JP3193562B2 - 圧電アクチュエータ - Google Patents

圧電アクチュエータ

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JP3193562B2
JP3193562B2 JP04909694A JP4909694A JP3193562B2 JP 3193562 B2 JP3193562 B2 JP 3193562B2 JP 04909694 A JP04909694 A JP 04909694A JP 4909694 A JP4909694 A JP 4909694A JP 3193562 B2 JP3193562 B2 JP 3193562B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電(電歪を含む)素
子の伸縮を利用した衝撃力で移動体を移動する小型の圧
電アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子と、これの一端に固定された移
動体と、この移動体に摺動可能に摩擦係合している静止
部材とからなる圧電アクチュエータが知られている(特
開平4−177214号公報)。そして、前記圧電素子
は前記移動体から一方に突き出すように取り付けられて
いる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成では、移動体と圧電素子が直列に連結され、か
つ圧電素子がその軸方向に長く、移動体の外形領域から
圧電素子が大きく突き出しているため、圧電アクチュエ
ータ装置全体のサイズがかなり大きくなってしまい、こ
れの医療機器や光学機器等へのコンパクトな組み込みが
容易でない。
【0004】前記圧電アクチュエータが外的衝撃を受け
た際、その圧電素子が変形し、静止部材や、組込み対象
の機器の部材に対して、その圧電素子が直接に衝突して
しまい、圧電素子が破断する虞れがあり、耐衝撃性に問
題があった。
【0005】本発明は前記課題に着目してなされたもの
で、その目的とするところは、その圧電アクチュエータ
の小型化とともに、衝撃に対する耐久性を向上すること
ができ、低侵襲でかつ高性能な医療機器、光学機器への
適用が実現できる圧電アクチュエータを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決する手段および作用】本発明は、静止部材
と、基端部から先端側に延設された複数の延設部を有し
前記静止部材の内面に対して移動可能に摩擦係合する複
数の摩擦係合部が設けられた移動体と、前記移動体の基
端部に一端部が連結されるとともに前記移動体の複数の
延設部間を先端側に向かって他端部が延設され駆動電圧
を印加することにより前記移動体の移動方向と平行な軸
方向に伸縮する圧電素子とを有し、前記移動体の移動方
向に垂直な方向においての少なくとも1つの向きで前記
移動体の外形に包含される位置に前記圧電素子を配置し
た圧電アクチュエータである。このような構成によれ
ば、移動体の外形領域内に圧電素子を収め得ることか
ら、圧電アクチュエータの小型化と共に、外部からの衝
撃に対する耐久性が高まる。
【0007】
【実施例】
(第1の実施例)この第1の実施例を図1および図2を
参照して説明する。この実施例における圧電アクチュエ
ータの基本的な部材として、静止部材1、移動体2、及
び圧電素子3がある。静止部材1には、図1(a)で示
すような直管状のステンレススチール製の円管4を使
い、この円管4内に移動体2を嵌合して円管4に移動体
2を摺動可能に摩擦係合させる。この移動体2は基部5
と弾性を持つ一対の梁(脚と称しても良い。)6とから
なり、これはアルミニューム製の一体部材からなってい
る。図1(b),(c)に示されるように、その基部5
から略同じ向き側に突き出す一対の梁6の突出先端の外
側面部には前記円管4の内面に当たる突出部7がそれぞ
れ形成されている。つまり、移動体2は一対の梁6が、
それ自身の弾性力によって拡がる付勢力によってその突
出部7を円管4の内面に摩擦的に係合させる。
【0008】図1(b),(c)に示されるように、圧
電素子3は、前記円管4の中心軸方向に積層した直方体
形状の板状積層型圧電素子によって構成されており、一
対の梁6の間で定まる領域の空間中央で、その長手方向
が円管4の中心軸に沿って配置されている。また、圧電
素子3の板(横)幅より小さな板厚方向に、各梁6を対
向させて位置させる。図1(c)で示されるように、こ
の実施例では、梁6の幅より圧電素子3の板幅が僅かに
大きいが、梁6の幅よりも圧電素子3の板幅が小さくて
もよい。このいずれの場合にも、前記移動体2の移動方
向に垂直方向おいて前記圧電素子3は、前記移動体2の
外形に実質的に包含される領域内に位置して配置される
ものである。
【0009】また、圧電素子3はその一端が前記移動体
2の基部5に接着固定しており、したがって、圧電素子
3は前記移動体2の梁6側に変形し易い片持ち梁式で、
移動体2に支えられている。
【0010】圧電素子3の自由端部には、給電部材とし
てのリード線8が、半田付けあるいは導電性ペーストに
よる接着等の接続手段で、機械的かつ電気的に接続され
ている。この給電用のリード線8は、圧電素子3の自由
端部が湾曲変形しやすい板厚方向に対して垂直な向きで
対向する両側面の部分にそれぞれ接続されている。つま
り、前記移動体2の部材に対向しないそれを避けた部位
において前記圧電素子3に前記給電部材としてのリード
線8の接続部を設けた。また、このリード線8の導出部
分は一対の梁6がなす面に平行になるように設けられ、
その接続部の大きさは前記移動体2に外接する円に接触
しないように抑えてある。
【0011】図1(b)に示されるように、前記圧電素
子3における突き出す自由端の、アクチュエータの移動
方向の長さは、前記移動体2の梁6の突出長さよりも短
くなっている。つまり、前記移動体2の移動方向におい
て前記圧電素子3は、前記移動体2の外形に包含される
領域内に位置して配置されるものである。
【0012】なお、前記円管4の材料としては、アクリ
ル等でもよく、また、前記移動体2の材料としては、プ
ラスチック等であってもよい。
【0013】この圧電アクチュエータが落下衝突した時
の衝撃等により、前記円管4に外的衝撃が加えられたと
き、梁6は円管4に弾性的に係合しており、また、前記
移動体2の一方の梁6はその慣性によって円管4の軸中
心軸側へ弾性的にたわむ。これにより、梁6は衝撃を吸
収する緩衝材として働く。また、前記圧電素子3は前記
移動体2の外形に包含される程、短いので、前記移動体
2の外形から大きく突出する場合に比べて、前記圧電素
子3に加わる衝撃力が小さく、かつ円管4やこの圧電ア
クチュエータを組み込む機器の他の部材に直接に当たる
こともなく、折れに対する抵抗力(抗折力)が増加する
ので、前記圧電素子3の破断が少ない。前記圧電素子3
は、板状に形成され、その板厚方向に前記移動体2の梁
6が位置してそれの外形に包含されるため、衝撃を受け
た際、前記圧電素子3はその板厚方向により変形しやす
いが、その移動部材2の弾性的な梁6によって大きな変
形が阻止されるため、圧電素子3がより防止される。
【0014】図2(a)〜(d)に示すような電圧波形
の信号のいずれかを圧電素子3に印加することにより、
前記圧電素子3は急激な変形とゆっくりした復元を行う
伸縮作用に伴う、衝撃と圧電素子3自体の質量によって
発生する慣性力と、静止体1と移動体2の摩擦係合力と
の関係で、移動体2を軸方向の任意の向きに移動させる
ことができる。その際、給電部材としてのリード線8と
圧電素子3との接続部は、その設置位置及び圧電素子3
と移動体2との相対的長さによらず、脚6と干渉するこ
とはない。圧電素子3および脚6の長さを任意に設定で
き、全長の短い圧電アクチュエータを提供できる。ま
た、脚6と給電部材が干渉せず、給電部材の破断が避け
られ、耐久性の向上した圧電アクチュエータが提供でき
る。また、移動体の外形領域内に圧電素子を収めること
により、コンパクト化が図れ、また、後述するような耐
熱対策や耐滅菌対策構造が採用しやすい。
【0015】(第2の実施例)この実施例は、図3
(a)(b)で示すように、前記圧電素子3を全長にわ
たり等径な円柱状に積層した形状のものとしたものであ
る。また、円柱状の圧電素子3の径は、図3(b)で示
すように、梁6の幅の大きさより小さい。そして、圧電
素子3はその一対の梁6の間で、その幅内中央に配置さ
れている。つまり、前記移動体2の外形に包含される。
【0016】この圧電アクチュエータに落下等により外
的衝撃が加えられたとき、円柱型圧電素子3にも衝撃力
が伝わるが、その圧電素子3が円柱形をしているので、
あらゆる方向からくる衝撃に対しても、受ける影響は同
じであり、極端に弱い部分がなくなる。したがって、全
体としての抗折力が増加すことになり、外的衝撃が加え
られたとき、圧電素子3の破断が少なくなる。
【0017】また、この構成によれば、前述した第1の
実施例の効果の他、耐久性を保持したまま、圧電アクチ
ュエータの細径化と小型化が図れる。
【0018】さらに、前記移動体2の3本の脚6に対向
しない前記圧電素子3の面に給電部材としてのリード線
8の接続部が構成され、これよりリード線8が脚6に触
れないように後方へ導出する。したがって、移動体2の
脚6と前記給電部材との干渉がないため、動作時におい
て、給電部材が破断することが無く、耐久性が向上す
る。
【0019】なお、この実施例での圧電素子3を第1の
実施例での板形状のものと置き換えてもよい。
【0020】(第3の実施例)図4(a)(b)で示す
ように、この実施例は、前述した第2の実施例と同様、
円柱状の圧電素子3を構成する。さらに、前記移動体2
の梁6を2本ではなく、3本にした。そして、この3本
の梁6は前記円管4の中心軸方向から見て円周方向に互
いの位置が120゜の等間隔の関係で配置されている。
前記圧電素子3が前記移動体2の外形に包含される位置
に配置される。
【0021】この構成によれば、前述した第1及び第2
の実施例の効果の他、前記移動体2に3本の脚6を設
け、これが前記静止部材1と摩擦係合しているため、前
記移動体2の前記静止部材1に対する姿勢が安定し、ス
ムーズな移動が得られる。つまり、3本の梁6により、
前記圧電アクチュエータの駆動による移動体2の移動
時、前記円管4の半径方向へ前記移動体2が傾くことが
抑制され、圧電アクチュエータの動作を安定させる。
【0022】(第4の実施例)この実施例を図5で示
す。これは、前述した第1の実施例に構成においての圧
電素子3の自由端に別部材の慣性体としての重り9を接
着等により取着し、別部材たる慣性体を付加する構成と
したものである。前記圧電素子3と重り9とを合わせた
軸方向長さは、前記第1の実施例での移動体2の長さよ
りも僅かに短く、前記重り9の先端位置は梁6の先端位
置よりも引き込んだ位置にある。なお、重り9の先端と
梁6の先端を一致または僅かに突き出す程度に設けても
よい。これも前記移動体2の外形に包含される位置に前
記圧電素子3及び重り9を配置したことになる。
【0023】この構成によれば、図2(a)〜(d)に
示すような電圧波形の信号を圧電素子3に印加すること
により、前述した第1の実施例の場合と同様に移動体2
を軸方向の向きに移動させることができるが、圧電素子
3の慣性力の他に、重り9の慣性力が加わり衝撃力が増
加する。この結果、圧電アクチュエータ自身の移動速度
が上昇するとともに、駆動力を高めることができる。圧
電アクチュエータの駆動速度を上げ、駆動力を高めるた
め、より重い負荷を迅速確実に操作することができる。
【0024】(第5の実施例)この実施例を図6を参照
して説明する。この基本的な構成は前述した第1の実施
例のものと略同様なものであるが、円管4からなる静止
部材1に移動体2の一対の梁6が摩擦係合している構成
において、前記移動体2の移動方向の長さが、前記圧電
素子3のそれと同程度あるいは、梁6の先端から若干突
き出すように、圧電素子3の方を長くしたものである。
これも前記圧電素子3が前記移動体2の外形に包含され
る。リード線8の接続部も前記第1の実施例の場合と同
様に設けられるが、その接続部は移動体2の梁6の先端
から突き出す位置にある。もっとも、この種の圧電アク
チュエータは数mmから数cm程度のかなり小さなものであ
るから、その接続部を第1の実施例と同様な位置に設け
ることは重要でこの場合にも同様なメリットが得られ
る。
【0025】この圧電アクチュエータに外部から衝撃が
加わったとき、図6(c)のように前記圧電素子3は前
記移動体2における梁6の方へたわむが、圧電素子3の
リード線8が接続されている自由端側が前記円管4の内
面に当たる前に、移動体2の梁6に当たることになる。
この場合、移動体2の梁6が弾性を持っているため、圧
電素子3が実際に受ける衝撃力は円管4に直接加わった
衝撃力に比べ、低減されることになる。これにより、圧
電素子3が折れにくい。一方、衝撃が加わったとき、た
わんだ圧電素子3が先に円管4に衝突する構成の場合に
は圧電素子3の受ける衝撃が大きいので、その圧電素子
3が折れ易くなる。これに対して、この第5の実施例の
構成によれば、衝撃力の低減が図られ、圧電素子3が折
れにくい。その他、前述した第1の実施例と同様の効果
が得られる。
【0026】(第6の実施例)図7で示すように、この
実施例の基本的な構成は前述した第1の実施例のものと
略同様なものであるが、以下の点で異なる。すなわち、
図7(a)に示すように、移動体2の梁6の長さが、前
記圧電素子3のそれよりも十分に短く、圧電素子3の自
由端が梁6の間の空間内に引っ込む位置にある。また、
図7(b)に示すように、前記圧電素子3の横幅(板
幅)、つまり、電極対向方向の幅が、前記移動体2の梁
6の横幅よりも短くなっている。このように前記移動体
2の長さと幅内に圧電素子3を設置すれば、後述する耐
熱対策を取り易くなる。
【0027】前記移動体2の対向する一対の梁6の対向
側平面と、前記圧電素子3との間の空間には放熱のため
の熱伝導性グリース11が充填される。このグリース1
1が周囲にこぼれないように、前記移動体2の先端面と
左右側端面には、その部分の開口を塞ぐ板ばね12が接
着固定されている。また、リード線8はこの板ばね12
に設けられた小さな孔13を通じて導出されている。こ
の導出部の隙間は例えばポリパラキシリン(商標名…
パリレン)シール14により覆われてシールされてい
る。耐滅菌対策構造ともなる。
【0028】しかして、この圧電アクチュエータを駆動
する場合、その圧電素子3に対してリード線8を通じて
前述したような電圧波形の駆動信号を印加すれば、その
圧電アクチュエータを駆動することができる。このと
き、一般に圧電素子3は発熱するが、この熱は圧電素子
3から前記熱伝導性グリース11へ伝導され、これが移
動体2の部材全体、さらには円管4の部材全体に伝導さ
れ、圧電素子3から出た熱を放熱し、圧電素子3の過熱
を抑制する。圧電素子3が過熱されると、その分極が消
失してしまう虞れがあるが、この実施例ではこれを防止
できる。
【0029】(第7の実施例)図8で示すように、上述
の第6の実施例の構成においての前記移動体2を円筒形
とし、その左右両側部分にそれぞれスリット21を設け
ることにより、上下に位置して、移動体2の一対の梁6
を形成する。この各スリット21の隙間はゴム系接着剤
22により埋められ、シールされている。
【0030】この場合も、上述したような伝熱経路で前
記圧電素子3からの放熱が行われるが、第6の実施例の
場合よりも、大きな表面積で移動体2と円管4との間で
の伝熱が行われる。したがって、前述した第6の実施例
の場合よりもその放熱効果が高くなり、圧電素子3の熱
的耐久性が向上する。
【0031】(第8の実施例)図9で示すように、この
実施例は、前述した第1の実施例の構成において、前記
円管4に移動体2の梁6が摩擦係合する構成において、
圧電素子3の、前記アクチュエータの移動方向の長さ
が、その移動体2のそれよりも短く、且つ、前記圧電素
子3の横幅、すなわち、電極対向方向の幅が、前記移動
体2の梁6の横幅よりも短くなっており、前記移動体2
の一対の梁6の対向平面間に、衝撃緩衝部材25として
シリコンゴムを圧入し、前記梁6と前記衝撃緩衝部材2
5との接触面同志を接着固定している。なお、衝撃緩衝
部材25として前記熱伝導性グリース11と同じものを
使っても良い。
【0032】この構成によれば、圧電アクチュエータに
外部より衝撃が加わったとき、この衝撃力が前記衝撃緩
衝部材25の弾性力あるいは粘性により吸収され、前記
圧電素子3に加わる衝撃力を低減する緩衝効果が得られ
る。
【0033】(第9の実施例)この実施例を図10及び
図11に基づいて説明する。この実施例は本発明に係る
圧電アクチュエータを電子式内視鏡における光学系の例
えば焦点調節機構の駆動に利用した態様のものである。
図10は電子式内視鏡の挿入部31における先端部32
の部分を断面して示しており、図11はその光学系の焦
点調節機構の部分を駆動するアクチュエータユニット3
3を示している。
【0034】前記先端部32には、撮像部34の他に照
明部、処置具等を通すチャンネル、撮像光学系における
観察レンズ35の表面の洗浄を行う送気送水チューブな
どが内蔵されている。前記撮像部34は、光学レンズ群
38と、このレンズ群38を収納する固定したレンズ枠
39と、撮像装置(CCD)40からなる。レンズ群3
8におけるその一部のレンズ41は可動枠42に保持さ
れて前記レンズ枠39に対して光軸方向に摺動可能に取
り付けられている。可動枠42は光軸方向と平行に設置
された前記アクチュエータユニット33によって光軸方
向に移動させられる。可動枠42にはアクチュエータユ
ニット33側に突き出す連結アーム43が突設され、こ
の連結アーム43の先端は、前記アクチュエータユニッ
ト33における移動体2に前記光軸に平行に突設された
シャフト45とわずかな遊びを持つようにして連結され
ている。
【0035】ここでのアクチュエータユニット33に
は、前述または後述するような実施例の圧電アクチュエ
ータを適用できる。図11は前述した圧電アクチュエー
タを利用した構成である。なお、前記レンズ枠39が静
止部材1を構成する。
【0036】しかして、圧電素子3に前述したような駆
動波形電圧を印加すると、その圧電アクチュエータの移
動体2は光軸方向に移動する。その駆動力は、前記シャ
フト45を介して、レンズ枠たる可動枠42に伝わり、
その可動枠42は光軸方向に移動する。これに伴ってレ
ンズ41が移動することによりズーミングまたはフォー
カシングが行われる。
【0037】このような構成によれば、圧電アクチュエ
ータにおける圧電素子3の衝撃耐久性が向上するので、
外的衝撃に強い内視鏡を得ることができる。また、前記
圧電素子3を短くしたことで、内視鏡の挿入部31の硬
性長を短くすることができ、その内視鏡の挿入性が良く
なり、患者の負担を軽減できる。
【0038】(第10の実施例)この実施例を図12な
いし図14に基づいて説明する。この実施例は本発明に
係る圧電アクチュエータを内視鏡に装着するTVカメラ
アダプタにおける絞り機構の駆動に利用した態様のもの
である。図12は硬性内視鏡の接眼部に装着した状態の
TVカメラ用アダプタの断面図、図13はその絞り機構
部分の説明図、図14にそのアクチュエータユニットの
拡大図である。
【0039】図12において、TVカメラ用アダプタ5
0はその鏡筒51の一端部に内視鏡52の接眼部53に
対して着脱される第1の装着部54を設け、鏡筒51の
他端部にはTVカメラ55を着脱自在に装着する第2の
装着部56を設けている。アダプタ50の鏡筒51には
焦点調節機構57と絞り機構58とが設けられている。
焦点調節機構57は調節環59を回転することにより、
レンズ群60の光軸L上の位置を変えることにより焦点
調節を行う。
【0040】前記絞り機構58は後述するように絞り機
構部分の複数の絞り羽根81を回動してその絞り量を調
節する。この絞り機構58について、具体的に説明す
る。図13で示すように、光軸Lを中心として回転する
リング状の回転円板66を設け、この回転円板66の一
面側にはアクチュエータユニット67が設けられてい
る。
【0041】絞り機構58の回転円板66には可動ピン
69が固定され、この可動ピン69と、固定板71のピ
ン72とが、バネ73により接続されている。そして、
前記固定板71の面内において、前述した実施例で述べ
たような構成でのアクチュエータユニット67が設けら
れている。その静止部材としての円管74が固定板71
に接着固定され、この円管74内には、摩擦係合してい
る移動体76と、これに取着固定された圧電素子77が
収納されている。また、前述した実施例で述べたような
構造で給電部材が接続されている。
【0042】また、この移動体76の先には、シャフト
78が突設されており、そのシャフト78の先端には前
記可動ピン69に向き合うつい立て79が設けられてい
る。この圧電素子77の伸縮軸方向は光軸Lを中心とす
る仮想円の接線方向に向けて設置されている。
【0043】絞り羽根81は3枚、等間隔で設けられ、
支持ピン82によって、その中間部分が枢着されてい
る。絞り羽根81の基端は前記回転円板66に立設した
駆動ピン83に連結されている。回転円板66を回転す
れば、支持ピン82を中心として絞り羽根81が回転
し、絞り量を調節する。また、前記回転円板66には、
案内ピン85を嵌め込むガイド孔86が設けられてい
る。
【0044】そこで、圧電アクチュエータユニット67
の圧電素子77に前述した第1の実施例の場合と同様、
駆動波形電圧を印加したとき、その圧電アクチュエータ
の移動体76が進退運動することにより、つい立て79
が可動ピン69を押すことにより、絞り羽根81が回転
し、光路を広げる。一方、圧電アクチュエータの移動体
76が逆向き、すなわち、図14の右方向へ動くとき
は、圧電アクチュエータの移動体76が右へ移動するの
で、つい立て79が、右へ動き、可動ピン66がバネ7
3の復元力によって、右方向へ動くことにより、絞り羽
根81が逆回転し、光路を覆うことになる。以上の動作
により、TVカメラアダプタの光量絞りが行える。
【0045】この構成によれば、圧電アクチュエータに
ついての前述した第1の実施例の効果に加えて、外的衝
撃に強いTVカメラ用アダプタを実現することができ
る。また、前記圧電素子の長さが短いため、前記アクチ
ュエータを、半径方向へはみ出さないように絞り固定板
の上に固定できるので、TVカメラ用アダプタの細径化
が図れる。
【0046】(第11の実施例)この実施例を図15な
いし図17に基づいて説明する。この実施例は本発明に
係る前述したような圧電アクチュエータを内視鏡におけ
るアイリス絞り機構の駆動に利用した態様のものであ
る。図15は電子観察装置として例えば内視鏡の挿入部
先端部の断面図、図16はその絞り機構部分の説明図、
図17はその圧電アクチュエータユニット部分の拡大図
である。
【0047】図15中、90は内視鏡の挿入部における
先端部本体であり、この先端部本体90には観察窓レン
ズ部91に連結した撮像ユニット92が組み込まれてい
る。撮像ユニット92にはユニットケース93内に絞り
調節用アイリスユニット94と、撮像レンズ95及びC
CD等の固体撮像素子96等を液密または気密的に組み
込んでいる。
【0048】アイリスユニット94はその結像レンズ群
の中に設けられている。図16は前記アイリスユニット
94を示す。前記アイリスユニット94は、前述した第
10の実施例と同様、その光軸Lを中心として回転する
リング状の回転円板66と、絞り羽根81と、支持ピン
82、駆動ピン83、支持ピン82と、前記回転円板6
6を回動する圧電アクチュエータユニット67とを有し
て構成されている。
【0049】図16で示すように、前記絞り羽根81は
3枚あり、これらは等間隔で配置されており、各絞り羽
根81は押さえ部材97によって押さえられる。前記支
持ピン82はその絞り押さえ部材97に立設されてい
る。絞り羽根81はその支持ピン82によって中間部分
が枢着されている。絞り羽根81の基端は回転円板66
に立設した駆動ピン83に連結されている。
【0050】前記回転円板66には押し当て部材98が
固定されている。アイリスユニット94の基台99には
アクチュエータユニット67が固定されている。このア
クチュエータユニット67は、前記回転円板66とアイ
リスユニット94の基台99との間のスペースに配置さ
れる。このことにより、コンパクトに組み込まれる。
【0051】前記アクチュエータユニット67の構造
は、図17で示すように構成される。すなわち、前述し
た第1の実施例の構造と同様に、静止部材としての円管
101、移動体102、圧電素子103が設けられ、圧
電素子103には給電部材104が接続されている。静
止部材としての円管101は、基台99に固定されてい
る。また、移動体102にはシャフト105が設けら
れ、その先端には可撓管106が固定されている。前記
可撓管106は前記押し当て部材98に固定されてい
る。
【0052】そこで、第1の実施例の場合と同様に給電
部材104を通じて圧電素子103に駆動電圧を印加す
ると、圧電アクチュエータの移動体102が移動し、前
記押し当て部材98を押し引きする。その際に生じる前
記シャフト105と前記押し当て部材98とのずれは、
前記可撓管106にて吸収される。押し当て部材98が
回転すると、それに伴って回転円板66も回転するた
め、支持ピン82を中心として絞り羽根81が回転し、
その絞り量を調節する。
【0053】この構成によれば、第1の実施例のそれに
加え、特に内視鏡先端部に組み込み、先端部を太径化す
ることなく、また硬性部を長くすることがない圧電アク
チュエータを提供できる。また、小さなアイリスユニッ
トが構成できる圧電アクチュエータを提供できる。ま
た、連続的な光量調節ができる圧電アクチュエータを提
供できる。さらに、前記アクチュエータを絞りの固定板
の上に固定できるので、内視鏡の細径化が図れる。
【0054】(第12の実施例)この実施例について図
18を参照して説明する。この実施例は前述したような
構成でなる急速変形式の圧電アクチュエータを利用して
内視鏡用処置具110の処置部を操作するものである。
【0055】すなわち、処置具110は可撓管111の
先端に同径またはそれより僅かに小径の硬性管112を
同軸的に接続している。そして、この硬性管112に急
速変形式の圧電アクチュエータ113を組み込む。この
圧電アクチュエータ113は前述した例えば第1の実施
例と同様に構成され、これにより開閉する処置用カップ
114のアームをリンク機構115を介して操作する。
【0056】圧電アクチュエータ113は、静止部材と
しての前記硬性管112内に嵌挿される移動体116、
この移動体116に取着される圧電素子117を有して
いる。そして、圧電アクチュエータ113の圧電素子1
17には前述した第1の実施例と同様の構造で、給電部
材としてのリード線118が接続されている。リード線
118は前記可撓管111内を通じて外部の圧電アクチ
ュエータ制御装置119に接続されている。
【0057】しかして、前述したような駆動電圧をリー
ド線118を通じて圧電素子117に印加することによ
り、その圧電素子117が伸縮すると、リンク機構11
5を介してカップ114を開閉操作する。
【0058】圧電アクチュエータ113は前述したよう
な構成としているため、前述したと同様な第1の実施例
のような圧電アクチュエータとしての効果のほか、外的
衝撃に強い処置具を得ることができる。特に、先端が湾
曲する医療用処置具に組み込み、先端部を太径化するこ
となく、また、挿入部の硬性部を長くすることなく、小
さな曲率で湾曲が行える。
【0059】また、従来のようなワイヤによってリンク
機構の押し引きが不要なため、可撓管111を小さな曲
率で曲げてもスムーズに処置用カップ114の開閉がで
きる圧電アクチュエータ及び処置具を提供できる。
【0060】(第13の実施例)この実施例を図19及
び図20を参照して説明する。これは三次元超音波内視
鏡装置のプローブ160に設ける超音波送受信ユニット
161を本発明形式の圧電アクチュエータ162で移動
することによりそれの走査を行うようにしたものであ
る。超音波送受信素子163はモータ駆動回路164に
よって回転制御させられるモータ165の回転に支持さ
れ、その回転はエンコーダ166によって検出される。
超音波送受信素子163、モータ165及びエンコーダ
166からなるユニットは圧電アクチュエータ162の
移動体167によって保持され、移動される。
【0061】移動体167は円筒状の静止部材168の
内面に圧接する複数の脚部169を有し、静止部材16
8の内面に沿って摺動できるように組み込まれている。
移動体167は超音波送受信素子163の回転軸方向に
沿って移動できる。
【0062】この移動体167には前述したと同様な積
層型圧電素子170がその積層方向を前記軸方向に合わ
せて取り付けられる。圧電素子170はその一端を移動
体167の基部に取着し、圧電素子170の自由端には
リード線171が前述したと同様な接続構造で取り付け
られている。リード線171は圧電アクチュエータ制御
回路172に接続されている。
【0063】また、圧電素子170の側面には軸方向に
縞状に分極された磁性薄膜173が付設される。一方、
この磁性薄膜173に対応して円筒状の静止部材168
の内面にはMRセンサ174が設置されている。
【0064】前記超音波送受信素子163には一対のば
ね電極175が突出して設けられており、このばね電極
175は、静止部材168の内面に形成した電極に接触
するする。この電極には超音波観測装置177が接続し
ている。また、磁性薄膜173を検知して圧電アクチュ
エータ162の移動体167の位置を検出するMRセン
サ174の信号はその超音波観測装置177に入力する
とともに、この信号は圧電アクチュエータ制御回路17
2にも入力する。
【0065】超音波観測装置177には、エンコーダ1
66の信号が入力されるとともに、超音波送受信素子1
63からのエコー信号が入力される。超音波観測装置1
77の出力信号は、第1のCRT181に入力されてラ
ジアルスキャンにより得られた超音波画像の二次画像の
表示に用いられるとともに、三次元画像処理装置182
に入力される。また、磁性薄膜173を検知するMRセ
ンサ174の信号は、圧電アクチュエータ制御回路17
2と送信回路183に入力される。
【0066】さらに、タイミング回路184が発生する
基準クロック信号が距離計185と前記圧電アクチュエ
ータ制御回路172に入力される。圧電アクチュエータ
制御回路172はそのタイミングに合わせて圧電アクチ
ュエータ162の動作を制御する。圧電アクチュエータ
制御回路172は、タイミング回路184からの基準ク
ロック信号とMRセンサ174からの信号に応じて駆動
信号を出力する。例えば前述したような波形の駆動信号
で圧電アクチュエータ162を駆動し、移動体167を
適宜移動する。この動作は前述したものと同様なので詳
しい説明は省略する。この動作により、回転する超音波
送受信素子163をその軸方向に移動走査する。
【0067】圧電アクチュエータ162の移動距離を測
定する距離計185の出力信号は三次元画像処理装置1
82に入力される。三次元画像処理装置182は、この
信号及び超音波観測装置177からの信号に基づいて画
像処理を行い、その出力信号は第2のCRT186に入
力され、三次元画像の表示に用いられる。
【0068】この構成によれば、圧電アクチュエータ1
62についての第1の実施例のそれに加え、特に、三次
元超音波内視鏡の先端部に組み込み、先端部を太径化す
ることなく、硬性部を長くすることがない圧電アクチュ
エータを提供できる。さらに、外的衝撃に強い超音波プ
ローブを得ることができる。また、前記圧電素子を短く
したことで、プローブの硬性長を短くすることができ、
挿入性が良くなり、患者の負担を軽減できる。
【0069】なお、図21はこのプローブ160におけ
る圧電アクチュエータ162の変形例を示すものであ
る。圧電素子170の先端が移動体167の先端より突
き出す長さとしたものである。
【0070】(第14の実施例)この実施例は前記圧電
アクチュエータの変形例である。図22で示すように、
この圧電アクチュエータ120は、圧電素子121と、
この圧電素子121の他端に設けた樹脂性の移動体12
2と、該移動体122が摩擦係合する筒状部材からなる
静止部材123と、前記圧電素子121の上下各面に形
成した電極124と摺接して電気的に接続される上下一
対の給電部材125とを有して構成される。前記移動体
122は基部から同じ向きの延出する左右一対の脚
(梁)部126を有しており、この先端には静止部材1
23の内面に弾性的に当たり摩擦係合する突部127が
設けられている。すなわち、移動体122は脚部126
によるばね力によりその突部127が静止部材123と
摺動可能に摩擦係合している。
【0071】前記移動体123の脚126の面に対向し
ない前記圧電素子121の上下面にそれぞれ対向して前
記電極124に対応する給電部材125が設けられてい
る。前記給電部材125の一端部分は前記静止部材12
3内に入り込んでおり、その給電部材125の端部もし
くは途中には前記圧電素子121側の電極124と接す
る少なくとも1つの接点128が設けられている。前記
給電部材125は前記静止部材123に固定されてい
る。なお、前記圧電素子121側の電極124も給電部
材125とと共に給電部材を構成するものである。
【0072】前記給電部材125を通じて圧電素子12
1に駆動電圧を印加する。前記給電部材125の接点1
28を介して前記圧電素子121の電極124に電圧が
印加される。前記電圧の波形を図2に示すものを使用す
ると、第1の実施例と同じ原理で、圧電アクチュエータ
120の移動体122が左側または右側に移動すること
ができる。その際、前記圧電素子121の長さ分の移動
量を確保できる。
【0073】また、前記給電系の部材の配置によれば、
前記圧電素子121の脚126と前記給電部材125と
の干渉がないため、その給電部材125等を破断するこ
とが無く、耐久性が向上する。また、この実施例のもの
では、前記給電部材125が前記静止部材123に対し
移動することがないため、前記給電部材125を収納す
る空間を省略でき、前記圧電アクチュエータ120を短
くできる。また、この実施例では前記圧電素子121の
長さを前記移動体122の脚126の長さより長くし、
電極124の範囲を長くしてあるため、十分な移動量が
得られる。また、一般に圧電素子121の長さが長くな
ると発生力が大きくなるため、大きな力が出せる。もっ
とも、圧電素子121の先端と移動体123の脚126
の先端を略一致または圧電素子121の方を短くしても
よい。
【0074】(第15の実施例)この実施例を図23で
示す。この実施例は内視鏡先端部に圧電アクチュエータ
を組み込み、観察光学系または撮像光学系におけるレン
ズ群のうち移動レンズを移動し、ズーミングやフォーカ
シングを行えるようにしたものである。電子内視鏡先端
部の具体的な構成としては前述した第9の実施例での図
10で示したものと同様なものである。
【0075】その内視鏡先端部に組み込むアクチュエー
タユニットは図23で示すように構成されているが、前
述した第9の実施例でのものと同一符号を付す部材はそ
の第9の実施例のものと共通する。
【0076】この第15の実施例では、前記給電部材と
してのリード線8が、前記移動体2の基部に設けられた
溝部141を通り、前記シャフト45の方へ延ばされて
いる。リード線8はその溝部141において接着固定さ
れている。前記移動体2より延ばされている前記給電部
材としてのリード線8は、前記移動体2の移動量を吸収
するだけのたるみをもってその移動体2の梁6の方向へ
折り返され、通路142を通じて後方へ導かれる。
【0077】しかして、前記実施例と同様に、リード線
8を通じて圧電アクチュエータの圧電素子3に駆動波形
電圧をかけることにより、その移動体2は光軸方向に移
動する。そのときに発生する駆動力は、前記シャフト4
5を介して前記可動枠42に伝わり、その可動枠42は
光軸方向に移動する。この可動枠の移動により、光学
のズーミングまたはフォーカシングが行われる。
【0078】この圧電アクチュエータは、第1の実施例
と同様に構成されたアクチュエータであるので、アクチ
ュエータの組み込みにより内視鏡先端部が長くなること
はない。また、前記圧電アクチュエータが作動する際の
前記給電部材としてのリード線8の屈曲を収納するスペ
ースを前記シャフト45のまわりに設けたため、その収
納部が前記圧電アクチュエータ部分の後方へ突出するこ
となく、前記内視鏡先端部が長くなることはない。
【0079】この構成によれば、前記給電部材としての
リード線8を移動体2に接着固定して有るため、その給
電部材を前記圧電素子のみに取り付けるよりは耐久性が
向上している。また、内視鏡先端部に組み込むことによ
り、先端部を太径化することなく、硬性部を長くするこ
となく、ズーミングまたはフォーカシングを行えるアク
チュエータを提供できる。また、硬性部が短いため内視
鏡を小さな曲率で曲げることができる。また本アクチュ
エータを使用したため精度の良いズーミングまたはフォ
ーカシングができる。
【0080】前述した態様によれば、以下の項で示す各
種の構成が得られる。 1.静止部材と、この静止部材に対して摺動可能に摩擦
係合している移動体と、駆動電圧を印加することにより
軸方向に変形するとともにその軸方向の一端部を前記移
動体に連結した圧電素子とを有する圧電アクチュエータ
において、前記圧電素子の軸方向に垂直な方向において
の少なくとも1つの向きにおいて前記移動体の外形に包
含される位置にその圧電素子を配置したことを特徴とし
た圧電アクチュエータ。
【0081】2.前記移動体に連結する前記圧電素子の
一端が前記移動体の内部にあることを特徴とする第1項
に記載の圧電アクチュエータ。 3.前記圧電素子の他端の位置が前記移動体のそれと同
程度(同じ位置を含む)であることを特徴とする第1、
2項に記載の圧電アクチュエータ。 4.前記圧電素子の幅が、前記移動体のそれよりも短い
ことを特徴とする第1、2、3項に記載の圧電アクチュ
エータ。 5.前記圧電素子が、前記移動体のある向きに変形し易
い構成で、前記移動体に取り付けられていることを特徴
とする第1ないし4項に記載の圧電アクチュエータ。 6.前記圧電アクチュエータが外部から衝撃を受けたと
き、先に前記圧電素子が移動体に当たるような長さで、
その圧電素子を構成したことを特徴とした第1ないし5
項に記載の圧電アクチュエータ。
【0082】7.前記圧電素子を積層圧電素子にしたこ
とを特徴とした第1ないし6項に記載の圧電アクチュエ
ータ。
【0083】8.前記積層素子の横断面形状が四角形ま
たは長方形であることを特徴とした第1ないし7項に記
載の圧電アクチュエータ。
【0084】9.前記積層素子の横断面形状が円形であ
ることを特徴とした第1ないし7項に記載の圧電アクチ
ュエータ。
【0085】10.前記移動体を金属製で梁状に形成し
たことを特徴とした第1ないし9項に記載の圧電アクチ
ュエータ。
【0086】11.前記移動体を形成する材料の金属が
軽金属であることを特徴とした請求項第1ないし10項
に記載の圧電アクチュエータ。
【0087】12.前記移動体を非金属製の梁状に形成
したことを特徴とした第1ないし9項に記載の圧電アク
チュエータ。金属製の移動体は切削によって加工するた
め、加工性が悪い。また、電気絶縁処理を行わなくては
ならないが、この第12項の構成によれば、製作製が良
い圧電アクチュエータを提供できる。
【0088】13.前記静止部材を金属製の円管とした
ことを特徴とする第1ないし12項に記載の圧電アクチ
ュエータ。
【0089】14.前記静止部材を形成する材料の金属
を軽金属にて構成したことを特徴とした第1ないし13
項に記載の圧電アクチュエータ。
【0090】15.前記静止部材を非金属の円管とした
ことを特徴とする第1ないし13項に記載の圧電アクチ
ュエータ。
【0091】16.前記静止部材を形成する材料の非金
属を樹脂としたことを特徴とする第15項に記載の圧電
アクチュエータ。
【0092】17.前記移動体と前記圧電素子の間に放
熱手段を設けたことを特徴とした第1項ないし第16項
に記載の圧電アクチュエータ。
【0093】18.前記放熱手段として熱伝導媒質を前
記移動体と前記圧電素子の間に充填したことを特徴とす
る第17項に記載の圧電アクチュエータ。
【0094】19.前記熱伝導媒質として熱伝導グリー
スを用いたことを特徴とする第18項に記載の圧電アク
チュエータ。
【0095】20.移動体に対向する梁を設け、この梁
の間に衝撃緩衝部材を設けたことを特徴とする第1ない
し19項に記載の圧電アクチュエータ。
【0096】21.前記衝撃緩衝部材として、弾性部材
を設けたことを特徴とする第20項に記載の圧電アクチ
ュエータ。
【0097】22.前記弾性部材として、ゴムを設けた
ことを特徴とする第21項に記載の圧電アクチュエー
タ。
【0098】23.前記移動体の梁を前記圧電素子の側
方に複数本設けたことを特徴とした第10、20、2
1、22項に記載の圧電アクチュエータ。
【0099】24.前記梁の本数を3本にしたことを特
徴とする第23項に記載の圧電アクチュエータ。
【0100】25.前記移動体を筒状に形成し、その一
部にスリットを設けて梁状に形成し、この移動体を静止
部材の孔内に嵌挿したことを特徴とする第1項ないし第
24項に記載の圧電アクチュエータ。
【0101】26.内視鏡の挿入部先端に組み込まれ、
内部機構を操作することを特徴とする第1ないし25項
に記載の圧電アクチュエータ。
【0102】27.内視鏡のズーム機構あるいはフォー
カス機構の駆動源に適用されることを特徴とする第26
項に記載の圧電アクチュエータ。
【0103】28.内視鏡の光量絞り機構の駆動源に適
用されることを特徴とする第26項に記載の圧電アクチ
ュエータ。
【0104】29.内視鏡のTVカメラ用アダプタの表
面に設けたことを特徴とする第1ないし25項に記載の
圧電アクチュエータ。
【0105】30.医療用の処置具の操作駆動源に適用
されることを特徴とした第1ないし25項に記載の圧電
アクチュエータ。
【0106】31.三次元超音波プローブの駆動源に適
用されることを特徴とした第1ないし25項に記載の圧
電アクチュエータ。
【0107】32.静止部材と、この静止部材に対して
摺動可能に摩擦係合している移動体と、駆動電圧を印加
することにより軸方向に変形するとともにその軸方向の
一端部を前記移動体に連結した圧電素子とを有する圧電
アクチュエータにおいて、前記移動体の移動方向と、そ
の移動方向と垂直方向の少なくとも一方向において前記
圧電素子が前記移動体の外形に包含される位置に前記圧
電素子を配置したことを特徴とした圧電アクチュエー
タ。
【0108】33.前記圧電素子に給電する給電部材を
有し、前記移動体の部材に対向しないでそれを避けた部
位において前記圧電素子と前記給電部材との接続部を設
けたことを特徴とする第1ないし第32項に記載の圧電
アクチュエータ。
【0109】34.前記移動体は静止部材に摺動自在に
摩擦係合する複数の脚を有し、前記接続部はこの脚に対
向しないでそれを避けた部位に設けられたことを特徴と
したことを特徴とする第33項に記載の圧電アクチュエ
ータ。
【0110】35.前記圧電素子に積層型圧電セラミッ
ク素子を使用することを特徴とした第1ないし34項に
記載の圧電アクチュエータ。
【0111】36.前記圧電素子と前記移動体の接続に
接着剤を用いたことを特徴とする第1ないし第35項に
記載の圧電アクチュエータ。
【0112】37.前記移動体の材料に金属を用い、こ
の金属は好ましくは、アルミを用いたことを特徴とする
第1項に記載の圧電アクチュエータ。
【0113】38.前記給電部材と、前記圧電素子との
接続に半田を用いたことを特徴とする第1項に記載の圧
電アクチュエータ。
【0114】39.前記給電部材と前記圧電素子との接
続に導電性接着剤を用いたことを特徴とする第1項に記
載の圧電アクチュエータ。
【0115】40.前記圧電素子をポリパラキシリレン
コートでコーティングしたことを特徴とする第1項に記
載の圧電アクチュエータ。シールと防湿効果がある。
【0116】41.前記移動体とこれが摺接する静止部
材の摺接面の断面形状が同じであることを特徴とした第
1項に記載の圧電アクチュエータ。静止部材に対する移
動体の姿勢が悪いと、引っ掛かりや、かみつきが有り、
十分な性能が出せなく、耐久性が落ちる。姿勢を一定に
保つ必要がある。これによると、耐久性の高いアクチュ
エータを提供できる。
【0117】42.前記移動体の脚の長さが前記圧電素
子の長さよりも長いことを特徴とする第1項に記載の圧
電アクチュエータ。
【0118】43.前記移動体の脚の長さが前記圧電素
子の長さよりも長いが、耐衝撃機能的には移動体の外形
に包含されている長さにあることを特徴とする第1項に
記載の圧電アクチュエータ。
【0119】44.前記給電部材を前記圧電素子の電極
に電気的に接触しながら、前記圧電素子に対し移動可能
に設けたことを特徴とする第1項に記載の圧電アクチュ
エータ。これは長い圧電素子のものに適する。
【0120】45.前記給電部材を前記移動体に外接す
る円内で固定したことを特徴とする第44項に記載の圧
電アクチュエータ。
【0121】46.前記給電部材を、前記移動体と前記
圧電素子が接続されている方向とは逆向きへ導出するこ
とを特徴とした第1ないし43項に記載の圧電アクチュ
エータ。
【0122】47.前記給電部材を前記移動体に固定し
たことを特徴とした第46項に記載の圧電アクチュエー
タ。
【0123】48.前記移動体に一端側を連結した前記
圧電素子の他端部に圧電素子とは別部材の慣性体を取着
したことを特徴とする第1ないし47項に記載の圧電ア
クチュエータ。
【0124】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、そ
の圧電アクチュエータの小型化とともに、衝撃に対する
耐久性を向上することができ、低侵襲でかつ高性能な医
療機器、光学機器への適用が実現できる圧電アクチュエ
ータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る圧電アクチュエー
タの説明図。
【図2】圧電アクチュエータに印加する駆動電圧の波形
の例を示す説明図。
【図3】本発明の第2の実施例に係る圧電アクチュエー
タの説明図。
【図4】本発明の第3の実施例に係る圧電アクチュエー
タの説明図。
【図5】本発明の第4の実施例に係る圧電アクチュエー
タの説明図。
【図6】本発明の第5の実施例に係る圧電アクチュエー
タの説明図。
【図7】本発明の第6の実施例に係る圧電アクチュエー
タの説明図。
【図8】本発明の第7の実施例に係る圧電アクチュエー
タの縦断面図。
【図9】本発明の第8の実施例に係る圧電アクチュエー
タの横断面図。
【図10】本発明の第9の実施例に係り圧電アクチュエ
ータを内視鏡の光学系の駆動に利用する例の説明図。
【図11】本発明の第9の実施例のものにおける圧電ア
クチュエータ付近の説明図。
【図12】本発明の第10の実施例に係り、圧電アクチ
ュエータを内視鏡に装着するTVカメラアダプタにおけ
る絞り機構の駆動に利用した例の説明図。
【図13】本発明の第10の実施例に係る絞り機構の部
分の説明図。
【図14】本発明の第10の実施例に係る絞り機構を駆
動する圧電アクチュエータの部分の説明図。
【図15】本発明の第11の実施例に係り、圧電アクチ
ュエータを内視鏡におけるアイリス絞り機構の駆動に利
用した例の説明図。
【図16】本発明の第11の実施例に係るアイリス絞り
機構の部分の説明図。
【図17】本発明の第11の実施例に係るアイリス絞り
機構を駆動する圧電アクチュエータの部分の説明図。
【図18】本発明の第12の実施例に係り、圧電アクチ
ュエータを利用して内視鏡用処置具の例の説明図。
【図19】本発明の第13の実施例に係り、圧電アクチ
ュエータを三次元超音波内視鏡装置の超音波送受信ユニ
ットに適用した例の説明図。
【図20】本発明の第13の実施例の圧電アクチュエー
タの部分の説明図。
【図21】本発明の第13の実施例の変形例の説明図。
【図22】本発明の第14の実施例の圧電アクチュエー
タの説明図。
【図23】本発明の第9の実施例の変形例を示す説明
図。
【符号の説明】
1…静止部材、2…移動体、3…圧電素子、4…円管、
6…梁、8…リード線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00 A61B 1/00 300 H01L 41/083

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】静止部材と、基端部から先端側に延設され
    た複数の延設部を有し前記静止部材の内面に対して移動
    可能に摩擦係合する複数の摩擦係合部が設けられた移動
    体と、前記移動体の基端部に一端部が連結されるととも
    に前記移動体の複数の延設部間を先端側に向かって他端
    部が延設され駆動電圧を印加することにより前記移動体
    の移動方向と平行な軸方向に伸縮する圧電素子とを有
    し、前記移動体の移動方向に垂直な方向においての少な
    くとも1つの向きで前記移動体の外形に包含される位置
    に前記圧電素子を配置したことを特徴とする圧電アクチ
    ュエータ。
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