JP3195444U - 留め具 - Google Patents

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隆雄 仁禮
隆雄 仁禮
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Abstract

【課題】全体的に平板状で使い勝手がよく安定性と安全性を備えた留め具を提供する。【解決手段】磁極方向の貫通孔3を有する円筒状の磁石2と、突出部Aを有する着磁性の上円板部と、磁石の貫通孔内に配置された突出部Bを有し、磁石の下面と接触して磁石の下面の磁極と同じ磁極を有する着磁性の下円板部を備え、突出部A、Bはそれぞれ上・下円板部の穴部に軸部が挿入され、かつ上・下円板部の一方および他方の面部5、6の穴部周縁に頭部が着座し、軸部先端部のかしめにより拡径して突出することにより固定部が形成されている。固定部は、拡径量を減調整する切欠き凹部を有する型を用いてかしめ形成される。【選択図】図6

Description

本考案は留め具、特に磁力により着脱可能に構成された留め具に関する。
永久磁石の磁力により着脱可能に構成した留め具であって、鞄、被服等の開閉部に取り付けて使用される留め具が開発されている。しかし、従来の留め具では裏面側(つまり被付け部に対向する面側)に留め具の構成部材の一部が突出しており、被取り付け部を損傷するおそれがあった。このような留め具にあっては、磁石の強力な吸着力を効率的に利用するだけでなく、開閉部等の被取り付け部への安定した取り付けと、被取り付け部を損傷することのない安全性が求められている。
登録実用新案公報第3030196号
本考案の解決しようとする課題は、鞄、袋物、被服等のアパレル製品、手芸用部材等に使用される留め具(ボタンを含む、以下同様))であって、取り付け部への取り付けの安定性と、被取り付け部を損傷することのない安全性を備えた留め具を提供することにある。また更に小型化され、全体的に平板状で使い勝手のよい留め具を提供することにある。
上記課題を解決するため、本考案に係る留め具は、上下面がそれぞれ異極に着磁されかつ磁極方向の貫通孔を有する円筒状の磁石と、中央部から直立する突出部Aを有する着磁性の上円板部Cと、中央部から直立しかつ磁石の貫通孔内に配置された突出部Bを有し、磁石の下面と接触して磁石の下面の磁極と同じ磁極を有する着磁性の下円板部Dを備え、頭部とこれから延びる軸部を有する突出部A、Bは上・下円板部C,Dの穴部に軸部が挿入され、かつ上・下円板部C,Dの一方の面部には穴部周縁に頭部が着座する一方、上・下円板部の他方の面部には穴部周縁に軸部先端部のかしめにより、拡径して突出する固定部が形成され、上・下円板部C、Dを組み合わせたとき、貫通孔内に配置された突出部Bと貫通孔に挿入された突出部Aは対向する各頭部の当接により磁力で着脱可能に固着され、前記固定部は、拡径量を減調整する切欠き凹部を有する軸部先端部のかしめにより拡径されている。
また上下面がそれぞれ異極に着磁されかつ磁極方向の貫通孔を有する円筒状の磁石と、中央部から直立する突出部Aを有する着磁性の上円板部Cと、中央部から直立しかつ磁石の貫通孔内に配置された突出部Bを有し、磁石の下面と接触して磁石の下面の磁極と同じ磁極を有する着磁性の下円板部Dを備え、頭部とこれから延びる軸部を有する突出部A、Bは上・下円板部C,Dの穴部に軸部が挿入され、かつ上・下円板部C,Dの一方の面部には穴部周縁に頭部が着座する一方、上・下円板部C,Dの他方の面部には穴部周縁に軸部先端部のかしめにより、拡径して突出する固定部が形成され、上・下円板部C、Dを組み合わせたとき、貫通孔内に配置された突出部Bと貫通孔に挿入された突出部Aは対向する各頭部が当接して磁力で着脱可能に固着され、前記固定部は、拡径量を減調整する切欠き凹部を有する軸部先端部のかしめにより先端部側が湾曲状に拡径されている。
また前記切欠き凹部は円柱状軸部の先端面から軸部の側面へ先端部の角部を斜めに切欠いてなる。また前記上・下円板部C、Dには周縁部の外方側で周方向に複数の取り付け部が上・下円板部C、Dとほぼ同じ平面で面一に形成されている。そして前記磁石はフェライト磁石、ネオジム磁石、ポリアミド磁石の永久磁石である。
本考案にかかる留め具によれば、留め具を構成する一対の上・下円板部C、Dの他方の面部に形成される固定部は小型化される。また固定部は先端部側が湾曲状であり、被取り付け部との間に不要な間隙を生ずることもなく、安定した取り付けが可能になる。また全体的に平板状にすることができ、使い勝手がよい。そして被取り付け部やその他の接触部分に損傷を生ずることがなく、安全性が高い。
本考案に係る留め具を分離した状態の正面図である。 同留め具の組み合わせた状態の正面図である。 同留め具の組み合わせた状態の平面図である。 同留め具の組み合わせた状態の底面図である。 同留め具の分解斜視図である。 同留め具の分離した状態の拡大断面図である。 同留め具の組み合わせた状態の拡大断面図である。 同留め具の突出部の拡大正面図である。 同留め具の突出部における固定部の製造を示す説明図である。 同留め具の突出部の固定部を示す拡大説明図である。 同留め具の突出部の他の固定部を示す拡大説明図である。 同留め具における磁石、突出部、カバー体の配置関係を示す拡大説明図である。
本考案を実施するための形態について図面を参照して説明する。留め具1は円筒状の永久磁石2を備え、上下両面が異極に着磁されている。磁石2は中心部に磁極方向(図6における上下方向)の貫通孔3を有する。留め具1は鞄、袋物等に使用されるものの他、被服等に使用されるボタンを含む。上・下円板部C、Dは着磁性の素材である鉄等で作られ、留め具1は上・下円板部C、Dの一方の面部5,5をそれぞれ対向させ、両者を組み合わせて使用する。そして下円板部Dの一方の面部5には磁石2の一方の磁極面(図@の場合、下面側の磁極面)が当接して配置され、磁石2は磁力により下円板部Dに固着される。永久磁石2にはフェライト磁石、ネオジム磁石、ポリアミド磁石等を用いることができ、これらの磁石は磁力が強力であるから、下円板部Dとの固着に接着材は不要である。なお永久磁石2についてその種類は問わない。
磁石2は非着磁性の真鍮等のカバー体8を備え、カバー体8は円筒状の磁石2の外面側を覆う。すなわち下面を除く磁石2の上面側と外周面側を覆い、磁石2の内周面側については、内周面の全体をカバー体で覆う、その一部をカバーで覆う、まったく覆うことなく露呈するという構成が可能であるが、いずれを選択してもよい。図6の場合、カバー体8の一部4が磁石2の内周面の一部を覆っている。またカバー体8には円形状の下端部23周縁から周方向の複数(4個)の爪部19が設けてあり、カバー体8は下円板部Dの他方の面部6側へ屈曲される爪部19により、下円板部Dに固定されている。
上・下円板部C、Dには一方の面部5の中央部から着磁性の突出部A、Bが直立している。突出部Bは円筒状磁石2の中心部の貫通孔3内に配置され、その端面12が貫通孔3の深さのほぼ半分まで達している。下円板部Dは一方の面部5が磁石2の下面の磁極面(図6参照)と接触し、磁石2の下面の磁極と同じ磁極を有する。従って、一方の面部5,5が対向するように上・下円板部C、Dを組み合わせたとき、貫通孔3内に配置された突出部Bと貫通孔に挿入された突出部Aは、対向する端面12,12が当接して磁力で着脱可能に固着される。磁石2の磁束が突出部A,Bを通過することにより強力に吸着されるから、円筒状の磁石2の厚みを小さくし強力な磁力を維持する一方で、留め具1を扁平なのものとすることができる。なお、貫通孔3内の突出部A,Bと磁石の貫通孔3との間に一定の磁気間隙Eを設けることができ、また磁石2の外周面とカバー体8との間に同じく磁気間隙Eを設けることができる。
突出部A、Bは拡径された円柱状の頭部10とこれと同心円状に設けられた円柱状の軸部11からなり、上・下円板部C、Dと同じく着磁性の鉄製等である。突出部A、Bは、上・下円板部C,Dの穴部14に軸部11が挿入されている。上・下円板部C、Dの一方の面部5には穴部14周縁に頭部10が着座し、また上・下円板部C,Dの他方の面部6には穴部14周縁に軸部の先端部13がかしめにより拡径された固定部15が突出している。
突出部の軸部11の先端部13(先端部側を含む)にはかしめによる塑性変形の拡径量を減調整する切欠き凹部16が設けてある。固定部15は穴部14より大径となるように拡径されるが、軸部の先端部13に切欠き凹部16がない場合、かしめで塑性変形する先端部13の拡径量も相対的に大きくなり、固定部15が大型化する。すなわち固定部15の径とその突出幅(高さ)が相対的に大きくなる。これに対して軸部の先端部13(先端部側を含む)に欠き凹部16を設けた場合、かしめによる塑性変形する拡径量は相対的に減少し、固定部15を小型化することができる。すなわち、固定部15の径(但し穴部14の径より大)とその突出幅(高さ)は相対的に小さく、例えば、扁平状の小さい固定部が形成される。
この場合、固定部15は切欠き凹部16を有する軸部の先端部のかしめにより先端側が湾曲状に拡径されている。固定部15の先端側が湾曲状とは、固定部の先端側の少なくとも一部が湾曲面である場合、全体がほぼ湾曲面である場合を含み、先端部側の少なくとも一部が湾曲面の場合、他の一部は直線状の平面でもよい。要するに固定部15の先端側が角張らず湾曲面である。先端側が角張っていると、留め具1を取り付けたとき固定部15が被取付け部と接触し、開閉部等の破損の原因となるが、先端側が湾曲状ではこのような破損が生じない。
軸部の先端部13のかしめには、突出部A,Bの頭部10側にこれと対向して配置され上型20と、突出部A,Bの軸部の先端部13側にこれと対向して配置された下型21とで加圧する。下型21は湾曲状の凹部22を有する凹型であり、これにより先端側が湾曲状の固定部15が形成される(図9,10,11参照)。
塑性変形による拡径量を減調整するための切欠き凹部16はその形状、大きさ、位置に限定はなく、適宜に設定することができる。また軸部11の径は5mm乃至2mmであるのが好ましいが、これに限定されない。図8では切欠き凹部16は1個であり、円柱状軸部11の先端部13から軸部の側面25へ先端部13の角部を斜めに切欠いてある。なお、塑性変形する拡径量の減調整によりかしめ時の加圧に起因する頭部10の不要な拡径、すなわち頭部のひずみや変形を防ぐことができ、突出部の端面12,12の密接な当接が維持される。
上・下円板部C、Dには周縁部の外方側で周方向に複数の取り付け部9が上・下円板部C、Dとほぼ同じ平面で面一に形成されている。取り付け部9は2個以上設けてあり、取り付け部の孔部7に挿通される固定用の糸等(図示せず)を介して開閉部等の被取り付け部(図示せず)に固定される。取り付け部9は上・下円板部C,Dと水平方向へほぼ同じ水平面で面一に形成され、留め具1(その裏面側)と被取り付け面との間に不要の隙間が生ずることなく、留め具1を被取り付け面に安定的に取り付けることができる。
本項案にかかる留め具は、鞄、袋物や被服などのアパレル製品、手芸品等に関する産業界等で利用されるものである。
1 留め具
2 磁石
3 貫通孔
5 上・下円板部の一方の面部
6 上・下円板部の他方の面部
7 孔部
8 カバー体
9 取り付け部
10 頭部
11 軸部
12 突出部の端面
13 突出部の先端部
14 穴部
15 固定部
16 切欠き凹部
19 爪部
20 上型
21 下型
22 凹部

Claims (5)

  1. 上下面がそれぞれ異極に着磁されかつ磁極方向の貫通孔を有する円筒状の磁石と、中央部から直立する突出部Aを有する着磁性の上円板部Cと、中央部から直立しかつ磁石の貫通孔内に配置された突出部Bを有し、磁石の下面と接触して磁石の下面の磁極と同じ磁極を有する着磁性の下円板部Dを備え、頭部とこれから延びる軸部を有する突出部A、Bは上・下円板部C,Dの穴部に軸部が挿入され、かつ上・下円板部C,Dの一方の面部には穴部周縁に頭部が着座する一方、上・下円板部の他方の面部には穴部周縁に軸部先端部のかしめにより、拡径して突出する固定部が形成され、上・下円板部C、Dを組み合わせたとき、貫通孔内に配置された突出部Bと貫通孔に挿入された突出部Aは対向する各頭部の当接により磁力で着脱可能に固着され、前記固定部は、拡径量を減調整する切欠き凹部を有する軸部先端部のかしめにより拡径されている留め具。
  2. 上下面がそれぞれ異極に着磁されかつ磁極方向の貫通孔を有する円筒状の磁石と、中央部から直立する突出部Aを有する着磁性の上円板部Cと、中央部から直立しかつ磁石の貫通孔内に配置された突出部Bを有し、磁石の下面と接触して磁石の下面の磁極と同じ磁極を有する着磁性の下円板部Dを備え、頭部とこれから延びる軸部を有する突出部A、Bは上・下円板部C,Dの穴部に軸部が挿入され、かつ上・下円板部C,Dの一方の面部には穴部周縁に頭部が着座する一方、上・下円板部C,Dの他方の面部には穴部周縁に軸部先端部のかしめにより、拡径して突出する固定部が形成され、上・下円板部C、Dを組み合わせたとき、貫通孔内に配置された突出部Bと貫通孔に挿入された突出部Aは対向する各頭部が当接して磁力で着脱可能に固着され、前記固定部は、拡径量を減調整する切欠き凹部を有する軸部先端部のかしめにより先端部側が湾曲状に拡径されている留め具。
  3. 前記切欠き凹部は円柱状軸部の先端面から軸部の側面へ先端部の角部を斜めに切欠いてなる請求項1又は2に記載の留め具
  4. 前記上・下円板部C、Dには周縁部の外方側で周方向に複数の取り付け部が上・下円板部C、Dとほぼ同じ平面で面一に形成されている請求項1又は2に記載の留め具。
  5. 前記磁石はフェライト磁石、ネオジム磁石、ポリアミド磁石の永久磁石である請求項1又は2に記載の留め具。
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