JP3199551B2 - ア−ス装置 - Google Patents
ア−ス装置Info
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- JP3199551B2 JP3199551B2 JP00959394A JP959394A JP3199551B2 JP 3199551 B2 JP3199551 B2 JP 3199551B2 JP 00959394 A JP00959394 A JP 00959394A JP 959394 A JP959394 A JP 959394A JP 3199551 B2 JP3199551 B2 JP 3199551B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶接の際にワ−ク、即
ち被溶接物を接地するために利用しうるア−ス装置に関
する。
ち被溶接物を接地するために利用しうるア−ス装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】例えば、建築用の柱として利用されるボ
ックス柱は、一般に、スキンプレ−トと呼ばれる4枚の
板状部材を4角柱状に組合せ、それらの当接部分(かど
部分)を互いに溶接して作られる。またこの種のボック
ス柱は、最大で15mの長さを有し、重量は25トンに
もなる。
ックス柱は、一般に、スキンプレ−トと呼ばれる4枚の
板状部材を4角柱状に組合せ、それらの当接部分(かど
部分)を互いに溶接して作られる。またこの種のボック
ス柱は、最大で15mの長さを有し、重量は25トンに
もなる。
【0003】このような大型のボックス柱を溶接する工
程に用いられる設備としては、従来より次の2種類のも
のがある。 (1)固定された門型多電極溶接装置と、被溶接物を乗
せる自走台車を備え、自走台車を定速走行させながら、
被溶接物の長手方向に沿って溶接を実施する。この場
合、被溶接物が移動するので、ア−スの手段としては、
可撓性のケ−ブルベアを被溶接物に接続するか、又は電
極部分がロ−ラやキャタピラなどで回転構造になった特
別なア−ス装置を、固定側から被溶接物の側面に押付け
て接続するようにしている。また、被溶接物の溶接部分
を水平に維持するための水平保持装置が、自走台車上に
設置される。この種の技術は、例えば実公平2−211
80号公報に開示されている。 (2)地面に固定された前後1対の水平保持装置を用い
て被溶接物を支持する。被溶接物の運搬は、天井クレ−
ンにより実施する。門型多電極溶接装置に自走機能を設
け、門型多電極溶接装置が定速で移動しながら、被溶接
物の長手方向に沿って溶接を実施する。ア−ス電極は、
エアシリンダなどを用いて、被溶接物の側面に押付けて
接続するか、又はクランプで被溶接物に固定する。
程に用いられる設備としては、従来より次の2種類のも
のがある。 (1)固定された門型多電極溶接装置と、被溶接物を乗
せる自走台車を備え、自走台車を定速走行させながら、
被溶接物の長手方向に沿って溶接を実施する。この場
合、被溶接物が移動するので、ア−スの手段としては、
可撓性のケ−ブルベアを被溶接物に接続するか、又は電
極部分がロ−ラやキャタピラなどで回転構造になった特
別なア−ス装置を、固定側から被溶接物の側面に押付け
て接続するようにしている。また、被溶接物の溶接部分
を水平に維持するための水平保持装置が、自走台車上に
設置される。この種の技術は、例えば実公平2−211
80号公報に開示されている。 (2)地面に固定された前後1対の水平保持装置を用い
て被溶接物を支持する。被溶接物の運搬は、天井クレ−
ンにより実施する。門型多電極溶接装置に自走機能を設
け、門型多電極溶接装置が定速で移動しながら、被溶接
物の長手方向に沿って溶接を実施する。ア−ス電極は、
エアシリンダなどを用いて、被溶接物の側面に押付けて
接続するか、又はクランプで被溶接物に固定する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記(1)のような設備
においては、1対の水平保持装置を、被溶接物の両端部
の近くに配置しなければならないので、自走台車が大型
化するか、又は実公平2−21180号公報のように、
2台の独立した自走台車を設置してそれらを同時に運転
制御しなければならず、構造が複雑化するのは避けられ
ない。またこの場合、ア−ス装置の構造が非常に複雑に
なる。
においては、1対の水平保持装置を、被溶接物の両端部
の近くに配置しなければならないので、自走台車が大型
化するか、又は実公平2−21180号公報のように、
2台の独立した自走台車を設置してそれらを同時に運転
制御しなければならず、構造が複雑化するのは避けられ
ない。またこの場合、ア−ス装置の構造が非常に複雑に
なる。
【0005】上記(2)のような設備においては、天井ク
レ−ンを用いて被溶接物を運搬するので、被溶接物の位
置決めに手間がかかる。また、ア−ス電極の接続にエア
シリンダなどの駆動装置を用いる場合には、装置の構造
が複雑になるし、ア−ス電極をクランプで固定する場合
には、手作業でア−ス接続しなければならず、作業の効
率が低下する。ボックス柱の溶接の際には、通常、15
00A程度の電流が被溶接物からア−スに流れるので、
ア−ス接続を確実にし、接触部分の電気抵抗を充分に小
さくしなければならない。従って、手作業でア−ス接続
をするのは非常に大変である。
レ−ンを用いて被溶接物を運搬するので、被溶接物の位
置決めに手間がかかる。また、ア−ス電極の接続にエア
シリンダなどの駆動装置を用いる場合には、装置の構造
が複雑になるし、ア−ス電極をクランプで固定する場合
には、手作業でア−ス接続しなければならず、作業の効
率が低下する。ボックス柱の溶接の際には、通常、15
00A程度の電流が被溶接物からア−スに流れるので、
ア−ス接続を確実にし、接触部分の電気抵抗を充分に小
さくしなければならない。従って、手作業でア−ス接続
をするのは非常に大変である。
【0006】従って本発明は、比較的構造の簡単なア−
ス装置によって、手作業を必要とすることなく確実なア
−ス接続を実現することを課題とする。
ス装置によって、手作業を必要とすることなく確実なア
−ス接続を実現することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のア−ス装置は、その上面で被溶接物を支持
する支持部材(1);該支持部材を昇降駆動する昇降駆
動手段(2,3);前記支持部材の側方に配置され、該
支持部材と一体に構成された導電性のア−ス基台(5A
〜5E,6);該ア−ス基台上に配置された導電性の可
動ア−ス電極(4A〜4J);該可動ア−ス電極を上下
方向に移動自在に案内するガイド部材(7);上端が前
記可動アース電極の下端に係合し下端が前記アース基台
で下支持され、ア−ス基台に対して可動ア−ス電極を上
方に持ち上げる力を可動ア−ス電極に与え、可動ア−ス
電極の上端を前記支持部材の上面よりも上方に位置決め
する圧縮コイルスプリング(8A〜8J);該圧縮コイ
ルスプリングの側方にあって、上端が前記可動アース電
極に固着され下端が前記ア−ス基台に固着され、可動ア
−ス電極とア−ス基台とを電気的に接続する、可撓性の
電気接続部材(9A〜9J);及び前記ア−ス基台を接
地する電気ケ−ブル(10);を備える。
め、本発明のア−ス装置は、その上面で被溶接物を支持
する支持部材(1);該支持部材を昇降駆動する昇降駆
動手段(2,3);前記支持部材の側方に配置され、該
支持部材と一体に構成された導電性のア−ス基台(5A
〜5E,6);該ア−ス基台上に配置された導電性の可
動ア−ス電極(4A〜4J);該可動ア−ス電極を上下
方向に移動自在に案内するガイド部材(7);上端が前
記可動アース電極の下端に係合し下端が前記アース基台
で下支持され、ア−ス基台に対して可動ア−ス電極を上
方に持ち上げる力を可動ア−ス電極に与え、可動ア−ス
電極の上端を前記支持部材の上面よりも上方に位置決め
する圧縮コイルスプリング(8A〜8J);該圧縮コイ
ルスプリングの側方にあって、上端が前記可動アース電
極に固着され下端が前記ア−ス基台に固着され、可動ア
−ス電極とア−ス基台とを電気的に接続する、可撓性の
電気接続部材(9A〜9J);及び前記ア−ス基台を接
地する電気ケ−ブル(10);を備える。
【0008】また請求項2の発明では、前記可動ア−ス
電極の上端は上方に突出する曲面である。
電極の上端は上方に突出する曲面である。
【0009】なお上記括弧内に示した記号は、後述する
実施例中の対応する要素の符号を参考までに示したもの
であるが、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要
素のみに限定されるものではない。
実施例中の対応する要素の符号を参考までに示したもの
であるが、本発明の各構成要素は実施例中の具体的な要
素のみに限定されるものではない。
【0010】
【作用】本発明によれば、導電性の可動ア−ス電極(4
A〜4J)は、弾性部材(8A〜8J)から受ける力に
よって持ち上げられ、その上端が支持部材(1)の上面
よりも上に突出するように位置決めされる。重量の大き
な被溶接物を、このア−ス装置上に乗せると、被溶接物
に押されて可動ア−ス電極は沈み込み、被溶接物の下面
が支持部材(1)の上面に当接した状態で止まる。従っ
てこの場合、被溶接物の下面と可動ア−ス電極の上端と
の当接部分には、圧縮コイルスプリング(8A〜8J)
によって充分に大きな押圧力が生じ、被溶接物と可動ア
−ス電極とが電気的に確実に接続される。可動ア−ス電
極は、可撓性の電気接続部材(9A〜9J)を介してア
−ス基台と接続されており、ア−ス基台は電気ケ−ブル
(10)を介して接地されている。即ち、被溶接物をア
−ス装置上に乗せるだけで、その被溶接物は確実に接地
される。
A〜4J)は、弾性部材(8A〜8J)から受ける力に
よって持ち上げられ、その上端が支持部材(1)の上面
よりも上に突出するように位置決めされる。重量の大き
な被溶接物を、このア−ス装置上に乗せると、被溶接物
に押されて可動ア−ス電極は沈み込み、被溶接物の下面
が支持部材(1)の上面に当接した状態で止まる。従っ
てこの場合、被溶接物の下面と可動ア−ス電極の上端と
の当接部分には、圧縮コイルスプリング(8A〜8J)
によって充分に大きな押圧力が生じ、被溶接物と可動ア
−ス電極とが電気的に確実に接続される。可動ア−ス電
極は、可撓性の電気接続部材(9A〜9J)を介してア
−ス基台と接続されており、ア−ス基台は電気ケ−ブル
(10)を介して接地されている。即ち、被溶接物をア
−ス装置上に乗せるだけで、その被溶接物は確実に接地
される。
【0011】また、ボックス柱のような長尺物を溶接す
る時には、溶接中の入熱によって被溶接物に撓みが生
じ、溶接位置における被溶接物の姿勢が位置及び時間に
よって変化する。このような被溶接物の姿勢変化は、溶
接時の溶け込み具合い,溶融金属の流動,ガスの放出な
どに影響を及ぼすので、全体に渡って好ましい溶接を実
施するためには、被溶接物の姿勢を常時一定(水平より
も多少上り傾斜)に維持する必要がある。
る時には、溶接中の入熱によって被溶接物に撓みが生
じ、溶接位置における被溶接物の姿勢が位置及び時間に
よって変化する。このような被溶接物の姿勢変化は、溶
接時の溶け込み具合い,溶融金属の流動,ガスの放出な
どに影響を及ぼすので、全体に渡って好ましい溶接を実
施するためには、被溶接物の姿勢を常時一定(水平より
も多少上り傾斜)に維持する必要がある。
【0012】本発明では、支持部材(1)は、昇降駆動
手段(2,3)の駆動により上下位置の調整が自在であ
り、支持部材(1)の高さを調整することによって、そ
の上に乗った被溶接物の姿勢(傾き)を変えることがで
きる。即ち、本発明では、被溶接物の水平を保持するた
めの装置がア−ス装置と一体になっている。
手段(2,3)の駆動により上下位置の調整が自在であ
り、支持部材(1)の高さを調整することによって、そ
の上に乗った被溶接物の姿勢(傾き)を変えることがで
きる。即ち、本発明では、被溶接物の水平を保持するた
めの装置がア−ス装置と一体になっている。
【0013】被溶接物に撓みがある場合、その撓み具合
いや支持部材(1)の高さに応じて、支持部材(1)の
位置での被溶接物の姿勢が変化する。このような姿勢変
化は、被溶接物の支持位置とア−ス位置との相対高さに
変化をもたらす。しかし本発明では、被溶接物と接触す
る可動ア−ス電極(4A〜4J)は、上下動自在に支持
されており、しかも圧縮コイルスプリング(8A〜8
J)によって押し上げる方向の力を常時受けるので、支
持部材(1)の位置と可動ア−ス電極(4A〜4J)の
位置とで、被溶接物の相対高さが変化しても、可動ア−
ス電極は被溶接物の高さに追従するように位置決めさ
れ、確実な接触状態が維持される。
いや支持部材(1)の高さに応じて、支持部材(1)の
位置での被溶接物の姿勢が変化する。このような姿勢変
化は、被溶接物の支持位置とア−ス位置との相対高さに
変化をもたらす。しかし本発明では、被溶接物と接触す
る可動ア−ス電極(4A〜4J)は、上下動自在に支持
されており、しかも圧縮コイルスプリング(8A〜8
J)によって押し上げる方向の力を常時受けるので、支
持部材(1)の位置と可動ア−ス電極(4A〜4J)の
位置とで、被溶接物の相対高さが変化しても、可動ア−
ス電極は被溶接物の高さに追従するように位置決めさ
れ、確実な接触状態が維持される。
【0014】また、請求項2の発明では、前記可動ア−
ス電極の上端は上方に突出する曲面であるので、被溶接
物のア−ス電極と対向する部分が水平面に対して傾斜し
ている場合であっても、ア−ス電極と被溶接物との全体
の接触面積は比較的大きく、接触抵抗の増大は抑制され
る。
ス電極の上端は上方に突出する曲面であるので、被溶接
物のア−ス電極と対向する部分が水平面に対して傾斜し
ている場合であっても、ア−ス電極と被溶接物との全体
の接触面積は比較的大きく、接触抵抗の増大は抑制され
る。
【0015】ところで、1つの可動ア−ス電極の面積が
大きい場合、被溶接物に傾きや捩じれ方向の撓みがある
と、電極の一部分だけしか被溶接物と接触しなくなり、
接触抵抗が増大する可能性がある。そこで本発明の実施
例では、前記可動ア−ス電極と前記弾性部材は複数組設
置され、該複数の可動ア−ス電極は、それぞれ独立に上
下動自在に構成される。これによれば、大電流をア−ス
に流す場合であっても、個々の可動ア−ス電極を小型に
構成することができる。比較的小型の可動ア−ス電極を
複数分散させて配置すると、例えば被溶接物に傾きや捩
じれ方向の撓みがある場合でも、全体の接触面積が減少
するのを抑制でき、より確実な接触状態が維持される。
大きい場合、被溶接物に傾きや捩じれ方向の撓みがある
と、電極の一部分だけしか被溶接物と接触しなくなり、
接触抵抗が増大する可能性がある。そこで本発明の実施
例では、前記可動ア−ス電極と前記弾性部材は複数組設
置され、該複数の可動ア−ス電極は、それぞれ独立に上
下動自在に構成される。これによれば、大電流をア−ス
に流す場合であっても、個々の可動ア−ス電極を小型に
構成することができる。比較的小型の可動ア−ス電極を
複数分散させて配置すると、例えば被溶接物に傾きや捩
じれ方向の撓みがある場合でも、全体の接触面積が減少
するのを抑制でき、より確実な接触状態が維持される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。ボ
ックス柱の製造ライン上の一部分に設けられた溶接設備
の正面図を図1に示し、平面図を図2に示し、右側面図
を図3に示す。この溶接設備は、概略でいうと、かど溶
接装置400,自走台車300及び支持装置100で構
成されている。
ックス柱の製造ライン上の一部分に設けられた溶接設備
の正面図を図1に示し、平面図を図2に示し、右側面図
を図3に示す。この溶接設備は、概略でいうと、かど溶
接装置400,自走台車300及び支持装置100で構
成されている。
【0017】ボックス柱を構成する被溶接物50は、図
11に示すように、2枚のフランジ材51,52と2枚
のウエブ材53,54でなる4枚のスキンプレ−トを組
合せて箱状に組立てられており、フランジ材とウエブ材
との突き合せ部分に形成した開先55,56の部分をス
キンプレ−トの長手方向に沿って連続的に溶接すること
によりそれらが一体に構成される。この例では、かど溶
接装置400は被溶接物50の上側の2カ所の開先を同
時に溶接する。2カ所の溶接が終了すると、被溶接物5
0を180度反転し、反対側の2カ所の開先部分を溶接
する。57及び58は溶接ビ−ドを示している。59は
裏当金物である。
11に示すように、2枚のフランジ材51,52と2枚
のウエブ材53,54でなる4枚のスキンプレ−トを組
合せて箱状に組立てられており、フランジ材とウエブ材
との突き合せ部分に形成した開先55,56の部分をス
キンプレ−トの長手方向に沿って連続的に溶接すること
によりそれらが一体に構成される。この例では、かど溶
接装置400は被溶接物50の上側の2カ所の開先を同
時に溶接する。2カ所の溶接が終了すると、被溶接物5
0を180度反転し、反対側の2カ所の開先部分を溶接
する。57及び58は溶接ビ−ドを示している。59は
裏当金物である。
【0018】この被溶接物50は、予め図11のように
仮組立てされた状態で、前後1対の枕木301,302
を介して、自走台車300上に載置され、自走台車30
0の走行によって運搬される。この例では、図1及び図
2の左側から右側に向かって自走台車300が移動し、
被溶接物50がこの溶接設備に搬入される。自走台車3
00は、地面に設置された1対のレ−ル303,304
上をそれに沿って走行する。自走台車300の駆動源は
電気モ−タであり、自走台車300は、それに搭載され
たバッテリ−の電力によって走行する。また、自走台車
300の運転はオペレ−タのスイッチ操作により行なわ
れる。
仮組立てされた状態で、前後1対の枕木301,302
を介して、自走台車300上に載置され、自走台車30
0の走行によって運搬される。この例では、図1及び図
2の左側から右側に向かって自走台車300が移動し、
被溶接物50がこの溶接設備に搬入される。自走台車3
00は、地面に設置された1対のレ−ル303,304
上をそれに沿って走行する。自走台車300の駆動源は
電気モ−タであり、自走台車300は、それに搭載され
たバッテリ−の電力によって走行する。また、自走台車
300の運転はオペレ−タのスイッチ操作により行なわ
れる。
【0019】被溶接物50をこの溶接設備に搬入した
後、図1に示すように、被溶接物50の先端が、支持装
置100よりも1m程度先まで進んだ時に自走台車30
0を停止し、その位置に被溶接物50を位置決めする。
後述するように、支持装置100は昇降機構を備えてい
るが、被溶接物50を搬入する時には、支持装置100
の支持面を被溶接物50よりも下方に退避させておく。
この後で、支持装置100の支持面を上昇させ、自走台
車300上の前側の枕木301を抜き取る。これによっ
て、被溶接物50は、前方は支持装置100で支持さ
れ、後方は自走台車300上の後側の枕木302で支持
される。
後、図1に示すように、被溶接物50の先端が、支持装
置100よりも1m程度先まで進んだ時に自走台車30
0を停止し、その位置に被溶接物50を位置決めする。
後述するように、支持装置100は昇降機構を備えてい
るが、被溶接物50を搬入する時には、支持装置100
の支持面を被溶接物50よりも下方に退避させておく。
この後で、支持装置100の支持面を上昇させ、自走台
車300上の前側の枕木301を抜き取る。これによっ
て、被溶接物50は、前方は支持装置100で支持さ
れ、後方は自走台車300上の後側の枕木302で支持
される。
【0020】支持装置100の支持面を昇降することに
よって、被溶接物50の姿勢(傾斜)を調整することが
できる。また、支持装置100上にはア−ス装置200
が搭載されており、支持装置100上に被溶接物50を
載せるだけで、被溶接物50は確実に接地される。支持
装置100及びア−ス装置200の詳細については後で
説明する。
よって、被溶接物50の姿勢(傾斜)を調整することが
できる。また、支持装置100上にはア−ス装置200
が搭載されており、支持装置100上に被溶接物50を
載せるだけで、被溶接物50は確実に接地される。支持
装置100及びア−ス装置200の詳細については後で
説明する。
【0021】溶接をする時には被溶接物50は静止して
おり、かど溶接装置400が移動しながら溶接を実施す
る。かど溶接装置400は、車輪が付いた移動装置50
0上に支持されており、側面から見ると図3に示すよう
に門型になっている。移動装置500の車輪は、地面に
敷設された1対のレ−ル501,502上に配置されて
おり、移動装置500はレ−ル501,502に沿って
移動する。
おり、かど溶接装置400が移動しながら溶接を実施す
る。かど溶接装置400は、車輪が付いた移動装置50
0上に支持されており、側面から見ると図3に示すよう
に門型になっている。移動装置500の車輪は、地面に
敷設された1対のレ−ル501,502上に配置されて
おり、移動装置500はレ−ル501,502に沿って
移動する。
【0022】かど溶接装置400は、多電極潜弧溶接装
置である。図1,図2及び図3を参照すると、401が
溶接ト−チ、402がフラックス散布ホ−ス、403が
フラックス循環装置、404がフラックス回収ホ−ス、
407が溶接ワイヤ、405が溶接ワイヤを保持するボ
ビン(500kg)、406がバット溶接機、408が
制御盤、409が操作盤、410がケ−ブルベア、41
1が配線用ピット、412が水冷ポンプである。
置である。図1,図2及び図3を参照すると、401が
溶接ト−チ、402がフラックス散布ホ−ス、403が
フラックス循環装置、404がフラックス回収ホ−ス、
407が溶接ワイヤ、405が溶接ワイヤを保持するボ
ビン(500kg)、406がバット溶接機、408が
制御盤、409が操作盤、410がケ−ブルベア、41
1が配線用ピット、412が水冷ポンプである。
【0023】この実施例では、かど溶接装置400は図
1及び図2の左から右に向かって移動しながら被溶接物
50を溶接する。溶接ト−チ401は、進行方向の前後
に並ベて配置された先行ト−チと後行ト−チで構成され
ており、更に、被溶接物50の2カ所のかど部を同時に
溶接するために、それらのト−チが被溶接物50の幅方
向に2組並べて配置してある。この例では、各先行ト−
チに2000Aの電流を流し、各後行ト−チに1500
Aの電流を流す。
1及び図2の左から右に向かって移動しながら被溶接物
50を溶接する。溶接ト−チ401は、進行方向の前後
に並ベて配置された先行ト−チと後行ト−チで構成され
ており、更に、被溶接物50の2カ所のかど部を同時に
溶接するために、それらのト−チが被溶接物50の幅方
向に2組並べて配置してある。この例では、各先行ト−
チに2000Aの電流を流し、各後行ト−チに1500
Aの電流を流す。
【0024】図1に示す支持装置100とア−ス装置2
00の部分を、拡大して図4,図5及び図7に示す。図
4は正面図、図5は左側面図、図7は平面図である。図
4に示すように、この実施例では、ア−ス装置200は
支持装置100と一体に構成されている。まず、支持装
置100について説明する。
00の部分を、拡大して図4,図5及び図7に示す。図
4は正面図、図5は左側面図、図7は平面図である。図
4に示すように、この実施例では、ア−ス装置200は
支持装置100と一体に構成されている。まず、支持装
置100について説明する。
【0025】支持装置100のフレ−ム101は、地面
にしっかりと固定されている。このフレ−ム101に
は、2本のガイド軸102をそれぞれ上下方向に摺動自
在に支持するガイド装置103及び104と、2本の油
圧シリンダ2及び3が設置されている。各ガイド軸10
2の上端部に、支持部材1が固定されている。また、油
圧シリンダ2のロッド2a及び油圧シリンダ3のロッド
3aは、支持部材1の下端に連結されている。即ち、油
圧シリンダ2及び3を駆動することにより、支持部材1
は上下方向に移動する。この例では、油圧シリンダ2及
び3のロッドの位置、即ち支持部材1の高さは、前記制
御盤に含まれる姿勢制御装置700によって制御され
る。
にしっかりと固定されている。このフレ−ム101に
は、2本のガイド軸102をそれぞれ上下方向に摺動自
在に支持するガイド装置103及び104と、2本の油
圧シリンダ2及び3が設置されている。各ガイド軸10
2の上端部に、支持部材1が固定されている。また、油
圧シリンダ2のロッド2a及び油圧シリンダ3のロッド
3aは、支持部材1の下端に連結されている。即ち、油
圧シリンダ2及び3を駆動することにより、支持部材1
は上下方向に移動する。この例では、油圧シリンダ2及
び3のロッドの位置、即ち支持部材1の高さは、前記制
御盤に含まれる姿勢制御装置700によって制御され
る。
【0026】支持部材1の高さを調整することによっ
て、支持部材1上に載った被溶接物50の溶接線の姿勢
(水平面に対する傾斜)を変えることができる。ところ
で被溶接物50は、溶接の熱によって、通常かなり大き
な撓みを生じるため、被溶接物50の姿勢を調整しない
と、溶接位置に応じて溶接線の姿勢が変化し、被溶接物
50の全体に渡って均一な好ましい溶接ができない。そ
こでこの実施例では、検出した溶接線の姿勢に応じて支
持部材1の高さを自動的に調整し、被溶接物50の姿勢
を自動修正するように、姿勢制御装置700が制御す
る。この実施例では、溶接線の姿勢の目標値を、水平に
対し僅かに上り傾斜(1/100)に設定してある。
て、支持部材1上に載った被溶接物50の溶接線の姿勢
(水平面に対する傾斜)を変えることができる。ところ
で被溶接物50は、溶接の熱によって、通常かなり大き
な撓みを生じるため、被溶接物50の姿勢を調整しない
と、溶接位置に応じて溶接線の姿勢が変化し、被溶接物
50の全体に渡って均一な好ましい溶接ができない。そ
こでこの実施例では、検出した溶接線の姿勢に応じて支
持部材1の高さを自動的に調整し、被溶接物50の姿勢
を自動修正するように、姿勢制御装置700が制御す
る。この実施例では、溶接線の姿勢の目標値を、水平に
対し僅かに上り傾斜(1/100)に設定してある。
【0027】溶接線の姿勢を検出するために、図1に示
すように、溶接ト−チ401より少し前方の位置に、姿
勢検出装置600を設置してある。この姿勢検出装置6
00は、やじろべえに似た形状の可動検出部を有してお
り、該可動検出部は、被溶接物50の上面にその前後方
向の2点で当接するように位置決めされる。従って、溶
接ト−チ401の近傍での被溶接物50の傾きに応じ
て、可動検出部の傾きが変わる。可動検出部にはポテン
ショメ−タが連結してあるので、溶接線の傾き(姿勢)
がポテンショメ−タによって検出される。姿勢制御装置
700は、姿勢検出装置600が検出した姿勢情報と、
予め定めた目標値とが一致するように、油圧シリンダ2
及び3のロッドの位置を自動的に調整する。
すように、溶接ト−チ401より少し前方の位置に、姿
勢検出装置600を設置してある。この姿勢検出装置6
00は、やじろべえに似た形状の可動検出部を有してお
り、該可動検出部は、被溶接物50の上面にその前後方
向の2点で当接するように位置決めされる。従って、溶
接ト−チ401の近傍での被溶接物50の傾きに応じ
て、可動検出部の傾きが変わる。可動検出部にはポテン
ショメ−タが連結してあるので、溶接線の傾き(姿勢)
がポテンショメ−タによって検出される。姿勢制御装置
700は、姿勢検出装置600が検出した姿勢情報と、
予め定めた目標値とが一致するように、油圧シリンダ2
及び3のロッドの位置を自動的に調整する。
【0028】次に、ア−ス装置200について説明す
る。図4のア−ス装置200の部分を拡大した部分断面
図を図6に示し、図7のア−ス装置200の部分を拡大
したものを図8に示し、図8のIX−IX線からみたものを
図9に示し、図6のX−X線からみたものを図10に示
す。
る。図4のア−ス装置200の部分を拡大した部分断面
図を図6に示し、図7のア−ス装置200の部分を拡大
したものを図8に示し、図8のIX−IX線からみたものを
図9に示し、図6のX−X線からみたものを図10に示
す。
【0029】図8を参照すると、ア−ス装置200に
は、10個の独立したア−ス電極4A,4B,4C,4
D,4E,4F,4G,4H,4I及び4Jが水平に並
べて設置してある。これらのア−ス電極4A〜4Jは、
それぞれ図10に示ように、ガイド板7に設けた開口を
上下に貫通するように配置してあり、ガイド板7によっ
て、上下方向にのみ移動自在に支持されている。またア
−ス電極4A〜4Jの下端は、それぞれ、圧縮コイルス
プリング8A〜8J(8F〜8Iは図示せず)の上端と
係合しており、各々のア−ス電極は、通常はスプリング
の押圧力によって、上方に持ち上げられている。
は、10個の独立したア−ス電極4A,4B,4C,4
D,4E,4F,4G,4H,4I及び4Jが水平に並
べて設置してある。これらのア−ス電極4A〜4Jは、
それぞれ図10に示ように、ガイド板7に設けた開口を
上下に貫通するように配置してあり、ガイド板7によっ
て、上下方向にのみ移動自在に支持されている。またア
−ス電極4A〜4Jの下端は、それぞれ、圧縮コイルス
プリング8A〜8J(8F〜8Iは図示せず)の上端と
係合しており、各々のア−ス電極は、通常はスプリング
の押圧力によって、上方に持ち上げられている。
【0030】圧縮コイルスプリング8A及び8Fは端子
台部材5A上に配置され、圧縮コイルスプリング8B及
び8Gは端子台部材5B上に配置され、圧縮コイルスプ
リング8C及び8Hは端子台部材5C上に配置され、圧
縮コイルスプリング8D及び8Iは端子台部材5D上に
配置され、圧縮コイルスプリング8E及び8Jは端子台
部材5E上に配置されている。端子台部材5A〜5E
は、縦向きに配置された端子台部材6からそれぞれ水平
に延びるように、端子台部材6に固定されている。な
お、圧縮コイルスプリング8A〜8Jは、ア−ス電極4
A〜4Jのそれぞれに対して2個ずつ設けられている。
端子台部材5A〜5E上の圧縮コイルスプリング8A〜
8Jの位置には、それぞれ各スプリングの内側にピン2
1が突出する形で固定されており、各ピン21は、圧縮
コイルスプリング8A〜8Jが外れるのを防止してい
る。
台部材5A上に配置され、圧縮コイルスプリング8B及
び8Gは端子台部材5B上に配置され、圧縮コイルスプ
リング8C及び8Hは端子台部材5C上に配置され、圧
縮コイルスプリング8D及び8Iは端子台部材5D上に
配置され、圧縮コイルスプリング8E及び8Jは端子台
部材5E上に配置されている。端子台部材5A〜5E
は、縦向きに配置された端子台部材6からそれぞれ水平
に延びるように、端子台部材6に固定されている。な
お、圧縮コイルスプリング8A〜8Jは、ア−ス電極4
A〜4Jのそれぞれに対して2個ずつ設けられている。
端子台部材5A〜5E上の圧縮コイルスプリング8A〜
8Jの位置には、それぞれ各スプリングの内側にピン2
1が突出する形で固定されており、各ピン21は、圧縮
コイルスプリング8A〜8Jが外れるのを防止してい
る。
【0031】ア−ス電極4A〜4J,端子台部材5A〜
5E及び6は、銅などの電気抵抗の小さい金属で構成し
てある。各ア−ス電極4A〜4Jと端子台部材5A〜5
Eは、ブレ−ドワイヤ9A〜9Jで互いに接続してあ
る。ブレ−ドワイヤ9A〜9Jの各々は、帯状の平編銅
線の両端部に、金属のカシメ板22及び23を装着して
構成してある。図10に示すように、ブレ−ドワイヤ9
Jの一端のカシメ板22はねじ26によってア−ス電極
4Jに固定され、カシメ板23はねじ27によって端子
台部材5Eに固定されている。従って、ア−ス電極4J
と端子台部材5Eとは互いに電気的に接続されている。
また、ブレ−ドワイヤ9Jは可撓性であるため、ア−ス
電極4Jは端子台部材5Eに対して上下方向に移動可能
である。他のア−ス電極4A〜4Iも、同様の構成でブ
レ−ドワイヤ9A〜9Iを介して端子台部材5A〜5E
と接続されている。
5E及び6は、銅などの電気抵抗の小さい金属で構成し
てある。各ア−ス電極4A〜4Jと端子台部材5A〜5
Eは、ブレ−ドワイヤ9A〜9Jで互いに接続してあ
る。ブレ−ドワイヤ9A〜9Jの各々は、帯状の平編銅
線の両端部に、金属のカシメ板22及び23を装着して
構成してある。図10に示すように、ブレ−ドワイヤ9
Jの一端のカシメ板22はねじ26によってア−ス電極
4Jに固定され、カシメ板23はねじ27によって端子
台部材5Eに固定されている。従って、ア−ス電極4J
と端子台部材5Eとは互いに電気的に接続されている。
また、ブレ−ドワイヤ9Jは可撓性であるため、ア−ス
電極4Jは端子台部材5Eに対して上下方向に移動可能
である。他のア−ス電極4A〜4Iも、同様の構成でブ
レ−ドワイヤ9A〜9Iを介して端子台部材5A〜5E
と接続されている。
【0032】端子台部材6に設けた端子46及び47に
は、ア−ス用のキャプタイヤケ−ブル10の一端が接続
されている。このキャプタイヤケ−ブル10の他端は、
溶接用電源のア−ス端子に接続されている。従って、ア
−ス電極4A〜4Jは、ブレ−ドワイヤ9A〜9J,端
子台部材5A〜5E,端子台部材6,端子31及び3
2,及びキャプタイヤケ−ブル10を介して常時接地さ
れている。
は、ア−ス用のキャプタイヤケ−ブル10の一端が接続
されている。このキャプタイヤケ−ブル10の他端は、
溶接用電源のア−ス端子に接続されている。従って、ア
−ス電極4A〜4Jは、ブレ−ドワイヤ9A〜9J,端
子台部材5A〜5E,端子台部材6,端子31及び3
2,及びキャプタイヤケ−ブル10を介して常時接地さ
れている。
【0033】図6に示すように、ガイド板7及び端子台
部材6は、取付板33と一体に構成されている。また、
取付板33には、絶縁板34及び連結板36を重ねて、
これらをボルト31で一体に固定してある。32及び3
5は絶縁部材である。また図4に示すように、連結板3
6は、支持部材1に固定した取付板42と連結されてお
り、ストッパねじであるジャッキボルト41の高さ調節
によって、支持部材1に対するア−ス装置200の相対
高さを調整しうる。
部材6は、取付板33と一体に構成されている。また、
取付板33には、絶縁板34及び連結板36を重ねて、
これらをボルト31で一体に固定してある。32及び3
5は絶縁部材である。また図4に示すように、連結板3
6は、支持部材1に固定した取付板42と連結されてお
り、ストッパねじであるジャッキボルト41の高さ調節
によって、支持部材1に対するア−ス装置200の相対
高さを調整しうる。
【0034】この実施例においては、ア−ス電極4A〜
4J上に被溶接物50等が載っていない状態で、ア−ス
電極4A〜4Jの上面位置が、支持部材の上面1aの位
置よりも22mm上方に位置するように、ジャッキボル
ト41の高さが調節されている。従って、支持部材1上
に重量物である被溶接物50を載せると、支持部材1よ
りも上に突出しているア−ス電極4A〜4Jが被溶接物
50の重量で沈み込み、22mm程度下がった状態で、
被溶接物50の下面が支持部材1の上面1aと接し、被
溶接物50が支持部材1で支持され、同時に、ア−ス電
極4A〜4Jはそれぞれ、圧縮コイルスプリング8A〜
8Jの押圧力によって被溶接物50の下面に押し付けら
れるので、被溶接物50はア−ス電極4A〜4Jを介し
て確実に接地される。
4J上に被溶接物50等が載っていない状態で、ア−ス
電極4A〜4Jの上面位置が、支持部材の上面1aの位
置よりも22mm上方に位置するように、ジャッキボル
ト41の高さが調節されている。従って、支持部材1上
に重量物である被溶接物50を載せると、支持部材1よ
りも上に突出しているア−ス電極4A〜4Jが被溶接物
50の重量で沈み込み、22mm程度下がった状態で、
被溶接物50の下面が支持部材1の上面1aと接し、被
溶接物50が支持部材1で支持され、同時に、ア−ス電
極4A〜4Jはそれぞれ、圧縮コイルスプリング8A〜
8Jの押圧力によって被溶接物50の下面に押し付けら
れるので、被溶接物50はア−ス電極4A〜4Jを介し
て確実に接地される。
【0035】溶接中に、熱によって被溶接物50に撓み
が生じその撓み量が少しずつ変化する場合でも、ア−ス
電極4A〜4Jの位置は、各々独立に、被溶接物50の
表面各部の実際の位置に追従するように変わるので、ア
−ス電極4A〜4Jは、それらの全てが被溶接物50の
表面と常時接触状態を維持する。
が生じその撓み量が少しずつ変化する場合でも、ア−ス
電極4A〜4Jの位置は、各々独立に、被溶接物50の
表面各部の実際の位置に追従するように変わるので、ア
−ス電極4A〜4Jは、それらの全てが被溶接物50の
表面と常時接触状態を維持する。
【0036】また、この実施例では、比較的小さい10
個の独立したア−ス電極4A〜4Jが、水平面上に並べ
て配置してあり、しかも各ア−ス電極の接触部分は図1
0に示すように滑らかな曲面になっているので、被溶接
物50のア−ス電極4A〜4Jと対向する部分が水平面
に対して傾斜している場合であっても、ア−ス電極4A
〜4Jと被溶接物50との全体の接触面積は比較的大き
く、接触抵抗の増大は抑制される。具体的には、ア−ス
電極4A〜4Jの各々は、幅が30mm、奥行きが60
mmであり、ア−スには約1500Aの電流が流れる
が、ア−ス接続には全く問題は生じていない。
個の独立したア−ス電極4A〜4Jが、水平面上に並べ
て配置してあり、しかも各ア−ス電極の接触部分は図1
0に示すように滑らかな曲面になっているので、被溶接
物50のア−ス電極4A〜4Jと対向する部分が水平面
に対して傾斜している場合であっても、ア−ス電極4A
〜4Jと被溶接物50との全体の接触面積は比較的大き
く、接触抵抗の増大は抑制される。具体的には、ア−ス
電極4A〜4Jの各々は、幅が30mm、奥行きが60
mmであり、ア−スには約1500Aの電流が流れる
が、ア−ス接続には全く問題は生じていない。
【0037】ここで再び、製造工程について説明する。
被溶接物50の片面2カ所(図11の55,56)のか
ど溶接が終了すると、被溶接物50を180度反転し、
反対側の面の残りの2カ所をかど溶接する。被溶接物5
0を反転する場合には、自走台車300と被溶接物50
との間に枕木301を再び挿入し、支持装置100の支
持面を下降させ、被溶接物50を自走台車300で支持
する。そして自走台車300を走行させて被溶接物50
を図示しない反転装置まで運搬し、被溶接物50を反転
した後、それを再び自走台車300で運搬して図1のよ
うに位置決めし、支持装置100の支持面を上昇させて
枕木301を抜き取り、支持装置100で被溶接物50
の姿勢を調整して溶接を再開する。4カ所全ての溶接が
終了したら、自走台車300と被溶接物50との間に枕
木301を再び挿入し、支持装置100の支持面を下降
させ、被溶接物50を自走台車300で支持して、被溶
接物50を所定のストックヤ−ドまで自走台車300で
運搬する。
被溶接物50の片面2カ所(図11の55,56)のか
ど溶接が終了すると、被溶接物50を180度反転し、
反対側の面の残りの2カ所をかど溶接する。被溶接物5
0を反転する場合には、自走台車300と被溶接物50
との間に枕木301を再び挿入し、支持装置100の支
持面を下降させ、被溶接物50を自走台車300で支持
する。そして自走台車300を走行させて被溶接物50
を図示しない反転装置まで運搬し、被溶接物50を反転
した後、それを再び自走台車300で運搬して図1のよ
うに位置決めし、支持装置100の支持面を上昇させて
枕木301を抜き取り、支持装置100で被溶接物50
の姿勢を調整して溶接を再開する。4カ所全ての溶接が
終了したら、自走台車300と被溶接物50との間に枕
木301を再び挿入し、支持装置100の支持面を下降
させ、被溶接物50を自走台車300で支持して、被溶
接物50を所定のストックヤ−ドまで自走台車300で
運搬する。
【0038】
【発明の効果】以上のとおり本発明によれば、被溶接物
の下面と可動ア−ス電極の上端との当接部分には、圧縮
コイルスプリング(8A〜8J)によって充分に大きな
押圧力が生じ、被溶接物と可動ア−ス電極とが電気的に
確実に接続される。即ち、被溶接物をア−ス装置上に乗
せるだけで、その被溶接物は確実に接地される。従っ
て、ア−ス接続のために、格別な手作業や、アクチュエ
−タ等の位置決め駆動のための操作を全く必要としな
い。しかも、本発明では、被溶接物の水平を保持するた
めの装置がア−ス装置と一体になっているので、装置全
体の部品点数が少なく構造が複雑化しない。
の下面と可動ア−ス電極の上端との当接部分には、圧縮
コイルスプリング(8A〜8J)によって充分に大きな
押圧力が生じ、被溶接物と可動ア−ス電極とが電気的に
確実に接続される。即ち、被溶接物をア−ス装置上に乗
せるだけで、その被溶接物は確実に接地される。従っ
て、ア−ス接続のために、格別な手作業や、アクチュエ
−タ等の位置決め駆動のための操作を全く必要としな
い。しかも、本発明では、被溶接物の水平を保持するた
めの装置がア−ス装置と一体になっているので、装置全
体の部品点数が少なく構造が複雑化しない。
【0039】また請求項2の発明によれば、可動ア−ス
電極の上端は上方に突出する曲面であるので、被溶接物
のア−ス電極と対向する部分が水平面に対して傾斜して
いる場合であっても、ア−ス電極と被溶接物との全体の
接触面積は比較的大きく、接触抵抗の増大は抑制され
る。
電極の上端は上方に突出する曲面であるので、被溶接物
のア−ス電極と対向する部分が水平面に対して傾斜して
いる場合であっても、ア−ス電極と被溶接物との全体の
接触面積は比較的大きく、接触抵抗の増大は抑制され
る。
【図1】 ボックス柱の製造ライン上の一部分に設けら
れた溶接設備を示す正面図である。
れた溶接設備を示す正面図である。
【図2】 図1の溶接設備の平面図である。
【図3】 図1の溶接設備の右側面図である。
【図4】 図1の一部分を拡大して示す部分拡大正面図
である。
である。
【図5】 図4に示す支持装置100の左側面図であ
る。
る。
【図6】 図4に示すア−ス装置200を拡大して示す
部分断面図である。
部分断面図である。
【図7】 図4に示す支持装置100の平面図である。
【図8】 図6に示すア−ス装置200の平面図であ
る。
る。
【図9】 図8のIX−IX線から見た側面図である。
【図10】 図6のX−X線拡大断面図である。
【図11】 被溶接物50の縦断面図である。
1:支持部材 2,3:油圧シリンダ 2a,3a:ロッド 4A〜4J:ア−ス電極 5A〜5E,6:端子台部材 7:ガイド板 8A〜8J:圧縮コイルスプリン
グ 9A〜9J:ブレ−ドワイヤ 10:キャプタイヤケ−ブル 21:ピン 22,23:カシメ板 26,27:ねじ 31:ボルト 32,35:絶縁部材 33:取付板 34:絶縁板 36:連結板 41:ジャッキボルト 42:取付板 46,47:端子 50:被溶接物 51,52:フランジ材 53,54:ウエブ材 51〜54:スキンプレ−ト 55,56:開先 57,58:溶接ビ−ド 59:裏当金物 100:支持装置 101:フレ−ム 102:ガイド軸 103,104:ガイド装置 200:ア−ス装置 300:自走台車 301,302:枕木 303,304:レ−ル 400:かど溶接装置 401:溶接ト−チ 402:フラックス散布ホ−ス 403:フラックス循環装置 404:フラックス回収ホ−ス 405:ボビン 407:溶接ワイヤ 408:制御盤 409:操作盤 410:ケ−ブルベア 411:配線用ピット 412:水冷ポンプ 500:移動装置 501,502:レ−ル 600:姿勢検出装置 700:姿勢制御装置
グ 9A〜9J:ブレ−ドワイヤ 10:キャプタイヤケ−ブル 21:ピン 22,23:カシメ板 26,27:ねじ 31:ボルト 32,35:絶縁部材 33:取付板 34:絶縁板 36:連結板 41:ジャッキボルト 42:取付板 46,47:端子 50:被溶接物 51,52:フランジ材 53,54:ウエブ材 51〜54:スキンプレ−ト 55,56:開先 57,58:溶接ビ−ド 59:裏当金物 100:支持装置 101:フレ−ム 102:ガイド軸 103,104:ガイド装置 200:ア−ス装置 300:自走台車 301,302:枕木 303,304:レ−ル 400:かど溶接装置 401:溶接ト−チ 402:フラックス散布ホ−ス 403:フラックス循環装置 404:フラックス回収ホ−ス 405:ボビン 407:溶接ワイヤ 408:制御盤 409:操作盤 410:ケ−ブルベア 411:配線用ピット 412:水冷ポンプ 500:移動装置 501,502:レ−ル 600:姿勢検出装置 700:姿勢制御装置
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−91997(JP,A) 実開 平2−32377(JP,U) 実開 昭59−124676(JP,U) 実開 昭56−122575(JP,U) 実開 平2−38178(JP,U) 実開 昭56−81483(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23K 9/32
Claims (2)
- 【請求項1】その上面で被溶接物を支持する支持部材; 該支持部材を昇降駆動する昇降駆動手段; 前記支持部材の側方に配置され、該支持部材と一体に構
成された導電性のア−ス基台; 該ア−ス基台上に配置された導電性の可動ア−ス電極; 該可動ア−ス電極を上下方向に移動自在に案内するガイ
ド部材;上端が 前記可動アース電極の下端に係合し下端が前記ア
ース基台で下支持され、ア−ス基台に対して可動ア−ス
電極を上方に持ち上げる力を可動ア−ス電極に与え、可
動ア−ス電極の上端を前記支持部材の上面よりも上方に
位置決めする圧縮コイルスプリング;該圧縮コイルスプリングの側方にあって、上端が前記可
動アース電極に固着され下端が前記ア−ス基台に固着さ
れ、 可動ア−ス電極とア−ス基台とを電気的に接続す
る、可撓性の電気接続部材;及び前記ア−ス基台を接地
する電気ケ−ブル; を備えるアース装置。 - 【請求項2】前記可動ア−ス電極の上端は上方に突出す
る曲面である、請求項1記載のア−ス装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00959394A JP3199551B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | ア−ス装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP00959394A JP3199551B2 (ja) | 1994-01-31 | 1994-01-31 | ア−ス装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07214326A JPH07214326A (ja) | 1995-08-15 |
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