JP3195799B2 - 非a非b型肝炎ウイルス構造蛋白質をコードするdna断片 - Google Patents

非a非b型肝炎ウイルス構造蛋白質をコードするdna断片

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非A非B型肝炎ウイル
ス構造蛋白質の構成ポリペプチドをコードする新規なD
NA断片、該DNA断片を含む発現ベクター、該発現ベ
クターによって形質転換された形質転換体、並びに該形
質転換体を培養して得られる発現ポリペプチド及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】非A非B型肝炎は、ウイルス性の伝染性
肝炎と考えられており、慢性化しやすく、肝硬変、肝癌
へ移行する率が高いことから、社会的に問題となってい
る。しかしながら患者あるいは健康キャリアー体内での
ウイルス発現量が少ないこと、また感染性ウイルスが同
定されておらず、原因ウイルスが1種なのかあるいは2
種以上存在するのかも分かっていないことなどからその
確定診断は、非常に困難である。現在まで非A非B型肝
炎の診断は、臨床的には、血清中のアラニンアミノトラ
ンスフェラーゼとアスパラギン酸アミノトランスフェラ
ーゼのレベルの上昇を確認し、その上でA型肝炎、B型
肝炎およびD型肝炎、さらには肝障害を引き起こす既知
のウイルス、CMV、EBV等による肝炎か否かの診断
を行い、これらの疾病に該当しない場合に非A非B型肝
炎と診断する、いわゆる除外診断によって行われてい
た。しかし、非A非B型肝炎の臨床像は他のウイルス性
肝炎のものと似通っており、上記のような除外診断法で
は、他のウイルス性の肝炎との鑑別診断は難しい。ま
た、ALT値に異常のみられない健康キャリアーを同定
するのはさらに困難である。このため、健康キャリアー
からの輸血による感染を防止することは困難で、輸血後
肝炎の90%以上をこの肝炎が占めており、患者数は年間
100万人にのぼるといわれている。
【0003】かかる状況を改善するため、多くの研究者
が非A非B型肝炎の診断用材料の開発を行ってきたが、
信頼性が低いものが多かった。これらの診断用材料で最
も信頼性の高いものは、カイロン社のM.Houghtonら(特
表平2-500880号公報)によって開発されたものだと考え
られている。カイロン社では、患者血漿をチンパンジー
に接種して非A非B型肝炎を起こさせ、その中で高い感
染価の血漿を有する個体から血漿を分離し、これよりR
NAを回収して蛋白質発現ベクターであるλgt11を用
いて患者血清でスクリーニングしている。カイロン社で
は得られた遺伝子を用いさらに遺伝子のクローニングを
行い、C型肝炎ウイルス(HCV=カイロン社命名)の
ほぼ全遺伝子をクローニングし、一部遺伝子を発現して
得られた抗原蛋白質を用いて診断用のキット化を行って
いる。
【0004】その後、日本でもイムノスクリーニングに
より、非A非B型肝炎に特異的な遺伝子が分離されてき
ている。ところが、槙らの特許(特願平2-180889号)に
よると、分離された遺伝子は、カイロン社の分離したH
CVに核酸、アミノ酸レベルでの相同性の高いHCV・
グループIと、ホモロジーが低く、HCV・グループI
とは異なるウイルスと考えてよい程度のホモロジーしか
示さないグループIIに分類できることが示された。また
このグループIとグループIIの遺伝子の発現産物を用い
たELISAの系で、グループIに感染している患者と
グループIIに感染している患者を分類できることも示さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】カイロン社により非A
非B型肝炎の原因ウイルスの1つと考えられるHCVが
発見され、除外診断法に代わる診断が可能となった。し
かしながら、この診断材料を使用した患者血清スクリー
ニング結果は決して満足できるものではなく、カイロン
社のキットは特に日本人の非A非B型肝炎患者血清とで
は50〜70%程度の反応しか示さない。即ち、臨床的には
非A非B型肝炎と診断されている患者血清、あるいは遺
伝子増幅(PCR)によってHCVの遺伝子の存在が確
認されている患者血清と反応しない例が認められる。こ
の原因としては、1つには、カイロン社の分離したウイ
ルス遺伝子がHCVのグループIに属するウイルス遺伝
子であるため、その発現産物も、グループI特異的であ
ると考えられる。そのため、グループIIのウイルスに感
染している患者血清は、カイロン社のキットでは、検出
できない可能性が考えられる。またグループI、グルー
プII以外にその中間に位置するようなウイルスやそのど
ちらにも属さない例えばグループIII に相当するような
ウイスルあるいは、全くHCVに相同性のないウイルス
の存在する可能性も否定できない。
【0006】これらの課題を解決するためには、グルー
プIIに感染している日本人患者血漿からグループII特異
的なウイルス遺伝子を得る必要がある。さらにHCVグ
ループIあるいはグループIIに対して相同性の低いウイ
ルスを得るためにはより多くの日本人患者から、日本人
由来の非A非B型肝炎ウイルス遺伝子を多数得て、可能
な限り多くの患者血清と反応する抗原を得る必要があ
る。
【0007】本発明は上記課題を解決するための、非A
非B型肝炎ウイルス構造蛋白質の構成ポリペプチドをコ
ードする新規なDNA断片、該DNA断片を含む発現ベ
クター、該発現ベクターによって形質転換された形質転
換体、並びに該形質転換体を培養して得られる発現ポリ
ペプチド及びその製造方法を提供することを目的として
いる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる目
的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、HCV・グルー
プIIのみに感染している日本人非A非B型肝炎患者の血
漿から非A非B型肝炎の原因ウイルスと考えられる病因
ウイルス遺伝子を精製・単離し、さらにその遺伝子を用
いて複数の日本人非A非B型肝炎患者の血漿からウイル
ス遺伝子を得、該遺伝子から誘導されたDNAを含む発
現ベクターを構築し、および該発現ベクターにより形質
転換された形質転換体を得ることによって、本発明を完
成するに至った。
【0009】本発明は、非A非B型肝炎患者血漿から直
接取得された非A非B型肝炎ウイルスRNAから遺伝子
工学的に誘導して得られた、非A非B型肝炎ウイルス構
造蛋白質の構成ポリペプチドをコードする塩基配列を含
むDNA断片を提供する。このDNA断片の調製にあた
っての重要な特徴は、ELISA法及びPCR法を用い
てグループIIのみに感染している慢性期の日本人非A非
B型肝炎患者の新鮮血漿を出発材料として用いた点が挙
げられる。本発明者らは、この血漿プールから直接非A
非B型肝炎ウイスルRNAを含む全RNAを取り出し、
ランダムプライマー法によりcDNAを合成した。この
cDNAをλファージに入れcDNAライブラリーを作
製した。さらにこのcDNAライブラリーをグループII
のみに感染している非A非B型肝炎患者血清を用いてイ
ムノスクリーニングし、グループIIに特異的なDNA断
片を得た。この得られたDNA断片をプローブとして用
い、複数の慢性期非A非B型肝炎患者血漿より得られた
cDNAライブラリーをハイブリダイゼーションアッセ
イによりスクリーニングし、相同性の異なる日本人非A
非B型肝炎患者に特異的なcDNAを単離した。
【0010】このように、グループIIに感染している非
A非B型肝炎患者血漿からグループII特異的な非A非B
型肝炎ウイルスRNAを単離する手法を採用したこと、
及びさらに得られたDNA断片を用い、多数の非A非B
型肝炎患者血漿からスクリーニングを行ったことは、い
くつかのグループがあり且つ変異しやすいと考えられて
いる非A非B型肝炎ウイルス関連の患者の診断および該
肝炎ウイルスを有する非A非B型肝炎ウイルスキャリア
ーの輸血用血液の検出確度を上げるうえで非常に有効な
抗原を提供するものである。
【0011】以下に本発明のcDNAライブラリーの調
製方法、DNA断片の単離、配列の決定、ポリペプチド
の発現、精製単離、及び酵素抗体法の詳細な説明を行
う。
【0012】先ず、グループIIにのみ感染している非A
非B型肝炎患者の新鮮血漿から細胞破砕物を分離し、そ
の遠心上清を更に遠心によりペレット化する。このペレ
ットからセシウムトリフルオロアセテートを用いる平衡
密度勾配遠心法によって全RNAを沈澱として分離し、
フェノール/クロロホルム抽出、エタノール沈澱を行い
全RNAを精製する。
【0013】得られたRNA画分から、GublerとHoffma
n の方法により、ランダムプライマーを用いcDNAを
合成する。これをDNAメチラーゼ(例えば、EcoRI メ
チラーゼ)で処理してメチル化した後に、DNAリンカ
ー(例えば、EcoRI リンカー)又はDNAアダプター
(例えばEcoRI アダプター)を連結し、このものをλフ
ァージ(例えば、λgt10,λgt11)等のクローニン
グベクターにクローニングし、cDNAライブラリーを
構築した。これをcDNAライブラリーAとする。また
同様の方法で、複数の非A非B型肝炎患者の新鮮血漿か
らもcDNAライブラリーを構築した。これをcDNA
ライブラリーBとする。
【0014】次に、λファージcDNAライブラリーA
を大腸菌に感染させ、例えば寒天プレート上で培養して
プラークを形成させる。プラークをニトロセルロースフ
イルターに移し取り、グループIIにのみ感染している非
A非B型肝炎血清を用いるイムノスクリーニングにより
陽性クローンを検出する。このスクリーニングにより1
個のクローンC11−C21が得られた。スクリーニングの
効率化を計るため、及びより多くの人から非A非B型肝
炎の原因ウイルス遺伝子を得るため、得られた陽性クロ
ーンをプラスミド等のクローニングベクターにクローニ
ングし、フラグメントを切り出し、ランダムプライマー
法により32Pで標識し、DNAプローブを作製し、該プ
ローブを用いるハイブリダイゼーションアッセイにより
スクリーニングし、cDNAライブラリーBから陽性プ
ラークを検出する。このようにして得られたクローンを
用いさらにスクリーニングを行った。この一連のスクリ
ーニングによりさらに、4種のクローンが得られた。本
発明者らはこれらのクローンをC10−E12,C10−E1
3,C10−E24,C10−E15と命名した。
【0015】これらの合計5つのクローン、即ちC11−
C21,C10−E12,C10−E13,C10−E24及びC10−
E15はいずれも大腸菌JM109 株に移入され、形質転換
株と成して夫々微工研菌寄第 11892号,同第 11894号,
同第 11895号,同第 11896号及び同第 11897号として平
成2年12月11日付けで工業技術院微生物工業技術研究所
に寄託されている。
【0016】得られた5クローンのλファージDNAか
ら常法に従ってcDNAを取得し、これを適切な制限酵
素(例えば、EcoRI, BamHI)で切断し、各cDNA断片
をアガロースゲル電気泳動で精製した後、pUC119 あ
るいはM13ファージに組み込み、Sangerらのジデオキシ
鎖終止法[Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 74, 5463(197
7)]を用いて各cDNA断片の塩基配列を決定した。こ
のようにして決定された上記クローンC11−C21,C10
−E12,C10−E13,C10−E24及びC10−E15の塩基
配列及びそれから推定されるアミノ酸配列を夫々配列番
号1,2,3,4及び5に示した。これらは夫々369 B
P,932 BP,559 BP,276 BP及び742 BPから成る核酸配
列を有するDNA断片である。
【0017】従って、本発明の実施態様により、本発明
は、非A非B型肝炎ウイルス構造蛋白質を構成するポリ
ペプチドが配列番号1,2,3,4又は5によって示さ
れる読み取り枠に従ってコードされるアミノ酸配列の全
部又は一部で表わされることを特徴とする、該ポリペプ
チドをコードする塩基配列を含むDNA断片を提供す
る。
【0018】もちろん、これらの塩基配列において、各
アミノ酸に対応する他のコドンから成る他のいかなる塩
基配列も本発明に包含される。
【0019】5クローンは全て連続的なオープンリーデ
ィングフレーム(読み取り枠)が開き、終止コドンはも
っていなかった。
【0020】HCVはゲノムRNAの解析により日本脳
炎ウイルスなどのフラビウルスと類似したウイルスであ
ることが知られており(蛋白質・核酸・酵素35(12),21
17-2127(1990))、この公知のフラビウイルスの遺伝子及
びポリペプチドに対する相同性に基づいて、本発明DN
A断片がHCV構造蛋白質をコードしているものと認め
られた。特に、クローンC11−C21はHCVのcoreをコ
ードする遺伝子であり、またクローンC10−E12,C10
−E13,C10−E24及びC10−E15はいずれもHCVの
coreの後半からenv 又はenv から下流の領域をコードす
る遺伝子であると認められる。
【0021】C11−C21クローンに関する配列番号1に
よって示される核酸配列369 BPとオープンリーディング
フレームに沿って翻訳したアミノ酸配列123 アミノ酸を
Houghtonら[国際公開第90/11089号]の報告したHC
Vとオーバーラップした部分の相同性を比較すると核酸
レベルで81.8%、アミノ酸レベルで87%の相同性を示し
た。また岡本ら(Japan J.Exp.Med.,60,3,p.167-177,19
90)の発表した日本人より得られたHCVクローンHC
−J1およびHC−J4との比較でも核酸レベルで82.1
%および82.7%、アミノ酸レベルで87.8%および89.4%
の相同性を示した。HoughtonらのHCVおよびHC−J
1、HC−J4の3つのクローン間での同じ領域での相
同性は、核酸レベルで92.1%〜97.6%、アミノ酸レベル
で95.5%〜96.7%とよく保存されており、我々の得たク
ローンC11−C21は、これら3つのクローンとは、相同
性において一定の距離があり、グループの異なるウイル
スの遺伝子だと考えられる。残りの4つのクローンのう
ち3クローン、C10−E12、C10−E13、C10−E15
は、HCV、HC−J1、HC−J4と核酸レベルで83
〜93%、アミノ酸レベルで82〜95%の相同性を示してい
る。またC10−E24は核酸レベルで63%前後、アミノ酸
レベルで60%前後の相同性を示した。
【0022】このように本発明DNA断片は、従来公知
のDNA断片とは異なるもので新規のDNAである。H
CVは、グループIおよびグループIIの2つのグループ
に分けられるが、宿主内で変異を受けやすいウイルスで
ある可能性が高く、グループI、グループIIの中間のタ
イプのものや、他のグループに分けられるウイルスが存
在する可能性もある。そのため、一種のDNA断片から
つくられる抗原蛋白だけでは、すべての非A非B型肝炎
患者を診断することは困難である。この問題を解決する
ためには、DNA等の調製方法を設定し、より多くのク
ローンを得ることが重要である。この得られたクローン
をいくつか組み合わせて診断に用いることにより、診断
の効率を高めることが可能である。
【0023】本発明はまた、上述のようにして得られた
DNA断片を、プロモーターの下流に存在するベクター
内のクローニング部位に、導入して得られる発現を提供
する。ベクターとしては、プラスミド、ファージ等の慣
用のベクターが用いられる。
【0024】発現ベクターは、当該技術分野で公知の技
術を用いて構築される。図1は発現プラスミドの構築例
を示すものであるが、以下にその構築方法を説明する。
【0025】先ず、前記C11−C21クローンをpUC11
9 に組み込んで得られたプラスミドpUC・C11−C21
DNA から2つのプライマー(5′−TTACGAATTCATGGGCAC
GAATCCT −3′、5′−TTAATCGATGACCTTACCCACATTGCG
−3′)を用いた遺伝子増幅法(PCR)により3′末
端にストップコドンの入ったDNA断片を得る。このD
NA断片をSmaIで消化したpUC118 に連結し、プ
ラスミドpUC118 ・C11−C21・Smaを得る。この
プラスミドをEcoRIおよびBamHIで消化し、D
NA断片をアガロースゲル電気泳動により分離し、グラ
スパウダー法により精製する。一方、発現ベクターであ
るTrp・TrpE DNA(特願平2-180889号)をB
amHI,EcoRI消化およびバクテリアアルカリ性
ホスファターゼ(BAP)処理した後、フェノール抽
出、エタノール沈澱を行い処理ベクターDNAを得る。
このベクターDNAと前述のC11−C21 DNA断片と
をライゲーション緩衝液中でT4 DNAリガーゼによ
り連結することによって、非A非B型肝炎ウイルス構造
蛋白質の構成ポリペプチドをコードするDNAを転写制
御できる位置にプロモーターをもつ発現プラスミドTr
p・TrpE C11−C21を得た。
【0026】他のクローンについても適当な制限酵素を
用いて処理し、発現ベクターに組込むことにより、対応
する発現プラスミドを得ることができる。
【0027】プロモーターとしては、大腸菌、ファージ
等由来のものが挙げられる。例えば、トリプトファン合
成酵素オペロン(trp)、ラクトースオペロン(la
c)、ラムダファージPL ,PR などがある。また、転
写終結因子は必ずしも必要ないが、発現ベクター内に存
在させるのが好ましい。
【0028】本発明は更に、宿主を、本発明発現ベクタ
ーで形質転換して得られる形質転換体を提供する。宿主
としては、大腸菌,枯草菌,酵母などのこの分野で慣用
される微生物が用いられる。
【0029】形質転換は発現ベクターを宿主細胞に移入
するための慣用的方法によって実施される。宿主として
細菌(例えば大腸菌)を用いる場合には、塩化カルシウ
ムを用いる直接取込み法[Mandel,M. とHiga,A.,J.Mol.
Bio.53,159-162(1970)]が使用できる。
【0030】さらに、発現ベクターを含む大腸菌等の宿
主を例えばアンピシリン含有2YT培地に接種し、培養
し、更にアンピシリン含有リン酸培地中で継代培養する
ことによって発現菌体を増殖し、目的ポリペプチドを産
生させることができる。
【0031】宿主からの目的物の精製方法としては、宿
主細胞を例えば超音波破砕した後に遠心分離を行って非
A非B型肝炎ウイルスcDNAでコードされるポリペプ
チド又は該ポリペプチドを含む融合ポリペプチドを含有
する不溶性画分を得、このポリペプチドを尿素含有バッ
ファで可溶化抽出し、イオン交換カラムクロマトグラフ
ィー(例えば、S-Sepharose)に掛けて精製することがで
きる。
【0032】従って、本発明はまた、配列番号1,2,
3,4又は5のDNA断片を構成する塩基配列によって
コードされるアミノ酸配列の全部又は一部を含む組換ポ
リペプチドの製造方法を提供する。即ち、本発明方法
は、該DNA断片を適当な宿主細胞内で発現させ得る複
製可能な発現ベクターを構築する工程、該発現ベクター
を宿主細胞内に移入して形質転換体を得る工程、該DN
A断片を発現させ得る条件下で該形質転換体を培養して
該組換えポリペプチドを産生する工程、該組換えポリペ
プチドを回収する工程を含む。
【0033】本発明はまた、このようにして得られる、
配列番号1,2,3,4又は5によって示される非A非
B型肝炎ウイルス構造蛋白質の構成ポリペプチドを含む
組換えポリペプチドも提供する。本明細書中、「組換え
ポリペプチド」とは、ベクター内の非A非B型肝炎ウイ
ルス構造蛋白質を構成するポリペプチドをコードするD
NAを発現させて得られるポリペプチド自体又は該ポリ
ペプチドとtrpEなどの他のペプチドとの融合ポリペ
プチドを意味する。
【0034】本発明の発現ポリペプチドをSDS−ポリ
アクリルアミドゲル電気泳動に掛けた後、ウェスタンブ
ロット法により正常人血清又は非A非B型肝炎患者血清
各2検体と抗原抗体反応させた結果、図3に示すように
患者血清とのみ強く反応することから、この発現ポリペ
プチドは非A非B型肝炎ウイルス特異抗原として作用す
ることが確認された。
【0035】また酵素抗体法により、本発明の発現ポリ
ペプチドTrpE・C11−C21、槙らの特許[特願平2-
180889号]で得られたグループIの遺伝子より発現させ
たポリペプチドTrpE・C11−7、およびカイロン社
のキット(オーソHCV Ab ELISAキット)を
用いて、臨床的に非A非B型肝炎と判断された患者の血
清と反応させ陽性率を検討した。カイロン社キットは33
例中、23例が陽性で69.7%、グループIであるTrpE
・C11−7は26例が陽性で、78.8%の陽性率を示した。
一方、本発明の発現ポリペプチドTrpE・C11−C21
の場合28例が陽性で84.8%の陽性率を示し、カイロン社
のキットより高い陽性率を得た。さらに、グループIの
発現ポリペプチドであるTrpE・C11−7と、グルー
プIIであると考えられるTrpE・C11−C21とを組み
合わせることにより31例中、30例が陽性となり、陽性率
は93.9%と上昇する。(表1、図2参照)
【0036】
【実施例】以下の実施例により、本発明を更に詳細に説
明するが、本発明は本発明の要旨を変えない限りこれら
の実施例に限定されるものではない。
【0037】実施例1非A非B型肝炎患者血漿からのcDMAライブラリーの
調製 慢性期にある日本人非A非B型肝炎患者の新鮮血漿を、
槙らがクローニングした、グループIのcDNAクロー
ンC11-7の発現産物及びグループIIのcDNAクローン
C10-14 の発現産物を用いたELISAの系でスクリー
ニングし、C10-14 のみに反応してくる患者血漿を得
た。この患者血漿をさらに、グループIでよく保存され
ている領域のプライマー(5′−CACATTTGAT
CCCACGATGG−3′,5′−CTGGGAGA
GCGTCTTCACAG−3′)及びグループIIでよ
く保存されている領域のプライマー(5′−GATGC
CCACTTCCTCTCCCA−3′,5′−GTC
AGGGTAACCTCGTTGGT−3′)を用いた
遺伝子増幅法(PCR法)を行なった。PCR法はGene
AmpTM(DNA Amplification Reagent Kit, Perkin Elme
r Cetus)を用い、DNA変性95℃、 1.5分、アニーリン
グ55℃、2分、DNA合成70℃、3分の条件で行った。
この条件でグループIIのプライマーでのみ、遺伝子が増
幅してくる患者血漿をプールして用いた。この患者の新
鮮血漿から以下に述べる手順でRNA画分を調製後、λ
gt10、λgt11ファージを用いてcDNAライブリラ
ーを作製した。
【0038】まず、血漿1lを等量の50m M Tris
−HCl(pH8.0)、1m M EDTAで希釈後、細胞破
砕物等を3500gで20分間遠心することにより除去する。
この上清をさらに4500rpm (約100000g)、4℃で4時
間遠心することによりペレットを得た。このペレットを
常法に従い蛋白変性剤である6Mグアニジウムチオシア
ネートを用いて溶解後、セシウムトリフルオロアセテー
ト液の上に重層し、ベックマンSW50ローターで33000r
pm、20℃で18時間遠心してペレットを得た。このペレッ
トを10m M Tris−HCl(pH7.5)、1m M ED
TA溶液に溶かし、フェノール:クロロホルム(1:
1)混合液で2回の抽出操作の後、上清をとり5M N
aClを10分の1量およびエタノールを 2.5倍量加えて
−20℃に2時間放置した。2時間放置後 15000gで20分
間遠心し得られたペレットをジエチルピロカーボネート
処理水に溶解しRNA試料とした。
【0039】得られたRNA試料を用いて、Gubler & H
offmanの方法に従い、市販キット(Amersham社あるいは
BRL社)を用いランダムプライマー法によりcDNAを
合成した。合成されたcDNAをEcoRIメチラーゼ
で処理した後にEcoRIリンカーあるいはEcoRI
アダプターを連結し、λgt11ファージのEcoRI部
位にクローニングした。作製したcDNAライブラリー
は、平均106 −107 PFUの組み換え体ファージを含ん
でいた。このcDNAライブラリーをcDNAライブラ
リーAとする。またELISA PCR法でのスクリー
ニングを行っていない複数の非A非B型肝炎患者の新鮮
血漿5lを出発材料とし、同様の方法でλgt10ファー
ジを用いたcDNAライブラリーBを構築した。cDN
AライブラリーBも平均106−107PFUの組み換え体フ
ァージを含んでいた。
【0040】実施例2非A非B型肝炎特異的cDNAの単離 実施例1で作製したcDNAライブラリーAから非A非
B型肝炎に特異的なcDNAをイムノスクリーニングに
よりクローニングした。
【0041】イムノスクリーニングに使用する血清は、
ELISAおよびPCR法でグループIIのみに感染して
いることを確認した非A非B型肝炎患者血清でHBc抗
体およびHBs抗体陰性のもの2サンプルをプールして
用いた。
【0042】まず、大腸菌Y1090株にλgt11ファージ
を37℃で15分間感染させ、これを適当な密度で寒天プレ
ートにまき、43℃、3時間インキュベートしプラークを
形成させる。このプレートの寒天上に、10m M IPT
Gを染み込ませたHybond-Nニトロセルロースフィルター
をのせ37℃で3時間培養し融合蛋白の発現を誘発する。
発現蛋白の吸着したニトロセルロースフィルターを3%
ゼラチン溶液でブロッキングした後、非A非B型肝炎
(NANBHと略称する)患者血清と4℃で一晩反応さ
せる。TBST溶液で3回洗浄後、ペルオキシダーゼ標
識抗ヒトIgG(ヤギ抗体)と室温で 1.5時間反応させ
る。このフィルターを再びTBST溶液で3回洗浄し、
基質であるジアミノベンチジンとH22との混合液と反
応させ陽性プラークを得た。得られたクローンC11−C
21はHBc抗体、HBs抗体とは陽性の反応は認められ
なかった。
【0043】次にスクリーニングの効率化をはかるた
め、及びグループII以外のウイルス遺伝子をスクリーニ
ングするため得られたC11−C21クローンをpUC119
にリクローニングしたものを、制限酵素で消化し、ラン
ダムプライマーラベリング法で32P標識しプローブとし
て用い、ハイブリダイゼーションアッセイによりcDN
AライブラリーBのスクリーニングを行った。スクリー
ニングは、C600 hfl(−)大腸菌に、 5×104PF
Uの組み換え体ファージを37℃、15分間で感染させ、15
0mm Lプレートにまく。37℃で一晩インキュベートし、
プラークが出現したら4℃に1時間放置する。このプレ
ートの寒天にHybond-Nフィルターをかぶせ30秒間放置す
る。次に、変性溶液(0.5M NaOH, 1.5M NaC
l)で湿らせた濾紙の上にこのフィルターをのせ、2分
間放置後、中和溶液(0.5M Tris−HCl pH7.0
, 1.5M NaCl)に5分間浸し、更に、 2×SS
C中で洗浄後、風乾させる。乾燥したフィルターは 304
nmUVを2分間照射し、UV−クロスリンキングした。
【0044】このフィルターをNANBH患者血清との
イムノスクリーニングにより得られたC11−C21クロー
ンの32P標識DNAプローブとハイブリダイズさせ、ス
クリーニングした。DNAプローブをハイブリダイゼー
ションバッファーで希釈し、ハイブリダイゼーションバ
ッファ中で55℃、一晩インキュベートし反応させる。そ
の後、バックグラウンドをおとすため、1×SSC55℃
で10分間ずつ、2回洗浄する。このフィルターを−70℃
でオートラジオグラフィーを行い、陽性ブラークを検出
する。フィルムとL−プレートをあわせて、L−プレー
トから陽性プラークをSMバッファにかきとる。このス
クリーニングにより得られたクローンをプローブとして
用い、さらにcDNAライブラリーBのスクリーニング
を行った。この一連のスクリーニングにより4クローン
が得られ、それぞれC10−E12,C10−E13,C10−E
24,C10−E15と命名した。
【0045】実施例3非A非B型肝炎特異的cDNAの配列決定 得られた5クローンのλgt11あるいはλgt10のファ
ージを大腸菌に感染させ、大量のファージを回収する。
このファージから、常法に従い、アルカリ法によりDN
Aを抽出する。このDNAを制限酵素EcoRI、Ba
mHIあるいはKpnIで消化しアガロースゲル電気泳
動により精製する。一方、シークエンス用ベクターであ
るM13ファージのmp18およびmp19(Messing, J., Me
thod inEnzymology, 101, 20-78) あるいはpUC118
およびpUC119 (Vieira, J. とMessing, J., Methods
in Enzymology, 153, 3-11)を制限酵素EcoRI、B
amHIあるいはKpnIで消化し、線状化した。前記
のcDNA断片とベクターDNAを緩衝液中でT4リガ
ーゼにより連結し、この反応物を用い、大腸菌JM109
株に形質導入あるいは形質転換した。これらの大腸菌を
培養し、アルカリ法によりDNAを回収しSangerらのジ
デオキシ鎖終止法を用い塩基配列を決定した。クローン
C10−C21,C10−E12,C10−E13,C10−E24及び
C10−E15の塩基配列及びそれから推定されるアミノ酸
配列は、夫々配列番号1,2,3,4及び5に示される
とおりであった。
【0046】実施例4非A非B型肝炎ウイルスcDNAでコードされるポリペ
ブチドの発現および精製 (i) 発現プラスミドの構築 得られたクローンの1つであるC11−C21を大腸菌(E.
coli) 内でプロモーターの下流にtrpEとの融合ポリ
ペプチドとして発現させた。
【0047】まず、C11−C21クローンをpUC119 に
組み込んで得られたプラスミドpUC・C11−C21 D
NA1ngを、2つのプライマー(5′−TTACGAA
TTCATGGGCACGAATCCT−3′,5′−
TTAATCGATGACCTTACCCACATTG
CG−3′)を用いPCR法を行う。PCRはGene Amp
TM(DNA Amplification Reagent Kit, Perkin Elmer Cet
us) のキットを用い、DNA変性95℃、 1.5分、アニー
リング50℃、2分、DNA合成70℃3分の条件で行い、
得られたDNA断片を 0.8%アガロース電気泳動により
分解し、グラスパウダー法で精製した。一方、pUC11
8 を制限酵素SmaIで消化し、PCR法によって得ら
れたDNA断片と緩衝液中でT4リガーゼにより連結
し、プラスミドpUC118 ・C11−C21・Smaを得
た。このプラスミドDNA1μgを制限酵素反応液20μ
l[150mM NaCl,6mM Tris−HCl(pH7.
9),6mM MgCl2 、15単位のEcoRI酵素および
15単位のBamHI酵素]中で37℃1時間消化反応を行
い、その後 0.8%アガロース電気泳動を行って約 380bp
のEcoRI−BamHI断片を分離し、これをグラス
パウダー法(Gene CleanTM,Bio−101 社)により精
製した。
【0048】次に、発現ベクターであるTrp・Trp
EのDNA1μgを反応液20ml[150mM NaCl,6m
M Tris−HCl(pH7.5),6mM MgCl2,15
単位のEcoRI酵素および15単位のBamHI酵素]
中37℃で1時間消化し、その反応液に水39μlを加え、
70℃で5分間熱処理した後にバクテリアアルカリ性ホス
ファターゼ(BAP)1μl(250単位/μl)を加え
て37℃で1時間保温した。この反応液にフェノールを加
えてフェノール抽出を行い、得られた水層をエタノール
沈澱し、沈澱物を乾燥した。得られたEcoRI−Ba
mHI処理ベクターDNA1μgと上述のC11−C21D
NA断片を10×リガーゼ用バッファ[660mM Tris
−HCl(pH7.5) 66mM MgCl2,100mMジチオス
レイトール,1mM ATP]5μl,T4リガーゼ1μ
l(350単位/μl)に水を加えて50μlとし、16℃で一
晩保温し、連結反応を行った。
【0049】この反応液の10μlを用いて大腸菌HB10
1 株を形質転換した。形質転換に用いる感受性大腸菌株
は、塩化カルシウム法[Mandel, M.とHiga, A., J. Mo
l. Biol. 53, 159-162 (1970)]により作られる。形質
転換大腸菌を25μg/mlのアンピシリンを含むLB−プ
レート(1%トリプトン, 0.5%酵母エキス, 0.5%N
aCl, 1.5%寒天)上に塗布し、37℃に一晩保温し
た。プレート上に生じた菌のコロニーを一白金耳取り、
25μg/mlアンピシリンを含むLB培地に移し、一晩37
℃で培養した。 1.5mlの菌培養液を遠心して集菌し、プ
ラスミドDNAのミニプレパレーションをアルカリ法(M
aniatis ら Molecular Cloning: A Laboratory Manual,
1982)により行った。得られたプラスミドDNA1μg
を反応液20μl[150mM NaCl,6mM Tris−
HCl(pH7.5),6mM MgCl 2 ,15単位のEcoR
IおよびBamHI酵素]中で37℃、1時間消化し、ア
ガロース電気泳動を行って、約 380bのEcoRI−B
amHI断片が生じるTrp・TrpE C11−C21発
現プラスミドを選別した。このプラスミドは大腸菌101
株に移入され、形質転換体と成して微工研菌寄第 11893
号として平成2年12月11月付で工業技術院微生物工業技
術研究所に寄託されている。
【0050】(ii) クローンC11−C21でコードされ
るポリペプチドの発現および精製発現プラスミドTrp
・TrpE C11−C21をもつ大腸菌HB101 株を50μ
g/mlのアンピシリンを含む3mlの2YT培地(1.6%ト
リプトン,1%酵母エキス, 0.5%NaCl)に接種
し、37℃で9時間培養する。この培養液1mlを50μg/
mlのアンピシリンを含む 100mlのM9−CA培地(0.6%
Na2HPO4, 0.5% KH2PO4, 0.5% NaC
l, 0.1% NH4Cl,0.1mM CaCl2,2mM M
gSO4, 0.5% カザミノ酸, 0.2% グルコース)
に植え継ぎ、37℃で21時間培養した。更に、本培養液18
mlを 1.2lのM9−CA培地に植え継ぎ、37℃で培養し
た。OD600 =0.3のときに終濃度40mg/lになるよう
にインドールアクリル酸を加え、さらに16時間培養し
た。この培養液を遠心分離して菌体を集めた。菌体に20
mlのバッファA(50mA Tris−HCl(pH8.0),1m
MEDTA, 30mM NaCl)を加えて懸濁し、再び
遠心分離を行って発現菌体 2.6gを得た。得られた菌体
をバッファA10ml中に懸濁し、超音破砕により大腸菌膜
を破砕した後に遠心分離を行い、非A非B型肝炎ウイル
スcDNAでコードされるポリペプチドとtrpEの融
合ポリペプチドを含む不溶性画分を得た。その画分に10
mlの6M尿素を含むバッファAを加えて融合ポリペプチ
ドを可溶化抽出した。可溶化した抽出物をS-Sepharose
を用いたイオン交換カラムクロマトグラフィーに掛けて
NaClの0Mから 0.5Mまでの濃度勾配により融合ポ
リペプチドの精製を行った。
【0051】実施例5非A非B型肝炎患者血清中のHCV抗体の測定 (i) ウェスタンブロット法による測定 実施例4により精製された発現産物をSDS−ポリアク
リルアミドゲル電気泳動[Laemmli, Nature 277, 680
(1970)]を行った後、常法に従ってニトロセルロースフ
ィルター(Bio-rad,Trans-blot) にブロッティングを行
った。このフィルターを3%ゼラチン溶液でブロッキン
グ後、正常人血清および非A非B型肝炎患者血清を4℃
で反応させる。洗浄後、ペルオキシダーゼ標識ヒトIg
G(ヤギ抗体)を反応させた。再びフィルターを洗浄
し、基質であるジアミノベンチジン溶液に浸し、発色を
確認した。図2に示したように正常人血清に対しては全
く反応していないが、患者血清に対しては強く反応し特
異的なバンドがみられた。
【0052】 (ii) 酵素抗体測定法(ELISA法)による測定 ウエスタンブロット法より大量の血清を診断する手段の
1つとしてELISA法が使用できる。方法は常法を用
いて行い、精製抗原をPBS(−)で5μg/mlの濃度
に希釈し、4℃あるいは室温でマイクロプレートに固定
する。洗浄液で数回洗浄後、希釈被検血清を加え、37℃
あるいは室温で1時間インキュベートする。洗浄後、ペ
ルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG(ヤギ抗体)を加え37
℃あるいは室温で反応させる。更に数回洗浄し、ジアミ
ノベンチジン溶液を50μl加え、37℃で発色させる。 2
M H2SO4で発色を停止させ、比色計で測定を行っ
た。表1に示したように、現在上市されているカイロン
社のキット(オーソHCVAb ELISAテスト)と
陽性率を比較したところ、カイロン社のものは69.7%で
あるのに対し、本発明による発現抗原を用いたものは8
4.8%の陽性率であった(表1)。
【0053】
【表1】
【0054】
【発明の効果】本発明によって得られたcDNA配列
は、非A非B型肝炎に特異的であり、これらの遺伝子を
微生物、例えば大腸菌等を利用した蛋白質発現系に組み
込むことによって産生されたポリペプチドは、多数の非
A非B型肝炎患者の血清と反応するため、極めて感度の
よい且つ判定確度の高い診断キットを作製することがで
きる。また、これらを直接プローブとして用いたり、こ
れらの配列に基づいて特異性の高いプローブを合成した
りして、診断することも可能である。更に遺伝子増幅法
(PCR)と組み合わせることによって診断や、非A非
B型肝炎に特異的な遺伝子を得ることもできる。
【0055】また、これらのポリペプチドは、非A非B
型肝炎ウイルス抗原としての機能を有するため、ワクチ
ンとしてこのポリペプチドを免疫することにより非A非
B型肝炎ウイルスの感染を防御できることも期待でき
る。更にまた、これらのポリペプチドをウサギ等に免疫
することにより、患者体内のウイルス検出、分離に有用
な抗体を得ることができる。
【0056】
【配列表】配列番号:1 配列の長さ:369 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列 ATG GGC ACG AAT CCT AAA CCT CAA AGA AAA ACC AAA AGA AAC ACT AAC 48 Met Gly Thr Asn Pro Lys Pro Gln Arg Lys Thr Lys Arg Asn Thr Asn 1 5 10 15 CGT CGC CCA CAA GAC GTT AAG TTT CCG GGC GGC GGC CAG ATC GTT GGC 96 Arg Arg Pro Gln Asp Val Lys Phe Pro Gly Gly Gly Gln Ile Val Gly 20 25 30 GGA GTA TAC TTG TTG CCG CGC AGG GGC CCC AGA TTG GGT GTG CGC GCG 144 Gly Val Tyr Leu Leu Pro Arg Arg Gly Pro Arg Leu Gly Val Arg Ala 35 40 45 ACA AGG AAG ACT TCG AAG CGG TCC CAG CCA CGT GGG GGG CGC CGG CCC 192 Thr Arg Lys Thr Ser Lys Arg Ser Gln Pro Arg Gly Gly Arg Arg Pro 50 55 60 ATC CCT AAA GAT CGG CGC TCC ACT GGC AAG TCC TGG GGG AAA CCA GGA 240 Ile Pro Lys Asp Arg Arg Ser Thr Gly Lys Ser Trp Gly Lys Pro Gly 65 70 75 80 TAC CCC TGG CCC CTA TAT GGG AAT GAG GGA CTC GGC TGG GCA GGG TGG 28 8 Tyr Pro Trp Pro Leu Tyr Gly Asn Glu Gly Leu Gly Trp Ala Gly Trp 85 90 95 CTT CTG TCC CCC CGA GGT TCC CGT CCC TCT TGG GGC CCC ACT GAC CCC 336 Leu Leu Ser Pro Arg Gly Ser Arg Pro Ser Trp Gly Pro Thr Asp Pro 100 105 110 CGG CAT AGG TCG CGC AAT GTG GGT AAG GTC ATC 369 Arg His Arg Ser Arg Asn Val Gly Lys Val Ile 115 120 配列番号:2配列の長さ:932 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列 CG CGC AAC TTG GGT AAG GTC ATC GAT ACC CTC ACA TGC GGC TTC GCC 47 Arg Asn Leu Gly Lys Val Ile Asp Thr Leu Thr Cys Gly Phe Ala 1 5 10 15 GAC CTC ATG GGG TAC ATT CCG CTT GTC GGC GCC CCC CTA GGG GGT GCT 95 Asp Leu Met Gly Tyr Ile Pro Leu Val Gly Ala Pro Leu Gly Gly Ala 20 25 30 GCC AGG GCC CTG GCA CAT GGT GTC CGG GTT CTG GAG GAC GGC GTG AAC 143 Ala Arg Ala Leu Ala His Gly Val Arg Val Leu Glu Asp Gly Val Asn 35 40 45 TAT GCA ACA GGG AAT TTG CCC GGT TGC TCT TTC TCT ATC TTC CTC TTG 191 Tyr Ala Thr Gly Asn Leu Pro Gly Cys Ser Phe Ser Ile Phe Leu Leu 50 55 60 GCT TTG CTG TCC TGT TTG ACC ATC CCA GCT TCC GCT TAT GAG GTG CGC 239 Ala Leu Leu Ser Cys Leu Thr Ile Pro Ala Ser Ala Tyr Glu Val Arg 65 70 75 AAC GTA TCC GGG ATA TAC CAT GTC ACG AAC GAC TGC TCC AAC TCA AGT 287 Asn Val Ser Gly Ile Tyr His Val Thr Asn Asp Cys Ser Asn Ser Ser 80 85 90 95 ATT GTG TAT GAG GCA GCG GAC ATG ATC ATG CAT ACC CCC GGG TGC GTG 335 Ile Val Tyr Glu Ala Ala Asp Met Ile Met His Thr Pro Gly Cys Val 100 105 110 CCC TGC GTT CGG GAG AAC AAC TCC TCC CGT TGC TGG GCA GCG CTC ACT 383 Pro Cys Val Arg Glu Asn Asn Ser Ser Arg Cys Trp Ala Ala Leu Thr 115 120 125 CCC ACG TTA GCG GCC AGG AAC ACC AGC GTC CCC ACT ACG ACA ATA CGA 431 Pro Thr Leu Ala Ala Arg Asn Thr Ser Val Pro Thr Thr Thr Ile Arg 130 135 140 CGG CAT GTC GAT TTG CTC GTT GGG GCG GCT GCT TTC TGC TCC GCT ATG 479 Arg His Val Asp Leu Leu Val Gly Ala Ala Ala Phe Cys Ser Ala Met 145 150 155 TAC GTG GGG GAT CTC TGT GGA TCT GTC TTC CTC GTT TCC CAG CTG TTC 527 Tyr Val Gly Asp Leu Cys Gly Ser Val Phe Leu Val Ser Gln Leu Phe 160 165 170 175 ACT TTC TCA CCT CGT CGG CAT GAG ACA GTA CAG GAC TGC AAC TGC TCA 575 Thr Phe Ser Pro Arg Arg His Glu Thr Val Gln Asp Cys Asn Cys Ser 180 185 190 ATC TAT CCC GGC CAC TTG ACA GGT CAT CGC ATG GCT TGG GAT ATG ATG 623 Ile Tyr Pro Gly His Leu Thr Gly His Arg Met Ala Trp Asp Met Met 195 200 205 ATG AAC TGG TCA CCT ACA ACA GCC CTA GTG GTG TCG CAT CTA CTC CGG 671 Met Asn Trp Ser Pro Thr Thr Ala Leu Val Val Ser His Leu Leu Arg 210 215 220 ATC CCA CAA GCT GTC ATG GAC ATG GTG GCG GGG GCT CAC TGG GGA GTC 719 Ile Pro Gln Ala Val Met Asp Met Val Ala Gly Ala His Trp Gly Val 225 230 235 CTA GCG GGC CTC GCC TAC TAT TCC ATG GTG GGG AAC TGG GCT AAG GTT 767 Leu Ala Gly Leu Ala Tyr Tyr Ser Met Val Gly Asn Trp Ala Lys Val 240 245 250 255 TTG ATT GTG ATG CTA CTC TTC GCC GGC GTT GAC GGG ACC ACC TAT GTG 815 Leu Ile Val Met Leu Leu Phe Ala Gly Val Asp Gly Thr Thr Tyr Val 260 265 270 ACA GGG GGG ACG ACA GGC CGC ACC ACC AGC TCG TTC GCA TCC CTC TTT 863 Thr Gly Gly Thr Thr Gly Arg Thr Thr Ser Ser Phe Ala Ser Leu Phe 275 280 285 ACA CTT GGG TCG CAT CAG AAG GTC CAG CTT ATA AAT ACC AAT GGC AGC 911 Thr Leu Gly Ser His Gln Lys Val Gln Leu Ile Asn Thr Asn Gly Ser 290 295 300 TGG CAC ATC AAC AGG ACC GCC 932 Trp His Ile Asn Arg Thr Ala 305 310 配列番号:3配列の長さ:559 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列 CGC CGG TAT GAG ACG GCG CAA GAC TGC AAT TGC TCA CTC TAT CCC GGT 48 Arg Arg Tyr Glu Thr Ala Gln Asp Cys Asn Cys Ser Leu Tyr Pro Gly 1 5 10 15 CAC GTA TCT GGT CAC CGC ATG GCT TGG GAT ATG ATG ATG AAC TGG TCA 96 His Val Ser Gly His Arg Met Ala Trp Asp Met Met Met Asn Trp Ser 20 25 30 CCT ACA ACG GCC CTA GTG GTA TCG CAG CTA CTC CGG ATC CCA CAA GCC 144 Pro Thr Thr Ala Leu Val Val Ser Gln Leu Leu Arg Ile Pro Gln Ala 35 40 45 GTC GTG GAC ATG GTG GCG GGG GCC CAC TGG GGA GTC CTA GCG GGC CTT 192 Val Val Asp Met Val Ala Gly Ala His Trp Gly Val Ile Ala Gly Leu 50 55 60 GCC TAC TAT TCC ATG GTG GCG AAC TGG GCT AAG GTC TTG GTT GTG ATG 240 Ala Tyr Tyr Ser Met Val Ala Asn Trp Ala Lys Val Leu Val Val Met 65 70 75 80 CTA CTC TTT GCC GGC GTT GAC GAC GGG AAG ACC ACC GTG ACG GGG GGG 288 Leu Leu Phe Ala Gly Val Asp Asp Gly Lys Thr Thr Val Thr Gly Gly 85 90 95 AGC GCA GCC TTC CAG TCC AGG AAG TTA GTG TCC TTC TTC TCA CCA GGG 336 Ser Ala Ala Phe Gln Ser Arg Lys Leu Val Ser Phe Phe Ser Pro Gly 100 105 110 CCG AAA CAA AAT ATC CAG CTT GAT AAC ACC AAC GGC AGC TGG CAC ATC 384 Pro Lys Gln Asn Ile Gln Leu Asp Asn Thr Asn Gly Ser Trp His Ile 115 120 125 AAC AGG ACT GCC CTG AAT TGC AAT GAC TCC CTC CAA ACT GGG TTC ATC 432 Asn Arg Thr Ala Leu Asn Cys Asn Asp Ser Leu Gln Thr Gly Phe Ile 130 135 140 GCT GCG CTG TTC TAC GCG CAC AAG TTC AAT TCG TCC GGA TGC CTA GAG 480 Ala Ala Leu Phe Tyr Ala His Lys Phe Asn Ser Ser Gly Cys Leu Glu 145 150 155 160 CGC ATG GCC AGC TGC CGC CCC ATT GAC AAG TTC GCG CAG GGG TGG GGT 528 Arg Met Ala Ser Cys Arg Pro Ile Asp Lys Phe Ala Gln Gly Trp Gly 165 170 175 CCC ATC ACT CAC GAT ACG CCT AAG ATC CCG G 559 Pro Ile Thr His Asp Thr Pro Lys Ile Pro 180 185 配列番号:4配列の長さ:276 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列 GA CAC CGT ATG GCA TGG GAC ATG ATG ATG AAC TGG TCG CCC ACG GCT 47 His Arg Met Ala Trp Asp Met Met Met Asn Trp Ser Pro Thr Ala 1 5 10 15 ACC ATG ATT CTG GCG TAT GTG ATG CGC ATC CCC GAG GTC GTC ATG GAC 95 Thr Met Ile Leu Ala Tyr Val Met Arg Ile Pro Glu Val Val Met Asp 20 25 30 ATC ATT GGC GGG GCT CAC TGG GGC GTC ATG TTC GGC TTG GGC TAT TTT 143 Ile Ile Gly Gly Ala His Trp Gly Val Met Phe Gly Leu Gly Tyr Phe 35 40 45 TCT ATG CAG GGG GCT TGG GCA AAA GTC GTT GTC ATC CTT CTG CTG GCC 191 Ser Met Gln Gly Ala Trp Ala Lys Val Val Val Ile Leu Leu Leu Ala 50 55 60 GCT GGG GTG GAT GCG ACT ACC CTC AGC GTT GGG GGC TCT GCC GCG CAC 239 Ala Gly Val Asp Ala Thr Thr Leu Ser Val Gly Gly Ser Ala Ala His 65 70 75 ACC ACC GGC GGC CTT GTC GGC TTG TTC AAG CCT GGC G 276 Thr Thr Gly Gly Leu Val Gly Leu Phe Lys Pro Gly 80 85 90 配列番号:5配列の長さ:742 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to genomic RNA 配列 CG CTT GTC GGC GCC CCC CTA GGG GGT GCT GCC AGG GCC CTG GCA CAT 47 Leu Val Gly Ala Pro Leu Gly Gly Ala Ala Arg Ala Leu Ala His 1 5 10 15 GGT GTC CGG GTT CTG GAG GAC GGC GTG AAC TAT GCA ACA GGG AAT TTG 95 Gly Val Arg Val Leu Glu Asp Gly Val Asn Tyr Ala Thr Gly Asn Leu 20 25 30 CCC GGT TGC TCT TTC TCT ATC TTC CTC TTG GCT TTG CTG TCC TGT TTG 143 Pro Gly Cys Ser Phe Ser Ile Phe Leu Leu Ala Leu Leu Ser Cys Leu 35 40 45 ACC ATC CCA GCT TCC GCT TAT GAG GTG CGC AAC GTA TCC GGG ATA TAC 191 Thr Ile Pro Ala Ser Ala Tyr Glu Val Arg Asn Val Ser Gly Ile Tyr 50 55 60 CAT GTC ACG AAC GAC TGC TCC AAC TCA AGT ATT GTG TAT GAG GCA GCG 239 His Val Thr Asn Asp Cys Ser Asn Ser Ser Ile Val Tyr Glu Ala Ala 65 70 75 GAC ATG ATC ATG CAT ACC CCC GGG TGC GTG CCC TGC GTT CGG GAG AAC 277 Asp Met Ile Met His Thr Pro Gly Cys Val Pro Cys Val Arg Glu Asn 80 85 90 95 AAC TCC TCC CGT TGC TGG GCA GCG CTC ACT CCC ACG TTA GCG GCC AGG 335 Asn Ser Ser Arg Cys Trp Ala Ala Leu Thr Pro Thr Leu Ala Ala Arg 100 105 110 AAC ACC AGC GTC CCC ACT ACG ACA ATA CGA CGG CAT GTC GAT TTG CTC 383 Asn Thr Ser Val Pro Thr Thr Thr Ile Arg Arg His Val Asp Leu Leu 115 120 125 GTT GGG GCG GCT GCT TTC TGC TCC GCT ATG TAC GTG GGG GAT CTC TGT 431 Val Gly Ala Ala Ala Phe Cys Ser Ala Met Tyr Val Gly Asp Leu Cys 130 135 140 GGA TCT GTC TTC CTC GTT TCC CAG CTG TTC ACT TTC TCA CCT CGT CGG 479 Gly Ser Val Phe Leu Val Ser Gln Leu Phe Thr Phe Ser Pro Arg Arg 145 150 155 CAT GAG ACA GTA CAG GAC TGC AAC TGC TCA ATC TAT CCC GGC CAC TTG 527 His Glu Thr Val Gln Asp Cys Asn Cys Ser Ile Tyr Pro Gly His Leu 160 165 170 175 ACA GGT CAT CGC ATG GCT TGG GAT ATG ATG ATG AAC TGG TCA CCT ACA 575 hr Gly His Arg Met Ala Trp Asp Met Met Met Asn Trp Ser Pro Thr 180 185 190 ACA GCC CTA GTG GTG TCG CAT CTA CTC CGG ATC CCA CAA GCT GTC ATG 623 Thr Ala Leu Val Val Ser His Leu Leu Arg Ile Pro Gln Ala Val Met 195 200 205 GAC ATG GTG GCG GGG GCC CAC TGG GGA GTC CTA GCG GGC CTT GCC TAC 671 Asp Met Val Ala Gly Ala His Trp Gly Val Leu Ala Gly Leu Ala Tyr 210 215 220 TAT TCC ATG GTG GGG AAC TGG GCT AAG GTT TTG ATT GTG ATG CTA CTC 719 Tyr Ser Met Val Gly Asn Trp Ala Lys Val Leu Ile Val Met Leu Leu 225 230 235 TTC GCC GGC GTT GAC GGG ACC AC 742 Phe Ala Gly Val Asp Gly Thr 240 245
【図面の簡単な説明】
【図1】発現プラスミドTrp・TrpE C11−C21
の構築方法を示す。
【図2】発現産物と正常人血清または非A非B型肝炎患
者血清との免疫反応性をウエスタンブロット法により調
べた結果を示す写真である。
【図3】表1のELISAの陽性数を図に書き換えたも
のである。
フロントページの続き (72)発明者 小原 道法 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1−3−1 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 Japan.J.Exp.Med., 60(1990)p.167−177 Biochem.Biophys.R es.Commun.,170(1990)p. 1021−1025 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/09 ZNA C07K 14/18 G01N 33/53 G01N 33/576 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ MEDLINE

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配列番号1に記載のアミノ酸配列からな
    る事を特徴とする非A非B型肝炎ウイルス抗原蛋白質。
  2. 【請求項2】 配列番号1に記載のアミノ酸配列からな
    る蛋白質を一構成部分とする融合型非A非B型肝炎ウイ
    ルス抗原蛋白質。
  3. 【請求項3】 配列番号1に記載の蛋白質とtrpEと
    からなる請求項2に記載の融合型非A非B型肝炎ウイル
    ス抗原蛋白質。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の非A非B型肝炎ウイル
    ス抗原蛋白質をコードするDNA。
  5. 【請求項5】 請求項2または請求項3に記載の融合型
    非A非B型肝炎ウイルス抗原蛋白質をコードするDN
    A。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5のいずれかに記
    載のDNAをプロモーターの下流に存在するベクター内
    のクローニング部位に導入して得られる発現ベクター。
  7. 【請求項7】 宿主を、請求項6に記載の発現ベクター
    で形質転換して得られる形質転換微生物。
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