JP3194157U - 稚魚保護育成礁 - Google Patents

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Abstract

【課題】日本沿岸海域で行われている人工増殖された稚魚の放流において、放流された稚魚が内部に潜入し易く且つ内部に留まり易く早期に拡散せず、大型捕食魚の内部侵入を防止し、餌料生物生産性に優れた稚魚の餌場を提供し、自然環境へ慣れさせ食害被害を受け難い時期まで保護及び育成することのできるコンパクトで製作も容易であり、更に海域での安定性、沈設作業性に優れた稚魚保護育成礁を提供する。【解決手段】内部躯体7の底部と平行で外部に開口した魚巣穴16aを有するブロック体16が棲息棚上に枠状に配設された魚巣部15と、魚巣部に囲まれ棲息棚上に形成された餌料増殖部17と、を備えている。【選択図】図5

Description

本考案は、キジハタ、オコゼ、カサゴ等の沿岸定着性の魚種の人工増殖された稚魚の放流事業に於いて、放流時及び放流後の相当期間、大型捕食魚からの食害被害を軽減し放流稚魚の生存率を大幅に高める稚魚保護育成礁に関する。
沿岸海域におけるキジハタ等の沿岸定着性の魚種の稚魚を放流する事業は各地で行われており、放流される海域は通常同種の成魚が既に棲息している海域が選ばれている。
調査の結果、放流された稚魚は2〜3年後に放流海域周辺で漁獲されることからも拡散
の少ない沿岸定着性の魚種であることがわかっている。しかし、多数尾の稚魚の放流が行われているにもかかわらず漁獲の大幅な向上につながっていない。その大きな原因として人工増殖されたこの種の稚魚は自然環境で行き残る術を知らず放流直後にキジハタ、カサゴ等の大型捕食魚による食害を受け易く生残率が低いことが挙げられている。それ故多数の稚魚を放流する海域は、その魚種の棲息に適するだけでなく、一定の期間外敵から保護でき餌も確保できる環境、条件を創出、確保することが必須条件であると考えられている。
そこで、本願出願人は鋭意研究の結果、(特許文献1)を出願した。
(特許文献1)には、「鋼材等の構造材で六面体状に枠組みされた外部躯体と、外部躯体の内側に前記構造材で方形の筒状に形成され横架材で前記外部躯体と連結された内部躯体と、前記内部躯体の内側に配設された魚巣部及び/又は餌料増殖部とを有する棲息区画と、前記外部躯体の内側と前記内部躯体の間の遊泳区画に配設された餌料培養材と、前記外部躯体及び/又は前記内部躯体の各六面に張設又は固定された大型捕食魚が通過できない目開きの保護体と、を備えることを特徴とする稚魚保護育成礁」が開示されている。
特開2012−217390号公報
しかしながら上記従来の技術においては、以下のような課題を有していた。
(特許文献1)の稚魚保護育成魚礁は、従来のものと異なり、人工増殖され自然環境未馴致であるキジハタ等の定着性稚魚を、自然環境に馴致させつつ保護し、放流海域に棲息する大型捕食魚の食害にあわない程度の成長段階まで育成することにより、放流稚魚の生残り率をあげることが可能な保護育成機能に優れるものであった。
しかし、大型魚侵入防止については保護体の目開きの形状・寸法如何で防止効果が大きく左右されることから放流時の稚魚潜入に支障無く外敵魚侵入防止効果を発揮できる目開きとすること、また、内部構造についても礁内の稚魚は環境に慣れるに従い他の稚魚を排
除し縄張り形成の習性があることから多数尾を隔離棲息できる構造とすること、更に通常放流海域が水深の浅い沿岸部であり荒天時に激しい海水擾乱を受けることから稚魚の流出を防ぐ高い遮蔽効果を持つこと、稚魚保護育成礁自体が移動・転倒しない安定性を備えていること等の改善を施した稚魚保護育成魚礁の開発が望まれていた。
本考案は上記要望を充たすもので、日本沿岸海域で行われている人工増殖された稚魚の放流において、放流された稚魚が内部に潜入し易くかつ内部に留まり易く早期に拡散せず、大型捕食魚の内部侵入を防止し、餌料生物生産性に優れた稚魚の餌場を提供し、自然環境へ慣れさせ食害被害を受け難い時期まで保護及び育成することのできるコンパクトで製作も容易であり、更に海域での設置安定性、沈設作業性に優れた稚魚保護育成礁を提供し、放流された稚魚の生き残り率を向上させ沿岸漁業の振興に資すること、加えて間伐材の有効利用に新たな方途を開くことで山林の維持管理や復興の一助と為すことを目的とする。
課題を解決するための手段及びそれによって得られる作用、効果
上記従来の課題を解決するために本考案の稚魚保護育成礁は、以下の構成を有している。
本考案の請求項1に記載の稚魚保護育成礁は、フレーム材で枠組みされた外部躯体と、前記外部躯体の内側にフレーム材で六面体状に枠組みされ前記外部躯体と連結され内部に稚魚の棲息区画を有する内部躯体と、前記内部躯体の底部と平行に形成された1乃至複数段の棲息棚と、前記外部躯体の内側と前記内部躯体の外側の間の遊泳区画に配設された餌料培養材と、前記外部躯体及び/又は前記内部躯体の各面に張設又は固定され大型捕食魚が通過できない目開きの保護体と、を備えた稚魚保護育成礁であって、前記内部躯体の底部と平行で外部に開口した魚巣穴を有するブロック体が前記棲息棚上に枠状に配設された魚巣部と、前記魚巣部に囲まれ前記棲息棚上に形成された餌料増殖部と、を備えた構成を有している。
この構成により、以下のような作用、効果が得られる。
(1)内部躯体の底部と平行で外部に開口した魚巣穴を有するブロック体が棲息棚上に枠状に配設された魚巣部と、魚巣部に囲まれ棲息棚上に形成された餌料増殖部と、を備えることにより、内部躯体の内部に比重の大きな自然石、コンクリートブロック等を集積して稚魚保護育成礁の重量を確保し、設置安定性、対滑動性を向上させることができるので、稚魚放流が行われる沿岸浅海域等における日常的な潮汐、潮流の影響を受け難く、荒天時の激しい海水流動に対しても十分に対応することができ、海水擾乱等の悪条件を克服できる。
(2)内部躯体に1乃至複数段の棲息棚を備え、魚巣穴を有するブロック体が棲息棚上に枠状に配設された魚巣部と、魚巣部に囲まれ棲息棚上に形成される餌料増殖部を有するので、魚巣部のブロック体及び/又は餌料増殖部に積層される自然石等により空間空隙を遮光・遮蔽して、キジハタ等の定着性魚種の稚魚が一般的に好む狭暗所を多数形成すると共に、餌料生物を増殖させて稚魚の棲息に好適な環境を提供することができる。
(3)魚巣部と、餌料増殖部とを備える棲息棚を1乃至複数段備えることにより、多数の魚巣穴と多数の狭暗所を有しているので、体の小さな稚魚にとって格好の隠れ場となる。また、ブロック体の魚巣部は内部躯体の側方四面に開口して餌料増殖部につながり好適な隠れ場となり、放流後の稚魚が自然環境に馴致するまでの期間内部に滞留しやすい。更にキジハタ等は縄張り意識の強い魚種であり、放流から数週間を経過すると自己の縄張りから他の稚魚を駆逐する行動が顕著となるため、限られた空間しかない魚礁では滞留尾数が大幅に減少するおそれがあるが、遮蔽され独立性の高い魚巣穴及び狭暗所が個々の稚魚を隔離するので、日数経過に伴う稚魚保護育成礁内の滞留尾数の減少を大きく抑えることができる。
(4)一般に、冬期に海水温が低下すると沿岸定着性魚種の活動は著しく低下する。キジハタの場合、海水温が15度以下になれば摂餌量は低下し、12度以下では殆ど摂餌せず岩陰等でじっとしている。本考案では、内部躯体内に多数の魚巣穴と多数の狭暗所を備えているので、冬期の海水温の低下で活動低下した稚魚の好適な隠れ場を提供することができ、稚魚を捕食魚から安全に守ることができる。
(5)一般に、キジハタ等の定着性魚種の稚魚放流は荒天時の海象の影響を大きく受け易い沿岸浅海域にて行われることが多い。本考案は、自然石等が積層されて形成された餌料増殖部と、ブロック体で形成された魚巣部と、を組み合わせた構造を有しており、これらが遮蔽効果の大きな魚巣穴と、狭暗所を備えているので、荒天時の海水擾乱、急潮流状態においても稚魚を安全に保護して流出を防ぐことができる。
ここで、外部躯体や内部躯体の外形形状としては、立方体、直方体等が用いられる。また、外部躯体及び内部躯体を構成する構造材(フレーム材)としては鉄鋼製やコンクリート製のL形やC形等のアングル、平板、棒材、管材等が用いられる。
尚、稚魚保護育成礁(以下、単に育成礁とも言う。)の外形が直方体等の六面体構造である場合、複数の稚魚保護育成礁の面同士を容易に連結することが可能で、稚魚保護育成礁を沈設する海域の広狭、水深の浅深、海潮流の強弱の影響、海底地質、海底傾斜・凹凸の有無、砂、泥、礫等の海底状況に応じて数や配置を適宜選択することができる。
内部躯体は、外部躯体の上面及び下面フレームに夫々少なくとも2本以上設けられる横架材により強固に連結することが好ましい。
内部躯体内部や外部躯体の上部には、餌料増殖材として自然石等の大きな重量物を配設する場合もあり、外部躯体に備える横架材は重量を考慮した強度とすることが望ましい。
内部躯体の上面には上部棚板(天板)、内部の棲息区画には1以上の棲息棚を配設することができる。いずれも稚魚が通過可能な複数の開口部を有し、かつ餌料増殖材等の重量を支え得る強度を持つものが好ましい。具体的にはパンチングメタルやエキスパンドメタル、金網等が好適に用いられる。自然石等の重量の大きな餌料増殖材を使用する場合は、天板や棲息棚の下部に補強材を設置することが望ましい。棲息棚の数を増やすことにより、容易に魚巣部や餌料増殖部の数を増やすことができ、稚魚の定着率を増すことができる。
内部躯体下面には、鋼板等の下部底板を配設してもよく、天板、棲息棚と同様に補強を行うこともできる。下部底板を設けることで、海底での育成礁自体の沈下を防止できる。
天板に、餌料増殖材となる自然石、コンクリート塊、貝殻等を載置する場合、天板を枠材で囲んだり、蛇籠を使用したりする等の脱落、移動防止措置をとることが望ましい。沿岸浅海部に沈設した育成礁の頂部は特に海藻等の海洋生物の発生、繁茂が著しく天井部に載置された餌料増殖材は多様な海洋生物に覆われ内部躯体内を遮光し一層稚魚の棲息し易い環境を形成することができる。
棲息棚の餌料増殖材に主として重量の大きな自然石等を使用する場合は稚魚保護育成礁の重量が増大し稚魚保護育成礁の設置安定性を向上させることができるが、貝殻、間伐材等の比重の小さな餌料培養材を多く使用する場合等は稚魚保護育成礁の設置安定性を増し滑動を防止するため底部の構造材下部に爪脚部や、コンクリート基盤、固設されたコンクリート塊を備えてもよい。一般に、キジハタ等の定着性魚種の稚魚放流には水深の浅い沿岸部が選定されるため、稚魚保護育成礁を設置する地形は大きな勾配がある場所もあり、また、沿岸部は荒天時の海象の影響を大きく受け易い場所に設置されることも多い。よって、稚魚保護育成礁を安定的に設置するため、外部躯体の底部には、脚部やアンカー、コンクリート基盤、固設されたコンクリート塊を備えることが好ましい。特に、爪脚部を設けた場合、爪脚部が海底に埋まり込むスパイク効果により稚魚保護育成礁を効果的に固定することができるので好ましい。
外部躯体及び/又は内部躯体に張設される保護体としては、特に限定しないが、鋼製金網、樹脂製枠体、鋼製や合成樹脂製等の格子、パンチングメタル、エキスパンドメタル等を使用することができ、中でもパンチングメタル、エキスパンドメタル、鋼製金網は、耐久性、強度、重量からも好適に使用することができる。外部躯体又は内部躯体が捕食魚の通過できない目開きの金網等の保護体で囲われているため、稚魚保護育成礁内の放流稚魚が大型の捕食魚による食害にあう危険性を減少できる。また、稚魚保護育成礁が潮流を阻害しない目開きの大きな保護体で囲まれることにより、新鮮な通水を確保でき良好な棲息環境を確保できる。
保護体(大型魚侵入防止体)の目開きは稚魚の通過には支障なく捕食魚が通過できない大きさとすることが好ましい。
例えば、孵化後約2ヵ月のキジハタ稚魚であれば、体長約60mm、体高約25mm、体幅5〜6mm、孵化後約4ヶ月のキジハタ稚魚であれば体長約100mm、体高約30mm、体幅は約10mm程度である。一方、放流されたキジハタ稚魚の主たる捕食魚であるカサゴ類は体長160〜200mm、体高60〜65mm、頭幅(体幅)35〜40mm程度である。これらから、稚魚が支障無く通過するためには垂直方向の目開きが30mm以上とすることが好ましく、主たる捕食魚の侵入を防ぐためには垂直方向の目開きを60mm以下とするか、或いは水平方向の目開きを35mm以下とすることが好ましい。このように保護体の目開きについては保護する稚魚と主たる捕食魚の体型形状に留意して適宜選択される。
保護体は、外部躯体及び内部躯体の両方に張設する場合や、外部躯体のみに張設する場合、内部躯体のみに張設する場合がある。
外部躯体及び内部躯体の両方に張設する場合、外部躯体外周の保護体の目開きは大型捕食魚の通過できない大きさとし、内部躯体外周の保護体の目開きは、経年使用による前年以前の既放流魚からの食害から保護するため、放流した稚魚の通過ができる程度に狭めることが望ましい。
外部躯体のみに張設する場合は、保護体の目開きは、外部躯体と内部躯体の両方に張設する場合よりもやや小さくすることが望ましい。これは、前年以前の既放流魚からの食害から保護するためである。この場合、遊泳区画と棲息区画は、2つが一体となった棲息遊泳区画となる。
内部躯体のみに張設する場合は、外部躯体及び内部躯体の両方に張設する場合と同様の理由で、保護体の目開きは放流した稚魚の通過ができる程度に狭めることが望ましい。
尚、稚魚保護育成礁は比較的浅い海域に設置されるので、上部及び中部の保護体の網目は海藻等海洋生物に覆われることになり、稚魚の棲息に好適な暗部形成に役立つ。下部は海水によって砂が流動する所謂漂砂現象によって生物付着が少なく放流された稚魚の出入りは十分確保できる。放流時に閉塞が著しい場合はダイバーによる一部除去が必要になる場合もあり得るが浅海域であって除去作業が容易であり、維持管理の作業性に優れる。
放流後のキジハタ稚魚等を捕食する魚種はカサゴ、キジハタ成魚等であり被捕食頻度は放流初期に最も大きいが放流後約1週間程度経過すれば稚魚が環境に馴致するため被捕食の可能性は低くなる。
そこで、外部躯体の外周部の下部側及び底部に散逸防止体を張設又は固定することが好ましい。散逸防止体は、保護体と同様の材質で稚魚の通過できない目開きの網体等や鋼板等で形成されたものが好適に用いられる。放流後、育成礁内に潜入した稚魚は育成礁内部を下り最下部に集まる傾向にあり、散逸防止構造が無ければ育成礁内に留まらず最下部から育成礁外へ拡散する確率が大きくなる傾向にある。散逸防止体を張設することにより、育成礁内に潜入した放流直後の稚魚が育成礁外へ早期拡散することを防止し、最も食害を受け易い放流初期において稚魚を保護することができ、稚魚保護育成礁へ長期間滞留させることができる。
魚巣部のブロック体は、陶磁器製やセメント製、鋼製、合成樹脂製等のブロックに魚巣穴を形成したものが好適に用いられる。コンクリートブロック(例えば、建築用コンクリートブロックJIS A 5406参照)等を用いた場合、海中で長期間機能を保持する優れた耐久性を備えると共に、重量が大きく急流の影響を受け難いので魚巣部の設置安定性が増す。また、形状が統一されており、予め形成された貫通穴をそのまま魚巣部として利用できるので加工の必要がなく、内部躯体の周壁に沿って枠状に設置する際にも作業性に優れると共に汎用性にも優れる。
底部と平行に形成された魚巣穴の向きとしては、魚巣穴が魚巣部として機能するため魚巣穴に稚魚が出入りできるように内部躯体の周壁から餌料増殖部(ブロック体で枠状に形成された魚巣部の内側)に向かって設置されることが好ましい。
基本形建築用コンクリートブロックを用いた場合、同じ棲息棚の中でコンクリートブロックを積層させることも容易で、内部躯体の内側のスペースを有効利用することができる。また、端部に魚巣穴となる貫通穴と平行に形成された切り欠きが存在するため、ブロック体を交差させ配置しても魚巣穴と端部の切欠き部が連通して稚魚が魚巣穴に出入りでき魚巣部の機能性に優れる。1つの棲息棚にブロックを枠状に18個並べ、3段に積み重ねて魚巣部を形成した場合、ブロック一つに魚巣穴が3個あり、端部に切欠きが存在するため、魚巣穴の総数は約200箇となる。よって、棲息棚を2段にすれば、400箇の魚巣穴を効率的に配置することができる。また、魚巣部に重量の大きなコンクリートブロックを使用することで、稚魚保護育成礁の重量が大きくなり、稚魚保護育成礁の移動転倒を防ぐことができるので安全性に優れている。
魚巣部にコンクリートブロックを用いた場合、海水流動による移動、脱落の可能性は低いが、荒天時の激しい海水擾乱を考慮して、棲息棚に設置したコンクリートブロックが移動、脱落しないようにストッパーとなる板材を魚巣部固定材として棲息棚の底部や内部躯体の周囲に配設することで、魚巣部の位置をより安定させた状態で維持することができるので、稚魚の保護定着効果に優れる。
人工増殖稚魚を孵化後どの段階で放流するかは魚種等で異なっており、キジハタ稚魚の場合、中間育成期間を短くし孵化後2、3ヶ月(体長50〜60mm、体高約20mm)の段階で放流する場合及び中間育成期間を長くし孵化後4、5カ月(体長約100mm、体高約30mm)の段階で放流する場合等がある。魚体が小さければ外敵からの捕食率が高くなり、魚体が大きければ被捕食率が低くなる一方長期間の育成は多くの労力、時間を要しウイルス性疾病により稚魚全滅等のリスクも高くなり得る。
本考案の稚魚保護育成礁に備える魚巣穴は、これら各段階の稚魚が放流後に潜り込み・棲み付くことができ、冬期の活動低下・成長停滞期に隠れ込める形状、大きさであれば問題無く、魚巣穴の開口部の形状も、略円形、多角形等どのような形状でもよいし、スリットを形成してもよい。魚巣穴の大きさ及び深さも特に限定するものではないが、建築用コンクリートブロックの場合、魚巣穴の大きさは、小ブロックでは縦横の長さが78mm×52mm、大ブロックでは縦横の長さが135mm×65mmで、深さがいずれも200mmとなっているので、加工等を行うことなくそのまま使用することができ好適に用いることができる。尚、魚巣穴となる開口部(貫通穴)を有するものであれば、土管や鉄管、塩化ビニル管等を用いることができる。
魚巣部は、内部躯体の棲息棚の板や下部底板に、餌料増殖材の移動脱落防止の措置を講じた上で1乃至複数段配設することが望ましい。
棲息棚の餌料増殖部は、魚巣部と棲息棚の底板にて囲まれるスペースに餌料増殖材を重積充填して形成されている。この餌料増殖部は餌料生物の増殖の役割を持つ他、稚魚が潜り込む隠れ場の役割も持つため鋼製や合成樹脂製の網体で覆う、或いは籠体、網体、箱状の格子体等の通水ケースに充填した上で設置することができる。稚魚は海水の流動で動揺する物体の間隙を避ける傾向があるので、餌料増殖材を固定することで、稚魚の棲息しやすい狭暗所を形成すると共に餌料増殖材の流出、動揺、破損等を防ぎ、稚魚の安全性と、定着性に優れる。
また、餌料増殖部に配置・収容される餌料増殖材として、長径10〜15cmの自然石やコンクリート片、石片、レンガ片等の餌料増殖材を置いてもよい。これにより、餌料増殖材が重石になるとともに稚魚が稚魚保護育成礁の上で放流された場合に、自然石等の隙間を通って育成礁内に収容されやすい。また、餌料増殖材としては、この他にガラス発泡材、貝殻片、鉄鋼スラグなどを用いることができる。餌料増殖材の中でも自然石は、稚魚保護育成礁の自重を増すことができ、将来老朽崩壊しても自然回帰するので環境を汚染することもなく、好適に用いることができる。
餌料培養材としては、間伐材、金属製やコンクリート製の管材、金属製やコンクリート製のL形やC形等のアングル、平板、角材、レンガ、素焼片等が用いられる。また、餌料培養材として可能な限り環境負荷が少なく自然界に存在する杉、ヒノキ等の間伐材、自然石等を重積して使用することで、使用材の表面・隙間にカキ等の貝類、海藻類、フジツボ、ホヤ類等の海洋生物の付着、増殖を促し、次いでこれら海洋生物の繁茂に連れゴカイ類、エビ、カニ等の甲殻類その他多種多様な餌料生物が棲みつき増殖し餌料培養機能が高い。
特に、間伐材の場合は、海水が浸潤して徐々に腐食崩壊する過程で甲殻類等に好適な餌となって増殖を促し、また間伐材内部に穿孔食害するフナクイムシ、キクイムシ等も餌となる。遊泳区画に配設した間伐材はこれら海中生物に利用し尽くされるまで3〜5年間餌料生物を生産することとなる。
間伐材は、木口の径が13〜18cm、長さが180cm前後のものが好適に用いられるが、径が数cm前後で小さく製材に不向きなものも使用できる。長さは遊泳区画の幅に揃える必要があるが、管材等と抱き合わせて配設する場合は、管材に沿わせるので木口の径、長さを揃えなくてもよい。間伐材の種類としては杉、ヒノキ等が一般的であるが、種類を問わない。山林整備の副産物である間伐材を有効活用することは山林の維持管理や復興に役立ち、CO2を排出すること無く間伐材を処理することができる。
管材は、径は15cm前後で、材質は特に限定はしないが鋼管材、ポリ塩化ビニル管等の合成樹脂管、土管等が使用できる。強度、耐久性、加工性、環境負荷の点では鋼管材の使用が好ましい。鋼管材は比重が大きく、育成礁の設置安定性を高め、間伐材と抱き合わせる場合もその浮力を減殺でき、また、付着生物の付着性、発錆面剥落、表面更新等による大きな餌料生物増殖効果が期待できる。管材は、間伐材の支えとして機能する他、その内部及び外部には、海中生物が付着するので、餌料生物を増殖させることができる。尚、管材の長さは、遊泳区画の幅に合わせことが望ましい。
コンクリート材は、管材と同様の形状のものが好適に使用される。これは、コンクリート材は、比重が大きいので、鋼管材と同様の作用・効果が期待できるためである。
間伐材や管材は、外部躯体の上面に配設してもよい。間伐材等の浮力の大きいものを配置する場合は、離脱しないように外部躯体等に強く固定することが望ましい。但し内部躯体のみに保護体を張設する場合や管材を育成礁上面等の外部に固定する場合は、管材の両端開口部を大型捕食魚が通過できない目開きの網体等で覆うことで、管材の内部を放流稚魚の退避スペースにすることができ、大型捕食魚が棲みつくことを防止できる。
遊泳区画に、間伐材、管材等の餌料培養材を配設する場合、間伐材、管材等は空隙を多く形成するために井桁状等に組み、多段や多列に配置することが望ましい。これにより、稚魚の遊泳空間を確保できるとともに、新鮮な海水の通水を確保でき、荒天時等の激しい海水流動の影響を軽減すること等ができる。
また、間伐材の外周には、金属製や合成樹脂製の網体等からなる網目状保持体を巻着することが望ましい。これは、間伐材が腐食して消失した後も網目状保持材が付着生物と共にその形状を維持することができ、餌料生物の増殖効果や稚魚の定棲空間を残すことができるからである。更に、間伐材の崩壊の過程での餌料生物増殖効果に加え、間伐材を覆った網目状保持材にフジツボや海藻等の多様な海中生物が付着することによる餌料生物増殖効果をもたらす。間伐材のみであればその崩壊の過程で間伐材が取り付け部から脱落し下方に散乱することになるが、網目状保持材で囲うことで消尽しつくされるまで餌料生物増殖効果を持続できるので好適に用いることができる。
間伐材を覆う網目状保持材としては、金属製や合成樹脂製、合成樹脂と金属,合成繊維との複合材料で編んだものや、押出成形で作製されたものが用いられる。網目状保持材の目開きは20〜60mmが好ましい。20mmより小さくなるにつれ、間伐材が消失した後に保持材に付着した海中生物等で網目が塞がり、稚魚等が出入りし難く、通水性が悪くなる傾向があるため好ましくない。60mmより大きくなるにつれ、大型捕食魚が出入りし易くなるので、間伐材が消失した後に、稚魚が食害に合う危険性が上がるため好ましくない。
尚、海水沈設直後の間伐材は比重0.6前後であり浮力を持つが、次第に吸水して浮力を失い1〜2年後には海水の比重に近づく。そのため、網目状保持材は管材と抱き合わせる場合も含め浮力にも耐え得る強度を有することが望ましい。
前述のように、間伐材が海中生物に食害され徐々に衰耗、消滅するのに加えて、間伐材及びこれを覆う網目状保持材には海中生物が付着し、経過年数と共に付着量が増加する。即ち、設置後2,3年の間、稚魚保護育成礁の浮力、重量バランスの変化はかなり大きい。そこで、管材と間伐材を併設固定し、多段又は多列に配設(井桁状に組み込む等)して、比重が大きく構造が強固な管材を支えとすることで、これら浮力、重量バランスの変化に対処して形状を維持できる。また、間伐材が管材と併設固定されることにより、海域に設置後3〜5年間は間伐材と管材の両方の餌料増殖材が餌料生物を供給し、間伐材が3〜5年で衰耗、消滅した後も、間伐材を覆った網目状保持材が付着生物と共にその形状を維持することができ、網目状保持材や管材により餌料生物増殖効果を持続して、その内部に好適な魚巣空間を形成することができる。
間伐材の育成礁への利用は、餌料増殖効果の持続性に難点があったが、上記のように管材及び網目状保持材と組み合わせることにより初期の餌料増殖効果を有し、間伐材消失後も増殖効果の持続性が確保され、長期間連続的に稚魚の放流が可能な稚魚保護育成礁を提供することができる。
稚魚保護育成礁が設置される海域は、波が静かな内海や湾内が好適に選ばれ、海底にグリ石等の小石が多く、育成礁の埋没のおそれがない地盤の安定した海域が望ましい。しかし、そのような海域でない場合は、内部躯体に下部底板を備えたり、外部躯体の足部にコンクリート基盤等を固定したりすることで、稚魚保護育成礁の移動、埋没等を防止し、十分に機能を発揮することができる。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の稚魚保護育成礁であって、前記保護体の目開きが菱形状に形成され、前記菱形状の長い方の対角線の内寸が70mm〜100mm、短い方の対角線の内寸が20mm〜35mmに形成された構成を有している。
この構成により、請求項1で得られる作用、効果に加え、以下の作用、効果が得られる。
(1)キジハタ稚魚の放流の場合、孵化後約2ヵ月であれば、体長約60mm、体高約25mm、体幅5〜6mm、孵化後約4ヶ月であれば体長約100mm、体高約30mm、体幅は約10mm程度であり、放流キジハタ稚魚を捕食するカサゴ類は体長160〜200mm、体高60〜65mm、頭幅(体幅)35〜40mm程度である。従って、保護体の目開きを長い方の対角線の内寸が70mm〜100mm、短い方の対角線の内寸が20mm〜35mmの縦長の菱形状に形成することで稚魚の通過に支障が無く、体幅(頭幅)が大きいカサゴ類等の捕食魚が内部に侵入し難くなり放流稚魚の受ける食害を減少できる。
(2)保護体の菱形状の目開きは、稚魚保護育成礁を設置海域に沈設後、海藻やホヤ等の海洋生物に徐々に覆われるが、設置海域が浅海域であり、かつ育成礁の礁高が低いため荒天時の海水流動、漂砂現象で剥離効果を受けること、保護体材質が鋼であることから付着生物が錆と共に剥離脱落すること等により、目開き部分が完全に閉塞するおそれは少なく、毎年秋口に稚魚放流が可能となり、再利用性に優れる。
(3)保護体の菱形状の目開きは稚魚が潜入できない程の閉塞を全面に生じるおそれは少ないが、閉塞度が著しい場合は稚魚保護育成礁の設置水深が浅いのでダイバーによる除去作業が容易であり、また付着生物が鋼材表面の発錆部と共に剥がれ易いので除去作業が容易となる。
保護体としては、パンチングメタルやエキスパンドメタル、網等を用いることができる。これらは単独で使用してもよいし、複数種を組み合わせて使用してもよい。またこれらの孔の形状や大きさは同一である必要はなく、形状や大きさが異なるものを組み合わせて使用してもよい。これに限定するものではないが、例えばGX−22(JIS G 3351参照)等のエキスパンドメタルの菱形の目の対角線の内、長い側が縦側になるように保護体を張設した場合、縦方向101.6mm、横方向36mmのメッシュ寸法であるが、同メタルを構成するストランドの肉厚幅を差し引くとメッシュの内寸は縦方向72mm、横方向27mmとなり、捕食頻度の高い大きさのカサゴは頭部がつかえるので侵入を防止できる。これにより、キジハタ等の稚魚の出入りが可能で、アゴのはっているカサゴの侵入を効果的に防ぐことができる保護体を形成することができる。
なお、鳥取県でのキジハタ稚魚放流検証において体長約16〜23センチのカサゴが1尾あたり平均約2尾、最大7尾を捕食していたとの調査結果があるが、本考案の稚魚保護育成礁は、外周全体にこれら捕食魚が通過できない目開きの保護体を備えることにより、定着性稚魚の放流において、稚魚の潜入に支障なく、かつ大型捕食魚の内部侵入を防いで稚魚が大型捕食魚から捕食、食害される危険性を減じて、放流稚魚の定着性や生残り率を増加させる結果が得られている。
請求項3に記載の考案は、請求項1又は2に記載の稚魚保護育成礁であって、前記魚巣部が前記内部躯体の内周に沿って枠状に形成され前記魚巣穴が前記内部躯体の外側に向かって前記棲息棚上に形成され、前記餌料増殖部が前記棲息棚上の前記魚巣部の枠の内部に餌料増殖材を充填させた構成を有している。
この構成により、請求項1又は2で得られる作用、効果に加え以下の作用、効果が得られる。
(1)魚巣部が内部躯体の内周に沿って枠状に形成され魚巣穴が内部躯体の外側に向かって棲息棚上に形成された構成を備えることにより、独立性の高い複数の魚巣穴を形成し個々の稚魚を隔離するので放流後の日数経過に伴う育成礁内の滞留尾数の減少を更に抑えることができる。
(2)棲息棚上の育成魚巣部の枠の内部に餌料増殖材を充填させた餌料増殖部は、各々の魚巣穴と連通するため、稚魚は捕食魚に襲われることなく安全に餌料生物を捕捉することができ、稚魚の保護育成の確実性、信頼性に優れる。
請求項4に記載の考案は、請求項1乃至3の内いずれか1項に記載の稚魚保護育成礁であって、前記外部躯体の側部の下部側に配設された側部散逸防止体を備えた構成を有している。
この構成により、請求項1乃至3の内いずれか1項で得られる作用、効果に加え以下の作用、効果が得られる。
(1)人工増殖したキジハタ稚魚等は自然海域に放流した場合、すぐさま海底へ潜行するものの、海底をあちこち動き回る落ち着きの無い状態が1、2日続き、この期間が最もカサゴ等の外敵魚に襲われ易いと言われている。人工魚礁の上方で放流した場合も、稚魚は魚礁の上方、側方から魚礁内部に潜り込むが、直ぐ魚礁内部を下方へ下り、最下層で落ち着き無く右往左往し、多くの稚魚が魚礁外部へ散逸する状況が観察されている。本考案では、稚魚保護育成礁の外部躯体の側部の下部側に側部散逸防止体を備えることにより、放流後、育成礁内に潜り込んだ稚魚が育成礁外へ早期拡散することを抑制し、稚魚を育成礁内部に留め、放流初期段階における食害被害を低減することができる。
(2)育成礁が、魚巣部と餌料増殖部とを有する棲息棚を1乃至複数段備え、その内部に魚巣穴と多数の狭暗所が形成されているため、側部散逸防止体により育成礁外へ拡散しなかったキジハタ稚魚等を定着させ大型魚からの食害を減らし長期間保護できる。
側部散逸防止体は、保護体と同様の材質で、保護体よりも目開きが小さい網体、パンチングメタル、エキスパンドメタル等や孔の無い鋼板等で形成されたものが好適に用いられる。側部散逸防止体は、外部躯体の側部(外周)の保護体の下部等に張設又は固定することができる。側部散逸防止体を設けることにより、育成礁内に潜入した放流直後の稚魚が育成礁の外へ早期拡散することを防止し、稚魚を育成礁内部へ長期間滞留させることができる。
実施の形態1の稚魚保護育成礁の模式全体斜視図 実施の形態1の稚魚保護育成礁の内部躯体の部分模式斜視図 実施の形態1の稚魚保護育成礁の内部躯体及び外部躯体を示す模式斜視図 実施の形態1の稚魚保護育成礁の遊泳区画を示す模式斜視図 実施の形態1の稚魚保護育成礁の遊泳区画の底部及び棲息区画の構造を示す模式斜視図
以下、本考案を実施するための最良の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本考案はこの実施の形態に限定されるものではない。
(実施の形態)
図1は実施の形態1の稚魚保護育成礁の模式全体斜視図である。
図1中、1は実施の形態1の稚魚保護育成礁、2はアングル鋼等のフレーム材で高さ70〜250cm、縦100〜250cm、横100〜250cmの直方体状に枠組みされて形成された稚魚保護育成礁1の外部躯体、2aは外部躯体2の四隅に形設された外部縦フレーム、2bは外部縦フレーム2aの上部に形成された外部上面フレーム、2cは外部縦フレーム2aの底部に形成された外部下面フレームである。外部躯体2には、四隅の外部縦フレーム2aの他に、縦横の方向は問わず補強や固定等のために、アングル鋼等の鋼材からなる梁を設けてもよい。3は大型捕食魚が内部に侵入できないように鋼板や目開き25〜50mm前後のパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網や格子体等で形成され外部躯体2の上面に配設固定された保護体、4は目開き25〜50mm前後のパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網や格子体等で形成され外部躯体2の側面上部に固定された保護体、5は稚魚の拡散を防止するために孔の無い鋼板又は保護体4よりも目開きが小さい目開き10〜20mm前後の網体等を側部の保護体4の下部に配設して形成された側部散逸防止体、6は外部躯体2の上部に配設された間伐材、6aは複数の間伐材6を束ねて保護体3に固定する間伐材固定部材である。
尚、間伐材6の外周面を覆うように金網等の網目状保持材を巻着してもよい。
次に実施の形態1の稚魚保護育成礁の内部躯体の詳細について説明する。
図2は実施の形態1の稚魚保護育成礁の内部躯体の部分模式斜視図である。尚、図2では内部躯体を説明するためにその他の部分を省略している。
図2中、7はアングル鋼等のフレーム材で直方体状に枠組みされて形成され外部躯体2の中央に配設固定される稚魚保護育成礁1の内部躯体、7aは内部躯体7の内部上面フレーム、7bは内部躯体7の内部下面フレーム、7cは上下端が内部上面フレーム7a及び内部下面フレーム7bに連設された内部躯体7の内部縦フレーム、7dは内部躯体7の上部に形成された遮光部、7eは鉄板やパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網等で形成され内部躯体7の上面に配設固定された遮光部7dの上部棚板、7fは内部上面フレーム7aに固定され上部棚板7eを囲繞する遮光部7dの枠材、7gは内部上面フレーム7aと内部下面フレーム7bの間で内部縦フレーム7cを連結する内部中段フレーム、7hはパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網や格子体等で形成され内部中段フレーム7gに固定された中間部棲息棚、7iは枠材7fの四隅に配設された吊ピースである。
次に実施の形態1の稚魚保護育成礁の内部躯体と外部躯体の詳細について説明する。
図3は、実施の形態1の稚魚保護育成礁の内部躯体及び外部躯体を示す模式斜視図である。尚、図3では内部躯体と外部躯体を説明するためにその他の部分を省略している。
図3中、7jは内部上面フレーム7aから外部上面フレーム2bに延設され内部躯体7を外部躯体2に連結する上面横架材、7kは内部下面フレーム7bから外部下面フレーム2cに延設され内部躯体7を外部躯体2に連結する下面横架材、7lは鋼板、パンチングメタル、エキスパンドメタル、網体や格子体等で形成され内部下面フレーム7bに固定された底部棲息棚、8a,8bは鋼板又は目開き10〜50mm前後のパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網や格子体等で形成され外部躯体2の内側下面に配設された底部侵入防止体である。本実施の形態においては、底部棲息棚7l及び底部侵入防止体8bを穴の無い鋼板で形成したものを用い、底部侵入防止体8aにエキスパンドメタルを用いたが、これに限定するものではなく、適宜選択することができる。本実施の形態のように底部棲息棚7l及び底部侵入防止体8bを穴の無い鋼板で形成した場合、稚魚保護育成礁1の強度を高くすることができる。また、本実施の形態のように底部侵入防止体8aをパンチングメタル、エキスパンドメタル、金網や格子体等で形成することで、稚魚保護育成礁1の強度を確保するとともに稚魚保護育成礁1の閉塞を防ぐことができる。9は外部躯体2と内部躯体3の間に形成される遊泳区画、10は内部縦フレーム7c,上部棚板7e,底部棲息棚7lで囲まれて内部躯体3の内部に形成された棲息区画である。
次に実施の形態1の稚魚保護育成礁の遊泳区画の詳細について説明する。
図4は実施の形態1の稚魚保護育成礁の遊泳区画を示す模式斜視図である。尚、図4では遊泳区画9を説明するために保護体3,4、側部散逸防止体5、間伐材6、間伐材固定部材6aを省略している。
図4中、11は遮光部7dの上部棚板7e(図2参照)の上に載置された長径が10〜15cm程の上部自然石、12は遊泳区画9内の下面横架材7k上に配設され井桁状に複数段組まれた状態で固定された鋼管材、12aは鋼管材12の側面に形成された複数の開孔、12bは鋼管材12の両端で開口した端部開口部である。
本実施の形態では内部躯体7の上部の遮光部7dには、上部自然石11が多数山積みされているが、上部自然石11の他にコンクリート片、石片等の重量のあるものを載せることができる。これにより、遮光部7dの下側が遮光され薄暗くなるので、定着性の稚魚にとって住みやすい環境となる。また、潮流の速い場所等では、上部自然石11が潮流により流されたりしないように、金網等で覆い、遮光部7dに固定してもよい。
開孔12aは、捕食魚が侵入できない孔径に形成される。また、端部開口部12bは、捕食魚が侵入できない目開きの大きさの網体等で覆うことにより、稚魚保護育成礁1内に捕食魚が侵入した場合でも、鋼管材12を退避スペースとして用いることができ、食害の危険性を低下させることができる。尚、鋼管材12を下部横架材7k等に固定することで鋼管材12が移動せず、安定性を増すことができる。
次に実施の形態1の稚魚保護育成礁の遊泳区画の底部及び棲息区画の詳細について説明する。
図5は実施の形態1の稚魚保護育成礁の遊泳区画の底部及び棲息区画の構造を示す模式斜視図である。尚、図5では、遊泳区画9の底部及び棲息区画10を説明するために、保護体3,4、間伐材6、上面横架材7j、上部自然石11、鋼管材12を省略している。
図5中、13は底部棲息棚7l及び底部侵入防止体8a,8b上に載置された多数の下部自然石、15はコンクリート製のブロック体16を内部躯体7の中間部棲息棚7h、底部棲息棚7l(図3参照)上にそれぞれ枠状に配置して形成された魚巣部、16aは各々のブロック体16に形成され内部躯体3の底部と平行に配置された複数の魚巣穴、17は棲息区画10の各々の魚巣部15の枠内に自然石や陶器片等の餌料増殖材を充填して形成され海草やエビ等の餌料生物を定着繁殖させるための餌料増殖部、18は内部躯体7の周囲に固設され魚巣部15の外周に当接するブロック固定金具である。
底部侵入防止体8a,8bに側部散逸防止体5よりも大きな目開きのものを使用した場合も、下部自然石13を載置することで、稚魚の散逸を防止することができる。
魚巣部15を形成するブロック体16には、魚巣穴16aを備えた建築用コンクリートブロック等が好適に用いられるが、陶器製やセメント製で魚巣穴を備えたブロック体を用いてもよい。魚巣穴16aの形状は、円形、楕円形、正方形、長方形、多角形等、種々の形状が選択される。また、この魚巣穴16aの大きさは稚魚が通れる範囲で適宜選択される。
尚、本実施の形態では、ブロック固定金具18がブロック16の魚巣穴16aに重ならないように配置したが、稚魚の魚巣穴16aへの出入りを妨げない範囲で適宜の位置を選択することができる。
また、本実施の形態では内部躯体7の内部の棲息区画10に底部棲息棚7lの他に一段のみ中間部棲息棚7hを設けたが、複数段の中間部棲息棚7hを設けることにより、内部躯体7の内部に複数の魚巣部15及び餌料増殖部17を効率的に配置することができ、餌料生物の増殖率を高めると共に、稚魚の収容尾数を増やすことができる。
遊泳区画9には鋼管材12の他、塩化ビニル等の合成樹脂製の管材や間伐材等を配置することもできる。尚、合成樹脂製の管材や間伐材を用いる際には、その浮力を考慮して、間伐材を鋼管材12と並列に配置し、鋼管材12に固定して用いるのが好ましい。更に、間伐材には、形状保持性を有する金属製や合成樹脂製で剛性のある網体を巻回して用いることが好ましい。これにより、間伐材が腐食した際に、網体が付着生物と共にその形状を維持するので、管材と網体で形成する空間で餌料生物増殖効果を持続することができるとともに、放流稚魚の定棲空間を創出することができる。
稚魚保護育成礁1の設置後、時間が経つにつれ外部躯体2や保護体3,4、側部散逸防止体5、内部躯体保護体等に、フジツボ、海草、その他の海中生物が付着し、生長した海中生物等によりこれらの網目が塞がることが懸念されるが、一般的に、漂砂現象が起こる海域では、海底から数十cmの高さまでは、漂砂が海中生物の付着を阻害するため、閉塞は生じ難く、稚魚が網目を通過できなくなることはない。
尚、保護体3,4を設けず、遊泳区画9を開放的空間としてもよいが、外部躯体2の側面下部と底部に側部散逸防止体5や底部侵入防止体8bを備えることが好ましい。この場合、鋼板や目開き10〜20mm前後の網体等で形成され内部躯体7に張設固定される内部躯体保護体を設け、内部躯体保護体の下部に側部散逸防止体を備えてもよい。
以上のように構成された本実施の形態1の稚魚保護育成礁1を用いた稚魚育成方法を説明する。
まず、稚魚放流の数ヶ月前に、稚魚保護育成礁1を放流区域に設置する。これにより、稚魚保護育成礁1の外部躯体2、保護体3,4、側部散逸防止体5、間伐材6、内部躯体7、上部自然石11、鋼管材12、下部自然石13、魚巣部15、餌料増殖部17等に餌料生物が付着・棲息するので、放流時には、餌料生物が十分に増殖している。
次いで、この状態で定着性の稚魚を放流すると、稚魚は手頃な隠れ場となる稚魚保護育成礁1内に潜り込む。
このとき、稚魚の一部は、稚魚保護育成礁1の底部に集まる傾向があるが、稚魚が通過できない目開きの側部散逸防止体7や底部侵入防止体8a,8bを備えているので、初期段階の稚魚の散逸を防止することができる。
次に、稚魚は、予め増殖させておいた餌料生物を餌としながら、棲息区画10内の各魚巣部15を住処とする。餌料生物は稚魚保護育成礁1内に十分に棲息しているので、稚魚は稚魚保護育成礁1から外に出る必要が無い。また、稚魚保護育成礁1は保護体3,4、側部散逸防止体7、底部侵入防止体8a,8b等を備えるので、大型捕食魚は稚魚保護育成礁1内に侵入することができない。これにより、食害の危険性にさらされることなく、稚魚を保護しながら安全に育成することができる。
次いで、稚魚が成長してくると、徐々に保護体3,4等を通過し難くなる。そのため、大型捕食魚が捕食しない大きさまで成長する頃には、稚魚保護育成礁1には住み難くなっており、稚魚自ら外部へ拡散する。これにより、次回の稚魚の放流時には、稚魚保護育成礁1内に成長した稚魚が残っておらず、そのまま使用することができる。
以上のように、本実施の形態1における稚魚保護育成礁は構成されているので、以下のような作用が得られる。
(1)内部躯体の底部と平行で外部に開口した魚巣穴を有するブロック体が棲息棚上に枠状に配設された魚巣部と、魚巣部に囲まれ棲息棚上に形成された餌料増殖部と、を備えることにより、内部躯体の内部に比重の大きな自然石、コンクリートブロック等を集積して稚魚保護育成礁の重量を確保し、設置安定性、対滑動性を向上させることができるので、稚魚放流が行われる沿岸浅海域等における日常的な潮汐、潮流の影響を受け難く、荒天時の激しい海水流動に対しても十分に対応することができ、海水擾乱等の悪条件を克服できる。
(2)内部躯体に1乃至複数段の棲息棚を備え、魚巣穴を有するブロック体が棲息棚上に枠状に配設された魚巣部と、魚巣部に囲まれ棲息棚上に形成される餌料増殖部を有するので、魚巣部のブロック体及び/又は餌料増殖部に積層される自然石等により空間空隙を遮光・遮蔽して、キジハタ等の定着性魚種の稚魚が一般的に好む狭暗所を多数形成すると共に、餌料生物を増殖させて稚魚の棲息に好適な環境を提供することができる。
(3)魚巣部と、餌料増殖部とを備える棲息棚を1乃至複数段備えることにより、多数の魚巣穴と多数の狭暗所を有しているので、体の小さな稚魚にとって格好の隠れ場となる。また、ブロック体の魚巣部は内部躯体の側方四面に開口して餌料増殖部につながり好適な隠れ場となり、放流後の稚魚が自然環境に馴致するまでの期間内部に滞留しやすい。更にキジハタ等は縄張り意識の強い魚種であり、放流から数週間を経過すると自己の縄張りから他の稚魚を駆逐する行動が顕著となるため、限られた空間しかない魚礁では滞留尾数が大幅に減少するおそれがあるが、遮蔽され独立性の高い魚巣穴及び狭暗所が個々の稚魚を隔離するので、日数経過に伴う稚魚保護育成礁内の滞留尾数の減少を大きく抑えることができる。
(4)内部躯体内に多数の魚巣穴と多数の狭暗所を備えているので、冬期の海水温の低下で活動低下した稚魚の好適な隠れ場を提供することができ、稚魚を捕食魚から安全に守ることができる。
(5)棲息棚が自然石等が積層されて形成された餌料増殖部と、ブロック体で形成された魚巣部と、を組み合わせた構造を有しており、これらが遮蔽効果の大きな魚巣穴と、狭暗所を備えているので、荒天時の海水擾乱、急潮流状態においても稚魚を安全に保護して流出を防ぐことができる。
(6)保護体の目開きを縦長の菱形状に形成することで稚魚の通過に支障が無く、体幅(頭幅)が大きいカサゴ類等の捕食魚が内部に侵入し難くなり、放流稚魚の受ける食害を減少できる。
(7)保護体の菱形状の目開きは、稚魚保護育成礁を設置海域に沈設後、海藻やホヤ等の海洋生物に徐々に覆われるが、設置海域が浅海域であり、かつ育成礁の礁高が低いため荒天時の海水流動、漂砂現象で剥離効果を受けること、保護体材質が鋼であることから付着生物が錆と共に剥離脱落すること等により、目開き部分が完全に閉塞するおそれは少なく、毎年秋口に稚魚放流が可能となり、再利用性に優れる。
(8)保護体の菱形状の目開きは稚魚が潜入できない程の閉塞を全面に生じるおそれは少ないが、閉塞度が著しい場合は稚魚保護育成礁の設置水深が浅いのでダイバーによる除去作業が容易であり、また付着生物が鋼材表面の発錆部と共に剥がれ易いので除去作業が容易となる。
(9)魚巣部が内部躯体の内周に沿って枠状に形成され魚巣穴が内部躯体の外側に向かって棲息棚上に形成された構成を備えることにより、独立性の高い複数の魚巣穴を形成し個々の稚魚を隔離するので放流後の日数経過に伴う育成礁内の滞留尾数の減少を更に抑えることができる。
(10)棲息棚上の育成魚巣部の枠の内部に餌料増殖材を充填させた餌料増殖部は、各々の魚巣穴と連通するため、稚魚は捕食魚に襲われることなく安全に餌料生物を捕捉することができ、稚魚の保護育成の確実性、信頼性に優れる。
(11)稚魚保護育成礁の外部躯体の側部の下部側に側部散逸防止体を備えることにより、稚魚保護育成礁に潜り込んだ稚魚の育成礁外への早期拡散を抑制し、稚魚を育成礁内部に留め、放流初期段階における食害被害を低減することができる。
(12)内部躯体の周囲に固設され魚巣部の外周に当接するブロック固定金具を備えることにより、内部躯体の内部に配設された魚巣部が内部躯体の外に飛び出ることを防止できるので、急流に対しても魚巣部を安定的に保持することができ、稚魚の保護効果に優れる。
本発明は、日本海の浅い場所や、シケの強い場所にも設置することができると共に、人工増殖され自然環境未馴致であるキジハタ等の定着性稚魚を、自然環境に馴致させつつ保護し、放流海域に生息する大型捕食魚の食害にあわない程度の成長段階まで育成することにより、放流稚魚の生残り率を上げて増殖を図り沿岸漁業を振興させることが可能な稚魚保護育成礁を提供することができる。
1 稚魚保護育成礁
2 外部躯体
2a 外部縦フレーム
2b 外部上面フレーム
2c 外部下面フレーム
3,4 保護体
5 側部散逸防止体
6 間伐材
6a 間伐材固定部材
7 内部躯体
7a 内部上面フレーム
7b 内部下面フレーム
7c 内部縦フレーム
7d 遮光部
7e 上部棚板
7f 枠材
7g 内部中段フレーム
7h 中間部棲息棚
7i 吊ピース
7j 上面横架材
7k 下面横架材
7l 底部棲息棚
8a,8b 底部侵入防止体
9 遊泳区画
10 棲息区画
11 上部自然石
12 鋼管材
12a 開孔
12b 端部開口部
13 下部自然石
15 魚巣部
16 ブロック体
16a 魚巣穴
17 餌料増殖部
18 ブロック固定金具

Claims (4)

  1. フレーム材で枠組みされた外部躯体と、前記外部躯体の内側にフレーム材で六面体状に枠組みされ前記外部躯体と連結され内部に稚魚の棲息区画を有する内部躯体と、前記内部躯体の底部と平行に形成された1乃至複数段の棲息棚と、前記外部躯体の内側と前記内部躯体の外側の間の遊泳区画に配設された餌料培養材と、前記外部躯体及び/又は前記内部躯体の各面に張設又は固定され大型捕食魚が通過できない目開きの保護体と、を備えた稚魚保護育成礁であって、
    前記内部躯体の底部と平行で外部に開口した魚巣穴を有するブロック体が前記棲息棚上に枠状に配設された魚巣部と、前記魚巣部に囲まれ前記棲息棚上に形成された餌料増殖部と、を備えたことを特徴とする稚魚保護育成礁。
  2. 前記保護体の目開きが菱形状に形成され、前記菱形状の長い方の対角線の内寸が70mm〜100mm、短い方の対角線の内寸が20mm〜35mmに形成されたことを特徴とする請求項1に記載の稚魚保護育成礁。
  3. 前記魚巣部が前記内部躯体の内周に沿って枠状に形成され前記魚巣穴が前記内部躯体の外側に向かって前記棲息棚上に形成され、前記餌料増殖部が前記棲息棚上の前記魚巣部の枠の内部に餌料増殖材を充填させた構成を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の稚魚保護育成礁。
  4. 前記外部躯体の側部の下部側に配設された側部散逸防止体を備えることを特徴とする請求項1乃至3の内いずれか1に記載の稚魚保護育成礁。
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