JP3200736B2 - カードロック機構を有するコネクタ - Google Patents

カードロック機構を有するコネクタ

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JP3200736B2
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稔 寺田
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  • Details Of Connecting Devices For Male And Female Coupling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カードロック機構
を有するコネクタに関し、特に操作が便利で安全なカー
ド用コネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】特開平8−96891号公報に記載され
たPCカード用コネクタの要点について図6を参照して
説明する。
【0003】ハウジング31には、PCカード32の挿
入用スロット33が形成され、PCカード32を前端
(図6における上端)からスロット33の底面に平行に
挿入し、後端付近まで挿入することができる。スロット
33内の前部には、PCカード32の前部を受け入れて
スロット33内で前後方向にスライド可能なスライダ3
4が収容されている。スライダ34は、前端縁の一部が
折曲されて、PCカード32の前端面と当接する当接部
35を形成されている。スライダ34には、前後方向に
長い長孔36が形成され、ここにハウジング31のスロ
ット33の底面に形成された柱状の突部37が貫入し、
突部37にここを支点とするイジェクトレバー38が回
転可能に取り付けられている。イジェクトレバー38の
一端側に長孔39が形成され、ここにスライダ34の突
起40が嵌合している。イジェクトレバー38の他端側
は、スロット33の側方に突出し、スロット33の側方
で前後方向に移動可能なイジェクトバー41の溝部41
Aに嵌合している。イジェクトバー41は、スロット3
3の開口寄りに設けられて外部から操作可能なボタン4
2に連結されている。ボタン42は、PCカード32が
スロット33に挿入されている状態では、前後方向にお
いてPCカード32の後端の付近に位置する。
【0004】ボタン42は、PCカード32の使用時に
は図6の位置にあり、また、PCカード32を排出する
ときにはボタン42を矢印A方向に押すと、イジェクト
レバー38の梃子作用によって、スライダ34は、後方
にスライドする。したがって、スライダ34の当接部3
5は、PCカード32を後方に排出することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来のPCカード
用コネクタでは、ハウジング31に挿入されているPC
カード32が誤って排出される支障が発生する。また、
コネクタのスイッチ部の接続と遮断については定かでな
い。更に、PCカード32は、ハウジング31のスロッ
ト33の底面に平行に挿入され、また、排出される。し
たがって、PCカード32の各コンタクトが、スロット
33の底面に設けられた各コンタクトと長い距離にわた
って摺動接触するから、PCカード32は損傷し、ま
た、スロット33の底面に設けられた各コンタクトは摩
耗する。
【0006】そこで、本発明は、前記従来のPCカード
用コネクタの諸欠点を改良し、カードの誤排出を防止可
能で、また、操作が便利で、更に、カードの損傷とコネ
クタの各コンタクトの摩耗を抑制可能なカード用コネク
タを提出しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を解
決するため、次の手段を採用する。
【0008】1.カードの挿入の際、前記カードの挿入
によってスライドするスライダと、前記スライダのスラ
イドによって移動し、かつ、前記カードの排出方向にス
プリングによって常時付勢されているイジェクトプレー
トと、前記イジェクトプレートを制止し、前記カード
後端面をロックするロック部を有し、かつ、回転可能な
ロックプレートから構成され、前記カードの排出の際、
操作部材としてのイジェクトバーと、前記イジェクトバ
ーの操作によって回転し、かつ、前記カードの後端面の
ロックを解除する前記ロックプレートと、前記ロックプ
レートの解除によって移動する前記イジェクトプレート
と、前記イジェクトプレートの移動によって前記カード
の排出方向にスライドする前記スライダから構成される
カードロック機構を有するコネクタ。
【0009】2.前記カードの挿入の有無を検出するス
イッチ部を有し、前記スイッチ部は前記カードが挿入さ
れた状態で接続され、前記カードとコネクタを通電する
前記1記載のカードロック機構を有するコネクタ。
【0010】3.前記スライダ又はコネクタのベースイ
ンシュレータの一方の両側に突起を、他方の両側にカム
溝孔をそれぞれ設け、前記突起と前記カム溝孔の嵌合に
よるガイドによって、前記カードの挿入の最初の過程で
は前記カードは前記ベースインシュレータから離隔し、
最後の過程では前記カードのコンタクトは前記ベースイ
ンシュレータに設けられたコンタクトに接触する前記1
又は2記載のカードロック機構を有するコネクタ。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態例のカード
ロック機構を有するコネクタについて図1〜図5を参照
して説明する。
【0012】図1は、コネクタにICカードが挿入され
たときの正面図(ただし、カバーは、はずされてい
る。)、図2は、コネクタからICカードが排出された
ときの正面図(ただし、カバーは、はずされてい
る。)、図3は、コネクタにICカードが挿入されたと
きの側面側から見た断面図、図4は、コネクタにICカ
ードが挿入される前の模式的正面図、図5は、コネクタ
にICカードが挿入されたときの模式的正面図である。
【0013】コネクタのベースインシュレータ1は、略
U字型にモールド成形され、コネクタのカバー2は、略
長方形にモールド成形される。
【0014】ベースインシュレータ1の中央部には、多
数のコンタクト3が取り付けられ、また、ベースインシ
ュレータ1には、略長方形のスライダ4が、図2に2点
鎖線及び破線によって示される位置と図1に2点鎖線に
よって示される位置との間をスライドすることができる
ように装着されている。スライダ4のスライド方向の左
右両側は、断面コ字状に形成され、また、スライダ4の
前端部から下方に突当部4Cが形成されている。スライ
ダ4の前端部付近の左右両側に設けられた一対の突起4
Aは、ベースインシュレータ1の前端部付近の左右両側
に設けられた一対の長溝1Aに挿入されている。
【0015】ベースインシュレータ1の左外側部には、
ボタン5とイジェクトバー6とが一体となってベースイ
ンシュレータ1の左外側部に沿って移動することができ
るように取り付けられている。ボタン5は、スプリング
7によって図2の位置から図1の位置へ移動するように
常時付勢されている。
【0016】ベースインシュレータ1の左側表面の後半
部には、ロックプレート8が、軸9を中心としてスプリ
ング10によって左回りに付勢されて回転することがで
きるように取り付けられている。ロックプレート8に
は、イジェクトバー6の突出斜面部6Aに押される折曲
部8Aと、ICカード21の後端面をロックするロック
部8Bと、後述するイジェクトプレート11の一端に設
けられた折曲部11Aに当接する制止部8Cが、設けら
れている。
【0017】ベースインシュレータ1の左側表面の前半
部には、イジェクトプレート11が、スプリング12に
付勢されて図2に示される位置と図1に示される位置と
の間を移動することができるように装着されている。イ
ジェクトプレート11は、ベースインシュレータ1に設
けられた長溝1Bに挿入されている。イジェクトプレー
ト11の他端に設けられた折曲部11Bは、ICカード
21がコネクタに挿入されるときには、スライダ4の前
端面4Bによって押され、ICカード21がコネクタか
ら排出されるときには、スライダ4の前端面4Bを押
す。
【0018】ベースインシュレータ1の中央部の付近に
は、スイッチ部13が設けられ、スイッチ部13は、ス
ライダ4のスライドによって開閉される。
【0019】ICカード21をコネクタに挿入するとき
の諸部材の動作について説明する。
【0020】図2に示されるICカード21がコネクタ
から排出されたときの状態、換言すると、ICカード2
1がコネクタに挿入を完了される直前の状態(ただし、
ボタン5は、一点鎖線で示される位置に復帰してい
る。)では、ICカード21の前方の約3分の1は、ス
ライダ4の下面に配置されて、スライダ4のスライド方
向の左右両側に形成された断面コ字状部に支持され、ス
イッチ部13は、まだ接続されていない。この状態で、
ICカード21の後端面21Aを指先によって図1に示
される矢印方向へ押すと、ICカード21の前端面21
Bがスライダ4の前端部から下方に突出した突当部4C
を押すため、ICカード21とスライダ4は、コネクタ
の最奥部まで一体的に挿入される。すると、スライダ4
の前端部の下面は、スイッチ部13を接続し、また、ス
ライダ4の前端面4Bは、イジェクトプレート11の折
曲部11Bを押す。したがって、イジェクトプレート1
1は、図2に示される位置から図1に示される位置まで
スプリング12の付勢力に抵抗しながら移動する。この
とき、今までイジェクトプレート11の折曲部11Aに
よって左回転を阻止されていたロックプレート8は、ス
プリング10の付勢力によって図1に示される位置まで
左回転する。よって、ロックプレート8のロック部8B
は、ICカード21の後端面21Aをロックし、制止部
8Cは、イジェクトプレート11の折曲部11Aに当接
する。ゆえに、ICカード21がコネクタに挿入された
図1に示される状態が、維持される。この状態では、I
Cカード21のコンタクト(図示せず)は、コネクタの
コンタクト3に接触する。
【0021】図4と図5を参照して説明すると、図4に
示されるICカード21が挿入される前のコネクタに、
ICカード21の挿入を完了すると、図5に示される状
態に至る。このコネクタでは、ICカード21の挿入操
作のみによって、ロックプレート8のロック部8BがI
Cカード21をロックする作用と、スライダ4がスイッ
チ部13を接続する作用と、ICカード21のコンタク
トがコネクタのコンタクト3に接触する作用の3つの作
用が、得られる。
【0022】ICカード21をコネクタから排出すると
きの諸部材の動作について説明する。
【0023】図1に示されるICカード21がコネクタ
に挿入された状態において、ボタン5をスプリング7の
付勢力に抵抗しながら押すと、イジェクトバー6の突出
斜面部6Aがロックプレート8の折曲部8Aを押すの
で、ロックプレート8は軸9を中心としてスプリング1
0の付勢力に抵抗しながら右回転する。すると、ロック
プレート8のロック部8BがICカード21の後端面2
1Aから離脱し、また、制止部8Cがイジェクトプレー
ト11の折曲部11Aから離脱するので、イジェクトプ
レート11はスプリング12の付勢力によって移動す
る。このとき、イジェクトプレート11の折曲部11B
がスライダ4の前端面4Bを押すから、スライダ4とI
Cカード21は一体となってスライドし、ICカード2
1はコネクタから排出され、図2に示される状態に至
る。スイッチ部13は、接続を遮断される。
【0024】更に、本実施の形態例のコネクタにおいて
は、ICカード21の損傷とコネクタの各コンタクト3
の摩耗を抑制するために、下記の工夫が施されている。
【0025】スライダ4の左右両側面部に各2個の突起
4Dを設け、各2個の突起4Dに対応するベースインシ
ュレータ1の4箇所にカム溝孔1Cを設ける。各カム溝
孔1Cは、長い水平部1C1と、傾斜部1C2と、短い
水平部1C3が連続した形状に形成される。
【0026】ICカード21がコネクタに挿入されると
きのスライダ4のベースインシュレータ1に対する接近
動作について順次説明する。
【0027】A.まず、スライダ4は、スライドの最初
からスライド距離の約半ばまでの間、各突起4Dが各長
い水平部1C1にガイドされるため、ベースインシュレ
ータ1に対して平行にスライドする。したがって、この
とき、ICカード21は、ベースインシュレータ1に圧
接しない。
【0028】B.続いて、スライダ4は、各突起4Dが
各傾斜部1C2にガイドされるため、徐々にベースイン
シュレータ1に接近する。したがって、このとき、同様
にICカード21もベースインシュレータ1に接近す
る。
【0029】C.最後に、スライダ4は、各突起4Dが
各短い水平部1C3にガイドされるため、ベースインシ
ュレータ1に対して平行にスライドする。したがって、
このとき、ICカード21の各コンタクトは、ベースイ
ンシュレータ1に取り付けられた各コンタクトに接触す
る。
【0030】ICカード21がコネクタから排出される
ときのスライダ4のベースインシュレータ1に対する離
隔動作は、前述した接近動作のA→B→Cの順序が逆に
変わってC→B→Aの順序になる。
【0031】なお、スライダ4に各カム溝孔を設け、ベ
ースインシュレータ1に各突起を設けるように設計変更
を施すことができる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、次の効果を奏することができる。
【0033】1.ICカードの挿入操作のみによって、
ICカードのロックと、コネクタのスイッチ部の接続
と、ICカードの各コンタクトとコネクタの各コンタク
トの接触を一挙に行うことができるので、便利であり、
また、安全である。
【0034】2.ボタンの操作のみによって、ICカー
ドのロック解除と、コネクタのスイッチ部の遮断と、I
Cカードの各コンタクトとコネクタの各コンタクトの接
触の離脱を一挙に行うことができるので、便利であり、
また、安全である。
【0035】3.ICカードをコネクタに挿入するとき
もコネクタから排出するときも、ICカードの各コンタ
クトがコネクタの各コンタクトに摺動接触する距離を短
くすることができるため、ICカードの損傷とコネクタ
の各コンタクトの摩耗を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態例のカードロック機構を
有するコネクタにICカードが挿入されたときの正面図
である。ただし、カバーは、はずされている。
【図2】本発明の一実施の形態例のカードロック機構を
有するコネクタからICカードが排出されたときの正面
図である。ただし、カバーは、はずされている。
【図3】本発明の一実施の形態例のカードロック機構を
有するコネクタにICカードが挿入されたときの側面側
から見た断面図である。
【図4】本発明の一実施の形態例のカードロック機構を
有するコネクタにICカードが挿入される前の模式的正
面図である。
【図5】本発明の一実施の形態例のカードロック機構を
有するコネクタにICカードが挿入されたときの模式的
正面図である。
【図6】従来のPCカード用コネクタにPCカードが挿
入されたときの正面図である。
【符号の説明】
1 ベースインシュレータ 1A 長溝 1B 長溝 1C カム溝孔 1C1 長い水平部 1C2 傾斜部 1C3 短い水平部 2 カバー 3 コンタクト 4 スライダ 4A 突起 4B 前端面 4C 突当部 4D 突起 5 ボタン 6 イジェクトバー 6A 突出斜面部 7 スプリング 8 ロックプレート 8A 折曲部 8B ロック部 8C 制止部 9 軸 10 スプリング 11 イジェクトプレート 11A 折曲部 11B 折曲部 12 スプリング 13 スイッチ部 21 ICカード 21A 後端面 21B 前端面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−112286(JP,A) 特開 昭62−271287(JP,A) 特開 平1−166475(JP,A) 特開 平3−28990(JP,A) 特開 平7−183068(JP,A) 特開 平6−259611(JP,A) 特開 平10−134889(JP,A) 特開 平7−168919(JP,A) 特開 平6−205352(JP,A) 実開 平1−46871(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01R 13/629 G06K 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カードの挿入の際、前記カードの挿入に
    よってスライドするスライダと、前記スライダのスライ
    ドによって移動し、かつ、前記カードの排出方向にスプ
    リングによって常時付勢されているイジェクトプレート
    と、前記イジェクトプレートを制止し、前記カードの後
    端面をロックするロック部を有し、かつ、回転可能なロ
    ックプレートから構成され、前記カードの排出の際、操
    作部材としてのイジェクトバーと、前記イジェクトバー
    の操作によって回転し、かつ、前記カードの後端面のロ
    ックを解除する前記ロックプレートと、前記ロックプレ
    ートの解除によって移動する前記イジェクトプレート
    と、前記イジェクトプレートの移動によって前記カード
    の排出方向にスライドする前記スライダから構成される
    ことを特徴とするカードロック機構を有するコネクタ。
  2. 【請求項2】 前記カードの挿入の有無を検出するスイ
    ッチ部を有し、前記スイッチ部は前記カードが挿入され
    た状態で接続され、前記カードとコネクタを通電するこ
    とを特徴とする請求項1記載のカードロック機構を有す
    るコネクタ。
  3. 【請求項3】 前記スライダ又はコネクタのベースイン
    シュレータの一方の両側に突起を、他方の両側にカム溝
    孔をそれぞれ設け、前記突起と前記カム溝孔の嵌合によ
    るガイドによって、前記カードの挿入の最初の過程では
    前記カードは前記ベースインシュレータから離隔し、最
    後の過程では前記カードのコンタクトは前記ベースイン
    シュレータに設けられたコンタクトに接触することを特
    徴とする請求項1又は2記載のカードロック機構を有す
    るコネクタ。
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