JP3198761B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
有する高耐圧半導体装置に関する。
する半導体装置において、高耐圧を得るには、素子領域
(活性領域)の厚さを大きくする必要があるため、素子
領域を取り囲む素子分離拡散層も必然的に深く形成する
必要があるが、素子分離拡散層の横方向拡散も広くなり
過ぎ、実効素子領域が少なくなるという問題がある。こ
のため、例えば特開平4−336446号に示されるよ
うに、SOI(SiliconOn Insulator) 構造の完全誘電
体分離技術が知られている。図8は半導体装置の従来の
完全誘電体分離構造を示す断面図である。この半導体装
置は、例えば厚さ500 μm 程度の第1の半導体基板(支
持基板)1と、この上に厚さ1〜2μm 程度の介在絶縁
層2を介して接合された厚さ1〜20μm 程度のn型の
第2の半導体基板3とから成る複合基板(貼り合わせ基
板)において、異方性エッチングにより介在絶縁層2に
達し且つ素子領域4を取り囲む溝を堀り、その溝内面を
酸化した側壁絶縁膜5a及び溝内に充填された多結晶シ
リコンの充填層5bから成る絶縁物分離溝5と、素子領
域4の主面側に拡散形成されたp+ 型アノード領域6及
びn+ 型カソード領域7と、これらにそれぞれ導電接触
するアノード電極8及びカソード電極9と、第2の半導
体基板3上に形成されたフィールド絶縁膜10と、第1
の半導体基板1の裏面に被着された基板電極11とを有
している。図8では、半導体装置の素子領域4に作り込
まれた素子はp+ nn+ ダイオードであるが、他の素子
領域にはバイポーラトランジスタや絶縁ゲート型電界効
果トランジスタ等の素子が作り込まれている。ここで、
相隣接する素子領域4は底部の介在絶縁層2及び側部の
絶縁物分離溝5によって完全に誘電体分離されている。
れた基板電極11に印加する基板電位としては接地電位
が一般的であるが、特開平4−336446号において
は、基板電位を素子領域4に形成された素子(図8では
ダイオード)に印加される最低電位と最高電位の範囲内
の電位とすることにより、介在絶縁層2を介して素子領
域4の空乏層中の電界分布を変え、素子の高耐圧化を実
現している。これによって高耐圧素子でありながら、素
子分離拡散層の横方向拡散が問題とならず、実効素子領
域も広く確保できる。
完全誘電体分離構造を有する半導体装置においては次の
ような問題点がある。
信号を扱う半導体装置に比して放熱対策を特に講ずる必
要性があるため、基板電極11は外囲器のダイパッド等
の放熱手段(ヒートスプレッタ)と接合するのが通例で
あるが、上述のように、素子の高耐圧化を図る目的にお
いて第1の半導体基板の基板電極11に接地電位以外の
特定の電位を印加する場合は、基板電極11とダイパッ
ド等との接合が不可能になる。なぜなら、ダイパッド等
の放熱手段は通常安全上の点から接地電位に固定される
ので、基板電極11の基板電位は必然的に接地電位に固
定されてしまうからである。
は、素子耐圧を上昇させる素子領域への印加電極と支持
基板の基板電極を相互独立に分離した構造を採用するこ
とにより、高耐圧化と安全性の両者を充足できる完全誘
電体分離構造を有する半導体装置を提供することにあ
る。
に、本発明の講じた手段は、第1の半導体基板と、この
第1の半導体基板上に第1の絶縁層を介して形成された
第2の半導体基板と、第2の半導体基板上に第2の絶縁
層を介して形成され且つ絶縁物分離溝により取り囲まれ
た素子領域を有する半導体層と、前記半導体層の一部を
欠損した欠損部における前記第2の半導体基板の段差面
に被着された電極とを備えて成る半導体装置において、
前記第1の半導体基板に印加される電位は接地電位であ
って、前記電極に印加される電位は前記素子形成領域に
形成されてなる素子に印加される最低電位と最高電位の
範囲内の電位であることを特徴とする。
導体装置において、第1の半導体基板と第1の絶縁層を
介して形成された第2の半導体基板との2層複合(積
層)支持半導体基板を用いる点を特徴としている。第1
の半導体基板の裏面は外囲器のダイパッド等に接合され
て接地電位に固定されるので、放熱性及び安全性を確保
できる。また、第2の半導体基板は第1の絶縁層によっ
て第1の半導体基板とは絶縁分離されているため、第1
の半導体基板の接地電位とは独立の電位を任意に給電で
き、前記電極を介して第2の半導体基板の電位を素子形
成領域の素子の最低電位と最高電位との範囲内の電位と
することができるので、素子耐圧を大幅に上昇させるこ
とができる。前記電極は、半導体層の一部を欠損した欠
損部における第2の半導体基板の段差面に被着されてい
るため、絶縁物分離溝内の充填層を介して第2の絶縁膜
を貫通し第2の半導体基板にまで達する深い接続孔や、
絶縁物分離とは別の半導体層の一部に深い接続孔などを
形成する場合に比し、電極形成のための工程数の大幅削
減できる。更に、第2の半導体基板に対しては接地電位
の第1の半導体基板が静電シールド機能を持っているた
め、外来雑音が影響することが少なくなる。
について説明する。
構造を示す断面図である。本例の半導体装置は、裏面電
極20aを有するn型の第1の半導体基板(支持基板)
20と、その表面の第1の介在絶縁層(酸化膜)21を
介して接合したn型の第2の半導体基板(素子領域電位
印加用基板)30と、その表面の第2の介在絶縁層(酸
化膜)31を介して接合したn型の第3の半導体基板
(素子形成用基板)40とから成る複合基板(貼り合わ
せ基板)50を用い、介在絶縁層31に達し且つ素子領
域4を取り囲む絶縁物分離溝5と、素子領域4の主面側
に形成されたp+型アノード領域6及びn+ 型カソード
領域7と、これらにそれぞれ導電接触するアノード電極
8及びカソード電極9と、第3の半導体基板41上に形
成されたフィールド絶縁膜(酸化膜)10及び層間絶縁
膜(最終保護膜)12とを有している。絶縁物分離溝5
は介在絶縁層31に達する溝の内面を酸化した側壁絶縁
膜5aと、その溝内に充填された多結晶シリコンの充填
層5bから成る。図1の半導体装置の素子領域4に作り
込まれた素子はp+ nn+ ダイオードであるが、他の素
子領域にはバイポーラトランジスタや絶縁ゲート型電界
効果トランジスタ等の素子が作り込まれている。ここ
で、相隣接する素子領域4は底部の介在絶縁層31及び
側部の絶縁物分離溝5によって完全に誘電体分離されて
いる。第3の半導体基板40のチップ周縁部等の一部に
は非素子形成領域として欠損部41が形成されており、
第2の半導体基板30の段差部上に素子領域電界印加用
電極32が形成されている。
有する半導体装置においては、支持基板たる第1の半導
体基板20と素子領域4を有する第3の半導体基板40
との間に第2の半導体基板30を挟み込んだ複合基板5
0において、素子領域4に第2の介在絶縁層31を介し
て電界を印加する素子領域電界印加用電極32が第2の
半導体基板30の上に形成されている。このため、素子
領域4に形成された素子に印加される最低電位と最高電
位の範囲内の電位を素子領域電界印加用電極32に印加
することにより、第2の半導体基板30を同電位とし、
底部の介在絶縁層31を介して各素子領域4の空乏層中
の電界分布を変えることができるため、素子高耐圧化を
図ることができる。また、半導体装置(チップ)の裏面
(基板)電極20aを接地電位のダイパット等の放熱手
段に接合することがきるので、安全対策も確保されると
共に、放熱性を損なうことがない。
aを形成し、この裏面電極20aとダイパット等とを接
合するものであるが、放熱効果は若干落ちるものの、裏
面電極20aを形成せずに、基板20の裏面をダイパッ
ド等に直接接合しても良い。
界印加用電極32の電位を第2の介在絶縁層31の界面
に伝達する電位伝達手段としての意義と、第1及び第2
の介在絶縁層21,31によって基板接合を図る意義を
有しているが、基板接合が他の方法で可能であれば、第
2の半導体基板30はシリコン半導体等である必要はな
く、導体であっても良い。即ち、第2の基板30は非絶
縁基板であれば良い、また同様に、第1の基板20も非
絶縁基板であれば良い。
は、基板電極11に特定電位を印加しても基板電極11
が外部雑音を拾い易く、結果的に介在絶縁層2を介して
素子領域4の電界分布を規定する電位が変動し易く、雑
音の直接的影響により素子耐圧の再現性に欠ける。しか
しながら、本例においては、裏面電極20aが接地電位
に落とされており、この接地電位によって第2の半導体
基板30のうち素子領域4の真下部分の電位が電界シー
ルドされている。このため、素子領域4の真下部分の電
位に対して外部雑音の影響を無くすることができ、耐雑
音特性や素子耐圧の再現性を保証できる。
き説明する。
備する。即ち、本例においては、抵抗率2〜3Ω・cm,
厚さ500 μm のn型の第1の半導体(シリコン)基板2
0と表面に厚さ1〜2μmの熱酸化膜の介在絶縁層21
を形成した抵抗率1Ω・cm以下のn型の第2の半導体
(シリコン)基板30と介在絶縁層21を介して直接接
着した後、第2の半導体基板を厚さ1〜2μm程度まで
研磨し、表面に厚さ1〜2μmの熱酸化膜の介在絶縁層
31を形成した抵抗率10〜40Ω・cmのn型の第3の
半導体(シリコン)基板40を介在絶縁層31を介して
第2の半導体基板30と直接接着し、第3の半導体基板
40を厚さ1〜20μmまで研磨して複合基板50が形
成される。そして、異方性エッチングにより第2の介在
絶縁層31に達し且つ素子領域4を取り囲む溝を堀り、
その溝内面を酸化して側壁絶縁膜5aを形成した後、そ
の溝内に多結晶シリコンを充填して充填層5bを形成す
る。
り囲む絶縁物分離溝5が形成される。
素子領域4内にダイオード,バイポーラトランジスタ,
絶縁ゲート電界効果トランジスタ等の素子が作り込まれ
るが、図2に示す素子領域4にはp+ 型アノード領域6
及びn+ 型カソード領域7から成るp+ nn+ ダイオー
ドが形成されており、第3の半導体基板40の主面のフ
ィールド絶縁膜10を窓明けしてp+ 型アノード領域6
及びn+ 型カソード領域7に導電接触するアノード電極
8及びカソード電極9を形成し、これらの上に最終保護
膜12を形成する。ここで、第3の半導体基板40の主
面の一部(スクライブ領域に相当するチップの縁部等)
はフィールド絶縁膜10及び最終保護膜12の被膜非形
成領域45とされている。このフィールド絶縁膜10等
の被膜非形成領域45は、フィールド絶縁膜10及び最
終保護膜12の成膜工程中でマスクを用いて確保しても
良いし、また最終保護膜12の成膜後、エッチング除去
して形成しても良い。
45を除き、最終保護膜12上に表面保護膜61として
のポジ型レジスト層を形成する。本例におけるポジ型レ
ジスト層61の厚さは4μmとしてある。
をマスクとしてプラズマエッングを施し、被膜非形成領
域45直下を第2の介在絶縁層31が露出するまで除去
する。このプラズマエッングによって第2の介在絶縁像
31のうち素子領域4直下以外の一部は露出領域31a
となるが、同時に表面保護膜61もある程度エッチング
除去される。ここで、表面保護膜(ポジ型レジスト)6
1のエッチング速度は第3の半導体(シリコン)基板4
0の約1/7であり、例えば第3の半導体基板40の厚
さが20μmの場合は、表面保護膜61は厚さ(4−20×
1/7)≒1.1μmだけ残る。
膜61をマスクとしてエッチングにより露出領域31a
の部分の介在絶縁像31を除去する。
以外をマスク材70を用いて覆って、真空蒸着法又はス
パッタ法により、第2の半導体基板30の露出領域31
a上に素子領域電界印加用電極32を被着する。
板20の裏面に面電極(基板電極)20aを被着した
後、第3の半導体基板40の表面保護膜61を除去す
る。これにより、第1の半導体基板20に電圧印加でき
る基板電極20aと、第2の半導体基板30に電圧印加
できる素子領域電界印加用電極32とを独立に備えた高
耐圧半導体装置が得られる。
合支持半導体基板を用いる点と、素子形成領域を持つ半
導体層の一部を欠損した欠損部における第2の半導体基
板の段差面に被着された電極と、第1の半導体基板の裏
面に印加される電位は接地電位であって、前記電極に印
加される電位は素子形成領域に形成されてなる素子に印
加される最低電位と最高電位の範囲内の電位であること
を特徴としている。従って、次の効果を奏する。
イパッド等に接合されて接地電位に固定されるので、放
熱性及び安全性を確保できる。また、第2の半導体基板
は第1の絶縁層によって第1の半導体基板とは絶縁分離
されているため、第1の半導体基板の接地電位とは独立
の電位を任意に給電でき、前記電極を介して第2の半導
体基板の電位を素子形成領域の素子の最低電位と最高電
位との範囲内の電位とすることができるので、素子耐圧
を大幅に上昇させることができる。第2の半導体基板に
対しては接地電位の第1の半導体基板が静電シールド機
能を持っているため、外来雑音が影響することが少なく
なる。
た欠損部における第2の半導体基板の段差面に被着され
ているため、絶縁物分離溝内の充填層を介して第2の絶
縁膜を貫通し第2の半導体基板にまで達する深い接続孔
や、絶縁物分離とは別の半導体層の一部に深い接続孔な
どを形成する場合に比し、電極形成のための工程数の大
幅削減できる。
断面図である。
する工程断面図である。
明する工程断面図である。
明する工程断面図である。
明する工程断面図である。
明する工程断面図である。
明する工程断面図である。
を示す断面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 第1の半導体基板と、この第1の半導体
基板上に第1の絶縁層を介して形成された第2の半導体
基板と、第2の半導体基板上に第2の絶縁層を介して形
成され且つ絶縁物分離溝により取り囲まれた素子領域を
有する半導体層と、前記半導体層の一部を欠損した欠損
部における前記第2の半導体基板の段差面に被着された
電極とを備えて成る半導体装置において、前記第1の半
導体基板に印加される電位は接地電位であって、前記電
極に印加される電位は前記素子形成領域に形成されてな
る素子に印加される最低電位と最高電位の範囲内の電位
であることを特徴とする半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29374093A JP3198761B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29374093A JP3198761B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 半導体装置 |
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JPH07147319A JPH07147319A (ja) | 1995-06-06 |
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Family
ID=17798631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29374093A Expired - Fee Related JP3198761B2 (ja) | 1993-11-25 | 1993-11-25 | 半導体装置 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11195712A (ja) * | 1997-11-05 | 1999-07-21 | Denso Corp | 半導体装置およびその製造方法 |
US6150697A (en) * | 1998-04-30 | 2000-11-21 | Denso Corporation | Semiconductor apparatus having high withstand voltage |
-
1993
- 1993-11-25 JP JP29374093A patent/JP3198761B2/ja not_active Expired - Fee Related
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