気微粒子を
捕集する排気微粒子処理装置が使われている。
の排気微粒子(パティキュレート)が大気中に排出され
るのを防止するため、排気通路にセラミック等からなる
フィルタを介装し、このフィルタによって排気微粒子を
捕集する排気微粒子処理装置が使われている。
【0003】しかし、捕集された排気微粒子がフィルタ
に堆積すると、フィルタの目詰まりによって排気圧力が
上昇し機関能力の低下・燃費の悪化等を招くようになる
ため、フィルタ近傍に電気ヒータ等の加熱手段を配設
し、捕集した排気微粒子を燃焼除去することでフィルタ
の再生を図るようにしている(特開平4−224218
号公報参照)。
に堆積すると、フィルタの目詰まりによって排気圧力が
上昇し機関能力の低下・燃費の悪化等を招くようになる
ため、フィルタ近傍に電気ヒータ等の加熱手段を配設
し、捕集した排気微粒子を燃焼除去することでフィルタ
の再生を図るようにしている(特開平4−224218
号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の排気微粒子処理装置にあっては、フィルタの再
生熱の有効利用が不十分であり、再生効率の低下を招い
ていたため、輻射熱を利用して再生熱の有効利用を図る
べく、両端部が開口した中空円筒管(遮熱管)でフィル
タを覆うようにした装置が考えられた(図8〜11参
照)。
た従来の排気微粒子処理装置にあっては、フィルタの再
生熱の有効利用が不十分であり、再生効率の低下を招い
ていたため、輻射熱を利用して再生熱の有効利用を図る
べく、両端部が開口した中空円筒管(遮熱管)でフィル
タを覆うようにした装置が考えられた(図8〜11参
照)。
【0005】ところが、かかる排気微粒子処理装置にお
いては、機関を停止してフィルタの再生を行う場合に、
フィルタと遮熱管の間隙の空気を十分に活用できず、又
は、フィルタと遮熱管の間隙に空気を十分導入できない
ため、ヒータの温度が十分上昇しても排気微粒子が燃焼
せず、フィルタに堆積した排気微粒子を十分燃焼除去で
きないという問題点が存在していた。
いては、機関を停止してフィルタの再生を行う場合に、
フィルタと遮熱管の間隙の空気を十分に活用できず、又
は、フィルタと遮熱管の間隙に空気を十分導入できない
ため、ヒータの温度が十分上昇しても排気微粒子が燃焼
せず、フィルタに堆積した排気微粒子を十分燃焼除去で
きないという問題点が存在していた。
【0006】そこで、本発明は以上のような従来の問題
点に鑑み、フィルタと遮熱管の間隙の空気を有効に利用
し、又は、フィルタと遮熱管の間隙に空気を十分導入す
ることで、フィルタに堆積した排気微粒子の燃焼除去を
促進することを課題とする。
点に鑑み、フィルタと遮熱管の間隙の空気を有効に利用
し、又は、フィルタと遮熱管の間隙に空気を十分導入す
ることで、フィルタに堆積した排気微粒子の燃焼除去を
促進することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、内燃機関の排気通路に略水平に介装され、排
気中の排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに
堆積した排気微粒子を燃焼除去することでフィルタを再
生する再生手段と、前記フィルタの外周部を所定間隔有
して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃焼除去を促進する遮
熱管と、を有する内燃機関の排気微粒子処理装置におい
て、前記遮熱管の略鉛直方向上下部及び略水平方向両側
部の周壁に、夫々その内周と外周とを連通し、かつ、遮
熱管中心軸と略平行な所定長さを有する開口部を形成し
た。
の発明は、内燃機関の排気通路に略水平に介装され、排
気中の排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに
堆積した排気微粒子を燃焼除去することでフィルタを再
生する再生手段と、前記フィルタの外周部を所定間隔有
して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃焼除去を促進する遮
熱管と、を有する内燃機関の排気微粒子処理装置におい
て、前記遮熱管の略鉛直方向上下部及び略水平方向両側
部の周壁に、夫々その内周と外周とを連通し、かつ、遮
熱管中心軸と略平行な所定長さを有する開口部を形成し
た。
【0008】請求項2記載の発明は、内燃機関の排気通
路に介装され、排気中の排気微粒子を捕集するフィルタ
と、該フィルタに堆積した排気微粒子を燃焼除去するこ
とでフィルタを再生する再生手段と、前記フィルタの外
周部を所定間隔を有して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃
焼除去を促進する遮熱管と、を有する内燃機関の排気微
粒子処理装置において、前記遮熱管の周壁に、その内周
と外周とを連通し、かつ、遮熱管軸方向の一端から他端
に向かって螺旋状に連なる開口部を形成した。
路に介装され、排気中の排気微粒子を捕集するフィルタ
と、該フィルタに堆積した排気微粒子を燃焼除去するこ
とでフィルタを再生する再生手段と、前記フィルタの外
周部を所定間隔を有して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃
焼除去を促進する遮熱管と、を有する内燃機関の排気微
粒子処理装置において、前記遮熱管の周壁に、その内周
と外周とを連通し、かつ、遮熱管軸方向の一端から他端
に向かって螺旋状に連なる開口部を形成した。
【0009】請求項3記載の発明は、内燃機関の排気通
路に介装され、排気中の排気微粒子を捕集するフィルタ
と、該フィルタに堆積した排気微粒子を燃焼除去するこ
とでフィルタを再生する再生手段と、前記フィルタの外
周部を所定間隔を有して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃
焼除去を促進する遮熱管と、を有する内燃機関の排気微
粒子処理装置において、前記遮熱管の内壁面に、その内
方に向かって突出した突起部を複数形成した。
路に介装され、排気中の排気微粒子を捕集するフィルタ
と、該フィルタに堆積した排気微粒子を燃焼除去するこ
とでフィルタを再生する再生手段と、前記フィルタの外
周部を所定間隔を有して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃
焼除去を促進する遮熱管と、を有する内燃機関の排気微
粒子処理装置において、前記遮熱管の内壁面に、その内
方に向かって突出した突起部を複数形成した。
【0010】請求項4記載の発明は、内燃機関の排気通
路に略水平に介装され、排気中の排気微粒子を捕集する
フィルタと、該フィルタに堆積した排気微粒子を燃焼除
去することでフィルタを再生する再生手段と、前記フィ
ルタの外周部を所定間隔を有して覆い、輻射熱で排気微
粒子の燃焼除去を促進する遮熱管と、を有する内燃機関
の排気微粒子処理装置において、前記遮熱管の略鉛直方
向上下部に、夫々その内周と外周とを連通し、かつ、遮
熱管中心軸と略平行に所定長さを有する開口部を形成
し、上部開口部面積が下部開口部面積よりも大となるよ
うに形成した。
路に略水平に介装され、排気中の排気微粒子を捕集する
フィルタと、該フィルタに堆積した排気微粒子を燃焼除
去することでフィルタを再生する再生手段と、前記フィ
ルタの外周部を所定間隔を有して覆い、輻射熱で排気微
粒子の燃焼除去を促進する遮熱管と、を有する内燃機関
の排気微粒子処理装置において、前記遮熱管の略鉛直方
向上下部に、夫々その内周と外周とを連通し、かつ、遮
熱管中心軸と略平行に所定長さを有する開口部を形成
し、上部開口部面積が下部開口部面積よりも大となるよ
うに形成した。
【0011】請求項5記載の発明は、内燃機関の排気通
路に介装され、排気中の排気微粒子を捕集するフィルタ
と、該フィルタに堆積した排気微粒子を燃焼除去するこ
とでフィルタを再生する再生手段と、前記フィルタの外
周部を所定間隔を有して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃
焼除去を促進する遮熱管と、を有する内燃機関の排気微
粒子処理装置において、前記遮熱管とフィルタとが形成
する間隙が、鉛直方向上方に向かうにつれ広がるように
形成した。
路に介装され、排気中の排気微粒子を捕集するフィルタ
と、該フィルタに堆積した排気微粒子を燃焼除去するこ
とでフィルタを再生する再生手段と、前記フィルタの外
周部を所定間隔を有して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃
焼除去を促進する遮熱管と、を有する内燃機関の排気微
粒子処理装置において、前記遮熱管とフィルタとが形成
する間隙が、鉛直方向上方に向かうにつれ広がるように
形成した。
【0012】請求項6記載の発明は、前記フィルタを略
水平に配置し、前記遮熱管の中心軸に対しフィルタの中
心軸を略鉛直方向下方にオフセットした。請求項7記載
の発明は、前記フィルタを略鉛直に配置し、前記遮熱管
或いはフィルタを略截頭円錐形状に形成した。
水平に配置し、前記遮熱管の中心軸に対しフィルタの中
心軸を略鉛直方向下方にオフセットした。請求項7記載
の発明は、前記フィルタを略鉛直に配置し、前記遮熱管
或いはフィルタを略截頭円錐形状に形成した。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付された図面を参照して
本発明を詳述する。まず、本発明の前提となっている従
来の排気微粒子処理装置(フィルタを内包する遮熱管の
形状以外は、各実施例と同一である。)の構成を説明す
る。図8及び9は、横置型の排気微粒子処理装置を示し
ており、図示しない内燃機関のエキゾーストマニホルド
に接続される排気通路101に、ヒータ105を備えた
中空円筒状のセラミック等からなる多孔質性のフィルタ
104を並列に内装したフィルタケース102が介装さ
れている。このフィルタ104は、排気上流側の開口端
より機関からの排気を、その中空円筒の内周部に導入す
るが、排気下流側の端部が後述するように閉塞されてい
るので、内周部に導入された排気を、中空円筒の外周部
へと通過させることになる。つまり、中空円筒の内周側
から外周側へ排気が通過する際に、フィルタ104に排
気中の排気微粒子が捕集されるようになっている。
本発明を詳述する。まず、本発明の前提となっている従
来の排気微粒子処理装置(フィルタを内包する遮熱管の
形状以外は、各実施例と同一である。)の構成を説明す
る。図8及び9は、横置型の排気微粒子処理装置を示し
ており、図示しない内燃機関のエキゾーストマニホルド
に接続される排気通路101に、ヒータ105を備えた
中空円筒状のセラミック等からなる多孔質性のフィルタ
104を並列に内装したフィルタケース102が介装さ
れている。このフィルタ104は、排気上流側の開口端
より機関からの排気を、その中空円筒の内周部に導入す
るが、排気下流側の端部が後述するように閉塞されてい
るので、内周部に導入された排気を、中空円筒の外周部
へと通過させることになる。つまり、中空円筒の内周側
から外周側へ排気が通過する際に、フィルタ104に排
気中の排気微粒子が捕集されるようになっている。
【0014】前記フィルタ104の中空円筒内周部に備
えられ、フィルタ104が捕集した排気微粒子を通電加
熱して燃焼させるためのヒータ105は、SUS系統或
いはFe−Cr−Al系統、又はNi−Cr−Fe系統
の電気発熱体を用いており、多数の排気通気孔を有して
形成されている。なお、本図では、ヒータ105をフィ
ルタ104の中空円筒内周面、すなわち、排気の流入面
に内接させて備えるようにしているが、フィルタ104
の内部、或いは外周面に設けるようにしても良い。ま
た、ヒータ105の排気下流側は板状部材で構成される
閉塞部105bにより閉塞されており、閉塞部105b
には、ヒータ105へ通電するための電極105aが設
けられ、この電極105aはフィルタケース102とは
電気的に絶縁されて外部へ導出されるようになってい
る。一方、排気上流側開口部105cは、フィルタケー
ス102によって接地されている。前記電極105a
は、再生スイッチ106a、再生タイマ・リレー106
b、再生・警告ランプ106c等からなるヒータ駆動回
路106を介してバッテリ107に接続され、後述する
ように所定条件下で、かつ、機関の運転停止時に、バッ
テリ107を介して所定時間、例えば、10分間通電加
熱されるようになっている。
えられ、フィルタ104が捕集した排気微粒子を通電加
熱して燃焼させるためのヒータ105は、SUS系統或
いはFe−Cr−Al系統、又はNi−Cr−Fe系統
の電気発熱体を用いており、多数の排気通気孔を有して
形成されている。なお、本図では、ヒータ105をフィ
ルタ104の中空円筒内周面、すなわち、排気の流入面
に内接させて備えるようにしているが、フィルタ104
の内部、或いは外周面に設けるようにしても良い。ま
た、ヒータ105の排気下流側は板状部材で構成される
閉塞部105bにより閉塞されており、閉塞部105b
には、ヒータ105へ通電するための電極105aが設
けられ、この電極105aはフィルタケース102とは
電気的に絶縁されて外部へ導出されるようになってい
る。一方、排気上流側開口部105cは、フィルタケー
ス102によって接地されている。前記電極105a
は、再生スイッチ106a、再生タイマ・リレー106
b、再生・警告ランプ106c等からなるヒータ駆動回
路106を介してバッテリ107に接続され、後述する
ように所定条件下で、かつ、機関の運転停止時に、バッ
テリ107を介して所定時間、例えば、10分間通電加
熱されるようになっている。
【0015】さらに、前記フィルタ104の周囲には、
図9に示すように、フィルタ104の外周壁との間に所
定間隔を保った状態で、フィルタ104の外周部を覆う
ように中空円筒状の遮熱管108が配設されている。こ
の遮熱管108の略鉛直方向上下部の周壁には、夫々そ
の内周と外周とを連通する開口部108a、108bが
円筒中心軸と略平行に形成されており、フィルタ104
の再生処理時における再生用空気の供給及び排出を行っ
ている。この遮熱管108は、フィルタ104の再生を
行う際に、輻射熱の利用によりヒータ105の再生熱を
有効利用することで、効率的にフィルタ104の再生処
理を行うものである。
図9に示すように、フィルタ104の外周壁との間に所
定間隔を保った状態で、フィルタ104の外周部を覆う
ように中空円筒状の遮熱管108が配設されている。こ
の遮熱管108の略鉛直方向上下部の周壁には、夫々そ
の内周と外周とを連通する開口部108a、108bが
円筒中心軸と略平行に形成されており、フィルタ104
の再生処理時における再生用空気の供給及び排出を行っ
ている。この遮熱管108は、フィルタ104の再生を
行う際に、輻射熱の利用によりヒータ105の再生熱を
有効利用することで、効率的にフィルタ104の再生処
理を行うものである。
【0016】なお、フィルタ104の上流側の排気通路
101には、フィルタ104の再生時期を検出するため
の排気圧力センサ等から構成されるフィルタ再生時期検
出手段111が設けられており、その出力がヒータ駆動
回路106を構成する再生用タイマ・リレー106bに
入力されている。以上説明した排気微粒子処理装置は、
フィルタ104を略水平に設置した横置型のものである
が、この他にも、図10及び11に示すような、フィル
タ104を略鉛直に設置した縦置型の排気微粒子処理装
置もある。この縦置型の排気微粒子処理装置の構成は、
上述した横置型のものと同一であるので、ここではその
説明は省略する。
101には、フィルタ104の再生時期を検出するため
の排気圧力センサ等から構成されるフィルタ再生時期検
出手段111が設けられており、その出力がヒータ駆動
回路106を構成する再生用タイマ・リレー106bに
入力されている。以上説明した排気微粒子処理装置は、
フィルタ104を略水平に設置した横置型のものである
が、この他にも、図10及び11に示すような、フィル
タ104を略鉛直に設置した縦置型の排気微粒子処理装
置もある。この縦置型の排気微粒子処理装置の構成は、
上述した横置型のものと同一であるので、ここではその
説明は省略する。
【0017】次に、上述した排気微粒子処理装置の動作
について説明する。フィルタ104で排気微粒子を捕集
する場合は、フィルタ104の内周から外周に向けて排
気を通過させることで、通過の際にフィルタ104で排
気微粒子を捕集し、その後排気口103及び消音器等
(図示せず)を介して排気を車外へ排出する。また、フ
ィルタ104の再生時期が来たときには、ヒータ駆動回
路106を機関停止後に駆動して、再生用ヒータ105
に通電することでフィルタ104の再生を開始する。具
体的には、例えば、排気圧力センサの出力値が所定値以
上になった場合に再生時期が来たと判断し、ヒータ駆動
回路106の再生・警告ランプ106cを点灯させるこ
とで、運転者等に再生時期の到来を報知し、これを見た
運転者等が再生スイッチ106aをONすることで再生
用ヒータ105に通電し、フィルタ104の再生を開始
する。なお、排気圧力センサによって検出される排気圧
力が所定値以上になった場合に、イグニッションスイッ
チOFF後に自動的にヒータ105に通電を開始するよ
うにしても良い。このヒータ105の通電加熱により、
フィルタ104に堆積された排気微粒子が着火・燃焼さ
れ、フィルタ104の再生処理が行われる。
について説明する。フィルタ104で排気微粒子を捕集
する場合は、フィルタ104の内周から外周に向けて排
気を通過させることで、通過の際にフィルタ104で排
気微粒子を捕集し、その後排気口103及び消音器等
(図示せず)を介して排気を車外へ排出する。また、フ
ィルタ104の再生時期が来たときには、ヒータ駆動回
路106を機関停止後に駆動して、再生用ヒータ105
に通電することでフィルタ104の再生を開始する。具
体的には、例えば、排気圧力センサの出力値が所定値以
上になった場合に再生時期が来たと判断し、ヒータ駆動
回路106の再生・警告ランプ106cを点灯させるこ
とで、運転者等に再生時期の到来を報知し、これを見た
運転者等が再生スイッチ106aをONすることで再生
用ヒータ105に通電し、フィルタ104の再生を開始
する。なお、排気圧力センサによって検出される排気圧
力が所定値以上になった場合に、イグニッションスイッ
チOFF後に自動的にヒータ105に通電を開始するよ
うにしても良い。このヒータ105の通電加熱により、
フィルタ104に堆積された排気微粒子が着火・燃焼さ
れ、フィルタ104の再生処理が行われる。
【0018】ところで、ヒータ105への通電時間は、
図12に示すようなフローチャートに基づいて制御され
る。この制御ルーチンは、フィルタの再生処理が開始さ
れたときに実行されるものである。ステップ1(図で
は、S1と略記する。以下同様。)では、フィルタの再
生処理を開始すべくヒータ105に通電を開始する。ス
テップ2では、通電時間Tが所定時間t2経過したか否
か判断し、T≧t2(所定時間経過)であればステップ
3へと進み、T<t2(所定時間経過していない)であ
ればステップ2へと進む。ステップ3では、通電時間T
が所定時間経過したので、フィルタの再生処理が終了し
たと判断し、ヒータ105への通電を停止し処理を終了
する。
図12に示すようなフローチャートに基づいて制御され
る。この制御ルーチンは、フィルタの再生処理が開始さ
れたときに実行されるものである。ステップ1(図で
は、S1と略記する。以下同様。)では、フィルタの再
生処理を開始すべくヒータ105に通電を開始する。ス
テップ2では、通電時間Tが所定時間t2経過したか否
か判断し、T≧t2(所定時間経過)であればステップ
3へと進み、T<t2(所定時間経過していない)であ
ればステップ2へと進む。ステップ3では、通電時間T
が所定時間経過したので、フィルタの再生処理が終了し
たと判断し、ヒータ105への通電を停止し処理を終了
する。
【0019】なお、以上のような制御により、フィルタ
の再生処理時間を所定時間t2だけ継続させるようにし
ている。次に、本発明に係る排気微粒子処理装置に特有
の構成を、実施例に基づいて説明する。図1は、請求項
1記載の発明に係る横置型の排気微粒子処理装置の一実
施例における遮熱管の詳細を示している。
の再生処理時間を所定時間t2だけ継続させるようにし
ている。次に、本発明に係る排気微粒子処理装置に特有
の構成を、実施例に基づいて説明する。図1は、請求項
1記載の発明に係る横置型の排気微粒子処理装置の一実
施例における遮熱管の詳細を示している。
【0020】本実施例では、従来の遮熱管における開口
部108a、108bに加えて、遮熱管108の略水平
方向両側部の周壁に、夫々その内周と外周とを連通する
開口部108c、108dが、円筒中心軸と略平行に形
成されている。従来の遮熱管の構成では、フィルタ10
4の再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子の燃
焼が進むと、自然対流によって再生用空気は下部におけ
る開口部108bから導入され上部における開口部10
8aから排出されるようになるが、再生用空気中の酸素
は排気微粒子の燃焼により消費されるため、上部の開口
部付近には排気微粒子を燃焼するための酸素が十分供給
されず、この付近に位置するフィルタ104の再生処理
が不十分になるおそれがある。
部108a、108bに加えて、遮熱管108の略水平
方向両側部の周壁に、夫々その内周と外周とを連通する
開口部108c、108dが、円筒中心軸と略平行に形
成されている。従来の遮熱管の構成では、フィルタ10
4の再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子の燃
焼が進むと、自然対流によって再生用空気は下部におけ
る開口部108bから導入され上部における開口部10
8aから排出されるようになるが、再生用空気中の酸素
は排気微粒子の燃焼により消費されるため、上部の開口
部付近には排気微粒子を燃焼するための酸素が十分供給
されず、この付近に位置するフィルタ104の再生処理
が不十分になるおそれがある。
【0021】しかし、本実施例のように、遮熱管108
の両側部に夫々開口部108c、108dを追加するこ
とで、遮熱管108に内包されるフィルタ104の上部
にも十分な再生用空気(酸素)を供給することが可能と
なるため、上部の開口部108a付近のフィルタ104
に堆積している排気微粒子の燃焼除去を促進することが
でき、その結果、フィルタ104の再生処理効率を向上
させることも可能となる。
の両側部に夫々開口部108c、108dを追加するこ
とで、遮熱管108に内包されるフィルタ104の上部
にも十分な再生用空気(酸素)を供給することが可能と
なるため、上部の開口部108a付近のフィルタ104
に堆積している排気微粒子の燃焼除去を促進することが
でき、その結果、フィルタ104の再生処理効率を向上
させることも可能となる。
【0022】図2は、請求項2記載の発明に係る横置型
の排気微粒子処理装置の一実施例における遮熱管の詳細
を示している。本実施例では、従来の遮熱管における開
口部108a、108bに代えて、遮熱管108の周壁
に、その内周と外周とを連通し、かつ、遮熱管108の
軸方向の一端から他端に向かって螺旋状に連なる開口部
108eが形成されている。この螺旋状の開口部108
eは、遮熱管108の効果(熱の輻射)を低下させず
に、フィルタ再生用空気の導入・排出を行う働きを有し
ており、フィルタ104に堆積している排気微粒子の燃
焼によって生じる再生用空気の自然対流を発生し易い形
状をなしている。
の排気微粒子処理装置の一実施例における遮熱管の詳細
を示している。本実施例では、従来の遮熱管における開
口部108a、108bに代えて、遮熱管108の周壁
に、その内周と外周とを連通し、かつ、遮熱管108の
軸方向の一端から他端に向かって螺旋状に連なる開口部
108eが形成されている。この螺旋状の開口部108
eは、遮熱管108の効果(熱の輻射)を低下させず
に、フィルタ再生用空気の導入・排出を行う働きを有し
ており、フィルタ104に堆積している排気微粒子の燃
焼によって生じる再生用空気の自然対流を発生し易い形
状をなしている。
【0023】従来の遮熱管の構成における問題点、及
び、本実施例の作用・効果は、上述した請求項1記載の
発明に係るものと略同一であるので、かかる記載を参照
することで省略する。なお、螺旋状の開口部108e
は、縦置型の排気微粒子処理装置の遮熱管に形成しても
同様な効果が得られる。
び、本実施例の作用・効果は、上述した請求項1記載の
発明に係るものと略同一であるので、かかる記載を参照
することで省略する。なお、螺旋状の開口部108e
は、縦置型の排気微粒子処理装置の遮熱管に形成しても
同様な効果が得られる。
【0024】図3及び4は、請求項3記載の発明に係る
横置型の排気微粒子処理装置の一実施例及び他の実施例
における遮熱管の詳細を示している。図3における一実
施例では、従来の遮熱管の開口部108a、108bに
加えて、遮熱管108の内壁面にその内方に向かい、か
つ、円筒中心軸と略平行な所定長さを有する突起部10
9aが、円筒中心軸回り方向に略90°の位相差を有す
るように4箇所形成されている。この突起部109a
は、本実施例では4箇所形成されているが、この突起部
109aは4箇所に限られない。
横置型の排気微粒子処理装置の一実施例及び他の実施例
における遮熱管の詳細を示している。図3における一実
施例では、従来の遮熱管の開口部108a、108bに
加えて、遮熱管108の内壁面にその内方に向かい、か
つ、円筒中心軸と略平行な所定長さを有する突起部10
9aが、円筒中心軸回り方向に略90°の位相差を有す
るように4箇所形成されている。この突起部109a
は、本実施例では4箇所形成されているが、この突起部
109aは4箇所に限られない。
【0025】また、図4における他の実施例では、従来
の遮熱管の開口部108a、108bに加えて、遮熱管
108の内壁面全体に渡り、その内方に向かう方向に突
出しているマウンド状の突起部109bが、複数形成さ
れている。従来の遮熱管の構成では、フィルタ104の
再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子の燃焼が
進むと、自然対流によって再生用空気は下部における開
口部108bから導入され上部における開口部108a
から排出されるようになるが、この自然対流は層流であ
るため、フィルタ104の表層部近傍の酸素が消費され
ても再生用空気の流れの乱れがなく、フィルタ104の
表層部近傍の酸素濃度のみ低下し、ヒータの温度が十分
上昇しても堆積している排気微粒子の燃焼除去が不十分
になるおそれがある。
の遮熱管の開口部108a、108bに加えて、遮熱管
108の内壁面全体に渡り、その内方に向かう方向に突
出しているマウンド状の突起部109bが、複数形成さ
れている。従来の遮熱管の構成では、フィルタ104の
再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子の燃焼が
進むと、自然対流によって再生用空気は下部における開
口部108bから導入され上部における開口部108a
から排出されるようになるが、この自然対流は層流であ
るため、フィルタ104の表層部近傍の酸素が消費され
ても再生用空気の流れの乱れがなく、フィルタ104の
表層部近傍の酸素濃度のみ低下し、ヒータの温度が十分
上昇しても堆積している排気微粒子の燃焼除去が不十分
になるおそれがある。
【0026】しかし、本実施例のように、遮熱管108
の内壁面に突起部109a又は109bを設けること
で、遮熱管108とフィルタ104との間隙を流れる再
生用空気の自然対流を乱流にして間隙中の空気攪拌を促
進することができ、その結果、かかる間隙中に存在する
酸素を有効に使い切ることが可能となる。さらに、突起
部109a又は109bによる再生熱の輻射作用を利用
することで、フィルタ104に堆積している排気微粒子
の燃焼除去を促進することも可能となる。
の内壁面に突起部109a又は109bを設けること
で、遮熱管108とフィルタ104との間隙を流れる再
生用空気の自然対流を乱流にして間隙中の空気攪拌を促
進することができ、その結果、かかる間隙中に存在する
酸素を有効に使い切ることが可能となる。さらに、突起
部109a又は109bによる再生熱の輻射作用を利用
することで、フィルタ104に堆積している排気微粒子
の燃焼除去を促進することも可能となる。
【0027】なお、突起部109a又は109bは、縦
置型の排気微粒子処理装置の遮熱管に形成しても同様な
効果が得られる。図5は、請求項4記載の発明に係る横
置型の排気微粒子処理装置の一実施例における遮熱管の
詳細を示している。本実施例では、従来の遮熱管におけ
る開口部108a、108bの開口部面積を変更してい
る。遮熱管108の略鉛直方向上下部の周壁に夫々形成
された開口部108a、108bにおいて、上部におけ
る開口部108aの面積A1 が下部における開口部10
8bの面積A2 より大きく、すなわち、A1 >A2 とな
るように形成されている。
置型の排気微粒子処理装置の遮熱管に形成しても同様な
効果が得られる。図5は、請求項4記載の発明に係る横
置型の排気微粒子処理装置の一実施例における遮熱管の
詳細を示している。本実施例では、従来の遮熱管におけ
る開口部108a、108bの開口部面積を変更してい
る。遮熱管108の略鉛直方向上下部の周壁に夫々形成
された開口部108a、108bにおいて、上部におけ
る開口部108aの面積A1 が下部における開口部10
8bの面積A2 より大きく、すなわち、A1 >A2 とな
るように形成されている。
【0028】従来の遮熱管の構成では、フィルタ104
の再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子の燃焼
が進むと、自然対流によって再生用空気は下面における
開口部108bから導入され上面における開口部108
aから排出されるようになるが、再生用空気はヒータ及
び排気微粒子の燃焼によって加熱され膨張する。つま
り、フィルタ104の再生用空気は、遮熱管108に導
入されたときの体積よりも、遮熱管108から排出され
るときの体積の方が大きくなっている。そのため、遮熱
管108における略鉛直方向上下部に形成された開口部
108a、108bの面積が同一であると、上部におけ
る開口部108aから排出される再生用空気の排出(抜
け)が悪くなり、遮熱管108の上部に再生用空気が滞
留してしまい、この付近のフィルタ104に堆積した排
気微粒子の燃焼除去が不十分になるおそれがある。
の再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子の燃焼
が進むと、自然対流によって再生用空気は下面における
開口部108bから導入され上面における開口部108
aから排出されるようになるが、再生用空気はヒータ及
び排気微粒子の燃焼によって加熱され膨張する。つま
り、フィルタ104の再生用空気は、遮熱管108に導
入されたときの体積よりも、遮熱管108から排出され
るときの体積の方が大きくなっている。そのため、遮熱
管108における略鉛直方向上下部に形成された開口部
108a、108bの面積が同一であると、上部におけ
る開口部108aから排出される再生用空気の排出(抜
け)が悪くなり、遮熱管108の上部に再生用空気が滞
留してしまい、この付近のフィルタ104に堆積した排
気微粒子の燃焼除去が不十分になるおそれがある。
【0029】しかし、本実施例のように、上部における
開口部108aの面積A1 を下部における開口部108
bの面積A2 よりも大きくすることで、再生用空気の排
出(抜け)が改善されるので、その結果、遮熱管108
上部における再生用空気中の酸素濃度の低下を軽減する
ことができる。すなわち、フィルタ104の上部に堆積
している排気微粒子の燃焼除去を促進することができる
ようになる。
開口部108aの面積A1 を下部における開口部108
bの面積A2 よりも大きくすることで、再生用空気の排
出(抜け)が改善されるので、その結果、遮熱管108
上部における再生用空気中の酸素濃度の低下を軽減する
ことができる。すなわち、フィルタ104の上部に堆積
している排気微粒子の燃焼除去を促進することができる
ようになる。
【0030】図6は、請求項5及び6記載の発明に係る
横置型の排気微粒子処理装置の一実施例における遮熱管
の詳細を示している。本実施例では、遮熱管108とフ
ィルタ104とが形成する間隙が、全周に渡って略均一
ではなく、上部における間隙aが下部における間隙bよ
りも大きく、すなわち、a>bとなるように形成されて
いる。具体的には、遮熱管108とフィルタ104を同
心円上に配置せず、フィルタ104を下方にオフセット
させることで、上部における間隙aが下部における間隙
bよりも大きく(a>b)なっている。但し、フィルタ
104をオフセットさせなくとも、遮熱管108の形状
を変更してa(上部間隙)>b(下部間隙)となるよう
にしても良い。
横置型の排気微粒子処理装置の一実施例における遮熱管
の詳細を示している。本実施例では、遮熱管108とフ
ィルタ104とが形成する間隙が、全周に渡って略均一
ではなく、上部における間隙aが下部における間隙bよ
りも大きく、すなわち、a>bとなるように形成されて
いる。具体的には、遮熱管108とフィルタ104を同
心円上に配置せず、フィルタ104を下方にオフセット
させることで、上部における間隙aが下部における間隙
bよりも大きく(a>b)なっている。但し、フィルタ
104をオフセットさせなくとも、遮熱管108の形状
を変更してa(上部間隙)>b(下部間隙)となるよう
にしても良い。
【0031】従来のように遮熱管とフィルタとが形成す
る間隙が全周に渡って略均一である場合には、フィルタ
104の再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子
の燃焼が進むと、自然対流によって再生用空気は下部に
おける開口部108bから導入され上部における開口部
108aから排出されるようになるが、フィルタ104
の上部付近では排気微粒子の燃焼による再生用空気中の
酸素濃度低下が著しく、この付近のフィルタ104に堆
積している排気微粒子の燃焼除去が不十分になるおそれ
がある。
る間隙が全周に渡って略均一である場合には、フィルタ
104の再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子
の燃焼が進むと、自然対流によって再生用空気は下部に
おける開口部108bから導入され上部における開口部
108aから排出されるようになるが、フィルタ104
の上部付近では排気微粒子の燃焼による再生用空気中の
酸素濃度低下が著しく、この付近のフィルタ104に堆
積している排気微粒子の燃焼除去が不十分になるおそれ
がある。
【0032】しかし、本実施例のように、遮熱管108
の上部における間隙aを下部における間隙bよりも大き
く(a>b)することで、フィルタ104の上部におけ
る再生用空気中の酸素量を確保し、フィルタ104の上
部に堆積している排気微粒子の燃焼除去を促進すること
ができる。図7は、請求項5及び7記載の発明に係る縦
置型の排気微粒子処理装置の一実施例における遮熱管の
詳細を示している。
の上部における間隙aを下部における間隙bよりも大き
く(a>b)することで、フィルタ104の上部におけ
る再生用空気中の酸素量を確保し、フィルタ104の上
部に堆積している排気微粒子の燃焼除去を促進すること
ができる。図7は、請求項5及び7記載の発明に係る縦
置型の排気微粒子処理装置の一実施例における遮熱管の
詳細を示している。
【0033】本実施例では、遮熱管108とフィルタ1
04とが形成する間隙が、フィルタ104の全長に渡っ
て略均一ではなく、上部(排気下流側)における間隙c
が下部(排気上流側)における間隙dよりも大きく、す
なわち、c>dとなるように形成されている。具体的に
は、フィルタ104が略同一直径を有しているのに対
し、遮熱管108の形状を截頭円錐形状にすることで、
c(上部間隙)>d(下部間隙)となっている。
04とが形成する間隙が、フィルタ104の全長に渡っ
て略均一ではなく、上部(排気下流側)における間隙c
が下部(排気上流側)における間隙dよりも大きく、す
なわち、c>dとなるように形成されている。具体的に
は、フィルタ104が略同一直径を有しているのに対
し、遮熱管108の形状を截頭円錐形状にすることで、
c(上部間隙)>d(下部間隙)となっている。
【0034】従来の遮熱管の構成では、フィルタ104
の再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子の燃焼
が進むと、自然対流によってフィルタと遮熱管の間隙中
を再生用空気が下部開口部108gから上部開口部10
8fに向けて流動する。この自然対流によってフィルタ
104に再生用空気が供給されるが、再生用空気中の酸
素は上部に向かうにつれ排気微粒子の燃焼によって消費
され、その結果、酸素濃度が低下する。このため、酸素
濃度が低下した上部開口部108f付近の排気微粒子の
燃焼除去が不十分になるおそれがある。
の再生処理を行う際に、堆積している排気微粒子の燃焼
が進むと、自然対流によってフィルタと遮熱管の間隙中
を再生用空気が下部開口部108gから上部開口部10
8fに向けて流動する。この自然対流によってフィルタ
104に再生用空気が供給されるが、再生用空気中の酸
素は上部に向かうにつれ排気微粒子の燃焼によって消費
され、その結果、酸素濃度が低下する。このため、酸素
濃度が低下した上部開口部108f付近の排気微粒子の
燃焼除去が不十分になるおそれがある。
【0035】しかし、本実施例のように、遮熱管108
とフィルタ104とが形成する間隙が、上部間隙c>下
部間隙dとなるようにすることで、フィルタ104の上
部開口部108f付近における再生用空気中の酸素量を
確保し、排気微粒子の燃焼除去を促進することができ
る。
とフィルタ104とが形成する間隙が、上部間隙c>下
部間隙dとなるようにすることで、フィルタ104の上
部開口部108f付近における再生用空気中の酸素量を
確保し、排気微粒子の燃焼除去を促進することができ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、遮熱管の略鉛直方向上下部及び略水平方向
両側部に、夫々その内周と外周とを連通し、かつ、遮熱
管中心軸と略平行に所定長さを有する開口部を形成した
ので、遮熱管に内包されるフィルタの上部にも十分な再
生用空気を供給することが可能となり、上部開口部付近
のフィルタに堆積している排気微粒子の燃焼除去が促進
され、その結果、フィルタの再生処理効率も向上させる
ことができる。
明によれば、遮熱管の略鉛直方向上下部及び略水平方向
両側部に、夫々その内周と外周とを連通し、かつ、遮熱
管中心軸と略平行に所定長さを有する開口部を形成した
ので、遮熱管に内包されるフィルタの上部にも十分な再
生用空気を供給することが可能となり、上部開口部付近
のフィルタに堆積している排気微粒子の燃焼除去が促進
され、その結果、フィルタの再生処理効率も向上させる
ことができる。
【0037】請求項2記載の発明によれば、遮熱管の周
壁に内周と外周とを連通し、かつ、遮熱管軸方向の一端
から他端に向かって螺旋状に連なる開口部を形成したの
で、遮熱管に内包されるフィルタの上部にも十分な再生
用空気を供給することが可能となり、上部開口部付近の
フィルタに堆積している排気微粒子の燃焼除去が促進さ
れ、その結果、フィルタの再生処理効率も向上させるこ
とができる。
壁に内周と外周とを連通し、かつ、遮熱管軸方向の一端
から他端に向かって螺旋状に連なる開口部を形成したの
で、遮熱管に内包されるフィルタの上部にも十分な再生
用空気を供給することが可能となり、上部開口部付近の
フィルタに堆積している排気微粒子の燃焼除去が促進さ
れ、その結果、フィルタの再生処理効率も向上させるこ
とができる。
【0038】請求項3記載の発明によれば、遮熱管の内
壁面にその内方に向かって突出した突起部を複数形成し
たので、遮熱管とフィルタとの間隙を流れる再生用空気
の自然対流が乱流となり、かかる間隙中の再生用空気の
攪拌を促進することができるため、間隙中に存在する酸
素を有効に使うことができる。また、突起部による再生
熱の輻射作用を利用することで、フィルタに堆積してい
る排気微粒子の燃焼除去を促進することも可能となる。
壁面にその内方に向かって突出した突起部を複数形成し
たので、遮熱管とフィルタとの間隙を流れる再生用空気
の自然対流が乱流となり、かかる間隙中の再生用空気の
攪拌を促進することができるため、間隙中に存在する酸
素を有効に使うことができる。また、突起部による再生
熱の輻射作用を利用することで、フィルタに堆積してい
る排気微粒子の燃焼除去を促進することも可能となる。
【0039】請求項4記載の発明によれば、遮熱管の略
鉛直方向上下部に、夫々その内周と外周とを連通し、か
つ、遮熱管中心軸と略平行に所定長さを有する開口部を
形成し、上部開口部面積が下部開口部面積よりも大とな
るように形成したので、再生用空気の排出、すなわち、
抜けが改善され、その結果、遮熱管上部における再生用
空気中の酸素濃度の低下を低減することができ、フィル
タの上部に堆積している排気微粒子の燃焼除去を促進す
ることができる。
鉛直方向上下部に、夫々その内周と外周とを連通し、か
つ、遮熱管中心軸と略平行に所定長さを有する開口部を
形成し、上部開口部面積が下部開口部面積よりも大とな
るように形成したので、再生用空気の排出、すなわち、
抜けが改善され、その結果、遮熱管上部における再生用
空気中の酸素濃度の低下を低減することができ、フィル
タの上部に堆積している排気微粒子の燃焼除去を促進す
ることができる。
【0040】請求項5記載の発明によれば、遮熱管とフ
ィルタとが形成する間隙が、鉛直方向上方に向かうにつ
れ広がるように形成したので、フィルタの上部における
再生用空気中の酸素量を確保でき、フィルタの上部に堆
積している排気微粒子の燃焼除去を促進することができ
る。請求項6記載の発明によれば、遮熱管の中心に対し
フィルタの中心が鉛直方向下方にオフセットしているの
で、遮熱管とフィルタとが形成する間隙が鉛直方向上方
に向かうにつれ広くなり、フィルタの上部における再生
用空気中の酸素量を確保でき、フィルタの上部に堆積し
ている排気微粒子の燃焼除去を促進することができる。
ィルタとが形成する間隙が、鉛直方向上方に向かうにつ
れ広がるように形成したので、フィルタの上部における
再生用空気中の酸素量を確保でき、フィルタの上部に堆
積している排気微粒子の燃焼除去を促進することができ
る。請求項6記載の発明によれば、遮熱管の中心に対し
フィルタの中心が鉛直方向下方にオフセットしているの
で、遮熱管とフィルタとが形成する間隙が鉛直方向上方
に向かうにつれ広くなり、フィルタの上部における再生
用空気中の酸素量を確保でき、フィルタの上部に堆積し
ている排気微粒子の燃焼除去を促進することができる。
【0041】請求項7記載の発明によれば、遮熱管或い
はフィルタを略截頭円錐形状に形成したので、フィルタ
の上部における再生用空気中の酸素量を確保でき、フィ
ルタの上部に堆積している排気微粒子の燃焼除去を促進
することができる。
はフィルタを略截頭円錐形状に形成したので、フィルタ
の上部における再生用空気中の酸素量を確保でき、フィ
ルタの上部に堆積している排気微粒子の燃焼除去を促進
することができる。
【図1】 請求項1記載の発明に係る遮熱管の一実施例
で、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図
で、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は底面図
【図2】 請求項2記載の発明に係る遮熱管の一実施例
で、(a)は正面図、(b)は側面図
で、(a)は正面図、(b)は側面図
【図3】 請求項3記載の発明に係る遮熱管の一実施例
で、(a)は正面図、(b)は側面図
で、(a)は正面図、(b)は側面図
【図4】 同上の他の実施例で、(a)は正面図、
(b)は側面図
(b)は側面図
【図5】 請求項4記載の発明に係る遮熱管の一実施例
で、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は側面
図、(d)は底面図
で、(a)は正面図、(b)は上面図、(c)は側面
図、(d)は底面図
【図6】 請求項5及び6の発明に係る遮熱管の一実施
例で、(a)は正面図、(b)は側面図
例で、(a)は正面図、(b)は側面図
【図7】 請求項7記載の発明に係る遮熱管の一実施例
で、(a)は上面図、(b)は側面図
で、(a)は上面図、(b)は側面図
【図8】 従来の排気微粒子処理装置の全体図(横置
型)
型)
【図9】 同上の遮熱管の詳細で、(a)は正面図、
(b)は側面図、(c)は底面図
(b)は側面図、(c)は底面図
【図10】 従来の排気微粒子処理装置の全体図(縦置
型)
型)
【図11】 同上の遮熱管の詳細で、(a)は上面図、
(b)は側面図
(b)は側面図
【図12】 再生タイマの制御内容を示すフローチャート
101 排気通路 104 フィルタ 105 ヒータ 108 遮熱管 108a〜108g 開口部 109a、109b 突起部
Claims (7)
- 【請求項1】内燃機関の排気通路に略水平に介装され、
排気中の排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタ
に堆積した排気微粒子を燃焼除去することでフィルタを
再生する再生手段と、前記フィルタの外周部を所定間隔
有して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃焼除去を促進する
遮熱管と、を有する内燃機関の排気微粒子処理装置にお
いて、前記遮熱管の略鉛直方向上下部及び略水平方向両
側部の周壁に、夫々その内周と外周とを連通し、かつ、
遮熱管中心軸と略平行な所定長さを有する開口部を形成
したことを特徴とする内燃機関の排気微粒子処理装置。 - 【請求項2】内燃機関の排気通路に介装され、排気中の
排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに堆積し
た排気微粒子を燃焼除去することでフィルタを再生する
再生手段と、前記フィルタの外周部を所定間隔を有して
覆い、輻射熱で排気微粒子の燃焼除去を促進する遮熱管
と、を有する内燃機関の排気微粒子処理装置において、
前記遮熱管の周壁に、その内周と外周とを連通し、か
つ、遮熱管軸方向の一端から他端に向かって螺旋状に連
なる開口部を形成したことを特徴とする内燃機関の排気
微粒子処理装置。 - 【請求項3】内燃機関の排気通路に介装され、排気中の
排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに堆積し
た排気微粒子を燃焼除去することでフィルタを再生する
再生手段と、前記フィルタの外周部を所定間隔を有して
覆い、輻射熱で排気微粒子の燃焼除去を促進する遮熱管
と、を有する内燃機関の排気微粒子処理装置において、
前記遮熱管の内壁面に、その内方に向かって突出した突
起部を複数形成したことを特徴とする内燃機関の排気微
粒子処理装置。 - 【請求項4】内燃機関の排気通路に略水平に介装され、
排気中の排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタ
に堆積した排気微粒子を燃焼除去することでフィルタを
再生する再生手段と、前記フィルタの外周部を所定間隔
を有して覆い、輻射熱で排気微粒子の燃焼除去を促進す
る遮熱管と、を有する内燃機関の排気微粒子処理装置に
おいて、前記遮熱管の略鉛直方向上下部に、夫々その内
周と外周とを連通し、かつ、遮熱管中心軸と略平行に所
定長さを有する開口部を形成し、上部開口部面積が下部
開口部面積よりも大となるように形成したことを特徴と
する内燃機関の排気微粒子処理装置。 - 【請求項5】内燃機関の排気通路に介装され、排気中の
排気微粒子を捕集するフィルタと、該フィルタに堆積し
た排気微粒子を燃焼除去することでフィルタを再生する
再生手段と、前記フィルタの外周部を所定間隔を有して
覆い、輻射熱で排気微粒子の燃焼除去を促進する遮熱管
と、を有する内燃機関の排気微粒子処理装置において、
前記遮熱管とフィルタとが形成する間隙が、鉛直方向上
方に向かうにつれ広がるように形成したことを特徴とす
る内燃機関の排気微粒子処理装置。 - 【請求項6】前記フィルタを略水平に配置し、前記遮熱
管の中心軸に対しフィルタの中心軸を略鉛直方向下方に
オフセットしたことを特徴とする請求項5記載の内燃機
関の排気微粒子処理装置。 - 【請求項7】前記フィルタを略鉛直に配置し、前記遮熱
管或いはフィルタを略截頭円錐形状に形成したことを特
徴とする請求項5記載の内燃機関の排気微粒子処理装
置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26330395A JP3201230B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | 内燃機関の排気微粒子処理装置 |
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JP26330395A JP3201230B2 (ja) | 1995-10-11 | 1995-10-11 | 内燃機関の排気微粒子処理装置 |
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JPH09105323A (ja) | 1997-04-22 |
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