JP3196929B2 - 穀粒貯蔵庫 - Google Patents
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Description
蔵タンクの内部を常温(20℃)よりも低い温度に制御
する穀粒貯蔵庫に関する。
米びつは、保存条件(外気の温度、湿度)が悪いと、梅
雨期や夏期に虫がわいたり、カビが生えたり食味が劣化
したりする。そこで、米びつ内を常温よりも低い所定の
温度に制御する制御装置を設け、米びつ内を常に一定の
温度(低温)で保持することが可能な低温米びつが本発
明の出願人によって提案されている。
の状態を維持することができる。
来の低温米びつでは、白米が存在し得る全ての範囲で低
温制御しているため、白米を取り出す計量マスが配置さ
れる領域まで低温となっている。
びつ内の温度との差が大きく、取り出した白米に結露が
生じることがあった。この結露により、白米にクラック
が生じたり、べたついたりして、保存の意味が失われる
ことがあった。
い温度の雰囲気内に保存された穀粒を常温域に取り出し
ても、結露が生じることを防止することができる穀粒貯
蔵庫を得ることが目的である。
は、穀粒を貯蔵する貯蔵部と、貯蔵部の下部に設けられ
穀粒を1ヶ所に集中させる漏斗部と、で構成され、この
漏斗部の下端部が穀粒の出口とされた貯蔵タンクと、前
記貯蔵タンクの周囲を空間を持って覆うケーシングと、
前記貯蔵タンク周囲の四方へ冷気を循環させることによ
って、前記貯蔵タンク内雰囲気温度を常温よりも低い温
度に制御する温度調整部と、前記貯蔵タンクの漏斗部の
出口に連続して設けられ、排出すべき穀粒を所定量収容
する計量マスと、前記計量マス内の穀粒を排出する排出
機構部と、を有し、前記貯蔵タンクとケーシングとの間
の空間部に、前記冷気の流通を妨げないように断熱材を
設け、前記漏斗部の断熱材の厚みを貯蔵部の断熱材の厚
みより薄くしたことを特徴としている。
周囲の四方へ冷気を循環させることによって、前記貯蔵
タンク内雰囲気温度を常温よりも低い温度に制御する。
このとき、貯蔵タンクとケーシングとの間の空間部に、
前記冷気の流通を妨げないように断熱材を設けること
で、貯蔵タンク及び漏斗部は、断熱材による断熱効果
分、常温より低い温度に維持することができる。ここ
で、請求項1に記載の発明では、断熱材を前記貯蔵部が
前記漏斗部よりも厚く設けると共に、前記計量マスには
断熱材を設けないことで、前記貯蔵タンクにおける貯蔵
部の温度が、漏斗部の温度よりも低く、かつ計量マスの
温度が漏斗部の温度よりも高くなる冷却分布とした。こ
の分布は、穀粒が貯蔵タンクに貯留されてから漏斗部を
通過して計量マスまでいたる過程に即しているため、穀
粒を穀粒貯蔵庫から取り出す時点までには、常温に戻っ
ており、穀粒に急激な温度変化はなく、結露の発生を抑
制することができる。
庫としての、低温米びつ100の実施の形態が示されて
いる。
硬質樹脂製の箱型のケーシング102に覆われている。
このケーシング102内には、穀粒としての精白米10
4(以下、本実施の形態では、単に白米104とい
う。)を貯蔵する貯蔵タンク106が配設されている。
この貯蔵タンク106は、薄肉鋼板或いは硬質樹脂製で
あり、前記ケーシング102と同材質であることが好ま
しい。
如く、上部は前記ケーシング102よりも外形寸法が小
さい矩形の箱型であり(以下、貯蔵部106Aとい
う)、下部は逆四角錐状に徐々に外形寸法が狭まってい
る(以下、漏斗部106Bという)。この漏斗部106
Bは、貯蔵部106Aに貯蔵された白米104を一部の
領域(漏斗部106Bの頂点近傍)に集めることができ
るようになっている。
面は開口されており、その周縁部は前記ケーシング10
2の上端部と連結されており、貯蔵タンク106は、主
にこの上端部でケーシング102に吊り下げ状態で支持
されるようになっている。そのほか、貯蔵タンク106
は、漏斗部106Bの下の断熱材で受けている。
Aの上端開口に対応して蓋体108が設けられている。
この蓋体108は、一辺を軸として回転可能とされ、通
常は該開口を閉塞しており、貯蔵タンク106内に白米
104を投入するときに開放するようになっている。
ケーシング102の四方の側面との間には、空間が生じ
ている。この空間部におけるケーシング102の内側側
面には、断熱材112が貼り付けられている。前記断熱
材112は発泡スチロール等の合成樹脂製であり、予め
型取りがなされた固形の部材を用いても良いし、粘度の
低い(軟らかい)状態で噴霧等によって、該空間部へ充
填し、固化させるようにしてもよい。
側側面に対応する貯蔵部106Aには、矩形状の孔11
4が設けられており、これに対応してケーシング102
にも矩形状の孔116が設けられている。
枠118がはめ込まれ、断熱材112が充填される空間
部とは隔離されている。
脂製の透明の薄板120が取り付けられており、これに
より、前記孔114、116は、貯蔵部106Aの内部
を覗くことが可能なのぞき窓としての機能を有する。す
なわち、貯蔵部106Aに貯蔵される白米104の貯蔵
状態の概算を目視で判断することができるようになって
いる。
部における、低温米びつ100の裏面と左右面側に対応
する面は、ブロック状の断熱材122に支持されるよう
になっている。これにより、貯蔵タンク106は、前記
上端開口部を除き、ほぼ全域に亘り断熱材が介在されて
いることになり、この結果、貯蔵タンク106は、保温
に優れた構成となっている。
る、漏斗部106Bの面は、断熱材112の肉厚寸法
が、前記貯蔵部106Aよりも薄くなっている。このた
め、この部分における保温効果が他の部位よりも、弱く
なっており、外気の温度等に影響され易くなっている。
4が一体形成されている。この計量マス124は、漏斗
部106Bの頂点から延長された筒体形状であり、この
筒体の容積が単位排出量(例えば、1合)となってい
る。なお、この計量マス124の周囲には、断熱材は一
切なく、直接外気の温度等に影響される構造となってい
る。
その下端部開口に対応して排出機構部の一部を構成する
第1の開閉蓋126が配設されている。第1の開閉蓋1
26の一端部は軸128によって軸支され、この軸12
8を中心として回転可能となっている。
閉蓋126と一体に形成され、かつ略直角に屈曲された
延長板130を介して、前記第1の開閉蓋126と共に
排出機構部を構成する第2の開閉蓋132の一端部が軸
支されており、第1の開閉蓋126と第2の開閉蓋13
2とは、軸128を中心に一体的に回転するようになっ
ている。なお、この第2の開閉蓋132は、前記延長板
130に対して、第1の開閉蓋126とは相反する方向
に略直角に屈曲されている。
Bの頂点開口に対応されている。ここで、第1の開閉蓋
126が計量マス124の開口を閉塞しているときは、
漏斗部106Bの開口を開放する位置となっており(図
1の実線及び図3(A)参照)、この状態では、計量マ
ス124に白米104が流れ落ち、筒体内を満杯とする
ことができる。
4の開口を開放しているときは、漏斗部106Bの開口
は、第2の開閉蓋132で閉塞する(図1の想像線及び
図3(B)参照)。これにより、筒体内のみの白米10
4が排出され、次の白米104は、漏斗部106Bで保
持されることになる。すなわち、第1の開閉蓋126及
び第2の開閉蓋132による開閉の繰り返しにより、白
米を単位量(1合)毎、排出することができる。
閉蓋132及び延長板130のユニット(以下、開閉ユ
ニット134という)は、軸128に取り付けられたね
じりコイルばね等の付勢手段(図示省略)の付勢力によ
り、通常状態では、第1の開閉蓋126が閉塞、第2の
開閉蓋132が開口状態で保持されるようになってい
る。
とを連結する延長板130には、計量レバー136が対
応配置されている。
近傍で、そのブロック状の本体が軸138に軸支されて
おり、図示しない付勢手段の付勢力により、図3の反時
計回り方向に付勢されている。計量レバー136は、こ
の軸138に軸支された部分からケーシング102まで
延長され、その先端部が操作部136Aとされている。
なお、この操作部136Aが位置する領域のケーシング
102は、凹陥部102Aが設けられ、操作部136A
は、この凹陥部102Aの底面に設けられた矩形状の孔
102Bから突出されている。この孔102Bは、操作
部136Aの肉厚寸法(図3の上下方向)よりも大きく
開口しており、前記軸138による回転範囲を制限して
いる。
で、操作部136Aは、孔102Bの上端に当接した状
態で保持されており、使用者が操作部136Aを押下す
ることにより、操作部レバー136は、付勢手段の付勢
力に抗して軸138を中心に時計回り方向に回転する。
Bが設けられており、前記通常状態で、この開閉突起部
136Bは、前記通常状態の開閉ユニット134の延長
板130に接触している。この開閉突起部136Bの前
記軸138を中心とする回転軌跡は、前記延長板130
に対して干渉する構造となっている。このため、操作部
136Aを押下したときに、開閉突起部136Bは、延
長板130を軸128を中心に反時計回り方向、すなわ
ち、付勢手段の付勢力に抗する方向に回転させ、第1の
開閉蓋126を開放、第2の開閉蓋132を閉塞位置に
移動させることができる。
が配設されている。図4に示される如く、このトレー1
40は、計量マス124から落下排出してくる白米10
4を受け取るトレー本体140Aと、このトレー本体1
40Aの開口周縁の一辺に取り付けられ、使用者が把持
するための把持部140Bとで構成され、プラスチック
の一体成形品である。
42は、低温米びつ100の正面が開口されており、使
用者は自由にこのトレー140を取出すことが可能とな
っている。すなわち、計量レバー136の操作部136
Aを操作(押下)し、所定量(1回の操作で1合)の白
米をトレー本体140Aへ収容し、把持部140Bを把
持してトレー140を収容空間142から取り外すこと
により、所望の白米を得ることができる。
開口面には、把持部140Bから所定の長さとされる透
明の計量板144が取り付けられている。この結果、開
口面が若干小さくなるが、計量マス124からトレー1
40への白米の排出(落下)軌跡とは無関係の位置に配
置されているため、トレー140による計量マス124
からの白米104の受け取りに何ら影響はない。
均等に罫線146がプリントされており、それぞれ把持
部140B側から1〜6の数字が各罫線146に対応し
てプリントされている。この罫線146の1目盛が1合
である。
れる如く、トレー140の把持部140Bを下向きにし
て、収容された白米104の高さがどの罫線146に一
致するかを判断することにより、このトレー140に収
容されている白米104の量を正確に認識することがで
きる。
は、前述の如く制限され、計量マス124からの白米の
流出分を確実にトレー140に収容できる開口を残して
おく必要がある。本実施の形態の計量板144では、6
合までの計量しか行うことができない。
る如く、トレー140の内側側面に、前記罫線146の
延長線147と、この延長線147における5合に対応
する罫線146位置を中心として、所定角度毎に放射す
る罫線148をプリントし、かつこの罫線148に対応
して6〜9までの数字をプリントしている。この罫線1
48の1目盛が1合である。
合以上の場合に、トレー140の傾斜角度を変えなが
ら、互いに水平状態で白米104の上面と一致する罫線
148を選択し、この罫線148に対応する数字を目視
することにより、トレー140内の白米104の量を正
確に認識することができる(図7参照)。 (冷却装置)前述したように、低温米びつ100の裏面
側である、貯蔵タンク106とケーシング102との間
に空間部には、冷却装置110が配設されている。
シング102側と貯蔵タンク106側とに分割されてい
る。
は、前記冷却装置110が取り付けられている。冷却装
置110は、縦壁部150を貫通して設けられた冷却素
子152を備えている。
ており、概略構成は以下の通りである。
とn型半導体が配置され、それぞれの一方の面には単一
の高熱伝導性の金属板に貼り付けられており、他方の面
にはそれぞれ別々の高熱伝導性の金属板に取り付けられ
ている。この別々とされた高熱伝導性の金属板は、トラ
ンス等を備えた整流回路のプラス側及びマイナス側の出
力端子と接続されており、整流回路に交流電源を通電さ
せることにより、直流電流が流れるようになっている。
を流すと、p型半導体とn型半導体とに共通の高熱伝導
性の金属板に吸熱作用が生じ、別々とされた高熱伝導性
の金属板のそれそれに発熱作用が生じる。
に配置する際に、p型半導体とn型半導体とに共通の高
熱伝導性の金属板を貯蔵タンク106側の空間に配置
し、別々の高熱伝導性の金属板をケーシング102側の
空間に配置することにより、貯蔵タンク106内を冷却
することが可能となる。
縮して循環することにより冷却する所謂一般のエアコン
や冷蔵庫の冷却効果よりも小さいが、白米を低温保存す
るには十分な機能を発揮する。
けられた面には、冷却フィン154が取り付けられ、こ
の冷却フィン154により形成される複数の隙間によっ
て、冷却能力をアップさせている。また、冷却フィン1
54の近傍には、冷気ファン156が設けられており、
前記冷却フィン154間の隙間で冷却された冷気を貯蔵
タンク106の貯蔵部106Aの回りに迅速に送る役目
を有している。
6Aの壁面には、複数の孔158が設けられている。こ
の孔158は、冷却装置110で発生した冷気を貯蔵部
106A内に送り込み、貯蔵部106A内の除湿効果を
高めるものであり、この孔158の総開口面積により、
除湿効果をある程度コントロールすることができる。
も重いことに着目して、貯蔵部106Aの上部に複数の
孔158を設けている。これにより、上部から貯蔵部1
06A内に入り込んだ冷気は、自重によって徐々に下降
していくため、結果として全体的に略均等に冷却(除
湿)することが可能となる。
び形状は、図10に示される如く、白米104がどのよ
うな状態であっても通過しない程度の大きさ、かつ形状
であり、本実施の形態では、白米104の最大径寸法よ
りも小さいスリット幅寸法の長孔としている。なお、こ
の孔158の形状は、長孔に限らず、円孔、楕円孔、矩
形孔、星型孔、十字型孔等、特に限定されるものではな
く、加工し易く、かつ白米104が通過しない開口面
積、かつ形状であればよい。
0のケーシング102側に向けられた面には、放熱フィ
ン160が取り付けられ、この放熱フィン160によっ
て形成される隙間により、放熱される熱気の流速を早
め、降温効果を助長するようになっている。
ファン162が取り付けられており、放熱フィン160
間の隙間の熱気を迅速に排出する役目を有している。な
お、ケーシング102の裏面には、排気口164が設け
られ、放熱ファン162によって、該隙間から排出され
る熱気を装置外へ排出できるようになっている。
冷却側、すなわち貯蔵タンク106に向けられた面は、
雰囲気を冷却するために水滴が発生することがある。
ンク106側の空間部には、ドレン受け皿166が配設
されている(図1参照)。このドレン受け皿166に
は、ドレン管168が設けられ、前記縦壁部150を貫
通している。
レン回収皿170が配設されている。このため、冷却素
子152で発生する水滴は、ドレン受け皿166、ドレ
ン管168を介してドレン回収皿170に集められるよ
うになっている。
に示される如く、格子状に組み立てられたそれぞれが板
状の不織布172が収容されている。この不織布172
は、水分を吸収し易いため、ドレン回収皿に溜まる水分
を吸収し、貯留された水面よりも高い位置まで水分を吸
い上げることができる。
気に触れる面積が拡大され、ドレン回収皿170の水分
を迅速に蒸発させることができるようになっている(1
2参照)。
しやすいスポンジ等を配置してもよく、要は雰囲気に直
接触れる面を拡大するものであればよい。
には、前記冷却装置110の作動を制御するための制御
部174や、冷却ファン156、放熱ファン162を駆
動するための電源部176を備えた制御ユニット178
が配設されている。なお、この制御ユニット178に対
応してケーシング102には、排気口180が設けら
れ、制御ユニット178自体の発熱による雰囲気温度の
上昇を緩和している。
110による貯蔵タンク106内の冷却分布は、貯蔵部
106Aに関しては、冷気が十分に行き渡り、断熱材1
12の効果でほぼ均一な温度(例えば、15℃)となる
が、漏斗部106B部分では、断熱材112を薄くして
いるため、外気に影響されやすく、例えば、外気が常温
(20℃)であると、貯蔵部106Aに比べて若干高い
温度となる。さらに、計量マス124では、断熱材11
2が一切設けられていないため、外気の影響をさらに受
け、漏斗部106Bよりも高く、常温に近い温度にな
る。
低温保存状態ではなく、徐々に常温に近い状態で保存さ
れており、トレー140に排出されるときに大きな温度
変化が生じず、結露等の発生を防止している。
ト178は、電源部176と制御部174とで構成され
ており、制御部174は、コントローラ175を備えて
おり、このコントローラ175はドライバ184を介し
て冷却素子(ペルチェ素子)152が接続されている。
ペルチェドライバ184では、コントローラ175から
入力される制御信号に基づいて、所定の電圧が冷却素子
152に出力されるようになっている。この電圧が高け
れば高いほど、冷却効率が高い。この電圧制御は、8ビ
ット(0〜255の256段階)に制御可能となってい
る。
バ177、179を介して冷却ファン156、放熱ファ
ン162が接続されていると共に、冷却フィン154の
近傍に取り付けられ、冷却気の温度を検出する冷却気温
度センサ186と、貯蔵タンク106の貯蔵部106A
内に設けられて、貯蔵部106A内の雰囲気温度を検出
する貯蔵部温度センサ188と、が接続されている。
の温度、を共に検出し、それぞれ独立して、検出温度が
所定温度よりも高い場合には、1ステップ毎に電圧を下
げ、所定温度よりも低い場合には、1ステップ毎に電圧
を上げる制御を行っている。なお、電圧の上げ下げはそ
れぞれ0ステップ、255ステップを限度としている。
する場合、温度のみならず相対湿度も設定する必要があ
る。例えば、貯蔵タンク106内の温度を15℃、70%
RH(RHは相対湿度)に設定すると、前記貯蔵部温度
センサ188では、しきい値を15℃とすればよい。一
方、相対温度を加味するため、冷却気の温度の設定を図
15に示す湿り空気線図から求める。すなわち、15
℃、70%RHに対応する温度は9.5 ℃(露点温度)であ
る。冷却気温度センサ186では、この9.5 ℃をしきい
値とすればよい。
利用され得る温度設定値を抜粋すると、貯蔵タンク10
6内の温度を15℃、相対湿度を60RHとした場合に
は、冷却気の温度は7.3 ℃で制御する。また、温度15
℃は一定で、相対湿度を65RHとした場合は8.5 ℃、75
RHとした場合は10.5℃となる。
10℃〜15℃が最適であり、相対湿度は65RH〜75RHが最適
である。
温度のみならず、冷却気の温度でも温度調整を計るた
め、適正な温度かつ適正な湿度に貯蔵タンク106内を
維持することが可能となる。
御を行っているため、その詳細な制御は、図16のフロ
ーチャートを用いて後述する。
体108を開放し、白米104を投入した後、蓋体10
8を閉じることにより、冷却装置110による冷却が開
始される。白米104の貯蔵量は、蓋体108を開放す
ることにより認識できると共に、薄板120が取り付け
られた窓枠118ののぞき窓から目視により確認するこ
とができ、空の状態で冷却装置を作動させるようなこと
はない。
定の電圧を印加することにより、貯蔵部106A側に向
けられた冷却素子152の冷却面が冷却される。
になる。ここで、冷却フィン154を設けているため、
冷却素子152による冷却効果が増し、短時間で冷却す
ることができる。 (冷却ファン156による作用効果)ここで、冷却フィ
ン154と共に冷却素子152の近傍に冷却ファン15
6を設け、冷却フィン154間の隙間で冷却された冷気
を迅速に貯蔵タンク106の周囲へ循環させるようにし
ている。この冷却ファン156がないと、貯蔵タンク1
06の裏面側と正面側とで冷気の温度むらが生じ、白米
104を均一に冷却できない場合が生じる。そこで、冷
却ファン156を回すことにより、冷気の滞留を防止
し、貯蔵タンク106の周囲に均等に冷気を送り込み、
白米104の冷却むらを防止する。
却フィン154内の滞留も防止できるため、過度の冷却
に起因する冷却素子152での水滴の発生を抑制するこ
ともできる。 (結露防止用の孔158による作用効果)貯蔵タンク1
06の貯蔵部106Aには、複数の孔158が設けられ
ており、若干の冷気が直接貯蔵部106A内に入り込む
ようになっている。この冷気は、白米104を冷却する
のが主ではなく、開閉蓋108の開放時に流入する外気
により、この外気の湿度にもよるが、高湿であると、そ
の水分が白米104に吸収されることがある。そこで、
冷気の一部を貯蔵部106A内に送り込み、この冷気に
よって除湿を行うことにより、白米104の水分吸収を
抑制することができ、カビの発生等を防止することがで
きる。
りも小さいスリット幅の長孔であるため、この孔158
を通過して白米104が貯蔵部106Aから出たりする
ような不具合はない。
分106Aの上部に設けたが、上部に限らず、中央部、
下部、或いは漏斗部106Bに設けてもよい。 (貯蔵タンク内の温度分布の作用効果)本実施の形態で
は、冷却装置110における冷却を貯蔵タンク106の
全体に行き渡るように、冷却ファン156等を設けたり
しているが、貯蔵部106Aにおいては、その機能を1
00%受けるべく、周囲に断熱材122を設けて十分な
保温を行っている。
122の肉厚寸法を小さくし、若干外気の影響を受けや
すくしている。外気(常温の20℃とする)の影響があ
ると、冷却効果を薄れ、所定の設定冷却温度に対して若
干高めとなる。さらに、この漏斗部106Bと連通する
計量マス124では、その周囲が外気に直接触れている
ため、冷却効果は殆ど失われる。
却効果が得られ、漏斗部106Bでは若干の冷却効果が
失われ、計量マス124部では、ほとんど冷却効果が失
われることになり、温度分布としては、図13に示され
るように、貯蔵部106Aから計量マス124に掛けて
徐々に温度が上昇している。
出す際、十分に冷却された白米104が急激に外気にさ
らされると、白米の周面に結露が発生することがある。
4に至っている白米は、ほとんど冷却効果を受けていな
いため、外気の温度とほとんど同一となっており、この
結果、トレー140に取り出しても結露が生じない。
いる当分の間排出されない白米104に関しては、十分
に冷却して保存でき、漏斗部106B及び計量マス12
4に行くに従い、トレー140に排出される時期が近い
白米104に関しては、外気の温度に戻しておくことが
でき、トレー140への排出時に結露が生じるような不
具合を防止することができる。従って、白米104の急
激な温度変化による割れ(クラック)やべたつきも抑え
ることができる。
滴(水)は、定期的に回収する必要がある。ドレン回収
皿170の容量が大きれば、その分回収間隔を開けるこ
とができるが、装置の小型化の要求で比較的小さい容積
となっている。
170内に格子状に組み立てられた板状の不織布172
を収容した。
易いため、ドレン回収皿170にたまった水を迅速に吸
収する。これにより、水分の空気に触れる面積が非常に
大きくなる。一般に蒸発は、空気に触れている液面のみ
で生じるため、この液面に相当する空気との触れ面を大
きくすることにより、蒸発量が増加し、ドレン回収皿1
70に溜まる水を軽減することができる。これにより、
ドレン回収皿170の中の水を排気するインタバルを広
くすることができ、メンテナンス作業性を向上すること
ができる。
70の上方近傍に配置しているため、蒸発度合いがさら
に向上する。 (温度制御の作用効果)本実施の形態では、貯蔵部10
6Aと冷却フィン154の近傍にそれぞれ貯蔵部温度セ
ンサ188と冷却気温度センサ186とを設け、両者の
相互の温度制御により、貯蔵タンク106内の温度のみ
ならず、湿度(相対湿度)を制御している。なお、この
制御はソフト的に行っている。以下に図16のフローチ
ャートに従い、本実施の形態に係る温度制御を説明す
る。
Aにおける冷却温度Tisを設定し、次いでステップ20
2において、貯蔵部106Aにおける相対湿度Hを設定
し、ステップ204へ移行する。
0、202で設定された温度、相対湿度に基づいて、図
15に示す湿り空気線図から冷却気の温度Tfsを読み取
る。
is、相対湿度H及び冷却気温度Tfsに基づいて、冷却素
子152へ印加する電圧のステップS(S=0〜25
5)を設定し、次のステップ208で冷却を開始する。
入後の最初の1回(設定しなおしを含む)のみの制御と
なる。
の温度Ti を貯蔵部温度センサ188で検出し、次のス
テップ212において、この検出温度Ti と設定温度T
isとを比較する。
判定)された場合は、ステップ214へ移行し、否定判
定された場合はステップ216へ移行する。
され、0ではないと判定されると、ステップ218にお
いて、既存の設定ステップSから1を差し引き、温度設
定ステップを下げ、ステップ220へ移行する。これに
より、冷却素子152による冷却機能が1ステップ下が
る。ステップ214で肯定判定、すなわちS=0である
と判定された場合は、これ以上ステップSを下げること
ができないため、ステップ218の処理を行わずステッ
プ220へ移行する。
否かが判断され、255ではないと判定されると、ステ
ップ222において既存の設定ステップSに1を足し込
み、温度設定ステップを上げ、ステップ220へ移行す
る。これにより、冷却素子152による冷却機能が1ス
テップ上がる。ステップ216で肯定判定、すなわちS
=255であると判定された場合は、これ以上ステップ
Sを上げることができないため、ステップ222の処理
を行わずステップ220へ移行する。
4の近傍の冷却気温度Tf を冷却気温度センサ186で
検出し、次のステップ226において、この検出温度T
f と設定温度Tfsとを比較する。
判定)された場合は、ステップ228へ移行し、否定判
定された場合はステップ230へ移行する。
され、0ではないと判定されると、ステップ232にお
いて、既存の設定ステップSから1を差し引き、温度設
定ステップを下げ、ステップ234へ移行する。これに
より、冷却素子152による冷却機能が1ステップ下が
る。ステップ228で肯定判定、すなわちS=0である
と判定された場合は、これ以上ステップSを下げること
ができないため、ステップ232の処理を行わずステッ
プ234へ移行する。
否かが判断され、255ではないと判定されると、ステ
ップ236において既存の設定ステップSに1を足し込
み、温度設定ステップを上げ、ステップ234へ移行す
る。これにより、冷却素子152による冷却機能が1ス
テップ上がる。ステップ230で肯定判定、すなわちS
=255であると判定された場合は、これ以上ステップ
Sを上げることができないため、ステップ236の処理
を行わずステップ234へ移行する。
するか否かが判断され、否定判定の場合はステップ23
8へ移行して、設定値の変更を行うか否かが判断され
る。
10へ戻り上記肯定を繰り返す。また、設定値の変更が
ある場合には、ステップ200へ戻り初期設定からやり
直す。
ならず、相対湿度を一定に保持するように制御するべ
く、貯蔵部106A内の温度と、冷却フィン154の近
傍の冷却気の温度も検出して双方の温度制御を実行して
いるため、貯蔵部106A内の温度を一定に保持するこ
とができ、湿度も安定させることができる。このため、
結露の発生や、クラックの発生、カビの発生を長期間に
亘り防止することができ、低温米びつとしての機能を十
分に発揮することができる。 (温度制御の変形例)上記実施の形態では、温度制御を
ソフト的に行ったが、制御部174に図17に示す温度
制御回路300を組み込んでもよい。
合は、前記貯蔵部温度センサ188と冷却気温度センサ
186にサーミスタを用いることが好ましい。
説明する。図17に示される如く、電源線(例えば、5
〜12V程度)302には、抵抗304の一端が接続さ
れ、その他端は貯蔵部温度センサ188(サーミスタ)
の一端が接続されており、この貯蔵部温度センサ188
の他端はアースされている。
の一端が接続され、その他端は抵抗308の一端が接続
されており、この抵抗308の他端はアースされてい
る。
06内の温度と対応しており、この可変抵抗306を抵
抗値を変更することによって、所定の温度(例えば、1
5℃)を設定する。
変抵抗306の他端は、それぞれコンパレータ310の
一対の入力端子に接続されている。このコンパレータ3
10では、貯蔵部温度センサ188での検出温度Ti が
設定温度Tisよりも高くなった場合にハイレベル(1)
の信号を出力し、検出温度Ti が設定温度Tis以下のと
きにローレベル(0)の信号を出力する。
86と抵抗312とが直列接続され、可変抵抗314
(冷却気温度9.5 ℃に対応する抵抗値に設定)と抵抗3
16とが直列接続され、それぞれの分圧される抵抗間が
コンパレータ318の一対の入力端子に接続されてい
る。このコンパレータ318では、冷却気の検出温度T
fが設定温度Tfsよりも高くなった場合にハイレベルの
信号を出力し、検出温度Tf が設定温度Tfs以下のとき
にローレベルの信号を出力する。
AND回路320の一対の入力端に接続されており、こ
れにより、AND回路320からは、Ti >Tis及びT
f >Tfsのときにハイレベルの信号が出力されるように
なっている。AND回路320の出力端は抵抗322の
一端が接続されている。この抵抗322の他端は増幅器
324の一方の入力端に接続されると共に電解コンデン
サ326の一端部に接続されている。この電解コンデン
サ326の他端はアースされており、このため、電解コ
ンデンサ326の作用でAND回路320の出力信号が
ハイレベルの場合徐々に信号レベルが上がり、ローレベ
ルとなった時点で徐々に信号レベルが下がるため、増幅
器324に入力される信号はアナログ的に変化する信号
となる。
て、信号−圧変換部330の入力端に入力されている。
また、抵抗328と信号−電圧変換部330の入力端と
の間には、抵抗332の一端が接続され、他端はアース
されている。
52の一端(マイナス側)が入力されると共にアースさ
れており、入力される信号に応じて冷却素子152へ印
加する電圧を変化させる役目を有している。すなわち、
入力信号が大きければ、印加電圧も高くなり、入力信号
が小さければ印加電圧も低くなる。
320の出力信号がハイレベルになると、増幅器324
に入力される信号レベルは、電解コンデンサ326の作
用によって徐々に大きくなる信号レベルとなり、ローレ
ベルになると、徐々に小さくなる信号レベルとなる(図
18の(B)参照)。この信号レベルの変化に応じて、
信号−電圧変換部330では、冷却素子152への印加
電圧を変更しているため、検出温度と設定温度との差が
僅かでコンパレータ310、318がオン・オフを繰り
返すようなことがあっても、比較的安定した電圧を印加
することができる(図18の(C)参照)。 (トレー140による計量の作用効果)白米104を取
り出すとき、計量レバー136の操作部136Aを1回
操作する毎に、計量マス124の容積分(1合)が排出
されるため、例えば3合の白米を排出させたい場合に
は、3回操作すればよい。
レー140に排出した白米を再度蓋体108を介してし
て、貯蔵部106Aに戻し、最初からやり直すことがな
いように、本実施の形態では、トレー140にも計量可
能な目盛りを設けている。
設した計量板144に刻まれている。このため、トレー
140を把持部140Bを下向きに立てることによって
計量する。これにより、白米104の底面の面積が小さ
くなり、高さに大きな差が出るため、各合を示す罫線1
46の間隔を大きくとることができる。
でも白米104を簡単に計量するころができるため、計
量レバー136の操作部136Aの操作回数を忘れて
も、トレー140内で白米104の量を確認することが
でき、再度、貯蔵部106Aに戻してやり直す等の手間
を省くことができる。
し、定常的に適量よりも少ない量が排出されたり、第1
の開閉蓋126や第2の開閉蓋132の変形により、定
常的に適用よりも多い量が排出されたりすることを、迅
速に発見することができる。
40の開口部に設けているため、計量する量に制限があ
る(本実施の形態では6合まで)。
までは、上記計量板144にプリントした罫線146の
延長線として水平な形成をプリントし、それ以上の罫線
は5合の罫線を中心とする放射状の罫線148としてプ
リントする。
140を斜めにし、白米104の上端と一致すう水平な
罫線148を探す。この罫線148と白米104の上端
とが一致することにより、その罫線148に対応する数
字が合数となる。
は測りにくい(白米104の上端ガ水平かどうか分かり
ずらい)計量を容易に行うことができるため、計量ミス
をなくすことができる。
る如く、貯蔵タンク106における貯蔵部106Aと漏
斗部106Bとの境目に、この貯蔵部106Aと漏斗部
106Bとを完全に仕切るフランジ部を設けず、冷却装
置110が搭載される面及びその対向面にのみ仕切板1
07A、107Bを設けてあり、図19の矢印で示すよ
うに、冷却装置110からの冷却風の一部を漏斗部10
6Bの外周にまで案内する構造とした。このため、図1
3に示すように漏斗部106Bの温度分布が比較的緩や
かな傾斜となるような制御が可能となる。
分布は、上記のような緩やかな傾斜とした場合、白米1
04の排出インタバルが短いと、却って冷却風の効果で
冷却温度に近くなって、白米104の排出時に結露が生
じるようなことが起こり得る。
タンク106における貯蔵部106Aと漏斗部106B
との境目に、この貯蔵部106Aと漏斗部106Bとを
完全に仕切るフランジ部109を設けてもよい。この場
合、図20の矢印で示すように、漏斗部106Bには冷
却装置110からの冷却風が案内されて来ないため、漏
斗部106Bの温度分布は、比較的外気温度寄りとな
り、その傾斜も貯蔵部106Aと漏斗部106Bとの境
目で急激になる。
が短い場合はもちろん、比較的長い時間漏斗部106B
に白米104が滞留していても、漏斗部106Bに至っ
た白米の温度を、比較的早めに(直接、外気で排出する
よりも遅い)外気温度に戻すことができるため、トレー
140への排出時に結露が生じることがなくなる。
記載の発明では、常温よりも低い温度の雰囲気内に保存
された穀粒を常温域に取り出しても、結露が生じること
を防止することができるという優れた効果を有する。
ある。
図である。
である。
である。
である。
ーチャートである。
ャートである。
造を示す斜視図である(境目貫通構造)。
を示す斜視図である(境目遮蔽構造)。
Claims (1)
- 【請求項1】 穀粒を貯蔵する貯蔵部と、貯蔵部の下部
に設けられ穀粒を1ヶ所に集中させる漏斗部と、で構成
され、この漏斗部の下端部が穀粒の出口とされた貯蔵タ
ンクと、 前記貯蔵タンクの周囲を空間を持って覆うケーシング
と、 前記貯蔵タンク周囲の四方へ冷気を循環させることによ
って、前記貯蔵タンク内雰囲気温度を常温よりも低い温
度に制御する温度調整部と、 前記貯蔵タンクの漏斗部の出口に連続して設けられ、排
出すべき穀粒を所定量収容する計量マスと、 前記計量マス内の穀粒を排出する排出機構部と、を有
し、前記貯蔵タンクとケーシングとの間の空間部に、前記冷
気の流通を妨げないように断熱材を設け、前記漏斗部の
断熱材の厚みを貯蔵部の断熱材の厚みより薄くした こと
を特徴とする穀粒貯蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01049198A JP3196929B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 穀粒貯蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01049198A JP3196929B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 穀粒貯蔵庫 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11206585A JPH11206585A (ja) | 1999-08-03 |
JP3196929B2 true JP3196929B2 (ja) | 2001-08-06 |
Family
ID=11751660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01049198A Expired - Fee Related JP3196929B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 穀粒貯蔵庫 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3196929B2 (ja) |
-
1998
- 1998-01-22 JP JP01049198A patent/JP3196929B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11206585A (ja) | 1999-08-03 |
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