JP3142255B2 - 穀粒貯蔵庫 - Google Patents

穀粒貯蔵庫

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JP3142255B2
JP3142255B2 JP10010497A JP1049798A JP3142255B2 JP 3142255 B2 JP3142255 B2 JP 3142255B2 JP 10010497 A JP10010497 A JP 10010497A JP 1049798 A JP1049798 A JP 1049798A JP 3142255 B2 JP3142255 B2 JP 3142255B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、穀粒を収容する貯
蔵タンクの内部を常温よりも低い温度に制御する穀粒貯
蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、穀粒、特に白米を貯蔵するための
米びつは、保存条件(外気の温度、湿度)が悪いと、梅
雨期や夏期に虫がわいたり、カビが生えたり食味が劣化
したりする。そこで、米びつ内を常温よりも低い所定の
温度に制御する制御装置を設け、米びつ内を常に一定の
温度(低温)で保持することが可能な低温米びつが本発
明の出願人によって提案されている。
【0003】これによれば、保存期間が長くても、一定
の状態を維持することができる。ここで、この保存され
た白米を取り出す場合、従来の米びつと同様に、1回の
操作で所定量(例えば、1合)を排出可能な操作レバー
が取り付けられており、使用者はこの操作レバーを操作
することにより、所定量の白米をトレーに排出すること
ができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、操作レ
バーの操作時に操作した回数を数えているが、うっかり
その回数を忘れることがある。この場合、トレーに排出
された白米の量を計ることができないため、再度トレー
に排出した白米を低温米びつ内に戻し、最初からやり直
す必要があり、手間がかかっていた。
【0005】なお、トレーは、一般的に底面が広く、1
合単位の高さの変化を目分量で判断するには困難であ
る。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、再度計量のた
めに穀粒を貯蔵タンクへ戻すようなことをせず、トレー
で受け止めた穀粒の量を迅速に認識することができる穀
粒貯蔵庫を得ることが目的である
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、穀粒を収容する貯蔵タンクの内部を常温よりも低い
温度に制御する穀粒貯蔵庫であって、前記貯蔵タンクか
ら排出される穀粒を受け止める開口部が設けられた浅底
広床形状のトレーと、前記トレーの開口部周縁の一部に
取り付けられ、前記穀粒の受け止め時には側面として機
能する面が底面となるように前記トレーの向きを変えた
状態では、四方の側面の一面として機能し、穀粒を計測
可能な目盛りが付与された透過率の高い目盛り板と、前
記計量のために向きを変えた状態で、前記目盛り板に接
する少なくとも一方の側面に付与され、前記目盛り板の
各目盛りから直線的に延長された延長目盛り線と、前記
計量のために向きを変えた状態で、前記目盛り板に接す
る少なくとも一方の側面に付与され、前記延長目盛り線
から選択された1つの延長目盛り線の起点を中心に、該
延長目盛り線が離れる方向に一定角度毎に付与された放
射状の補助目盛り線と、を有している。
【0008】請求項1に記載の発明によれば、トレーで
受け止めた穀粒の量を計る場合、トレーの向きを変え
る。これは、通常状態の側面部分を底面とし、所定量
(1目盛り)分の高さ変化を大きくする。
【0009】このとき、トレーの開口部周縁の一部に設
けられた透過率の高い目盛り板が側面の一部となるた
め、透過する穀粒の上端と、目盛りとを照合することに
より、容易にトレー内の穀粒の量を計ることができる。
【0010】一般、トレーの底面は広く、穀粒の単位量
(例えば、1合)を高さ変化でみようとすると、その高
さの変化が少ないため、見づらいことがあった。しか
し、本発明では、底面積を小さくして計量するため、高
さの変化が大きく、容易に計量することができる。
【0011】ここで、目盛り板の上端を超えるような量
の穀物がトレー内に収容されているとき、その量に応じ
てトレーの向きを元の向きに戻していく。このとき、補
助延長線が水平状態で、穀粒の上端位置と一致した場
合、この延長目盛り線に相当する量が穀粒の量に相当す
る。
【0012】このように、穀粒の量が多くなればなるほ
ど、トレーが元の状態に戻されるため、トレーの容積を
有効に利用することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】図1には、本発明に係る穀粒貯蔵
庫としての、低温米びつ100の実施の形態が示されて
いる。
【0014】この低温米びつ100は、薄肉鋼板或いは
硬質樹脂製の箱型のケーシング102に覆われている。
このケーシング102内には、穀粒としての精白米10
4(以下、本実施の形態では、単に白米104とい
う。)を貯蔵する貯蔵タンク106が配設されている。
この貯蔵タンク106は、薄肉鋼板或いは硬質樹脂製で
あり、前記ケーシング102と同材質であることが好ま
しい。
【0015】この貯蔵タンク106は、図2に示される
如く、上部は前記ケーシング102よりも外形寸法が小
さい矩形の箱型であり(以下、貯蔵部106Aとい
う)、下部は逆四角錐状に徐々に外形寸法が狭まってい
る(以下、漏斗部106Bという)。この漏斗部106
Bは、貯蔵部106Aに貯蔵された白米104を一部の
領域(漏斗部106Bの頂点近傍)に集めることができ
るようになっている。
【0016】貯蔵タンク106の貯蔵部106Aの上端
面は開口されており、その周縁部は前記ケーシング10
2の上端部と連結されており、貯蔵タンク106は、主
にこの上端部でケーシング102に吊り下げ状態で支持
されるようになっている。そのほか、貯蔵タンク106
は、漏斗部106Bの下の断熱材で受けている。
【0017】また、図1に示される如く、貯蔵部106
Aの上端開口に対応して蓋体108が設けられている。
この蓋体108は、一辺を軸として回転可能とされ、通
常は該開口を閉塞しており、貯蔵タンク106内に白米
104を投入するときに開放するようになっている。
【0018】ここで、貯蔵タンク106の四方の側面と
ケーシング102の四方の側面(外側側面には、断熱材
112が貼り付けられている。)との間には空間が生じ
ている。前記断熱材112は、発砲スチロール等の合成
樹脂製であり、予め型取りがなされた固形の部材を用い
ても良いし、粘度の低い(軟らかい)状態で噴霧等によ
って、該空間部へ充填し、固化させるようにしてもよ
い。
【0019】低温米びつ100の正面となる、図1の右
側側面に対応する貯蔵部106Aには、矩形状の孔11
4が設けられており、これに対応してケーシング102
にも矩形状の孔116が設けられている。
【0020】また、この孔114、116の周縁間は窓
枠118がはめ込まれ、断熱材112が充填される空間
部とは隔離されている。
【0021】この窓枠118には、ガラス製又は合成樹
脂製の透明の薄板120が取り付けられており、これに
より、前記孔114、116は、貯蔵部106Aの内部
を覗くことが可能なのぞき窓としての機能を有する。す
なわち、貯蔵部106Aに貯蔵される白米104の貯蔵
状態の概算を目視で判断することができるようになって
いる。
【0022】貯蔵タンク106の漏斗部106Bの外周
部における、低温米びつ100の裏面と左右面側に対応
する面は、ブロック状の断熱材122に支持されるよう
になっている。これにより、貯蔵タンク106は、前記
上端開口部を除き、ほぼ全域に亘り断熱材が介在されて
いることになり、この結果、貯蔵タンク106は、保温
に優れた構成となっている。
【0023】ここで、低温米びつ100の正面に対応す
る、漏斗部106Bの面は、断熱材112の肉厚寸法
が、前記貯蔵部106Aよりも薄くなっている。このた
め、この部分における保温効果が他の部位よりも、弱く
なっており、外気の温度等に影響され易くなっている。
【0024】漏斗部106Bの下端部は、計量マス12
4が一体形成されている。この計量マス124は、漏斗
部106Bの頂点から延長された筒体形状であり、この
筒体の容積が単位排出量(例えば、1合)となってい
る。なお、この計量マス124の周囲には、断熱材は一
切なく、直接外気の温度等に影響される構造となってい
る。
【0025】図3に示される如く、計量マス124は、
その下端部開口に対応して排出機構部の一部を構成する
第1の開閉蓋126が配設されている。第1の開閉蓋1
26の一端部は軸128によって軸支され、この軸12
8を中心として回転可能となっている。
【0026】また、この軸128からは、前記第1の開
閉蓋126と一体に形成され、かつ略直角に屈曲された
延長板130を介して、前記第1の開閉蓋126と共に
排出機構部を構成する第2の開閉蓋132の一端部が軸
支されており、第1の開閉蓋126と第2の開閉蓋13
2とは、軸128を中心に一体的に回転するようになっ
ている。なお、この第2の開閉蓋132は、前記延長板
130に対して、第1の開閉蓋126とは相反する方向
に略直角に屈曲されている。
【0027】第2の開閉蓋132は、前記漏斗部106
Bの頂点開口に対応されている。ここで、第1の開閉蓋
126が計量マス124の開口を閉塞しているときは、
漏斗部106Bの開口を開放する位置となっており(図
1の実線及び図3(A)参照)、この状態では、計量マ
ス124に白米104が流れ落ち、筒体内を満杯とする
ことができる。
【0028】一方、第1の開閉蓋126が計量マス12
4の開口を開放しているときは、漏斗部106Bの開口
は、第2の開閉蓋132で閉塞する(図1の想像線及び
図3(B)参照)。これにより、筒体内のみの白米10
4が排出され、次の白米104は、漏斗部106Bで保
持されることになる。すなわち、第1の開閉蓋126及
び第2の開閉蓋132による開閉の繰り返しにより、白
米を単位量(1合)毎、排出することができる。
【0029】なお、この第1の開閉蓋126、第2の開
閉蓋132及び延長板130のユニット(以下、開閉ユ
ニット134という)は、軸128に取り付けられたね
じりコイルばね等の付勢手段(図示省略)の付勢力によ
り、通常状態では、第1の開閉蓋126が閉塞、第2の
開閉蓋132が開口状態で保持されるようになってい
る。
【0030】第1の開閉蓋126と第2の開閉蓋132
とを連結する延長板130には、計量レバー136が対
応配置されている。
【0031】計量レバー136は、前記延長板130の
近傍で、そのブロック状の本体が軸138に軸支されて
おり、図示しない付勢手段の付勢力により、図3の反時
計回り方向に付勢されている。計量レバー136は、こ
の軸138に軸支された部分からケーシング102まで
延長され、その先端部が操作部136Aとされている。
なお、この操作部136Aが位置する領域のケーシング
102は、凹陥部102Aが設けられ、操作部136A
は、この凹陥部102Aの底面に設けられた矩形状の孔
102Bから突出されている。この孔102Bは、操作
部136Aの肉厚寸法(図3の上下方向)よりも大きく
開口しており、前記軸138による回転範囲を制限して
いる。
【0032】ここで、通常は、前記付勢手段の付勢力
で、操作部136Aは、孔102Bの上端に当接した状
態で保持されており、使用者が操作部136Aを押下す
ることにより、操作部レバー136は、付勢手段の付勢
力に抗して軸138を中心に時計回り方向に回転する。
【0033】操作レバー136には、開閉突起部136
Bが設けられており、前記通常状態で、この開閉突起部
136Bは、前記通常状態の開閉ユニット134の延長
板130に接触している。この開閉突起部136Bの前
記軸138を中心とする回転軌跡は、前記延長板130
に対して干渉する構造となっている。このため、操作部
136Aを押下したときに、開閉突起部136Bは、延
長板130を軸128を中心に反時計回り方向、すなわ
ち、付勢手段の付勢力に抗する方向に回転させ、第1の
開閉蓋126を開放、第2の開閉蓋132を閉塞位置に
移動させることができる。
【0034】計量マス124の下方には、トレー140
が配設されている。図4に示される如く、このトレー1
40は、計量マス124から落下排出してくる白米10
4を受け取るトレー本体140Aと、このトレー本体1
40Aの開口周縁の一辺に取り付けられ、使用者が把持
するための把持部140Bとで構成され、プラスチック
の一体成形品である。
【0035】このトレー140が収容される収容空間1
42は、低温米びつ100の正面が開口されており、使
用者は自由にこのトレー140を取出すことが可能とな
っている。すなわち、計量レバー136の操作部136
Aを操作(押下)し、所定量(1回の操作で1合)の白
米をトレー本体140Aへ収容し、把持部140Bを把
持してトレー140を収容空間142から取り外すこと
により、所望の白米を得ることができる。
【0036】また、図4に示される如くトレー140の
開口面には、把持部140Bから所定の長さとされる透
明の計量板144が取り付けられている。この結果、開
口面が若干小さくなるが、計量マス124からトレー1
40への白米の排出(落下)軌跡とは無関係の位置に配
置されているため、トレー140による計量マス124
からの白米104の受け取りに何ら影響はない。
【0037】計量板144には、把持部140B側から
均等に罫線146がプリントされており、それぞれ把持
部140B側から1〜6の数字が各罫線146に対応し
てプリントされている。この罫線146の1目盛が1合
である。
【0038】白米104の量を計るときは、図5に示さ
れる如く、トレー140の把持部140Bを下向きにし
て、収容された白米104の高さがどの罫線146に一
致するかを判断することにより、このトレー140に収
容されている白米104の量を正確に認識することがで
きる。
【0039】ここで、計量板144が配置可能な範囲
は、前述の如く制限され、計量マス124からの白米の
流出分を確実にトレー140に収容できる開口を残して
おく必要がある。本実施の形態の計量板144では、6
合までの計量しか行うことができない。
【0040】そこで、本実施の形態では、図6に示され
る如く、トレー140の内側側面に、前記罫線146の
延長線147と、この延長線147における5合に対応
する罫線146位置を中心として、所定角度毎に放射す
る罫線148をプリントし、かつこの罫線148に対応
して6〜9までの数字をプリントしている。この罫線1
48の1目盛が1合である。
【0041】ここで、トレー140内の白米104が6
合以上の場合に、トレー140の傾斜角度を変えなが
ら、互いに水平状態で白米104の上面と一致する罫線
148を選択し、この罫線148に対応する数字を目視
することにより、トレー140内の白米104の量を正
確に認識することができる(図7参照)。 (冷却装置)前述したように、低温米びつ100の裏面
側である、貯蔵タンク106とケーシング102との間
に空間部には、冷却装置110が配設されている。
【0042】前記空間部は、縦壁部150によってケー
シング102側と貯蔵タンク106側とに分割されてい
る。
【0043】図8に示される如く、前記縦壁部150に
は、前記冷却装置110が取り付けられている。冷却装
置110は、縦壁部150を貫通して設けられた冷却素
子152を備えている。
【0044】冷却素子152は、ペルチェ効果を応用し
ており、概略構成は以下の通りである。
【0045】すなわち、冷却素子152は、p型半導体
とn型半導体が配置され、それぞれの一方の面には単一
の高熱伝導性の金属板に貼り付けられており、他方の面
にはそれぞれ別々の高熱伝導性の金属板に取り付けられ
ている。この別々とされた高熱伝導性の金属板は、トラ
ンス等を備えた整流回路のプラス側及びマイナス側の出
力端子と接続されており、整流回路に交流電源を通電さ
せることにより、直流電流が流れるようになっている。
【0046】ここで、n型半導体側をプラスとして電流
を流すと、p型半導体とn型半導体とに共通の高熱伝導
性の金属板に吸熱作用が生じ、別々とされた高熱伝導性
の金属板のそれそれに発熱作用が生じる。
【0047】このため、冷却素子152を縦壁部155
に配置する際に、p型半導体とn型半導体とに共通の高
熱伝導性の金属板を貯蔵タンク106側の空間に配置
し、別々の高熱伝導性の金属板をケーシング102側の
空間に配置することにより、貯蔵タンク106内を冷却
することが可能となる。
【0048】この冷却効果は、フロンガス等を用い、圧
縮して循環することにより冷却する所謂一般のエアコン
や冷蔵庫の冷却効果よりも小さいが、白米を低温保存す
るには十分な機能を発揮する。
【0049】冷却素子152の貯蔵タンク106側に向
けられた面には、冷却フィン154が取り付けられ、こ
の冷却フィン154により形成される複数の隙間によっ
て、冷却能力をアップさせている。また、冷却フィン1
54の近傍には、冷気ファン156が設けられており、
前記冷却フィン154間の隙間で冷却された冷気を貯蔵
タンク106の貯蔵部106Aの回りに迅速に送る役目
を有している。
【0050】ここで、図9に示される如く、貯蔵部10
6Aの壁面には、複数の孔158が設けられている。こ
の孔158は、冷却装置110で発生した冷気を貯蔵部
106A内に送り込み、貯蔵部106A内の除湿効果を
高めるものであり、この孔158の総開口面積により、
除湿効果をある程度コントロールすることができる。
【0051】本実施の形態では、冷気が常温の空気より
も重いことに着目して、貯蔵部106Aの上部に複数の
孔158を設けている。これにより、上部から貯蔵部1
06A内に入り込んだ冷気は、自重によって徐々に下降
していくため、結果として全体的に略均等に冷却(除
湿)することが可能となる。
【0052】ここで、孔158のそれぞれの開口面積及
び形状は、図10に示される如く、白米104がどのよ
うな状態であっても通過しない程度の大きさ、かつ形状
であり、本実施の形態では、白米104の最大径寸法よ
りも小さいスリット幅寸法の長孔としている。なお、こ
の孔158の形状は、長孔に限らず、円孔、楕円孔、矩
形孔、星型孔、十字型孔等、特に限定されるものではな
く、加工し易く、かつ白米104が通過しない開口面
積、かつ形状であればよい。
【0053】一方、図8に示される如く、冷却素子15
0のケーシング102側に向けられた面には、放熱フィ
ン160が取り付けられ、この放熱フィン160によっ
て形成される隙間により、放熱される熱気の流速を早
め、降温効果を助長するようになっている。
【0054】また、放熱フィン160の下部には、放熱
ファン162が取り付けられており、放熱フィン160
間の隙間の熱気を迅速に排出する役目を有している。な
お、ケーシング102の裏面には、排気口164が設け
られ、放熱ファン162によって、該隙間から排出され
る熱気を装置外へ排出できるようになっている。
【0055】冷却装置110における冷却素子152の
冷却側、すなわち貯蔵タンク106に向けられた面は、
雰囲気を冷却するために水滴が発生することがある。
【0056】そこで、冷却装置110の下部で、貯蔵タ
ンク106側の空間部には、ドレン受け皿166が配設
されている(図1参照)。このドレン受け皿166に
は、ドレン管168が設けられ、前記縦壁部150を貫
通している。
【0057】ドレン管168の先端開口に対応して、ド
レン回収皿170が配設されている。このため、冷却素
子152で発生する水滴は、ドレン受け皿166、ドレ
ン管168を介してドレン回収皿170に集められるよ
うになっている。
【0058】ここで、ドレン回収皿170には、図11
に示される如く、格子状に組み立てられたそれぞれが板
状の不織布172が収容されている。この不織布172
は、水分を吸収し易いため、ドレン回収皿に溜まる水分
を吸収し、貯留された水面よりも高い位置まで水分を吸
い上げることができる。
【0059】このため、ドレン回収皿の表面積よりも外
気に触れる面積が拡大され、ドレン回収皿170の水分
を迅速に蒸発させることができるようになっている(1
2参照)。
【0060】なお、不織布172に限らず、水分を吸収
しやすいスポンジ等を配置してもよく、要は雰囲気に直
接触れる面を拡大するものであればよい。
【0061】図1に示される如く、縦壁部150の下部
には、前記冷却装置110の作動を制御するための制御
部174や、冷却ファン156、放熱ファン162を駆
動するための電源部176を備えた制御ユニット178
が配設されている。なお、この制御ユニット178に対
応してケーシング102には、排気口180が設けら
れ、制御ユニット178自体の発熱による雰囲気温度の
上昇を緩和している。
【0062】ここで、図13に示される如く、冷却装置
110による貯蔵タンク106内の冷却分布は、貯蔵部
106Aに関しては、冷気が十分に行き渡り、断熱材1
12の効果でほぼ均一な温度(例えば、15℃)となる
が、漏斗部106B部分では、断熱材112を薄くして
いるため、外気に影響されやすく、例えば、外気が常温
(20℃)であると、貯蔵部106Aに比べて若干高い
温度となる。さらに、計量マス124では、断熱材11
2が一切設けられていないため、外気の影響をさらに受
け、漏斗部106Bよりも高く、常温に近い温度にな
る。
【0063】すなわち、次に排出される白米104は、
低温保存状態ではなく、徐々に常温に近い状態で保存さ
れており、トレー140に排出されるときに大きな温度
変化が生じず、結露等の発生を防止している。
【0064】なお、上記では、貯蔵部106Aから計量
マス124までの温度分布は、所定の傾きを持って温度
上昇させているが、前記漏斗部106Bの断熱材112
を排除して、貯蔵部106Aのみを温度調整範囲として
もよい。この場合、貯蔵部106Aと漏斗部106Bで
の温度差が大きくなるが、これらは互いに連通している
ため、温度調整がなされている貯蔵部106Aから直接
トレー140へ排出されるよりも、温度変化は少ない。 (冷却装置の温度制御)図14に示される如く、本実施
の形態に係る制御ユニット178は、電源部176と制
御部174とで構成されており、制御部174は、コン
トローラ175を備えており、このコントローラ175
はドライバ184を介して冷却素子(ペルチェ素子)1
52が接続されている。ペルチェドライバ184では、
コントローラ175から入力される制御信号に基づい
て、所定の電圧が冷却素子152に出力されるようにな
っている。この電圧が高ければ高いほど、冷却効率が高
い。この電圧制御は、8ビット(0〜255の256段
階)に制御可能となっている。
【0065】コントローラ175には、それぞれドライ
バ177、179を介して冷却ファン156、放熱ファ
ン162が接続されていると共に、冷却フィン154の
近傍に取り付けられ、冷却気の温度を検出する冷却気温
度センサ186と、貯蔵タンク106の貯蔵部106A
内に設けられて、貯蔵部106A内の雰囲気温度を検出
する貯蔵部温度センサ188と、が接続されている。
【0066】ここで、冷却気の温度、貯蔵部106A内
の温度、を共に検出し、それぞれ独立して、検出温度が
所定温度よりも高い場合には、1ステップ毎に電圧を下
げ、所定温度よりも低い場合には、1ステップ毎に電圧
を上げる制御を行っている。なお、電圧の上げ下げはそ
れぞれ0ステップ、255ステップを限度としている。
【0067】ここで、実際に貯蔵タンク106内を冷却
する場合、温度のみならず相対湿度も設定する必要があ
る。例えば、貯蔵タンク106内の温度を15℃、70%
RH(RHは相対湿度)に設定すると、前記貯蔵部温度
センサ188では、しきい値を15℃とすればよい。一
方、相対温度を加味するため、冷却気の温度の設定を図
15に示す湿り空気線図から求める。すなわち、15
℃、70%RHに対応する温度は9.5 ℃(露点温度)であ
る。冷却気温度センサ186では、この9.5 ℃をしきい
値とすればよい。
【0068】なお、図15の湿り空気線図から、頻繁に
利用され得る温度設定値を抜粋すると、貯蔵タンク10
6内の温度を15℃、相対湿度を60RHとした場合に
は、冷却気の温度は7.3 ℃で制御する。また、温度15
℃は一定で、相対湿度を65RHとした場合は8.5 ℃、75
RHとした場合は10.5℃となる。
【0069】一般的には、貯蔵タンク106内の温度は
10℃〜15℃が最適であり、相対湿度は65RH〜75RHが最適
である。
【0070】上記の如く、実施の貯蔵タンク106内の
温度のみならず、冷却気の温度でも温度調整を計るた
め、適正な温度かつ適正な湿度に貯蔵タンク106内を
維持することが可能となる。
【0071】本実施の形態では、ソフト的に上記温度制
御を行っているため、その詳細な制御は、図16のフロ
ーチャートを用いて後述する。
【0072】以下に本実施の形態の作用を説明する。蓋
体108を開放し、白米104を投入した後、蓋体10
8を閉じることにより、冷却装置110による冷却が開
始される。白米104の貯蔵量は、蓋体108を開放す
ることにより認識できると共に、薄板120が取り付け
られた窓枠118ののぞき窓から目視により確認するこ
とができ、空の状態で冷却装置を作動させるようなこと
はない。
【0073】冷却装置110では、冷却素子152に所
定の電圧を印加することにより、貯蔵部106A側に向
けられた冷却素子152の冷却面が冷却される。
【0074】このため、周囲の雰囲気が冷却されること
になる。ここで、冷却フィン154を設けているため、
冷却素子152による冷却効果が増し、短時間で冷却す
ることができる。 (冷却ファン156による作用効果)ここで、冷却フィ
ン154と共に冷却素子152の近傍に冷却ファン15
6を設け、冷却フィン154間の隙間で冷却された冷気
を迅速に貯蔵タンク106の周囲へ循環させるようにし
ている。この冷却ファン156がないと、貯蔵タンク1
06の裏面側と正面側とで冷気の温度むらが生じ、白米
104を均一に冷却できない場合が生じる。そこで、冷
却ファン156を回すことにより、冷気の滞留を防止
し、貯蔵タンク106の周囲に均等に冷気を送り込み、
白米104の冷却むらを防止する。
【0075】また、冷却ファンの駆動により、冷気の冷
却フィン154内の滞留も防止できるため、過度の冷却
に起因する冷却素子152での水滴の発生を抑制するこ
ともできる。 (結露防止用の孔158による作用効果)貯蔵タンク1
06の貯蔵部106Aには、複数の孔158が設けられ
ており、若干の冷気が直接貯蔵部106A内に入り込む
ようになっている。この冷気は、白米104を冷却する
のが主ではなく、開閉蓋108の開放時に流入する外気
により、この外気の湿度にもよるが、高湿であると、そ
の水分が白米104に吸収されることがある。そこで、
冷気の一部を貯蔵部106A内に送り込み、この冷気に
よって除湿を行うことにより、白米104の水分吸収を
抑制することができ、カビの発生等を防止することがで
きる。
【0076】この孔158は、白米104の最大外径よ
りも小さいスリット幅の長孔であるため、この孔158
を通過して白米104が貯蔵部106Aから出たりする
ような不具合はない。
【0077】なお、本実施の形態では、孔158を貯蔵
分106Aの上部に設けたが、上部に限らず、中央部、
下部、或いは漏斗部106Bに設けてもよい。 (貯蔵タンク内の温度分布の作用効果)本実施の形態で
は、冷却装置110における冷却を貯蔵タンク106の
全体に行き渡るように、冷却ファン156等を設けたり
しているが、貯蔵部106Aにおいては、その機能を1
00%受けるべく、周囲に断熱材122を設けて十分な
保温を行っている。
【0078】これに対して漏斗部106Bでは、断熱材
122の肉厚寸法を小さくし、若干外気の影響を受けや
すくしている。外気(常温の20℃とする)の影響があ
ると、冷却効果を薄れ、所定の設定冷却温度に対して若
干高めとなる。さらに、この漏斗部106Bと連通する
計量マス124では、その周囲が外気に直接触れている
ため、冷却効果は殆ど失われる。
【0079】すなわち、貯蔵部106Aでは、所定の冷
却効果が得られ、漏斗部106Bでは若干の冷却効果が
失われ、計量マス124部では、ほとんど冷却効果が失
われることになり、温度分布としては、図13に示され
るように、貯蔵部106Aから計量マス124に掛けて
徐々に温度が上昇している。
【0080】ここで、白米104をトレー140に取り
出す際、十分に冷却された白米104が急激に外気にさ
らされると、白米の周面に結露が発生することがある。
【0081】しかし、本実施の形態では、計量マス12
4に至っている白米は、ほとんど冷却効果を受けていな
いため、外気の温度とほとんど同一となっており、この
結果、トレー140に取り出しても結露が生じない。
【0082】このように、貯蔵部106Aに貯蔵されて
いる当分の間排出されない白米104に関しては、十分
に冷却して保存でき、漏斗部106B及び計量マス12
4に行くに従い、トレー140に排出される時期が近い
白米104に関しては、外気の温度に戻しておくことが
でき、トレー140への排出時に結露が生じるような不
具合を防止することができる。従って、白米104の急
激な温度変化による割れ(クラック)やべたつきも抑え
ることができる。
【0083】なお、本実施の形態では、漏斗部106B
を比較的薄い断熱材112で覆い、温度変化の傾きを緩
やかにしたが、漏斗部106Bの断熱材を排除してもよ
い。この場合、温度調整に直接影響を受けるのは貯蔵部
106Aのみとなり、漏斗部106Bは、外部の温度に
影響されやすくなり、前記温度変化の傾きが若干急激に
なるが、漏斗部106Bは貯蔵部106Aの温度調整を
若干受けるため、トレー140への排出時に結露が生じ
ることはない。 (ドレン回収皿170の不織布172による作用効果)
冷却装置110の冷却素子152では、冷却面に水滴が
発生することは否めない。そこで、本実施の形態では、
冷却素子152の下方にドレン受け皿168を設け、冷
却素子152から滴り落ちる水滴を受け止め、ドレン管
168を介してドレン回収皿170へ案内している。こ
れにより、水滴が装置内に溜まることがなく、装置内を
汚すことはない。
【0084】一方、ドレン回収皿170に回収された水
滴(水)は、定期的に回収する必要がある。ドレン回収
皿170の容量が大きれば、その分回収間隔を開けるこ
とができるが、装置の小型化の要求で比較的小さい容積
となっている。
【0085】そこで、本実施の形態では、ドレン回収皿
170内に格子状に組み立てられた板状の不織布172
を収容した。
【0086】この不織布172は、水分を非常に吸収し
易いため、ドレン回収皿170にたまった水を迅速に吸
収する。これにより、水分の空気に触れる面積が非常に
大きくなる。一般に蒸発は、空気に触れている液面のみ
で生じるため、この液面に相当する空気との触れ面を大
きくすることにより、蒸発量が増加し、ドレン回収皿1
70に溜まる水を軽減することができる。これにより、
ドレン回収皿170の中の水を排気するインタバルを広
くすることができ、メンテナンス作業性を向上すること
ができる。
【0087】また、放熱ファン162をドレン回収皿1
70の上方近傍に配置しているため、蒸発度合いがさら
に向上する。 (温度制御の作用効果)本実施の形態では、貯蔵部10
6Aと冷却フィン154の近傍にそれぞれ貯蔵部温度セ
ンサ188と冷却気温度センサ186とを設け、両者の
相互の温度制御により、貯蔵タンク106内の温度のみ
ならず、湿度(相対湿度)を制御している。なお、この
制御はソフト的に行っている。以下に図16のフローチ
ャートに従い、本実施の形態に係る温度制御を説明す
る。
【0088】まず、ステップ200では、貯蔵部106
Aにおける冷却温度Tisを設定し、次いでステップ20
2において、貯蔵部106Aにおける相対湿度Hを設定
し、ステップ204へ移行する。
【0089】ステップ204では、前記ステップ20
0、202で設定された温度、相対湿度に基づいて、図
15に示す湿り空気線図から冷却気の温度Tfsを読み取
る。
【0090】次のステップ206では、上記冷却温度T
is、相対湿度H及び冷却気温度Tfsに基づいて、冷却素
子152へ印加する電圧のステップS(S=0〜25
5)を設定し、次のステップ208で冷却を開始する。
【0091】以上が初期設定ルーチンに相当し、電源投
入後の最初の1回(設定しなおしを含む)のみの制御と
なる。
【0092】次のステップ210では、貯蔵部106A
の温度Ti を貯蔵部温度センサ188で検出し、次のス
テップ212において、この検出温度Ti と設定温度T
isとを比較する。
【0093】この比較の結果、Ti <Tisと判定(肯定
判定)された場合は、ステップ214へ移行し、否定判
定された場合はステップ216へ移行する。
【0094】ステップ214では、Sが0か否かが判断
され、0ではないと判定されると、ステップ218にお
いて、既存の設定ステップSから1を差し引き、温度設
定ステップを下げ、ステップ220へ移行する。これに
より、冷却素子152による冷却機能が1ステップ下が
る。ステップ214で肯定判定、すなわちS=0である
と判定された場合は、これ以上ステップSを下げること
ができないため、ステップ218の処理を行わずステッ
プ220へ移行する。
【0095】また、ステップ216では、Sが255か
否かが判断され、255ではないと判定されると、ステ
ップ222において既存の設定ステップSに1を足し込
み、温度設定ステップを上げ、ステップ220へ移行す
る。これにより、冷却素子152による冷却機能が1ス
テップ上がる。ステップ216で肯定判定、すなわちS
=255であると判定された場合は、これ以上ステップ
Sを上げることができないため、ステップ222の処理
を行わずステップ220へ移行する。
【0096】次のステップ220では、冷却フィン15
4の近傍の冷却気温度Tf を冷却気温度センサ186で
検出し、次のステップ226において、この検出温度T
f と設定温度Tfsとを比較する。
【0097】この比較の結果、Tf <Tfsと判定(肯定
判定)された場合は、ステップ228へ移行し、否定判
定された場合はステップ230へ移行する。
【0098】ステップ228では、Sが0か否かが判断
され、0ではないと判定されると、ステップ232にお
いて、既存の設定ステップSから1を差し引き、温度設
定ステップを下げ、ステップ234へ移行する。これに
より、冷却素子152による冷却機能が1ステップ下が
る。ステップ228で肯定判定、すなわちS=0である
と判定された場合は、これ以上ステップSを下げること
ができないため、ステップ232の処理を行わずステッ
プ234へ移行する。
【0099】また、ステップ230では、Sが255か
否かが判断され、255ではないと判定されると、ステ
ップ236において既存の設定ステップSに1を足し込
み、温度設定ステップを上げ、ステップ234へ移行す
る。これにより、冷却素子152による冷却機能が1ス
テップ上がる。ステップ230で肯定判定、すなわちS
=255であると判定された場合は、これ以上ステップ
Sを上げることができないため、ステップ236の処理
を行わずステップ234へ移行する。
【0100】次のステップ234では、冷却制御を終了
するか否かが判断され、否定判定の場合はステップ23
8へ移行して、設定値の変更を行うか否かが判断され
る。
【0101】設定値の変更がない場合には、ステップ2
10へ戻り上記肯定を繰り返す。また、設定値の変更が
ある場合には、ステップ200へ戻り初期設定からやり
直す。
【0102】このように、貯蔵部106A内を温度のみ
ならず、相対湿度を一定に保持するように制御するべ
く、貯蔵部106A内の温度と、冷却フィン154の近
傍の冷却気の温度も検出して双方の温度制御を実行して
いるため、貯蔵部106A内の温度を一定に保持するこ
とができ、湿度も安定させることができる。このため、
結露の発生や、クラックの発生、カビの発生を長期間に
亘り防止することができ、低温米びつとしての機能を十
分に発揮することができる。 (温度制御の変形例)上記実施の形態では、温度制御を
ソフト的に行ったが、制御部174に図17に示す温度
制御回路300を組み込んでもよい。
【0103】なお、この温度制御回路300を用いた場
合は、前記貯蔵部温度センサ188と冷却気温度センサ
186にサーミスタを用いることが好ましい。
【0104】以下に、温度制御回路300の回路構成を
説明する。図17に示される如く、電源線(例えば、5
〜12V程度)302には、抵抗304の一端が接続さ
れ、その他端は貯蔵部温度センサ188(サーミスタ)
の一端が接続されており、この貯蔵部温度センサ188
の他端はアースされている。
【0105】また、電源線302には、可変抵抗306
の一端が接続され、その他端は抵抗308の一端が接続
されており、この抵抗308の他端はアースされてい
る。
【0106】可変抵抗306の抵抗値は、貯蔵タンク1
06内の温度と対応しており、この可変抵抗306を抵
抗値を変更することによって、所定の温度(例えば、1
5℃)を設定する。
【0107】前記貯蔵部温度センサ188の一端と、可
変抵抗306の他端は、それぞれコンパレータ310の
一対の入力端子に接続されている。このコンパレータ3
10では、貯蔵部温度センサ188での検出温度Ti が
設定温度Tisよりも高くなった場合にハイレベル(1)
の信号を出力し、検出温度Ti が設定温度Tis以下のと
きにローレベル(0)の信号を出力する。
【0108】これと同様な構成で、冷却気温度センサ1
86と抵抗312とが直列接続され、可変抵抗314
(冷却気温度9.5 ℃に対応する抵抗値に設定)と抵抗3
16とが直列接続され、それぞれの分圧される抵抗間が
コンパレータ318の一対の入力端子に接続されてい
る。このコンパレータ318では、冷却気の検出温度T
fが設定温度Tfsよりも高くなった場合にハイレベルの
信号を出力し、検出温度Tf が設定温度Tfs以下のとき
にローレベルの信号を出力する。
【0109】コンパレータ310、318の出力端は、
AND回路320の一対の入力端に接続されており、こ
れにより、AND回路320からは、Ti >Tis及びT
f >Tfsのときにハイレベルの信号が出力されるように
なっている。
【0110】AND回路320の出力端は抵抗322の
一端が接続されている。この抵抗322の他端は増幅器
324の一方の入力端に接続されると共に電解コンデン
サ326の一端部に接続されている。この電解コンデン
サ326の他端はアースされており、このため、電解コ
ンデンサ326の作用でAND回路320の出力信号が
ハイレベルの場合徐々に信号レベルが上がり、ローレベ
ルとなった時点で徐々に信号レベルが下がるため、増幅
器324に入力される信号はアナログ的に変化する信号
となる。増幅器324の出力は、抵抗328を介して、
信号−圧変換部330の入力端に入力されている。ま
た、抵抗328と信号−電圧変換部330の入力端との
間には、抵抗332の一端が接続され、他端はアースさ
れている。
【0111】信号−電圧変換部330には、冷却素子1
52の一端(マイナス側)が入力されると共にアースさ
れており、入力される信号に応じて冷却素子152へ印
加する電圧を変化させる役目を有している。すなわち、
入力信号が大きければ、印加電圧も高くなり、入力信号
が小さければ印加電圧も低くなる。
【0112】図18(A)に示される如く、AND回路
320の出力信号がハイレベルになると、増幅器324
に入力される信号レベルは、電解コンデンサ326の作
用によって徐々に大きくなる信号レベルとなり、ローレ
ベルになると、徐々に小さくなる信号レベルとなる(図
18の(B)参照)。この信号レベルの変化に応じて、
信号−電圧変換部330では、冷却素子152への印加
電圧を変更しているため、検出温度と設定温度との差が
僅かでコンパレータ310、318がオン・オフを繰り
返すようなことがあっても、比較的安定した電圧を印加
することができる(図18の(C)参照)。 (トレー140による計量の作用効果)白米104を取
り出すとき、計量レバー136の操作部136Aを1回
操作する毎に、計量マス124の容積分(1合)が排出
されるため、例えば3合の白米を排出させたい場合に
は、3回操作すればよい。
【0113】このとき、回数を数え忘れたりすると、ト
レー140に排出した白米を再度蓋体108を介してし
て、貯蔵部106Aに戻し、最初からやり直すことがな
いように、本実施の形態では、トレー140にも計量可
能な目盛りを設けている。
【0114】この目盛りは、トレー140の開口面に配
設した計量板144に刻まれている。このため、トレー
140を把持部140Bを下向きに立てることによって
計量する。これにより、白米104の底面の面積が小さ
くなり、高さに大きな差が出るため、各合を示す罫線1
46の間隔を大きくとることができる。
【0115】このように、トレー140に排出された後
でも白米104を簡単に計量するころができるため、計
量レバー136の操作部136Aの操作回数を忘れて
も、トレー140内で白米104の量を確認することが
でき、再度、貯蔵部106Aに戻してやり直す等の手間
を省くことができる。
【0116】また、何らかの原因で計量マスが目詰まり
し、定常的に適量よりも少ない量が排出されたり、第1
の開閉蓋126や第2の開閉蓋132の変形により、定
常的に適用よりも多い量が排出されたりすることを、迅
速に発見することができる。
【0117】ところで、上記計量板144は、トレー1
40の開口部に設けているため、計量する量に制限があ
る(本実施の形態では6合まで)。
【0118】そこで、トレー140の内周側面に、5合
までは、上記計量板144にプリントした罫線146の
延長線として水平な形成をプリントし、それ以上の罫線
は5合の罫線を中心とする放射状の罫線148としてプ
リントする。
【0119】このような斜めの罫線148では、トレー
140を斜めにし、白米104の上端と一致すう水平な
罫線148を探す。この罫線148と白米104の上端
とが一致することにより、その罫線148に対応する数
字が合数となる。
【0120】このように、トレー140を通常の状態で
は測りにくい(白米104の上端ガ水平かどうか分かり
ずらい)計量を容易に行うことができるため、計量ミス
をなくすことができる。
【0121】なお、本実施の形態では、図19に示され
る如く、貯蔵タンク106における貯蔵部106Aと漏
斗部106Bとの境目に、この貯蔵部106Aと漏斗部
106Bとを完全に仕切るフランジ部を設けず、冷却装
置110が搭載される面及びその対向面にのみ仕切板1
07A、107Bを設けてあり、図19の矢印で示すよ
うに、冷却装置110からの冷却風の一部を漏斗部10
6Bの外周にまで案内する構造とした。このため、図1
3に示すように漏斗部106Bの温度分布が比較的緩や
かな傾斜となるような制御が可能となる。
【0122】しかしながら、この漏斗部106Bの温度
分布は、上記のような緩やかな傾斜とした場合、白米1
04の排出インタバルが短いと、却って冷却風の効果で
冷却温度に近くなって、白米104の排出時に結露が生
じるようなことが起こり得る。
【0123】そこで、図20に示される如く、前記貯蔵
タンク106における貯蔵部106Aと漏斗部106B
との境目に、この貯蔵部106Aと漏斗部106Bとを
完全に仕切るフランジ部109を設けてもよい。この場
合、図20の矢印で示すように、漏斗部106Bには冷
却装置110からの冷却風が案内されて来ないため、漏
斗部106Bの温度分布は、比較的外気温度寄りとな
り、その傾斜も貯蔵部106Aと漏斗部106Bとの境
目で急激になる。
【0124】これにより、白米104の排出インタバル
が短い場合はもちろん、比較的長い時間漏斗部106B
に白米104が滞留していても、漏斗部106Bに至っ
た白米の温度を、比較的早めに(直接、外気で排出する
よりも遅い)外気温度に戻すことができるため、トレー
140への排出時に結露が生じることがなくなる。
【0125】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の請求項1に記
載の発明では、再度計量のために穀粒を貯蔵タンクへ戻
すようなことをせず、トレーで受け止めた穀粒の量を迅
速に認識することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る低温米びつの概略構成図で
ある。
【図2】貯蔵タンクの斜視図である。
【図3】計量マス及びその周辺の拡大図である。
【図4】トレーの斜視図である。
【図5】1〜6合までの計量状態を示す、トレーの正面
図である。
【図6】図5のVI−VI線断面図である。
【図7】6合以上の計量状態を示す側面断面図である。
【図8】冷却装置の斜視図である。
【図9】貯蔵部の上部を示す斜視図である。
【図10】図9に示す孔の正面図である。
【図11】不織布の斜視図である。
【図12】ドレン回収皿の側面断面図である。
【図13】低温米びつの貯蔵タンク内の冷却温度分布図
である。
【図14】低温米びつの冷却装置を含む制御ブロック図
である。
【図15】温度と相対湿度との関係を示す湿り空気線図
である。
【図16】冷却装置における冷却動作のための制御フロ
ーチャートである。
【図17】変形例に係る温度制御回路図である。
【図18】変形例に係る温度制御回路におけるタイムチ
ャートである。
【図19】本実施の形態の貯蔵部と漏斗部との境目の構
造を示す斜視図である(境目貫通構造)。
【図20】変形例に係る貯蔵部と漏斗部との境目の構造
を示す斜視図である(境目遮蔽構造)。
【符号の説明】 100 低温米びつ 106 貯蔵タンク 106A 貯蔵部 106B 漏斗部 110 冷却装置 112 断熱材 124 計量マス 126 第1の開閉蓋 132 第2の開閉蓋 136 計量レバー 140 トレー 144 計量板 146 罫線 148 罫線 152 冷却素子 154 冷却フィン 156 冷却ファン 158 孔 160 放熱フィン 162 放熱ファン 170 ドレン回収皿 172 不織布 174 制御部 186 冷却気温度センサ 188 貯蔵部温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 47/04 A01F 25/14 B65D 23/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 穀粒を収容する貯蔵タンクの内部を常温
    よりも低い温度に制御する穀粒貯蔵庫であって、 前記貯蔵タンクから排出される穀粒を受け止める開口部
    が設けられた浅底広床形状のトレーと、 前記トレーの開口部周縁の一部に取り付けられ、前記穀
    粒の受け止め時には側面として機能する面が底面となる
    ように前記トレーの向きを変えた状態では、四方の側面
    の一面として機能し、穀粒を計測可能な目盛りが付与さ
    れた透過率の高い目盛り板と、 前記計量のために向きを変えた状態で、前記目盛り板に
    接する少なくとも一方の側面に付与され、前記目盛り板
    の各目盛りから直線的に延長された延長目盛り線と、 前記計量のために向きを変えた状態で、前記目盛り板に
    接する少なくとも一方の側面に付与され、前記延長目盛
    り線から選択された1つの延長目盛り線の起点を中心
    に、該延長目盛り線が離れる方向に一定角度毎に付与さ
    れた放射状の補助目盛り線と、を有する穀粒貯蔵庫。
JP10010497A 1998-01-22 1998-01-22 穀粒貯蔵庫 Expired - Fee Related JP3142255B2 (ja)

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