JP3194840B2 - 連続高張力鉄筋転圧コンクリート舗装構造およびその施工方法 - Google Patents

連続高張力鉄筋転圧コンクリート舗装構造およびその施工方法

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JP3194840B2 JP26730794A JP26730794A JP3194840B2 JP 3194840 B2 JP3194840 B2 JP 3194840B2 JP 26730794 A JP26730794 A JP 26730794A JP 26730794 A JP26730794 A JP 26730794A JP 3194840 B2 JP3194840 B2 JP 3194840B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速道路や空港の舗装
路等に好適に用いられる連続高張力鉄筋転圧コンクリー
ト舗装構造に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、道路舗装としてはアスファルト舗
装とコンクリート舗装(RC、PC)とが主に採用され
ているが、日本国内では、一般道路はもちろん高速道路
においてもアスファルト舗装が主流になっている。この
ようにアスファルト舗装が主流を占めているのは、初期
建設費の安価さ、施工の迅速性、早期の交通解放および
維持補修の容易さといった長所によるものである。
【0003】ところが、近年ではアスファルト舗装にお
いても、維持管理費の増大やその補修による交通渋滞な
どが問題になっており、耐久性に優れたコンクリート舗
装が見直されるようになってきている。同様に、空港に
おける舗装路についても、従来はアスファルト舗装が全
体の80%程度を占めていたが、航空機の大型化に伴っ
てアスファルト舗装に轍掘れなどが多く見られるように
なってきていることから、例えばエプロンのように荷重
条件が厳しい区域ではコンクリート舗装が採用されるケ
ースが多くなってきている。
【0004】ところで、コンクリート舗装としては、近
年、特に道路の場合連続鉄筋コンクリート舗装構造が一
部に採用されつつある。このような連続鉄筋コンクリー
ト舗装構造としては、例えば図2に示すような構造が知
られている。図2において符号1は連続鉄筋コンクリー
ト舗装構造であり、この舗装構造1はセメント処理路盤
2上にコンクリート層3を形成したものである。コンク
リート層3には、セメント処理路盤2の上に適宜間隔で
配置された多数の配筋受け(チェアー)4の上に鉄筋5
…が縦横に配筋され埋設されており、これによってコン
クリート層3が補強されている。ここで、使用される鉄
筋5としては、従来、普通鉄筋等の降伏点強度が35k
gf/mm2以下程度の鋼材が用いられている。
【0005】このような舗装構造1を施工するには、予
め型枠を組み、さらにこの型枠内に配筋受け4…を介し
て鉄筋5を組んだ後、普通コンクリートを打設し、さら
にこれを敷きならし・敷固めし、適宜期間養生する。と
ころが、このような前記連続鉄筋コンクリート舗装構造
では、その施工時においてコンクリート層3の初期材令
時における耐荷力が低く、したがって十分な養生期間を
設けてからでないと交通を解放できないといった不都合
や、コンクリート層3に起こる乾燥収縮の度合いが大き
くひび割れが発生するため、目地を省略しあるいは所定
の間隔以上に目地の間隔を大きくすることができないと
いった不都合がある。
【0006】このような不都合を解消し得るものとし
て、近年、転圧コンクリート舗装が行なわれている。こ
の転圧コンクリート舗装構造は図3に示すように、セメ
ント安定処理路盤6に、単位水量が少ない超硬練りのコ
ンクリート7を一層転圧施工されたものである。この転
圧コンクリート舗装構造が、前記連続鉄筋コンクリート
舗装構造と大きく異なる点は、単位水量が少ない超硬練
りのコンクリート7を使用するために養生期間が短い点
と、コンクリート層中に補強用鉄筋が配設されていない
点である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た転圧コンクリート舗装構造にあっては、補強用に鉄筋
を配設していないため、当然強度的には弱くなり、特に
ヒビ割れの発生に起因して剪断伝達が十分になされなく
なるといった恐れがある。また、仮にこの転圧コンクリ
ート舗装構造に補強用鉄筋を配設しようとすると、図2
に示した舗装構造1の場合と同様に配筋受けを介して鉄
筋を配しなければないないが、振動ローラでコンクリー
トを転圧するため、所定位置に鉄筋を確保するのが困難
であり、したがってこの方法を採用し得ないのが現状で
ある。
【0008】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、ヒビ割れを抑制すること
ができ、しかもヒビ割れが発生してもヒビ割れ面におい
て十分な剪断伝達が確保され、さらには配筋受けが不要
であり、したがって工期の短縮化や工費の低減化の点で
有利な連続高張力鉄筋転圧コンクリート舗装構造および
その施工方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明における請求項1
記載の連続高張力鉄筋転圧コンクリート舗装構造では、
セメント処理路盤上にコンクリート層が設けられてなる
転圧コンクリート舗装構造であり、前記コンクリート層
が少なくともセメント処理路盤上に形成された第一層目
のコンクリート層とこれの上に形成された第二層目のコ
ンクリート層とからなり、前記第一層目のコンクリート
層の表層部に一定方向に複数列並列せしめられた溝が形
成され、該溝内に、降伏点強度が60kgf/mm2
上、160kgf/mm2以下の異形高張力鋼材が補強
用鉄筋として配設されるとともに該溝内および第一層目
のコンクリート層と第二層目のコンクリート層との間に
付着用モルタルが充填されあるいは敷設されたことを前
記課題の解決手段とした。
【0010】請求項2記載の連続高張力鉄筋転圧コンク
リート舗装構造の施工方法では、セメント処理路盤上に
単位水量が少ない超硬練りコンクリートを打設し、次に
この打設コンクリートの表層部を転圧するとともに該表
層部に複数の溝を一定方向に並列せしめて形成し、次い
で該溝内に、それぞれ付着用モルタルを充填するととも
に、降伏点強度が60kgf/mm2以上、160kg
f/mm2以下の異形高張力鋼材を配設し、次いでこの
コンクリート層の表面に付着用モルタルを敷設し、その
後敷設した付着用モルタルの上に単位水量が少ない超硬
練りコンクリートを打設してその表層部を転圧すること
を前記課題の解決手段とした。
【0011】
【作用】請求項1記載の連続高張力鉄筋転圧コンクリー
ト舗装構造によれば、コンクリートとの付着性が高い異
形高張力鋼材が補強用鉄筋としてコンクリート層中に埋
設されているので、従来の転圧コンクリート舗装に見ら
れる目地部からの縦方向ヒビ割れを、該異形高張力鋼材
で横方向ヒビ割れ幅を制御して、所要の荷重伝達を得る
ことにより防止できる。また、コンクリート層のコンク
リート部分と異形高張力鋼材との間における温度変化に
伴う膨張・収縮の差や、コンクリート部分の乾燥収縮に
起因して生じる力が異形高張力鋼材に加えられ、さらに
はコンクリート層の自重や鉄筋コンクリート層の上にか
かる荷重が異形高張力鋼材に加えられても、該異形高張
力鋼材の降伏点強度が60kgf/mm2 以上、160
kgf/mm2 以下と例えば従来の連続鉄筋コンクリー
ト舗装構造に用いられる鉄筋に比べ高くしたがって高強
度であるため、該異形高張力鋼材が降伏して屈曲し、さ
らには破断するといったことがほとんどなくなる。ま
た、異形高張力鋼材の強度(降伏点強度)が従来の補強
用鉄筋に比べ高いため、同じ程度の強度の構造を得る場
合、コンクリート層の鉄筋比が従来のものに比べ小さく
なる。
【0012】請求項2記載の連続高張力鉄筋転圧コンク
リート舗装構造の施工方法によれば、一層目転圧後舗装
面に機械にて溝を一定方向に複数並列形成し異形高張力
鋼材を配することから、配筋受けを配設する作業を省略
することができ、したがって工期の短縮化や工費の低減
化の点で有利になる。また、従来の補強用鉄筋に比べ強
度(降伏点強度)が高い異形高張力鋼材を用いるので、
これを十分長尺に配することができ、したがって少なく
ともこの長尺に配筋された範囲において連続施工が可能
になり、また、この範囲において異形高張力鋼材間に継
手を施す必要がなくなるため、全体としても継手をほと
んど無くすことが可能になる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明を詳しく説明す
る。図1は本発明の連続高張力鉄筋転圧コンクリート舗
装構造を道路の舗装構造に適用した場合の一実施例を示
す図であり、これらの図において符号10は連続高張力
鉄筋転圧コンクリート舗装構造(以下、舗装構造と略称
する)である。この舗装構造10は、図2に示した従来
の舗装構造1と同様にセメント処理路盤11上にコンク
リート層12を形成し、さらにコンクリート層12の上
にアスファルトコンクリート層13を形成したものであ
る。
【0014】コンクリート層12は、セメント処理路盤
11上に配設された第一層目のコンクリート層14(以
下、第一層と略称する)と、この第一層14の上に形成
された第二層目のコンクリート層15(以下、第二層と
略称する)とからなるもので、これらの間に多数の異形
高張力鋼材16…が埋設されたものである。
【0015】第一層14には、道路の長さ方向に沿って
多数の溝17…が並列した状態に形成されており、これ
ら溝17…内には付着用モルタル18が充填され、さら
にこの付着用モルタル18内には前記異形高張力鋼材1
6が埋設されている。ここで、溝17、17間の間隔は
横方向ヒビ割れ幅制御のため10〜20cm程度とされ
ている。異形高張力鋼材16としては、降伏点強度が6
0kgf/mm2以上、160kgf/mm2以下のもの
が用いられ、具体的には異形PC鋼棒が用いられる。こ
の異形PC鋼棒としては、要求される降伏点強度にもよ
るが、径が9.2〜13mm程度のものが好適に用いら
れる。また、異形高張力鋼材16については、道路の形
状にもよるが直線の場合、前述したように十分な降伏点
強度を有することから、一本が50〜200m程度の長
さとなるように配筋されている。
【0016】なお、異形高張力鋼材16として、降伏点
強度が60kgf/mm2以上、160kgf/mm2
下のものを用いるのは、例えば不同沈下、および陥没に
よりコンクリート層12の下に空洞が生じてもコンクリ
ート層12そのものに穴が生じることがなく、施工に際
しても十分に長スパンでコンクリートの打設が行え、し
かも一本では十分に長く配筋できるからである。
【0017】また、第一層14と第二層15との間に
は、前記付着用モルタル18と同一のモルタルからなる
モルタル層19が形成されており、これによって第一層
14と第二層15との層境界面の付着が長期に亘って確
保されるようになっている。なお、前述したように溝1
7内に付着用モルタルを充填してその中に異形高張力鋼
材16を埋設したのも、付着用モルタル18によって異
形高張力鋼材16と第一層14、さらに第二層15との
付着を長期に亘って確保するためである。
【0018】ここで、付着用モルタルとして具体的に
は、J14ロートの流下時間が10〜20秒望ましくは1
5±2秒で、かつ、凝結時間が始発で3時間以上望まし
くは6時間以上、圧縮強度が28日で450kgf/c
2 以上となるモルタルである。セメントとしては、J
IS R5210のポルトランドセメント、JIS R
5211の高炉セメント、JIS R5212のシリカ
セメント、JIS R5213のフライアッシュセメン
トなどを用いる。骨材には、川砂、砕砂、人工軽量骨材
などの通常のモルタルに用いられる細骨材のほか、石灰
石粉、フライアシュ、スラグなどのフィラーを用いるこ
とができる。セメントと骨材の混合比は、20:80〜
80:20の範囲が望ましい。凝結時間の調節には、ケ
イフッ化ソーダ、ホウ砂、メタリン酸などの無機塩、グ
ルコン酸ナトリウム等のオキシカルボン酸塩、ショ糖等
の糖類などの凝結遅延剤として知られる添加剤を0.0
5〜2.0重量%添加し、凝結時間を始発で6時間以上
となるように調節する。さらに、増粘剤として知られる
水溶性高分子(ヒドロキシエチルセルロース、カルボオ
シメチルセルロースなど)、ベントナイトなどを適宜使
用し、ブリージングを抑制する。その他の無収縮材(例
えば膨張材など)、収縮低減剤を使用して、乾燥収縮を
低減させることができる。また、鉄筋に対する付着を向
上するために、ポリマーエマルジョンなどを2〜20重
量%添加してもよい。
【0019】次に、このような舗装構造10の施工方法
を説明する。まず、従来と同様にしてセメント処理路盤
11を形成した後、このセメント処理路盤11上に、水
セメント比が25〜45%程度に調製された単位水量が
少ない超硬練りコンクリートを打設する。そして、コン
クリートを打設した後、その表層部をローラによって転
圧して第一層目のコンクリート層14を形成するととも
に、転圧後例えばスカリファイを装着したアスファルト
フィニッシャ(ABG社製;ダブルタンパ)によって表
層部を敷き均しながら多数の溝17…を道路の長さ方向
に沿って一定間隔で並列した状態に形成する。
【0020】次に、前記溝17…内にそれぞれ付着用モ
ルタル18を充填し、さらに該溝17…内に異形高張力
鋼材16…を埋設する。この場合に異形高張力鋼材16
は、前述したようにその長さが一本で50〜200m程
度の長さとなるようにして配設される。そして、ローラ
により、異形高張力鋼材16…1パス分、すなわち第一
層14を前述したように50〜200m程度の長さ分再
度転圧することにより、溝17…内にそれぞれ配設した
異形高張力鋼材16…を該溝17…の付着用モルタル1
8中に確実に埋設せしめる。次いで、このようにして形
成した第一層14全体を覆うようにして、該第一層14
の上に前記付着用モルタル18と同一のモルタルをポン
プ等を用いて敷設し、モルタル層19を形成する。
【0021】次いで、このモルタル層19上に、前記第
一層14を形成したコンクリートと同様に水セメント比
が低い、すなわち単位水量が少ない超硬練りコンクリー
トを打設し、さらにその表層部をローラによって転圧
し、第二層目のコンクリート層15を形成する。
【0022】このようにして得られた舗装構造10にあ
っては、コンクリートとの付着性が高い異形高張力鋼材
16が補強用鉄筋として第一層目のコンクリート層14
と第二層目のコンクリート層15との間に挟まれるよう
にして付着用モルタル18中に埋設されているので、該
異形高張力鋼材16によってコンクリート層12にヒビ
割れが発生するのが抑制され、またヒビ割れが発生して
も該ヒビ割れ面の剪断伝達が常時荷重の下で所要の値を
十分に確保するものとなる。
【0023】また、例えば不同沈下、および陥没によっ
てコンクリート層12の下に空洞が生じても、異形高張
力鋼材16が高強度のものでありこれらが破断するとい
ったことがほとんどなく、したがってコンクリート層1
2が十分な剛性を有したものとなっていることから、コ
ンクリート層12に穴があくといった不都合が防止され
たものとなる。さらに、異形高張力鋼材16の強度(降
伏点強度)が従来の補強用鉄筋に比べ高いため、同じ程
度の強度の構造を得る場合、コンクリート層12の鉄筋
比を従来のものに比べ小さくすることができる。
【0024】また、このような舗装構造10の施工方法
にあっては、第一層14の表層部に長さ方向に溝を設け
第二層15との間に鋼材とコンクリートを一体化させる
付着モルタルを適用し、異形高張力鋼材16を配するこ
とによって配筋受けを配設する作業を省略することがで
き、したがって従来の連続鉄筋コンクリート舗装構造の
施工方法に比べ工期の短縮化や工費の低減化を図ること
ができる。また、従来の補強用鉄筋に比べ強度(降伏点
強度)が高い異形高張力鋼材16を用いるので、これを
十分長尺に配することができ、したがって少なくともこ
の長尺に配筋された範囲において連続施工することがで
き、また、この範囲において異形高張力鋼材16間に継
手を施す必要がなくなることから、全体としても継手を
ほとんど無くすことができ、したがって継手に要する作
業の手間をなくすとともに、継手のための異形高張力鋼
材16、16間のラップ分を不要にすることができる。
【0025】また、異形高張力鋼材16が高強度であり
伸直性があることから、これをコイル状に巻いた状態か
ら引き出した場合に異形高張力鋼材16が曲がることな
く直線的に伸び、したがって単に引き出すだけで該異形
高張力鋼材16を道路の長さ方向に例えば200m程度
の長スパンで連続的に施工することができる。さらに、
必要に応じてコンクリート層の上に、アスファルトコン
クリートを打設してなるアスファルトコンクリート層を
設けることによって、表層部の角欠けを防止するととも
に、アスファルトコンクリート層によってコンクリート
層12中への水の進入を防止することができる。
【0026】なお、前記実施例では道路の長さ方向にの
み補強鉄筋として異形高張力鋼材を配設したが、道路の
幅方向にも補強鉄筋を配してもよい。また、前記実施例
では、2層構造を例にとって本発明の舗装構造を説明し
たが、本発明は、この2層構造のみに何等限定されるも
のではない。さらに、前記実施例では本発明の連続高張
力鉄筋転圧コンクリート舗装構造を道路の舗装構造に適
用したが、本発明はこれに限定されることなく、例えば
空港の舗装路等にも適用することができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように本発明における請求
項1記載の連続高張力鉄筋転圧コンクリート舗装構造
は、超硬練りコンクリートの第一層と第二層の間に付着
性が高い異形高張力鋼材を埋設し、付着モルタルによ
り、コンクリートと鋼材を一体化したものであるから、
該異形高張力鋼材によってコンクリート部分に生じるヒ
ビ割れを抑制することができ、またヒビ割れが発生して
も該ヒビ割れ面の剪断伝達が常時荷重の下で所要の値を
確保するものとなる。
【0028】また、補強用鉄筋として降伏点強度が60
kgf/mm2 以上、160kgf/mm2 以下の異形
高張力鋼材を用いたものであるから、コンクリート層の
コンクリート部分と異形高張力鋼材との間における温度
変化に伴う膨張・収縮の差や、コンクリート部分の乾燥
収縮に起因して生じる力が異形高張力鋼材に加えられ、
さらにはコンクリート層の自重や鉄筋コンクリート層の
上にかかる荷重が異形高張力鋼材に加えられても、該異
形高張力鋼材が降伏して屈曲し、さらには破断するとい
ったことがほとんどなくなり、したがって例えば不同沈
下、および陥没によってコンクリート層の下に空洞が生
じても、該コンクリート層が十分な剛性を有しているこ
とから、コンクリート層に穴があくといった不都合を防
止することができる。
【0029】また、異形高張力鋼材の強度(降伏点強
度)が従来の補強用鉄筋に比べ高くしたがって同じ程度
の強度の構造を得る場合、コンクリート層の鉄筋比を従
来のものに比べ小さくすることができ、しかも異形高張
力鋼材の長さを十分に長くして用いることができこれに
より少なくとも該異形高張力鋼材の長さの範囲において
継手を無くすことができるようにしたものであるから、
従来の構造に比べコストの低減化、施工の迅速化を図る
ことができる。
【0030】請求項2記載の連続高張力鉄筋転圧コンク
リート舗装構造の施工方法は、配筋受けを設けることな
く第一層目のコンクリート層と第2層目のコンクリート
層との間に異形高張力鋼材を配するものであるから、配
筋受けを配設する作業を省略することができ、したがっ
て従来の連続鉄筋コンクリート舗装構造の施工方法に比
べ工期の短縮化や工費の低減化を図ることができる。ま
た、従来の補強用鉄筋に比べ強度(降伏点強度)が高い
異形高張力鋼材を用いるので、これを十分長尺に配する
ことができ、したがって少なくともこの長尺に配筋され
た範囲において連続施工することができ、また、この範
囲において異形高張力鋼材間に継手を施す必要がなくな
ることから、全体としても継手をほとんど無くすことが
でき、したがって継手に要する作業の手間をなくすとと
もに、継手のための異形高張力鋼材間のラップ分を不要
にすることができ、これにより工期の短縮化、工費の低
減化を一層図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の連続鉄筋コンクリート舗装構造の一実
施例を示す要部横断面図。
【図2】従来の連続鉄筋コンクリート舗装構造の一例を
示す要部横断面図。
【図3】従来の転圧コンクリート舗装構造の一例を示す
要部横断面図。
【符号の説明】
10 連続高張力鉄筋転圧コンクリート舗装構造 11 セメント処理路盤 12 コンクリート層 14 第一層目のコンクリート層 15 第二層目のコンクリート層 16 異形高張力鋼材 17 溝 18 付着用モルタル 19 モルタル層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 良一 栃木県宇都宮市東峰町3605−1 第2朝 日マンション205 (72)発明者 渡辺 夏也 東京都千代田区神田美土代町1番地 住 友大阪セメント株式会社内 (72)発明者 富田 六郎 埼玉県浦和市原山4−28−1−207 (72)発明者 阿部 紘一 神奈川県平塚市田村5893 高周波熱錬株 式会社湘南事業所内 (72)発明者 倉重 正義 神奈川県平塚市田村5893 高周波熱錬株 式会社湘南事業所内 (56)参考文献 特開 昭61−200204(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01C 7/14 E01C 11/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント処理路盤上にコンクリート層が
    設けられてなる転圧コンクリート舗装構造であって、前
    記コンクリート層が少なくともセメント処理路盤上に形
    成された第一層目のコンクリート層とこれの上に形成さ
    れた第二層目のコンクリート層とからなり、前記第一層
    目のコンクリート層の表層部に一定方向に複数列並列せ
    しめられた溝が形成され、該溝内に、降伏点強度が60
    kgf/mm2以上、160kgf/mm2以下の異形高
    張力鋼材が補強用鉄筋として配設されるとともに該溝内
    および第一層目のコンクリート層と第二層目のコンクリ
    ート層との間に付着用モルタルが充填されあるいは敷設
    されたことを特徴とする連続高張力鉄筋転圧コンクリー
    ト舗装構造。
  2. 【請求項2】 セメント処理路盤上に単位水量が少ない
    超硬練りコンクリートを打設し、次にこの打設コンクリ
    ートの表層部を転圧するとともに該表層部に複数の溝を
    一定方向に並列せしめて形成し、次いで該溝内に、それ
    ぞれ付着用モルタルを充填するとともに、降伏点強度が
    60kgf/mm2以上、160kgf/mm2以下の異
    形高張力鋼材を配設し、次いでこのコンクリート層の表
    面に付着用モルタルを敷設し、その後敷設した付着用モ
    ルタルの上に単位水量が少ない超硬練りコンクリートを
    打設してその表層部を転圧することを特徴とする連続高
    張力鉄筋転圧コンクリート舗装構造の施工方法。
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