JP3195740U - 車椅子 - Google Patents

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敏晴 小木曽
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【課題】作業者が車椅子を折り畳み状態から使用状態にする場合に指や手の肉が挟まれない車椅子を提供する。【解決手段】畳んだ状態の車椅子1においてこれを使用可能状態とする場合に、座部フレーム20のアームフレーム25を上方から押しながら開くことによって本体フレーム2を連動させて開放させるようにする。その際に座部フレーム20は開放制御機構内部のカム機構によって所定の力以上でないと開放できなくなっているため、本体フレーム2側の中央フレーム6とアームフレーム25の間に指等を挟まない程度の十分な間隔のある状態で一旦座部フレーム20は開放が停止させられることとなる。その段階で座部フレーム20上に着座することで所定の力以上がかかることになってカム機構が動作して本体フレーム2を使用可能状態まで開放させることができる。【選択図】図1

Description

本考案は折り畳み可能で格納や運搬に便利な車椅子に関するものである。
従来から車椅子は車輪が装着された左右の本体フレームを互いに接近させて左右方向の間隔を縮めて折り畳むことで格納や運搬の便宜を図っている。このような折り畳み可能な車椅子の一例として特許文献1を挙げる。
車椅子が折り畳まれた状態から使用可能状態に変位させる操作について特許文献1を例に取ると一般に次のように行われる。作業者は、まず折り畳まれた状態の車椅子1の左右のアームレスト9を掴んでそれぞれ外方に離間するように押し広げ、フレーム群2〜5をそれぞれ左右に離間させるようにする。フレーム群2〜5がある程度左右方向に分かれて押し広げられた段階で座部8を支持する支棒7位置を上方から体重をかけて押動するようにする。すると上方から押された力によってX型フレーム6が横長となる方向に開いて座部8が畳まれた状態から広がっていく。このX型フレーム6の開く動作に連動してフレーム群2〜5は更に左右に押し広げられることとなる。そして、十分X型フレーム6を開げた結果、それ以上フレーム群2〜5が左右に移動できなくなくなった状態(つまり背もたれ部10がしっかりと張った状態)が最もフレーム群2〜5が広がった状態となり、車椅子1として使用可能な際の形態となる。
実開平5−56124号公報
上記のように折り畳まれた状態から使用可能状態に変位させる際の一連の操作においては、作業者が座部8を支持する支棒7位置を押動することでX型フレーム6を拡開させていく動作が含まれているが、このとき支棒7は徐徐にフレーム群2〜5、特に左右上側フレーム2,3に接近することとなる。その際に気をつけないと指や手の肉が支棒7と左右上側フレーム2,3の間に挟まれてしまうので注意が必要となる。特に急いで開く操作を行うと挟まれてしまう可能性が高くなってしまう。そのため、車椅子を折り畳み状態から使用状態にする場合に、その操作段階において作業者が指や手の肉が挟まれないように意識しなくてもよくなる技術が求められていた。
本考案は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、作業者が車椅子を折り畳み状態から使用状態にする場合に指や手の肉が挟まれない車椅子を提供することにある。
上記の目的を達成するために手段1では、車輪が装着された互いに接近及び離間可能に配置された左右一対の本体フレームと、前記本体フレームの一部をなす座面の高さ近くに配設される左右一対のサブフレームと、前記本体フレーム間に配置され前記本体フレームの接近及び離間動作に連動して駆動される座部フレームと、前記座部フレームの一部をなす左右一対のアーム部と、前記アーム部間に配設され前記アーム部が互いに離間することによって折り畳み状態から座面の高さ近くで着座可能な張設状態へと変位することが可能な座部と、を備え、前記アーム部は前記本体フレームの離間動作に連動して互いに離間方向に移動し、それぞれ外方の前記サブフレームに接近し、前記本体フレームが最も離間した位置において前記サブフレームに近接又は接触した位置に配置されるように構成され、前記本体フレームに対してその離間方向に所定の力に達しない力が加えられた場合に前記アーム部を前記サブフレームに近接した位置の手前で一旦停止させ、前記所定の力以上の力が加えられた場合に前記アーム部をその停止位置から更に前記サブフレーム方向への移動を許容する開放停止手段を設けるようにしたことをその要旨とする。
上記のような構成であれば、アーム部を所定の力に達しない力で離間方向(つまり座部フレームを開く方向)に移動させても開放停止手段によってアーム部をサブフレームに近接した位置の手前で一旦停止させることができるため、アーム部とサブフレームの間に指や手の肉が挟まれることが防止される。そして、その次の段階として所定の力以上の力を加えることで改めてアーム部をその停止位置から更にサブフレーム方向へ移動させることで車椅子の使用が可能な左右の本体フレームが完全に開いた状態へと変位させることができる。そのため、例えば、体が入る程度まで左右の本体フレームを移動させ、そこで開放停止手段を作用させることで、人の体重を座ったり手で押したりして座面に加重することで所定の力以上の力を本体フレームに与えてアーム部を移動させることで指や手の肉が挟まれないようにすることができる。
ここに「前記アーム部を前記サブフレームに近接した位置の手前で停止させ」とは本体フレームが開いて、アーム部が移動して指や肉を挟むほどではないがアーム部がサブフレームに近い開ききる直前の位置にあることをいう。
また、手段2では、前記アーム部は前記所定の力以上の力の受動部であることをその要旨とする。
つまり、本体フレームに対してその離間方向に加わる所定の力は直接本体フレームに対して離間方向にかかるだけではなく、リンク機構等の構造を介して間接的にアーム部やアーム部の属する座部フレームを介して伝達されるものであって、ここではそのうちのアーム部が受動部となる場合である。アーム部を受動部とすることで体重をかけてより強い力で座部を張設することができるからである。
また、手段3では、前記アーム部が一旦停止する位置は前記本体フレームが完全に開ききる直前であること
また、手段4では、前記本体フレームには折り畳み可能な背もたれが配設され、前記背もたれによって前記本体フレームの離間距離が規制されることをその要旨とする。
このような背もたれによって本体フレームを左右に離間させた際に背もたれがその機能を奏すると同時に本体フレームの最大離間幅を規定することとなる。つまり、本体フレームの開きたい幅に合わせて背もたれの左右幅を設定することとなる。
また、手段5では、前記座部フレームに前記開放停止手段を配設したことをその要旨とする。
座部フレームは本体フレームの接近及び離間動作に連動して駆動されるため、このように構成することによって座部フレームの駆動を開放停止手段によって制御することで連動する本体フレームの離間動作を制御することができる。
また、手段6では、前記開放停止手段は前記座部フレームが変位する際の横方向への動きに対する抵抗となる抵抗手段によって前記アーム部を前記サブフレームに近接した位置の手前で停止させるようにしたことをその要旨とする。
つまり、座部フレームが変位する際に横方向へのベクトルが発生するような動きを示すとし、その動きによって開放停止手段は動作させられ、その横方向への動きが抵抗手段によって妨げられることでアーム部が停止するような機構である。座部フレームは一般に左右方向に開く動作をすることから横方向へのベクトルが発生することになるためそれを積極的に制御することで開放停止手段の停止手段としたものである。このような構成とすることで、座部フレームの動きを利用して開放停止手段を制御できるため、部材点数を削減することができる。
また、手段7では、前記抵抗手段の抵抗力は前記座部フレームが変位することによって横方向に移動する移動部材が干渉部材に当接し、前記移動部材が前記干渉部材を押動する際の前記干渉部材の反力に基づくものであることをその要旨とする。
手段7は手段6の抵抗手段の具体的な一例を示したものである。座部フレームに連動して移動する移動部材の進路上に干渉部材を配置することで、この干渉部材に当接して結果として本体フレームとアーム部の離間(拡開)を抑制するものである。これによって、移動部材と干渉部材の位置によって停止する位置や所定の力の大きさを自在に設定することが可能となる。
また、手段8では、前記移動部材は前記所定の力以上の力によって前記干渉部材を押動して移動進路から退去させることをその要旨とする。
つまり、干渉部材は移動可能であって、所定の力以上の力に基づいて移動部材によって進路から退去させられるため、移動部材は移動が可能となり、その移動に基づいてアーム部をその停止位置からサブフレーム方向に移動させることとなる。このような構成であれば、干渉部材の形状や移動部材によって押動される際の抵抗力を調整することで所定の力の大きさを自在に設定することが可能となる。
また、手段9では、前記座部フレームは一対の棒状フレームをX状に交差させて交差点を回動軸によって回動可能に支持することで構成され、前各棒状フレームの下端は左右に配置された前記本体フレームに回動可能に連結されていることをその要旨とする。
手段9は座部フレームの具体的な一例を示したものである。このように構成することで左右の本体フレームを互いに離間させる動きに応じて棒状フレームは横方向に扁平になるように変位させることができる。回動軸よりも上方にアーム部を配設すれば座部を折り畳み状態から張設状態へと変位させることが可能となる。
また、手段10では、前記本体フレームの離間方向に対して逆に接近方向に付勢させる付勢手段を設けるようにしたことをその要旨とする。
このような手段を設けることで、所定の力に達しない力で本体フレームを開かせるような場合であっても勢いがついて思わず所定の力以上の力がかかってしまうことを防止できる。また、また、所定の力以上の力を調整するという点でもこのような手段があることがよい。更に使用状態となった車椅子を折り畳む場合にも有利である。
このような付勢手段は複数あって、異なる段階で作用するようにしてもよい。付勢手段としては例えばコイルばね、板バネ、スポンジ等が一例として挙げられる。
上記各請求項の考案では、作業者が車椅子を本体フレームが接近した折り畳み状態から使用状態にする場合に、完全に開ききる手前で本体フレームが一旦停止することとなるため、アーム部と本体フレーム側のサブフレームとの間に指や手の肉が挟まれることを防止することができる。
本考案の実施例の車椅子の斜視図。 同じ車椅子の折り畳んだ状態の一部切り欠き正面図。 同じ車椅子を開放していき、一旦停止した状態の一部切り欠き正面図。 同じ車椅子の開放動作が完了し、使用可能状態となった一部切り欠き正面図。 同じ車椅子の開放制御機構及びその周辺の構成の要部拡大斜視断面図。 開放制御機構及びその周辺の構成の要部拡大平面図。 開放制御機構の(a)は前方側ベースプレートと前方側ベースプレートに連結される構成部材の正面図、(b)は前方側ベースプレートの正面図。 開放制御機構及びその周辺の動きを説明する図2に対応する説明図。 開放制御機構及びその周辺の動きを説明する図3に対応する説明図。 開放制御機構及びその周辺の動きを説明する図4に対応する説明図。
以下、本考案の車椅子の一実施例について図面に基づいて説明する。
まず、実施の形態の車椅子1の全体構成を説明する。図1に示すように、車椅子1は左右一対の本体フレーム2を骨格として備えている。本体フレーム2は金属製の(本実施の形態ではアルミ合金製の)パイプ材を溶接して構築された平板状の枠体とされている。各本体フレーム2は前後に立設された前脚フレーム3及び後脚フレーム5とこれら両脚フレーム3,5と交差するサブフレームとしての中央フレーム6、肘掛フレーム7及び下部フレーム8を基本構成としている。中央フレーム6、肘掛フレーム7及び下部フレーム8は上下方向において平行に配置され、肘掛フレーム17の前端はなだらかに前脚フレーム3と接続されている。後脚フレーム5は上方に延出されて背もたれ布支持部9を構成するとともに、更に延出側の前方が後方に延出されてハンドル10を構成する。肘掛フレーム7の上にはクッション12が配設されている。本体フレーム2の後脚フレーム5には中央フレーム6付近から背もたれ布支持部9の上部にかけて可撓性のある背もたれ布14が配設されている。
左右の前脚フレーム3と下部フレーム8の交差する位置にはそれぞれ前輪としてのキャスター11が配設されている。左右の後脚フレーム5と下部フレーム8の交差する位置にはそれぞれ後輪13が配設されている(図示では片方のみ)。肘掛フレーム7と中央フレーム6の間には補強用のアルミ合金製の側面プレート16が配設されている。下部フレーム8と中央フレーム6から斜め下方に延出される足乗せプレート用フレーム15の交差する位置には跳ね上げ式の足乗せプレート19が配設されている。図1において手前側(ユーザーの着座姿勢において左側)となる中央フレーム6にはブラケット17に支持されたブレーキ装置18が配設されている。
本体フレーム2の間には金属製の(本実施の形態ではアルミ合金製の)座部フレーム20が配設されている。図1〜図10(特に図3〜図6)に示すように、座部フレーム20は棒状フレーム21を正面視においてX状に交差させた前後一対の交差体23を回動軸22によって連結し回動可能としたものである。棒状フレーム21の下端は下部フレーム8に対して軸受け28を介して回動可能に支持されている。後方側の交差体23の左右の棒状フレーム21と後脚フレーム5との間には回動軸24によって回り対偶に連結されたリンク体26が配設されている。前後に配置された棒状フレーム21の上端にはこれと直交するように前後に延出された左右一対のアーム部としてのアームフレーム25が固着されている。アームフレーム25間には可撓性のある布製の座部27が配設されている。図2〜4に示すように、中央フレーム6の裏面にはアームフレーム25を受けるためのフック44が配設されている。
座部フレーム20には開放停止手段としての開放制御機構30が配設されている。
次に、開放制御機構30及びその周辺の構成について説明する。
図2〜図10に示すように、開放制御機構30は座部フレーム20の回動軸22付近に座部フレーム20と交差するように配設されている。開放制御機構30は前方側ベースプレート31と後方側ベースプレート32を備えており、これら前後のベースプレート31,32はそれぞれ座部フレーム20の回動軸22によって固定されている。図7(a)及び(b)に示すように、各ベースプレート31,32には回動軸22の取り付け用軸孔34の左右位置に水平方向に伸びる一対の長孔35,36が形成されている。前後の長孔35,36には移動部材としての左右一対のプレスバー37が長孔35,36の長手方向に移動可能に取着されている。両プレスバー37は断面円形形状のアルミ合金製の棒体であって、図6の平面視のように回動軸22を挟んで左右対称となる位置であって棒状フレーム21の交差位置の外方に隣接した配置されている。プレスバー37は棒状フレーム21の開く角度に応じて左右方向に移動して回動軸22との間隔が変化する。例えば、図8のように棒状フレーム21が直立に近くなると交差角度は鈍角になり、プレスバー37は回動軸22に近い位置に配置でき、一方図10のように棒状フレーム21が倒れてくると(水平に近く成ると)交差角度は鋭角となってくるのでプレスバー37は棒状フレーム21に押動されて回動軸22から遠い位置に配置されることとなる。
図5及び図6に示すように、プレスバー37間には付勢手段としての第1のコイルばね38が配設されている。両プレスバー37の前後方向中央位置には両プレスバー37を挿通するロッド39が配設されており、それぞれのは両プレスバー37外方に外方への移動がナット40及びワッシャ41によって規制された付勢手段としての第2のコイルばね42が配設されている。第1のコイルばね38によって各プレスバー37を棒状フレーム21の交差方向に付勢させている。また、第1及び第2のコイルばね38,42によって間接的に座部フレーム20を開かせない方向に(起立する方向)に付勢させている。
前方側ベースプレート31の前面にはスライドプレート45が配設されている。スライドプレート45は下方に頂角が配置される略二等辺三角形形状のアルミ合金製の板体であって、左右方向中央上方に第1の長孔47とその下方の第2の長孔48が形成されている。スライドプレート45は第1の長孔47を介してリベット49によって保持され、前後方向の脱落が防止されると同時にリベット49が第1の長孔47内で相対的にスライド可能であるため前方側ベースプレート31に対して上下方向に移動可能とされている。スライドプレート45の上方向の移動は回動軸22位置に取着されたストッパ46によって規制されている。スライドプレート45の上方左右寄り位置の裏面側には左右一対のカム体50がネジ54によって固着されている。カム体50は鉄合金製の長方形形状の板体にカム面50a部分がカット状に形成された外形とされている。カム体50は異形形状のカム体50がそれぞれ鏡像対象となるように内側を向いて配置されており、カム面50aは常に前方側ベースプレート31の長孔35,36に対して交差状に配置される。カム体50は前方側ベースプレート31の前面に形成された溝51内に嵌合されており、カム体50はスライドプレート45が上下動する際に溝51の側面に案内されながら上下にスライド移動する。スライドプレート45の第2の長孔48の左右側方にはネジ52が配設されている。ネジ52とリベット49との間には第3のコイルばね53が配設されている。第3のコイルばね53はスライドプレート45を常時上方に向かって付勢している。前方側ベースプレート31の前面には前方側ベースプレート31の上半身(つまりスライドプレート45の達する位置よりも上方側)を覆うカバープレート55が配設されている。
図2〜図5に示すように、前方側の交差体23の左右の棒状フレーム21とスライドプレート45の第2の長孔48との間には回動軸56によって滑り対偶に連結されたリンク体57が配設されている。
次にこのように構成された車椅子1の作用について説明する。
車椅子1が折り畳まれた状態とは、本発明では本体フレーム2が互いに接近し、座部フレーム20は図2のように棒状フレーム21が直立に近い状態で立ち上がってアームフレーム25が上方側で接近して畳まれており、座部27も2つ折りに畳まれた状態をいう。図示はしないが背もたれ布14も2つ折りに畳まれた状態となっている。
また、このときの開放制御機構30及びその周辺の状態は図2に示すようにリンク体26とリンク体53はそれぞれ最も立ち上がった状態であり、リンク体53の回動軸53は第2の長孔48内で最も下がった位置に配置されている。また、図2及び図8に示すようにプレスバー37は長孔35,36内において最も回動軸22に近い位置に配置されている。
このような状態を初期状態として、例えば、介護者が作業者として車椅子1を使用可能状態に変位させるものとする。
まず、作業者は肘掛フレーム7(あるいはクッション12)を持って本体フレーム2を左右方向に開いていく。本体フレーム2が開いてくると本体フレーム2間に配置されていた座部フレーム20が露出してくるため、作業者は本体フレーム2を開く代わりに座部フレーム20のアームフレーム25を上方から体重をかけて押動するようにしてもよい。これは、棒状フレーム21の下端が下部フレーム8に連結されていることから、本体フレーム2の離間動作と座部フレーム20の開放方向動作が一方を作動させることで他方も連動するためである。
本体フレーム2及び座部フレーム20を左右に開いていくと、プレスバー37は座部フレーム20に同期してX状に開いていく座部フレーム20の交差体23(棒状フレーム21)に押動されて徐徐に外方に移動させられていく。比較的軽い力、例えば普通に手で本体フレーム2を左右方向に開いたり、座部フレーム20のアームフレーム25を手で押動したりする場合にはプレスバー37は特に大きな抵抗はなくスムーズに外方に移動していく。本体フレーム2及び座部フレーム20がかなり開いて図3のように座部フレーム20のアームフレーム25が中央フレーム6にかなり近い位置となった段階で上記のような比較的軽い力(所定の力に達しない力)ではそれ以上本体フレーム2及び座部フレーム20が開放できなくなる。このとき、図3に示すように中央フレーム6とアームフレーム25間は隣接しているものの指が間に挟まれない程度の十分な隙間を有した状態である。このように停止するのは図9に示すように、この位置でプレスバー37が進行方向に配置されたカム体50のカム面50aに当接するためである。これ以上本体フレーム2及び座部フレーム20を開くためにはより大きな力(所定の力以上の力)を加える必要がある。本実施の形態ではこのために車椅子1を使用するユーザーの体重によって実現することを予定している。図3の段階まで本体フレーム2が左右方向に開くため、ユーザーの乗り込みが可能となり、座部フレーム20も座部27に座れる程度までアームフレーム25が開くためである。
カム面50aはプレスバー37が当接する位置が約45度の角度で斜め上方を向いて配置されている。そのためプレスバー37がカム面50aに当接した際にベクトル的にはプレスバー37がカム面50aを押動すると押動する力は分解されてプレスバー37を上方にカム面50aを下方に押す分力が発生することとなる。プレスバー37は長孔35,36によって上下移動が規制されているため、この分力によってカム体50及びスライドプレート45のみが下方に移動させられることとなる。いま、ユーザーが座部27に着座して所定の体重(例えば体重30kg以上)が座部27を介してアームフレーム25に加わることによってカム体50及びスライドプレート45がプレスバー37に押動されて第3のコイルばね53の付勢力に抗して下方に移動することとなる。尚、スライドプレート45は所定の体重以上の加重によってプレスバー37に押動されて下方向に移動するようにカム面50aの形状とスライドプレート45を上方向に付勢する第3のコイルばね53の弾性は調整されている。また、アームフレーム25が所定の体重以上の加重によって一挙に外方に移動しないように第2のコイルばね42によっても調整されている。
カム体50が下方に移動しプレスバー37の進行を阻止するカム面50a部分が待避することによって図10のようにプレスバー37は更に外方に移動していく。また、プレスバー37の移動と同時に本体フレーム2及び座部フレーム20も同期して更に開くことになって、図4のように中央フレーム6から延出されたフック44の上にアームフレーム25が収納された状態でそれ以上の座部フレーム20の開放は規制される(アームフレーム25がフック44に干渉してそれ以上の座部フレーム20の開放が規制されるため)。図4に示すように、中央フレーム6の内側の近接した隣接する位置にアームフレーム25は配置されることとなる。そして、座部フレーム20に連動する本体フレーム2の開放もこの段階で終了して車椅子1の使用可能状態への変位動作が完了する。
以上のように車椅子1を使用した後に折り畳む場合には、ユーザーが座部27から降りることで、第2のコイルばね42の付勢力によって車椅子1は図3の状態に変位する(つまり、若干折り畳まれた状態)。その後は本体フレーム2を接近させる方向に変位させることで図2の折り畳まれた状態(閉じた状態)となる。
上記のように構成することにより本実施例では次のような効果が奏される。
(1)車椅子1を折り畳んだ状態から開いて使用可能状態とする際に、従来では本体フレームの中央フレームに座部フレームのアームフレームが近接した位置にまで無段階に移動するため、急いで使用可能状態とする際に中央フレームにアームフレームの間に指や手の肉を挟んだりする可能性が高かった。しかし、上記のような構成であれば本体フレーム2が開ききる前に中央フレーム6とアームフレーム25の間に指等を挟まない程度の十分な間隔のある状態で開放動作が一旦停止させられるため、そのような可能性が非常に小さくなり、ストレスなく車椅子1を開閉する操作ができるようになる。
(2)比較的軽い力で車椅子1を開いていく場合に、ユーザーが座れる程度の状態となって一旦停止させるようにしているため、座部フレーム20を開くためのより大きな力を座ることで自身の体重によって加重することができることとなり、手で押さえる必要がないため指や手の肉を挟んだりすることがまったくなくなる。
(3)例えば手でアームフレーム25を押す場合に比べると、人が着座して加重する場合には大きな力がかかることとなる。そのため、なんらの手段も設けないと一気に車椅子1が使用状態に変位することとなり、アームフレーム25がフック44に載置される際にユーザーが衝撃や振動感じることとなる。しかし、上記では第2のコイルばね42によって急激に一旦停止した位置からアームフレーム25が下降することが抑制されているため、そのような不具合が生じにくくなっている。
(4)開放制御機構30は座部フレーム20に対して左右対称の構成であるため、開閉に当たっては重量バランスがよく左右方向に振動する等の不具合が生じにくい。
尚、この考案は、次のように変更して具体化することも可能である。
・車椅子1の構成は上記は一例であって、上記以外の車椅子に適用することも自由である。
・開放制御機構30の構成は上記は一例であって、他の構成で実現することも可能である。
・上記実施の形態ではプレスバー37がカム体50に当接するとカム体50及びスライドプレート45が下方に移動するようになっていたが、プレスバー37が方向を変えるような構成であってもよい。
・カム体50及びスライドプレート45が移動する方向は上記実施の形態では下方であったが、下方以外の方向でもよい。
・上記実施の形態では所定の力としてユーザーの所定の体重を利用したが、体重ではなく単に強く押動する押動力であってもよい。
・開放停止手段としての開放制御機構30は座部フレーム20の回動軸22付近に座部フレーム20と交差するように配設していたが、座部フレーム20の開放に連動できるのであればこのような位置に配置しなくともよい。
・上記実施の形態では車椅子1の使用可能状態で中央フレーム6の内側の近接した隣接する位置にアームフレーム25が配置されて、両者は接触していないが、接触するような構成であってもよい。
・第1〜第3のコイルばね38,42,53は一例としての付勢手段であって、他の方式の付勢手段であってもよい。
・その他、本考案の趣旨を逸脱しない態様で実施することは自由である。
1…車椅子、2…本体フレーム、6…サブフレームとしての中央フレーム、20…座部フレーム、25…アーム部としてのアームフレーム、27…座部、30…開放停止手段としての開放制御機構。
また、手段2では、前記アーム部は前記所定の力以上の力の受動部であることをその要旨とする。
つまり、本体フレームに対してその離間方向に加わる所定の力は直接本体フレームに対して離間方向にかかるだけではなく、リンク機構等の構造を介して間接的にアーム部やアーム部の属する座部フレームを介して伝達されるものであって、ここではそのうちのアーム部が受動部となる場合である。アーム部を受動部とすることで体重をかけてより強い力で座部を張設することができるからである。
また、手段3では、前記アーム部が一旦停止する位置は前記本体フレームが完全に開ききる直前であることをその要旨とする。
また、手段4では、前記本体フレームには折り畳み可能な背もたれが配設され、前記背もたれによって前記本体フレームの離間距離が規制されることをその要旨とする。
このような背もたれによって本体フレームを左右に離間させた際に背もたれがその機能を奏すると同時に本体フレームの最大離間幅を規定することとなる。つまり、本体フレームの開きたい幅に合わせて背もたれの左右幅を設定することとなる。

Claims (10)

  1. 車輪が装着された互いに接近及び離間可能に配置された左右一対の本体フレームと、
    前記本体フレームの一部をなす座面の高さ近くに配設される左右一対のサブフレームと、
    前記本体フレーム間に配置され前記本体フレームの接近及び離間動作に連動して駆動される座部フレームと、
    前記座部フレームの一部をなす左右一対のアーム部と、
    前記アーム部間に配設され前記アーム部が互いに離間することによって折り畳み状態から座面の高さ近くで着座可能な張設状態へと変位することが可能な座部と、
    を備え、
    前記アーム部は前記本体フレームの離間動作に連動して互いに離間方向に移動し、それぞれ外方の前記サブフレームに接近し、前記本体フレームが最も離間した位置において前記サブフレームに近接又は接触した位置に配置されるように構成され、
    前記本体フレームに対してその離間方向に所定の力に達しない力が加えられた場合に前記アーム部を前記サブフレームに近接した位置の手前で一旦停止させ、前記所定の力以上の力が加えられた場合に前記アーム部をその停止位置から更に前記サブフレーム方向への移動を許容する開放停止手段を設けるようにしたことを特徴とする車椅子。
  2. 前記アーム部は前記所定の力以上の力の受動部であることを特徴とする請求項1に記載の車椅子。
  3. 前記アーム部が一旦停止する位置は前記本体フレームが完全に開ききる直前であることを特徴とする請求項1又は2に記載の車椅子。
  4. 前記本体フレームには折り畳み可能な背もたれが配設され、前記背もたれによって前記本体フレームの離間距離が規制されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車椅子。
  5. 前記座部フレームに前記開放停止手段を配設したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車椅子。
  6. 前記開放停止手段は前記座部フレームが変位する際の横方向への動きに対する抵抗となる抵抗手段によって前記アーム部を前記サブフレームに近接した位置の手前で停止させることを特徴とする請求項5に記載の車椅子。
  7. 前記抵抗手段の抵抗力は前記座部フレームが変位することによって横方向に移動する移動部材が干渉部材に当接し、前記移動部材が前記干渉部材を押動する際の前記干渉部材の反力に基づくものであることを特徴とする請求項6に記載の車椅子。
  8. 前記移動部材は前記所定の力以上の力によって前記干渉部材を押動して移動進路から退去させることを特徴とする請求項7に記載の車椅子。
  9. 前記座部フレームは一対の棒状フレームをX状に交差させて交差点を回動軸によって回動可能に支持することで構成され、前各棒状フレームの下端は左右に配置された前記本体フレームに回動可能に連結されていることを特徴とする請求項5〜8のいずれかに記載の車椅子。
  10. 前記本体フレームの離間方向に対して逆に接近方向に付勢させる付勢手段を設けるようにしたことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の車椅子。
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