JP3193311B2 - オプティカルパッケージ及びその製造方法、並びに光半導体モジュール及びその製造方法 - Google Patents

オプティカルパッケージ及びその製造方法、並びに光半導体モジュール及びその製造方法

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JP3193311B2 JP32878696A JP32878696A JP3193311B2 JP 3193311 B2 JP3193311 B2 JP 3193311B2 JP 32878696 A JP32878696 A JP 32878696A JP 32878696 A JP32878696 A JP 32878696A JP 3193311 B2 JP3193311 B2 JP 3193311B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光半導体モジュー
ルのパッケージに関し、特に、気密に接合される光通過
部が高信頼性且つ低損失且つ簡易に設けられたオプティ
カルパッケージ及びその製造方法に関する。また、該オ
プティカルパッケージを用いた光半導体モジュール及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光通信システムにおいては、信号光源用
の半導体レーザ素子、光増幅器励起用半導体レーザ素子
など多数のレーザ素子が使用されている。これらのレー
ザ素子は、レーザモジュールを収納するパッケージ内に
おいて伝送路である光ファイバに結合されている。高出
力動作中のレーザ素子は高温になるため、長期間の信頼
性を得るには各部材の高温による劣化を防止する必要か
らパッケージ内に不活性ガスを充填し、さらにパッケー
ジ内の気密性を保つことが重要である。
【0003】通常、パッケージ内の気密性を保つには、
以下に挙げる3つの方法が用いられている。第1の方法
は、レーザ素子と光ファイバとの間に、サファイアガラ
スよりなる光透過板を低融点ガラスを用いてパッケージ
に固定する方法であり、特開昭63−228112号公
報に開示されている。第2の方法は、パッケージに設け
た光通過部に光ファイバを挿入し、パッケージと光ファ
イバとをハンダ材等で固定する方法であり、特許第13
49771号公報に開示されている。第3の方法は、パ
ッケージ内のレーザ素子や光ファイバ等の部材をすべて
樹脂で気密に充填する方法である。
【0004】しかし、第2の方法は、光ファイバをハン
ダ材等を用いて固定するため、該光ファイバの表面をメ
タライズするなどの処理が必要となり、工数が増大す
る。また、第3の方法は、パッケージ内に樹脂を充填す
るため、特に出力が大きなレーザ素子の場合にその発熱
により充填した樹脂が変質してしまうおそれがあり、信
頼性が劣る。
【0005】従って、作業の容易性と高い信頼性とを同
時に得るには、光透過板をパッケージに固定する第1の
方法が最も有利となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の
方法には、以下に述べる問題を有している。光透過板に
用いる材料として、サファイアガラスや板ガラス等があ
る。サファイアガラスは、パッケージ材によく用いられ
る鉄とニッケルとの合金であるコバールとその線膨張係
数が近いため透過材に適しているが、価格が高いという
問題がある。また、板ガラスは価格は安価ではあるが、
パッケージとの接合に融点が高い硝材を必要とするた
め、ARコート済みの板ガラスを高温で接合するとAR
コート材が損傷を受けるので、結果的にARコートされ
た板ガラスをパッケージに接合することができない。こ
のため、ARコートされていない板ガラスを用いると該
板ガラスの両面で反射による約8%の透過損失が生じて
しまうので、高品質な光モジュールを得られないという
問題を有している。
【0007】また、パッケージに板ガラス材を接合した
後にARコートを行なうには、パッケージ全体を高温の
炉に投入して板ガラス材の表面にコート材を堆積させる
必要があるため、サイズが比較的大きなパッケージでは
量産性が損なわれるという問題を有している。
【0008】本発明は、前記従来の問題を解決し、高信
頼性且つ低損失のオプティカルパッケージを低コストで
実現できるようにすることを目的とする。
【0009】さらに、このオプティカルパッケージを用
いることにより、高信頼性・低損失且つ低コストの光半
導体モジュールを提供すると共に、この光半導体モジュ
ールを用いることにより、高信頼性・低損失且つ低コス
トの光伝送システムを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明は、光半導体モジュール用のオプティカルパ
ッケージの光通過部に、透過板保持部材としてのキャッ
を導入し、該キャップに板ガラス等の透過板を接合
し、該透過板にARコートをした後、該キャップをオプ
ティカルパッケージの光通過部に密着するものである。
【0011】本発明に係るオプティカルパッケージは、
底部に開口部が設けられ該底部と反対側の外周部にフラ
ンジが設けられた円筒形状のキャップと、光が透過する
と共に表面にARコートが施された透過板と、光の入出
力側の側壁部に光が通過する光通過部を有し、内部に光
半導体素子を搭載するためのパッケージ本体とを備えた
オプティカルパッケージを対象とし、キャップはその
口部の周縁に透過板が密着され、且つ、パッケージ本体
の側壁部の内側にフランジとパッケージ本体とが密着し
て接合されている。
【0012】本発明のオプティカルパッケージによる
と、パッケージ本体の光通過部には、底部に開口部が設
けられ該底部と反対側の外周部にフランジが設けられた
円筒形状のキャップが設けられ、該キャップの開口部の
周縁には、表面にARコートが施された透過板が密着さ
れているため、ガラス板であってもARコートが確実に
施された状態で本体パッケージに接合されている。ま
た、本体パッケージよりも小さいキャップのみをARコ
ート用の炉に投入されて処理されるため、量産性に優れ
る。
【0013】本発明のオプティカルパッケージにおい
て、透過板はガラスよりなることが好ましい。このよう
にすると、製造コストを確実に下げることができる。
【0014】本発明に係るオプティカルパッケージの製
造方法は、底部に開口部が設けられ該底部と反対側の外
周部にフランジが設けられた円筒形状のキャップと、光
が透過する透過板と、光の入出力側の側壁部に光が通過
する光通過部を有し、内部に光半導体素子を搭載するた
めのパッケージ本体とを備えたオプティカルパッケージ
の製造方法を対象とし、透過板をキャップの開口部の周
縁に密着した後、キャップに密着された透過板の表面
Rコートを施し、次いで、パッケージ本体の側壁部の
内側に、キャップのフランジとパッケージ本体とを光通
過部と透過板とが対応するように密着して接合する。
【0015】本発明に係るオプティカルパッケージの製
造方法によると、透過板をキャップの開口部の周縁に密
着した後、キャップに密着された透過板の表面にARコ
ートを施し、次いで、パッケージ本体の側壁部の内側
に、キャップのフランジとパッケージ本体とを光通過部
と透過板とが対応するように密着して接合するため、
ラス板であってもARコートが確実に施された状態でパ
ッケージ本体に接合できると共に、パッケージ本体より
も小さいキャップのみをARコート用の炉に投入するた
め、量産性に優れる。
【0016】本発明に係る半導体モジュールは、底部に
開口部が設けられ該底部と反対側の外周部にフランジが
設けられた円筒形状のキャップと、光が透過すると共に
表面にARコートが施された透過板と、光の入出力側の
側壁部に光が通過する光通過部を有するパッケージ本体
と、パッケージ本体の内部に、発光面又は受光面を光通
過部に対応させて固定されている光半導体素子と、光通
過部と光半導体素子との間に設けられ、光半導体素子に
対して入出力する光の結合効率を最適化させる集光素子
と、光通過部に固定されている光ファイバとを備えてい
光半導体モジュールを対象とし、キャップはその開口
部の周縁に透過板が密着され、パッケージ本体の側壁部
の内側にフランジとパッケージ本体とが密着して接合さ
ている。
【0017】本発明の半導体モジュールによると、光半
導体モジュールの収納に本発明のオプティカルパッケー
ジが用いられているため、パッケージ本体の光通過部に
は、表面にARコートが施された透過板が気密に接合さ
れているので、ガラス板であってもARコートが確実に
施された状態で本体パッケージに接合されている。これ
により、低コストで高信頼性且つ低損失の光半導体モジ
ュールを得ることできる。
【0018】本発明の半導体モジュールにおいて、光半
導体素子が発光素子であることが好ましい。このように
すると、該半導体モジュールを信号用光源に用いること
ができる。
【0019】本発明の半導体モジュールにおいて、光半
導体素子が受光素子であることが好ましい。このように
すると、該半導体モジュールを受光器に用いることがで
きる。
【0020】本発明に係る光半導体モジュールの製造方
法は、底部に開口部が設けられ該底部と反対側の外周部
にフランジが設けられた円筒形状のキャップと、光が透
過する透過板と、光の入出力側の側壁部に光が通過する
光通過部を有するパッケージ本体と、パッケージ本体の
内部に、発光面又は受光面を光通過部に対応させて固定
されている光半導体素子と、光通過部と光半導体素子と
の間に設けられ、光半導体素子に対して入出力する光の
結合効率を最適化させる集光素子と、光通過部に固定さ
れている光ファイバとを備えた光半導体モジュールの製
造方法を対象とし、透過板をキャップの開口部の周縁に
密着した後、キャップに密着された透過板の表面にAR
コートを施し、次いで、パッケージ本体の側壁部の内側
に、キャップのフランジとパッケージ本体とを光通過部
と透過板とが対応するように密着して接合する。
【0021】本発明の光半導体モジュールの製造方法に
よると、光半導体モジュールの収納に本発明のオプティ
カルパッケージを用いているため、パッケージ本体の光
通過部には、表面にARコートが施された透過板が気密
に接合されているので、ガラス板であってもARコート
が確実に施された状態でパッケージ本体に接合されてい
る。これにより、低コストで高信頼性且つ低損失の光半
導体モジュールを得ることできる。
【0022】
【発明の実施の形態】(第1の実施形態) 本発明の第1の実施形態を図面を参照しながら説明す
る。
【0023】図1(c)は本発明の第1の実施形態に係
るオプティカルパッケージAの断面図であって、図1
(c)に示すように、オプティカルパッケージAのパッ
ケージ本体13は、光の入出力側の側壁部に光を通す光
通過部13aを有している。光入出力側の側壁部の内側
には、パッケージ本体13と同一部材であるコバール等
の金属材料よりなり、底部を有し且つ該底部に対してほ
ぼ垂直な中心軸を有する円筒形状の透過板保持部材とし
てのキャップ11が密着して接合されている。キャップ
11の底部には入出力光を通す開口部11aが設けられ
ており、底部と反対側の外周部にはパッケージ本体13
と溶接して固定するためのフランジ11bが設けられて
いる。
【0024】図1(b)はキャップ11の内側の開口部
11aの周縁に、透過板としてのガラス板12を接合し
た状態を示している。キャップ11とガラス板12との
接合には、該ガラス板12と線膨張係数が近い硝材を用
いる。この状態で高温の炉に投入し、ガラス板12の両
面に波長1.48μm帯のレーザ光に対して無反射のA
Rコートを堆積する。なお、必ずしもガラス板12の両
面にARコートを施す必要はなく、ガラス板12のいず
れかの片面であってもよい。
【0025】また、キャップ11の内側にガラス板12
を接合したがこれに限らず、キャップ11の底部の外側
に接合してもよい。
【0026】図1(c)に示すように、パッケージ本体
13とARコート済みのガラス板12が接合されたキャ
ップ11のフランジ11bとの接合には、両者の気密性
が十分に確保されるように抵抗溶接を用いる。オプティ
カルパッケージ本体13の内部に光学部品を実装した後
にパッケージ本体13に抵抗溶接を用いてフタ14を気
密に接合することにより、確実に気密性が得られる光モ
ジュールとすることができる。
【0027】なお、キャップ11は、サイズを小型化す
るという点では、筒状部分がなくフランジ11bのみを
有する環状であってもよい。しかしながら、環状とした
場合は、抵抗溶接時に発生する高熱によってガラス板1
2のARコートが損傷を受けやすくなるため、ARコー
トが損傷を受けない程度の筒状部分を有することが好ま
しい。
【0028】このように、本実施形態によると、透過板
としてのガラス板12を接合して保持する透過板保持部
材としてのキャップ11を導入し、該キャップ11にガ
ラス板12を密に接合した状態で該ガラス板12の表面
にARコートを施すことにより、高温の炉に投入する部
材が小さくて済むため、量産性が向上する。また、パッ
ケージ本体13を高温の炉に投入しないため、電気配線
用の端子をガラスなどで封止することも可能である。
【0029】さらに、キャップ11をパッケージ本体1
3の内壁に接合したことにより、抵抗溶接を行なう際
に、キャップ11側の溶接用電極を固定し、パッケージ
本体13側の溶接用端子を動かすことが容易になる。
【0030】なお、ガラス板12とキャップ11との接
合に硝材を用いたが、両者を樹脂を用いて固定すると線
膨張係数の差による熱応力負荷が小さくなり、また、両
者をハンダ材を用いて固定すると比較的低温で接合がで
きる。
【0031】また、ガラス板12に、波長1.48μm
帯のレーザ光に対するARコートを施したが、他の波長
帯であっても同様の効果が得られる。例えば、波長1.
3μm帯、波長1.55μm帯又は波長1.65μm帯
のARコートを施した透過板を有するオプティカルパッ
ケージAは通信用レーザに適している。赤から青への可
視波長帯のARコートを施しても、さらに、短波長帯の
紫外に対しても同等の効果が得られる。さらには、一波
長帯のみでなく複数の波長帯に対するコートを施しても
よい。
【0032】また、透過板は板ガラスに限らず、光半導
体モジュールに使用される光に対して透過効率が大きな
部材であれば利用できることはいうまでもない。
【0033】また、光の進行方向に中心軸を有する円筒
形状のキャップ11を用いたが、これに限らず、該中心
軸の垂直断面が多角形の場合にも同等の効果が得られ、
特に方形の場合には、通常パッケージ本体13の光通過
部が設けられている内壁面の形状が方形であるため、該
内壁面の形状と一致するため、接合が容易になるという
効果も得られる。
【0034】また、キャップ11をパッケージ本体13
の内部に接合したが、外部に接合した場合にはパッケー
ジ本体13を小型化できると共に、フェルールホルダ2
7を固定する部分と一体化できる。
【0035】(第2の実施形態) 以下、本発明の第2の実施形態を図面を参照しながら説
明する。
【0036】図2(d)は本発明の第2の実施形態に係
る光半導体モジュールの断面図である。図2(c)に示
す光半導体モジュール収納用のパッケージ本体13にお
いて、図1(a)〜(c)に示す部材と同一の部材には
同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0037】図2(d)に示すように、オプティカルパ
ッケージAの内部には所定の光学部品がそれぞれ配置さ
れ固定されている。光半導体モジュールの製造方法を順
に説明すると、まず、パッケージ本体13の底面の所定
位置に、半導体レーザ素子21を冷却するためのペルチ
ェ冷却素子22をハンダ材により接合し、該ペルチェ冷
却素子22の上に光学部品を配置するための金属よりな
るステージ23を固定する。
【0038】次に、ステージ23上の所定位置に、銅・
タングステン等の熱電導率の大きな金属よりなるレーザ
マウント24を配置し、モジュール強度を確保すると共
に半導体レーザ素子21が発生する熱を効率よく処理で
きる構成とする。レーザマウント24上の所定位置に、
あらかじめ金・スズハンダのような高融点のハンダ材を
用いて半導体レーザ素子21を接合しておく。レーザマ
ウント24は融点が金・スズハンダよりも低い鉛・スズ
ハンダ等を用いて接合する。
【0039】次に、伝送路となる光ファイバ25の端部
を保持するフェルール26を、フェルールホルダ27に
嵌挿した後、オプティカルパッケージ本体13の光通過
部13aの外周部に面合わせで接合する。半導体レーザ
素子21からの出力光が光ファイバ25に対して最も結
合効率が大きくなるように、集光素子としてのレンズ2
8の位置をステージ23上で最適化する。位置が最適化
されたレンズ28をハンダ材を用いてステージ23に接
合する。フェルール26とフェルールホルダ27とは、
また、フェルールホルダ27とパッケージ本体13とは
それぞれYAG溶接を用いて固定する。
【0040】次に、気密性と剛性を得るためにフタ14
を抵抗溶接などを用いてオプティカルパッケージ本体1
3に気密に接合する。
【0041】このように、本実施形態の光半導体モジュ
ールによると、該光半導体モジュールを収納するパッケ
ージ本体13の光通過部13aがARコートを確実に施
されたガラス板12により気密に封止されるため、長期
間にわたって信頼性に優れており、ARコートされたガ
ラス板12により光の透過損失が小さいので、光ファイ
バ25との結合効率も大きくなる。従って、出力光量が
相対的に大きく且つARコートが低コストで施されたオ
プティカルパッケージAが実現されるため、結果的に光
半導体モジュールの価格が安価になる。
【0042】なお、本実施形態においては、光半導体素
子として半導体レーザ素子21を用いたが、発光ダイオ
ード(=LED)やスーパールミネッセント光源などを
用いる場合にはさらに低コストな発光モジュールを実現
できる。また、フォトダイオード(=PD)やアバラン
シェフォトダイオード(=APD)等の受光素子を用い
る場合には低コストで且つ安定性や信頼性が高い受光モ
ジュールを実現できる。さらに、これらの発光素子と受
光素子とを同時に用いる場合には安価な受発光モジュー
ルを実現できる。
【0043】(第3の実施形態) 以下、本発明の第3の実施形態を図面を参照しながら説
明する。
【0044】図3(d)は本発明の第3の実施形態に係
る光半導体モジュールの断面図である。図3(d)に示
す光半導体モジュール収納用のオプティカルパッケージ
Aにおいて、図1(a)〜(c)に示す部材と同一の部
材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。
【0045】図3(c)に示すように、気密パッケージ
本体31における気密パッケージ光通過部31aには、
キャップ11が密着して接合されている。第1の実施形
態で説明したように、キャップ11の内側の開口部11
aの周縁にはガラス板12が密着して接合され、その両
面には波長1.48μm帯のレーザ光に対して無反射の
ARコートが施されている。パッケージ本体13と同一
の金属材料よりなる気密パッケージ本体31は、キャッ
プ11との接合に抵抗溶接を用いており、気密パッケー
ジ本体31とキャップ11との間の気密性が十分に確保
されている。さらに、パッケージ本体13の底面に設け
たステージ23に光学部品を実装した後に、気密パッケ
ージ本体31をステージ23にハンダ付けすることによ
り、確実に気密性が得られる光モジュールとすることが
できる。
【0046】図3(d)は、オプティカルパッケージA
の内部に所定の光学部品をそれぞれ配置した光半導体モ
ジュールの断面図である。光半導体モジュールの製造方
法を順に説明すると、まず、パッケージ本体13の底面
の所定位置に、半導体レーザ素子21を冷却するための
ペルチェ冷却素子22をハンダ材により接合し、該ペル
チェ冷却素子22の上に光学部品を配置するための金属
よりなるステージ23を配置する。
【0047】次に、半導体レーザ素子21が発する熱を
効率よくペルチェ冷却素子22に伝えると共に、モジュ
ール強度を確保するために銅・タングステン等の熱電導
率の高い金属よりなるレーザマウント24を鉛・スズハ
ンダ等を用いてステージ23上の所定位置に接合する。
あらかじめレーザマウント24の上の所定位置に半導体
レーザ素子21を金・スズハンダ等の高融点のハンダ材
を用いて固定しておく。
【0048】次に、半導体レーザ素子21の出力光の光
軸に集光素子としてのレンズ28をその光軸が一致する
ようにステージ23上に固定した後、半導体レーザ素子
21等の各光学部品が固定されたステージ23の上から
各光学部品を覆い、且つ、気密パッケージ本体31の気
密パッケージ光通過部31aを半導体レーザ素子21の
出力方向に一致するようにハンダ材を用いてステージ2
3に接合する。その後、ステージ23をペルチェ冷却素
子22にハンダ材を用いて接合する。
【0049】次に、伝送路となる光ファイバ25の端部
を保持するフェルール26を、フェルールホルダ27に
嵌挿した後、パッケージ本体13の光通過部13aの外
周部に面合わせで接合する。半導体レーザ素子21から
の出力光が光ファイバ25に対して最も結合効率が大き
くなるように、フェルール26の位置を最適化する。フ
ェルール26とフェルールホルダ27とは、また、フェ
ルールホルダ27とパッケージ本体13とはYAG溶接
を用いて固定する。
【0050】次に、剛性を得るためにフタ14を抵抗溶
接等を用いてパッケージ本体13に接合する。
【0051】このように、本実施形態の光半導体モジュ
ールによると、該光半導体モジュールを収納するオプテ
ィカルパッケージAにおける気密パッケージ本体31の
光通過部31aがARコートを確実に施されたガラス板
12により気密に封止されているため、長期間にわたっ
て信頼性に優れており、ARコートされたガラス板12
により光の透過損失が小さいので、光ファイバ25との
結合効率も相対的に大きくなる。従って、出力光量が大
きく且つARコートが低コストで施されたオプティカル
パッケージAが実現されるため、結果的に光半導体モジ
ュールの価格が安価になる。
【0052】また、本実施形態の特徴として、オプティ
カルパッケージAの内部に気密パッケージ本体31を設
けることにより、気密性を保持する空間部が小さくなる
ため、より一層気密性を向上させることができる。
【0053】なお、本実施形態においては、光半導体素
子として半導体レーザ素子21を用いたが、発光ダイオ
ード(=LED)やスーパールミネッセント光源などを
用いる場合にはさらに低コストな発光モジュールを実現
できる。また、フォトダイオード(=PD)やアバラン
シェフォトダイオード(=APD)等の受光素子を用い
る場合には低コストで且つ安定性や信頼性が高い受光モ
ジュールを実現できる。さらに、これらの発光素子と受
光素子とを同時に用いる場合には安価な受発光モジュー
ルを実現できる。
【0054】(第4の実施形態) 以下、本発明の第4の実施形態を図面を参照しながら説
明する。
【0055】図4は本発明の第4の実施形態に係る光フ
ァイバ増幅器の構成図である。図4に示す光ファイバ増
幅器40は、第1の励起用光源41A及び第2の励起用
光源41Bにそれぞれ第2又は第3の実施形態で説明し
た波長1.48μm帯半導体レーザモジュールを用いて
いる。42Aは光信号を入力する入力コネクタであり、
42Bは増幅された光信号を出力する出力コネクタであ
る。第1の励起用光源41A及び第2の励起用光源41
Bは、増幅される光信号が通るエルビウムドープの光フ
ァイバ43に、半導体レーザ素子の出力光を合波又は分
波する第1の光カプラ44A,第2の光カプラ44Bを
それぞれ介して接続されている。また、入力コネクタ4
2Aと光カプラ44Aとの間には出力光が反射するのを
防止する第1の光アイソレータ45Aが接続され、第2
の光カプラ44Bと出力コネクタ42Bとの間には同じ
く第2の光アイソレータ45Bが接続されている。
【0056】光ファイバ増幅器40の材料費に占める第
1及び第2の励起用光源41A、41Bの割合は大きい
が、各励起用光源41A,41Bに第2又は第3の実施
形態の半導体レーザモジュールを用いることによりコス
トを下げることができる。また、レーザ光の透過板とし
て用いるARコートされた板ガラスにおける透過損失が
小さいため、レーザ素子から出力される出力光の光ファ
イバとの結合度が大きくなるので、同一の出力光量を得
るために励起用光源に注入する電流が小さくて済む。こ
れにより、消費電力が小さい光ファイバ増幅器を実現で
きる。
【0057】なお、本実施形態においては、波長1.4
8μm帯半導体レーザモジュールを第1及び第2の励起
用光源41A,41Bとして用いているが、波長0.9
8μm帯半導体レーザモジュールを各励起用光源41
A,41Bとして用いてもよい。また、他の吸収波長帯
の励起用光源を用いた場合も、さらに、エルビウム以外
の希土類添加光ファイバ43を用いた光ファイバ増幅器
に対しても同様の効果が得られることはいうまでもな
い。
【0058】(第5の実施形態) 以下、本発明の第5の実施形態を図面を参照しながら説
明する。
【0059】図5は本発明の第5の実施形態に係る光伝
送システムの構成図である。図5において、51は信号
用光源であって、第2又は第3の実施形態で説明した光
半導体モジュールに1.55μm帯半導体レーザ素子を
搭載しており、52は第4の実施形態で説明した光ファ
イバ増幅器であり、53は受光器であって、第2又は第
3の実施形態で説明した光半導体モジュールにPD素子
を搭載している。伝送路には長さ10kmのシングルモ
ード光ファイバ54を用いている。
【0060】光伝送システムに占める光半導体モジュー
ルのコスト比率は大きいが、本実施形態に示すように、
信号出力が大きく且つ低コストの光半導体モジュールを
用いると、伝送距離が長いシステムをより低コストに実
現することができる。
【0061】なお、本実施形態においては、信号光の波
長に1.55μm帯を用いたが、1.3μm帯の伝送シ
ステムに対しても、さらに短波長信号用光源を用いた場
合にも同様の効果を得られる。
【0062】
【発明の効果】本発明に係るオプティカルパッケージ
びその製造方法によると、透過板がARコートが確実に
施された状態でパッケージ本体に密着して接合されてい
るため、また、パッケージ本体よりも小さいキャップ
みをARコート用の炉に投入されてコート処理されるた
め量産性に優れるので、長期間の高信頼性且つ低透過損
失を低コストで実現することができる。
【0063】本発明に係る光半導体モジュール及びその
製造方法によると、光半導体モジュールの収納に本発明
のオプティカルパッケージを用いているため、高信頼性
且つ低透過損失の光半導体モジュールを低コストで得る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るオプティカルパ
ッケージの断面図である。
【図2】本発明の第2の実施形態に係る光半導体モジュ
ールの断面図である。
【図3】本発明の第3の実施形態に係る光半導体モジュ
ールの断面図である。
【図4】本発明の第4の実施形態に係る光ファイバ増幅
器の構成図である。
【図5】本発明の第5の実施形態に係る光伝送システム
の構成図である。
【符号の説明】
A オプティカルパッケージ 11 キャップ(透過板保持部材) 11a 開口部 11b フランジ 12 ガラス板(透過板) 13 パッケージ本体 13a 光通過部 14 フタ 21 半導体レーザ素子 22 ペルチェ冷却素子 23 ステージ 24 レーザマウント 25 光ファイバ 26 フェルール 27 フェルールホルダ 28 レンズ(集光素子) 31 気密パッケージ本体 31a 気密パッケージ光通過部 40 光ファイバ増幅器 41A 第1の励起用光源 41B 第2の励起用光源 42A 入力コネクタ 42B 出力コネクタ 43 光ファイバ 44A 第1の光カプラ 44B 第2の光カプラ 45A 第1の光アイソレータ 45B 第2の光アイソレータ 51 信号用光源 52 光ファイバ増幅器 53 受光器 54 シングルモード光ファイバ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−136439(JP,A) 特開 平4−243182(JP,A) 特開 昭60−194588(JP,A) 特開 昭63−58981(JP,A) 特開 平7−287130(JP,A) 特開 平4−296077(JP,A) 特開 平8−130320(JP,A) 特開 平6−194229(JP,A) 特開 平4−3484(JP,A) 特開 平4−343182(JP,A) 実開 昭64−13165(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/42 G02B 6/24 H01L 31/0232 H01S 3/10 H01S 5/00 - 5/50

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 底部に開口部が設けられ該底部と反対側
    の外周部にフランジが設けられた円筒形状のキャップ
    と、 光が透過すると共に表面にARコートが施された透過板
    と、光の入出力側の側壁部に光が通過する光通過部を有し、
    内部に光半導体素子を搭載するためのパッケージ本体と
    を備えたオプティカルパッケージであって、 前記キャップは、前記 開口部の周縁に前記透過板が密着
    れ、且つ、前記パッケージ本体の前記側壁部の内側に
    前記フランジと前記パッケージ本体とが密着して接合さ
    ていることを特徴とするオプティカルパッケージ。
  2. 【請求項2】 前記透過板はガラスよりなることを特徴
    とする請求項1に記載のオプティカルパッケージ。
  3. 【請求項3】 底部に開口部が設けられ該底部と反対側
    の外周部にフランジが設けられた円筒形状のキャップ
    と、光が透過する透過板と、光の入出力側の側壁部に光
    が通過する光通過部を有し、内部に光半導体素子を搭載
    するためのパッケージ本体とを備えたオプティカルパッ
    ケージの製造方法であって、 前記 透過板を、前記キャップの前記開口部の周縁に密着
    した後、 前記キャップ に密着された前記透過板の表面にARコー
    トを施し、 次いで、前記 パッケージ本体の前記側壁部の内側に、前
    記キャップの前記フランジと前記パッケージ本体とを
    記光通過部と前記透過板とが対応するように密着して接
    することを特徴とするオプティカルパッケージの製造
    方法。
  4. 【請求項4】 底部に開口部が設けられ該底部と反対側
    の外周部にフランジが設けられた円筒形状のキャップ
    と、 光が透過すると共に表面にARコートが施された透過板
    と、 光の入出力側の側壁部に光が通過する光通過部を有する
    パッケージ本体と、 前記パッケージ本体の内部に、発光面又は受光面を前記
    光通過部に対応させて固定されている光半導体素子と、 前記光通過部と前記光半導体素子との間に設けられ、前
    記光半導体素子に対して入出力する光の結合効率を最適
    化させる集光素子と、 前記光通過部に固定されている光ファイバとを備えてい
    光半導体モジュールであって、 前記キャップは、前記開口部の周縁に前記透過板が密着
    され、且つ、前記パッケージ本体の前記側壁部の内側に
    前記フランジと前記パッケージ本体とが密着して接合さ
    ていることを特徴とする光半導体モジュール。
  5. 【請求項5】 前記光半導体素子は発光素子であること
    を特徴とする請求項4に記載の光半導体モジュール。
  6. 【請求項6】 前記光半導体素子は受光素子であること
    を特徴とする請求項4に記載の光半導体モジュール。
  7. 【請求項7】 底部に開口部が設けられ該底部と反対側
    の外周部にフランジが設けられた円筒形状のキャップ
    と、光が透過する透過板と、光の入出力側の側壁部に光
    が通過する光通過部を有するパッケージ本体と、前記パ
    ッケージ本体の内部に、発光面又は受光面を前記光通過
    部に対応させて固定されている光半導体素子と、前記光
    通過部と前記光半導体素子との間に設けられ、前記光半
    導体素子に対して入出力する光の結合効率を最適化させ
    る集光素子と、前記光通過部に固定されている光ファイ
    バとを備えた光半導体モジュールの製造方法であって、 前記透過板を、前記キャップの前記開口部の周縁に密着
    した後、 前記キャップに密着された前記透過板の表面にARコー
    トを施し、 次いで、前記パッケージ本体の前記側壁部の内側に、前
    記キャップの前記フランジと前記パッケージ本体とを前
    記光通過部と前記透過板とが対応するように密着して接
    することを特徴とする光半導体モジュールの製造方
    法。
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