JP3196957U - 串刺し食品移動用補助具 - Google Patents

Abstract

【課題】口や手を汚すことなく、串刺しされた複数の食品を１つずつ確実に串から引抜いたり、串の先端まで移動させたりすることができ、力加減の調整が容易で省力性に優れ、食品が潰れたり、飛び散ったりすることがなく、誰でも串刺しされた食品を手軽に食べることができる実用性、機能性、取扱い性に優れた串刺し食品移動用補助具を提供する。【解決手段】串を持っていない方の手で握られる把手部２と、把手部の先端に形成され串が遊嵌される切り欠き部３ａと串刺しされた食品と食品との間に差込まれ串の先端側の食品の後面に当接する突起部４とを有する二股状の差込み部３と、差込み部の外側部に形設され串を持っている方の手の親指で串の先端方向に押圧される押圧部５と、を備える。【選択図】図１

Description

本考案は、串刺しされた焼鳥等の食品を串から引抜いたり、串の先端まで移動させたりするための串刺し食品移動用補助具に関するものである。

従来、串刺しされた焼鳥等の食品を食べる際には、食品を口にくわえて串から引抜くことが多いが、口の周りが汚れることや、串の先で怪我をするおそれもあり、このような食べ方に抵抗がある場合は、箸で食品を挟んだ状態若しくは箸で食品を皿の上に押さえつけた状態で食品を串から引抜くことが行われている。
しかし、食品が串に固く食込んでいる場合などは食品を串から引抜くことが困難であり、力任せに食品を串から引抜こうとすると、串から抜けた勢いで食品が飛び散ってしまうことがあり、特に女性にとっては食べ難いものとなっていた。
この問題点を解決するものとして、例えば（特許文献１）には、柄体の先端に、二股状の突起を先方に向けて形成した串刺し食品用フォークが開示されている。
また、（特許文献２）には、適宜形状の寄せ板に串の太さよりも僅かに大き目の貫通穴（または溝部）が設けられ、この貫通穴（または溝部）を介して串の把持部に寄せ板が差し込まれ、串刺し食品のうち、先端部位の食品を食した後、寄せ板と串を相対的に移動させて残りの食品を先端側に寄せる串刺し食品の食事用補助具が開示されている。

実用新案登録第３０８４６３２号公報 実用新案登録第３１２５３６９号公報

しかしながら、上記従来の技術は以下のような課題を有していた。
（１）（特許文献１）は、突起で食品を刺すか、或いは突起の間に串を入れるようにして食品を串から引き抜こうとするものであり、箸で食品を挟む場合や箸で食品を皿の上に押さえつける場合に比べ、食品を確実に保持することができるが、串刺し食品用フォークを握った手の力だけで食品をスライドさせるので、力を加える向きが安定し難く、食品が串に固く食込んでいる場合には容易に引抜くことができず、取扱い性に欠けるという課題を有していた。
（２）（特許文献２）は、貫通穴（または溝部）を介して串の把持部に寄せ板が差し込まれているので、寄せ板を串に沿って移動させることができ、寄せ板に力が伝わり易いが、先端部位の食品を食した後の残りの食品全てをまとめてスライドさせなければならないため、大きな力が必要となり、特に食品が串に固く食込んでいる場合には、食品が潰れ易く、寄せ板が途中で止まってしまい、食品を先端側に寄せることができず、実用性、機能性に欠けるという課題を有していた。

本考案は上記課題を解決するもので、口や手を汚すことなく、串刺しされた複数の食品を１つずつ確実に串から引抜いたり、串の先端まで移動させたりすることができ、力加減の調整が容易で省力性に優れ、食品が潰れたり、飛び散ったりすることがなく、誰でも串刺しされた食品を手軽に食べることができる実用性、機能性、取扱い性に優れた串刺し食品移動用補助具の提供を目的とする。

課題を解決するための手段及びそれによって得られる作用、効果

上記課題を解決するために本考案の串刺し食品移動用補助具は、以下の構成を有している。
本考案の請求項１に記載の串刺し食品移動用補助具は、串刺しされた食品を串から引抜くための串刺し食品移動用補助具であって、前記串を持っていない方の手で握られる把手部と、前記把手部の先端に形成され前記串が遊嵌される切り欠き部と串刺しされた食品と食品との間に差込まれ前記串の先端側の食品の後面に当接する突起部とを有する二股状の差込み部と、前記差込み部の外側部に形設され前記串を持っている方の手の親指で前記串の先端方向に押圧される押圧部と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用、効果を有する。
（１）把手部の先端に形成され串が遊嵌される切り欠き部と串刺しされた食品と食品との間に差込まれ串の先端側の食品の後面に当接する突起部とを有する二股状の差込み部を備えていることにより、二股状の差込み部を食品と食品との間に差込んで、切り欠き部で串を遊嵌した状態で、先端側の食品の後面に突起部を当接させることができるので、食品を串の先端側に移動させる際に、切り欠き部で支えながら串をスライドさせることができ、突起部から食品に力が伝わり易く、小さな力で効率的に食品を串の先端側に移動させたり、串から引抜いたりすることができ、取扱い性に優れる。
（２）二股状の差込み部を串刺しされた食品と食品との間に差込むことができるので、小さな力で食品を１つずつ確実に串の先端側に移動させたり、串から引抜いたりすることができ、食品が潰れたり、飛び散ったりすることがなく、省力性、機能性に優れる。
（３）差込み部の外側部に形設され串を持っている方の手の親指で串の先端方向に押圧される押圧部を有するので、食品を串の先端側に移動させる際に、押圧部に押し当てた親指を支点とすることができ、食品に加わる力の方向を安定させて、食品をスムーズに串に沿って移動させることができ、省力性、取扱い性に優れる。
（４）串を持っている方の手の親指で押圧部を押圧する力を加減することにより、食品に加わる力を容易に調整することができるので、食品が潰れたり、飛び散ったりすることがなく、衛生的で安全性、使用性に優れる。

ここで、串刺し食品移動用補助具の材質は、ステンレス等の金属、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリプロピレン等の合成樹脂、竹、木等の中から適宜、選択することができる。
切り欠き部の幅は串の太さと同等か、串の太さよりやや広めに形成される。
また、差込み部の形状は食品の大きさや形状等に応じて適宜、選択することができる。
尚、突起部は差込み部の少なくとも一部に形成される。突起部の根元側を幅広に形成したり、突起部を円弧状等に湾曲させたりすることにより、突起部を確実に食品に当接させることができる。
押圧部は、差込み部のいずれか一方の外側部に形成して、右利き用か左利き用に使い分けてもよいし、差込み部の両方の外側部に形成して、右利きと左利き兼用にしてもよい。
また、押圧部は、串を持っている方の手の親指で押圧することができればよく、形状や配置等は適宜、選択することができる。尚、押圧部は先端だけではなく、側面やその他の任意の場所を選択して押圧することができる。また、長さの異なる複数の押圧部を設けたり、押圧部を伸縮自在な構造にしたりすれば、串に刺さった食品の位置に応じて押圧部の押圧位置を調整することができ、汎用性に優れる。

請求項２に記載の考案は、請求項１に記載の串刺し食品移動用補助具であって、前記切り欠き部の上端側の幅が広く下端側の幅が狭く形成されている構成を有している。
この構成により、請求項１の作用、効果に加え、以下のような作用、効果を有する。
（１）切り欠き部の上端側の幅が広く下端側の幅が狭く形成されていることにより、切り欠き部に串を差込み易く、また、太さの異なる串にも対応して突起部を食品の後面に確実に当接させることができ、使用性、汎用性に優れる。
ここで、切り欠き部は略Ｖ字状に形成したものが好適に用いられる。

請求項３に記載の考案は、請求項１又は２に記載の串刺し食品移動用補助具であって、前記差込み部の根元側に前記串に沿って移動させる食品の底部を支持する食品支持部が形成され、前記切り欠き部が前記食品支持部まで延設されている構成を有している。
この構成により、請求項１又は２の作用、効果に加え、以下のような作用、効果を有する。
（１）差込み部の根元側に串に沿って移動させる食品の底部を支持する食品支持部が形成されることにより、食品を串に沿って移動させる際に、食品を確実に支持することができ、食品を移動させ易く、食品を串から引抜いた場合でも、食品の落下を防ぐことができ、機能性、使用性に優れる。
（２）切り欠き部が食品支持部まで延設されていることにより、串を斜めにしても串と食品支持部が干渉することがなく、串の角度を自由に調整することができるので、突起部と食品支持部によって食品を確実に保持し、串を持っている方の手の親指を押圧部の側面や下面などに押し当てて食品を串に沿ってスムーズに移動させることができ、操作性、汎用性に優れる。

ここで、食品支持部の形状や大きさは適宜、選択することができるが、食品支持部を差込み部より幅広に形成したり、凹面状に形成したりすることにより、食品を安定して支持することができ、食品を串から引抜いた後も食品を確実に保持することができ、信頼性に優れる。

請求項４に記載の考案は、請求項１乃至３の内いずれか１項に記載の串刺し食品移動用補助具であって、前記押圧部が、前記親指の腹に当接する湾曲面を備えた構成を有している。
この構成により、請求項１乃至３の内いずれか１項の作用、効果に加え、以下のような作用、効果を有する。
（１）押圧部が、親指の腹に当接する湾曲面を有することにより、押圧部を親指で押圧する際に、力が入り易く、また、親指に押圧部が食込むことを防ぐことができ、使用性に優れる。
（２）押圧部が、親指の腹に当接する湾曲面を有することにより、親指の腹と湾曲面が密着して、親指で押圧部を保持することができ、食品を串に沿って移動させる際の力加減の調整が容易で、操作性に優れる。

ここで、湾曲面の数や配置等は適宜、選択することができる。また、湾曲面の大きさは指の大きさや太さに応じて、適宜、選択することができ、湾曲面の大きさが異なる複数の串刺し食品移動用補助具を用意しておき、使用者の体格や性別等によって使い分けてもよい。

実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の平面模式図 実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の側面模式図 実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の正面模式図 実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の使用方法を示す平面模式図

本考案の串刺し食品移動用補助具について、以下図面を参照しながら説明する。なお、本考案は以下に説明する実施の形態に限定されるものではない。
（実施の形態１）
図１は実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の平面模式図であり、図２は実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の側面模式図であり、図３は実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の正面模式図である。
図１乃至図３中、１は実施の形態１の串刺し食品移動用補助具、２は串を持っていない方の手で握られる串刺し食品移動用補助具の把手部、３は把手部２の先端に形成された二股状の差込み部、３ａは串が遊嵌される差込み部３の切り欠き部、４は串刺しされた食品と食品との間に差込まれ串の先端側の食品の後面に当接する差込み部３の突起部、５は差込み部３の外側部に形設され串を持っている方の手の親指で串の先端方向に押圧される串刺し食品移動用補助具１の押圧部、５ａは押圧部５の外側面に形成された２箇所の湾曲面（図１，２）、６は差込み部３の根元側に形成され串に沿って移動させる食品の底部を支持する串刺し食品移動用補助具１の食品支持部である。

以上のように構成された実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の使用方法について説明する。
図４は実施の形態１の串刺し食品移動用補助具の使用方法を示す平面模式図である。
図４中、１０は焼鳥等の食品１１ａ〜１１ｄが串刺しされた串、２０は串刺し食品移動用補助具１の把手部２を握った左手、２１は串１０を握った右手、２１ａは串刺し食品移動用補助具１の押圧部５を串１０の先端方向に押圧する右手２１の親指である。

まず、串１０の先端に串刺しされていた食品１１ａを食べた後、図４に示すように、左手２０で串刺し食品移動用補助具１の把手部２を握り、差込み部３の突起部４を食品１１ｂと食品１１ｃとの間に差込み、先端側の食品１１ｂの後面に当接させて、切り欠き部３ａで串１０を遊嵌する。
このとき、図３に示したように、切り欠き部３ａが、上端側の幅が広く下端側の幅が狭い略Ｖ字状に形成されているので、切り欠き部３ａに串１０を差込み易く、また、太さの異なる串１０にも対応することができる。
尚、本実施の形態では突起部４を扁平状に形成したが、突起部４の形状はこれに限定されるものではなく、先端側が細くなるように先細り状などに形成してもよい。
そして、串１０を握った右手２１の親指２１ａを串刺し食品移動用補助具１の押圧部５の先端部に押し当て、串１０の先端方向に押圧することにより、串１０を矢印方向に引張り、食品１１ｂを串１０の先端側（食品１１ａの位置）まで移動させて食べることができる。
このとき、図３に示したように、押圧部５の先端が丸まっていることにより、親指２１ａに傷みを感じることなく速やかに串１０を引抜くことができる。
以下、食品１１ｃ，１１ｄに対して同様の動作を繰り返すことにより、口の周りが汚れることや、串１０の先で怪我をすることなく、全ての食品１１ａ〜１１ｄを食べることができる。
尚、食品１１ｂ〜１１ｄの位置に応じて、適宜、串１０の角度を調整したり、押圧部５の側面や下面或いは湾曲面５ａ等を親指２１ａで押圧したりして、スムーズに串１０を引抜くことができる。
押圧部５の形状は、本実施の形態に限定されるものではなく、適宜、選択することができ、湾曲面５ａは必ずしも設けなくてもよい。

以上のように構成された実施の形態１の串刺し食品移動用補助具は、以下の作用を有する。
（１）把手部の先端に形成され串が遊嵌される切り欠き部と串刺しされた食品と食品との間に差込まれ串の先端側の食品の後面に当接する突起部とを有する二股状の差込み部を備えていることにより、二股状の差込み部を食品と食品との間に差込んで、切り欠き部で串を遊嵌した状態で、先端側の食品の後面に突起部を当接させることができるので、食品を串の先端側に移動させる際に、切り欠き部で支えながら串をスライドさせることができ、突起部から食品に力が伝わり易く、小さな力で効率的に食品を串の先端側に移動させたり、串から引抜いたりすることができ、取扱い性に優れる。
（２）二股状の差込み部を串刺しされた食品と食品との間に差込むことができるので、小さな力で食品を１つずつ確実に串の先端側に移動させたり、串から引抜いたりすることができ、食品が潰れたり、飛び散ったりすることがなく、省力性、機能性に優れる。
（３）差込み部の外側部に形設され串を持っている方の手の親指で串の先端方向に押圧される押圧部を有するので、食品を串の先端側に移動させる際に、押圧部に押し当てた親指を支点とすることができ、食品に加わる力の方向を安定させて、食品をスムーズに串に沿って移動させることができ、省力性、取扱い性に優れる。
（４）串を持っている方の手の親指で押圧部を押圧する力を加減することにより、食品に加わる力を容易に調整することができるので、食品が潰れたり、飛び散ったりすることがなく、衛生的で安全性、使用性に優れる。
（５）切り欠き部の上端側の幅が広く下端側の幅が狭く形成されていることにより、切り欠き部に串を差込み易く、また、太さの異なる串にも対応して突起部を食品の後面に確実に当接させることができ、使用性、汎用性に優れる。
（６）差込み部の根元側に串に沿って移動させる食品の底部を支持する食品支持部が形成されることにより、食品を串に沿って移動させる際に、食品を確実に支持することができ、食品を移動させ易く、食品を串から引抜いた場合でも、食品の落下を防ぐことができ、機能性、使用性に優れる。
（７）切り欠き部が食品支持部まで延設されていることにより、串を斜めにしても串と食品支持部が干渉することがなく、串の角度を自由に調整することができるので、突起部と食品支持部によって食品を確実に保持し、串を持っている方の手の親指を押圧部の側面や下面などに押し当てて食品を串に沿ってスムーズに移動させることができ、操作性、汎用性に優れる。
（８）押圧部が、親指の腹に当接する湾曲面を有することにより、押圧部を親指で押圧する際に、力が入り易く、また、親指に押圧部が食込むことを防ぐことができ、使用性に優れる。
（９）押圧部が、親指の腹に当接する湾曲面を有することにより、親指の腹と湾曲面が密着して、親指で押圧部を保持することができ、食品を串に沿って移動させる際の力加減の調整が容易で、操作性に優れる。

本考案により、口や手を汚すことなく、串刺しされた複数の食品を１つずつ確実に串から引抜いたり、串の先端まで移動させたりすることができ、力加減の調整が容易で省力性に優れ、食品が潰れたり、飛び散ったりすることがなく、誰でも串刺しされた食品を手軽に食べることができる実用性、機能性、取扱い性に優れた串刺し食品移動用補助具の提供を行うことができ、女性や子供でも安心して串刺し食品を食することができる。

１ 串刺し食品移動用補助具
２ 把手部
３ 差込み部
３ａ 切り欠き部
４ 突起部
５ 押圧部
５ａ 湾曲面
６ 食品支持部
１０ 串
１１ａ〜１１ｄ 食品
２０ 左手
２１ 右手
２１ａ 親指

Claims (4)

1. 串刺しされた食品を串に沿って移動させるための串刺し食品移動用補助具であって、
   前記串を持っていない方の手で握られる把手部と、前記把手部の先端に形成され前記串が遊嵌される切り欠き部と串刺しされた食品と食品との間に差込まれ前記串の先端側の食品の後面に当接する突起部とを有する二股状の差込み部と、前記差込み部の外側部に形設され前記串を持っている方の手の親指で前記串の先端方向に押圧される押圧部と、を備えていることを特徴とする串刺し食品移動用補助具。
2. 前記切り欠き部の上端側の幅が広く下端側の幅が狭く形成されていることを特徴とする請求項１に記載の串刺し食品移動用補助具。
3. 前記差込み部の根元側に前記串に沿って移動させる食品の底部を支持する食品支持部が形成され、前記切り欠き部が前記食品支持部まで延設されていることを特徴とする請求項１又は２に記載の串刺し食品移動用補助具。
4. 前記押圧部が、前記親指の腹に当接する湾曲面を備えていることを特徴とする請求項１乃至３の内いずれか１項に記載の串刺し食品移動用補助具。

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