JP3197410U - 小動物の飼育用具 - Google Patents
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Abstract
【課題】小動物に対して、行動の多様化を支援するとともに、適度な乾燥状態を維持する好適な飼育環境を、より簡単に提供できる飼育用具を提供する。【解決手段】水分を吸収するパルプの1枚のシートを折り曲げて組み立てられる小動物の飼育用具1に、飼育用具を載置可能にする底部11と、底部の一部を上面視において覆う屋根部12と、底部、屋根部、及び壁部13で挟まれた空間である中空部14と、側方において小動物が中空部へ出入り可能に開口する開口部15とを設け、シートの縁から突出する突片111がシートで開口する挿入孔113に嵌挿されるようにした。【選択図】図1
Description
本考案は、小動物の飼育用具に関する。
マウスやラット等の小動物は、実験動物として利用されている。これらの小動物を用いた動物実験で正確なデータを得るためには、清潔でストレス等の少ない、一定の環境の下で小動物を飼育する必要がある。
従来、ストレス等を軽減するために、豊かな飼育環境を提供する環境エンリッチメントの試みが行われている。環境エンリッチメントでは、飼育動物に刺激や選択の余地等を与え、飼育動物の活動性や行動の多様性を高めて、異常な行動を減らす。例えば、マウスの環境エンリッチメントのために、ドーム状のプラスチック製の器具(イグルーと呼ばれることがある)や、回転型トラックのプラスチック製の器具等を、飼育ケージ内に設置することがあった。これらの器具は、くぐる、隠れる、走る等の行動を可能とし、マウスのストレス等を緩和し得る。
しかし、これらのドーム状等のプラスチック製の器具は、その容積等に起因して、運搬、廃棄等が必ずしも簡単ではなかった。また、小動物を清潔な環境で飼育するためには、高い吸水性を有する床敷材等を、これらのプラスチック製の器具とは別途に準備する必要があった。特に、多数の小動物を飼育する場合、飼育者等の負担が大きくなることがあった。
このような状況に鑑み、本考案は、小動物に対して、行動の多様化を支援するとともに、適度な乾燥状態を維持する好適な飼育環境を、より簡単に提供できる飼育用具を提供することを課題とする。
本考案は、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本考案は、小動物の飼育用具であって、パルプの1枚のシートが折り曲げられて組み立てられ、水平面に接して飼育用具を載置可能にする略平板状の底部と、底部の水平面と接する板面と反対側の板面の少なくとも一部を、上面視において覆う屋根部と、底部及び屋根部を側方で接続する壁部と、底部、屋根部、及び壁部で挟まれた空間である中空部と、側方において小動物が中空部へ出入り可能に開口する開口部とを備え、シートの縁から突出する突片がシートで開口する挿入孔に嵌挿された、飼育用具である。
ここで、小動物は、成体になっても比較的小さな動物であり、例えば、げっ歯類のマウス、ラット、ハムスター等を例示できる。小動物は、例えば、実験動物であるが、愛玩動物等も含む。また、飼育用具は、水平面に限らず、斜面に底部が接して載置されるものを含む。
このような本考案の飼育用具では、開口部から小動物が中空部へ出入りできるため、飼育ケージ等の飼育環境において、小動物に対して、くぐる、隠れる等の行動を可能にし、行動の多様化が支援される。更に、飼育用具は、パルプのシートであるため、尿や飲料水等の水分を素早く吸収して適度な乾燥状態を維持する。これらの支援や乾燥状態の維持の機能が、運搬、組み立て、廃棄等が容易な1枚のパルプのシートから組み立てられた飼育
用具により提供される。そのため、小動物に対して、行動の多様化を支援するとともに、適度な乾燥状態を維持する好適な飼育環境を、より簡単に提供できる。
用具により提供される。そのため、小動物に対して、行動の多様化を支援するとともに、適度な乾燥状態を維持する好適な飼育環境を、より簡単に提供できる。
また、本考案に係る飼育用具は、次の特徴を有するものであってもよい。組み立てられる飼育用具の立体形状が1枚のシート状に展開された形状であり、底部、屋根部、及び壁部を構成する面を画定する折り目を有する。
このような飼育用具は、折り目で折り曲げて突片を挿入孔に嵌挿することで、簡単に組み立てることができる上に、パルプがシート状に展開された形状であるため、軽量かつ省スペースであり、運搬性や保管性に優れる。
また、本考案に係る飼育用具は、次の特徴を有するものであってもよい。組み立てられる飼育用具の立体形状は、中空の略五角柱の立体形状であり、立体形状において、底部は、1枚の長方形の略平板状の部材であり、壁部は、底部に接続された2枚の長方形の略平板状の部材であり、屋根部は、壁部の2枚の部材それぞれに接続され、互いに接続される2枚の長方形の略平板状の部材である。
ここで、長方形は、4辺の長さが等しい正方形を含む広義の長方形を意味する。このような飼育用具では、組み立てられた立体形状において、五角形に開口するため、飼育用具全体が比較的小さくても、マウス等の胴体が円筒に近い小動物が出入りしやすい。そのため、小動物が出入りがしやすい環境エンリッチメントの用具を省スペースで提供できる。また、このような飼育用具は、展開した形状が比較的シンプルであり、少ない折り曲げの回数で迅速に組み立てることができる。
また、本考案に係る飼育用具は、次の特徴を有するものであってもよい。組み立てられる飼育用具の立体形状は、六角形の下底面と、三角形の上底面と、3面の四角形及び3面の三角形が交互に接続される側面と有する中空の多面体から、側面の3面の三角形を除いて開口させた立体形状であり、立体形状において、底部は、1枚の六角形の略平板状の部材であり、壁部は、3枚の四角形の略平板状の部材であり、屋根部は、1枚の三角形の略平板状の部材である。
ここで、中空の多面体は、例えば、正六角形の下底面と、正三角形の上底面と、3面の正方形及び3面の三角形が交互に接続される側面とを有し、ジョンソンの立体として知られる正三角台塔である。このような飼育用具では、底部が六角形であるので、比較的大きな床面を提供して床敷材としての十分に機能を発揮可能であるとともに、概ねドーム型で比較的広い暗所を提供できる。その上、展開した形状が込み入っておらず、簡単な手順で立体形状に組み立てることができる。
また、本考案に係る飼育用具は、次の特徴を有するものであってもよい。シートは、厚さが0.5〜1.3mmの単層のパルプシートである。
このような飼育用具の厚さは、小動物がかじりやすい厚さであるため、かじる行動を促し、また、小動物が、かじりとった飼育用具の一部を細かく砕いて巣材として利用できる。また、単層であるため安価に製造できる。
本考案によれば、本考案は、小動物に対して、行動の多様化を支援するとともに、適度な乾燥状態を維持する好適な飼育環境を、より簡単に提供できる。
以下、本考案の実施形態を説明する。以下に示す実施形態は例示であり、本考案の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。
≪概要≫
実施形態の飼育用具は、マウス、ラット等の実験用小動物の飼育に用いられ、単層の1枚のパルプシートから組み立てられる組み立て式の飼育用具である。組み立てられた飼育用具は、飼育ケージに設置され、飼育対象の小動物に対して、くぐる、噛む、隠れる等の行動を支援して環境エンリッチメントに寄与するとともに、適度に乾燥した清潔な状態を維持する好適な飼育環境を提供する。
実施形態の飼育用具は、マウス、ラット等の実験用小動物の飼育に用いられ、単層の1枚のパルプシートから組み立てられる組み立て式の飼育用具である。組み立てられた飼育用具は、飼育ケージに設置され、飼育対象の小動物に対して、くぐる、噛む、隠れる等の行動を支援して環境エンリッチメントに寄与するとともに、適度に乾燥した清潔な状態を維持する好適な飼育環境を提供する。
飼育用具は、例えば、パルプシートが、抜き型等を用いて抜き加工され、後述する特定の形状に成形されて、製造される。なお、カッティングプロッター、レーザー加工機等により成形されてもよい。
実施形態で用いられるパルプシートは、厚さが0.5〜1.3mmである。具体的な厚さとして、小動物がかじりやすく、通常の圧縮装置等を用いて製造容易な0.8mmを例示できる。当該パルプシートは、例えば、木材を常法に従って蒸解、洗浄、漂白して得られるパルプを、単層のシート状に成形することで製造される。製造過程では、重層化や抄紙等の加工が施されない。パルプの種類は、特に制限されないが、例えば、クラフトパルプや亜硫酸パルプを例示できる。パルプの原料となる木材の種類も、特に制限されないが、広葉樹を例示できる。このような飼育用具の材料となるパルプシートは、多孔性の微細構造等によって高い通気性と吸水性を有するとともに、安価に製造可能である。
また、実施形態で用いられるパルプシートは、例えば、木材等から直接作られたバージンパルプにより製造され、有害物質である砒素(検出限界0.5ppm)、ホルムアルデヒド(検出限界5ppm)、鉛(検出限界0.5ppm)、カドミウム(検出限界0.1ppm)、蛍光物質の何れもが、検出限界以下のものである。そのため、高い安全性が確保されるとともに、飼育用具の成分が動物実験の実験データへ影響することが抑制される。
以下、このような飼育用具に関し、概ね中空の正五角柱の立体形状に組み立てられる実施形態1、及び、概ね中空の正三角台塔の立体形状に組み立てられる実施形態2について、順に説明する。
≪実施形態1≫
図1は、実施形態1に係る飼育用具を例示した図である。図1において、(A)は組み立てられた飼育用具1の立体形状の斜視図であり、(B)はシート状に展開された飼育用具1の展開図である。
(立体形状)
図1(A)が示すように、組み立てられた飼育用具1は、概ね中空の正五角柱の立体形状を有する。立体形状の飼育用具1は、長方形の略平板状の部材である底部11と、互いに接続される2枚の長方形の略平板状の部材である屋根部12と、底部11及び屋根部12に接続された2枚の長方形の略平板状の部材である壁部13とを有する。
図1(A)が示すように、組み立てられた飼育用具1は、概ね中空の正五角柱の立体形状を有する。立体形状の飼育用具1は、長方形の略平板状の部材である底部11と、互いに接続される2枚の長方形の略平板状の部材である屋根部12と、底部11及び屋根部12に接続された2枚の長方形の略平板状の部材である壁部13とを有する。
底部11は、その下面が、飼育ケージの床面等の水平面に接して飼育用具1全体を支え、飼育用具1を水平面に載置可能にする。また、底部11の上面は、小動物が載る床面を提供する。実施形態1の底部11は、凸形状の突片111と、挿入孔が設けられて突片111が嵌挿された開口板112との2つの部材で構成される。屋根部12は、底部11の上方に設けられ、上面から見た場合において底部11の上面(水平面と接する下面と反対側の板面)を覆う。壁部13は、底部11及び屋根部12を側方(図1(A)における右側面及び左側面)で接続する。具体的には、壁部13を構成する略平板状の2つの部材それぞれが、底部11の縁から鉛直上向き方向に進む程、互いに離れるように傾斜して延び、屋根部12に接続される。なお、飼育用具1は、図1(A)における屋根部12や壁部13を形成する外面が水平面に接するように飼育ケージの床面等に載置されてもよい。
また、図1(A)が示すように、組み立てられた飼育用具1は、底部11、屋根部12、及び壁部13で挟まれた空間である中空部14を有する。中空部14は、略正五角柱の空間である。また、組み立てられた飼育用具1は、側方において小動物が中空部14へ出入り可能に開口する開口部15を2つ有する。実施形態1の開口部15は、正五角形状に開口する。開口部15の寸法として、一辺が40mm程度の正五角形を例示できる。また、中空部14の寸法として、奥行き60mm程度を例示できる。なお、中空部14や開口部15の寸法は、飼育対象の小動物の体長や体高等に応じて調整されることが好ましく、例示した寸法に限定されるわけではない。
(展開形状)
図1(B)が示すように、展開された飼育用具1の形状では、底部11、屋根部12、及び壁部13を構成する長方形または凸形状の面が、折り目16を介して一列に接続される。折り目16は、谷折りの線であり、各面を画定する。折り目16は、例えば、厚み方向に凹凸をつける筋入れ加工により形成される。なお、折り目16は、厚さの半分まで切れ目を入れるハーフカット等、その他の加工により形成されてもよい。
図1(B)が示すように、展開された飼育用具1の形状では、底部11、屋根部12、及び壁部13を構成する長方形または凸形状の面が、折り目16を介して一列に接続される。折り目16は、谷折りの線であり、各面を画定する。折り目16は、例えば、厚み方向に凹凸をつける筋入れ加工により形成される。なお、折り目16は、厚さの半分まで切れ目を入れるハーフカット等、その他の加工により形成されてもよい。
図1(B)では、突片111が、右端から右方向へ突出する。また、実施形態1では、突片111が、丸角となるように突出し、突片111の角により飼育用具1を組み立てる者や飼育対象の小動物に怪我が生ずることが抑制される。
図1(B)では、開口板112が、左端の面として配置される。開口板112には、突片111が突出する方向と垂直な方向が長手となるように長方形に開口する挿入孔113が設けられる。挿入孔113の短手方向の開口幅は、飼育用具1のシートの厚み程度である。挿入孔113には、突片111を挿入して嵌めることが可能である。突片111が挿入孔113に挿入されると、シート表面の摩擦により突片111が係止される。
このように展開された形状の飼育用具1を、折り目16で折り曲げ、突片111を挿入孔113へ嵌挿することで、図1(A)で示される立体形状に組み立てることができる。
なお、突片111は、好ましくは図1のように1片のみ設けられるが、突片111は複数片設けられ、嵌挿先の挿入孔113も対応する位置に複数設けられてもよい。また、突片111は、二股に分かれる等、図1に示される形状とは異なる形状であってもよい。
(使用状態)
図2は、実施形態1に係る飼育用具1の使用状態を例示する斜視図である。図2には、飼育ケージ2が示されており、飼育ケージ2内には、立体形状に組み立てられた飼育用具1、飼育ケージ2で飼育される小動物であるマウスM、及び、飼育用具1から切り離されたパルプ断片4が示されている。
図2は、実施形態1に係る飼育用具1の使用状態を例示する斜視図である。図2には、飼育ケージ2が示されており、飼育ケージ2内には、立体形状に組み立てられた飼育用具1、飼育ケージ2で飼育される小動物であるマウスM、及び、飼育用具1から切り離されたパルプ断片4が示されている。
飼育ケージ2は、マウスMを飼育するために用いる透明なプラスチック製(例えば、ポリカーボネート樹脂製)の容器である。なお、飼育ケージ2は、プラスチックに限らず他の材質で形成されてもよい。また、図2では蓋を図示していないが、飼育ケージ2の上部には、例えば金属製の網状の蓋が載せられてもよい。
飼育用具1は、底部11の下面が飼育ケージ2の床面に接するように載置される。飼育ケージ2に載置された飼育用具1は、図2の紙面上において、上下左右が屋根部12、底部11、及び壁部13の板面で囲われ、前後が開口した正五角柱のトンネル型の空間(中空部14)をマウスMへ提供する。そのため、マウスMは、くぐる、隠れる等の行動をとることができる。特に、実施形態1の飼育用具1は、五角形に開口するため、飼育用具1全体が比較的小さくても、マウスM等の胴体が円筒に近い小動物が出入りしやすい。
図2では、マウスMが、飼育用具1の底部11に載り、中空部14に居るように示される。飼育用具1はパルプ製であるので、マウスMは、飼育用具1をかじる行為も行うことができる。飼育用具1からかじりとられ、細かく砕かれたパルプ断片4は、巣作りの材料として用いることもできる。図2では、飼育用具1からかじりとられた部分41、及び、かじりとられて形成されたパルプ断片4が示されている。上述のように、実施形態1の飼育用具1は、かじりやすい厚みであり、かじる行為を促すのに適している。
なお、図2では、1匹のマウスMが示されているが、複数匹のマウス等が飼育される飼育ケージ2に飼育用具1が設置されてもよい。また、1個の飼育ケージ2には、複数の飼育用具1が設置されてもよい。また、飼育ケージ2内には、床敷材等のその他の飼育用具が、更に設置されてもよい。
(作用効果)
以上説明した実施形態1の飼育用具1は、パルプの1枚のシートから組み立てられるため、安価に製造できる。飼育用具1は、組み立て前のシート状の形態では容積が小さいため、運搬が容易である。また、飼育用具1は、展開した形状が比較的シンプルであり、折り目16で折り曲げて1片の突片111を嵌挿するのみで、工具や接着材等を用いずに迅速に組み立てることができる。また、組み立て前の形状には折り目16が設けられているので、飼育者等は、組み立て説明書等を参照すること要さずに、飼育用具1を直感的に組み立てることも可能である。
以上説明した実施形態1の飼育用具1は、パルプの1枚のシートから組み立てられるため、安価に製造できる。飼育用具1は、組み立て前のシート状の形態では容積が小さいため、運搬が容易である。また、飼育用具1は、展開した形状が比較的シンプルであり、折り目16で折り曲げて1片の突片111を嵌挿するのみで、工具や接着材等を用いずに迅速に組み立てることができる。また、組み立て前の形状には折り目16が設けられているので、飼育者等は、組み立て説明書等を参照すること要さずに、飼育用具1を直感的に組み立てることも可能である。
更に、飼育用具1は、パルプ製であるため、載置された飼育ケージ2内において、マウスMの尿や飲料水等の水分を素早く吸収し、アンモニアガスの発生を低減させることができ、衛生的な飼育環境の維持に寄与する。組み立てられた飼育用具1は、マウスMに、くぐる、隠れる、かじる等の小動物にとって自然で多様な行為を可能にし、ストレスの軽減等に寄与する。また、飼育用具1からかじりとられたパルプ断片4は、営巣の材料を提供する。また、飼育用具1は、パルプ製であるため、軽量で廃棄が容易であり、交換も容易である。
このように、飼育用具1は、小動物に対して、行動の多様化を支援して環境エンリッチメントに寄与するとともに、適度に乾燥した清潔な状態を維持する好適な飼育環境を提供できる。そして、飼育用具1は、運搬、組み立て、廃棄等が容易であるため、このような小動物の好適な飼育環境を、より簡単に提供することができる。
また、飼育用具1を飼育ケージ2に設置すれば、環境エンリッチメントのための専用器具を別途に要さないため、限られた飼育ケージ2内のスペースを有効活用できる。環境エンリッチメントのためのプラスチック製の専用器具と十分な量の床敷材等との双方を飼育
ケージ2内に設置することが難しい場合でも、実施形態1の飼育用具1を用いれば、環境エンリッチメントと清潔な飼育環境との双方を実現し得る。
ケージ2内に設置することが難しい場合でも、実施形態1の飼育用具1を用いれば、環境エンリッチメントと清潔な飼育環境との双方を実現し得る。
≪実施形態2≫
飼育用具が概ね中空の正三角形台塔の立体形状に組み立てられる実施形態2について、上述の実施形態1と異なる点を中心に説明する。
飼育用具が概ね中空の正三角形台塔の立体形状に組み立てられる実施形態2について、上述の実施形態1と異なる点を中心に説明する。
図3は、実施形態2に係る飼育用具を例示した図である。図2において、(A)〜(C)は組み立てられた実施形態2の飼育用具1Aの立体形状を示し、(D)はシート状に展開された飼育用具1Aの展開図を示す。(E)は、シート状に展開された飼育用具1Aの別の展開図を例示する。図2において、(A)は斜視図であり、(B)は底面図であり、(C)は上面図(平面図)である。
(立体形状)
図3(A)〜(C)が示すように、組み立てられた飼育用具1Aは、概ね中空の正三角台塔から、3側面の正三角形を除いて開口させた立体形状を有する。ここで、正三角台塔は、正六角形の下底面と、正三角形の上底面と、3面の正方形及び3面の正三角形が交互に接続される側面と有する多面体である。立体形状の飼育用具1Aは、1枚の正六角形の略平板状の部材である底部11Aと、3枚の正方形の略平板状の部材である壁部13Aと、1枚の三角形の略平板状の部材である屋根部12Aとを有する。組み立てられた飼育用具1Aの寸法として、各面が、1辺60mmの正六角形、1辺60mmの正三角形、及び1辺60mmの正方形で構成されるものを例示できる。
図3(A)〜(C)が示すように、組み立てられた飼育用具1Aは、概ね中空の正三角台塔から、3側面の正三角形を除いて開口させた立体形状を有する。ここで、正三角台塔は、正六角形の下底面と、正三角形の上底面と、3面の正方形及び3面の正三角形が交互に接続される側面と有する多面体である。立体形状の飼育用具1Aは、1枚の正六角形の略平板状の部材である底部11Aと、3枚の正方形の略平板状の部材である壁部13Aと、1枚の三角形の略平板状の部材である屋根部12Aとを有する。組み立てられた飼育用具1Aの寸法として、各面が、1辺60mmの正六角形、1辺60mmの正三角形、及び1辺60mmの正方形で構成されるものを例示できる。
実施形態2の底部11A、屋根部12A、及び壁部13Aは、それぞれ、実施形態1の底部11、屋根部12、及び壁部13と同様の役割を担う。実施形態2の底部11Aには、挿入孔が2孔設けられ、2片の突片111Aが、嵌挿される。実施形態2の屋根部12Aは、底部11Aと平行に位置する。実施形態2の壁部13Aを構成する略平板状の3つの部材それぞれは、底部11Aから互いに近づくように傾斜して延び、屋根部12Aの各辺に接続される。
底部11A、屋根部12A、壁部13Aによって挟まれた中空部14Aは、略正三角台塔の空間である。また、飼育用具1Aの立体形状は、側方において小動物が中空部14Aへ出入り可能に正三角形状に開口する開口部15Aを3つ有する。
(展開形状)
図3(D)が示すように、展開された飼育用具1Aの形状では、谷折りの線である折り目16Aが、底部11A、屋根部12A、及び壁部13Aを構成する各面P1A〜P5Aを画定する。図3(D)では、2片の突片111Aそれぞれが、右端に位置する面P4A及びP5Aから突出する。具体的には、2片の突片111Aは、面P4A及びP5Aそれぞれにおいて、面P3Aと接続される辺E5、E6と対向する辺E1、E2から、辺E5、E6と離れる方向へ突出する。
図3(D)が示すように、展開された飼育用具1Aの形状では、谷折りの線である折り目16Aが、底部11A、屋根部12A、及び壁部13Aを構成する各面P1A〜P5Aを画定する。図3(D)では、2片の突片111Aそれぞれが、右端に位置する面P4A及びP5Aから突出する。具体的には、2片の突片111Aは、面P4A及びP5Aそれぞれにおいて、面P3Aと接続される辺E5、E6と対向する辺E1、E2から、辺E5、E6と離れる方向へ突出する。
図3(D)では、底部11Aを構成する面P1Aが、左端の面として配置される。面P1Aには、辺E3と平行な方向が長手となるように長方形に開口する挿入孔113Aが設けられる。また、面P1Aには、辺E4と平行な方向が長手となるように長方形に開口する挿入孔113Aも設けられる。2孔の挿入孔113Aには、2片の突片111Aを挿入して嵌めることが可能である。突片111Aを挿入するには、展開された飼育用具1Aを各折り目16Aで折り曲げて、面P4Aの辺E1と面P1Aの辺E3とを重ね合わせ、面P5Aの辺E2と面P1Aの辺E4とを重ね合わせる。そして、突片111Aを挿入孔113Aへ嵌挿することで、図3(A)〜(C)で示される立体形状の飼育用具1Aを組み
立てることができる。
立てることができる。
なお、実施形態2の飼育用具1Aは、図3(D)のように展開されるものに限らず、例えば図3(E)に示すように展開されるものであってもよい。
(作用効果)
以上説明した実施形態2の飼育用具1Aは、実施形態1の飼育用具1と同様に、小動物に対して、行動の多様化を支援するとともに、適度に乾燥した好適な飼育環境を提供できる。更に、実施形態2の飼育用具1Aは、底部11Aが正六角形であるので、比較的大きな床面を提供して床敷材としての十分に機能を発揮可能であるとともに、概ねドーム型で比較的広い暗所の中空部14Aを提供できる。そのため、小動物に快適な飼育環境を提供できる。その上、展開した形状が複雑ではなく、折り目16Aで折り曲げて2組の辺(辺E1とE3、及び辺E2とE4)を重ねて突片111Aを挿入孔113Aへ嵌挿するという、簡単な手順で組み立てることができる。
以上説明した実施形態2の飼育用具1Aは、実施形態1の飼育用具1と同様に、小動物に対して、行動の多様化を支援するとともに、適度に乾燥した好適な飼育環境を提供できる。更に、実施形態2の飼育用具1Aは、底部11Aが正六角形であるので、比較的大きな床面を提供して床敷材としての十分に機能を発揮可能であるとともに、概ねドーム型で比較的広い暗所の中空部14Aを提供できる。そのため、小動物に快適な飼育環境を提供できる。その上、展開した形状が複雑ではなく、折り目16Aで折り曲げて2組の辺(辺E1とE3、及び辺E2とE4)を重ねて突片111Aを挿入孔113Aへ嵌挿するという、簡単な手順で組み立てることができる。
≪変形例≫
なお、組み立てた飼育用具は、中空の正五角柱や正三角台塔に限らず、中空の多面体において何れかの側面を開口させた他の立体形状を有してもよい。飼育用具は、例えば、四角柱、正五角柱以外の五角柱、六角柱、その他の角柱、正四角台塔、正三角錐柱、正四角錐柱、双三角錐塔等の中空の多面体において何れかの側面を開口させた立体形状を有してもよい。そして、飼育用具は、これらの立体形状を展開した様々なシート状の形状を有してもよい。
なお、組み立てた飼育用具は、中空の正五角柱や正三角台塔に限らず、中空の多面体において何れかの側面を開口させた他の立体形状を有してもよい。飼育用具は、例えば、四角柱、正五角柱以外の五角柱、六角柱、その他の角柱、正四角台塔、正三角錐柱、正四角錐柱、双三角錐塔等の中空の多面体において何れかの側面を開口させた立体形状を有してもよい。そして、飼育用具は、これらの立体形状を展開した様々なシート状の形状を有してもよい。
1、1A 飼育用具
11、11A 底部
111、111A 突片
112 開口板
113、113A 挿入孔
12、12A 屋根部
13、13A 壁部
14、14A 中空部
15、15A 開口部
16、16A 折り目
2 飼育ケージ
4 パルプ断片
M マウス(小動物)
11、11A 底部
111、111A 突片
112 開口板
113、113A 挿入孔
12、12A 屋根部
13、13A 壁部
14、14A 中空部
15、15A 開口部
16、16A 折り目
2 飼育ケージ
4 パルプ断片
M マウス(小動物)
Claims (5)
- 小動物の飼育用具であって、
パルプの1枚のシートが折り曲げられて組み立てられ、
水平面に接して前記飼育用具を載置可能にする略平板状の底部と、
前記底部の前記水平面と接する板面と反対側の板面の少なくとも一部を、上面視において覆う屋根部と、
前記底部及び前記屋根部を側方で接続する壁部と、
前記底部、前記屋根部、及び前記壁部で挟まれた空間である中空部と、
側方において前記小動物が前記中空部へ出入り可能に開口する開口部と
を備え、
前記シートの縁から突出する突片が前記シートで開口する挿入孔に嵌挿された、
飼育用具。 - 前記組み立てられる飼育用具の立体形状が1枚のシート状に展開された形状であり、
前記底部、前記屋根部、及び前記壁部を構成する面を画定する折り目を有する、
請求項1に記載の飼育用具。 - 前記組み立てられる飼育用具の立体形状は、中空の略五角柱の立体形状であり、
前記立体形状において、
前記底部は、1枚の長方形の略平板状の部材であり、
前記壁部は、前記底部に接続された2枚の長方形の略平板状の部材であり、
前記屋根部は、前記壁部の2枚の部材それぞれに接続され、互いに接続される2枚の長方形の略平板状の部材である、
請求項1または2に記載の飼育用具。 - 前記組み立てられる飼育用具の立体形状は、六角形の下底面と、三角形の上底面と、3面の四角形及び3面の三角形が交互に接続される側面と有する中空の多面体から、前記側面の3面の三角形を除いて開口させた立体形状であり、
前記立体形状において、
前記底部は、1枚の六角形の略平板状の部材であり、
前記壁部は、3枚の四角形の略平板状の部材であり、
前記屋根部は、1枚の三角形の略平板状の部材である、
請求項1または2に記載の飼育用具。 - 前記シートは、厚さが0.5〜1.3mmの単層のパルプシートである、
請求項1から4の何れか一項に記載の飼育用具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015000844U JP3197410U (ja) | 2015-02-24 | 2015-02-24 | 小動物の飼育用具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015000844U JP3197410U (ja) | 2015-02-24 | 2015-02-24 | 小動物の飼育用具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3197410U true JP3197410U (ja) | 2015-05-14 |
Family
ID=53277664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015000844U Active JP3197410U (ja) | 2015-02-24 | 2015-02-24 | 小動物の飼育用具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3197410U (ja) |
-
2015
- 2015-02-24 JP JP2015000844U patent/JP3197410U/ja active Active
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