JP3193659U - 樹脂製包装容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】巻きラベルが巻着可能でありながら、加温販売用と冷却販売用の双方に対応して使用可能な樹脂製包装容器を提供する。【解決手段】胴部本体12には複数本の波形状の溝部20が全周に亘って円周方向に並列状に設けられており、容器底部30が湾曲壁部と、接地部と、傾斜底面部と、陥凹部と、底段部35とを備えており、溝部20の溝幅L1は胴部本体12の長さLに対して0.09〜0.10倍、接地部の直径は容器胴部12の最大直径Dに対して0.78〜0.82倍、陥凹部の直径は最大直径Dに対して0.48〜0.58倍、底段部の中央部35a直径D3は最大直径Dに対して0.18〜0.22倍であり、接地部から底段部の中央部35aまでの深さは最大直径Dに対して0.28〜0.32倍を満たす。【選択図】図2

Description

本考案は、樹脂製包装容器に関し、特に、加温時及び冷却時の双方に対応し得る樹脂製包装容器に関する。
一般に、ミネラルウォーター、お茶、スポーツドリンク、ジュース等の清涼飲料水等のための容器では、いわゆるペットボトルと称されるポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂からなる樹脂製包装容器が多用される。この種の樹脂製包装容器は、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器底部と容器胴部とを一体に形成して構成される。
この種の樹脂製包装容器では、内容物として温かいお茶や紅茶等の加温飲料水が充填されてホットウォーマー等の加温機器内で長時間保温されることがある。このような加温用の包装容器としては、図7に示すように、容器胴部111に内側へ凹状に形成されたパネル部115と、容器底部120の中央部に内側へ向かって急な山形状で陥没した陥没部125とを備えた容器100が使用される(例えば、特許文献1,2参照。)。図において、符号111は容器胴部110の上部に形成された容器口部、121は容器底部120の接地部である。
この樹脂性包装容器100では、加温時における内容物や空気の膨張に際して、パネル部115が凹状であることにより容器外側に変形しても容器胴部110より外側へ突出せず、陥没部125が急な山形状であることにより陥没部125の落ち込みが抑制されてるため、当該容器100の外観が大きく崩れることがなく、安定性が維持される。
上記包装容器に内容物を充填して店頭販売する場合、容器胴部に商品情報が印刷されたラベルが装着される。特に、内容物を加温飲料水として加温機器内で保温して販売する場合には、加温により接着剤が剥がれるおそれがあることから、シュリンクラベルが用いられる。一方、内容物を冷却飲料水として冷却機器内で冷蔵して販売する場合には、経済的な観点から、容器胴部に接着剤により巻きラベルを接着させたり、巻きラベルの端部同士を接着させて環状にして固定したりする等、巻きラベルが容器胴部の全周に亘って巻着される。
また、加温販売用の包装容器100を冷却販売で用いるとすると、図8に示すように、容器胴部110に凹状のパネル部115が形成されていることから、巻きラベルFと容器胴部110との接触部分が少なくなる。前記のように容器胴部110の全周に亘って巻きラベルFを巻着させる際には、容器胴部110と巻きラベルFまたは巻きラベルFの端部同士を確実に接着させるために、接着位置における巻きラベルFと容器胴部110との接触部分が広範囲に必要となる。そのため、凹状のパネル部115が形成された加温販売用の包装容器100では、容器胴部110の全周に亘って巻きラベルFを確実に巻着させることが困難であり、巻きラベルFを用いた冷却販売用に転用されない。
このように、従来の樹脂性包装容器では、加温販売用と冷却販売用とで、異なる形状の包装容器を使用することが一般的であった。しかしながら、加温販売用と冷却販売用とで異なる形状の包装容器を製造すると、生産効率や金型製作等の点から経費が多くかかりやすい。このことから、巻きラベルFが巻着可能でありながら、加温販売用と冷却販売用の双方に対応して使用可能な樹脂性包装容器が求められている。
特許第3662226号公報 特許第4570019号公報
本考案は、前記の点に鑑みなされたものであり、巻きラベルが巻着可能でありながら、加温販売用と冷却販売用の双方に対応して使用可能な樹脂製包装容器を提供するものである。
すなわち、請求項1の考案は、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器胴部と容器底部とを一体に形成した樹脂製容器において、前記容器胴部は、樹脂フィルム製の巻きラベルが巻着可能な胴部本体と、該胴部本体下部に連設された下側胴部とを有し、前記胴部本体には、複数本の波形状の溝部が全周に亘って円周方向に並列状に設けられており、前記容器底部が、前記容器胴部の前記下側胴部下端から前記樹脂製容器の底面に向けて湾曲しながら縮径する湾曲壁部と、前記湾曲壁部の下端に形成され前記樹脂製容器の自立時に接地する接地部と、前記接地部の内側に形成され前記接地部との接地面に接地しない傾斜底面部と、前記傾斜底面部から前記樹脂製容器の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の陥凹部と、前記陥凹部の中心に形成され前記陥凹部よりもさらに前記樹脂製容器の内部側に円錐台状に陥没する底段部とを備えており、前記溝部の溝幅(L1)は前記胴部本体の長さ(L)に対して0.09ないし0.10倍であり、前記接地部の直径(D1)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.78ないし0.82倍であり、前記陥凹部の直径(D2)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.48ないし0.58倍であり、前記底段部の中央部直径(D3)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.18ないし0.22倍であり、前記接地部から前記底段部の中央部までの深さ(H1)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.28ないし0.32倍を満たすことを特徴とする樹脂製包装容器に係る。
請求項2の考案は、前記溝部が3または4本並列状に設けられている請求項1に記載の樹脂製包装容器に係る。
請求項3の考案は、前記溝部の溝深さ(L2)は前記胴部本体の最大直径(D4)に対して0.22ないし0.24倍である請求項1または2に記載の樹脂製包装容器に係る。
請求項4の考案は、前記溝部の波高(L3)は前記胴部本体の長さ(L)に対して0.16ないし0.18倍である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器に係る。
請求項5の考案は、前記底段部の周壁部に中心から前記陥凹部に向かって複数の膨出部が放射状に形成されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器に係る。
請求項6の考案は、前記底段部の中央部直径が10ないし15mmである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器に係る。
請求項7の考案は、前記樹脂製容器が200〜400mLの内容量用の容器である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器に係る。
請求項1の考案に係る樹脂性包装容器は、熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器胴部と容器底部とを一体に形成した樹脂製容器において、前記容器胴部は、樹脂フィルム製の巻きラベルが巻着可能な胴部本体と、該胴部本体下部に連設された下側胴部とを有し、前記胴部本体には、複数本の波形状の溝部が全周に亘って円周方向に並列状に設けられており、前記容器底部が、前記容器胴部の前記下側胴部下端から前記樹脂製容器の底面に向けて湾曲しながら縮径する湾曲壁部と、前記湾曲壁部の下端に形成され前記樹脂製容器の自立時に接地する接地部と、前記接地部の内側に形成され前記接地部との接地面に接地しない傾斜底面部と、前記傾斜底面部から前記樹脂製容器の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の陥凹部と、前記陥凹部の中心に形成され前記陥凹部よりもさらに前記樹脂製容器の内部側に円錐台状に陥没する底段部とを備えており、前記溝部の溝幅は前記胴部本体の長さに対して0.09ないし0.10倍であり、前記接地部の直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.78ないし0.82倍であり、前記陥凹部の直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.48ないし0.58倍であり、前記底段部の中央部直径は前記容器胴部の最大直径に対して0.18ないし0.22倍であり、前記接地部から前記底段部の中央部までの深さは前記容器胴部の最大直径に対して0.28ないし0.32倍を満たすため、巻きラベルが巻着可能でありながら、加温時及び冷却時の双方に対応して使用することができる。
請求項2の考案は、請求項1において、前記溝部が3または4本並列状に設けられているため、胴部本体を効果的に補強することができる。
請求項3の考案は、請求項1又は2において、前記溝部の溝深さは前記胴部本体の最大直径に対して0.22ないし0.24倍であるため、より効果的な補強を行うことが可能となる。
請求項4の考案は、請求項1ないし3において、前記溝部の波高は前記胴部本体の長さに対して0.16ないし0.18倍であるため、胴部本体と巻きラベルFとの接触部分を減少させずにより効果的に補強効果を向上させることができる。
請求項5の考案は、請求項1ないし4において、前記底段部の周壁部に中心から前記陥凹部に向かって複数の膨出部が放射状に形成されているため、容器底部の構造を複雑にすることなく、底溝部による優れた補強効果を得ることができる。
請求項6の考案は、請求項1ないし5において、前記底段部の中央部直径が10ないし15mmであるため、底段部の補強効果をより良好に発揮させるとともに、容器内部の圧力を効果的に分散させることが可能となる。
請求項7の考案は、請求項1ないし6において、前記樹脂製容器が200〜400mLの内容量用の容器であるため、市場規格の代替となり得る。
本考案の一実施例に係るの樹脂製包装容器の容器底部側からの斜視図である。 図1の樹脂製包装容器の正面図である。 図1の樹脂製包装容器の容器胴部の部分断面図である。 図1の樹脂製包装容器の容器底部の平面図である。 図4のO−A及びO−B断面図である。 他の実施例に係る樹脂製包装容器の正面図である。 従来の樹脂製包装容器の正面図である。 従来の樹脂製包装容器の容器本体の要部断面図である。
図1,2は、本考案の一実施例に係る樹脂製包装容器10の斜視図及び正面図である。樹脂製包装容器10は、自立型樹脂製包装容器であって、いわゆるペットボトルと称され、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器胴部11と容器底部30とを一体に形成して構成される。この樹脂性包装容器10は、加温販売と冷却販売の双方で使用可能である。
樹脂製包装容器10の好適なサイズは、温かいお茶や紅茶等の加温飲料水、ミネラルウォーター、お茶、スポーツドリンク、ジュース等の冷却飲料水等が内容物として充填されて市場に流通される一般的なものであり、具体的には200〜400mLの内容量である。この容量は市場で広く普及している容器であり、市場規格の代替となり得る。また、この包装容器10では、近年の低コスト化、軽量化、環境への配慮等の要望から、材料(熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物)の使用量を20〜22g程度に低減させて、壁部の肉薄化が計られている。
容器胴部11は、図1,2に示すように、略円筒形状を含む適宜形状に形成された部位であり、胴部本体12と、下側胴部13とを有する。図において、符号14は胴部本体12上部に連設された上側胴部、15は底面、16は上側胴部14から縮径する容器肩部、17は容器肩部16を介して上側胴部14に連設された容器口部、18は胴部本体12と下側胴部13との境界に形成された凹溝状の下側周リブ、19は胴部本体12と上側胴部14との境界に形成された凹溝状の上側周リブである。
胴部本体12は、図1〜3に示すように、商品情報等が印刷された樹脂フィルム製の巻きラベルFが接着剤等を用いて巻着される部位であり、表面に複数本の溝部20が設けられている。巻きラベルFは、胴部本体12外周のいずれかの位置に接着剤を介して接着されて、または、巻きラベルFの端部同士の接着により環状にされて固定される。いずれにおいても、巻きラベルFが胴部本体12の全周に亘って巻き付けられる。そのため、胴部本体12では、巻きラベルFの巻着に際して全周のいずれの部位においても巻きラベルFと十分かつ確実に密着可能なように、溝部20以外の部位が平坦な密着可能面12aとされている。
複数の溝部20は、図1〜3に示すように、胴部本体12と巻きラベルFとの接着や固定を妨げずに、加温による胴部本体12の膨張や収縮等の変形を抑制して胴部本体12を補強するための凹部であり、胴部本体12の全周に亘って円周方向に並列状に形成される。この複数の溝部20は、巻きラベルFの胴部本体12への密着可能面12aが広範囲かつ偏りなく形成されるように数、大きさ、形状等が適宜設定される。実施例では、3本(例えば図2の容器10参照)または4本(例えば図6の容器10A参照)である。溝部20が2本以下の場合は十分な補強が困難であり、5本以上の場合は巻きラベルFとの密着を妨げるおそれがある。
溝部20の形状は、図1,2に示すように波形状である。溝部20を波形状とすることにより、補強効果をより向上させることができる。この波形状の溝部20では、正弦波、矩形波、三角波、のこぎり波等の適宜の波形とすることが可能であり、波長を一定としたり不規則としたりしてもよい。また、容器胴部12の全周における波の数は特に限定されないが、補強効果の向上や巻きラベルFとの密着性等の観点から4〜10とされる。波の数が3以下の場合は補強効果の向上が見込まれず、11以上の場合は波形の増加に伴う補強効果の向上が見込まれないとともに波形が細かすぎて巻きラベルFとの密着を妨げるおそれがある。
下側胴部13は、容器胴部11の最大直径Dを規定する部位であり、図2,3,5に示すように、胴部本体12の下部に連設される。下側胴部13は、胴部本体12の最大直径D4よりわずかに大径に形成されている。そのため、胴部本体12の側面が下側胴部13の側面よりわずかに内部側へ位置することとなり、巻きラベルFが適切な位置へ巻着させやすくなる。具体的には、胴部本体12の最大直径D4が容器胴部11の最大直径Dに対して0.96ないし0.98倍(D4/D=0.96〜0.98)である。胴部本体12の最大直径D4が容器胴部11の最大直径Dに対して0.96倍より小さい場合は当該容器10の所望する内容量を確保できないおそれがあり、0.98倍より大きい場合は巻きラベルFを適切に巻着させることが困難となる。なお、実施例では、下側胴部13と、胴部本体12の上部に連設された上側胴部14との直径が同径に形成されている。
容器底部30は、当該樹脂製包装容器10を自立可能とするとともに、加温時の容器10内部の膨張や収縮等による底部30の落ち込みや安定性悪化等の変化に対する耐性を向上させるとともにその内圧を分散させる構造を有するものであって、図4,5に示すように、湾曲壁部31と、接地部32と、傾斜底面部33と、陥凹部34と、底段部35とを備える。
湾曲壁部31は、下側胴部13の下端から樹脂製容器10の底面15に向けて湾曲しながら縮径する部位である。湾曲壁部31は、容器底部30の角部を面取りした部位に相当し、衝突時や落下時等の変形や破損等の発生を抑制するとともに、容器内部の圧力を分散させる効果を有する。
接地部32は、湾曲壁部31の下端に形成され樹脂製容器10の自立時に接地面Gと接地する部位である。接地部32は、当該容器10の自立性確保のために設けられた平面部分であり、底面15に所定幅で円周状に全周に亘って形成される。
傾斜底面部33は、接地部32の内側に形成され接地部32との接地面Gに接地しない部位である。傾斜底面部33は、接地面Gと離隔していることから、加温時の容器10内部の膨張や収縮等による底面15の変形時に当該容器10の自立の妨げとなることを抑制する。
陥凹部34は、傾斜底面部33から樹脂製容器10の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の部位である。陥凹部34は、容器内部の圧力を分散させ、特に圧力変化が生じて当該容器10が膨張した場合の底部30の垂れ下がり等を抑制する。
底段部35は、陥凹部34の中心に形成され陥凹部34よりもさらに樹脂製容器10の内部側に円錐台状に陥没する部位である。底段部35は、加温時の容器10内部の膨張や収縮等による変形を抑制するとともに、容器10内部の圧力を分散させる。底段部35の中央部35aの直径D3は、良好な補強効果とともに容器内部の圧力を効果的に分散可能とするために、容器10の大きさ(容量)に関わらず10ないし15mmとされる。直径D2が10mmより小さい場合、十分な補強効果が発揮されないおそれがある。直径D2が15mmより大きい場合、平坦部分が広くなりすぎて容器内部の圧力を十分に分散させることができなくなるおそれがある。
また、底段部35の周壁部には、中心から陥凹部34に向かって複数の膨出部36が放射状に形成されている。この膨出部36は、底段部35における容器10内部の圧力を分散させるための底段部35の補強部として作用する。膨出部36の数は、強度や成形容易性等の観点から3ないし10本形成される。膨出部36が3本より少ない場合、圧力の分散が十分ではなく、所望の強度が得られないおそれがある。膨出部36が10本より多い場合、容器底部30の構造が複雑になりすぎるとともに、膨出部36の増加に伴う補強効果の向上が見込まれない。
本考案の樹脂性包装容器10にあっては、胴部本体12に形成した複数の溝部20と容器底部30の構造とによって、巻きラベルFが巻着可能でありながら、加温時の容器10内部の膨張や収縮等による変形に耐えることが可能となるため、加温時及び冷却時の双方に対応して使用することができる。
これより、図2,4,5を用い、当該容器10における各部位同士の大小関係(割合)について説明する。図2は当該容器10の正面図である。図4は容器底部30の平面図である。図5は図4のA−O線に対応する膨出部36同士の中間位置における部分断面図、及びB−O線に対応する膨出部36の中間位置における部分断面図である。
当該容器10の溝部20にあっては、図2,5に示すように、溝幅L1が胴部本体12の長さLに対して0.09ないし0.10倍(L1/L=0.09〜0.10)であり、溝深さL2が溝部20の溝幅L1に対して0.25ないし0.32倍(L2/L1=0.25〜0.32)である。また、波形状の溝部20においては、その波高L3が胴部本体12の長さLに対して0.16ないし0.18倍(L3/L=0.16〜0.18)である。
溝幅L1が胴部本体12の長さLに対して0.09倍より小さい場合(L1/L<0.09)、十分な補強効果を得ることが困難となる。また、溝幅L1が胴部本体12の長さLに対して0.10倍より大きい場合(L1/L>0.10)、胴部本体12の密着可能面12aより内部側へ凹んでいる部分が広くなって巻きラベルFとの密着の妨げとなるおそれがある。よって、溝幅L1を胴部本体12の長さLに対して0.09ないし0.10倍とすることで、胴部本体12と巻きラベルFとの接触部分を十分に確保しながら、胴部本体12を効果的に補強することができる。
溝深さL2が溝部20の溝幅L1に対して0.25倍より小さい場合(L2/L1<0.25)、溝が浅く十分な補強効果を得ることが困難となる。また、溝深さL2が溝部20の溝幅L1に対して0.32倍より大きい場合(L2/L1>0.32)、溝が深すぎて胴部本体12が屈曲しやすくなる等の強度が低下するおそれがある。よって、溝深さL2を溝部20の溝幅L1に対して0.25ないし0.32倍とすることで、より効果的な補強効果を得ることができる。
波高L3が胴部本体12の長さLに対して0.16倍より小さい場合(L3/L<0.16)、波形状の溝部20による補強効果の向上が見込まれない。波高L3が胴部本体12の長さLに対して0.18倍より大きい場合(L3/L>0.18)、巻きラベルFとの密着を妨げるおそれがある。よって、波高L3を胴部本体12の長さL対して0.16ないし0.18倍とすることで、胴部本体12と巻きラベルFとの接触部分を減少させずに効果的に補強効果を向上させることができる。
一方、当該容器底部30にあっては、図2,4,5に示すように、接地部32の直径D1は容器胴部11の最大直径Dに対して0.78ないし0.82倍(D1/D=0.78〜0.82)であり、陥凹部34の直径D2は容器胴部11の最大直径Dに対して0.48ないし0.58倍(D2/D=0.48〜0.58)であり、底段部35の中央部35aの直径D3は容器胴部11の最大直径Dに対して0.18ないし0.22倍(D3/D=0.18〜0.22)であり、接地部32から底段部35の中央部35aまでの深さH1は容器胴部11の最大直径Dに対して0.28ないし0.32倍(H1/D=0.28〜0.32)である。
接地部32の直径D1が容器胴部11の最大直径Dに対して0.78倍より小さい場合(D1/D<0.78)、陥凹部34や底段部35等を形成するための空間が減少して圧力分散等の効果向上が見込めなくなるおそれがある。また、直径D1が最大直径Dに対して0.82倍より大きい場合(D1/D>0.82)、湾曲壁部31が小さくなり、容器内部の圧力を分散させる効果を十分に得ることができなくなるおそれがある。よって、接地部32の直径D1は容器胴部11の最大直径Dに対して0.78ないし0.82倍とすることで、湾曲壁部31、陥凹部34、底段部35等を適切に形成することが可能となって、容器内部の圧力分散効果を十分に得ることができる。
陥凹部34の直径D2が容器胴部11の最大直径Dに対して0.48倍より小さい場合(D2/D<0.48)、内圧により傾斜底面部33が変形しやすくなり、自立安定性が低下する。また、直径D2が最大直径Dに対して0.58倍より大きい場合(D2/D>0.58)、傾斜底面部33幅が狭くなって、変形時に接地部32の自立を妨げやすくなる。よって、陥凹部34の直径D2は容器胴部11の最大直径Dに対して0.48ないし0.58倍とすることで、容器底部30の変形時に際しても自立安定性を維持することができる。
底段部35の中央部35aの直径D3が容器胴部11の最大直径Dに対して0.18倍より小さい場合、(D3/D<0.18)、応力の分散が十分ではなく、所望する補強効果が発揮されないおそれがある。また、直径D3が最大直径Dに対して0.22倍より大きい場合(D3/D>0.22)、中央部35aの平坦部分が広くなりすぎて容器内部の圧力を十分に分散させることができなくなるおそれがある。よって、底段部35の中央部35aの直径D3は容器胴部11の最大直径Dに対して0.18ないし0.22倍とすることで、底段部35の中央部35aにおいて効果的な補強及び圧力分散を行うことができる。
接地部32から底段部35の中央部35aまでの深さH1が容器胴部11の最大直径Dに対して0.28倍より小さい場合(H1/D<0.28)、底段部35の深さが浅く、応力の分散が不十分となり、所望する補強効果が発揮されないおそれがある。また、深さH1が最大直径Dに対して0.32倍より大きい場合(H1/D>0.32)、深さH1の増加に伴う圧力分散効果の向上が見込まれない。よって、接地部32から底段部35の中央部35aまでの深さH1は容器胴部11の最大直径Dに対して0.28ないし0.32倍とすることで、容器底部30の効果的な補強及び圧力分散を行うことができる。
次に、ポリエチレンテレフタレート樹脂からなるプリフォームを後述する各試作例1ないし3に応じた金型に入れて延伸ブロー成形し、容器底部の構造を異ならせた成形後の容器重量が21g、容器底部の重量が5gとなる280mL用の樹脂製包装容器(試作例1ないし3)を試作した。各試作例1〜3について、それぞれ50本ずつ作成した。
試作例1は図2等に示した溝部20が3本並列状に形成された本考案形状の容器10であり、Dを66.0mm、D1を53.0mm、D2を34.9mm、D3を13.6mm、H1を19.5mm、Lを55.0mm、L1を5.2mm、L2を1.5mm、L3を9.6mmとした。従って、D1/Dが約0.80、D2/Dが約0.53、D3/Dが約0.21、H1/Dが約0.30、L1/Lが約0.09、L2/L1が約0.29、L3/Lが約0.17である。
試作例2は図6に示した溝部20が4本並列状に形成された本考案形状の容器10Aであり、Dを66.0mm、D1を53.0mm、D2を34.9mm、D3を13.6mm、H1を19.5mm、Lを58.0mm、L1を5.5mm、L2を1.5mm、L3を10.2mmとした。従って、D1/Dが約0.80、D2/Dが約0.53、D3/Dが約0.21、H1/Dが約0.30、L1/Lが約0.09、L2/L1が約0.27、L3/Lが約0.18である。
試作例3は図7に示したパネル部120が形成された(溝部20を有しない)従来形状の容器100であり、Dが66.8mm、D1が40.0mm、D2が40.0mm、D3が11.6mm、H1が20.0mmである。従って、D1/Dが約0.60、D2/Dが約0.60、D3/Dが約0.17、H1/Dが約0.30である。
上記試作例1〜3の樹脂製包装容器に内容物としてを充填し、150℃のホットプレート上に各試作例1〜3の容器を正立させて180分間加熱した後、胴部の最大直径(D)と、接地面からの底段部の高さ(H1)を測定して変形量及び変形率を算出した。各容器の評価結果は表1に示す。なお、表1において、変形量とは試験前の実測値から試験後の実測値を引いた値(単位はmm)、変形率とは試験前の実測値に対する変形量の割合(単位は%)である。また、表1中の数値は、5本の算術平均である。
Figure 0003193659
表1に示すように、試作例1及び試作例2(本考案形状の容器10,10A)の変形量及び変形率は、胴部及び底部のいずれにおいても試作例3(従来形状の容器100)の変形量及び変形率の値を下回った。このことから、試作例1及び試作例2の容器(本考案形状の容器10,10A)では、加温時における変形を効果的に抑制し得る強度が十分に備わっていることがわかった。
上のように、試作例1及び試作例2の容器(本考案形状の容器10,10A)は、加温時の耐性を十分に備えていることから、加温飲料水を充填して加温機器内で保温して販売する加温販売用の容器として好適に用いることができる。また、試作例1及び試作例2の容器(本考案形状の容器10,10A)は、試作品3の容器(従来形状の容器100)のようなパネル部120が容器胴部110に形成されていないことから、巻きラベルFを適切に巻着させることが可能である。この試作例1及び試作例2の容器は、巻きラベルFをシュリンクラベルとする必要がないことから、冷却飲料水を充填して冷却機器内で冷蔵して販売する冷却販売用の容器としても好適に用いることができる。
従って、試作例1及び試作例2の容器(本考案形状の容器10,10A)は、加温販売用と冷却販売用の双方に対応した容器として好適に使用することができる。そのため、加温販売と冷却販売とで異なる容器を用いる必要がなく、製造コストの低減を図ることができる。また特に、冷却販売に際しては巻きラベルFを巻着させることが可能であるため、シュリンクラベルを用いた場合と比較して経済的に有利である。
本考案の樹脂製包装容器は、胴部本体に形成した複数の溝部と容器底部の構造とによって、加温時及び冷却時の双方に対応して使用することができる。よって、既存の樹脂製包装容器の代替として極めて有望である。
10 樹脂製包装容器
11 容器胴部
12 胴部本体
13 下側胴部
15 底面
20 溝部
30 容器底部
31 湾曲壁部
32 接地部
33 傾斜底面部
34 陥凹部
35 底段部
35a 底段部の中央部
36 膨出部
D 容器胴部の最大直径
D1 接地部の直径
D2 陥凹部の直径
D3 底段部の中央部直径
D4 胴部本体の最大直径
F 巻きラベル
G 接地面
H1 底段部の中央部までの深さ
L 胴部本体の長さ
L1 溝部の溝幅
L2 溝部の溝深さ
L3 溝部の波高

Claims (7)

  1. 熱可塑性ポリエステル系樹脂組成物を延伸ブロー成形により容器胴部と容器底部とを一体に形成した樹脂製容器において、
    前記容器胴部は、樹脂フィルム製の巻きラベルが巻着可能な胴部本体と、該胴部本体下部に連設された下側胴部とを有し、
    前記胴部本体には、複数本の波形状の溝部が全周に亘って円周方向に並列状に設けられており、
    前記容器底部が、
    前記容器胴部の前記下側胴部下端から前記樹脂製容器の底面に向けて湾曲しながら縮径する湾曲壁部と、
    前記湾曲壁部の下端に形成され前記樹脂製容器の自立時に接地する接地部と、
    前記接地部の内側に形成され前記接地部との接地面に接地しない傾斜底面部と、
    前記傾斜底面部から前記樹脂製容器の内部側に傾斜しながら陥入する円錐状の陥凹部と、
    前記陥凹部の中心に形成され前記陥凹部よりもさらに前記樹脂製容器の内部側に円錐台状に陥没する底段部とを備えており、
    前記溝部の溝幅(L1)は前記胴部本体の長さ(L)に対して0.09ないし0.10倍であり、
    前記接地部の直径(D1)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.78ないし0.82倍であり、
    前記陥凹部の直径(D2)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.48ないし0.58倍であり、
    前記底段部の中央部直径(D3)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.18ないし0.22倍であり、
    前記接地部から前記底段部の中央部までの深さ(H1)は前記容器胴部の最大直径(D)に対して0.28ないし0.32倍を満たす
    ことを特徴とする樹脂製包装容器。
  2. 前記溝部が3または4本並列状に設けられている請求項1に記載の樹脂製包装容器。
  3. 前記溝部の溝深さ(L2)は前記溝部の溝幅(L1)に対して0.25ないし0.32倍である請求項1または2に記載の樹脂製包装容器。
  4. 前記溝部の波高(L3)は前記胴部本体の長さ(L)に対して0.16ないし0.18倍である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器。
  5. 前記底段部の周壁部に中心から前記陥凹部に向かって複数の膨出部が放射状に形成されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器。
  6. 前記底段部の中央部直径が10ないし15mmである請求項1ないし5のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器。
  7. 前記樹脂製容器が200〜400mLの内容量用の容器である請求項1ないし6のいずれか1項に記載の樹脂製包装容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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