JP3201125U7 - - Google Patents

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本考案は、山間部や里山等から人の居住地域や農作物の耕作場所などへ鹿や猪等の獣が進入して来るのを防ぐために設置される侵入防止フェンスを、倒木や積雪などの外力から護るためのフェンスプロテクターに関する。
山間部や里山等においては人が生活をする居住地域や耕作区域にまで猪や鹿などの獣が侵入してきて農作物を荒らしたり人を襲ったりする等の問題を起こすことがあるため、山あいと居住区域や耕作地域の境界等に前記獣の侵入防止フェンスを設置することがある。
前記のような獣の進入防止フェンスが設置される界隈は、山あいであることもあって降雪量の多い地域や場所が多いが、設置されたフェンスが積雪等によって倒れる倒木の打撃を受けて損壊することが問題となっている。
また、前記フェンスは倒木だけではなく根雪となるような積雪による雪圧に耐え切れず変形したり、損壊してしまうことも知られている。
上記の倒木によるフェンスの損壊や積雪によるフェンスの変形、損壊に対しては有効な手立てはなく、損壊や変形のつどフェンスを取替えているのが現状である。因みに、フェンスに係る特許文献1〜3などに開示された落石防護柵では倒木や積雪によるフェンス損壊を防ぐことはできない。
しかるに、現場が市街地から離れた山あい部であると、損壊したフェンスの発見が遅れたりその取替えもままならず、この結果、獣等の進入防止という所期の目的を達成できないという問題になっている。
特許第4874925号公報 特開2014−1523号公報 特許4879819号公報
本考案は、山間部や里山等と人の居住区域や耕作区域等の境界部などの山あいに設置された獣の進入防止フェンスが倒木などによって損壊されないように作用するフェンスプロテクターを提供することを、課題とする。
上記課題を解決することを目的としてなされた本考案フェンスプロテクターの構成は、適宜間隔で建てられた複数本の支柱列における各隣り合う2本を1組とする各組の支柱に、細い鋼棒を編目状に溶接したフェンス体の左右側部を固定して各支柱に夫々に前記フェンス体を取付けてなる進入防止フェンスにおいて、防護用の鋼索を、前記各支柱における始端の支柱上端部から終端の支柱上端部に渡るように張架すると共に、各支柱間の鋼索を、各フェンス体の上縁より上位に位置付けて各支柱の上端部に固定し、かつ前記各支柱間にある鋼索とその間のフェンス体の上縁とを、その鋼索の長さ方向の少なくとも2箇所において、クランプ等の結合金具で結束したことを特徴とする。
本考案では、各支柱間にある鋼索とその間のフェンス体の上縁とを、その鋼索の長さ方向も複数箇所において、クランプ等の結合金具で結束したことを特徴とする。
本考案を適用できる進入防止フェンスには、針金を編成したネット状フェンスや鋼板をパンチプレスで網目状に抜いたパンチングメダルフェンスやエキスパンドメタルフェンスなどのフェンスがある。
本考案は、複数本の支柱列に支持させて設置した進入防止フェンスにおいて、前記支柱列の始端から終端迄の各支柱に防護用の鋼索が通って渡るように張架すると共に、各支柱間の鋼索を前記フェンスの上縁より上位に位置付けて各支柱の上端部に固定することにより、倒木等を前記張架鋼索で受け止め倒木等によって前記フェンスが損壊されるのを防ぐフェンスプロテクターに形成したから、前記フェンスが倒木等に遭っても、そのフェンスの損壊を未然に防ぐことができる。
本考案フェンスプロテクターを設けた進入防止フェンスの主要部の正面図。 図1のフェンスプロテクターを設けたフェンスの平面図。 図1のフェンスプロテクターを設けたフェンスの右側面図。
次に、本考案の実施の形態例について、図を参照して説明する。
図1〜図3において、1は、この実施例では約2500mm芯々間の間隔で地表Gに立設されたフェンス用の支柱であり、核支柱1には鋼管等のパイプ材が用いられるが、パイプ材以外、例えば型鋼等による支柱1もある。
各支柱1は、地中に埋設された基礎、ここでは基礎鋼管2に核支柱の下端部を結合して立設されている。支柱1を立設する基礎には、前記鋼管2の他、コンクリート製の基礎もある。
3,31は、上記支柱に対し取付けられて進入防止フェンスGFを形成する溶接金網(本考案ではフェンス体ともいう)で、図の例では左右幅が約2700mm、高さが約1100mmの外形を有する金網3,31の2枚を、2本の支柱1,1にUボルト等の取付金具4により取付けている。
上記金網3,31はその両端部の縦線材のピッチが、中間部の縦線材のピッチより小さく形成されたタイプの金網であるが、本考案に用いる金網は、上記は一例であって、上記金網以外の金網を用いることができる。上下の金網3と31はその接合部をクランプ等の連結金具3aにより結束されている。
上記金網(フェンス体)3,31により形成されたフェンスGFは、図示した例では下位の金網31の下端部前方(又は後方)の地表Gに、図2に示すようにグランド金網32が張設されている。グランド金網32の先端部は、等ピッチでアンカー材33により地表Gに止められており、上記支柱1からアンカー材33までの構成により、本考案プロテクターを適用する進入防止フェンスGFの一例を形成する。
本考案フェンスプロテクターは次の構成を備えたものである。
図において、11は各支柱1の上端にネジ式や溶着などの結合手段により装着したキャップ体で、このキャップ体11には、バンド状乃至帯状、又は埋め込みや溶接等の形態で当該キャップ体11に結合され、後述するワイヤロープWRを通して保持できるように形成されたロープ止金具12が設けられている。
前記フェンスGFにおける各支柱1が備えた各ロープ止金具12には、前記支柱1の始端側から終端側の支柱1に向けて張架されるワイヤロープWRが夫々に通され、各支柱1の止金具12において当該止金具12に保持されることにより、前記ワイヤロープWRはフェンスGFの全長に亘り各支柱1に夫々に強固に結合される。
各支柱1において通過部分が各止金具12に強固に結束された前記ロープWRの始端側と終端側は、夫々に、フェンスGFの一端側と他端側の支柱1,1に固定するか、又は、それらの支柱近傍やその他の場所に別設したアンカー部材(図示せず)に固定される。
図示した例では、フェンスGFにおいて、2本の支柱1,1の間に位置したワイヤロープWRは、先に述べた連結金具3aと同様の複数の結合金具13によって金網3の上端にある横線材に結合されている。
本考案プロテクターでは、ワイヤロープWRと金網3の上端縁を結合しない形態のものである。この場合には、例えば、キャップ体11を長めに形成してロープ止金具12の位置を金網3の上端縁から図1の場合より大きく離間させることが好ましい。
上記のように、設置された進入防止フェンスGF金網3の上方に、各支柱1によって固定されたワイヤロープWRを当該フェンスGFの全長に亘つて設けることにより、フェンスプロテクターとしたから、仮に、このフェンスGFに上方から倒木が倒れ込んで来ても、その荷重はワイヤロープWRが支持,吸収するから、従来のようにフェンス自体が傷んでしまうことはない。
またワイヤロープWRと金網3の上端縁を結合金具13で結合したタイプのフェンスプロテクターでは、倒木による荷重のほか、積雪による荷重もワイヤロープが支えることとなって積雪によるフェンスの変形に対する抑止効果もある。
本考案は以上の通りであって、山あいと居住区域や耕作地等との境界部等に設けられる獣の進入防止フェンスの倒木や積雪等による損壊,変形を防ぐことができるから、きわめて有用である。
1 フェンスの支柱
2 基礎鋼管
3,31 上,下の金網(上下のフェンス体)
3a 連結
32 グランド
33 アンカー部材
WR ワイヤロープ(鋼索)
11 キャップ体
12 ロープ止
13 結合

Claims (2)

  1. 適宜間隔で建てられた複数本の支柱列における各隣り合う2本を1組とする各組の支柱に、細い鋼棒を網目状に溶接したフェンス体の左右側部を固定して各支柱に夫々に前記フェンス体を取付けてなる進入防止フェンスにおいて、防護用の鋼索を、前記各支柱列における始端の支柱上端部から終端の支柱上端部に渡るように張架すると共に、各支柱間の鋼索を、各フェンス体の上縁より上位に位置付けて各支柱の上端部に固定し、かつ前記各支柱間にある鋼索とその間のフェンス体の上縁とを、その鋼索の長さ方向の少なくとも2箇所において、クランプ等の結合金具で結束したことを特徴とするフェンスプロテクター。
  2. フェンス体は、鋼板をパンチプレスで網目状に抜いたパンチングメダルフェンス、エキスパンドメタルフェンスのいずれかのフェンス体である請求項1に記載のフェンスプロテクター。
JP2015004611U 2015-09-10 2015-09-10 フェンスプロテクター Active JP3201125U (ja)

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