JP3200614B2 - 魚類進入防止用直流パルス発生装置 - Google Patents

魚類進入防止用直流パルス発生装置

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JP3200614B2
JP3200614B2 JP20740897A JP20740897A JP3200614B2 JP 3200614 B2 JP3200614 B2 JP 3200614B2 JP 20740897 A JP20740897 A JP 20740897A JP 20740897 A JP20740897 A JP 20740897A JP 3200614 B2 JP3200614 B2 JP 3200614B2
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水力、火力発電所
の取水口または排水口から魚類が進入することを防止す
るために、一定の周期で取水口または排水口の入り口部
分に電気ショックを与える直流パルス発生装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、水力発電所では、湖沼や河川か
ら取水した水を高い位置から急速に流下させ、この水の
力で水車を回転させ、これを動力として発電機を駆動さ
せて電力を発生させている。このような水力発電所にて
使用される水は、通常、湖沼や河川に設けられた取水口
から取り込まれるようになっており、また、湖沼、河川
には多数の魚類が生息しているので、水と共に魚類もま
た取水口から進入してしまう。従って、生態系保護のた
めに魚類の進入を防止する必要がある。また、同様に排
水口からの魚類の進入も防止する必要がある。一方、火
力発電所においては河川や海から冷却水を取水する必要
があるので、同様に魚類の進入を防止する必要がある。
従来における魚類の取水口または排水口への進入を防止
する方法として、取水口または排水口の近傍に電極を設
置し、該電極に電圧を印加して取水口または排水口に進
入しようとする魚類に電気ショックを与え、これにより
魚類の進入を防止する直流パルス発生装置が考案されて
いる。
【0003】図19は、このような従来における直流パ
ルス発生装置の構成を示す回路図であり、同図に示され
るように、この直流パルス発生装置は、例えば交流10
0ボルトで与えられる電源電圧を変圧して150ボル
ト、300ボルト、150ボルトの3つの電圧を得、こ
の電圧をそれぞれ全波整流器D11〜D13にて全波整
流した後、サイリスタSCR11〜SCR13を介して
出力端T11〜T14に接続している。また、各サイリ
スタSCR11〜SCR13のゲート入力には制御回路
X1から与えられるパルス信号が供給され、このパルス
信号に同期してオン・オフ動作するので、オンとなった
時には端子T11〜T14に電圧が供給されることにな
る。そして、各端子T11〜T14から2点を選択して
2本の電極に接続することにより電極間に所望の電圧を
印加することができる。例えば、端子T11と端子T1
2とを使用すれば、150ボルトの電圧を得ることがで
き、また、端子T11と端子T14とを使用すれば60
0ボルトの電圧を得ることができる。
【0004】しかしながら、上記した従来における直流
パルス発生装置においては、決められた電圧値のみ使用
できるので、好適な電圧値を選択することができない。
即ち、図16に示した回路では150ボルト、300ボ
ルト、150ボルトの組み合わせで電圧値を設定するこ
とはできるが、それ以外の電圧値を設定することはでき
ないという欠点がある。また、湖沼、河川では、ダイバ
ー等が泳いでいることがあり、このような人たちが電極
に接近すると感電して思わぬ事故につながる場合がある
が、従来における直流パルス発生装置ではこのような対
策はとられていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
における直流パルス発生装置は、決められた電圧値に設
定してこれを電極に印加することはできるが、任意の値
に設定することはできない。つまり、印加する電圧値
は、魚類がショック死せず且つ取水口または排水口への
進入を防止できる程度の衝撃を与えられるように設定す
る必要があり、更に、電極を設置する場所の水質、水温
等により水の抵抗値が変化するので、その場の状況に応
じて電圧値を微調整する必要がある。ところが、従来に
おける直流パルス発生装置では、決められた電圧値に設
定することはできるものの、電圧値を微調整することが
困難であるため、電圧値が高すぎて魚類がショック死し
たり、反対に電圧値が低すぎて魚類の進入を防止するこ
とができないことがあり、改善が望まれていた。
【0006】また、ダイバー等が電極に接近した場合に
おいても、何等対策が講じられていないので、思わぬ事
故につながる恐れがあった。この発明はこのような従来
の課題を解決するためになされたものであり、その目的
とするところは、電圧値の微調整が容易であり、且つ、
電極近傍に人間や他の動物が接近した場合には電源を遮
断して感電を未然に防止することのできる魚類進入防止
用直流パルス発生装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、水力、火力発電所の取水口または排水口近傍
に設置して、当該取水口または排水口からの魚類の進入
を防止する魚類進入防止用直流パルス発生装置におい
て、交流電源(E1)と、該交流電源電圧を所定の高電
圧に昇圧する高圧トランス(TR1)と、前記高圧トラ
ンスの2次側に取り付けられ、昇圧後の交流電圧を全波
整流する全波整流回路(D1)と、前記全波整流回路の
後段に配置され、ゲート電圧によりオン・オフ動作する
充電用サイリスタ(SCR1)と、前記充電用サイリス
タから出力された電力を一時的に蓄積するコンデンサ
(C1)と、前記コンデンサの後段側に配置され、ゲー
ト電圧によりオン・オフ動作する放電用サイリスタ(S
CR2)と、該放電用サイリスタの後段側に接続され、
前記取水口または排水口近傍の水中に立設される複数本
の電極(1a,1a´)と、前記充電用サイリスタ及び
放電用サイリスタに所望のタイミングでゲート電圧を供
給し、各サイリスタのオン・オフを制御して前記コンデ
ンサへの充電電圧値及びコンデンサの充電・放電のタイ
ミングを制御する制御回路(5)と、を有することが特
徴である。
【0008】また、上記の構成において、前記制御回路
は、前記交流電源電圧のゼロクロス点を検出し、該ゼロ
クロス点に同期した同期パルス信号を得るゼロクロス検
出回路(12)と、この同期パルス信号に基づき、充電
タイミング及び放電タイミングを設定する手段(20,
21)と、同期パルス信号の発生時間間隔で周期的に変
化する鋸歯状波形を生成する手段(14,15)と、レ
ベル調整可能な一定直流電圧を出力する電圧調整回路
(16)と、前記鋸歯状波形と一定直流電圧とを比較す
るコンパレータ(17)と、このコンパレータ出力に応
じ、前記設定された充電タイミングで前記充電用サイリ
スタのゲートに電圧信号を出力する第1のゲート回路
(28)と、前記設定された放電タイミングで前記放電
用サイリスタのゲートに電圧信号を出力する第2のゲー
ト回路(29)と、を少なくとも有することを特徴とす
る。
【0009】また、本願他の発明では、水力、火力発電
所の取水口または排水口近傍に設置して、当該取水口ま
たは排水口からの魚類の進入を防止する魚類進入防止用
直流パルス発生装置において、交流電源(E1)と、該
交流電源電圧を所定の高電圧に昇圧する高圧トランス
(TR1)と、前記高圧トランスの2次側に並列的に取
り付けられ、昇圧後の交流電圧を全波整流する第1の全
波整流回路(D1)及び第2の全波整流回路(D2)
と、前記第1の全波整流回路の後段に配置され、ゲート
電圧によりオン・オフ動作する第1の充電用サイリスタ
(SCR1)と、前記第1の充電用サイリスタから出力
された電力を一時的に蓄積する第1のコンデンサ(C
1)と、前記第1のコンデンサの後段側に配置され、ゲ
ート電圧によりオン・オフ動作する第1の放電用サイリ
スタ(SCR2)と、該第1の放電用サイリスタの後段
側に接続され、前記取水口または排水口近傍の水中に立
設される複数本の電極(1a,1a´)と、前記第2の
全波整流回路の後段に配置され、ゲート電圧によりオン
・オフ動作する第2の充電用サイリスタ(SCR3)
と、前記第2の充電用サイリスタ(SCR3)から出力
された電力を一時的に蓄積する第2のコンデンサ(C
2)と、前記第2のコンデンサ(C2)の後段側に配置
されるコイル(L1)と、前記コイルの後段に接続さ
れ、ゲート電圧によりオン・オフ動作し、且つ、出力端
が前記第1の放電用サイリスタの後段に接続される第2
の放電用サイリスタ(SCR4)と、前記第1,第2の
充電用サイリスタ、第1,第2の放電用サイリスタに所
望のタイミングでゲート電圧を供給し、各サイリスタの
オン・オフを制御して前記各コンデンサへの充電電圧値
及びコンデンサの充電・放電のタイミングを制御する制
御回路(5)と、有することを特徴とする。
【0010】更に、上記の構成において、前記制御回路
は、前記交流電源電圧のゼロクロス点を検出し、該ゼロ
クロス点に同期した同期パルス信号を得るゼロクロス検
出回路(12)と、この同期パルス信号に基づき、充電
タイミング及び放電タイミングを設定する手段(20,
21)と、同期パルス信号の発生時間間隔で周期的に変
化する鋸歯状波形を生成する手段(14,15)と、レ
ベル調整可能な一定直流電圧を出力する電圧調整回路
(16)と、前記鋸歯状波形と一定直流電圧とを比較す
るコンパレータ(17)と、このコンパレータ出力に応
じ、前記設定された充電タイミングで前記第1,第2の
充電用サイリスタのゲートに電圧信号を出力する第3,
第4ゲート回路(31,32)と、前記設定された放
電タイミングで前記第1の放電用サイリスタのゲートに
電圧信号を出力する第5のゲート回路(33)と、前記
設定された放電タイミングにて出力されるトリガを遅延
させて出力させるタイマ回路(35)と、該タイマ回路
の後段に取り付けられ、前記第5のゲート回路よりも若
干遅延して前記第2の放電用サイリスタのゲートに電圧
信号を出力する第6のゲート回路(34)と、を少なく
とも有することを特徴とする。
【0011】また、前記制御回路は、前記取水口または
排水口近傍に人間や他の動物が存在することを検知する
検知手段を具備し、該検知手段にて人間や他の動物の存
在が検知された際に前記第1のゲート回路乃至第6のゲ
ート回路出力を強制的に停止させる感電保護回路(2
5)を設けたことを特徴とする。また、前記検知手段
は、TVカメラによる自動監視装置、赤外線検知器、超
音波検知器、又は電極間負荷の変動を測定する負荷変動
検知器のいづれかであることが望ましい。
【0012】上述の如く構成された本発明によれば、交
流電源電圧が高圧トランスにより昇圧され、更に全波整
流回路により全波整流された後、充電用サイリスタに導
かれる。そして、該充電用サイリスタでは、制御回路か
ら与えられるゲート電圧によりオン・オフ動作するの
で、オンとされたときには全波整流回路から与えられる
電力がコンデンサに充電されることになる。また、充電
用サイリスタの後段側に設置される放電用サイリスタも
同様に制御回路から与えられるゲート電圧により、オン
・オフ動作することになるので、該放電用サイリスタが
オンとされると、コンデンサに蓄積された電力が電極間
に印加されて取水口または排水口近傍にて放電されるこ
とになる。従って、この放電により取水口または排水口
から進入しようとする魚類に電気ショックを与えること
ができるので、魚類の進入を防止することができるよう
になる。
【0013】また、制御回路を調整して、各サイリスタ
のゲートに供給するゲート電圧を操作することにより、
コンデンサへの充電電圧、充電、放電のタイミング、放
電時間等を任意に設定することができるので、取水口ま
たは排水口近傍の水質に応じた設定が可能となる。更
に、感電保護回路を設けることにより、電極近傍に人間
や他の動物が接近した場合には強制的に電極への電圧の
印加を停止するので、感電事故を未然に防止することが
できるようになる。また、第2の充電用サイリスタ(S
CR3)、第2の放電用サイリスタ(SCR4)を配置
し、第1の放電用サイリスタ(SCR2)による放電が
開始される直前にこの放電電圧よりも小さいパルス状の
波形を発生させることにより、より一層魚類への衝撃を
和らげることができ、効果的に魚類の進入を阻止するこ
とができるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。図1は、水力発電所の取水口近傍の
水中に本発明の一実施形態に係る直流パルス発生装置を
配置した様子を示す説明図である。図示のように、この
直流パルス発生装置は、複数本のプラス電極1(図では
5本の電極1a〜1e)を略一定の間隔で水流(取水口
に流入する方向、及び排水口から流出する方向)の方向
に向けて配置し、且つ、各電極1は先端部が水面3より
もやや高い位置にくるようにする。また、各プラス電極
1と対になるマイナス電極1a´〜1e´は、それぞれ
のプラス電極1の近傍に配置され、接地されている。そ
して、各プラス電極1(1a〜1e)とマイナス電極1
a´〜1e´との間に例えば、1000ボルトの直流電
圧を印加し、これにより、各プラス電極1とマイナス電
極との間に電流を導通させ、この付近を通過する魚類に
ショック死せず、且つ、通過しない程度の電気ショック
を与えて魚類の取水口への進入を防止するものである。
【0015】図2は、前記した電極間(プラス電極とマ
イナス電極との間)に電圧を供給するための電気回路の
ブロック図、図3は具体的な電気回路図であり、各図で
は説明を簡単にするため、2本の電極1a,1a´間に
電圧を印加する回路について示している。図2,図3に
示すように、この直流パルス発生装置用電気回路は、実
際に電極1a,1a´間に電圧を印加するための主回路
4と、該主回路4の動作を制御する制御回路5とに大別
して構成されている。
【0016】このうち、主回路4は、商用電源として供
給される100又は200ボルトの交流電源E1と、該
交流電源E1から供給される電圧を1000ボルト程度
の高電圧に昇圧する高圧トランスTR1と、該高圧トラ
ンスTR1の2次側に接続され昇圧された交流波形を全
波整流する全波整流器D1とを有しており、更に、該全
波整流器D1のプラス側出力は、第1のサイリスタSC
R1及び第2のサイリスタSCR2を介してプラス側電
極1aに接続され、マイナス側電極1a´は全波整流器
D1のマイナス側に接続されている。また、第1のサイ
リスタSCR1の出力側と全波整流器D1のマイナス側
との間にはコンデンサC1が介装されており、全波整流
器D1のプラス側と第1のサイリスタSCR1との間に
は電流制限用の抵抗R1が取り付けられ、更に、電極1
a,1a´と並列に放電時間設定用のダミー抵抗R2が
配置されている。
【0017】そして、本実施形態に係る直流パルス発生
装置では、2個のサイリスタSCR1,SCR2のオン
・オフを制御回路5を用いて制御することにより、コン
デンサC1への充電及び放電を所望の周期で交互に切り
換え、これにより2本の電極1a,1a´間に高圧パル
スを発生させるものである。
【0018】制御回路5は、前記交流電源E1の出力電
圧を直流電圧に変換する全波整流回路11と、ゼロクロ
ス検出回路12と、波形整形回路13と、微分回路14
と、積分回路15と、電圧調整回路16と、電圧調整回
路16の出力値と積分回路15の出力値とを比較するコ
ンパレータ17と、クロック回路18と、パルス数設定
回路19と、充電サイクルタイミング回路20と、放電
サイクルタイミング回路21と、トリガー回路22,2
4と、遅延回路23と、感電保護回路25とAND回路
26,27と、第1のゲート回路28と、第2のゲート
回路29と、から構成されている。なお、図2,図3に
示すアルファベットa〜sは各点の信号波形を示してい
る。以下、各要素について詳細に説明する。
【0019】ゼロクロス検出回路12は、図4(A)に
示すように、フォトカプラPC12と、抵抗R121及
びR122とから構成されており、端子T121から全
波整流電圧a(図4(B)のT121参照)が印加され
ると、抵抗R121を介してフォトカプラPC12の発
光ダイオードD12に電流が流れることになる。そし
て、この電流値によってダイオードD12の光量が変化
する。従って、電流値がゼロに近づくにつれて光量が減
少し、トランジスタQ12がオフとなるので、端子T1
22の電圧値が上昇し図4(B)のT122に示す如く
の、全波整流波形aがゼロクロスする点にて立ち上がる
波形bとなる。
【0020】波形整形回路13は、図5(A)に示すよ
うに、オペアンプOP13と、抵抗R131,R132
から構成されており、オペアンプOP13の反転入力
(マイナス側)に基準電圧VREFを印加し、非反転入力
(プラス側)に端子T131からの電圧b(図5(B)
のT131参照)を印加すると、オペアンプOP13の
出力端子T132の電圧cは図5(B)のT132に示
すように、T131の電圧がVREFよりも大きいときは
T132の電圧は+VDDに近い値となり、T131の電
圧がVREFよりも小さいときは、−VSSに近い値とな
る。
【0021】微分回路14は、図6(A)に示すよう
に、コンデンサC14、抵抗R14,ダイオードD14
から構成されており、端子T141から入力される電圧
波形を微分した波形が端子T142から出力されること
になる。即ち、図6(B)のT141に示す波形cが与
えられると、T142に示す波形dが出力されることな
る。
【0022】積分回路15は、図7(A)に示すよう
に、オペアンプOP15と、抵抗R151,R152,
R153、トランジスタQ15,コンデンサC15から
構成されており、端子T151から入力される電圧信号
を積分回路のリセット信号として使用するものである。
そして、図7(B)に示すように、端子T151からパ
ルス的な電圧信号dが与えられると、端子T152から
鋸歯状の波形eが出力されることになる。
【0023】電圧調整回路16は、図8に示すように、
オペアンプOP16と、抵抗R16及び可変抵抗VR1
6から構成されており、可変抵抗VR16を調整するこ
とにより端子T16に発生する電圧値を調整することが
できるものである。
【0024】コンパレータ17は、図9(A)に示すよ
うに、オペアンプOP17により構成されており、同図
(B)に示すように、端子T171の入力波形fと端子
T172の入力波形eとを比較し、端子T173に示す
如くの波形gを得ることができる。
【0025】トリガー回路22,24は、図10(A)
に示すように、インバータIN22,抵抗R22,コン
デンサC22,アンド回路AND22から構成されてお
り、同図(B)に示すように、端子T221から矩形状
パルス信号gが入力されると、端子T222から波形g
の前縁にて時間tだけ立ち上がるエッジパルスhを得る
ことができる。なお、図10(B)中でVsはAND2
2のスレッショルド電圧である。
【0026】遅延回路23は、図11(A)に示すよう
に、インバータIN241,IN242,抵抗R24,
コンデンサC24から構成されており、IN242の入
り口部分の信号S242の立ち上がりの遅れを検出して
同図(B)に示すT242の如くの遅延信号lを得るこ
とができる。
【0027】クロック回路18は、図12(A)に示す
ように、トランジスタQ18,抵抗R181,R18
2、ダイオードD18から構成されている。そして、同
図(B)に示される端子T181の信号波形cを端子T
182に示す如くの波形iに変換する。即ち、前記した
波形整形回路13の出力はプラス側及びマイナス側に振
幅を有する波形であるため、このままではロジックIC
に印加することができないので、端子T182に示す如
くのプラス側にのみ振幅を有する波形に変換する。
【0028】パルス数設定回路19、充電サイクルタイ
ミング回路20及び放電サイクルタイミング回路21
は、図示は省略するが、パルス数設定切り換えスイッ
チ、エンコーダ、データセレクタ、カウンタ、AND回
路、OR回路等のゲートICにより構成され、クロック
回路18から与えられるクロックパルスより充放電サイ
クルのタイミングを得るものである。そして、図13の
タイミングチャートに示すように、クロックパルスiが
与えられると、充電サイクルタイミング回路20からは
信号jが出力され、放電サイクルタイミング回路21か
らは信号kが出力される。
【0029】感電保護回路25は、図1に示した電極1
近傍の危険エリア内に人間や他の動物が近づいた場合
に、これを検知することにより電極1への電圧供給を停
止させるためのものである。そして、人間や他の動物の
接近を検知する方法としては、例えば、赤外線の投光
器、受光器を利用する方法、超音波センサを利用する方
法、電極間負荷の抵抗変化を利用する方法等がある。更
に、TVカメラ自動監視装置を使用し、カメラの視角内
に動物が進入した場合には、当該自動監視装置にて自動
的に検知信号を出力する方法が挙げられる。
【0030】第1のゲート回路28、第2のゲート回路
29は、図14(A)に示すように、パルストランスP
T28、トランジスタQ28、抵抗R28、ダイオード
D28から構成され、同図(B)に示すように、端子T
281の入力が波形pである場合には端子T282から
は波形rに示される如くの信号が出力され(第1のゲー
ト回路28の場合)、入力が波形qである場合には波形
sに示される如くの信号が出力される(第2のゲート2
9の場合)。
【0031】次に、図15に示すタイミングチャートを
参照しながら本実施形態の作用について説明する。な
お、同図に示す符号a,b,c,・・s及びVi,V
c,Voは図2に示す各点における波形を示すものであ
る。前述したように、第1のサイリスタSCR1と第2
のサイリスタSCR2との間にはコンデンサC1が配置
されているので、SCR1をオンとしSCR2をオフと
すれば、コンデンサC1には電源E1からの電力が充電
され、反対にSCR1をオフとしSCR2をオンとすれ
ばコンデンサC1に充電されている電力が端子1a,1
a´間にて放電されることになる。そして、この充放電
の制御を制御回路5により行う。
【0032】図15に示すように、交流電源E1の波形
は周期的にプラス、マイナスが切り換わるサイン波とし
て供給され、全波整流回路11により、波形全体がプラ
ス側に折り曲げられた波形(波形a参照)を有する直流
電圧に変換される。次いで、ゼロクロス検出回路12に
より、波形が0レベルとなったときに突起する波形(波
形b参照)が形成され、更に、波形整形回路13によ
り、突起波形が矩形状のパルス波形に変形される(波形
c参照)。
【0033】そして、波形整形回路13から出力された
パルス波形cは、微分回路14を通過することにより、
瞬時的に発生するインパルス波形(波形d参照)に変形
され、更に、積分回路15を通過することにより、一旦
立ち上がった後除々に減少する鋸歯状波(波形e参照)
が形成されることになる。そして、この鋸歯状波eはコ
ンパレータ17(図2、図3参照)のマイナス側入力端
に接続され、一方、該コンパレータ17のプラス側入力
端には電圧調整回路16から出力される電圧信号fが供
給されるので、この電圧調整回路16の出力電圧fが積
分回路15から出力される鋸歯状波eよりも大きい時に
は、Hレベルの信号が出力され、反対に、電圧調整回路
16の出力信号fが鋸歯状波eよりも小さい時にはLレ
ベルの信号が出力されることになる。従って、コンパレ
ータ17の出力信号は波形gの如くのパルス波形とな
り、更に、トリガー回路22では波形gの前縁にて瞬時
的に立ち上がるパルス波形(波形h参照)を生成する。
そして、この波形hはAND回路26の一入力端に供給
される。
【0034】一方、波形整形回路13の出力信号cは、
クロック回路18にもまた出力されており、該クロック
回路18では波形cと背反で、プラス側にのみ振幅を有
するパルス波形iが生成される。そして、パルス数設定
回路19にてパルス数を例えば3:1に設定すると、充
電サイクルタイミング回路20では、波形iのパルスの
うち3回がHレベルとなった後1回Lレベルとなる波形
jを生成して出力する。また、放電サイクルタイミング
回路21では、この反対、即ち、波形iのパルスのう
ち、3回がLレベルとなった後1回Hレベルとなる波形
kを生成して出力する。そして、波形jが充電時間を設
定する信号であり、波形kが放電時間を設定する信号と
なる。
【0035】次いで、充電サイクルタイミング回路20
から出力される波形jは、AND回路26の一入力端に
接続され、放電サイクルタイミング回路21から出力さ
れる波形kはトリガー回路22に出力されて、該波形k
の前縁にて瞬時的に立ち上がるパルス波形lが生成され
る。そして、この波形lは遅延回路23により所定時間
だけ遅延された波形に修正され(波形m参照)、第2の
AND回路27の一入力端に接続される。
【0036】また、各AND回路26,27には感電保
護回路25からの出力が供給されるようになっており、
波形nに示すように該感電保護回路25からは、通常は
Hレベルの信号が出力されており、図1に示した電極1
の近傍に人間や他の動物が近接したときには、この信号
がLレベルとなるように動作する。
【0037】従って、AND回路26には、トリガー回
路22の出力波形h及び充電サイクルタイミング回路2
0の出力波形jが与えられるので、その出力は波形pの
如く「3回パルス出力後、1回休み」という具合の波形
が得られることになる。そして、AND回路26の後段
側に配置される第1のゲート回路28では、波形pの前
縁でインパルス的に立ち上がる波形rが生成され、第1
のサイリスタSCR1のゲート入力に供給される。従っ
て、サイリスタの動作によりコンデンサC1に印加され
る電圧波形はVcに示す如くとなり、3回のゲート入力
により一定の電力をコンデンサC1に充電することがで
きるようになる。
【0038】また、AND回路27の出力は、感電保護
回路25が働かなければ波形mがそのまま出力されるこ
とになり(波形q参照)、第2のゲート回路29では波
形qの前縁にてインパルス的に立ち上がる波形sが生成
され、第2のサイリスタSCR2のゲート入力に供給さ
れる。従って、波形sがHレベルとなるとこの信号はS
CR2のゲートに供給されるので、該サイリスタSCR
2が導通され、コンデンサC1に充電されていた電力が
放電されて、電極1a,1a´の間に印加される。これ
により、電極1a,1a´間に放電電流が流れ、図1に
示したように、取水口の近傍に電気が導通するので、該
取水口内に進入しようとする魚類は電気ショックを受け
ることになる。こうして、取水口近傍に電流を流すこと
により取水口内への魚類の進入を防止することができる
ようになる。
【0039】また、電圧調整回路16の可変抵抗(図8
のVR16参照)を調整して出力電圧値を大きくする
と、図15に示す波形gのパルス幅が図中左側に拡大す
ることになるので(図15に示す波形fが上方向に移動
すると波形eとの接点が左に移動する)、第1のサイリ
スタSCR1を点弧する位相角度が変化し、コンデンサ
C1に充電される電圧が上昇することになる。つまり、
電圧調整回路16を調整することにより、電極1a,1
a´間に印加する電圧値を任意に設定することができ
る。
【0040】更に、図2,図3に示したダミー抵抗R2
の大きさを調整することにより、電極1a,1a´間に
おける放電時間を決めることができる。即ち、ダミー抵
抗R3の抵抗値を小さくすれば、放電時間は短くなり、
R3の抵抗値を大きくすれば放電時間は長くなる。
【0041】また、図15のタイムチャートから容易に
理解できるように、交流電源E1の電圧波形がゼロクロ
スする点でパルス信号が発生し、このうちの3回を充電
に使用し、1回を放電に使用するというサイクルで充放
電を繰り返すので、放電の周波数は電源電圧の周波数の
半分となる。即ち、電源周波数が50Hzであれば、1
秒間に25回放電させることができ、電源周波数が60
Hzであれば、1秒間に30回放電させることができ
る。なお、本発明はこの放電回数に限定されるものでは
無く、任意に変更することができる。つまり、前記した
例では3回の充電の後に1回放電するようにしたが、2
回の充電で足りる場合には、例えば2回の充電後1回放
電とすることも可能であり、また、放電の間隔を長く
し、2秒に1回の放電とすることも可能である。
【0042】このようにして、本実施形態による直流パ
ルス発生装置では、電極1a,1a´間に印加する電圧
値を任意に調整することができ、更に、電圧を印加する
周期、及び放電時間もまた任意に調整可能であるので、
電極1の設置環境や、設置間隔、水質などを勘案して好
適な電圧値、電圧の印加周期、放電時間を設定すること
ができる。これにより、魚類がショック死せず、且つ、
確実に取水口への魚類に進入を防止することができるよ
うになる。
【0043】また、感電保護回路25を設置しており、
電極1の近傍に万一人間や他の動物が接近した場合に
は、電極1への電圧の供給を停止するので、例えば、ダ
イバー等が取水口に誤って接近した場合に感電するとい
うトラブルを未然に防止することができるようになる。
【0044】なお、上記実施形態では説明を簡単にする
ため、2本の電極1a,1a´間に電圧を印加する例に
ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものでは
なく、同様の方法を用いて複数本の電極間に電圧を印加
し、魚類の進入を防止することができる。また、上記実
施形態では、取水口からの魚類の進入を防止する例につ
いて説明したが、排水口に適用することも可能であるこ
とは言うまでもない。この場合には、取水口と比較して
水流が逆向きであるので、電気パルスの時間間隔を長く
設定することが望ましい。
【0045】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図16は該第2の実施形態に係る直流パルス発
生装置の構成を示す電気回路図を示しており、図示のよ
うに、この直流パルス発生装置は、図3に示したものと
ほぼ同様な回路構成とされているので、重複を避けるた
め同一部分を省略して記載している。即ち、図16に示
す交流電源E1の出力側の「11,30へ」の部分は、
図3に示す全波整流回路11及び直流電源30に接続さ
れるものであり、また、図16に示す符号「n,m,
h,j」はそれぞれ図3に示す符号と一致する。
【0046】図16において、高圧トランスTR1の高
圧側には、2系統の全波整流回路D1,D2が配置さ
れ、このうち、D1については前記した実施形態と同様
であるので説明を省略する。そして、全波整流回路D2
の2次側プラス端子には電流制限用抵抗R3を介して充
電用サイリスタ(第2の充電用サイリスタ)SCR3が
接続され、この出力側は2系統に分岐されてこのうち一
方はコンデンサ(第2のコンデンサ)C2を介して全波
整流回路D2のマイナス側端子に接続されている。ま
た、他方は、コイルL1を介して放電用サイリスタ(第
2の放電用サイリスタ)SCR4に接続され、このサイ
リスタSCR4の出力はダイオードD3を介して電極1
aに接続されている。なお、第2のコンデンサC2の充
電電圧は第1のコンデンサよりも小さく設定され、例え
ば、第1のコンデンサC1へ1000Vの電圧を充電さ
せ、第2のコンデンサC2へ600ボルトの電圧を充電
させている。
【0047】また、AND回路26の出力(信号r´)
は2系統に分岐され、一方は第3のゲート回路31に接
続され、他方は第4のゲート回路32に接続され、更
に、第3のゲート31の出力(信号u)はサイリスタS
CR3のゲート端子に接続され、第4のゲート32の出
力(信号v)はサイリスタSCR1のゲート端子に接続
されている。
【0048】また、図3に示したトリガー回路24の出
力(信号m)は、2系統に分岐され、一方はAND回路
36の一入力端に接続され、このAND回路36の他方
の入力端には図3に示した感電保護回路25の出力端が
接続されている。そして、このAND回路36の出力
(信号s´)は第5のゲート回路33に接続され、この
出力(信号w)はサイリスタSCR4のゲートに接続さ
れている。
【0049】更に、トリガー回路24(図3)から分岐
した他方は、タイマ回路35を介してトリガー回路38
に接続され、この出力(信号q´)はAND回路37の
一入力端に接続される。そして、この他入力端には上記
AND回路36と同様に感電保護回路25の出力端が接
続されている。そして、このAND回路37の出力(信
号t)は第6のゲート回路34の入力端に導かれ、この
出力(信号x)はサイリスタSCR2のゲートの接続さ
れている。
【0050】次に、上記の如く構成された本実施形態の
作用について説明する。図17は、第2の実施形態に係
る直流パルス発生装置の各波形を示すタイミングチャー
トであり、図15にて示したE1、a〜nは同一である
ので、図17では簡略化のため波形k以降について記載
している。また、図17に示すアルファベットp´〜V
0 は図16の各所の記載したアルファベットの信号波形
と一致している。そして、本実施形態では、図18に示
す如くの波形、即ち、図15のV0 に記載した波形の前
段にやや小さめのパルス状波形を付加した形状を有する
波形を電極1a,1a´から出力させるようにしてい
る。
【0051】図16に示すように、タイマ回路35の出
力波形p´が得られると、トリガ回路38の出力波形q
´が出力され、この出力波形q´は波形mよりも若干遅
れたタイミングでパルス波形が出力されている。従っ
て、第3,第4のゲート回路31,32の出力波形u、
vは同一のタイミングで出力されるが、第5のゲート回
路出力wに対して第6のゲート回路出力xが若干遅れて
出力されることになる。このため、図116に示すサイ
リスタSCR2よりもサイリスタSCR4の方が若干早
くトリガされるので、まず、コンデンサC2に蓄積され
た電圧VC2がSCR4、D3を介して電極1a,1a´
に印加され、その後、サイリスタSCR2がトリガされ
るので、電圧VC1が電極1a,1a´に印加されること
になる。そして、電圧VC2のほうが電圧VC1よりも小さ
く設定されているので(例えば、電圧VC2が600V、
電圧VC1が1000V)図17のV0 に示す如くの波形
(図18に示す如くの波形)が電極1a,1a´間に印
加されて放電されることになる。なお、図18に示すよ
うに、この出力波形における前段部分の電圧値VC2はピ
ーク値VC1の1/2〜2/3程度とされるのが望まし
く、また、前段部分の出力時間t2は後段部分の出力時
間t1の1/10程度とされるのが望ましい。
【0052】このようにして、本実施形態における直流
パルス発生装置においては、一旦弱めの電圧のパルス波
形が立ち上がった後にインパルス的な電圧が印加される
ように設定されているので、魚類等に与える影響をより
一層緩和することができ、魚類を死なせること無く、確
実に取水口、排水口への進入を防止することができるよ
うになる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明による直流
パルス発生装置では、以下に示す如くの効果を得ること
ができる。即ち、 (1)電圧調整回路を操作することにより、コンデンサ
への充電電圧を任意に調整することができ、従って、電
極間に印加する電圧値を任意に変動させることができ
る。
【0054】(2)電極に対して並列に介装されたダミ
ー抵抗の抵抗値を変更することにより、放電時間を調整
することができるようになる。つまり、ダミー抵抗(R
2)の抵抗値を小さくすると放電時間が短くなり、抵抗
値を大きくすると放電時間を長くすることができる。従
って、設置する取水口または排水口近傍の水質に応じ
て、適宜印加電圧、放電時間を設定することができる。
【0055】(3)感電保護回路25を搭載することに
より、電極近傍に人間や他の動物が存在するときには、
電圧の印加を停止させるので、感電事故を未然に防止す
ることができるようになる。
【0056】(4)第1のサイリスタSCR1と第2の
サイリスタSCR2のオン、オフを制御してコンデンサ
の充電、放電を切り換えており、SCR1がオンのとき
にはSCR2はオフであり、反対に、SCR2がオンの
時にはSCR1はオフであるので、コンデンサに充電さ
れている電力が電源側に加えられることは無く、回路保
護を図ることができる。
【0057】(5)インパルス的に発生する電圧の前段
に、該インパルス電圧よりも弱めのパルス電圧を付加す
る電圧波形(図18参照)を電極に印加する構成とすれ
ば、より一層魚類への影響を軽減することができ、魚類
の死滅を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直流パルス発生装置を水力発電所
の取水口近傍に設置した様子を示す説明図。
【図2】本発明の一実施形態に係る直流パルス発生装置
の構成を示すブロック図。
【図3】図2に示したブロック図の構成をより具体的に
示す電気回路図。
【図4】ゼロクロス検出回路の(A)回路構成図、
(B)入出力の波形図。
【図5】波形整形回路の(A)回路構成図、(B)入出
力の波形図。
【図6】微分回路の(A)回路構成図、(B)入出力の
波形図。
【図7】積分回路の(A)回路構成図、(B)入出力の
波形図。
【図8】電圧調整回路の回路構成図。
【図9】コンパレータの(A)回路構成図、(B)入出
力の波形図。
【図10】トリガー回路の(A)回路構成図、(B)入
出力の波形図。
【図11】遅延回路の(A)回路構成図、(B)入出力
の波形図。
【図12】クロック回路の(A)回路構成図、(B)入
出力の波形図。
【図13】充電サイクルタイミング回路、及び放電サイ
クルタイミング回路の出力波形を示す説明図。
【図14】ゲート回路の(A)回路構成図、(B)入出
力の波形図。
【図15】本実施形態の動作手順を示すタイミングチャ
ート。
【図16】本発明の第2の実施形態に係る魚類進入防止
用直流パルス発生装置の構成を示す回路図。
【図17】第2の実施形態に係る動作を示すタイミング
チャート。
【図18】図16に示す回路にて得られるパルス波形の
形状を示す説明図。
【図19】従来における直流パルス発生装置の構成を示
す電気回路図。
【符号の説明】
1(1a〜1e) プラス電極 1a´〜1e´ マイナス電極 3 水面 4 主回路 5 制御回路 11 全波整流回路 12 同期信号発生回路 13 波形整形回路 14 微分回路 15 積分回路 16 電圧調整回路 17 コンパレータ 18 クロック回路 19 パルス数設定回路 20 充電サイクルタイミング回路 21 放電サイクルタイミング回路 22,24,38 トリガー回路 23 遅延回路 25 感電保護回路 26,27 AND回路 28 第1のゲート回路 29 第2のゲート回路 30 直流電源 31 第3のゲート回路 32 第4のゲート回路 33 第5のゲート回路 34 第6のゲート回路 35 タイマ回路 36,37 AND回路 E1 交流電源 TR1 高圧トランス D1,D2 全波整流器 SCR1 第1のサイリスタ(充電用サイリスタ) SCR2 第2のサイリスタ(放電用サイリスタ) SCR3 第3のサイリスタ(充電用サイリスタ) SCR4 第4のサイリスタ(放電用サイリスタ) C1,C2 コンデンサ R1,R3 電流制限用抵抗 R2 ダミー抵抗 RL 負荷抵抗 D3 ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−333712(JP,A) 実開 昭63−141221(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02B 1/00 301 E02B 9/04 H02M 9/00 H03K 3/57

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水力、火力発電所の取水口または排水口
    近傍に設置して、当該取水口または排水口からの魚類の
    進入を防止する魚類進入防止用直流パルス発生装置にお
    いて、 交流電源(E1)と、 該交流電源電圧を所定の高電圧に昇圧する高圧トランス
    (TR1)と、 前記高圧トランスの2次側に取り付けられ、昇圧後の交
    流電圧を全波整流する全波整流回路(D1)と、 前記全波整流回路の後段に配置され、ゲート電圧により
    オン・オフ動作する充電用サイリスタ(SCR1)と、 前記充電用サイリスタから出力された電力を一時的に蓄
    積するコンデンサ(C1)と、 前記コンデンサの後段側に配置され、ゲート電圧により
    オン・オフ動作する放電用サイリスタ(SCR2)と、 該放電用サイリスタの後段側に接続され、前記取水口ま
    たは排水口近傍の水中に立設される複数本の電極(1
    a,1a´)と、 前記充電用サイリスタ及び放電用サイリスタに所望のタ
    イミングでゲート電圧を供給し、各サイリスタのオン・
    オフを制御して前記コンデンサへの充電電圧値及びコン
    デンサの充電・放電のタイミングを制御する制御回路
    (5)と、 を有することを特徴とする魚類進入防止用直流パルス発
    生装置。
  2. 【請求項2】 前記制御回路は、 前記交流電源電圧のゼロクロス点を検出し、該ゼロクロ
    ス点に同期した同期パルス信号を得るゼロクロス検出回
    路(12)と、 この同期パルス信号に基づき、充電タイミング及び放電
    タイミングを設定する手段(20,21)と、 同期パルス信号の発生時間間隔で周期的に変化する鋸歯
    状波形を生成する手段(14,15)と、 レベル調整可能な一定直流電圧を出力する電圧調整回路
    (16)と、 前記鋸歯状波形と一定直流電圧とを比較するコンパレー
    タ(17)と、 このコンパレータ出力に応じ、前記設定された充電タイ
    ミングで前記充電用サイリスタのゲートに電圧信号を出
    力する第1のゲート回路(28)と、 前記設定された放電タイミングで前記放電用サイリスタ
    のゲートに電圧信号を出力する第2のゲート回路(2
    9)と、 を少なくとも有することを特徴とする請求項1記載の魚
    類進入防止用直流パルス発生装置。
  3. 【請求項3】 前記制御回路は、前記取水口または排水
    口近傍に人間や他の動物が存在することを検知する検知
    手段を具備し、該検知手段にて人間や他の動物の存在が
    検知された際に前記第1のゲート回路、及び第2のゲー
    ト回路出力を強制的に停止させる感電保護回路(25)
    を設けたことを特徴とする請求項記載の魚類進入防止
    用直流パルス発生装置。
  4. 【請求項4】 水力、火力発電所の取水口または排水口
    近傍に設置して、当該取水口または排水口からの魚類の
    進入を防止する魚類進入防止用直流パルス発生装置にお
    いて、 交流電源(E1)と、 該交流電源電圧を所定の高電圧に昇圧する高圧トランス
    (TR1)と、 前記高圧トランスの2次側に並列的に取り付けられ、昇
    圧後の交流電圧を全波整流する第1の全波整流回路(D
    1)及び第2の全波整流回路(D2)と、 前記第1の全波整流回路の後段に配置され、ゲート電圧
    によりオン・オフ動作する第1の充電用サイリスタ(S
    CR1)と、 前記第1の充電用サイリスタから出力された電力を一時
    的に蓄積する第1のコンデンサ(C1)と、 前記第1のコンデンサの後段側に配置され、ゲート電圧
    によりオン・オフ動作する第1の放電用サイリスタ(S
    CR2)と、 該第1の放電用サイリスタの後段側に接続され、前記取
    水口または排水口近傍の水中に立設される複数本の電極
    (1a,1a´)と、 前記第2の全波整流回路の後段に配置され、ゲート電圧
    によりオン・オフ動作する第2の充電用サイリスタ(S
    CR3)と、 前記第2の充電用サイリスタ(SCR3)から出力され
    た電力を一時的に蓄積する第2のコンデンサ(C2)
    と、 前記第2のコンデンサ(C2)の後段側に配置されるコ
    イル(L1)と、 前記コイルの後段に接続され、ゲート電圧によりオン・
    オフ動作し、且つ、出力端が前記第1の放電用サイリス
    タの後段に接続される第2の放電用サイリスタ(SCR
    4)と、 前記第1,第2の充電用サイリスタ、第1,第2の放電
    用サイリスタに所望のタイミングでゲート電圧を供給
    し、各サイリスタのオン・オフを制御して前記各コンデ
    ンサへの充電電圧値及びコンデンサの充電・放電のタイ
    ミングを制御する制御回路(5)と、 を有することを特徴とする魚類進入防止用直流パルス発
    生装置。
  5. 【請求項5】 前記制御回路は、 前記交流電源電圧のゼロクロス点を検出し、該ゼロクロ
    ス点に同期した同期パルス信号を得るゼロクロス検出回
    路(12)と、 この同期パルス信号に基づき、充電タイミング及び放電
    タイミングを設定する手段(20,21)と、 同期パルス信号の発生時間間隔で周期的に変化する鋸歯
    状波形を生成する手段(14,15)と、 レベル調整可能な一定直流電圧を出力する電圧調整回路
    (16)と、 前記鋸歯状波形と一定直流電圧とを比較するコンパレー
    タ(17)と、 このコンパレータ出力に応じ、前記設定された充電タイ
    ミングで前記第1,第2の充電用サイリスタのゲートに
    電圧信号を出力する第3,第4ののゲート回路(31,
    32)と、 前記設定された放電タイミングで前記第1の放電用サイ
    リスタのゲートに電圧信号を出力する第5のゲート回路
    (33)と、 前記設定された放電タイミングにて出力されるトリガを
    遅延させて出力させるタイマ回路(35)と、 該タイマ回路の後段に取り付けられ、前記第5のゲート
    回路よりも若干遅延して前記第2の放電用サイリスタの
    ゲートに電圧信号を出力する第6のゲート回路(34)
    と、 を少なくとも有することを特徴とする請求項4記載の魚
    類進入防止用直流パルス発生装置。
  6. 【請求項6】 前記制御回路は、前記取水口または排水
    口近傍に人間や他の動物が存在することを検知する検知
    手段を具備し、該検知手段にて人間や他の動物の存在が
    検知された際に前記第3のゲート回路乃至第6のゲート
    回路出力を強制的に停止させる感電保護回路(25)を
    設けたことを特徴とする請求項5記載の魚類進入防止用
    直流パルス発生装置。
  7. 【請求項7】 前記検知手段は、TVカメラによる自動
    監視装置、赤外線検知器、超音波検知器、又は電極間負
    荷の変動を測定する負荷変動検知器のいづれかであるこ
    とを特徴とする請求項3または請求項6のいづれかに記
    載の魚類進入防止用直流パルス発生装置。
  8. 【請求項8】 前記電極間に放電時間制御用の抵抗(R
    2)を介装したことを特徴とする請求項1または請求項
    4のいづれかに記載の魚類進入防止用直流パルス発生装
    置。
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