JP3194239B2 - 光伝送体の製造法 - Google Patents
光伝送体の製造法Info
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Description
送体の製造法に関するものである。
送に用いられるマルチフィラメント型光ファイバ等の光
伝送体は、その光伝送路内に異物が含まれていると、光
散乱による伝送損失の増加が生じる。また光伝送体の芯
−鞘界面付近に存在する異物は、芯−鞘界面の構造不整
を引き起こし、やはり光伝送体の光伝送損失の増加が生
じる。従って、これらの光伝送体を製造する際には、光
伝送体を構成する原料中の異物を除去するために、紡糸
ノズルへ原料を供給する前にフィルターにてこれら不都
合な異物を濾過により除去していた。従来、このような
目的に用いるフィルターは金属糸を織った後焼結させた
金網型のフィルターであるが、この金網型のフィルター
では樹脂原料中に含まれる軟質な異物、例えば樹脂のゲ
ル状物はフィルターの目の部分で変形し、通過してしま
うため除去できず、このような異物を含む樹脂原料を用
い、金網型フィルターにて濾過処理をした後、紡糸し、
光伝送体を得ても、その異物による光伝送体の光散乱や
界面構造不整を低減できず、光伝送性能を大幅に改善す
ることはできなかった。とくにコア径が10μm以下の光
伝送体を数百本から数千本集合一体化したマルチフィラ
メント型光ファイバでは、上記したごとき異物を含むコ
アの光伝送性能は、他のコア部分の光伝送性能に比べて
大幅に低いものが存在することとなり、その部分は画素
欠陥と呼ばれる暗点となってしまう。その結果、伝送さ
れた画像に暗点が点在する画像伝送性能の悪いマルチフ
ィラメント型光ファイバしか得られなかった。
伝送性能に優れた光伝送体を作ることを検討中のとこ
ろ、光伝送体を構成する樹脂原料中に含まれる異物、と
くにゲル状異物を除去することにより、その目的を達成
することを見いだし、さらに、用いるフィルターとして
異物の捕集効率が高く、ゲル状物をフィルター構成材内
部で濾過、保持する能力を備えた極めて細径な金属長繊
維を、不織布状に重ね合わせた状態で焼結した不織布型
のフィルターを用いることが有効であることを見いだ
し、本発明を完成した。
伝送体の原料となる複数の樹脂のうち、少なくとも芯形
成用樹脂を溶融状態で金属長繊維を不織布状に重ねて焼
結させた型のフィルターにより濾過した後、前記複数の
樹脂を複合紡糸し、光伝送体を形成することを特徴とす
る光伝送体の製造法にある。本発明の光伝送体の製造法
は、溶融賦型型の種々の光伝送体の製造法において有用
であるが、光伝送部の直径が小さい光伝送体に対しとく
に有用である。
維不織布焼結フィルターは、その濾過精度が高いほど光
伝送体に混入する異物、とくにゲル状物の除去効率が高
く、その光伝送性能は向上する。しかし、金属長繊維不
織布焼結フィルターの濾過精度の高さに比例して溶融樹
脂の濾過時のフィルター差圧も増大する。フィルター差
圧がある圧力以上となるとフィルター内部に捕集されて
いた異物が流出する現象が生じ、溶融樹脂の濾過効果は
激減してしまう。従って、フィルター差圧は捕集された
異物が流出しはじめる圧力以下にしなければならない。
本発明を実施するに際し、金属長繊維不織布焼結型フィ
ルターでは、溶融樹脂濾過時のフィルター差圧が約100K
g/cm2 を越えると、得られる光伝送体中にゲル状異物が
混入するおそれがあり、その光学性能が低下する現象が
生じるおそれがある。
属長繊維不織布焼結型フィルターの絶対濾過精度とは、
JIS-B8356 の方法により、フィルターメデイアを透過し
たグラスビーズの最大粒径を示すもので、0.5 〜5μm
の範囲のものを用いるのが好ましい。金属長繊維不織布
焼結フィルターの絶対濾過精度が 0.5μm以下のもので
は、溶融樹脂の濾過効率が悪くなり、一方、絶対濾過精
度が5μmを越えて大きなフィルターでは、溶融樹脂中
のゲル状異物の濾過効率が低下し、本発明の目的を達成
することが難しくなる。本発明を実施するに際して用い
る金属長繊維不織布焼結フィルターとしては、繊維径1
〜10μmのステンレス繊維不織布焼結フィルターを用い
るのが好ましい。
樹脂の具体例としては、次のごときものが挙げられる。
ポリメチルメタクリレート(n=1.49)およびメチルメタ
クリレートを主成分とするコポリマ(n=1.47〜1.50)、
ポリスチレン(n=1.58)およびスチレンを主成分とする
コポリマ(n=1.50〜1.58)、スチレンアクリロニトリル
コポリマ(n=1.56)、ポリ4-メチルペンテン1(n=1.4
6)、エチレン/酢ビコポリマ(n=1.46〜1.50)、ポリ
カーボネート(n=1.50〜1.57)、ポリクロロスチレン
(n=1.61)、ポリ塩化ビニリデン(n=1.63)、ポリ酢酸
ビニル(n=1.47)、メチルメタクリレート/スチレン、
ビニルトルエンまたはα−メチルスチレン/無水マレイ
ン酸三元コポリマまたは四元コポリマ(n=1.50〜1.5
8)、ポリジメチルシロキサン(n=1.40)、ポリアセタ
ール(n=1.48)、ポリテトラフルオロエチレン(n=1.3
5)、ポリフッ化ビニリデン(n=1.42)、ポリトリフル
オロエチレン(n=1.40)、パーフルオロプロピレン(n=
1.34)、およびこれらフッ化エチレンの二元系、または
三元系コポリマ(n=1.35〜1.40)、ポリフッ化ビニリデ
ンとポリメチルメタクリレート・ブレンドポリマ(n=1.
42〜1.46)、一般式CH2=C(CH3)COORf で表わされるフッ
化メタクリレートを主成分とするコポリマで、基Rfが-
(CH2)m(CF2)nHであるコポリマ(n=1.37〜1.42)、Rfが-
(CH2)m(CF2)nFのもの(n=1.37〜1.40)、Rfが-CH・(CF3)
2のもの(n=1.38)、Rfが-C(CF3)3のもの(n=1.36)、R
fが-CH2CF2CHFCF3 のもの(n=1.40)、Rfが-CH2CF(CF3)
2のもの(n=1.37)、およびこれらのフッ化メタクリレ
ートのコポリマ(n=1.36〜1.40)、およびこれらのフッ
化メタクリレートとメチルメタクリレートのコポリマ
(n=1.37〜1.43)、一般式CH2=CH・COOR'f で表わされる
フッ化アクリレートを主成分とするポリマ、ただしR'f
が-(CH2)m(CF2)nFのもの(n=1.37〜1.40)、R'f が-(CH
2)m(CF2)nHのもの(n=1.37〜1.41)、R'f が-CH2CF2CHF
・CF3のもの(n=1.41)、R'f が-CH(CH3)2 のもの(n=1.
38)、およびこれらフッ化アクリレートコポリマ(n=1.
36〜1.41)、およびこれらフッ化アクリレートと前記フ
ッ化メタクリレートコポリマ(n=1.36〜1.41)、および
これらフッ化アクリレートとフッ化メタクリレートとメ
チルメタクリレートコポリマ(n=1.37〜1.43)、一般式
CH2=CF・COOR"f で表わされる2-フルオロアクリレートを
主成分とするポリマ、およびそのコポリマ(n=1.37〜1.
42)、[ただし、式中R"f は-CH3、-(CH2)m(CF2)nF、-
(CH2)m(CF2)nH、-CH2CF2CHFCF3 、-CH(CF3)2 を示
す]。
屈折率差が0.01以上の2種の樹脂を選定し、より屈折率
の高い樹脂を芯形成用樹脂とし、より低い屈折率の樹脂
を鞘形成用樹脂として複合紡糸して光伝送体とする。鞘
層は1層でもよいが、2層以上の複数層にて構成するこ
ともできる。また、光伝送体を多数本平面状に平行配列
したテープ状光伝送体あるいは多数の光伝送体を俵積み
配列状とし、互いに接合融着したマルチフィラメント型
光伝送体とすることもできる。
長繊維不織布焼結フィルターによる濾過は、少なくとも
光伝送体を構成する芯形成用樹脂について行い、必要に
より鞘形成用樹脂の濾過も行うことにより、さらに光伝
送特性を改良し得た光伝送体とすることができる。
光伝送路中の異物が少ないため、光散乱や芯−鞘界面に
おける構造不整による伝送損失を少なくすることができ
るため、低伝送損失光ファイバや画素欠陥の少ないマル
チフィラメント型光ファイバを得ることができる。
詳細に説明する。
金で芯形成用口金1、鞘形成用口金2、海成分形成用口
金3、芯成分分配板4、芯成分供給口5、鞘成分供給口
6、海成分供給口7、集合口金8およびマルチフィラメ
ント型光ファイバ吐出口9にて構成される紡糸口金を用
い、ホール数を表1に示したホール数とし、芯成分とし
て、屈折率が1.492 のポリメチルメタクリレートを、鞘
成分として屈折率が1.415なるポリフッ化メタクリレー
トポリマを、海成分としてメチルメタクリレートを用
い、芯形成用樹脂の濾過フィルターとして絶対濾過精度
が表1に示したステンレス長繊維(繊維径4μm)不織
布型のフィルターを用い、芯形成用樹脂のみを濾過差圧
が100Kg/cm2 を越えないようにして濾過した後、複合紡
糸を行い、表1に示したごとき特性を有するマルチフィ
ラメント型光ファイバを得た。本実施例では不織布型の
フィルターを用いて芯形成用樹脂の濾過を行ったため、
得られた光ファイバの光伝送損失が低く、画素欠陥の少
ないマルチフィラメント型光ファイバが得られた。
ターとして繊維径5μmの金網型焼結フィルターで、絶
対濾過精度が表1に示したごとき特性を有するものを用
いる他は、実施例1と全く同様にしてマルチフィラメン
ト型光ファイバを作り、その光学特性を測定した結果を
表1に示した。フィルターとして金網型焼結フィルター
を用いて溶融樹脂の濾過を行うと、溶融樹脂中に含まれ
るゲル状物はフィルターを透過してしまうため、本発明
によって得られる光伝送体の有する光学特性を満足する
光伝送体を作ることは難しかった。
て用いた紡糸口金の部分断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 光伝送体の原料となる複数の樹脂のう
ち、少なくとも芯形成用樹脂を溶融状態で金属長繊維を
不織布状に重ねて焼結させた型のフィルターにより濾過
した後、前記複数の樹脂を複合紡糸し、光伝送体を形成
することを特徴とする光伝送体の製造法。 - 【請求項2】 金属長繊維を不織布状に重ねて焼結した
フィルターとして、絶対濾過精度が0.5μmから5μ
mの範囲のフィルターを用いることを特徴とする請求項
1記載の光伝送体の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23259692A JP3194239B2 (ja) | 1992-08-10 | 1992-08-10 | 光伝送体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23259692A JP3194239B2 (ja) | 1992-08-10 | 1992-08-10 | 光伝送体の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0659138A JPH0659138A (ja) | 1994-03-04 |
JP3194239B2 true JP3194239B2 (ja) | 2001-07-30 |
Family
ID=16941842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23259692A Expired - Lifetime JP3194239B2 (ja) | 1992-08-10 | 1992-08-10 | 光伝送体の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3194239B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3670386B2 (ja) * | 1996-03-13 | 2005-07-13 | 旭化成エレクトロニクス株式会社 | プラスチック光ファイバ素線及び該素線を用いたプラスチック光ファイバケーブル |
-
1992
- 1992-08-10 JP JP23259692A patent/JP3194239B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0659138A (ja) | 1994-03-04 |
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