JP3194534U - スライドファスナーの止具、及び止具を使用したスライドファスナー - Google Patents
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Abstract
【課題】新しい外観形状を有したスライドファスナーの止具とそれらを備えたスライドファスナーを提供する。【解決手段】上下に対向する上板7及び下板8と、上板及び下板の左右方向中間部を上下に連結する連結体9とを備え、下板は、連結体に連結する下板基部81Aであってその前面81Fを左右方向に一直線に連続する下側鉛直面とする下板基部と、下板基部の左右端部から上方へ突出する一対の下フランジ部82,82とを備え、上板は、連結体に連結する上板基部71であってその前面を上方から視て下側鉛直面の真上に位置する上側鉛直面とする上板基部と、上板基部の左右端部から下方へ突出する一対の上フランジ部73,73と、上板基部の上面に重なり合うと共に上側鉛直面よりも前方に突出する上壁部とを備えることを特徴とするスライドファスナーの止具。【選択図】図2
Description
本考案は、スライドファスナーを開くときに最後まで後退させたスライダーに衝突する止具、及びその止具を使用したスライドファスナーに関する。
スライドファスナーの一例としては、一対のテープの対向する側縁部に一対のエレメント列を固定し、一対のエレメント列の後側において一対のテープの後端部に跨って止具を固定してあるものが、存在する(特許文献1)。このスライドファスナーでは、各エレメント列は多数の独立したエレメントによって構成されている。そして最後方のエレメントの後面、スライダーの後面、及び止具の前面は、いずれも左右方向に平行な鉛直面に形成されている。
より詳しく言えば、止具は、上下に対向する上板及び下板と、上板及び下板の左右方向中間部を上下に連結する連結体とを備え、上板及び下板の前面を左右方向に平行な鉛直面であって、上方から視て上板の鉛直面の真下に下板の鉛直面が配置される構成となっている。また各エレメントは左右方向に平行に延びる棒状であり、その後面を鉛直面としている。このような鉛直面であることから、スライドファスナーを開くと、スライダーの後面は止具の前面に面接触して、スライダーの後退を阻止するようになる。
ところで前記したスライドファスナーの止具の外観は、上方から視ると、上板の形状によって発揮される。そして止具の外観のうち前側は、上板の前面形状により、左右方向に平行な形状になっている。そこで本考案者は、左右方向に平行な鉛直面以外の外観を前面から発揮する止具の開発に着手した。
本考案は、上記実情を考慮したもので、止具の外観を従来とは異なるようにすることを目的とする。
本考案のスライドファスナーの止具は、上下に対向する上板及び下板と、上板及び下板の左右方向中間部を上下に連結する連結体とを備える。そして下板は、連結体に連結する下板基部であってその前面を左右方向に一直線に連続する下側鉛直面とする下板基部と、下板基部の左右端部から上方へ突出する一対の下フランジ部とを備える。また上板は、連結体に連結する上板基部であってその前面を上方から視て前記下側鉛直面の真上に位置する上側鉛直面とする上板基部と、上板基部の左右端部から下方へ突出する一対の上フランジ部と、上板基部の上面に重なり合うと共に上側鉛直面よりも前方に突出する上壁部とを備える。
上板基部と下板基部とが対向する互いの対向面は、凹凸の有無を問わないが、テープに対する止具の取付強度を向上させるには次のようにすることが望ましい。
すなわち、上板基部と下板基部とが対向する互いの対向面の少なくとも一方には、突起部を備えることである。
すなわち、上板基部と下板基部とが対向する互いの対向面の少なくとも一方には、突起部を備えることである。
下板の前面は、下板基部の前面、つまり下側鉛直面のみで形成されていても良いが、このような止具の場合、下板の前面の最前方位置は、上板(上壁部)の前面の最前方位置よりも、後側となる。このような止具を用いたスライドファスナーにおいて、上翼板と下翼板の形状が同じスライダー(上方から視て上翼板と下翼板とがずれることなく重なり合うスライダー)に用いると、スライダーを最後まで後退させた際に、上翼板は上壁部に衝突するが、下翼板は下板に衝突しないことになり、スライダーが上下方向に対して傾くことになる。それを防ぐには次のようにすることが望ましい。
すなわち、下板は、下側鉛直面の左右端部から前方に最大突出寸法で突出する一対の張出部を備え、上壁部はその左右端部に、各張出部に対向する対向部分を備え、各対向部分は、上側鉛直面から前方に突出する最大突出寸法を、対向する張出部の最大突出寸法と等しくすることである。
すなわち、下板は、下側鉛直面の左右端部から前方に最大突出寸法で突出する一対の張出部を備え、上壁部はその左右端部に、各張出部に対向する対向部分を備え、各対向部分は、上側鉛直面から前方に突出する最大突出寸法を、対向する張出部の最大突出寸法と等しくすることである。
止具は、スライドファスナーを構成する一対のファスナーストリンガーに取り付けてあるか否かは問わない。そして止具は、上板と下板とを別体とするか、連結体を介して一体とするものかも問わない。ただし止具の取付けの容易さを考慮すれば、次のようにすることが望ましい。
すなわち、上板と下板と連結体とは一体である。そして下板は、連結体から左右方向に各々延びると共に上板へ向けて変形可能な塑性を有する一対の下脚部を備えるものとする。
すなわち、上板と下板と連結体とは一体である。そして下板は、連結体から左右方向に各々延びると共に上板へ向けて変形可能な塑性を有する一対の下脚部を備えるものとする。
上板と下板と連結体とを一体とした止具は、上フランジ部の下面及び下フランジ部の上面が、傾斜しているか否かを問わないが、対向する上フランジ部と下フランジ部の間からテープを連結体側へ挿入し易くするには次のようにすることが望ましい。
すなわち、各上フランジの下面は、連結体から左右方向に遠ざかるにつれて上昇する斜面であり、各下フランジの上面は、連結体から左右方向に遠ざかるにつれて下降する斜面にすることである。
すなわち、各上フランジの下面は、連結体から左右方向に遠ざかるにつれて上昇する斜面であり、各下フランジの上面は、連結体から左右方向に遠ざかるにつれて下降する斜面にすることである。
上板と下板と連結体とを一体とした止具は、連結体の左右方向の厚み寸法については問わないが、下板を変形させ易くして、止具をテープに固定し易くするには次のようにすることが望ましい。
すなわち、連結体の左右側面の下板側には前後方向全長に亘る凹部が形成されていることである。
すなわち、連結体の左右側面の下板側には前後方向全長に亘る凹部が形成されていることである。
前記した止具を用いる本考案のスライドファスナーは、独立した複数のエレメントにより構成されると共にエレメント同士が噛合及び分離する一対のエレメント列、前後に延長する一対のテープであって互いに対向する側縁部に一対のエレメント列が固定された一対のテープを含む一対のファスナーストリンガーと、一対のエレメント列の上下に対向する上翼板及び下翼板、上翼板及び下翼板を一対のエレメント列の間で連結する連結柱、下翼板の左右端部から上方に突出する下鍔部を含むスライダーであって前後に摺動可能なスライダーと、一対のテープの後端部に跨って固定される止具とを備える。そして本考案のスライドファスナーは、最後方のエレメントの後面を左右方向に平行な鉛直面とすると共に、最後方のエレメントの上方に前記止具の上壁部を配置させ、止具の上壁部の前面とスライダーの上翼板の後面とは、互いに面接触する部分を備えている。
前記した止具の中には、「下板は、下側鉛直面の左右端部から前方に最大突出寸法で突出する一対の張出部を備え、上壁部はその左右端部に、各張出部に対向する対向部分を備え、各対向部分は、上側鉛直面から前方に突出する最大突出寸法を、対向する張出部の最大突出寸法と等しくするもの」が存在する。この止具を用いるスライドファスナーの一例としては、前記した本考案のスライドファスナーの構成をさらに限定したものとして、次のものが存在する。
すなわち、止具の一対の張出部を、噛合した状態の一対の前記エレメント列よりも左右方向の外側に配置してあるものである。
すなわち、止具の一対の張出部を、噛合した状態の一対の前記エレメント列よりも左右方向の外側に配置してあるものである。
本考案の止具によれば、上方から視た際に上壁部がその突出部分において上板基部の前面を覆うので、上壁部の形状が止具の外観の一部を形成することになる。そして止具を側方斜め上方から視ると、上壁部が上板基部よりも前方に突出していることが視認されることから、新たな外観を提供することができる。
さらに止具の構成を、上板基部と下板基部とが対向する互いの対向面の少なくとも一方には、突起部を備える構成とすれば、テープに対する止具の取付強度を向上させることができる。
また止具の構成を、下側鉛直面の左右端部から前方に最大突出寸法で突出する一対の張出部を下板は備えるものとし、各張出部に対向する対向部分を上壁部の左右端部に備えるものとし、各対向部分は上側鉛直面から前方に突出する最大突出寸法を、対向する張出部の最大突出寸法と等しくした構成とすれば、この止具と、上方から視て上翼板と下翼板とがずれることなく重なり合うスライダーとを用いてスライドファスナーを形成した場合、スライダーを最後まで後退させた際に、スライダーの上側では上翼板が上壁部に衝突し、スライダーの下側では一対の下鍔部が一対の張出部に衝突するので、スライダーが上下方向に対して傾くことを防止できる。
また上板と下板と連結体とを一体とした止具によれば、下板が連結体から左右方向に各々延びると共に上板へ向けて変形可能な塑性を有する一対の下脚部を備えるものしてあるので、一対の下脚部を上方へ変形させることにより、一対のファスナーストリンガーのテープを上フランジ部と下フランジ部とで挟むようにして、止具を容易に取り付けることができる。
さらに上板と下板と連結体とを一体とした止具の構成を、連結体から左右方向に遠ざかるにつれて、各上フランジ部の下面を上昇する斜面に、各下フランジ部の上面を下降する斜面にする構成とすれば、各斜面がテープを連結体側へ案内するため、対向する上フランジ部と下フランジ部の間からテープが連結体側へ挿入し易くなる。
また上板と下板と連結体とを一体とした止具の構成を、連結体の左右側面の下板側には前後方向全長に亘る凹部が形成されている構成とすれば、一対の下脚部が変形させ易くなり、止具をテープに固定し易くなる。
また本考案のスライドファスナーによれば、止具の上壁部が、最後方のエレメントの上方に配置しているので、上方から視て最後方のエレメントは少なくとも一部が隠れていることになり、新たな外観を提供することができる。また上壁部の前面とスライダーの上翼板の後面とが互いに面接触する部分を備えているので、スライダーを最後まで後退させたときに、上壁部と上翼板の間には隙間が形成され難くなる。
さらにスライドファスナーの構成のうち、止具の一対の張出部を、噛合した状態の一対の前記エレメント列よりも左右方向の外側に配置してあるものであれば、最後までスライダーを後退させたときに、スライダーの一対の下鍔部が一対の張出部に衝突するので、スライダーが上下方向に傾き難くなる効果が得られる。従って下板の厚み寸法を小さくしても、同じ効果が得られることから、止具を製造するのに必要な材料の量を減らすことができる。
本考案の第1実施形態のスライドファスナー1は図1に示すように、対向する一対のファスナーストリンガー2,2と、一対のファスナーストリンガー2,2の対向する側縁部に沿って摺動可能なスライダー5と、一対のファスナーストリンガー2,2の後端部同士を繋ぐ止具6とを備える。
以後の方向性を説明するに際して、前側とは、図1の上側であって、スライダー5が一対のファスナーストリンガー2,2を閉じる方向であって、後側とは、図1の下側であって、スライダー5が一対のファスナーストリンガー2,2を開く方向である。また、前後方向(長手方向)と直交し且つ一対のファスナーストリンガー2,2を対向させる方向を左右方向(幅方向)、前後方向及び左右方向に直交する方向を上下方向とする。左側とは、図1の左側であって、右側とは、図1の右側である。上側とは、図1の紙面に対して直交する方向、すなわち前後方向及び左右方向に直交する方向のうち手前側であって、下側とは、図1の紙面に対して直交する方向のうち奥側である。
一対のファスナーストリンガー2,2は、前後に延長すると共に左右に対向して並べる一対のテープ3,3と、一対のテープ3,3における対向する左右の側縁部に沿って固定された一対のエレメント列4,4と、スライダー5の摺動範囲の後方に隣接する位置においてスライダー5の後退限界位置を定める止具6とを備えている。
各テープ3は、前後に長い帯状であって、それゆえ前後方向を長手方向とする。また各テープ3の厚み方向は上下方向となる。また各テープ3は、その左右の側縁部のうち対向する側縁部に、他方よりも厚みの厚い芯部3aを備えている。
各エレメント列4は図1、図7に示すように、テープ3の対向する側縁部に沿って前後に間隔をあけて配列された多数のエレメント41によって形成される。多数のエレメント41はそれぞれ独立しており、各エレメント41は芯部3aに対して固定されている。一対のファスナーストリンガー2,2を閉じる為にスライダー5を前方へ移動させると、一対のエレメント列4,4のエレメント41同士が噛合し、その噛合したエレメント41同士がスライダー5の後側から出る。また一対のファスナーストリンガー2,2を開く為にスライダー5を後方へ移動させると、一対のエレメント列4,4のエレメント41同士が左右に分離し、その分離したエレメント41同士がスライダー5の前側から出て、最終的にはスライダー5が止具6に衝突することによって、スライダー5の更なる後方への移動が阻止される。
各エレメント41は、左右方向に延長しており、延長する左右方向の一方部分を芯部3aへの固定部42とし、延長方向の他方部分を噛合頭部43とする。図示の例では、固定部42及び噛合頭部43の後面41Bは、左右方向に一直線に連続する平行な鉛直面であり、従ってエレメント41の後面は、左右方向に平行な鉛直面である。また固定部42はその前面を、左右方向に平行な鉛直面とするのに対し、噛合頭部43は固定部42の前面よりも前方に突出する凸部43aを備えている。また別のエレメント41の凸部43aを噛合させる為に、噛合頭部43の後面は、前方への凹み(図示略)が形成されている。このようにエレメント41の後面41Bは、凹みを備えているが、左右方向に平行な鉛直面であることに変わりは無い。
スライダー5は図1、図7に示すように、一対のエレメント列4,4に係合すると共に前後に移動可能なスライダー胴体5aと、スライダー胴体5aに対して揺動可能に連結される引手5bとを備える。
スライダー胴体5aは、上下に対向する上翼板51及び下翼板52と、上翼板51及び下翼板52の間を互いの前部における左右方向の中間部において連結する連結柱(図示略)と、上翼板51の上面における上方に突出する引手保持体53と、上翼板51及び下翼板52の左右端部から上翼板51及び下翼板52の間を狭める方向に突出する上鍔部及び下鍔部(いずれも図示略)とを備える。そして上翼板51と下翼板52の間には一対のエレメント列4,4を通すエレメント通路(図示略)が、前後方向に貫通して形成されている。また上下に対向する上鍔部と下鍔部の間には、テープ3を通すテープ挿通路(図示略)が形成され、この間隔はエレメント4の厚み寸法(上下寸法)よりも小さく形成されている。
また上翼板51と下翼板52は同一形状であって、上下方向に視てずれることなく重なり合う状態で対向している。また上翼板51と下翼板52はその後面51B、52Bが図示の例では鉛直面であって、上方から視ると左右対称形状、詳しくは左右方向中間部が最も後方に突出する円弧状である。
第1実施形態の止具6は図2〜図4、図7に示すように、左右対称形状であって、上下に対向すると共にテープ3を挟む為の上板7及び下板8と、上板7及び下板8の左右方向中間部をその前後方向全長亘って上下に連結する連結体9とを備える。また止具6は、上板7と下板8と連結体9とを一体とするもので、塑性を有しており、テープ3に対して取り付けられる際に加締められる(外力によって変形する)もので、具体的な一例としては、ダイカストにより製造された亜鉛製である。
上板7は、厚み方向を上下方向とする板状であって、左右方向に延長する上板基部71と、上板基部71の左右端部から下方へ突出する一対の上フランジ部73,73と、上板基部71の上に重なり合うと共に上板基部71よりも前方に突出する上壁部72と、上板基部71の下面から突出する突起部74を備える。
上板基部71は、板状であって、図示の例では上方から視て矩形状となっている。また上板基部71はその前面71Fを、左右に平行な鉛直面(以下、「上側鉛直面」とも言う。)とするものである。上板基部71の下面は、左右方向中間部を連結体への接合部とし、左右端部を上フランジ部への接合部とし、一対の上フランジ部73,73と連結体9(両方の接合部)の間を下方に露出する部分としている。この露出する部分は、各上フランジ部73に近い側の面を水平面とし、連結体9に近い側の面を連結体9から水平面に近づくにつれて徐々に上昇する斜面としてある。
上壁部72は、板状であって、上板基部71の前面71Fよりも前方に突出する上壁本体部72aと、上壁本体部72aを上板基部71に接合する上壁接合部72bとから構成される。
上壁接合部72bは図示の例では、上方から視て上板基部71と同じ矩形状、つまり上板基部71の上面全体を覆う形状になっている。
上壁本体部72aは上壁接合部72bの前端における左右方向全長に亘って形成され、その前面72Fを、スライダー5の上翼板51の後面51B形状に対応させて、鉛直面にすると共に、左右方向に非平行な形状であって円弧状に窪む形状(左右方向中央部が最も後側に凹む円弧状)としてある。また上壁本体部72aは、その円弧状に窪む形状であるがゆえに、左右端部が左右方向中間部よりも前方に突出しており、左右端部には、上板基部71の前面から前方へ突出する最大突出寸法72Lとする部分が存在する。
上壁接合部72bは図示の例では、上方から視て上板基部71と同じ矩形状、つまり上板基部71の上面全体を覆う形状になっている。
上壁本体部72aは上壁接合部72bの前端における左右方向全長に亘って形成され、その前面72Fを、スライダー5の上翼板51の後面51B形状に対応させて、鉛直面にすると共に、左右方向に非平行な形状であって円弧状に窪む形状(左右方向中央部が最も後側に凹む円弧状)としてある。また上壁本体部72aは、その円弧状に窪む形状であるがゆえに、左右端部が左右方向中間部よりも前方に突出しており、左右端部には、上板基部71の前面から前方へ突出する最大突出寸法72Lとする部分が存在する。
上フランジ部73は、上板基部71の左右端部における前後方向の全長に亘って形成され、その下面73Sを斜面とするものである。より具体的に言えば、例えば右側の上フランジ部73の下面73Sは、右側へ向かうにつれて上昇する斜面である。従って左右の上フランジ部73,73の下面73S,73sは、連結体9から左右方向に離れるにつれて上昇する斜面である。
突起部74は、上板基部71の下面においてその前後方向の一部において左右に間隔をあけて形成されている。
下板8は、厚み方向を上下方向とする板状であって、下方から視て上板7の上板基部71と同形状、つまり矩形状となっている。また下板8は、左右方向に延長する下板基部81Aと、下板基部81Aの左右端部から上方へ突出する一対の下フランジ部82,82と、下板基部81Aの左右端部から前方に突出する一対の張出部83,83と、下板基部81Aの上面から突出する突起部84,84とを備える。
下板基部81Aは、連結体9から左及び右方向に各々延びる一対の下脚部81,81とから構成される。各下脚部81は、テープ3に取り付ける前の状態では、連結体9から左右方向(左又は右)に離れるにつれて僅かに下方に向かう板形状である。また各下脚部81の前面81Fは、左右方向に平行な鉛直面である。従って一対の下脚部81,81の互いの前面81F,81Fは、左右方向に一直線に連続する鉛直面(以下、「下側鉛直面」とも言う。)となる。そして一対の下脚部81,81の下側鉛直面81F,81Fは、上方から視て、上板7の上側鉛直面71Fの真下に位置するものとなる。なお各下脚部81は、上下方向の厚みを上板7よりも薄く且つ加締め変形(上板7へ向けて塑性変形)可能とし、それによって一対の上フランジ部73,73と一対の下フランジ部82,82との上下方向の間隔を接近可能に設けてある。また各下脚部81は、下フランジ部82が突出する基になるものである。
下フランジ部82は、一対の下脚部81,81の左右端部における前後方向の全長に亘って形成され、その上面を斜面とするものである。より具体的には、例えば右側の下フランジ部82の上面82Sは、右側へ向かうにつれて下降する斜面である。従って左右の下フランジ部82,82の上面82S,82Sは、連結体9から左右方向に離れるにつれて下降する斜面である。また対向する下フランジ部82と上フランジ部73との上下間隔は、芯部3aの最大厚み寸法(上下方向の寸法)よりも短く形成されている。
各張出部83は、一対の下脚部81,81(下側鉛直面81F,81F)の左右端部から前方に突出しており、下側鉛直面81Fから前方に突出する最大突出寸法を83Lとする。また各張出部83の上側には上壁部72(上壁本体部72a)の左右端部が対向しており、この左右端部(対向部分)は、前記したように、上板基部71の前面71Fから前方へ突出する最大突出寸法72Lとする部分が存在する。そして互いの最大突出寸法83L、72Lを同じ寸法としてある。
また一対の張出部83,83の左右方向の間隔(最小間隔)W1は、噛合状態の一対のエレメント列4,4の左右幅(最大幅)W2よりも僅かに大きく形成されている。ちなみに一対の張出部83,83の左右方向の対向面は、後方に向かうにつれて左右方向内側へ向かうように傾斜が付いており、それ故、一対の張出部83,83の後端における左右方向の間隔W1が最小間隔となる。
また一対の張出部83,83の左右方向の間隔(最小間隔)W1は、噛合状態の一対のエレメント列4,4の左右幅(最大幅)W2よりも僅かに大きく形成されている。ちなみに一対の張出部83,83の左右方向の対向面は、後方に向かうにつれて左右方向内側へ向かうように傾斜が付いており、それ故、一対の張出部83,83の後端における左右方向の間隔W1が最小間隔となる。
突起部84は、各下脚部81の上面においてその前後方向の一部において左右に間隔をあけて形成されている。
連結体9は、上板7及び下板8と一体に形成されており、その左右側面の下板8側には前後方向全長に亘る凹部9aが形成されている。凹部9aは、その上面が左右方向に平行な面となっている。従って、連結体9の左右側面はその下板側が段差状に凹んだ形状になっている。言い換えれば、連結体9の左右方向の厚み寸法は、前後方向全長に亘って上板7側に比べて下板8側が段状に薄くなっている。
上記した第1実施形態の止具6は次の(1)〜(4)の手順で一対のファスナーストリンガー2,2に取り付ける。
(1)図5(a)に示すように、一対のテープ3,3の後端部同士を左右に離れるように広げ、一対の芯部3a,3aの間に止具6を配置する。そして止具6の左右において、対向する上フランジ部73と下フランジ部82の間の空間へ向かって、芯部3aを挿入する。芯部3aが連結体9側へ近づくにつれて、上フランジ部73の斜面73Sと下フランジ部82の斜面82Sによって芯部3aは連結体9側へ案内されるため、連結体9側へ挿入する力が軽い力で済み、芯部3a(テープ3)を連結体9側へ挿入し易くなる。また、上フランジ部73の斜面73Sと、下フランジ部82の斜面82Sとの間隔が連結体9側に向かって徐々に上下方向に小さくなるため、上フランジ部73と下フランジ部82を通過して連結体9側に案内された芯部3a(テープ3)に左右方向の横引き力が加わった際、上フランジ部73と下フランジ部82が芯部3a(テープ3)に接触し、芯部3a(テープ3)から止具6が外れにくくなる。
(2)次に一対の芯部3a,3aが挿入された止具6を前方へ押し込み、止具6を最後方のエレメント41に衝突させる。そうすると図7(b)に示すように、一対の張出部83,83の左右方向の間隔W1を、噛合状態の一対のエレメント列4,4の左右幅W2よりも僅かに大きく形成してあるので、一対の張出部83,83の間に最後方のエレメント41が入り込むことになる。つまり一対の張出部83,83は、噛合状態の一対のエレメント列4,4よりも左右方向の外側に配置される状態になる。そしてエレメント41の後面41B(左右方向に平行な鉛直面)に対して、止具6のうち上板基部71の前面71F及び一対の下脚部81,81の前面81F,81Fが衝突し、止具6のこれら前面71F,81Fが左右方向に平行な向きに定められる。
(3)その後、上フランジ部73と下フランジ部82でテープ3を挟むように、上板7の左右端部と下板8(一対の下脚部81,81)の左右端部とに、互いの上下間隔が狭くなるように外力を加える。このとき、連結体9の凹部9aの効果によって、軽い外力を加えるだけで、一対の下脚部81,81が塑性変形するので、止具6をテープ3に固定し易い。
(4)最終的には図5(b)に示すように、止具6はその左右において、上フランジ部73と下フランジ部82でテープ3を挟むことによって、一対のテープ3,3の後端部に跨って固定される。またテープ3(芯部3a)は幾分伸び縮みする弾性を有しているので、止具6を塑性変形させたときの外力により、止具6の上板基部71と一対の下脚部81,81の前面81F,81Fと最後方のエレメント41の後面41Bとは面接触するか、少しの隙間を介して対向する状態になる。なお止具6の上下の突起部74,84が芯部3aに食い込む形となり、テープ3に対する止具6の取付強度が向上することになる。
(1)図5(a)に示すように、一対のテープ3,3の後端部同士を左右に離れるように広げ、一対の芯部3a,3aの間に止具6を配置する。そして止具6の左右において、対向する上フランジ部73と下フランジ部82の間の空間へ向かって、芯部3aを挿入する。芯部3aが連結体9側へ近づくにつれて、上フランジ部73の斜面73Sと下フランジ部82の斜面82Sによって芯部3aは連結体9側へ案内されるため、連結体9側へ挿入する力が軽い力で済み、芯部3a(テープ3)を連結体9側へ挿入し易くなる。また、上フランジ部73の斜面73Sと、下フランジ部82の斜面82Sとの間隔が連結体9側に向かって徐々に上下方向に小さくなるため、上フランジ部73と下フランジ部82を通過して連結体9側に案内された芯部3a(テープ3)に左右方向の横引き力が加わった際、上フランジ部73と下フランジ部82が芯部3a(テープ3)に接触し、芯部3a(テープ3)から止具6が外れにくくなる。
(2)次に一対の芯部3a,3aが挿入された止具6を前方へ押し込み、止具6を最後方のエレメント41に衝突させる。そうすると図7(b)に示すように、一対の張出部83,83の左右方向の間隔W1を、噛合状態の一対のエレメント列4,4の左右幅W2よりも僅かに大きく形成してあるので、一対の張出部83,83の間に最後方のエレメント41が入り込むことになる。つまり一対の張出部83,83は、噛合状態の一対のエレメント列4,4よりも左右方向の外側に配置される状態になる。そしてエレメント41の後面41B(左右方向に平行な鉛直面)に対して、止具6のうち上板基部71の前面71F及び一対の下脚部81,81の前面81F,81Fが衝突し、止具6のこれら前面71F,81Fが左右方向に平行な向きに定められる。
(3)その後、上フランジ部73と下フランジ部82でテープ3を挟むように、上板7の左右端部と下板8(一対の下脚部81,81)の左右端部とに、互いの上下間隔が狭くなるように外力を加える。このとき、連結体9の凹部9aの効果によって、軽い外力を加えるだけで、一対の下脚部81,81が塑性変形するので、止具6をテープ3に固定し易い。
(4)最終的には図5(b)に示すように、止具6はその左右において、上フランジ部73と下フランジ部82でテープ3を挟むことによって、一対のテープ3,3の後端部に跨って固定される。またテープ3(芯部3a)は幾分伸び縮みする弾性を有しているので、止具6を塑性変形させたときの外力により、止具6の上板基部71と一対の下脚部81,81の前面81F,81Fと最後方のエレメント41の後面41Bとは面接触するか、少しの隙間を介して対向する状態になる。なお止具6の上下の突起部74,84が芯部3aに食い込む形となり、テープ3に対する止具6の取付強度が向上することになる。
第1実施形態のスライドファスナー1は、このようにして止具6を取り付けたことから、止具6の上壁部72(上壁本体部72a)は、最後方のエレメント41の上方に位置することになり、上方から視ると、図1に示すように最後方のエレメント41は後部が見えない状態になる。そして上壁部72がその上壁本体部72aにおいて上板基部71の前面71Fを覆うので、上壁部72の形状が上方から視た止具6の外観を形成することになる。一方、図6に示すように、止具6を側方斜め上方から視ると、上壁部72(上壁本体部72a)が上板基部71よりも前方に突出していることが視認される。このように上方及び側方から視ても止具6の外観は今までとは異なる新たなものである。
また第1実施形態のスライドファスナー1は、図7(a)に示すように、スライダー5を最後まで後退させると、テープ3よりも上側においては、スライダー5の上翼板51の後面51Bと、止具6の上壁部72の前面72Fとが左右方向の略全長に亘って面接触する状態となり、上翼板51と上壁部72との間には隙間が殆どない状態になる。また図7(b)に示すように、スライダー5を最後まで後退させると、テープ3よりも下側においては、スライダー5の下翼板52の左右の下鍔部(図示略)が一対の張出部83,83に衝突する。つまり、スライダー5の後部と止具6の前部とは上下において衝突することになる。これは、前述したように第1実施形態のスライドファスナー1は、一対の張出部83,83の最大突出寸法83Lと、上壁部72(上壁本体部72a)の左右端部の最大突出寸法72Lとが同じ寸法の止具6を用い、しかも上方から視て上翼板51と下翼板52とがずれることなく重なり合うスライダー5を用いた為である。そしてスライダー5の後部と止具6の前部とが上下において衝突したことから、スライダー5が上下方向に対して傾くことを防止できる。なお一対の張出部83,83がスライダー5の下鍔部に衝突することから、下板8の厚み寸法を小さくしても、同じ効果が得られる。よって下板8の厚み寸法を小さくして止具6を製造するのに必要な材料の量を減らすことができる。
本考案の第1実施形態のスライドファスナー1に対する第1の変形例としては、スライダー5の後面形状と止具6の前面形状とを、第1実施形態と相違させたものがある。
例えば第1の変形例は図8に示すように上方から視て、スライダー5の上翼板51の後面51Bを波形状とし、止具6の上板7の上壁部72の前面72Fを上翼板51の後面51Bと同じ波形状としたものである。ちなみに波形状とは、前後方向に起伏のある形状である。
また第2の変形例は図9に示すように上方から視て、スライダー5の上翼板51の後面51BをV字形状とし、止具6の上板7の上壁部72の前面72Fを同じV字形状としたものである。詳しくは、上壁部72の前面72FのV字形状は、左右方向中間部が最も後方に凹む形状である。そして上方から視て、上板基部71の前面71F(左右に平行な鉛直面)に対して、上壁部72のV字形状の左右側部は前方に突出し、上壁部72のV字形状の左右方向中間部は後方に凹んでいる。
本考案の第1実施形態のスライドファスナー1に対する第3の変形例としては、スライダー5の形状を同一にしながら、止具6の前面形状を第1実施形態と相違させたものがある。
例えば図10に示す第3の変形例の止具6は、突起部84を各下脚部81の上面においてその前後方向の全長において形成したものである。また突起部84は、各下脚部81の左右に間隔をあけて複数本並列して形成されている。このようにすれば、テープ3,3に対する止具6の取付強度を向上させることができ、一対のファスナーストリンガー2,2に左右方向への横引き力が加わっても、止具6が外れ難くなる。また第3の変形例の止具6は、第1実施形態の止具6を構成する一対の張出部83,83を有しない。従って一対の下脚部81,81と一対の下フランジ部82,82の前面は、下板8の前面であり、左右方向に平行な鉛直面となっている。
上記した第1実施形態の止具6は上板7と下板8とが連結体9を介して一体となった一体物であったが、本考案のスライドファスナー1において止具6は、上板7と下板8とを別体とした実施形態であっても良い。たとえば図11、図12に示すように第2実施形態の止具6は、上板7及び連結体9が一体となった上部材11、下板8を別体として備え、上部材11及び下板8の他に、下板8と連結体9とを固定する係止部12及び被係止部13を備えるものである。そして第2実施形態の止具6は、上部材11と下板8とを上下方向に接近させてから、係止部12と被係止部13とを連結することによって、上部材11と下板8とを一体化する点において、第1実施形態の止具6と相違する。
下板8は、一対の下脚部81,81が一枚の水平な板状となった下板基部81Aと、下板基部81Aの左右端部から上方へ突出する一対の下フランジ部82,82と、下板基部81Aの左右端部から前方に突出する一対の張出部83,83とを備えている。ちなみに一対の下フランジ部82,82は、その上面を水平面としてある。また下板8には第1実施形態の突起部84が存在しない。下板基部81Aは、前記したように水平な板状であり、その上面の幅方向の中央部には、下方に窪む溝部85が前後方向の全長に亘って形成される。そして溝部85に収容される関係上、連結体9の下端部は溝部85よりも僅かに幅寸法を小さくしてある。
また溝部85には下板基部81Aの厚み方向に貫通する貫通穴としての被係止部13が前後に間隔をあけて複数形成される。ちなみに各被係止部13は丸穴としてある。
上部材11の連結体9の下面には下方に突出する係止部12が形成される。係止部12は、連結体9の下面において、被係止部13に対応させて前後に間隔をあけて複数本突出している。なお各係止部12は、円柱形状であり、被係止部13よりも僅かに直径を小さくすると共に、上下寸法を被係止部13の上下寸法よりも長くしてある。
上記した第2実施形態の止具6は、以下の手順で一対のファスナーストリンガー2,2に取り付ける。
まず図12(a)に示すように、一対のテープ3,3の後端部同士を左右に離れるように広げ、下板8を一対のテープ3,3の下側に配置し、上部材11を一対のテープ3,3の上側に配置する。より詳しくは一対の芯部3a,3aの幅方向の外側に下板8の一対の下フランジ部82,82が配置されるようにし、一対の芯部3a,3aの幅方向の外側に一対の上フランジ部73,73が配置されるようにし、一対の芯部3a,3aの間に連結体9が配置されるようにする。これによって上部材11と下板8とは左右方向においてほぼ対向するようになる。そして上板7の上板基部の71の前面71F及び下板8の一対の下脚部81,81の前面81F,81Fを、最後方のエレメント41の後面に軽く押し当てて、一対のファスナーストリンガー2,2に対して止具6を前後方向に位置決めする。
そして図12(b)に示すように上部材11と下板8を一対の芯部3a,3aに対して接近させるようにすると、連結体9の各係止部12が対応する被係止部13に挿入されると共に、一対の上フランジ部73,73と一対の下フランジ部82,82との間隔が狭まる。そのままの状態で、被係止部13から突出する係止部12の先部を加締める(潰す)ことによって、上部材11と下板8とは連結される。また止具6は、その左右において上フランジ部73と下フランジ部82でテープ3を挟むことなり、また止具6は一対のテープ3,3の後端部に跨って固定される。
まず図12(a)に示すように、一対のテープ3,3の後端部同士を左右に離れるように広げ、下板8を一対のテープ3,3の下側に配置し、上部材11を一対のテープ3,3の上側に配置する。より詳しくは一対の芯部3a,3aの幅方向の外側に下板8の一対の下フランジ部82,82が配置されるようにし、一対の芯部3a,3aの幅方向の外側に一対の上フランジ部73,73が配置されるようにし、一対の芯部3a,3aの間に連結体9が配置されるようにする。これによって上部材11と下板8とは左右方向においてほぼ対向するようになる。そして上板7の上板基部の71の前面71F及び下板8の一対の下脚部81,81の前面81F,81Fを、最後方のエレメント41の後面に軽く押し当てて、一対のファスナーストリンガー2,2に対して止具6を前後方向に位置決めする。
そして図12(b)に示すように上部材11と下板8を一対の芯部3a,3aに対して接近させるようにすると、連結体9の各係止部12が対応する被係止部13に挿入されると共に、一対の上フランジ部73,73と一対の下フランジ部82,82との間隔が狭まる。そのままの状態で、被係止部13から突出する係止部12の先部を加締める(潰す)ことによって、上部材11と下板8とは連結される。また止具6は、その左右において上フランジ部73と下フランジ部82でテープ3を挟むことなり、また止具6は一対のテープ3,3の後端部に跨って固定される。
本考案は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。例えば、前記実施形態での止具6の上壁接合部72bは、上方から視て上板基部71と同じ矩形状、つまり上板基部71の上面全体を覆う形状になっていたが、本考案はこれに限らず、上壁本体部72aを上板基部71に接合することのできる形状であれば良く、上方から視て上板基部71の前部にのみ形成される形状、つまり上板基部71の一部のみを覆う形状になっていても良い。
また第2実施形態の止具6は、係止部12と連結体9とを一体として備えるものであったが、これに限らず本考案の止具6は、係止部12と連結体9とを別体として備えるものであっても良い。より具体的には係止部12は、例えばボルトや、スナップ式に固定する凸状物であるものとし、連結体9には係止部12を取り付ける取付部を備えるものとし、その取付部は例えばボルトの雄ネジ部が嵌まる雌ネジ部や、凸状物が嵌まる凹状物であるものとする。
1 スライドファスナー
2 ファスナーストリンガー
3 テープ
3a 芯部
4 エレメント列
W2 エレメント列の左右幅
41 エレメント
41B 後面
42 固定部
43 噛合頭部
43a 凸部
5 スライダー
5a スライダー胴体
51 上翼板
51B 後面
52 下翼板
52B 後面
53 引手保持体
5b 引手
6 止具
7 上板
71 上板基部
71F 前面
72 上壁部
72F 前面
72L 最大突出寸法
72a 上壁本体部
72b 上壁接合部
73 上フランジ部
73S 下面(斜面)
74 突起部
8 下板
81 下脚部
81A 下板基部
81F 前面
82 下フランジ部
82S 上面(斜面)
83 張出部
83L 最大突出寸法
W1 左右方向の間隔
84 突起部
85 溝部
9 連結体
9a 凹部
11 上部材
12 係止部
13 被係止部
2 ファスナーストリンガー
3 テープ
3a 芯部
4 エレメント列
W2 エレメント列の左右幅
41 エレメント
41B 後面
42 固定部
43 噛合頭部
43a 凸部
5 スライダー
5a スライダー胴体
51 上翼板
51B 後面
52 下翼板
52B 後面
53 引手保持体
5b 引手
6 止具
7 上板
71 上板基部
71F 前面
72 上壁部
72F 前面
72L 最大突出寸法
72a 上壁本体部
72b 上壁接合部
73 上フランジ部
73S 下面(斜面)
74 突起部
8 下板
81 下脚部
81A 下板基部
81F 前面
82 下フランジ部
82S 上面(斜面)
83 張出部
83L 最大突出寸法
W1 左右方向の間隔
84 突起部
85 溝部
9 連結体
9a 凹部
11 上部材
12 係止部
13 被係止部
Claims (8)
- 上下に対向する上板(7)及び下板(8)と、前記上板(7)及び前記下板(8)の左右方向中間部を上下に連結する連結体(9)とを備え、
前記下板(8)は、前記連結体(9)に連結する下板基部(81A)であってその前面(81F)を左右方向に一直線に連続する下側鉛直面とする前記下板基部(81A)と、前記下板基部(81A)の左右端部から上方へ突出する一対の下フランジ部(82,82)とを備え、
前記上板(7)は、前記連結体(9)に連結する上板基部(71)であってその前面(71F)を上方から視て前記下側鉛直面の真上に位置する上側鉛直面とする前記上板基部(71)と、前記上板基部(71)の左右端部から下方へ突出する一対の上フランジ部(73,73)と、前記上板基部(71)の上面に重なり合うと共に前記上側鉛直面よりも前方に突出する上壁部(72)とを備えることを特徴とするスライドファスナーの止具。 - 前記上板基部(71)と前記下板基部(81A)とが対向する互いの対向面の少なくとも一方には、突起部(74,84)を備えることを特徴とする請求項1記載のスライドファスナーの止具。
- 前記下板(8)は、前記下側鉛直面の左右端部から前方に最大突出寸法(83L)で突出する一対の張出部(83,83)を備え、
前記上壁部(72)はその左右端部に、各前記張出部(83)に対向する対向部分を備え、
各前記対向部分は、前記上側鉛直面から前方に突出する最大突出寸法(72L)を、対向する前記張出部(83)の前記最大突出寸法(83L)と等しくしてあることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライドファスナーの止具。 - 前記上板(7)と前記下板(8)と前記連結体(9)とは一体であり、
前記下板基部(81A)は、前記連結体(9)から左右方向に各々延びると共に前記上板(7)へ向けて変形可能な塑性を有する一対の下脚部(81,81)を備えることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のスライドファスナーの止具。 - 各前記上フランジ部(73)の下面(73S)は、前記連結体(9)から左右方向に遠ざかるにつれて上昇する斜面であり、
各前記下フランジ部(82)の上面(82S)は、前記連結体(9)から左右方向に遠ざかるにつれて下降する斜面であることを特徴とする請求項4に記載のスライドファスナーの止具。 - 前記連結体(9)の左右側面の下板(8)側には前後方向全長に亘る凹部(9a)が形成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のスライドファスナーの止具。
- 独立した複数のエレメント(41)により構成されると共に前記エレメント(41)同士が噛合及び分離する一対のエレメント列(4,4)、前後に延長する一対のテープ(3,3)であって互いに対向する側縁部に一対の前記エレメント列(4,4)が固定された一対の前記テープ(3,3)を含む一対のファスナーストリンガー(2,2)と、
一対の前記エレメント列(4,4)の上下に対向する上翼板(51)及び下翼板(52)、前記上翼板(51)及び前記下翼板(52)を一対の前記エレメント列(4,4)の間で連結する連結柱、前記下翼板(52)の左右端部から上方に突出する下鍔部を含むスライダー(5)であって前後に摺動可能な前記スライダー(5)と、
一対の前記テープ(3,3)の後端部に跨って固定される請求項1〜6のいずれかに記載の止具(6)とを備え、
最後方の前記エレメント(41)の後面(41B)を左右方向に平行な鉛直面とすると共に、最後方の前記エレメント(41)の上方に前記止具(6)の上壁部(72)を配置させ、
前記上壁部(72)の前面(72F)と前記スライダー(5)の前記上翼板(51)の後面(51B)とは互いに面接触する部分を備えていることを特徴とするスライドファスナー。 - 独立した複数のエレメント(41)により構成されると共に前記エレメント(41)同士が噛合及び分離する一対のエレメント列(4,4)、前後に延長する一対のテープ(3,3)であって互いに対向する側縁部に一対の前記エレメント列(4,4)が固定された一対の前記テープ(3,3)を含む一対のファスナーストリンガー(2,2)と、
一対の前記エレメント列(4,4)の上下に対向する上翼板(51)及び下翼板(52)、前記上翼板(51)及び前記下翼板(52)を一対の前記エレメント列(4,4)の間で連結する連結柱、前記下翼板(52)の左右端部から上方に突出する下鍔部を含むスライダー(5)であって前後に摺動可能な前記スライダー(5)と、
一対の前記テープ(3,3)の後端部に跨って固定される請求項3に記載の止具(6)とを備え、
最後方の前記エレメント(41)の後面(41B)を左右方向に平行な鉛直面とすると共に、最後方の前記エレメント(41)の上方に前記止具(6)の上壁部(72)を配置させ、
前記上壁部(72)の前面(72F)と前記スライダー(5)の前記上翼板(51)の後面(51B)とは互いに面接触する部分を備え、
前記止具(6)の一対の張出部(83,83)を、噛合状態の一対の前記エレメント列(4,4)よりも左右方向の外側に配置してあることを特徴とするスライドファスナー。
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CN107847017A (zh) * | 2015-08-05 | 2018-03-27 | Ykk株式会社 | 拉链牙链带、拉链、以及铆接机 |
WO2018207922A1 (ja) * | 2017-05-12 | 2018-11-15 | Ykk株式会社 | スライドファスナー用止具及びスライドファスナー |
CN109770484A (zh) * | 2017-11-15 | 2019-05-21 | Ykk株式会社 | 用于拉链的止挡件以及拉链的制造方法 |
WO2024022187A1 (zh) * | 2022-07-29 | 2024-02-01 | 浙江伟星实业发展股份有限公司 | 一种滑链和服饰 |
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