JP3200816U - 青果物または花卉類の鮮度保持材 - Google Patents

青果物または花卉類の鮮度保持材 Download PDF

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Abstract

【課題】包装された青果物または花卉類の温度変化にも対応して鮮度を保持することができ、かつ、安全性を確保することができる青果物または花卉類の鮮度保持材を提供する。【解決手段】青果物または花卉類の劣化を抑制し、経口または皮膚接触しても安全な添加剤2が、多孔質の担持体3に担持されてなる青果物または花卉類の鮮度保持材1である。添加剤2が、粒子状となされた担持体3に担持されて2枚のシート状の包材4間に封入されてなる。添加剤2が、粒子状又はシート状となされた担持体3に担持されてなる。担持体3がヤシ殻活性炭からなる。【選択図】図1

Description

本考案は、収穫後に包装された青果物または花卉類が、加工後から消費者に提供されるまでの間に劣化するのを防止するための青果物または花卉類の鮮度保持材に関するものである。
一般に、青果物や花卉類は、収穫直後の新鮮な状態で消費者へと提供されることが望ましい。
しかし、実際には、青果物や花卉類自身から蒸泄されるエチレンガス、水分、その他各種の成分等が、箱詰めまたは袋詰めされた包装容器内に充満する。特に、青果物や花卉類を収穫した際の切口からは、大量の蒸泄成分が発生するため、収穫後に製品として包装した包装容器内には、これら青果物や花卉類からの蒸泄成分が充満し易くなる。したがって、これら蒸泄成分の影響で、貯蔵、輸送、陳列等の各流通販売過程で、青果物または花卉類は、酸化変色したり、腐敗したり、萎びたり、カビが生えたりして鮮度が低下してしまうこととなる。
そこで、従来より、このような鮮度低下を防止するために、吸着材料によって蒸泄成分を吸着して鮮度の低下を防止する鮮度保持材(例えば、特許文献1および2参照)や、エチレンガス等を分解する有効成分により鮮度の低下を防止する鮮度保持材(例えば、特許文献3ないし5参照)が提案されている。
実開昭61−197891号公報 実開平3−129084号公報 特開2005−60278号公報 特開2008−271892号公報 特開2013−226090号公報
しかし、上記従来の吸着材料による鮮度保持材の場合、鮮度を低下させる原因となるエチレンガス等の蒸泄成分を吸着する際に、青果物または花卉類から蒸泄される水分も吸着してしまうため、青果物または花卉類は、瑞々しさを失い易くなる。特に、葉物の青果物や花卉類の花びらなどは、萎び易くなってしまう。また、青果物または花卉類からの蒸泄成分を吸着する際に、水分を吸着せずに、鮮度を低下させる原因となるエチレンガス等だけを吸着するような選択的な吸着をすることができないので、エチレンガス等の除去効率が優れているとは言い難い。
一方、上記従来のエチレンガス等の分解能を有する有効成分による鮮度保持材の場合、エチレンガス等の蒸泄成分を分解することはできるが、青果物または花卉類から蒸泄される水分を除去分解することができないので、青果物または花卉類が、収穫後から消費者へと供給されるまでの間に、何らかの原因で温度変化を生じる環境に曝されたような場合には、包装容器内に結露水が生じることとなり、この結露水によるカビの発生などが懸念されることとなってしまう。特に、青果物または花卉類は、収穫後から消費者へと提供されるまでの間に、冷蔵貯蔵、冷蔵輸送、冷蔵陳列などによって冷やされることもあれば、出荷競り作業時、荷物の積み替え作業時、購入後の商品を持ち帰る際の運搬作業時などによって冷蔵温度以上の雰囲気に晒してしまうこともあり、消費者の手に届くまでの間に幾度かの温度変化を経ることとなるため、上記従来のエチレンガス等の分解能を有する有効成分による鮮度保持材の場合は、このような温度変化に対応できない。また、万が一このような結露水に有効成分が溶けて青果物または花卉類に付着するようなことがあると、有効成分の種類によっては、このような青果物または花卉類を口にしたり触れたりする消費者の安全性を脅かすことになってしまう。
本考案は、係る実情に鑑みてなされたものであって、包装された青果物または花卉類の温度変化にも対応して鮮度を保持することができ、かつ、安全性を確保することができる青果物または花卉類の鮮度保持材を提供することを目的としている。
上記課題を解決するための本考案の青果物または花卉類の鮮度保持材は、青果物または花卉類の劣化を抑制し、経口または皮膚接触しても安全な添加剤が、多孔質の担持体に担持されてなるものである。
上記青果物または花卉類の鮮度保持材において、前記添加剤が、粒子状となされた担持体に担持されて2枚のシート状の包材間に封入されてなるものであってもよい。
上記青果物または花卉類の鮮度保持材において、前記添加剤が、シート状となされた担持体に担持されてなるものであってもよい。
上記青果物または花卉類の鮮度保持材において、担持体がヤシ殻活性炭からなるものであってもよい。
上記青果物または花卉類の鮮度保持材において、0.3g〜20gの担持体に対して添加剤が、担持体:添加剤=1:0.1〜1:2.5の重量比で担持されてなるものであってもよい。
上記青果物または花卉類の鮮度保持材において、1つの有効面積の大きさが1〜225cmの面積のシート状となされたものであってもよい。
上記青果物または花卉類の鮮度保持材において、添加剤が、重曹、リン酸、シュウ酸、次亜塩素酸ナトリウム、硫酸カリウム、二酸化塩素、酸化カルシウム、ニッケル粒子、銀粒子、過マンガン酸カリウム、臭素酸カリウムから選択される少なくとも1種以上であるものであってもよい。
以上述べたように、本考案の青果物または花卉類の鮮度保持材によると、青果物または花卉類の劣化を抑制し、経口または皮膚接触しても安全な添加剤を多孔質の担持体に担持させているので、包装容器内の雰囲気が乾燥してくるような状況では、担持体が包装容器内の水分をさらに吸着して乾燥を加速させるようなことにはならず、担持体に担持された添加剤が、当該包装容器内に蒸泄される青果物または花卉類からのエチレン等の蒸泄成分を分解して、当該青果物または花卉類の鮮度を保持する。
一方、包装容器内の雰囲気が飽和してくるような状況では、担持体が、飽和容器内に結露した結露水を吸着するとともに、添加剤が、結露水以外のエチレン等の蒸泄成分を分解して、包装容器内でのカビの発生や青果物または花卉類の劣化を防止することとなる。
また、青果物または花卉類の劣化を抑制する成分として経口または皮膚接触しても安全な添加剤を使用しているため、当該添加剤が万が一、包装容器内の結露水に溶けて青果物または花卉類に付着するようなことがあったとしても、青果物または花卉類は、消費者が触れたり口にしたりしても問題の無い安全性を確保することができることとなる。
(a)は本考案に係る青果物たまは花卉類の鮮度保持材の全体構成の概略を示す一部切欠き斜視図、(b)は同図(a)のI-I線断面図、(c)は同鮮度保持材の部分拡大断面図である。 (a)は本考案に係る青果物または花卉類の鮮度保持材の他の実施の形態を示す斜視図、(b)は同鮮度保持材の部分拡大断面図である。
以下、本考案の実施例を具体的に説明するが、本考案はこれらの実施例に限定されるものではない。
図1は青果物または花卉類の鮮度保持材1の全体構成の概略を示している。
すなわち、この鮮度保持材1は、青果物または花卉類の劣化を抑制し、経口または皮膚接触しても安全な添加剤2を、多孔質の担持体3に担持させて構成されている。
添加剤2としては、青果物の場合は、経口しても安全なものが使用され、花卉類の場合には皮膚接触しても安全なものが使用される。このような添加剤2としては、日本国内で使用が認められている指定添加物および既存添加物の中から、青果物または花卉類の劣化を抑制する効果が認められるものが使用される。これらの添加剤2は、1種であってもよいし、複数種類を組合せて使用するものであってもよい。複数種類を組み合わせて使用する場合、各添加剤2を混合する割合としては、特に限定されるものではなく、必要に応じて適宜の割合で混合される。なお、それぞれの効果が発揮されるように、複数種類を組合せて使用する場合の1種類の使用量は、5重量%以上となるように使用することが好ましい。ただし、蒸泄成分を吸着するタイプの添加剤2は、担持体3と機能が重複してしまうので、蒸泄成分を分解するタイプの添加剤2と併用する場合にのみ使用することができる。この場合、蒸泄成分を吸着するタイプの添加剤2は、吸着能力が高いので、蒸泄成分を分解するタイプの添加剤2のように5重量%以上となるように使用しなくても良く、3重量%以上の使用量であれば、使用することができる。
この添加剤2としては、具体的には、亜塩素酸水、亜塩素酸ナトリウム、亜酸化窒素、アジピン酸、アセチル化アジピン酸架橋デンプン、アセチル化酸化デンプン、アセチル化リン酸架橋デンプン、アセトン、アゾキシストロビン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、アンモニア、イオン交換樹脂、イマザリル、塩化アンモニウム、塩化マグネシウム、オルトフェニルフェノール、オルトフェニルフェノールナトリウム、過酸化水素、過酸化ベンゾイル、過酸化アンモニウム、クエン酸、クエン酸カルシウム、クエン酸三ナトリウム、グリシン、グリセリン脂肪酸エステル、グルコノデルタラクトン、グルコン酸カリウム、グルコン酸ナトリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、高度サラシ粉、コンドロイチン硫酸ナトリウム、酢酸エチル、酢酸デンプン、酢酸ナトリウム、酢酸ビニル樹脂、酸化デンプン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、次亜塩素酸水、次亜塩素酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ジフェニル、シュウ酸、臭素酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、ショ糖脂肪酸エステル、シリコーン樹脂、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、D−ソルビトール、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム(無水)、炭酸カルシウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウム、チアベンダゾール、チアミン塩酸塩、チアミンラウリル硫酸塩、ナタマイシン、ナトリウムメトキシド、二酸化硫黄、二酸化塩素、二酸化炭素、乳酸カリウム、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋デンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルデンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ピペロニルドフキシド、氷酢酸、ピリメタニル、ピロ亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、ピロリン酸四カリウム、ピロリン酸二水素カルシウム、ピロリン酸二水素二ナトリウム、ピロリン酸四ナトリウム、フェロシアン化物、325−1フェロシアン化カリウム、325−2フェロシアン化カルシウム、325−3フェロシアン化ナトリウム、フルジオキソニル、プロピレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルポリピロリドン、ポリリン酸カリウム、ポリリン酸ナトリウム、D−マンニトール、メタリン酸カリウム、メタリン酸ナトリウム、モルホリン脂肪酸塩、硫酸アルミニウムアンモニウム、硫酸アルミニウムカリウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、リン酸、リン酸架橋デンプン、リン酸化デンプン、リン酸三カリウム、リン酸三カルシウム、リン酸三マグネシウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸モノエステル化リン酸架橋デンプン、アスペルギルステレウス糖たん白質、イナワラ灰抽出物、オゾン、オリゴガラクチュロン酸、オレガノ抽出物、海藻灰抽出物、カオリン、花こう班岩、活性炭、活性白土、カラシ抽出物、カラメルI〜IV、カワラヨモギ抽出物、カンゾウ油性抽出物、キトサン、金、銀、クリストバル石、グルコサミン、くん液、ケイソウ土、高級脂肪酸、酵母細胞壁、骨炭、ゴマ柄灰抽出物、サバクヨモギシードガム、酸性白土、酸素、シクロデキストリン、ショウガ抽出物、しらこたん白抽出物、水素、生石灰、セイヨウワサビ抽出物、タルク、タンニン(抽出物)、窒素、チャ乾留物、チャ抽出物、ツヤプリシン(抽出物)、鉄、銅、トウガラシ水性抽出物、トレハロース、ナフサ、ニッケル、焙煎コメヌカ抽出物、焙煎ダイズ抽出物、白金、パーライト、パラジウム、ヒアルロン酸、微結晶セルロース、微小繊維セルロース、ひる石、フィチン酸、フィチン(抽出物)、ブタン、ブドウ果皮抽出物、ブドウ種子抽出物、プルラン、プロパン、粉末セルロース、ヘキサン、ヘリウム、ベントナイト、ε−ポリリシン、未焼成カルシウム、モウソウチク乾留物、モウソウチク抽出物、木材チップ、木炭、木灰、木灰抽出物、ユッカフォーム抽出物、ラクトフェリン濃縮物、流動パラフィン、リンターセルロース、ルテニウム、等が挙げられる。
担持体3としては、多孔質のものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、活性炭、ケイソウ土、活性白土、酸性白土、アルミナ、骨灰などの各種の材料を使用することができる。コストおよび性能の面から、活性炭のうち、ヤシ殻活性炭を使用することがより好ましい。ただし、担持体3は、吸湿した水分等を加熱しなければ放出しないシリカゲルのようなものではなく、冷蔵温度から常温の範囲で吸放湿可能な多孔質のものが用いられる。
担持体3に添加剤2を担持させる方法としては、添加剤2が液体の場合には、担持体3に含浸させるだけでよい。含浸方法としては、浸漬によって含浸させるものであってもよいし、スプレーによる塗布によって含浸させるものであってもよい。添加剤2が固体の場合には、溶媒に溶解させて液体にした後、上記したように含浸させる。溶媒に溶解しない場合は、微細化した固体の添加剤2が溶媒中に分散したコロイド溶液を調製し、このコロイド溶液を担持体3に含浸させることで担持体3に担持させる。溶媒としては、水、エタノール等の低級アルコール、ひまし油等の低級不飽和脂肪酸、上記した液体の添加剤などを用いることができる。添加剤2が気体の場合、溶媒とともに担持体3に吸着させる。
担持体3に担持させる添加剤2の量としては、担持体3の重量1に対して添加剤2の重量(溶媒の重量を含まない)が0.1〜2.5となるように担持させる。添加剤2を担持させた担持体3は、その後、乾燥させて使用する。
ただし、青果物または花卉類が有する水分量よりも乾燥させてしまうと、鮮度保持材1を包装容器内で使用した際、添加剤2が放出され難くなるとともに、包装容器内の水分等を担持体3が吸着して過度に乾燥させてしまうこととなる。したがって、担持体3が塊になって取り扱い性が低下しない程度まで乾燥させれば、青果物または花卉類自身が有する水分量程度に水分を含んだ状態まで乾燥させるだけで十分である。特に、担持体3は、吸水率が高いので、小分けされた青果物、葉物の青果物、あるいは水分量の多い青果物を封入した包装容器内に鮮度保持材1を入れて使用する場合、鮮度保持材1が必要以上に乾燥されていると、包装容器内の空間が乾燥され、当該空間へと青果物が水分を放出しようとすることとなり、変色やカビといった劣化は防止できても、水分が抜け易くなって萎び易くなってしまう。
したがって、担持体3は、添加剤2を担持させた状態で、青果物の水分量、すなわち、70〜95%、さらには85〜90%の水分量を有するように調整されたものを使用することがより好ましい。このように水分量が多くなった場合であっても、ヤシ殻活性炭の場合、他の石炭活性炭等と比較しても灰分が少なく硬度が高いため、比較的流動性を維持し易く取り扱い性に優れ、添加剤2を担持させた担持体3が塊になったりすることなく、製造の支障になり難いといったメリットがある。特に、粒径が0.5mm以上の粒状に形成された粒状ヤシ殻活性炭を使用した場合には、より一層塊になり難くすることができ、水分量を多く形成した場合であっても、担持体3の流動性を維持することができる。
また、上記とは逆に、担持体3に、水分量を多くした添加剤2を担持させることで、一塊の団子状になった状態に形成してもよい。この場合、直径0.15mm未満の粉末状に形成された担持体3を使用することで、一塊の団子状に形成し易くすることができる。また、粉末状に形成された担持体3と、粒状となった担持体3とを混合して団子状に形成するものであってもよい。
このように添加剤2を担持させた担持体3は、外部から内部に対して透湿透水性を有し、内部から外部に対して透湿防水性を有する包材4でシート状に封入し、周囲を接着またはヒートシールして鮮度保持材1として構成される。この際、一つの鮮度保持材1に使用される担持体3の重量としては、0.3g〜20g(添加剤の重量を加えると0.45g〜55g)が好ましい。
この鮮度保持材1の大きさとしては、シート状に形成した有効面積が1〜225cmとなるように形成して使用される。この場合、有効面積は、上記したように外部から内部に対して透湿透水性を有し、内部から外部に対して透湿防水性を有する包材4によって、添加剤2を担持させた担持体3の両面を封入した場合、両面の合計面積が有効面積となる。また、片面に上記した包材4を使用し、もう片面に防湿防水性の包材4を使用した場合は、片面の面積が有効面積となる。この有効面積は、例えば、1cm当たりの担持体3の重量(添加剤2の重量を含む)にして0.1g/1cm〜0.45g/1cmとなるようにシート状に形成したものを使用することが好ましい。1cm当たりの担持体3の重量(添加剤2の重量を含む)は、カット野菜、カットネギのようにカットした断面積の大きいものの場合は、多く使用し、ジャガイモ、トマト、キュウリなとのように少ないものの場合は少なく使用する。
この鮮度保持材1の使用対象となる青果物としては、業務用または市販用として流通しているものであれば、特に限定されるものでなはく、例えば、ネギ、いちご、トマト、セロリ、ピーマン、しいたけ、バナナ、小松菜、大葉、ホウレンソウ、アスパラガス、ブロッコリー、パセリ、オクラ、カボチャ、カリフラワー、キャベツ、白菜、レタス、グリーンリーフ、ベビーリーフ、ルッコラ、バジル、さやいんげん、さやえんどう、ジャガイモ、ナス、ニンジン、ダイコン、ゴボウ、キウイ、リンゴ、桃、メロン、梨、柿、ぶどう、みかん、レモン、グレープフルーツ、スダチ、ダイダイ、ユズ、ライム等が挙げられる。また、これらの青果物としては、カットネギ、カット野菜、千切りキャベツ、ミックスサラダ、カットフルーツなどのように加工されたものも含まれる。
花卉類としては、業務用または市販用として流通しているものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、カーネーション、バラ、ガーベラ、アジサイ、スイートピー、カスミソウ、キク、ユリ、ストック、スターチス、リンドウ、グラジオラス、トルコキキョウ、チューリップ、洋ラン、モモ、マキ、サクラ、デルフィニウム、アルストロメリア等の切り花が挙げられる。これらの花卉類としては、花束やフラワーアレンジメントとして加工されたものも含まれる。
鮮度保持材1は、例えば、イチゴのようにパック包装された各包装毎に使用するものであってもよいし、これらパック包装を複数個まとめて収納されたダンボール包装毎に使用するものであってもよいし、両方に併用して使用するものであってもよい。
なお、上記においては、鮮度保持材1は、透湿透水性を有する包材4によってシート状に形成しているが、図2に示すように、フィルム状に形成した担持体3に添加剤2を担持させ、これを他のフィルム材5と貼りあわせてシート状に形成したものであってもよい。この場合、担持体3としては、多孔質の高分子材料、セルロース材料、活性炭類、およびそれらの複合材料が使用される。
このようにして構成された鮮度保持材1は、青果物または花卉類の劣化を抑制し、経口または皮膚接触しても安全な添加剤2を多孔質の担持体3に担持させているので、包装容器内の雰囲気が乾燥してくるような状況では、担持体3が包装容器内の水分をさらに吸着して乾燥を加速させるようなことにはならず、担持体3に担持された添加剤2が、当該包装容器内に蒸泄される青果物または花卉類からのエチレン等の蒸泄成分を分解して、当該青果物または花卉類の鮮度を保持する。
一方、包装容器内の雰囲気が飽和してくるような状況では、担持体3が、飽和容器内に結露した結露水を吸着するとともに、添加剤2が、結露水以外のエチレン等の蒸泄成分を分解して、包装容器内でのカビの発生や青果物または花卉類の劣化を防止することとなる。
また、青果物または花卉類の劣化を抑制する成分として経口または皮膚接触しても安全な添加剤2を使用しているため、当該添加剤2が万が一、包装容器内の結露水に溶けて青果物または花卉類に付着するようなことがあったとしても、青果物または花卉類は、消費者が触れたり口にしたりしても問題の無い安全性を確保することができることとなる。
(実施例1)
10gの重曹を50gの水に溶解および分散させたものを用意し、これをヤシ殻活性炭20gと良く混ぜ合わせた。その後、この混合物を乾燥させた。この混合物から0.5gを秤量してシート状の基材に封入した。基材は、1辺が約30mmのシート状となるように封入した。
(実施例2)
ヤシ殻活性炭の使用量を20gから4gに変更した以外は、上記実施例1と同様にして鮮度保持材を形成した。
(実施例3)
10gのリン酸を10gの水に溶解し、これをヤシ殻活性炭20gと良く混ぜ合わせた後、乾燥した。この混合物から0.5gを秤量してシート状の基材に封入した。基材は、1辺が約30mmのシート状となるように封入した。
(実施例4)
ヤシ殻活性炭の使用量を20gから4gに変更した以外は、上記実施例3と同様にして鮮度保持材を形成した。
(実施例5)
実施例1における重曹をシュウ酸に変更した以外は、実施例1と同様にして鮮度保持材を形成した。
(実施例6)
実施例2における重曹をシュウ酸に変更した以外は、実施例2と同様にして鮮度保持材を形成した。
(実施例7)
実施例1における重曹を次亜塩素酸ナトリウムに変更した以外は、実施例1と同様にして鮮度保持材を形成した。
(実施例8)
実施例2における重曹を次亜塩素酸ナトリウムに変更した以外は、実施例2と同様にして鮮度保持材を形成した。
(実施例9)
市販の銀ナノ粒子分散水100ccを、ヤシ殻活性炭50gと混合した。その後、ヤシ殻活性炭が塊を形成せずに流動できる状態となるまで乾燥させて、ヤシ殻活性炭に銀ナノ粒子が担持された混合物を得た。この混合物から0.5gを秤量してシート状の基材に封入した。基材は、1辺が約30mmのシート状となるように封入した。
(実施例10)
実施例1における重曹を臭素酸カリウムに変更した以外は、実施例1と同様にして鮮度保持材を形成した。
(実施例11)
実施例2における重曹を臭素酸カリウムに変更した以外は、実施例2と同様にして鮮度保持材を形成した。
(実施例12)
実施例1における重曹を、8gの重曹と2gのリン酸との混合物に変更した以外は、実施例1と同様に鮮度保持材を形成した。
(実施例13)
実施例1における重曹を、5gの重曹と5gのシュウ酸との混合物に変更した以外は、実施例1と同様に鮮度保持材を形成した。
(実施例14)
実施例1における重曹を、5gのシュウ酸と、5gの臭素酸カリウムとの混合物に変更した以外は、実施例1と同様に鮮度保持材を形成した。
(実施例15)
実施例1における10gの重曹を、10gの硫酸カリウムに変更した以外は、実施例1と同様に鮮度保持材を形成した。
(実施例16)
実施例15における硫酸カリウムを、酸化カルシウムに変更した以外は、実施例15と同様に鮮度保持材を形成した。
(実施例17)
実施例1における10gの重曹を、8gの硫酸カリウムト2gの酸化カルシウムとの混合物に変更した以外は、実施例1と同様に鮮度保持材を形成した。
(実施例18)
実施例1における10gの重曹を、8gの重曹と2gの過炭酸ソーダとの混合物に変更した以外は、実施例1と同様に鮮度保持材を形成した。
(鮮度保持試験)
市販されているいちごを用意し、2分割してそれぞれを内部が目視可能な透明な樹脂製の密閉容器(商標名:タッパーウェア)に密閉した。一方の容器には、上記実施例1〜18で得られた鮮度保持材を投入して実施例の試料とし、他方の容器には何も入れずに比較例の試料とし、それぞれの試料を冷蔵庫(温度14度、湿度60%)に入れて10日間保存し、容器内に封入した青果物または花卉類の様子を容器外から目視で毎日観察し、両試料の変化具合から、「○」「△」「×」で評価した。
評価基準
○:鮮度保持材を入れなかった試料の青果物または花卉類が変色、枯れ、カビの発生、萎びるなどによって劣化するまでに要した日数の2倍以上の日数にわたって、鮮度保持材を入れた試料の青果物または花卉類が外観上劣化することなく鮮度を保持できた。
△:鮮度保持材を入れなかった試料の青果物または花卉類が変色、枯れ、カビの発生、萎びるなどによって劣化するまでに要した日数の1.5倍以上2倍未満の日数にわたって、鮮度保持材を入れた試料の青果物または花卉類が外観上劣化することなく鮮度を保持できた。
×:鮮度保持材を入れた試料の青果物または花卉類が外観上劣化することなく鮮度を保持できた日数が、鮮度保持材を入れなかった試料の青果物または花卉類が変色、枯れ、カビの発生、萎びるなどによって劣化するまでに要した日数の1.5倍未満であった。
いちごの他にも表1に示す各青果物または花卉類についても同様の試験を行った。
結果を表1に示す。
Figure 0003200816
以上の結果から、本考案に係る鮮度保持材は、鮮度保持材を使用しない場合と比較して高い鮮度保持効を得られることが確認できた。
1 鮮度保持材
2 添加剤
3 担持体
4 包材

Claims (7)

  1. 青果物または花卉類の劣化を抑制し、経口または皮膚接触しても安全な添加剤が、多孔質の担持体に担持されてなることを特徴とする青果物または花卉類の鮮度保持材。
  2. 前記添加剤が、粒子状となされた担持体に担持されて2枚のシート状の包材間に封入されてなる請求項1記載の青果物または花卉類の鮮度保持材。
  3. 前記添加剤が、シート状となされた担持体に担持されてなる請求項1記載の青果物または花卉類の鮮度保持材。
  4. 担持体がヤシ殻活性炭からなる請求項1ないし3の何れか一に記載の青果物または花卉類の鮮度保持材。
  5. 0.3g〜12gの担持体に対して添加剤が、担持体:添加剤=1:0.5〜1:2.5の重量比で担持されてなる請求項1ないし4の何れか一に記載の青果物または花卉類の鮮度保持材。
  6. 1つの有効面積の大きさが1〜225cmの面積のシート状となされた請求項1ないし5の何れか一に記載の青果物または花卉類の鮮度保持材。
  7. 添加剤が、重曹、リン酸、シュウ酸、次亜塩素酸ナトリウム、硫酸カリウム、二酸化塩素、酸化カルシウム、ニッケル粒子、銀粒子、臭素酸カリウムから選択される少なくとも1種以上である請求項1ないし6の何れか一に記載の青果物たまは花卉類の鮮度保持材。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN110463754A (zh) * 2019-08-22 2019-11-19 中山市海枣椰农业科技有限公司 一种生物复合缓释型保鲜剂及制备方法
CN112715648A (zh) * 2021-01-03 2021-04-30 贵阳学院 秋葵涂膜气调复合保鲜方法
CN113349247A (zh) * 2021-06-03 2021-09-07 贵阳学院 一种方竹鲜笋冷藏保鲜的前置处理工艺

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