JP3198138B2 - セルフレベリング性セメント組成物 - Google Patents

セルフレベリング性セメント組成物

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セルフレベリング性セ
メント組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、セルフレベリング性セメント組成
物を使用する場合にはセメントスラリーの凝結硬化時の
収縮、あるいは乾燥収縮等によりひび割れを生じること
がある。特に床面の不陸が大きい場合や、柱の角等強度
的に弱点となる部分がある場合にひび割れを生ずること
が多い。このためセルフレベリング性セメント組成物を
施工する際は、予め大きな不陸が無いように補修を行
い、強度的な弱点となる部分には補強材を設置する、等
の作業が必要となる場合がある。セメントスラリーの凝
結硬化時の収縮や乾燥収縮の防止策としては収縮低減剤
として石灰系あるいはカルシウムアルミネート系など公
知のセメント用膨張性混和材、あるいはその他膨張を生
ずる材料(フッ酸II型無水石膏等)などを添加する方法が
用いられているが、添加量により収縮抑制効果が著しく
異なり、少量では効果が少なく、多量に添加すると過大
膨張のため膨張ひび割れが生じたり、平滑性が損なわれ
たりする恐れがある。また、これらの膨張性混和材は養
生温度により膨張発現が異なるため、広い温度域におい
て収縮抑制効果を発揮し、かつ膨張ひび割れ等が生じな
いような添加量を設定するのは非常に困難である。施工
時における乾燥収縮の抑制対策としては部屋を締め切り
空気の流出入を避ける、養生シートを用いて乾燥を防
ぐ、等が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】セルフレベリング性セ
メント組成物として必要な性能としては適度な粘性及
び流動性があり、セルフレベリング性に優れること;
流動性保持時間及び凝結時間が適性であること;セメ
ントスラリーの凝結硬化時及び硬化後の膨張収縮が極め
て少なく寸法精度に優れることなどが挙げられる。の
性能を向上させるための、上記に示すような膨張性混和
材の添加による収縮抑制対策は、混和材の膨張量の大小
により収縮抑制効果が不完全であったり、過大膨張によ
り平滑性が損なわれる、膨張ひび割れが生ずるなどの問
題が発生することによりセルフレベリング材として最も
重要なに示す性能を損ない易く好ましくない。また、
上記に示す施工時における乾燥収縮抑制対策としては施
工の際に流し込み以外の労力が必要になり不経済であ
る。このため本発明者らはセルフレベリング性セメント
組成物に、、及びの性能を損なうことなく、ひび
割れ抵抗性に優れるという性能を付与することが必要で
あると考える。
【0004】従って、本発明の目的は、流動性に優れ、
強度発現も良好で、かつひび割れ抵抗性に優れたセルフ
レベリング性セメント組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】セルフレベリング性セメ
ント組成物にひび割れ抵抗性に優れるという性能を付与
する目的は、基材となるセメントにシリコーンオイルを
含有させることで達成できた。
【0006】即ち、本発明のセルフレベリング性セメン
ト組成物は、セメント100重量部に対してジメチルポ
リシロキサンオイル、メチルフェニルポリシロキサンオ
イル、メチルアルキルポリシロキサンオイル、メチルア
ラルキルポリシロキサンオイル、メチルビニルポリシロ
キサンオイル、プロピル系シリコーンオイル及びこれら
のアルカリ金属化合物から選択されるシリコーンオイル
を0.001〜2重量部含有することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明のセルフレベリング性セメント組成物に
おいて、基材となるセメントは普通ポルトランドセメン
ト、早強ポルトランドセメント、超早強ポルトランドセ
メント、耐硫酸塩ポルトランドセメント、白色ポルトラ
ンドセメント及び高炉セメント、フライアッシュセメン
ト、シリカセメント等を用いることができる。特に長さ
変化が比較的少なく、流動性に優れたセルフレベリング
性セメント組成物を得るには高炉セメントを使用するこ
とが望ましい。含有させるシリコーンオイルは0.00
1〜2重量部の範囲内、好ましくは0.005〜1重量
部の範囲内である。これに分散剤、凝結調整剤、粘度調
整剤、保水剤、消泡剤、膨張性混和材、石膏、骨材など
を添加することでセルフレベリング性セメント組成物と
して使用できる。
【0008】本発明におけるセルフレベリング性セメン
ト組成物はひび割れ抵抗性に優れるという性能に加え
て、寸法精度が非常に優れている(材令28日で長さ変
化−0.03〜+0.03%)。また、床面の不陸が大き
く流し込み厚さの高低差が大きい場合や柱の角等強度的
に弱点となる部分がある場合も骨材分離、沈下、ひび割
れの発生などは見られない。更に、平滑性が高く表面の
美観に優れるという極めて優秀な性能を有する。
【0009】ひび割れ防止剤として用いるシリコーンオ
イルは基材となるセメント100重量部に対して0.0
01〜2重量部の範囲内、好ましくは0.005〜1重
量部の範囲内で含有させる。シリコーンオイルの含有量
が0.001重量部未満ではひび割れ防止効果がなく、
また、2重量部を超えると強度低下の原因となるため好
ましくない。このシリコーンオイルとしてはジメチルポ
リシロキサンオイル、メチルフェニルポリシロキサンオ
イル、メチルアルキルポリシロキサンオイル、メチルア
ラルキルポリシロキサンオイル、メチルビニルポリシロ
キサンオイルなどのメチル系シリコーンオイルやプロピ
ル系シリコーンオイル等が使用できる。また、これらシ
リコーンオイルのアルカリ金属化合物も使用できる。こ
こで使用するシリコーンオイルは、適当な無機質微粉末
(炭酸カルシウム、消石灰、ポルトランドセメント、石
膏等)を担体として吸着させたものを用いるか、適当な
溶剤を用いて水溶性エマルジョンとして使用すると基材
との混合が容易であり望ましい。
【0010】本発明のセルフレベリング性セメント組成
物中には、スラリーの流動性を良好にすると共に、凝結
を遅延させ、可使時間を保持するために、分散剤や凝結
調整剤を用いることが望ましいが、分散剤はメラミンホ
ルマリン縮合物スルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、
β−ナフタレンホルマリン縮合物スルホン酸塩など公知
のものが使用できる。また、これらの分散剤のうち複数
を併用することもできる。特にメラミンホルマリン縮合
物スルホン酸塩は著しい凝結遅延や強度発現の低下を生
ずることなく可使時間を保持することができ好ましい。
分散剤の含有量は基材100重量部に対して0.1〜3.
0重量部の範囲内であり、好ましくは0.5〜2.0重量
部の範囲内である。
【0011】本発明のセルフレベリング性セメント組成
物中には、スラリー凝結時に乾燥による体積収縮、ひび
割れ、たわみ等が生じないよう保水剤を含有させること
が望ましく、更に、これら保水剤は粘度調整剤としても
作用して骨材分離や浮水発生の防止にも効果がある。こ
の保水剤にはセルロース系、ビニル系、アクリル系等公
知のものを使用することができる。また、これらの保水
剤のうち複数を併用することができる。保水剤の含有量
は基材100重量部に対して0.005〜1重量部の範
囲内であり、好ましくは0.1〜0.5重量部の範囲内で
ある。
【0012】本発明のセルフレベリング性セメント組成
物中には、スラリー混練時の気泡の混入を防止するため
に、公知の消泡剤を含有させることができる。
【0013】セルフレベリング性セメント組成物として
使用する場合に、含有させる骨材としては川砂、砕石砂
などの各種砂のほかフライアッシュ、高炉スラグ、炭酸
カルシウム等が使用できる。含有量は基材100重量部
に対して10〜200重量部の範囲内、好ましくは50
〜150重量部の範囲内である。
【0014】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に説明す
る。 実施例 実施例において使用した材料は表1に示す通りである。
【0015】
【表1】
【0016】実施例における材料配合を表2に示す。本
発明におけるセメント組成物を実験No.1〜4に、ま
た、比較品を実験No.5〜8に示す。
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【表5】
【0021】なお、上記実験において、混練にはモルタ
ルミキサーを使用し、3分間混練を行った。フロー試験
は住宅都市整備公団方式(内径5cm、高さ5cmのパ
イプをガラス板の上に置きスラリーを充たし、パイプを
引き上げてスラリーをガラス板の上に円形状に広げ、そ
の直径を測定する)に基づいて測定した。長さ変化はモ
ルタル及びコンクリートの長さ変化試験方法(JIS A 112
9)に基づいて測定した。圧縮強度試験はセメントの物理
試験方法(JIS R 5201)に基づいて測定した。
【0022】本発明のセルフレベリング性セメント組成
物の評価方法としてフロー値、長さ変化、圧縮強度のほ
かに、不陸の大きい床に流し込みを想定した評価試験
(試験A)により、ひび割れ、骨材分離の発生を観察し
た。また、柱の角や開口部など強度的に弱点となる部分
のある床への流し込みを想定した評価試験(試験B)によ
り、ひび割れの発生、表面の美観を観察した。試験Aの
概要を図1に、試験Bの概要を図2に示す。セルフレベ
リング性セメント組成物の流し込み厚さは試験A、B共
に15mmとした。 試験A ひび割れ:材令28日におけるセメント組成物
の硬化体表面を観察した。 骨材分離:硬化体を切断して断面を観察した。 試験B ひび割れ:材令28日におけるセメント組成物
の硬化体表面を観察した。 美観 :材令28日におけるセメント組成物の硬化体
表面を観察した。○=美麗、△=しわが若干発生、×=
しわが多数発生。
【0023】
【発明の効果】表3〜5に記載する実験結果から明らか
なように、本発明におけるセルフレベリング性セメント
組成物は流し込み厚さの高低差が大きい場合(試験A)
や、強度的に弱点となる部分のある場所への流し込み
(試験B)においてもひび割れの発生は皆無であった。特
に、30℃では試験Bにおいて比較品の全てに比較的大
きなひび割れが発生しており、本発明品の優位性が顕著
に現れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における試験Aの概要を示す図である。
(a)は平面図、(b)は断面図。
【図2】実施例における試験Bの概要を示す図である。
(a)は平面図、(b)は断面図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 24:30 24:38 22:14 22:06) (72)発明者 亀岡 篤雄 千葉県佐倉市大作二丁目4番2号 小野 田セメント株式会社 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平2−149457(JP,A) 特開 昭62−171955(JP,A) 特開 昭59−227754(JP,A) 西独国特許出願公開3339197(DE, A1) 欧州特許出願公開162354(EP,A 2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 22/00 - 28/36 CAS

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルフレベリング性セメント組成物にお
    いて、セメント100重量部に対してジメチルポリシロ
    キサンオイル、メチルフェニルポリシロキサンオイル、
    メチルアルキルポリシロキサンオイル、メチルアラルキ
    ルポリシロキサンオイル、メチルビニルポリシロキサン
    オイル、プロピル系シリコーンオイル及びこれらのアル
    カリ金属化合物から選択されるシリコーンオイルを0.
    001〜2重量部含有することを特徴とするセルフレベ
    リング性セメント組成物。
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