JP3193301B2 - 生理活性タンパク質p160 - Google Patents

生理活性タンパク質p160

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JP3193301B2 JP18410296A JP18410296A JP3193301B2 JP 3193301 B2 JP3193301 B2 JP 3193301B2 JP 18410296 A JP18410296 A JP 18410296A JP 18410296 A JP18410296 A JP 18410296A JP 3193301 B2 JP3193301 B2 JP 3193301B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】発明の分野 本発明は、活性型Rhoタンパク質結合能を有する新規
なタンパク質に関する。
【0002】背景技術 生体内には、サブユニット構造を有さない分子量2〜3
万の一群の低分子量GTP結合タンパク質(Gタンパク
質)が存在している。現在、低分子量Gタンパク質のス
ーパーファミリーには酵母から哺乳動物に至るまですで
に50種類以上のメンバーが見出されている。低分子量
Gタンパク質は、アミノ酸配列の類似性からRas、R
ho、Rab、その他の4つのファミリーに大別するこ
とができる。この低分子量Gタンパク質は種々の細胞機
能を制御していることが明らかになってきており、例え
ば、Rasタンパク質は細胞の増殖や分化等を、Rho
タンパク質は細胞の形態変化や細胞接着、細胞運動等を
それぞれ制御していると考えられている。
【0003】このうちRhoタンパク質は、GDP/G
TP結合能および内在性GTPase活性を示し、リゾ
ホスファチジン酸(LPA)およびある種の成長因子等
のような細胞外シグナルに対する細胞骨格応答に関係し
ているとされている。不活性型であるGDP結合Rho
タンパク質にある刺激が与えられると、Smg GD
S、DblやOstのようなGDP/GTP変換タンパ
ク質の働きによって活性型であるGTP結合Rhoタン
パク質(以下、「活性型Rhoタンパク質」という)に
変換される。そして、この活性型Rhoタンパク質が標
的タンパク質に作用することによってストレス繊維およ
び接着斑が形成され、細胞接着および細胞運動等が誘導
されると考えられている(実験医学 vol.12,No.8,97-10
2(1994) 、Takai, Y. et al. Trends Biochem. Sci., 2
0, 227-231 (1995) )。一方、Rhoタンパク質内在性
GTPaseにより活性型Rhoタンパク質はGDP結
合Rhoタンパク質に変換される。この内在性GTPa
seの活性を亢進するタンパク質はGTPase活性化
タンパク質(GAP)(Lamarche, N. & Hall,A. eta
l.,TIG, 10, 436-440 (1994) )と呼ばれている。
【0004】RhoAタンパク質、RhoBタンパク
質、RhoCタンパク質、Rac1タンパク質、Rac
2タンパク質、Cdc42タンパク質のようなRhoフ
ァミリーのタンパク質のアミノ酸配列は、お互いに50
%以上の類似性がある。このRhoファミリーのタンパ
ク質は、リゾフォスファチジル酸(LPA)や増殖因子
のような細胞外シグナルに応答して、ストレス繊維(st
ress fiber)やフォーカルコンタクト(focal contact
)の形成を引き起こす反応に関与していると考えられ
ている(A. J. Ridley & A. Hall、Cell,70,389-399 (1
992) ,A. J. Ridley& A. Hall, EMBO J.,1353,2600-261
0(1994))。また、サブファミリーであるRhoタンパ
ク質は、細胞の形態変化(H.F.Parterson et al., J.Ce
ll Biol.,111,1001-1007 (1990) )、細胞接着(Morii,
N. et al.,J. Biol.Chem. 267, 20921-20926 (1992) 、
T. Tominaga et al.,J.Cell Biol., 120, 1529-1537(19
93) 、Nusrat, A. et al.,Proc, Natl. Acad. Sci. US
A, 92, 10629-10633 (1995)、Landanna, C. et al.,
Science 271, 981-983 (1996))、細胞運動(K. Taka
ishi et al.,Oncogene,9,273-279 (1994))、細胞質分
裂(cytokinesis )(K. Kishi et al.,J. Cell Biol.,
120,1187-1195(1993) 、I. Mabuchi et al.,Zygote,1,3
25-331(1993))のような細胞骨格の再編成をともなった
生理機能にも関連があると考えられている(本願の優先
権主張の基礎となる最初の出願の後に発行された刊行物
印を付した。以下同じ。)。更に、Rhoタンパク
質は、平滑筋収縮(K. Hirata et al.,J. Biol. Chem.,
267,8719-8722(1992) 、M. Noda et al., FEBS Lett.,
367, 246-250 (1995) 、M. Gong et al.,Proc. Natl. A
cad. Sci. USA, 93,1340〜1345 (1996) )、フォスフ
ァチジルイノシトール 3−キナーゼ(PI3−キナー
ゼ)(J. Zhang et al.,J. Biol. Chem.,268,22251-222
54 (1993) )、フォスファチジルイノシトール 4−リ
ン酸 5−キナーゼ(PI 4,5−キナーゼ)(L.
D. Chong et al.,Cell,79,507-513(1994))やc−fo
sの発現(C. S. Hill et al.,Cell,81,1159-1170(199
5) )の制御にも関与していることが示唆されている。
【0005】また、最近では、アミノ酸配列を一部置換
したRhoタンパク質が細胞内に導入されるとRas依
存的な腫瘍形成が抑制されること等が見出され、Rho
タンパク質がRasによる細胞の形質転換、すなわち腫
瘍形成、において重要な役割を果たしていることが明ら
かにされている(G.C.Prendergast et al.,Oncogene,1
0,2289-2296(1995)、Khosravi-Far,R.,et al.,Mol.Cel
l.Biol.,15,6443-6453(1995)、R.Qiu et al.、Proc.N
atl.Acad.Sci.USA,92,11781-11785(1995) 、およびLe
bowitz,P.et al.,Mol.Cell.Biol.,15,6613-6622(1995)
)。
【0006】また、Rhoタンパク質のGDP/GTP
変換タンパク質が変異すると、細胞が形質転換すること
が明らかにされている(Collard,J.,Int.J.Oncol.,8,13
1 〜138(1996) )、Hart,M. et al.,J.Biol Chem.,26
9,62-65 (1994)、Horii,Y. et al., EMBO J., 13,4776-
4786 (1994) )。
【0007】さらに、Rhoタンパク質はガン細胞の浸
潤、すなわちガン転移に関与していることが明らかにさ
れている(Yoshioka,K.et al.,FEBS Lett.,372,25 〜28
(1995) )。ガン細胞の浸潤には、ガン細胞の細胞接着
能の変化が密接に関連しているが、Rhoタンパク質は
細胞接着に関与することが明らかにされている(前掲Mo
rii,N.et al.(1992)、Tominaga,T. et al.(1993)、Nusr
at,A.et al.(1995)、Landanna,C.et al.(1996) )。
【0008】更に、Rhoタンパク質は細胞増殖、細胞
運動、細胞凝集ばかりでなく、平滑筋の収縮をも亢進す
ることが明らかとなってきた。最近の研究によれば、R
hoタンパク質は平滑筋収縮に関与することが知られて
いる(K. Hirata et al.,J.Biol. Chem. 267, 8719-872
2 (1992) および Noda, M. et al., FEBS Lett., 367,
246-250(1995)) 。従って、活性型Rhoタンパク質結
合タンパク質もまた、平滑筋収縮に関与する可能性が高
いと考えられる。
【0009】以上のように、Rhoタンパク質は、細胞
の形態変化、細胞接着、細胞運動、細胞質分裂、腫瘍の
形成や転移、血管平滑筋の収縮等の多数のシグナル伝達
経路を調節していることがわかってきた。このことよ
り、Rhoタンパク質には多数の標的分子があり、上記
の多数のシグナル伝達経路を調節していると考えられて
いる。
【0010】ごく最近(本願の優先権主張の基礎となる
最初の出願の後において)、哺乳類において、いくつか
の候補タンパク質が報告された。これらのタンパク質
は、プロテインキナーゼN(PKN)(Watanabe, G. e
t al., Science 271, 645-648(1996); Amano, M. et
al., Sceince 271, 648-650 (1996) )、ローフィリ
ン(Watanabe, G. et al., Science 271, 645-648 (199
6))、シトロン(Madaule, P. et al., FEBS Lett. 3
77, 243-248 (1995))、ROKα(Leung, T.et al.,
J. Biol. Chem. 270, 29051-29054 (1995))、Rh
o結合キナーゼ(Matsui,T.et al.,EMBO J.15,1885-1893
(1996)*)、ローテキン(Reid,T.et al.,J.Biol.Chem.,
271,9816-9822(1996) )である。これらのタンパク質
はいずれもGTP結合RhoAタンパク質に結合する
(ただし、シトロンだけはGTP結合Rac1タンパク
質にも結合する)。
【0011】これらの内、PKNはプロテインキナーゼ
Cのプロテインキナーゼ触媒領域と高い相同性を有する
触媒領域を有しており、セリン/スレオニン・プロテイ
ンキナーゼ活性を示す(Mukai, H. & Ono, Y., Bioche
m. Biopys. Res. Commun. 199, 897-904 (1994); Muka
i, H. et al., Biochem. Biopys. Res. Commun. 204, 3
48-356 (1994) )。一方、ROKαおよびRho結合キ
ナーゼ(前掲Matsui,T.et al.(1996) )もセリン/ス
レオニン・プロテインキナーゼ触媒領域様のアミノ酸配
列を有する(前掲Leung, T. et al(1995) )。
【0012】一方、上記の哺乳類タンパク質に加えて、
最近、酵母(Saccharomyces cerevisiae)では、哺乳類
のRhoAに相当するRho1タンパク質の標的タンパ
ク質として、プロテインキナーゼC1(PKC1)が同
定された(Nonaka, H. et al., EMBO J. 14, 5931-5938
(1995))。更にごく最近、酵母(Saccharomyces cere
visiae)のRho1pタンパク質の標的タンパク質とし
て、1,3−β−グルカン合成酵素が同定された(Drgo
nova, J. et al., Science 272, 277-279(1996) およ
び Qadota, H. et al., Science 272, 279-281(199
6))。しかしながら、活性型Rhoタンパク質が関与
する細胞情報伝達機構、特に腫瘍形成や平滑筋収縮に関
する機構、は依然として解明されていない。
【0013】
【発明の概要】今般、本発明者らは、活性型RhoAタ
ンパク質結合能を有するタンパク質をヒト血液中の血小
板から単離した。また、本発明者らは、上記タンパク質
中においてRhoタンパク質結合領域およびプロテイン
キナーゼ領域を特定した。本発明はかかる知見に基づく
ものである。
【0014】即ち、本発明は、活性型Rhoタンパク質
結合能および/またはプロテインキナーゼ活性を有する
タンパク質の提供をその目的とする。また、本発明は、
前記タンパク質をコードする塩基配列、前記塩基配列を
含むベクター、前記ベクターによって形質転換された宿
主細胞、前記タンパク質の製造法、および活性型Rho
タンパク質とその標的タンパク質との結合を阻害するス
クリーニング法等の提供をその目的とする。そして、本
発明によるタンパク質は、活性型Rhoタンパク質結合
能を有し、かつプロテインキナーゼ活性を有するもの、
である。
【0015】
【発明の具体的説明】定義 本発明において、「アミノ酸」とは、光学異性体、すな
わちL体およびD体、のいずれをも含む意味で用いられ
るものとする。従って、本発明において「ペプチド」と
は、L体のアミノ酸のみによって構成されているペプチ
ドだけでなく、D体のアミノ酸を一部または全部含むペ
プチドをも意味するものとする。
【0016】また、本発明において、「アミノ酸」と
は、天然のタンパク質を構成する20種のα−アミノ酸
のみならず、それら以外のα−アミノ酸、並びにβ−、
γ−、δ−アミノ酸および非天然のアミノ酸等を含む意
味で用いられるものとする。従って、下記のようにペプ
チドにおいて置換されるかまたはペプチド中に挿入され
るアミノ酸としては、天然のタンパク質を構成する20
種のα−アミノ酸だけに限定されることはなく、それら
以外のα−アミノ酸並びにβ−、γ−、δ−アミノ酸お
よび非天然のアミノ酸等であってもよい。このようなβ
−、γ−またはδ−アミノ酸としては、β−アラニン、
γ−アミノ酪酸あるいはオルニチンが挙げられ、また天
然タンパク質を構成するもの以外のアミノ酸あるいは非
天然のアミノ酸としては、3,4−ジヒドロキシフェニ
ルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルグリシ
ン、1,2,3,4−テトラハイドロイソキノリン−3
−カルボン酸あるいは二ペコチン酸等が挙げられる。
【0017】また、本明細書において「本発明によるタ
ンパク質」というときは、その誘導体を含む意味で用い
られるものとする。更にまた、本明細書において「塩基
配列」とは、DNA配列およびRNA配列のいずれをも
意味するものとする。
【0018】明細書中において、記号(例えば、KD、
M1、M2、M3、およびC等)の後に続く括弧内の番
号は、配列番号1のアミノ酸配列の領域を表す。例え
ば、KD(2‐333)は、配列番号1の2〜333番
のアミノ酸配列を表す。また、タンパク質変異体の変異
部位は、置換される前のアミノ酸残基(一文字表記)、
置換されるアミノ酸の位置、および置換された後のアミ
ノ酸残基(一文字表記)を連続して記載することで表し
た。例えば、「K921M(906‐926)」は、配
列番号1の906〜926番のアミノ酸配列であって、
921番目のアミノ酸残基であるK(Lys :リジン)が
M(Met :メチオニン)で置換されたアミノ酸配列を表
す。
【0019】タンパク質 本発明によるタンパク質は、活性型Rhoタンパク質結
合能を有し、かつプロテインキナーゼ活性を有するタン
パク質またはその誘導体である。ここで、Rhoタンパ
ク質としては、RhoAタンパク質、RhoBタンパク
質、RhoCタンパク質、またはRhoGタンパク質が
挙げられる。
【0020】本発明において、「活性型Rhoタンパク
質結合能を有するタンパク質」とは、当業者により活性
型Rhoタンパク質との結合が認められたと評価される
タンパク質をいい、例えば、実施例1および4〜10と
同様の条件において実験した場合に活性型Rhoタンパ
ク質との結合が認められたと評価されるタンパク質を意
味するものとする。
【0021】本明細書においてRhoタンパク質は、R
hoタンパク質と本発明によるタンパク質との結合が実
質的に損われないように改変されたRhoタンパク質を
も含むものとする。このような改変Rhoタンパク質と
しては、14番目のアミノ酸をバリンで置換したRho
A変異体(RhoAVal14 )が挙げられる。
【0022】本発明において、「プロテインキナーゼ活
性を有するタンパク質」とは、当業者によりプロテイン
キナーゼ活性が認められたと評価されるタンパク質をい
い、例えば、実施例2と同様の条件において実験した場
合にプロテインキナーゼ活性が認められたと評価される
タンパク質を意味するものとする。
【0023】本発明によるタンパク質は、活性型Rho
タンパク質と結合することによってそのプロテインキナ
ーゼ活性が亢進されるとの性質を有する。ここで「プロ
テインキナーゼ活性」とは、セリン/スレオニン・プロ
テインキナーゼ活性を含む意味で用いられるものとす
る。
【0024】本発明によるタンパク質の起源は特に限定
されず、ヒトを含むホ乳類由来のものであっても、それ
以外を由来とするものであってもよい。
【0025】本発明によるタンパク質の分子量は、SD
S−PAGEによる測定で約160kDである。
【0026】本発明によるタンパク質は、例えば、実施
例1(2)に記載される方法によって得ることができ
る。
【0027】本明細書において、「タンパク質の誘導
体」とは、タンパク質のアミノ末端(N末端)のアミノ
基または各アミノ酸の側鎖のアミノ基の一部もしくは全
部、および/またはペプチドのカルボキシル末端(C末
端)のカルボキシル基または各アミノ酸の側鎖のカルボ
キシル基の一部もしくは全部、および/または、ペプチ
ドの各アミノ酸の側鎖のアミノ基およびカルボキシル基
以外の官能基(例えば、水素基、チオール基、アミド基
等)の一部もしくは全部が、適当な他の置換基によって
修飾を受けたものをいう。適当な他の置換基による修飾
は、例えば、ペプチド中に存在する官能基の保護、安全
性ならびに組織移行性の向上、あるいは活性の増強等を
目的として行われる。
【0028】タンパク質の誘導体としては、具体的に
は、(1)タンパク質のアミノ末端(N末端)のアミノ
基または各アミノ酸の側鎖のアミノ基の一部もしくは全
部の水素原子が、置換または非置換のアルキル基(直
鎖、分岐鎖または環状であってもよい)(例えば、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブ
チル基、ブチル基、t−ブチル基、シクロプロピル基、
シクロヘキシル基、ベンジル基)、置換または非置換の
アシル基(例えば、ホルミル基、アセチル基、カプロイ
ル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、フ
タロイル基、トシル基、ニコチノイル基、ピペリジンカ
ルボニル基)、ウレタン型保護基(例えば、p−ニトロ
ベンジルオキシカルボニル基、p−メトキシベンジルオ
キシカルボニル基、p−ビフェニルイソプロピルオキシ
カルボニル基、t−ブトキシカルボニル基)またはウレ
ア型置換基(例えば、メチルアミノカルボニル基、フェ
ニルカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル
基)等によって置換されたもの、並びに(2)タンパク
質のカルボキシル末端(C末端)のカルボキシル基また
は各アミノ酸の側鎖のカルボキシル基の一部もしくは全
部が、エステル型の修飾を受けているもの(例えば、そ
の水素原子がメチル、エチル、イソプロピル、シクロヘ
キシル、フェニル、ベンジル、t−ブチル、4−ピコリ
ルにより置換されたもの)、アミド型の修飾を受けてい
るもの(例えば、非置換アミド、C1−C6アルキルア
ミド(例えば、メチルアミド、エチルアミド、イソプロ
ピルアミド)を形成しているもの、並びに(3)タンパ
ク質の各アミノ酸の側鎖のアミノ基およびカルボキシル
基以外の官能基(例えば、水素基、チオール基、アミノ
基等)の一部もしくは全部が、上述のアミノ基と同様の
置換基あるいはトリチル基などで修飾されたもの等が挙
げられる。
【0029】本発明によるタンパク質の例としては、配
列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質(本明細書
において「p160」という)およびその誘導体が挙げ
られる。配列番号1のアミノ酸配列は、ヒト巨核球性白
血病細胞(Hirata, M. et al., Nature 349, 617-620(1
991)および Ogura, M. et al., Blood 66, 1384-1392(1
985))由来のcDNAライブラリーから得られたDNA
配列(cDNA配列)から決定されたものである。この
cDNAライブラリーは、Kakizuka, M. et al.,Nature
349, 617-620(1991) に記載の方法に従って調製するこ
とができる。また、cDNA配列は、図1に記載のペプ
チドAP−23に対応するオリゴヌクレオチドをプロー
ブとして用いることによって得ることができる。
【0030】また、本発明によるタンパク質の例として
は、配列番号1のアミノ酸配列からなり、前記配列番号
1のアミノ酸配列に1以上のアミノ酸配列が付加および
/または挿入され、および/または前記配列番号1のア
ミノ酸配列の1以上のアミノ酸が置換および/または欠
失されたタンパク質であって、活性型Rhoタンパク質
結合能を有し、かつプロテインキナーゼ活性を有するも
のが挙げられる。すなわち、ここにいう付加(additio
n)、挿入(insertion) 、置換(substitution)、および欠
失(deletion)とは、配列番号1のアミノ酸配列からなる
タンパク質の活性型Rhoタンパク質結合能およびプロ
テインキナーゼ活性を損なわない(not damage)ような
ものをいう。
【0031】このような置換の例は、下記の通りであ
る:K921M、R926A、E930A、E943
A、D951A、E960A、E989A、E995
A、K999M、R1012L、およびK1013M。
【0032】活性型Rhoタンパク質結合能を有し、か
つプロテインキナーゼ活性を有するタンパク質であっ
て、上記の置換を1つ有するものとしては、例えば、K
921M(1−1354)、R926A(1−135
4)が挙げられる。活性型Rhoタンパク質結合能を有
し、かつプロテインキナーゼ活性を有するタンパク質で
あって、上記置換を2つ以上有するものとしては、K9
21M・R926A(1−1354)が挙げられる。
【0033】また、このような欠失の例は、配列番号1
のアミノ酸配列から72〜343番のアミノ酸配列(プ
ロテインキナーゼ領域)と920〜1015番のアミノ
酸配列(Rhoタンパク質結合領域)とを除いた領域ま
たはその一部分の欠失である。具体的には、1016〜
1354番のアミノ酸配列およびこの部分配列(例え
ば、1022〜1354番、および1025〜1354
番)、344〜933番のアミノ酸配列およびこの部分
配列(例えば、344〜726番、344〜846番、
344〜905番、および344〜919番)、並びに
1〜71番のアミノ酸配列およびこの部分配列である。
【0034】本発明の別の面によれば、配列番号1の7
2〜343番のアミノ酸配列(プロテインキナーゼ領
域)と920〜1015番のアミノ酸配列(Rhoタン
パク質結合領域)とを有するタンパク質が提供される。
【0035】本発明によれば、活性型Rhoタンパク質
結合能を有し、かつプロテインキナーゼ活性を有さない
タンパク質またはその誘導体が提供される。
【0036】上記タンパク質の例としては、配列番号1
のアミノ酸配列からなり、前記配列番号1のアミノ酸配
列に1以上のアミノ酸配列が付加および/または挿入さ
れ、および/または前記配列番号1のアミノ酸配列の1
以上のアミノ酸が置換および/または欠失されたタンパ
ク質であって、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、
かつプロテインキナーゼ活性を有さないものが挙げられ
る。すなわち、ここにいう付加、挿入、置換、および欠
失とは、配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質
の活性型Rhoタンパク質結合能を損なわず、かつプロ
テインキナーゼ活性を損なうようなものをいう。
【0037】このような欠失の例は、配列番号1の72
〜343番のアミノ酸配列(プロテインキナーゼ領域)
もしくはプロテインキナーゼ活性に必要な領域またはそ
の一部を含む領域の欠失である。
【0038】また、配列番号1のアミノ酸配列(但し、
付加、挿入、置換および/または欠失を有する)からな
る活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロテイ
ンキナーゼ活性を有さないタンパク質またはその誘導体
は、上記付加、挿入、置換および/または欠失に加え
て、そのタンパク質のRhoタンパク質結合能を損なわ
ないような付加、挿入、置換および/または欠失を有し
ていてもよい。
【0039】このような欠失の例は、配列番号1のアミ
ノ酸配列から934〜1015番のアミノ酸配列(Rh
oタンパク質結合領域)を除いた領域またはその一部分
の欠失である。具体的には、1015〜1354番のア
ミノ酸配列およびその部分配列(例えば、1021〜1
354番、および1024〜1354番)、344〜9
33番のアミノ酸配列およびその部分配列(例えば、3
44〜726番、344〜846番、344〜905
番、および344〜919番)、並びに1〜71番のア
ミノ酸配列およびその部分配列である。
【0040】また、このような置換の例は、下記の通り
である:K921M、R926A、E930A、E94
3A、D951A、E960A、E989A、E995
A、K999M、R1012L、およびK1013M。
【0041】活性型Rhoタンパク質結合能を有し、か
つプロテインキナーゼ活性を有さないタンパク質であっ
て、上記置換と欠失とを組み合わせて有するものの例
は、K921M(906−1094)、R926A(9
06−1094)、およびK921M・R926A(9
06−1094)等である。
【0042】本発明の別の面によれば、配列番号1の9
34〜1015番のアミノ酸配列を少なくとも有するタ
ンパク質(例えば、配列番号1の727〜1021番、
847〜1024番、906〜1024番、920〜1
024番、906〜1015番、920〜1015番、
または906〜1094番のアミノ酸配列からなるタン
パク質)またはその誘導体が提供される。これらのタン
パク質は、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつ
プロテインキナーゼ活性を有さないものである。
【0043】本発明によれば、また、プロテインキナー
ゼ活性を有し、かつ活性型Rhoタンパク質結合能を有
さないタンパク質またはその誘導体が提供される。ここ
で「プロテインキナーゼ活性」とは、セリン/スレオニ
ン・プロテインキナーゼ活性を含む意味で用いられるも
のとする。
【0044】上記タンパク質の例としては、配列番号1
のアミノ酸配列からなり、前記配列番号1のアミノ酸配
列に1以上のアミノ酸配列が付加および/または挿入さ
れ、および/または前記配列番号1のアミノ酸配列の1
以上のアミノ酸が置換および/または欠失されたタンパ
ク質であって、プロテインキナーゼ活性を有し、かつ活
性型Rhoタンパク質結合能を有さないものが挙げられ
る。すなわち、ここにいう付加、挿入、置換、および欠
失とは、配列番号1のアミノ酸配列からなるタンパク質
のプロテインキナーゼ活性を損なわず、かつ活性型Rh
oタンパク質結合能を損なうようなものをいう。
【0045】このような欠失の例は、配列番号1の93
4〜945番または1005〜1015番アミノ酸配列
もしくは活性型Rhoタンパク質結合能を有する領域ま
たはその一部を含む領域の欠失である。
【0046】また、このような置換の例は、K934
M、L941A、E1008A、およびI1009Aで
ある。
【0047】また、配列番号1のアミノ酸配列(但し、
付加、挿入、置換、および/または欠失を有する)から
なるプロテインキナーゼ活性を有し、かつ活性型Rho
タンパク質結合能を有さないタンパク質またはその誘導
体は、上記付加、挿入、置換、および/または欠失に加
えて、そのタンパク質のプロテインキナーゼ活性を損な
わないような付加、挿入、置換、および/または欠失を
有していてもよい。
【0048】このような欠失の例は、配列番号1のアミ
ノ酸配列から72〜343番のアミノ酸配列(プロテイ
ンキナーゼ領域)を除いた領域またはその一部分の欠失
が挙げられる。具体的には、1〜71番のアミノ酸配列
およびこの部分配列、並びに344〜1354番のアミ
ノ酸配列およびこの部分配列の欠失である。
【0049】本発明の別の面によれば、配列番号1の7
2〜343番のアミノ酸配列を少なくとも有するタンパ
ク質またはその誘導体が提供される。このタンパク質
は、プロテインキナーゼ活性を有し、かつ活性型Rho
タンパク質結合能を有さないものである。このようなタ
ンパク質としては、例えば、I1009A(1−135
4)が挙げられる。
【0050】本願の優先権主張の基礎となる最初の出願
の後に発行されたLeung, T. et al., J. Biol. Chem. 2
70, 29051-29054 (1995)には、発現クローニングによ
りラット脳cDNAライブラリーからクローニングされ
たRhoタンパク質結合タンパク質、すなわち、p16
0アイソザイム(ROKα)、が記載されている。これ
によれば、ROKαのRhoタンパク質結合フラグメン
トは、ROKαのアミノ酸配列893‐982(これは
配列番号1の949〜1039番のアミノ酸配列に対応
する)をカバーしていることが示唆されている。2つの
アインザイムのアミノ酸配列の比較は図42に示される
通りである。図42によれば、p160のRhoタンパ
ク質結合領域、すなわち本発明による改変タンパク質、
は前記文献において示唆されたRhoタンパク質結合領
域と相違する。
【0051】本発明によれば、配列番号1のアミノ酸配
列の部分アミノ酸配列からなり、少くともロイシンジッ
パー様配列、コイルド−コイル領域、プレクストリン類
似領域またはジンク・フィンガー領域のいずれかを有す
るタンパク質またはその誘導体が提供される。
【0052】本発明によるタンパク質は、活性型Rho
タンパク質結合能とプロテインキナーゼ活性とを有する
もの、あるいはこれらのいずれかまたは両方を失わせる
ように改変されたものである。また、Rhoタンパク質
は腫瘍の形成、転移をはじめとして細胞形態、細胞運
動、細胞接着、細胞質分裂等の細胞の機能発現に密接に
かかわっている(前掲Takai, Y., et al. 、G.C.Prende
rgast.et al.、Khosravi-Far, R., et al .、R. Qiu e
t al. 、 Lebowitz 、P., et al., およびYoshioka,K.e
t al. )。従って、本発明によるタンパク質は、腫瘍の
形成および転移の機構解明に有用であると考えられる。
【0053】また、Rhoタンパク質は、平滑筋収縮に
関与することが知られている(前掲K. Hirata et al.
および M. Noda et al. )。従って。本発明によるタン
パク質は、高血圧や血管攣縮等の種々の循環器系疾患の
機構の解明に有用であると考えられる。
【0054】塩基配列 本発明によれば、本発明によるタンパク質をコードする
塩基配列が提供される。この塩基配列の典型的配列は、
配列番号2のDNA配列の一部または全部を有するもの
である。
【0055】配列番号2のDNA配列は、前記のよう
に、ヒト巨核球性白血病細胞由来のcDNAライブラリ
ーから得られたものである。このDNA配列は、p16
0のオープンリーディングフレームに相当する。また、
その周辺配列を含めたDNA配列は図2から10にかけ
て連続して記載されている。この配列中オープンリーデ
ィングフレームは448〜450番のATGから始ま
り、4510〜4512番のTAAで終了する。
【0056】本発明によるタンパク質のアミノ酸配列が
与えられれば、それをコードする塩基配列は容易に定ま
り、配列番号1に記載されるアミノ酸配列をコードする
種々の塩基配列を選択することができる。従って、本発
明によるタンパク質をコードする塩基配列とは、配列番
号2に記載のDNA配列の一部または全部に加え、同一
のアミノ酸をコードするDNA配列であって縮重関係に
あるコドンをDNA配列として有する配列をも意味する
ものとし、更にこれらに対応するRNA配列も含まれ
る。
【0057】本発明による塩基配列は、天然由来のもの
であっても、全合成したものであってもよい。また、天
然物由来のものの一部を利用して合成を行ったものであ
ってもよい。塩基配列は、染色体ライブラリーまたはc
DNAライブラリーから遺伝子工学の分野で慣用されて
いる方法、例えば部分アミノ酸配列の情報を基にして作
成した適当なDNAプローブを用いてスクリーニングを
行う方法、等によって得ることができる。本発明による
塩基配列は、例えば、Kakizuka, M. et al.,Nature 34
9, 617-620(1991) に記載の方法に従ってヒト巨核球性
白血病細胞MEG−01(Ogura, M. et al., Blood 6
6, 1384-1392(1985) )由来のcDNAライブラリーを
調製し、図1に記載のペプチドAP−23に対応するオ
リゴヌクレオチドをプローブとするスクリーニングを実
施することによって得ることができる。
【0058】塩基配列が天然由来のものである場合、そ
の起源は特に限定されず、ヒトを含むホ乳類由来のもの
であっても、それ以外を由来とするものであってもよ
い。
【0059】本発明によるタンパク質をコードする塩基
配列の例は、配列番号2の塩基配列および配列番号2の
DNA配列の一部(例えば、配列番号2の214〜10
29番、2179〜3063番、2539〜3072
番、2716〜3072番、2539〜3045番、2
716〜3045番、または2800〜3045番のD
NA配列)である。
【0060】ベクターおよび形質転換された宿主細胞 本発明によれば、前記の本発明による塩基配列を、宿主
細胞内で複製可能でかつその塩基配列がコードするタン
パク質を発現可能な状態で含んでなるベクターが提供さ
れる。更に、本発明によれば、このベクターによって形
質転換された宿主細胞が提供される。この宿主−ベクタ
ー系は特に限定されず、また、他のタンパク質との融合
タンパク質発現系などを用いることができる。融合タン
パク質発現系としては、MBP(マルトース結合タンパ
ク質)、GST(グルタチオンSトランスフェラー
ゼ)、HA(ヘマグルチニン)、ポリヒスチジン、my
c、Fas等を用いたものが挙げられる。
【0061】ベクターとしては、プラスミドベクター
(例えば、原核細胞、酵母、昆虫細胞動物細胞等での発
現ベクター)、ウイルスベクター(例えば、レトロウイ
ルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ関連ウ
イルスベクター、ヘルペスウイルスベクター、センダイ
ウイルスベクター、HIVベクター)、リポソームベク
ター(例えば、カチオニックリポソームベクター)等が
挙げられる。
【0062】本発明によるベクターは、これを実際に宿
主細胞に導入して所望のタンパク質を発現させるために
は、前記の本発明による塩基配列の他に、その発現を制
御する配列や宿主細胞を選択するための遺伝子マーカー
等を含んでいてもよい。また、このベクターは、本発明
による塩基配列を反復した形で(例えば、タンデムで)
含んでいてもよい。これらは常法に従いベクターに存在
させてよく、このベクターによる宿主細胞の形質転換の
方法も、この分野で慣用されているものを用いることが
できる。
【0063】本発明によるベクター構築の手順および方
法は、遺伝子工学の分野で慣用されているものを用いる
ことができる。
【0064】また、宿主細胞としては、例えば、大腸
菌、酵母、昆虫細胞、動物細胞(例えば、COS細胞、
リンパ球、繊維芽細胞、CHO細胞、血液系細胞、腫瘍
細胞等)が挙げられる。
【0065】上記形質転換された宿主細胞を適当な培地
で培養し、その培養物から上記した本発明によるタンパ
ク質を得ることができる。従って、本発明の別の態様に
よれば、本発明によるタンパク質の製造法が提供され
る。形質転換された宿主細胞の培養およびその条件は、
使用する細胞についてのそれと本質的に同様であってよ
い。また、培養液からの本発明によるタンパク質の回
収、精製も常法に従って行うことができる。
【0066】形質転換される細胞が例えばガン患者体内
のガン細胞(例えば、白血病細胞、消化器ガン細胞、肺
ガン細胞、スイ臓ガン細胞、卵巣ガン細胞、子宮ガン細
胞、メラノーマ細胞、脳腫腸細胞等)であるときは、そ
の前記の本発明による塩基配列を含むベクターをヒトを
含む生体内のガン細胞に適当な方法によって導入するこ
とによって、本発明によるタンパク質を発現させること
により、悪性腫瘍等について遺伝子治療を行うことがで
きる。
【0067】例えば、本発明によるタンパク質(活性型
Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロテインキナー
ゼ活性を有さないタンパク質)がヒトを含む生体内で発
現されることにより、活性型Rhoタンパク質がこれに
結合し(内在性p160と活性型Rhoタンパク質との
結合を阻害し)、その結果として活性型Rhoタンパク
質から内在性p160へのシグナル伝達が遮断され、R
hoタンパク質が関与する腫瘍の形成または転移を抑制
できると考えられる。遺伝子治療用のベクターについて
は、高久史磨監修の実験医学(増刊号)第12巻、第1
5号「遺伝子治療の最前線」(1994年)を参照する
ことができる。
【0068】用途/医薬組成物 前記のように活性型Rhoタンパク質結合能を有し、か
つプロテインキナーゼ活性を有さないタンパク質は、活
性型Rhoタンパク質と結合することにより(内在性p
160と活性型Rhoタンパク質との結合を阻害するこ
とにより)、活性型Rhoタンパク質から内在性p16
0へのシグナル伝達を遮断することができると考えられ
る。一方、前記のようにRhoタンパク質が腫瘍の形
成、転移に密接にかかわっていることが確認されてい
る。また、本発明により、p160はRhoタンパク質
からのシグナル伝達を受け取ることが示されたことによ
り、p160もまた腫瘍の形成または転移に密接にかか
わっていると考えられる。従って、活性型Rhoタンパ
ク質結合能を有し、かつプロテインキナーゼ活性を有さ
ないタンパク質は、腫瘍の形成または転移を抑制するの
に有効であると考えられる。
【0069】従って、活性型Rhoタンパク質結合能を
有し、かつプロテインキナーゼ活性を有さないタンパク
質は、Rhoタンパク質が関与する(すなわち、Rho
タンパク質を経由するシグナルの伝達による)腫瘍形成
または転移の抑制剤(以下「腫瘍形成等抑制剤」とい
う)として用いることができる。
【0070】ここで、腫瘍形成および転移としては、R
hoが関与する腫瘍の形成、他の低分子量Gタンパク質
(例えば、Ras、Rac、Cdc42、Ral等)が
関与する腫瘍の形成、低分子量Gタンパク質のGDP/
GTP交換タンパク質(例えば、Dbl、Ost等)が
関与する腫瘍の形成、リソフォスファチジン酸(LP
A)が関与する腫瘍の形成、受容体型チロシンキナーゼ
(例えば、PDGF受容体、EGF受容体等)、転写制
御タンパク質(myc、p53等)または種々のヒト腫
瘍ウイルスが関与する腫瘍の形成等が挙げられる。
【0071】本発明による腫瘍形成等抑制剤は、また、
経口または非経口投与(例えば、筋注、静注、皮下投
与、直腸投与、経皮投与、経鼻投与など)、好ましくは
経口投与することができ、薬剤として経口または非経口
投与に適した種々の剤型で、ヒトおよびヒト以外の動物
に使用される。
【0072】腫瘍形成等抑制剤は、例えばその用途に応
じて、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、丸剤、細粒
剤、トローチ錠などの経口剤、静注および筋注などの注
射剤、直腸投与剤、油脂性坐剤、水溶性坐剤などのいず
れかの製剤形態に調製することができる。これらの各種
製剤は、通常用いられている賦形剤、増量剤、結合剤、
湿潤化剤、崩壊剤、表面活性剤、潤滑剤、分散剤、緩衝
剤、保存剤、溶解補助剤、防腐剤、矯味矯臭剤、無痛化
剤、安定化剤などを用いて常法により製造することがで
きる。使用可能な無毒性の上記添加剤としては、例えば
乳糖、果糖、ブドウ糖、でん粉、ゼラチン、炭酸マグネ
シウム、合成ケイ酸マグネシウム、タルク、ステアリン
酸マグネシウム、メチルセルロース、カルボキシメチル
セルロースまたはその塩、アラビアゴム、ポリエチレン
グリコール、シロップ、ワセリン、グリセリン、エタノ
ール、プロピレングリコール、クエン酸、塩化ナトリウ
ム、亜硫酸ソーダ、リン酸ナトリウムなどが挙げられ
る。
【0073】薬剤中における本発明のタンパク質の含有
量はその剤形に応じて異なるが、通常全組成物中約0.
1〜約50重量%、好ましくは約1〜約20重量%濃度
である。
【0074】腫瘍形成および転移の治療のための投与量
は、用法、患者の年齢、性別、症状の程度などを考慮し
て適宜決定されるが、通常成人1日当り約0.1〜約5
00mg、好ましくは約0.5〜約50mg程度とする
のがよく、これを1日1回または数回に分けて投与する
ことができる。
【0075】本発明によれば、活性型Rhoタンパク質
結合能を有し、かつプロテインキナーゼ活性を有さない
タンパク質を、腫瘍が形成されている細胞、またはその
腫瘍が転移する恐れのある細胞に存在させることを含ん
でなる、腫瘍形成または転移の抑制方法が提供される。
この場合の有効投与量、投与方法、および投与形態等
は、前記腫瘍形成等抑制剤に準ずることができる。
【0076】活性型Rhoタンパク質結合能を有し、か
つプロテインキナーゼ活性を有さないタンパク質をコー
ドする塩基配列は、これを有する前記ベクターを用いて
標的細胞を形質転換し、腫瘍の形成または転移を抑制す
る様な態様で用いることができる。すなわち該塩基配列
は腫瘍形成または転移抑制用遺伝子治療剤として用いる
ことができる。
【0077】スクリーニング法 本発明によれば、(1)スクリーニングの対象となる物
質を、活性型Rhoタンパク質と、活性型Rhoタンパ
ク質結合能を有する本発明によるタンパク質とを含むス
クリーニング系に存在させ、そして(2)活性型Rho
タンパク質と、活性型Rhoタンパク質結合能を有する
本発明によるタンパク質との結合の阻害の程度を測定す
ることを含む、活性型Rhoタンパク質と、活性型Rh
oタンパク質結合能を有する本発明によるタンパク質と
の結合を阻害する物質のスクリーニング法が提供され
る。
【0078】ここで、「結合の阻害の程度を測定する」
方法としては、無細胞系での本発明によるタンパク質と
組換え型GTPγS・GST−RhoAタンパク質との
結合をグルタチオンセファロースビーズを用いて測定す
る方法、動物細胞内(細胞系)での本発明によるタンパ
ク質とRhoタンパク質との結合を免疫沈降とイムノブ
ロットとを用いて測定する方法、ツー・ハイブリッド・
システム(two hybridsystem )(M.Kawabata 実験医
学13,2111-2120(1995)、 A.B.Vojetk et al.Cell 74,20
5-214(1993) )等が挙げられ、例えば、実施例1(1)
および(3)並びに実施例4〜10に記載される方法に
準じて結合の阻害の程度を測定することができる。ま
た、本明細書において「結合の阻害の程度を測定する」
とは結合の有無の測定を含む意味で用いられるものとす
る。
【0079】スクリーニング系は細胞系または無細胞系
のいずれであってもよく、細胞系としては、例えば、酵
母細胞、COS細胞、大腸菌、昆虫細胞、線虫細胞、リ
ンパ細胞、繊維芽細胞、CHO細胞、血液系細胞、およ
び腫瘍細胞が挙げられる。スクリーニングの対象となる
ものは、特に限定されないが、例えばペプチド、ペプチ
ドのアナログ、微生物培養液、有機化合物等が挙げられ
る。
【0080】本発明によれば、また、(1)スクリーニ
ングの対象となる物質を、プロテインキナーゼ活性を有
する本発明によるタンパク質またはその誘導体を含むス
クリーニング系に存在させ、そして(2)プロテインキ
ナーゼ活性を有する本発明によるタンパク質またはその
誘導体のプロテインキナーゼの活性の阻害の程度を測定
することを含む、プロテインキナーゼ活性を有する本発
明によるタンパク質またはその誘導体のプロテインキナ
ーゼの活性を阻害する物質のスクリーニング法が提供さ
れる。
【0081】本発明によれば、更にまた、(1)スクリ
ーニングの対象となる物質を、活性型Rhoタンパク質
と、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロテ
インキナーゼ活性を有する本発明によるタンパク質また
はその誘導体とを含むスクリーニング系に存在させ、そ
して(2)活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつ
プロテインキナーゼ活性を有する本発明によるタンパク
質またはその誘導体のプロテインキナーゼの活性または
その活性の亢進の阻害の程度を測定することを含む、活
性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロテインキ
ナーゼ活性を有する本発明によるタンパク質またはその
誘導体のプロテインキナーゼの活性またはその活性の亢
進を阻害する物質のスクリーニング法提供される。
【0082】「プロテインキナーゼの活性の阻害の程
度」または「プロテインキナーゼ活性の亢進の阻害の程
度」を測定する方法としては、本発明によるタンパク質
の自己リン酸化活性または適当な基質をリン酸化する活
性、または活性型Rhoタンパク質存在下でこれらの活
性の亢進の程度を測定する方法が挙げられ、例えば、実
施例2および5に記載される方法に準じてプロテインキ
ナーゼ活性の亢進の阻害の程度を測定することができ
る。また、本明細書において「プロテインキナーゼの活
性の阻害の程度」または「プロテインキナーゼ活性の亢
進の阻害の程度」を測定するとは、プロテインキナーゼ
の活性またはプロテインキナーゼ活性の亢進の阻害の有
無の測定を含む意味で用いられるものとする。
【0083】プロテインキナーゼの活性またはその活性
の亢進の阻害の程度は、例えば、ヒストン等を基質とし
て用いて測定することができる。
【0084】スクリーニング系およびスクリーニングの
対象は、前記スクリーニング法と同様のものが挙げられ
る。
【0085】活性型Rhoタンパク質は、前記のよう
に、腫瘍の形成または転移および平滑筋収縮に密接に関
わっていることが確認されている。また、本発明によ
り、p160は活性型Rhoタンパク質からのシグナル
伝達を受け取ることが示されたことにより、p160も
また腫瘍の形成または転移および平滑筋収縮に密接にか
かわっていると考えられる。従って、上記スクリーニン
グ法は、腫瘍形成または転移抑制物質あるいは平滑筋収
縮抑制物質のスクリーニング法としても用いることがで
きる。
【0086】
【実施例】本発明を以下の実施例によって詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0087】実施例1 活性型Rhoタンパク質結合タ
ンパク質の精製等 (1)リガンド・オーバーレイ・アッセイによるRho
タンパク質結合タンパク質の同定 細胞のホモジェネート(各100μgのタンパク質量)
もしくは精製タンパク質を8%ゲルのSDS−PAGE
にかけ、分離したタンパク質をニトロセルロース膜(シ
ュライヒアー&シュエル社製)にトランスファーした。
Manser,E.et al.J.Biol.Chem.267,16025-16028(1992)お
よびManser,E.et al.Nature 367,40-46(1994) に記載さ
れた方法に従って、膜上のタンパク質を変性させ、リネ
イチャーした。ただし、リネイチャーは、0.1%のウ
シ血清アルブミン,0.5mMMgCl,50μM
ZnCl,0.1%トリトンX−100および5mM
ジチオスレイトールを含むダルベッコの生理食塩水(P
BS)中、4℃で、一晩かけて実施した。
【0088】組換えGST−RhoAタンパク質(Rh
oAとグルタチオン−S−トランスフェラーゼ(GS
T)との組換え融合タンパク質)は、Morii,N.et al.J.
Biol.Chem.,268,27160-27163(1993)に記載の方法に従っ
て作製した。組換えGST−RhoAタンパク質に[
35S]GTPγSまたは[35S]GDPβS(デュ
ポン−ニュー・イングランド・ヌクレアー社製)をロー
ドしたが、その際には40μMの組換えRhoAタンパ
ク質を100μMの各ヌクレオシド(1,000Ci/
mmol)とともに、1mM MgCl,2mM E
DTA,100mMNaCl,0.05% ツイーン2
0および5mM ジチオスレイトールを含む25mM
トリス−塩酸,pH7.5中で、30℃、30分間イン
キュベートした。組換えRhoAタンパク質に結合した
放射能活性は、Morii,N.et al.J.Biol.Chem.263,12420-
12426(1988) に記載された方法に従って、フィルター・
アッセイにより決定した。放射性ヌクレオシドが結合し
た組換えRhoAタンパク質を、その後リネイチャーし
たタンパク質に5nMとなるように加え、Manser,E.et
al.Nature 367,40-46(1994) に記載された方法に従っ
て、インキュベーションした。続いて膜を洗浄し、乾燥
し、X線フィルムに暴露しオートラジオグラフィーを行
った。結果は図11に示される通りであった。
【0089】(2)Rhoタンパク質結合タンパク質の
精製 ヒト血液中の血小板を、Morii,N.J.Biol.Chem.267,2092
1-20926.(1992)に記載された方法に従って、バッフィー
・コート画分より集めた。これ以降の実験は、全て4℃
で実施した。100ユニットの血液由来の洗浄した血小
板を、ポッター・エルベジェム・ホモジェナイザーを用
いて、100mlのバッファーA(1mM ジチオスレ
イトール,1mM EDTA,1mM EGTA,1m
Mベンザミジン・ハイドロクロライド,1μg/ml
ロイペプチン,1μg/ml ペプスタチンAおよび1
00μM PMSFを含む10mM トリス−塩酸,p
H7.4)中でホモジェナイズした後、100,000
×gで60分間遠心分離した。970mgのタンパク質
を含む上清を、バッファーAで平衡化したDEAE−セ
ファロースCL−6Bカラム(ファルマシア・バイオテ
ック社製、ベッド・ボリューム,70ml)にかけた。
溶出は、0から0.5M NaClを含むバッファーA
(トータル量,1200ml)の直線勾配によって実施
した。活性型Rhoタンパク質に結合する分子量約16
0kDのタンパク質(以下、「p160」という)は、
0.25M NaClの濃度でブロードなピークとして
現れた。
【0090】170mgのタンパク質を含むRhoタン
パク質に結合活性を示す画分をプールし、バッファーA
で平衡化したレッドA・セファロースカラム(アミコン
社製、ベッド・ボリューム,7ml)にかけた。続い
て、カラムを1M NaClを含むバッファーA(15
0ml)で洗浄した後、さらに1.5M NaClを含
むバッファーA(50ml)で洗浄した。溶出は、1.
5M NaClと50%エチレン・グリコールを含むバ
ッファーA(50ml)で行った。回収した画分(1
7.5mgのタンパク質量)を、2回に分けて1リット
ルずつのバッファーAに対して48時間透析した。ダイ
アライゼートを、バッファーAで平衡化した2mlのマ
クロ−プレップ・セラミック・ハイドロキシアパタイト
(粒子径40μm)・カラム(バイオ−ラッド社製)に
かけた後、10〜300mMのリン酸化カリウム溶液,
pH7.0の直線勾配(トータル量,90ml)で溶出
した。その後、Rhoタンパク質結合活性画分(0.7
5mgのタンパク質量)をモノQ HR5/5カラム
(ファルマシア・バイオテック社製)にかけ、タンパク
質を、トータル量35mlの150〜500mM Na
Cl溶液の直線勾配で溶出した。p160は、350m
M NaClの濃度でブロードなピークとして溶出さ
れ、これを最終的な標品とした。精製の結果は図12に
示される通りであった。
【0091】また、この標品を前述の方法に従って[
32S]GTPγSをロードしたRhoAタンパク質等
とともにオーバーレイアッセイにかけた。ここで用いた
組換えヒトRhoAタンパク質、Rac1タンパク質お
よびCdc42Hsタンパク質は常法に従って、グルタ
チオン−S−トランスフェラーゼ融合タンパク質として
大腸菌に発現させた後、Morii,N.et al.J.Biol.Chem.26
8,27160-27163(1993) に記載された方法に従って精製し
た。結果は図13に示される通りであった。
【0092】(3)GST−RhoAタンパク質を用い
たアフィニティー沈降実験 約0.2pmolのp160を含むハイドロキシアパタ
イト画分を20μMのGTPγSまたはGDPを含むオ
ーバーレイ・バッファーに対して透析した。この画分
に、20pMのGTPγSまたはGDPをロードした組
換えGST−RhoAタンパク質を加え、トータル液量
を200μlに合わせた。インキュベーションは、4℃
で60分間、緩やかに振とうさせて行った。
【0093】その後、各ヌクレオシドを含むオーバーレ
イ・バッファーで予め平衡化したGSH−セファロース
を30μlずつを加えて、さらに30分間4℃でインキ
ュベーションを続けた。混合物を1,000×gで5分
間遠心した。その後、ペレットを洗浄バッファー(25
mM MES−NaOH,pH6.5,150mMNa
Cl,5mM MgCl,0.05% トリトンX−
100および20μM GTPγSまたはGDP)で2
回洗浄した。その後、セファロース・ビーズを等量の2
×レムリ・サンプル・バッファーに懸濁した。懸濁液を
煮沸し、前述の方法に従って、抽出液を[35S]GT
PγSまたはGDPをロードしたGST−RhoA、G
ST−Rac、GST−Cdc42およびGSTととも
にオーバーレイ・アッセイにかけた。結果は図14に示
される通りであった。
【0094】実施例2 プロテインキナーゼ活性試験 (1)p160の自己リン酸化とリン酸化アミノ酸分析 p160のモノQ画分(8ngのタンパク質)を4μM
[γ−32P]ATP(デュポン−ニュー・イングラン
ド・ヌクレアー社製、25Ci/mmol)とともに3
0℃で30分、50mM HEPES−NaOH,pH
7.3,50mM NaCl,10mM MgCl
5mM MnCl,0.03% ブリジ35および2
mMジチオスレイトール中でインキュベーションした。
インキュベーション後、溶液を等量の2×レムリ・サン
プル・バッファーと混合し、5分間煮沸した後、SDS
−PAGEにかけた。ゲルをクーマシー・ブリリアント
・ブルーで染色し、乾燥後オートラジオグラフィーにか
けた。結果は図15に示される通りであった。
【0095】リン酸化アミノ酸分析を行うために、放射
能標識されたタンパク質をPVDF膜にトランスファー
した。次に、放射能標識されたバンドを切り出し、Kuma
gai,N.et al.FEBS Lett.366,11-16(1995) に記載された
方法に従って、リン酸化アミノ酸分析にかけた。結果は
図16に示される通りであった。
【0096】(2)リン酸化反応 p160のモノQ画分(17.5ngのタンパク質)を
40μM[γ−32P]ATP(3.3Ci/mmo
l)および3μgのヒストン(HF2A,ワーシングト
ン社製),脱リン酸化したカゼイン(シグマ社製)もし
くはミエリン塩基性タンパク質(ギブコ社製)ととも
に、0.4μM GDP−またはGTPγSをロードし
たGST−RhoAタンパク質(実施例1)存在下で、
トータル量31μlとして30℃でインキュベーション
した。7μlずつを、0,5,10,20分に取り、等
量の2×レムリ・サンプル・バッファーと混合し、SD
S−PAGEにかけた。ゲルをクーマシー・ブリリアン
ト・ブルーで染色し、乾燥後オートラジオグラフィーに
かけた。20分後の結果は図17に示される通りであっ
た。
【0097】次に、ヒストンに関し、放射活性を有する
バンドを切り出し、放射活性をチェレンコフ測定法によ
り決定した。結果は図18に示される通りであった。な
お、GTP結合Rhoタンパク質存在下でのヒストンの
リン酸化は、GDP結合Rhoタンパク質存在下でのそ
れと比べて明らかに亢進していた。
【0098】実施例3 p160のアミノ酸配列および
これをコードするDNA配列 (1)ペプチド断片の配列決定 p160を30pmol含むモノQ画分をSDS−PA
GEにかけた後、PVDF膜にトランシファーした。タ
ンパク質をPonceau Sで染色し、p160のバ
ンドを切り出した。Iwamatsu,A.Electrophoresis 13,14
2-147(1992) およびMaekawa,M.et al.Mol.Cell.Biol.1
4,6879-6885(1994)に記載された方法に従って、固定化
したp160をアクロモバクターのリジル・エンドペプ
チダーゼまたはエンドプロテイナーゼ Asp−Nで消
化し、得られたペプチド断片を分離し配列を決定した。
【0099】(2)cDNAクローニング 培養MEG−01Sヒト巨核球性白血病細胞MEG−0
1(Hirata,M.et al.Nature 349,617-620(1991) および
Ogura,M.et al.Blood 66,1384-1392(1985))より、ポリ
(A) RNAを調製し、Kakizuka,A.et al.A Pract
ical Approach(Oxford:IRL Press),pp.223-232. に記載
の方法に従って、λgt−10およびλZAP−IIcD
NAライブラリーを構築した。λgt−10はまず20
残基のデジェネレート・オリゴヌクレオチド・プローブ
(7残基の部分アミノ酸配列AP−23に相当)でスク
リーニングした。2.6kbpのインサート(クローン
P2)を含むポジティブ・クローンのひとつを、3×1
プラークより単離した。このクローンは、プローブ
に相当する塩基配列を含み、p160由来の2つの他の
ペプチド配列をイン・フレームでコードしていた。
【0100】このcDNAの5’部分(450塩基対)
をプローブとして、λZAP−IIcDNAライブラリー
をスクリーニングし、ひとつのクローン(クローンN)
を単離した。このクローンはP2と重複し、さらに3’
側の450塩基対を含んでいた。この3’末端まで伸び
ている部分をプローブとして用いて、クローン4Nをλ
gt−10ライブラリーより得た。クローン4Nはクロ
ーンNよりもさらに350塩基対の3’末端側の延長部
分を有していた。この3’末端側の延長部分をプローブ
として用いて、同一のライブラリーよりクローンCを単
離した。クローンCは、3’末側にさらに2.5kbp
伸びていた。各クローンの位置関係等は図19に示され
る通りであった。
【0101】(3)配列分析 ヌクレオチド配列は、両方のストランドについて、ダイ
デオキシ・チェーン・ターミネーション法で決定した。
推定アミノ酸配列およびDNA配列は図1および図2〜
10に示される通りであった。
【0102】配列の比較等は、BLAST(Altschul,
S.F.et al.J.Mol.Biol.215,403-410(1990) )を用い
て、ノン−リダンダントPDP+SwissProt+
SPupdate+PIR+GenPept+GPup
dateデータベースに対して実施した。コイルドーコ
イル構造の可能性については、Lupasらによって開
発されたアルゴリズム(Lupas,A.et al.Science 252,11
62-1164(1991) )によって解析した。その結果、p16
0の構造は図21に示されるように推定された。
【0103】p160の構造中には、N末端の272ア
ミノ酸から成る配列(図1の配列番号72から343に
相当)にセリンスレオニンキナーゼのファミリーのひと
つであるプロテインキナーゼAファミリーのタンパク質
に特徴的な配列(S.K.Hankset al.,Science 241, 42-52
(1998) )が存在することが明らかとなった。このプロ
テインキナーゼAに特徴的な配列を含むN末側の420
アミノ酸配列(図1の配列番号1から420に相当)
は、マイトニック・ディストロフィー・キナーゼ(MD-P
K )のアミノ酸配列(J.D.Brook et al.,Cell,68,799-8
08(1992)およびM.S.Mahadevan et al.,Hum.Mol.Genet,
2,299-344(1993))と44% の同一性があることが明ら
かとなった(図25)。このキナーゼ領域に続く600
アミノ酸の配列(図1の配列番号423から1096に
相当)は、ミオシン重鎖を含む様々なコイルド−コイル
タンパク質との類似性を示す配列が存在することが明ら
かとなった(図26)。また、p160のC末側には図
27に示される様にプレクストリン類似(PH)領域
(A.Musaccio et al.,Trends Biochem Sci,18,343-348
(1993) )に類似するアミノ酸配列が存在し、また図2
8に示される様に、プロテイン・キナーゼCに存在する
様なシステインに富むジンク・フィンガー領域(A.F.Qu
estetal,J.Biol.Chem,269,2961-70(1994) およびJ.Zhan
g et al.,J.Biol.Chem,269,18727-18730(1994))に類似
するアミノ酸配列が存在することが明らかとなった。ま
た、図1に示したように、p160にはロイシンジッパ
ー様配列が存在することが明らかとなった。
【0104】(4)ノーザン・ブロット解析 ノーザン・ブロット解析は、ヒューマン・マルチプル・
ティッシュー・ブロッツI(クロンテック社製)を用い
て、32Pで標識したP2のNotI/BamHI消化
断片の5’−フラグメントをプローブとして実施した。
ハイブリダイゼーションは、50mM リン酸化ナトリ
ウム・バッファー,pH6.5,50%フォルムアミ
ド,5×デンハーズ,0.1%SDSおよび0.2mg
/ml酵母tRNAを含む5×SSPE中で、42℃で
16時間行った。フィルターを、2×SSC−0.1%
SDS中で、42℃、15分、3回洗浄した後、4日間
X−線フィルムへ暴露した。結果は図22に示される通
りであった。
【0105】実施例4 発現ベクターとトランスフェク
ション・ベクターの構築 発現用に用いたフル・サイズのcDNAは、下記の通り
に構築した。クローン4N cDNAの挿入されたプラ
スミドDNA pBluescript SK(スト
ラタジーン社製)を、SphIおよびSacIで消化
し、クローンCのSphI−SpeIフラグメントおよ
びSpeI−SmaI−EcoRV−SacIリンカー
とライゲーションし、プラスミド4N−Cを作製した。
次に、クローンN cDNAを鋳型とし、フォワード・
プライマー(5’−GGGGAGCTCAAGGTAC
CTCGAGTGGGGACAGTTTTGAG−
3’)およびリバース・プライマー(5’−CGCCT
GCAGGCTTTCATTCGTAAATCTCTG
−3’)を用いてPCRを行った。PCRフラグメント
をpBluescript SK(ストラタジーン社
製)中にサブクローニングし、塩基配列を決定した。こ
のプロダクトが挿入されたプラスミドをBamHIとE
coRVで消化し、プラスミド4N−C由来のXbaI
−EcoRVフラグメントおよびクローンN由来のBa
mHI−XbaIフラグメントとライゲーションした。
結果としてできたプラスミドから、Asp718−Ec
oRVフラグメントを切り出し、myc−エピトープ配
列を含むpCMXベクター(Dyck,J.A.et al.Cell 76,3
33-343)に挿入した(pCMX−myc−p160)。
【0106】COS−7細胞(ATCC CRL 16
51)を10細胞/3.5cmディッシュとなるよう
にプレートに蒔き、一晩培養した後、リポフェクタミン
を用いて1.5μgのpCMXベクターでトランスフェ
クションした。細胞を、Opti−MEM中で6時間イ
ンキュベートした後、10%ウシ胎児血清を含むDME
M中で18時間培養した。培地を除去し、細胞をPBS
で2回洗浄した後、100μlの2×レムリ・サンプル
・バッファー中で溶解した。30μlずつのライゼート
をSDS−PAGEにかけ、分離したタンパク質をPV
DF膜またはニトロセルロース膜にトランスファーし
た。9E10抗mycエピトープ抗体を用いたイムノブ
ロッティングおよびリガンド・オーバーレイ解析は、前
述の方法に従って実施した。結果は図20に示される通
りであった。
【0107】実施例5 p160cDNAとRhoA
Val14−および野生型RhoAcDNAとのコトラン
スフェクション COS7細胞を1.2×10細胞/6cmディッシュ
の密度に蒔いた。1日間培養した後、培地を除去し、
2.25μgのpCMX−myc−p160またはpC
MX−mycを、0.75μgのpEF−BOS−HA
(ヘモフィルス・インフルエンザ・ヘマグルチニン)が
標識として結合しているVal14−RhoA、pEF
−BOS−HA−RhoAまたはベクターのみととも
に、2mlのOpi−MEM中でリポフェクタミンを用
いてトランスフェクションした。6時間後、3mlのO
pi−MEMを添加し、細胞をさらに30時間培養し
た。氷令したPBSで細胞を1回洗浄した後、リシス・
バッファー(20mM トリス−塩酸,pH7.5,
mM EDTA,1mM EGTA,5mM MgCl
,25mM NaF,10mM β−グリセロフォス
フェート,5mM リン酸化ナトリウム,0.2mM
PMSF,2mM ジチオスレイトール,0.2mM
ソディウム・ヴァナデート,0.05% トリトンX−
100および0.1μMカリクリンA)を用いて、氷上
で20分間で細胞を溶解した。ライゼートを10,00
0×gで10分間遠心分離し、上清を回収した。
【0108】次に、プロテインG−セファロースに結合
した9E10抗体またはコントロールIgGを上清に加
え、混合液を4℃で3時間震とうした。懸濁液を1,0
00×gで5分間遠心分離し、結果として得られたペレ
ットを3回、0.5mlのリシス・バッファーで洗浄し
た。Morii,N.et al.J.Biol.Chem.263,12420-12426(198
8) に記載された方法に従ってADP−リボシル化反応
のために、ペレットを500μlのジチオスレイトール
を含まないADP−リボシル化バッファーに再び懸濁し
た。100μlずつを取り、沈澱後、抗−myc抗体を
用いたイムノブロッティングに用いた。結果は図23下
段に示される通りであった。
【0109】残りの400μlの懸濁液を遠心分離し、
ペレットを再び34μlのADP−リボシル化バッファ
ーに懸濁した。[32P]NAD(デュポン−ニュー・
イングランド・ヌクレアー社製、10cpm/pmo
l)を1μMとなるように加え、400ngのボツリヌ
ス菌C3酵素と30℃、12時間反応させた。ADP−
リボシル化反応の解析は、Morii,N.et al.J.Biol.Chem.
263,12420-12426(1988) に記載された方法に従って実施
した。結果は図23上段に示される通りであった。
【0110】キナーゼ・アッセイのために、ペレットを
5mM MgClおよび0.1μMカリキュリンAを
含む20mM トリス−塩酸,pH7.5で1回洗浄し
た後、リン酸化反応用バッファーに再び懸濁させた。リ
ン酸化反応は、前述の方法に従って、ヒストンを基質と
して実施した。結果は図24に示される通りであった。
【0111】実施例6 p160のRhoタンパク質結
合領域の同定 実施例1、2、4、5に示したように、GTP結合型の
RhoAはp160と特異的に結合して、それを活性化
する。p160のRhoタンパク質結合領域を同定する
ために、p160を5つのフラグメントに分け(図2
9)、それらをHis融合タンパク質として発現させ、
Ni‐NTA樹脂を使用することにより精製した。具体
的には、下記の方法に従って実施した。
【0112】p160を図29で示されるような5つの
フラグメント、KD(2- 333)、M1(334- 7
26)、M2(727- 1021)、M3(1018-
1094)およびC(1096- 1354)に分割し、
各々をヒスチジン6残基よりなるタグとの融合タンパク
質として発現させた。まず、これらのフラグメントを大
腸菌で発現させるために、プラスミドベクターpQE‐
11(Quiagen社)のクローニング領域(GGG
ATC CGT CGA CCT GCAGCC A
AG CTT)をGGG ATC CCC GGG T
AC CGAGCT CAA TTG CGG CCG
CTA GAT AGA TAG AAG CGA
GCT CGA ATTに代えて、BamHI、Sm
aI、Asp718、SacIおよびNotIの制限部
位を作った。
【0113】上記のように改変したpQE‐11(以下
「改変pQE‐11」という)のSacI部位にインフ
レームでKDフラグメント(2‐333)を挿入するた
めに、配列番号1の2〜73番のアミノ酸配列に相当す
るcDNAフラグメントを5′‐GG GGA GCT
CAA GGT ACC TCG ACT GGGG
AC AGT TTT GAG‐3′および5′‐CG
CCT GCAGGC TTT CAT TCG T
AA ATC TCT G‐3′の合成プライマーを用
いてPCRにより増幅した。ここに記載されたすべての
PCR用のDNAテンプレートはpCMX‐myc‐p
160(実施例4)に由来する。PCRは初めに95℃
で1分間、その後(95℃で1分間、53℃で1分間、
72℃で1分間)の15サイクル、その後72℃で2分
間インキュベートすることにより行った。このフラグメ
ントをSacIおよびPstIで消化し、pSK(ス
トラタジーン社製)のSacIおよびPstI部位中に
ライゲーションした。
【0114】このプラスミドをBamHIおよびPst
Iで消化し、オリジナルp160クローンN cDNA
(実施例3)のBamHI‐PstIフラグメントをこ
れらの部位に挿入した(pSK‐NT1)。配列番号
1の74〜333番のアミノ酸配列に相当するフラグメ
ントNT2も合成オリゴヌクレオチドプライマー5′‐
GGG ATC CCC GGT ACC GAA G
AT TAT GAAGTA GTG AAG G‐
3′および5′‐TC AGC TAA TTA GA
G CTC TTT GAT TTC TTC TAC
ACC ATT TC‐3′を用いてPCRにより作
製した。PCRは初めに95℃で1分間、その後(95
℃で1分間、55℃で1分間、72℃で1分間)の15
サイクル、最後に72℃で2分間インキュベートするこ
とにより行った。次いで生成物をブラント・エンドと
し、pSK(ストラタジーン社製)のEcoRV部位
中にライゲーションした(pSK‐NT2)。NT1
およびNT2を連結させるために、pSK‐NT2の
PstI‐PstIフラグメントをpSK‐NT1の
PstI部位中にライゲーションして、配列番号1の2
〜333番のアミノ酸配列に相当するインサートを得た
(pSK‐KD)。pSK‐KDのSacI‐No
tIフラグメントを改変pQE‐11中に連結して、H
is(×6)‐KDを発現するプラスミドを作製した。
【0115】M1フラグメントを作製するために、配列
番号1の334〜395番のアミノ酸配列に相当するc
DNAフラグメントをまず5′‐GG GGA GCT
CGA CAT CTC TTC TTC AAA
AAT G‐3′および5′‐CC TAC AAA
AGG TAG TTG A‐3′のプライマーを用い
てPCRにより増幅させた(95℃で1分間、その後9
5℃で1分間、53℃で1分間、72℃で1分間の15
サイクル、最後に72℃で2分間のインキュベート)。
生成物をブラントエンドとし、SacIで消化した。
pSK(ストラタジーン社製)をAsp718で消化
し、14マーのオリゴヌクレオチドを挿入してNotI
部位を作製した。次いでPCR生成物を上記のように改
変したpSKのSacIおよびEcoRV部位中に連
結した。次いでこのプラスミドをSpeIおよびXho
Iで消化し、オリジナルp160クローン4N cDN
A(実施例3(2))のSpeI‐XhoIフラグメン
トをこれらの部位に挿入した(pSK‐M1)。pS
‐M1のSacI‐NotIフラグメント(334
‐726)を改変pQE‐11中に連結した。
【0116】M2フラグメント(727‐1021)
は、配列番号1の273〜1021番のアミノ酸配列を
コードするオリジナルクローン4N cDNA(実施例
3(2))を含むpSK(ストラタジーン社製)をX
hoIで消化して、N末端を欠失させ、セルフ・ライゲ
ーションさせることにより作製した。このプラスミドを
Asp718およびSacIで切断して、改変pQE‐
11のAsp718およびSacI部位中にライゲーシ
ョンした。
【0117】M3フラグメント(1018‐1094)
は、95℃で3分間、その後95℃で1分間、59℃で
1分間、72℃で1分間の15サイクル、最後に72℃
で2分間かけて5′‐C GGG ATC CCC G
AT AGA AAG AAA GCT AAT AC
A CA‐3′および5′‐TAA CCC GGGA
AG TTT AGC ACG CAA TTG CT
C‐3′のプライマーを用いてPCRにより作製した。
生成物をブラント・エンドとし、BamHIで消化し、
pSK(ストラタジーン社製)のBamHIおよびE
coRV部位中に挿入した(pSK‐M3)。pSK
‐M3のBamHI‐Asp718フラグメント(1
018‐1094)を改変pQE‐11中にライゲーシ
ョンした。
【0118】His6‐C(1096‐1354)を発
現するプラスミドを作製するために、オリジナルp16
0クローンC cDNA(実施例3(2))のSau9
6I‐HincIIフラグメントをブラント・エンドと
し、改変pQE‐11のSmaI部位中にライゲーショ
ンした。
【0119】大腸菌を上記pQEプラスミドで形質転換
させ、増殖させた。イソプロピルβ‐D‐チオガラクト
シドをA600 が0.8の増殖段階で培養物に加え、培養
を30℃で更に20時間続けた。細胞を0.1Mリン酸
ナトリウムおよび10mMTris- HCl(pH8.
0)を含む8M尿素で溶解させた。25℃で1時間のイ
ンキュベート後に、ライゼートを12,000×gで1
0分間遠心した。上清をNi‐NTA樹脂(Qiagen 社)
と共に25℃で1時間インキュベートした。樹脂を8M
尿素、0.1Mリン酸ナトリウム、0.01M Tris-H
Cl(pH6.3)で洗浄し、Laemmli サンプル緩衝液
中で5分間煮沸した。組換えヒトRhoAはグルタチオ
ン‐S‐トランスフェラーゼ融合タンパク質として発現
させ、Morii, N. et al., J. Biol. Chem .268, 27160-
27163 (1993)に記載されたように精製した。
【0120】このアッセイで用いた標品の純度をSDS
‐PAGEにより調べた。図32で示されたように、各
タンパク質標品は予想されたサイズで単一のバンドを示
し、各タンパク質の量はIPTG誘導により増加した。
KDフラグメントは発現されなかったが、これはおそら
くKDタンパク質が構成的に活性化した変異体として機
能したためであると考えられる。
【0121】次いで発現タンパク質はプローブとして〔
35S〕GTPγSをロードしたGST‐RhoAを用い
てリガンドオーバーレイアッセイにかけた。具体的に
は、まず、Laemmli 緩衝液で抽出されたHis標識タン
パク質を8、10または15%のSDS‐PAGEにか
けて、分離したタンパク質をニトロセルロース膜(Schle
icher & Schuell)に移した。次に、膜上のタンパク質を
Manser, E. et al., J. Biol. Chem. 267, 16025-16028
(1992) に記載されたように変性およびリネイチャーさ
せた(実施例1参照)。次いで、リネイチャーした膜
を、Manser, E. et al., J. Biol. Chem. 267, 16 025-
16028 (1992)に記載された方法(実施例1参照)に従っ
て、オーバーレイバッファー中で10または20nM〔
35S〕GTPγSをロードした各Rhoタンパク質と共
にインキュベートした。最後に、膜を洗浄し、乾燥さ
せ、X線フィルムに暴露した。
【0122】結果は図33で示した通りであった。レー
ン3および4のみで、放射能活性を示すバンドがこのフ
ィルター上でアミドブラックで染色されたM2フラグメ
ントと同一の泳動位置にみられた。これらの結果より、
M2フラグメント(727‐1021)がGTP‐Rh
oAの結合領域を含むことが示された。
【0123】実施例7 M2フラグメント内のRhoタ
ンパク質結合部位の同定 M2フラグメント内のRhoA結合に必須の最小部分を
同定するために、初めにN末端側からM2フラグメント
を欠失( delete )させ(図30のM2‐1〜M2‐
6)、末端欠失体をHis融合タンパク質として発現さ
せ、それらを精製した(図34、レーン1‐7)。具体
的には下記に記載の方法にしたがって実施した。
【0124】M2フラグメントの様々な部分断片をPC
Rを用いて作製し、各々をHisを融合させたタンパク
質として大腸菌で発現させた(図30)。フラグメント
M2‐1(847‐1024)、M2‐2(906‐1
024)、M2‐3(920‐1024)、M2‐4
(934‐1024)、M2‐5(946‐1024)
およびM2‐6(974‐1024)を表1で示された
ような一対のプライマー(プライマーペア)を用いて増
幅させた。M2‐1、M2‐2;PCRは95℃で3分
間、その後(95℃で1分間、59℃で1分間、72℃
で2分間)の15サイクル、その後72℃で2分間行っ
た。M2‐3、M2‐4、M2‐5、M2‐6;PCR
は95℃で3分間、その後(95℃で1分間、55℃で
1分間、72℃で1分間)の15サイクル、その後72
℃で2分間行った。尚、ここに記載されたすべてのPC
R用のDNAテンプレートはpCMX‐myc‐p16
0(実施例4)であった。
【0125】次いで生成物をブラントエンドとし、Ba
mHIで消化し、pSK(ストラタジーン社製)のB
amHIおよびEroRV部位中に挿入した。各プラス
ミドのBamHI‐Asp718フラグメントを改変p
QE‐11のBamHIおよびAsp718部位中にラ
イゲーションして、発現させた。His6‐M2‐7
(906‐1015)およびM2‐8(920‐101
5)を発現するプラスミドを作製するために、pSK
−M2‐2(906‐1024)およびM2‐3(92
0‐1024)のBamHI‐DraIフラグメントを
改変pQE‐11のBamHI部位およびブラントエン
ドとしたNotI部位中に各々ライゲーションした。M
2‐9(906‐1004)cDNAをNo.7プライ
マーペア(表1)を用いてPCRにより増幅させた。
【0126】
【表1】
【0127】PCRは95℃で3分間、その後(95℃
で1分間、59℃で1分間、72℃で2分間)の15サ
イクル、その後72℃で2分間行った。生成物をBam
HIおよびNotIで消化し、改変pQE‐11のBa
mHIおよびNotI部位中にライゲーションした。大
腸菌での各Hisに融合させたM2フラグメントの発現
と精製、リガンドオーバーレイアッセイは、実施例6に
記載の方法に従って実施した。
【0128】結果は図35に示したとおりであった。強
い結合シグナルは初めの3つの変異体、M2‐1(84
7‐1024)、M2‐2(906‐1024)および
M2‐3(920‐1024)でみられた。このシグナ
ルはM2‐4(934‐1024)で弱くなり、M2‐
5(946‐1024)でほとんどみられず、およびM
2‐6(974‐1024)で消失した。次いでM2‐
2およびM2‐3のC末端を欠失( delete )させた
後、上記の方法に準じてM2‐7(906‐101
5)、M2‐8(920‐1015)およびM2‐9
(906‐1004)のHis融合タンパク質を作製
し、リガンドオーバーレイアッセイにかけた。
【0129】結果は図35のレーン8〜10に示した通
りであった。M2‐7(906‐1015)(レーン
8)およびM2‐8(920‐1015)(レーン9)
では、9アミノ酸の欠失は〔35S〕GTPγS‐Rho
Aとの結合にほとんど影響を与えなかったが、M2‐9
(906‐1004)ではシグナルが全くみられなかっ
た(レーン10)。
【0130】実施例8 酵母ツー・ハイブリッド・シス
テムによるRhoタンパク質結合部位の同定 リガンドオーバーレイアッセイでの結果を確認するため
に、酵母ツー・ハイブリッド・アッセイをM2部分変異
体(実施例7)を用いて行った(図36)。VP16活
性化領域に融合された各変異体は酵母株AMR70で発
現させ、LexA DNA結合領域に融合されたRho
AまたはRhoAVal14を発現する酵母株L40と交
配させた。結合はβ‐ガラクトシダーゼ活性により測定
した。具体的には下記に記載の方法に従って実施した。
【0131】酵母ツー・ハイブリッド・システムを実施
するため、M2‐2〜M2‐9を含む各pQEプラスミ
ドDNAのBamHI‐NotIフラグメントをpVP
‐16(Vojtek, A. et al., Cell 74,205-214 (1993)
)中に挿入した。pBTM116(Vojtek, A. et a
l.,Cell 74,205-214 (1993))をMadaule, P. et al., F
EBS Le tt. 377, 243-248(1995)に記載された方法に
従って改変した。前掲Madaule,P.et al.(1995)に記載
の方法に従って、pGEX‐rhoAおよびrhoA
Val14のBamHI‐EcoRIフラグメントを上記
のように改変されたpBTM116のBamHIおよび
EcoRI部位中に挿入した。前掲Madaule, P. et al.
(1995) に記載の方法に従って、pGEX‐rhoB
および‐rhoCのBamHI‐BamHIフラグメン
トを改変pBTM116のBamHI部位中に挿入し
た。p160の様々な部分断片のRhoタンパク質結合
領域を発現するAMR70株を、各BTMコンストラク
トで形質転換したL40株と交配させて得られた二倍体
について、β‐ガラクトシダーゼ活性を調べた。
【0132】結果は図36で示した通りであった。強い
染色がM2‐2、M2‐3、M2‐4、M2‐7および
M2‐8で認められた。結合は野生型RhoAよりもR
hoAVal14で強かった。M2‐5では非常にかすか
なシグナルが認められたがM2‐6およびM2‐9では
シグナルが認められなかった。このように、ツー・ハイ
ブリッド・システムで得られた結果はリガンドオーバー
レイアッセイの結果(実施例7)と一致した。
【0133】実施例9 M2の部位特異的変異体を用い
たRhoタンパク質結合部位の解析 実施例7および8に記載したオーバーレイ・アッセイお
よびツー・ハイブリット・システムを用いた解析によ
り、GTP‐Rhoの結合におけるM2内のいくつかの
領域の重要性が示唆された。第一に、M2‐9での結合
の消失およびM2‐5で結合の有意な減少は、2つの領
域すなわち配列番号1の934〜945および1005
〜1015のアミノ酸配列がRhoタンパク質認識で必
須の役割を果たしていることを示す。第二に、M2‐4
での結合の減少は、920〜933番の領域が支持的役
割を有する可能性を示している。しかしながら、介在領
域946‐1004)の役割は不明のままである。
【0134】これらを確認あるいはさらに検討するため
に、下記の実験を実施した。RhoAとの結合に必要な
アミノ酸を同定するために、我々はいくつかの点変異を
M2‐8中に導入して(図37参照)、GTP‐Rho
結合に対するそれらの効果を分析した。変異体は、p1
60およびそのホモローグ、ROKα(ROCK‐II)
で保存されているアミノ酸残基(ほとんど親水性アミノ
酸残基)を選択して作製した(Leung, T. et al., J. B
iol. Chem. 270, 29051-29054 (1995))。これらの変
異体を、実施例6に記載した方法に準じてHis融合タ
ンパク質として発現させ、精製した。ほぼ同量の精製タ
ンパク質をSDS‐PAGEにかけ、リガンドオーバー
レイアッセイに用いた(図38)。具体的には下記に記
載の方法に従って実施した。
【0135】全部で15種の異なる点変異は、野生型配
列を各変異を有する配列と置換することにより、アミノ
酸配列906‐1094に相当するcDNA中に導入し
た(図31)。まず野生型フラグメント(906‐10
94)をプライマーペア(No.8、表2)を用いてP
CRにより作製した。
【0136】
【表2】
【0137】この段落に記載されたPCRは95℃で2
分間、その後(95℃で1分間、45℃で1分間、72
℃で1分間)の15サイクル、その後72℃で2分間行
った。生成物をブラント・エンドとし、BamHIで消
化し、pSK(ストラタジーン社製)のBamHIお
よびEcoRV部位中に挿入した(pSK‐M2‐1
0)。pSK‐M2‐10(906‐1094)のA
sp718フラグメントを改変pQE‐11中にライゲ
ーションした。
【0138】初めの3つの変異体を作製するために、K
921M(906‐926)、M2‐11(924‐1
024)、M2‐12(906‐926)、R926A
(924‐1024)およびE930A(924‐10
24)のcDNAを表2で示されたプライマーを用いて
PCRにより作製した。次いで生成物をブラント・エン
ドとし、BamHIで消化し、pSK(ストラタジー
ン社製)のBamHIおよびHincII部位中に挿入し
た(各々pSK‐K921M(906‐926)、‐
M2‐11(924‐1024)、‐M2‐12(90
6‐926)、‐R926A(924‐1024)、‐
E930A(924‐1024))。K921M(90
6‐926)および‐M2‐11(924‐1024)
を連結させるために、pSK‐M2‐11(924‐
1024)のNheI‐XhoIフラグメントをpSK
‐K921M(906‐926)のNheIおよびX
hoI部位中にライゲーションした。同様に、pSK
‐R926A(924‐1024)およびpSK‐E
930A(924‐1024)のNheI‐XhoIフ
ラグメントをpSK‐M2‐12(906‐926)
のNheIおよびXhoI部位中にライゲーションし
た。これらpSK(ストラタジーン社製)DNAのB
amHI‐HincIIフラグメントをpQE‐M2‐1
0(906‐1094)のBamHIおよびHincII
部位中にライゲーションした。
【0139】K934M、L941AおよびE943A
変異体は、各々プライマーペアNo.14、No.15
およびNo.16を用いたPCRで、配列番号1の90
6〜948番のアミノ酸配列に相当するcDNA中に導
入した。次いでPCR生成物のBamHI‐SphIフ
ラグメントをpQE‐M2‐10のBamHIおよびS
phI部位中にライゲーションした。D951A、E9
60AおよびE989A変異体も同様に、各々プライマ
ーペアNo.17、No.18およびNo.19を用い
て、図31で示されたようにPCRにより作製した。次
いでこれら生成物のSphI‐HincIIフラグメント
をpQE‐M2‐10のSphIおよびHincII部位
中にライゲーションした。2つの他の変異体E995Q
およびK999Mも同様に、各々プライマーペアNo.
20およびNo.21を用いて、図31で示されたよう
にPCRにより作製した。PCR生成物のBamHI‐
HincIIフラグメントをpQE‐M2‐10のBam
HIおよびHincII部位中にライゲーションした。
【0140】他の変異を有する4種類の配列、E100
8A(1003‐1094)、I1009A(1003
‐1094)、R1012L(1003‐1094)お
よびK1013M(1003‐1094)は、各々プラ
イマーペアNo.22、No.23、No.24および
No.25を用いたPCRにより増幅させた。生成物を
ブラント・エンドとし、HincI I で消化し、pSK
(ストラタジーン社製)のHincII部位中に挿入し
た(各々pSK‐E1008A(1003‐109
4)、‐I1009A(1003‐1094)、‐R1
012L(1003‐1094)および‐K1013M
(1003‐1094))。次いでこれらpSK(ス
トラタジーン社製)のHincII‐NotIフラグメン
トをpQE‐M2‐10のHincIIおよびNotI部
位中にライゲーションした。
【0141】その結果は図39に示したとおりであっ
た。野生型ペプチド(M2−10(906〜1094)
で観察された強いシグナルは配列番号1の934〜94
5番のアミノ酸配列に位置するK934MおよびL94
1A変異とE1008A変異で有意に減少し、I100
9A変異で消失した。余分なバンドは分解産物であると
思われる。この結果は、配列番号1の934〜945番
および1004〜1015番のアミノ酸配列領域がRh
oA結合に重要であるという上記仮定と一致した。
【0142】実施例10 p160の部位特異的変異体
のRhoタンパク質結合活性についての細胞生物学的な
解析 本発明者らは組換えタンパク質としてKDフラグメント
を発現させることができなかったため、M2領域だけで
なくKD領域にもRhoタンパク質結合活性が存在する
という可能性が否定されずに残っている。そこでM2領
域がp160で唯一のRhoタンパク質結合領域である
かどうかについて検討した。まず、COS細胞でmyc
標識タンパク質としてE1008A、I1009Aまた
はR1012L変異のある変異体p160(即ちKD領
域と変異M2領域を含むp160)あるいはこれの野生
型を発現させた。これらのタンパク質を9E10抗my
c抗体と免疫沈降させ、リガンドオーバーレイアッセイ
にかけた。より具体的には下記に記載の方法に従って実
施した。
【0143】培養細胞へのトランスフェクションのた
め、各変異(E1008A、I1009AおよびR10
12L)を有する全長p160cDNAを作製した。M
2‐10(E1008A)、M2‐10(I1009
A)およびM2‐10(R1012L)をコードするp
QEプラスミド(Quiagen社)DNAの各Sph
I‐BalIフラグメントを全長p160cDNAを含
むpSKプラスミドのSphIおよびBalI部位中に
挿入した(実施例4)。得られたプラスミドからXho
I‐SmaIフラグメントを切り出し、その後pCMX
‐myc‐p160(実施例4)のXhoIおよびSm
aI部位中に挿入した。COS‐7細胞(ATCC C
RL 1651)を6cmシャーレ当たり1.2×10
細胞の密度でプレーティングした。1日間の培養後、
培地を除去し、細胞を実施例4に記載された方法に従っ
てリポフェクタミンを用いて3μgのpCMX‐my
c、pCMX‐myc‐p160野生型または変異体プ
ラスミドDNAでトランスフェクトさせた。細胞を溶解
させ、抗myc抗体との免疫沈降物を記載された方法に
従ってイムノブロットおよびリガンドオーバーレイアッ
セイにかけた(実施例1および4)。
【0144】結果は図40および41に示したとおりで
あった。この操作から沈降物中に定量的に各p160が
回収された。Rhoタンパク質結合の強いシグナルは野
生型およびR1012L変異体で観察された。シグナル
はE1008A変異で有意に減少し、I1009A変異
で消失した。これらの結果より、配列番号1の934〜
1015番のアミノ酸配列領域がp160で唯一のRh
oタンパク質結合領域であることが明らかとなった。
【0145】以上のように、最小のRhoタンパク質結
合領域をp160のα‐ヘリックスのC末端のアミノ酸
配列(配列番号1の934〜1015番のアミノ酸配
列)に位置づけた(実施例6〜8)が、ここにはロイシ
ンジッパー様モチーフが含まれている(実施例3)。ま
た、この領域でRhoタンパク質結合にとって重要な残
基も同定した(実施例9および10)。この領域のアミ
ノ酸配列は図42に示されている。
【0146】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1354 配列の型:アミノ酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 起源: 生物名:ヒト 配列 Met Ser Thr Gly Asp Ser Phe Glu Thr Arg Phe Glu Lys Met Asp Asn 1 5 10 15 Leu Leu Arg Asp Pro Lys Ser Glu Val Asn Ser Asp Cys Leu Leu Asp 20 25 30 Gly Leu Asp Ala Leu Val Tyr Asp Leu Asp Phe Pro Ala Leu Arg Lys 35 40 45 Asn Lys Asn Ile Asp Asn Phe Leu Ser Arg Tyr Lys Asp Thr Ile Asn 50 55 60 Lys Ile Arg Asp Leu Arg Met Lys Ala Glu Asp Tyr Glu Val Val Lys 65 70 75 80 Val Ile Gly Arg Gly Ala Phe Gly Glu Val Gln Leu Val Arg His Lys 85 90 95 Ser Thr Arg Lys Val Tyr Ala Met Lys Leu Leu Ser Lys Phe Glu Met 100 105 110 Ile Lys Arg Ser Asp Ser Ala Phe Phe Trp Glu Glu Arg Asp Ile Met 115 120 125 Ala Phe Ala Asn Ser Pro Trp Val Val Gln Leu Phe Tyr Ala Phe Gln 130 135 140 Asp Asp Arg Tyr Leu Tyr Met Val Met Glu Tyr Met Pro Gly Gly Asp 145 150 155 160 Leu Val Asn Leu Met Ser Asn Tyr Asp Val Pro Glu Lys Trp Ala Arg 165 170 175 Phe Tyr Thr Ala Glu Val Val Leu Ala Leu Asp Ala Ile His Ser Met 180 185 190 Gly Phe Ile His Arg Asp Val Lys Pro Asp Asn Met Leu Leu Asp Lys 195 200 205 Ser Gly His Leu Lys Leu Ala Asp Phe Gly Thr Cys Met Lys Met Asn 210 215 220 Lys Glu Gly Met Val Arg Cys Asp Thr Ala Val Gly Thr Pro Asp Tyr 225 230 235 240 Ile Ser Pro Glu Val Leu Lys Ser Gln Gly Gly Asp Gly Tyr Tyr Gly 245 250 255 Arg Glu Cys Asp Trp Trp Ser Val Gly Val Phe Leu Tyr Glu Met Leu 260 265 270 Val Gly Asp Thr Pro Phe Tyr Ala Asp Ser Leu Val Gly Thr Tyr Ser 275 280 285 Lys Ile Met Asn His Lys Asn Ser Leu Thr Phe Pro Asp Asp Asn Asp 290 295 300 Ile Ser Lys Glu Ala Lys Asn Leu Ile Cys Ala Phe Leu Thr Asp Arg 305 310 315 320 Glu Val Arg Leu Gly Arg Asn Gly Val Glu Glu Ile Lys Arg His Leu 325 330 335 Phe Phe Lys Asn Asp Gln Trp Ala Trp Glu Thr Leu Arg Asp Thr Val 340 345 350 Ala Pro Val Val Pro Asp Leu Ser Ser Asp Ile Asp Thr Ser Asn Phe 355 360 365 Asp Asp Leu Glu Glu Asp Lys Gly Glu Glu Glu Thr Phe Pro Ile Pro 370 375 380 Lys Ala Phe Val Gly Asn Gln Leu Pro Phe Val Gly Phe Thr Tyr Tyr 385 390 395 400 Ser Asn Arg Arg Tyr Leu Ser Ser Ala Asn Pro Asn Asp Asn Arg Thr 405 410 415 Ser Ser Asn Ala Asp Lys Ser Leu Gln Glu Ser Leu Gln Lys Thr Ile 420 425 430 Tyr Lys Leu Glu Glu Gln Leu His Asn Glu Met Gln Leu Lys Asp Glu 435 440 445 Met Glu Gln Lys Cys Arg Thr Ser Asn Ile Lys Leu Asp Lys Ile Met 450 455 460 Lys Glu Leu Asp Glu Glu Gly Asn Gln Arg Arg Asn Leu Glu Ser Thr 465 470 475 480 Val Ser Gln Ile Glu Lys Glu Lys Met Leu Leu Gln His Arg Ile Asn 485 490 495 Glu Tyr Gln Arg Lys Ala Glu Gln Glu Asn Glu Lys Arg Arg Asn Val 500 505 510 Glu Asn Glu Val Ser Thr Leu Lys Asp Gln Leu Glu Asp Leu Lys Lys 515 520 525 Val Ser Gln Asn Ser Gln Leu Ala Asn Glu Lys Leu Ser Gln Leu Gln 530 535 540 Lys Gln Leu Glu Glu Ala Asn Asp Leu Leu Arg Thr Glu Ser Asp Thr 545 550 555 560 Ala Val Arg Leu Arg Lys Ser His Thr Glu Met Ser Lys Ser Ile Ser 565 570 575 Gln Leu Glu Ser Leu Asn Arg Glu Leu Gln Glu Arg Asn Arg Ile Leu 580 585 590 Glu Asn Ser Lys Ser Gln Thr Asp Lys Asp Tyr Tyr Gln Leu Gln Ala 595 600 605 Ile Leu Glu Ala Glu Arg Arg Asp Arg Gly His Asp Ser Glu Met Ile 610 615 620 Gly Asp Leu Gln Ala Arg Ile Thr Ser Leu Gln Glu Glu Val Lys His 625 630 635 640 Leu Lys His Asn Leu Glu Lys Val Glu Gly Glu Arg Lys Glu Ala Gln 645 650 655 Asp Met Leu Asn His Ser Glu Lys Glu Lys Asn Asn Leu Glu Ile Asp 660 665 670 Leu Asn Tyr Lys Leu Lys Ser Leu Gln Gln Arg Leu Glu Gln Glu Val 675 680 685 Asn Glu His Lys Val Thr Lys Ala Arg Leu Thr Asp Lys His Gln Ser 690 695 700 Ile Glu Glu Ala Lys Ser Val Ala Met Cys Glu Met Glu Lys Lys Leu 705 710 715 720 Lys Glu Glu Arg Glu Ala Arg Glu Lys Ala Glu Asn Arg Val Val Gln 725 730 735 Ile Glu Lys Gln Cys Ser Met Leu Asp Val Asp Leu Lys Gln Ser Gln 740 745 750 Gln Lys Leu Glu His Leu Thr Gly Asn Lys Glu Arg Met Glu Asp Glu 755 760 765 Val Lys Asn Leu Thr Leu Gln Leu Glu Gln Glu Ser Asn Lys Arg Leu 770 775 780 Leu Leu Gln Asn Glu Leu Lys Thr Gln Ala Phe Glu Ala Asp Asn Leu 785 790 795 800 Lys Gly Leu Glu Lys Gln Met Lys Gln Glu Ile Asn Thr Leu Leu Glu 805 810 815 Ala Lys Arg Leu Leu Glu Phe Glu Leu Ala Gln Leu Thr Lys Gln Tyr 820 825 830 Arg Gly Asn Glu Gly Gln Met Arg Glu Leu Gln Asp Gln Leu Glu Ala 835 840 845 Glu Gln Tyr Phe Ser Thr Leu Tyr Lys Thr Gln Val Lys Glu Leu Lys 850 855 860 Glu Glu Ile Glu Glu Lys Asn Arg Glu Asn Leu Lys Lys Ile Gln Glu 865 870 875 880 Leu Gln Asn Glu Lys Glu Thr Leu Ala Thr Gln Leu Asp Leu Ala Glu 885 890 895 Thr Lys Ala Glu Ser Glu Gln Leu Ala Arg Gly Leu Leu Glu Glu Gln 900 905 910 Tyr Phe Glu Leu Thr Gln Glu Ser Lys Lys Ala Ala Ser Arg Asn Arg 915 920 925 Gln Glu Ile Thr Asp Lys Asp His Thr Val Ser Arg Leu Glu Glu Ala 930 935 940 Asn Ser Met Leu Thr Lys Asp Ile Glu Ile Leu Arg Arg Glu Asn Glu 945 950 955 960 Glu Leu Thr Glu Lys Met Lys Lys Ala Glu Glu Glu Tyr Lys Leu Glu 965 970 975 Lys Glu Glu Glu Ile Ser Asn Leu Lys Ala Ala Phe Glu Lys Asn Ile 980 985 990 Asn Thr Glu Arg Thr Leu Lys Thr Gln Ala Val Asn Lys Leu Ala Glu 995 1000 1005 Ile Met Asn Arg Lys Asp Phe Lys Ile Asp Arg Lys Lys Ala Asn Thr 1010 1015 1020 Gln Asp Leu Arg Lys Lys Glu Lys Glu Asn Arg Lys Leu Gln Leu Glu 1025 1030 1035 1040 Leu Asn Gln Glu Arg Glu Lys Phe Asn Gln Met Val Val Lys His Gln 1045 1050 1055 Lys Glu Leu Asn Asp Met Gln Ala Gln Leu Val Glu Glu Cys Ala His 1060 1065 1070 Arg Asn Glu Leu Gln Met Gln Leu Ala Ser Lys Glu Ser Asp Ile Glu 1075 1080 1085 Gln Leu Arg Ala Lys Leu Leu Asp Leu Ser Asp Ser Thr Ser Val Ala 1090 1095 1100 Ser Phe Pro Ser Ala Asp Glu Thr Asp Gly Asn Leu Pro Glu Ser Arg 1105 1110 1115 1120 Ile Glu Gly Trp Leu Ser Val Pro Asn Arg Gly Asn Ile Lys Arg Tyr 1125 1130 1135 Gly Trp Lys Lys Gln Tyr Val Val Val Ser Ser Lys Lys Ile Leu Phe 1140 1145 1150 Tyr Asn Asp Glu Gln Asp Lys Glu Gln Ser Asn Pro Ser Met Val Leu 1155 1160 1165 Asp Ile Asp Lys Leu Phe His Val Arg Pro Val Thr Gln Gly Asp Val 1170 1175 1180 Tyr Arg Ala Glu Thr Glu Glu Ile Pro Lys Ile Phe Gln Ile Leu Tyr 1185 1190 1195 1200 Ala Asn Glu Gly Glu Cys Arg Lys Asp Val Glu Met Glu Pro Val Gln 1205 1210 1215 Gln Ala Glu Lys Thr Asn Phe Gln Asn His Lys Gly His Glu Phe Ile 1220 1225 1230 Pro Thr Leu Tyr His Phe Pro Ala Asn Cys Asp Ala Cys Ala Lys Pro 1235 1240 1245 Leu Trp His Val Phe Lys Pro Pro Pro Ala Leu Glu Cys Arg Arg Cys 1250 1255 1260 His Val Lys Cys His Arg Asp His Leu Asp Lys Lys Glu Asp Leu Ile 1265 1270 1275 1280 Cys Pro Cys Lys Val Ser Tyr Asp Val Thr Ser Ala Arg Asp Met Leu 1285 1290 1295 Leu Leu Ala Cys Ser Gln Asp Glu Gln Lys Lys Trp Val Thr His Leu 1300 1305 1310 Val Lys Lys Ile Pro Lys Asn Pro Pro Ser Gly Phe Val Arg Ala Ser 1315 1320 1325 Pro Arg Thr Leu Ser Thr Arg Ser Thr Ala Asn Gln Ser Phe Arg Lys 1330 1335 1340 Val Val Lys Asn Thr Ser Gly Lys Thr Ser1345 1350
【0147】 配列番号:2 配列の長さ:4065 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源: 生物名:ヒト 配列 ATG TCG ACT GGG GAC AGT TTT GAG ACT CGA TTT GAA AAA ATG GAC AAC 48 Met Ser Thr Gly Asp Ser Phe Glu Thr Arg Phe Glu Lys Met Asp Asn 1 5 10 15 CTG CTG CGG GAT CCC AAA TCG GAA GTG AAT TCG GAT TGT TTG CTG GAT 96 Leu Leu Arg Asp Pro Lys Ser Glu Val Asn Ser Asp Cys Leu Leu Asp 20 25 30 GGA TTG GAT GCT TTG GTA TAT GAT TTG GAT TTT CCT GCC TTA AGA AAA 144 Gly Leu Asp Ala Leu Val Tyr Asp Leu Asp Phe Pro Ala Leu Arg Lys 35 40 45 AAC AAA AAT ATT GAC AAC TTT TTA AGC AGA TAT AAA GAC ACA ATA AAT 192 Asn Lys Asn Ile Asp Asn Phe Leu Ser Arg Tyr Lys Asp Thr Ile Asn 50 55 60 AAA ATC AGA GAT TTA CGA ATG AAA GCT GAA GAT TAT GAA GTA GTG AAG 240 Lys Ile Arg Asp Leu Arg Met Lys Ala Glu Asp Tyr Glu Val Val Lys 65 70 75 80 GTG ATT GGT AGA GGT GCA TTT GGA GAA GTT CAA TTG GTA AGG CAT AAA 288 Val Ile Gly Arg Gly Ala Phe Gly Glu Val Gln Leu Val Arg His Lys 85 90 95 TCC ACC AGG AAG GTA TAT GCT ATG AAG CTT CTC AGC AAA TTT GAA ATG 336 Ser Thr Arg Lys Val Tyr Ala Met Lys Leu Leu Ser Lys Phe Glu Met 100 105 110 ATA AAG AGA TCT GAT TCT GCT TTT TTC TGG GAA GAA AGG GAC ATC ATG 384 Ile Lys Arg Ser Asp Ser Ala Phe Phe Trp Glu Glu Arg Asp Ile Met 115 120 125 GCT TTT GCC AAC AGT CCT TGG GTT GTT CAG CTT TTT TAT GCA TTC CAA 432 Ala Phe Ala Asn Ser Pro Trp Val Val Gln Leu Phe Tyr Ala Phe Gln 130 135 140 GAT GAT CGT TAT CTC TAC ATG GTG ATG GAA TAC ATG CCT GGT GGA GAT 480 Asp Asp Arg Tyr Leu Tyr Met Val Met Glu Tyr Met Pro Gly Gly Asp 145 150 155 160 CTT GTA AAC TTA ATG AGC AAC TAT GAT GTG CCT GAA AAA TGG GCA CGA 528 Leu Val Asn Leu Met Ser Asn Tyr Asp Val Pro Glu Lys Trp Ala Arg 165 170 175 TTC TAT ACT GCA GAA GTA GTT CTT GCA TTG GAT GCA ATC CAT TCC ATG 576 Phe Tyr Thr Ala Glu Val Val Leu Ala Leu Asp Ala Ile His Ser Met 180 185 190 GGT TTT ATT CAC AGA GAT GTG AAG CCT GAT AAC ATG CTG CTG GAT AAA 624 Gly Phe Ile His Arg Asp Val Lys Pro Asp Asn Met Leu Leu Asp Lys 195 200 205 TCT GGA CAT TTG AAG TTA GCA GAT TTT GGT ACT TGT ATG AAG ATG AAT 672 Ser Gly His Leu Lys Leu Ala Asp Phe Gly Thr Cys Met Lys Met Asn 210 215 220 AAG GAA GGC ATG GTA CGA TGT GAT ACA GCG GTT GGA ACA CCT GAT TAT 720 Lys Glu Gly Met Val Arg Cys Asp Thr Ala Val Gly Thr Pro Asp Tyr 225 230 235 240 ATT TCC CCT GAA GTA TTA AAA TCC CAA GGT GGT GAT GGT TAT TAT GGA 768 Ile Ser Pro Glu Val Leu Lys Ser Gln Gly Gly Asp Gly Tyr Tyr Gly 245 250 255 AGA GAA TGT GAC TGG TGG TCG GTT GGG GTA TTT TTA TAC GAA ATG CTT 816 Arg Glu Cys Asp Trp Trp Ser Val Gly Val Phe Leu Tyr Glu Met Leu 260 265 270 GTA GGT GAT ACA CCT TTT TAT GCA GAT TCT TTG GTT GGA ACT TAC AGT 864 Val Gly Asp Thr Pro Phe Tyr Ala Asp Ser Leu Val Gly Thr Tyr Ser 275 280 285 AAA ATT ATG AAC CAT AAA AAT TCA CTT ACC TTT CCT GAT GAT AAT GAC 912 Lys Ile Met Asn His Lys Asn Ser Leu Thr Phe Pro Asp Asp Asn Asp 290 295 300 ATA TCA AAA GAA GCA AAA AAC CTT ATT TGT GCC TTC CTT ACT GAC AGG 960 Ile Ser Lys Glu Ala Lys Asn Leu Ile Cys Ala Phe Leu Thr Asp Arg 305 310 315 320 GAA GTG AGG TTA GGG CGA AAT GGT GTA GAA GAA ATC AAA CGA CAT CTC 1008 Glu Val Arg Leu Gly Arg Asn Gly Val Glu Glu Ile Lys Arg His Leu 325 330 335 TTC TTC AAA AAT GAC CAG TGG GCT TGG GAA ACG CTC CGA GAC ACT GTA 1056 Phe Phe Lys Asn Asp Gln Trp Ala Trp Glu Thr Leu Arg Asp Thr Val 340 345 350 GCA CCA GTT GTA CCC GAT TTA AGT AGT GAC ATT GAT ACT AGT AAT TTT 1104 Ala Pro Val Val Pro Asp Leu Ser Ser Asp Ile Asp Thr Ser Asn Phe 355 360 365 GAT GAC TTG GAA GAA GAT AAA GGA GAG GAA GAA ACA TTC CCT ATT CCT 1152 Asp Asp Leu Glu Glu Asp Lys Gly Glu Glu Glu Thr Phe Pro Ile Pro 370 375 380 AAA GCT TTC GTT GGC AAT CAA CTA CCT TTT GTA GGA TTT ACA TAT TAT 1200 Lys Ala Phe Val Gly Asn Gln Leu Pro Phe Val Gly Phe Thr Tyr Tyr 385 390 395 400 AGC AAT CGT AGA TAC TTA TCT TCA GCA AAT CCT AAT GAT AAC AGA ACT 1248 Ser Asn Arg Arg Tyr Leu Ser Ser Ala Asn Pro Asn Asp Asn Arg Thr 405 410 415 AGC TCC AAT GCA GAT AAA AGC TTG CAG GAA AGT TTG CAA AAA ACA ATC 1296 Ser Ser Asn Ala Asp Lys Ser Leu Gln Glu Ser Leu Gln Lys Thr Ile 420 425 430 TAT AAG CTG GAA GAA CAG CTG CAT AAT GAA ATG CAG TTA AAA GAT GAA 1344 Tyr Lys Leu Glu Glu Gln Leu His Asn Glu Met Gln Leu Lys Asp Glu 435 440 445 ATG GAG CAG AAG TGC AGA ACC TCA AAC ATA AAA CTA GAC AAG ATA ATG 1392 Met Glu Gln Lys Cys Arg Thr Ser Asn Ile Lys Leu Asp Lys Ile Met 450 455 460 AAA GAA TTG GAT GAA GAG GGA AAT CAA AGA AGA AAT CTA GAA TCT ACA 1440 Lys Glu Leu Asp Glu Glu Gly Asn Gln Arg Arg Asn Leu Glu Ser Thr 465 470 475 480 GTG TCT CAG ATT GAG AAG GAG AAA ATG TTG CTA CAG CAT AGA ATT AAT 1488 Val Ser Gln Ile Glu Lys Glu Lys Met Leu Leu Gln His Arg Ile Asn 485 490 495 GAG TAC CAA AGA AAA GCT GAA CAG GAA AAT GAG AAG AGA AGA AAT GTA 1536 Glu Tyr Gln Arg Lys Ala Glu Gln Glu Asn Glu Lys Arg Arg Asn Val 500 505 510 GAA AAT GAA GTT TCT ACA TTA AAG GAT CAG TTG GAA GAC TTA AAG AAA 1584 Glu Asn Glu Val Ser Thr Leu Lys Asp Gln Leu Glu Asp Leu Lys Lys 515 520 525 GTC AGT CAG AAT TCA CAG CTT GCT AAT GAG AAG CTG TCC CAG TTA CAA 1632 Val Ser Gln Asn Ser Gln Leu Ala Asn Glu Lys Leu Ser Gln Leu Gln 530 535 540 AAG CAG CTA GAA GAA GCC AAT GAC TTA CTT AGG ACA GAA TCG GAC ACA 1680 Lys Gln Leu Glu Glu Ala Asn Asp Leu Leu Arg Thr Glu Ser Asp Thr 545 550 555 560 GCT GTA AGA TTG AGG AAG AGT CAC ACA GAG ATG AGC AAG TCA ATT AGT 1728 Ala Val Arg Leu Arg Lys Ser His Thr Glu Met Ser Lys Ser Ile Ser 565 570 575 CAG TTA GAG TCC CTG AAC AGA GAG TTG CAA GAG AGA AAT CGA ATT TTA 1776 Gln Leu Glu Ser Leu Asn Arg Glu Leu Gln Glu Arg Asn Arg Ile Leu 580 585 590 GAG AAT TCT AAG TCA CAA ACA GAC AAA GAT TAT TAC CAG CTG CAA GCT 1824 Glu Asn Ser Lys Ser Gln Thr Asp Lys Asp Tyr Tyr Gln Leu Gln Ala 595 600 605 ATA TTA GAA GCT GAA CGA AGA GAC AGA GGT CAT GAT TCT GAG ATG ATT 1872 Ile Leu Glu Ala Glu Arg Arg Asp Arg Gly His Asp Ser Glu Met Ile 610 615 620 GGA GAC CTT CAA GCT CGA ATT ACA TCT TTA CAA GAG GAG GTG AAG CAT 1920 Gly Asp Leu Gln Ala Arg Ile Thr Ser Leu Gln Glu Glu Val Lys His 625 630 635 640 CTC AAA CAT AAT CTC GAA AAA GTG GAA GGA GAA AGA AAA GAG GCT CAA 1968 Leu Lys His Asn Leu Glu Lys Val Glu Gly Glu Arg Lys Glu Ala Gln 645 650 655 GAC ATG CTT AAT CAC TCA GAA AAG GAA AAG AAT AAT TTA GAG ATA GAT 2016 Asp Met Leu Asn His Ser Glu Lys Glu Lys Asn Asn Leu Glu Ile Asp 660 665 670 TTA AAC TAC AAA CTT AAA TCA TTA CAA CAA CGG TTA GAA CAA GAG GTA 2064 Leu Asn Tyr Lys Leu Lys Ser Leu Gln Gln Arg Leu Glu Gln Glu Val 675 680 685 AAT GAA CAC AAA GTA ACC AAA GCT CGT TTA ACT GAC AAA CAT CAA TCT 2112 Asn Glu His Lys Val Thr Lys Ala Arg Leu Thr Asp Lys His Gln Ser 690 695 700 ATT GAA GAG GCA AAG TCT GTG GCA ATG TGT GAG ATG GAA AAA AAG CTG 2160 Ile Glu Glu Ala Lys Ser Val Ala Met Cys Glu Met Glu Lys Lys Leu 705 710 715 720 AAA GAA GAA AGA GAA GCT CGA GAG AAG GCT GAA AAT CGG GTT GTT CAG 2208 Lys Glu Glu Arg Glu Ala Arg Glu Lys Ala Glu Asn Arg Val Val Gln 725 730 735 ATT GAG AAA CAG TGT TCC ATG CTA GAC GTT GAT CTG AAG CAA TCT CAG 2256 Ile Glu Lys Gln Cys Ser Met Leu Asp Val Asp Leu Lys Gln Ser Gln 740 745 750 CAG AAA CTA GAA CAT TTG ACT GGA AAT AAA GAA AGG ATG GAG GAT GAA 2304 Gln Lys Leu Glu His Leu Thr Gly Asn Lys Glu Arg Met Glu Asp Glu 755 760 765 GTT AAG AAT CTA ACC CTG CAA CTG GAG CAG GAA TCA AAT AAG CGG CTG 2352 Val Lys Asn Leu Thr Leu Gln Leu Glu Gln Glu Ser Asn Lys Arg Leu 770 775 780 TTG TTA CAA AAT GAA TTG AAG ACT CAA GCA TTT GAG GCA GAC AAT TTA 2400 Leu Leu Gln Asn Glu Leu Lys Thr Gln Ala Phe Glu Ala Asp Asn Leu 785 790 795 800 AAA GGT TTA GAA AAG CAG ATG AAA CAG GAA ATA AAT ACT TTA TTG GAA 2448 Lys Gly Leu Glu Lys Gln Met Lys Gln Glu Ile Asn Thr Leu Leu Glu 805 810 815 GCA AAG AGA TTA TTA GAA TTT GAG TTA GCT CAG CTT ACG AAA CAG TAT 2496 Ala Lys Arg Leu Leu Glu Phe Glu Leu Ala Gln Leu Thr Lys Gln Tyr 820 825 830 AGA GGA AAT GAA GGA CAG ATG CGG GAG CTA CAA GAT CAG CTT GAA GCT 2544 Arg Gly Asn Glu Gly Gln Met Arg Glu Leu Gln Asp Gln Leu Glu Ala 835 840 845 GAG CAA TAT TTC TCG ACA CTT TAT AAA ACC CAG GTA AAG GAA CTT AAA 2592 Glu Gln Tyr Phe Ser Thr Leu Tyr Lys Thr Gln Val Lys Glu Leu Lys 850 855 860 GAA GAA ATT GAA GAA AAA AAC AGA GAA AAT TTA AAG AAA ATA CAG GAA 2640 Glu Glu Ile Glu Glu Lys Asn Arg Glu Asn Leu Lys Lys Ile Gln Glu 865 870 875 880 CTA CAA AAT GAA AAA GAA ACT CTT GCT ACT CAG TTG GAT CTA GCA GAA 2688 Leu Gln Asn Glu Lys Glu Thr Leu Ala Thr Gln Leu Asp Leu Ala Glu 885 890 895 ACA AAA GCT GAG TCT GAG CAG TTG GCG CGA GGC CTT CTG GAA GAA CAG 2736 Thr Lys Ala Glu Ser Glu Gln Leu Ala Arg Gly Leu Leu Glu Glu Gln 900 905 910 TAT TTT GAA TTG ACG CAA GAA AGC AAG AAA GCT GCT TCA AGA AAT AGA 2784 Tyr Phe Glu Leu Thr Gln Glu Ser Lys Lys Ala Ala Ser Arg Asn Arg 915 920 925 CAA GAG ATT ACA GAT AAA GAT CAC ACT GTT AGT CGG CTT GAA GAA GCA 2832 Gln Glu Ile Thr Asp Lys Asp His Thr Val Ser Arg Leu Glu Glu Ala 930 935 940 AAC AGC ATG CTA ACC AAA GAT ATT GAA ATA TTA AGA AGA GAG AAT GAA 2880 Asn Ser Met Leu Thr Lys Asp Ile Glu Ile Leu Arg Arg Glu Asn Glu 945 950 955 960 GAG CTA ACA GAG AAA ATG AAG AAG GCA GAG GAA GAA TAT AAA CTG GAG 2928 Glu Leu Thr Glu Lys Met Lys Lys Ala Glu Glu Glu Tyr Lys Leu Glu 965 970 975 AAG GAG GAG GAG ATC AGT AAT CTT AAG GCT GCC TTT GAA AAG AAT ATC 2976 Lys Glu Glu Glu Ile Ser Asn Leu Lys Ala Ala Phe Glu Lys Asn Ile 980 985 990 AAC ACT GAA CGA ACC CTT AAA ACA CAG GCT GTT AAC AAA TTG GCA GAA 3024 Asn Thr Glu Arg Thr Leu Lys Thr Gln Ala Val Asn Lys Leu Ala Glu 995 1000 1005 ATA ATG AAT CGA AAA GAT TTT AAA ATT GAT AGA AAG AAA GCT AAT ACA 3072 Ile Met Asn Arg Lys Asp Phe Lys Ile Asp Arg Lys Lys Ala Asn Thr 1010 1015 1020 CAA GAT TTG AGA AAG AAA GAA AAG GAA AAT CGA AAG CTG CAA CTG GAA 3120 Gln Asp Leu Arg Lys Lys Glu Lys Glu Asn Arg Lys Leu Gln Leu Glu 1025 1030 1035 1040 CTC AAC CAA GAA AGA GAG AAA TTC AAC CAG ATG GTA GTG AAA CAT CAG 3168 Leu Asn Gln Glu Arg Glu Lys Phe Asn Gln Met Val Val Lys His Gln 1045 1050 1055 AAG GAA CTG AAT GAC ATG CAA GCG CAA TTG GTA GAA GAA TGT GCA CAT 3216 Lys Glu Leu Asn Asp Met Gln Ala Gln Leu Val Glu Glu Cys Ala His 1060 1065 1070 AGG AAT GAG CTT CAG ATG CAG TTG GCC AGC AAA GAG AGT GAT ATT GAG 3264 Arg Asn Glu Leu Gln Met Gln Leu Ala Ser Lys Glu Ser Asp Ile Glu 1075 1080 1085 CAA TTG CGT GCT AAA CTT TTG GAC CTC TCG GAT TCT ACA AGT GTT GCT 3312 Gln Leu Arg Ala Lys Leu Leu Asp Leu Ser Asp Ser Thr Ser Val Ala 1090 1095 1100 AGT TTT CCT AGT GCT GAT GAA ACT GAT GGT AAC CTC CCA GAG TCA AGA 3360 Ser Phe Pro Ser Ala Asp Glu Thr Asp Gly Asn Leu Pro Glu Ser Arg 1105 1110 1115 1120 ATT GAA GGT TGG CTT TCA GTA CCA AAT AGA GGA AAT ATC AAA CGA TAT 3408 Ile Glu Gly Trp Leu Ser Val Pro Asn Arg Gly Asn Ile Lys Arg Tyr 1125 1130 1135 GGC TGG AAG AAA CAG TAT GTT GTG GTA AGC AGC AAA AAA ATT TTG TTC 3456 Gly Trp Lys Lys Gln Tyr Val Val Val Ser Ser Lys Lys Ile Leu Phe 1140 1145 1150 TAT AAT GAC GAA CAA GAT AAG GAG CAA TCC AAT CCA TCT ATG GTA TTG 3504 Tyr Asn Asp Glu Gln Asp Lys Glu Gln Ser Asn Pro Ser Met Val Leu 1155 1160 1165 GAC ATA GAT AAA CTG TTT CAC GTT AGA CCT GTA ACC CAA GGA GAT GTG 3552 Asp Ile Asp Lys Leu Phe His Val Arg Pro Val Thr Gln Gly Asp Val 1170 1175 1180 TAT AGA GCT GAA ACT GAA GAA ATT CCT AAA ATA TTC CAG ATA CTA TAT 3600 Tyr Arg Ala Glu Thr Glu Glu Ile Pro Lys Ile Phe Gln Ile Leu Tyr 1185 1190 1195 1200 GCA AAT GAA GGT GAA TGT AGA AAA GAT GTA GAG ATG GAA CCA GTA CAA 3648 Ala Asn Glu Gly Glu Cys Arg Lys Asp Val Glu Met Glu Pro Val Gln 1205 1210 1215 CAA GCT GAA AAA ACT AAT TTC CAA AAT CAC AAA GGC CAT GAG TTT ATT 3696 Gln Ala Glu Lys Thr Asn Phe Gln Asn His Lys Gly His Glu Phe Ile 1220 1225 1230 CCT ACA CTC TAC CAC TTT CCT GCC AAT TGT GAT GCC TGT GCC AAA CCT 3744 Pro Thr Leu Tyr His Phe Pro Ala Asn Cys Asp Ala Cys Ala Lys Pro 1235 1240 1245 CTC TGG CAT GTT TTT AAG CCA CCC CCT GCC CTA GAG TGT CGA AGA TGC 3792 Leu Trp His Val Phe Lys Pro Pro Pro Ala Leu Glu Cys Arg Arg Cys 1250 1255 1260 CAT GTT AAG TGC CAC AGA GAT CAC TTA GAT AAG AAA GAG GAC TTA ATT 3840 His Val Lys Cys His Arg Asp His Leu Asp Lys Lys Glu Asp Leu Ile 1265 1270 1275 1280 TGT CCA TGT AAA GTA AGT TAT GAT GTA ACA TCA GCA AGA GAT ATG CTG 3888 Cys Pro Cys Lys Val Ser Tyr Asp Val Thr Ser Ala Arg Asp Met Leu 1285 1290 1295 CTG TTA GCA TGT TCT CAG GAT GAA CAA AAA AAA TGG GTA ACT CAT TTA 3936 Leu Leu Ala Cys Ser Gln Asp Glu Gln Lys Lys Trp Val Thr His Leu 1300 1305 1310 GTA AAG AAA ATC CCT AAG AAT CCA CCA TCT GGT TTT GTT CGT GCT TCC 3984 Val Lys Lys Ile Pro Lys Asn Pro Pro Ser Gly Phe Val Arg Ala Ser 1315 1320 1325 CCT CGA ACG CTT TCT ACA AGA TCC ACT GCA AAT CAG TCT TTC CGG AAA 4032 Pro Arg Thr Leu Ser Thr Arg Ser Thr Ala Asn Gln Ser Phe Arg Lys 1330 1335 1340 GTG GTC AAA AAT ACA TCT GGA AAA ACT AGT TAA 4065 Val Val Lys Asn Thr Ser Gly Lys Thr Ser 1345 1350
【図面の簡単な説明】
【図1】p160の推定アミノ酸配列を示した図であ
る。太い下線はペプチドAP−23を、細い下線は他の
アミノ酸配列を、それぞれ示す。また、星印はロイシン
ジッパー様配列におけるロイシン残基を示す。
【図2】p160をコードする塩基配列およびこれに対
応するアミノ酸配列を示した図である。図2から図10
までの図は、連続してひと続きの塩基配列およびアミノ
酸配列を示す。
【図3】p160をコードする塩基配列およびこれに対
応するアミノ酸配列を示した図である。図2の続きであ
る。
【図4】p160をコードする塩基配列およびこれに対
応するアミノ酸配列を示した図である。図3の続きであ
る。
【図5】p160をコードする塩基配列およびこれに対
応するアミノ酸配列を示した図である。図4の続きであ
る。
【図6】p160をコードする塩基配列およびこれに対
応するアミノ酸配列を示した図である。図5の続きであ
る。
【図7】p160をコードする塩基配列およびこれに対
応するアミノ酸配列を示した図である。図6の続きであ
る。
【図8】p160をコードする塩基配列およびこれに対
応するアミノ酸配列を示した図である。図7の続きであ
る。
【図9】p160をコードする塩基配列およびこれに対
応するアミノ酸配列を示した図である。図8の続きであ
る。
【図10】p160をコードする塩基配列およびこれに
対応するアミノ酸配列を示した図である。図9の続きで
ある。
【図11】リガンドオーバーレ アッセイによるヒト血
小板における活性型Rhoタンパク質結合タンパク質の
同定を示した電気泳動写真である。レーン1および2:
35S]GTPγS−Rhoタンパク質、レーン3お
よび4:[35S]GDPβS−Rhoタンパク質、レ
ーン5:[35S]GTPγS。
【図12】p160の精製の結果を示した電気泳動写真
である。
【図13】p160とRhoサブファミリータンパク質
との結合を示した電気泳動写真である。
【図14】GST−RhoA、GST−Rac、GST
−Cdc42、およびGSTを用いたアフィニティー沈
降実験の結果を示した電気泳動写真である。
【図15】p160の自己リン酸化を示した電気泳動写
真である。
【図16】リン酸化アミノ酸分析の結果を示した電気泳
動写真である。P−Ser、P−Thr、およびP−T
yrは、それぞれリン酸化セリン、リン酸化スレオニ
ン、およびリン酸化チロシンの位置を示す。
【図17】p160によるMBPおよびヒストンのリン
酸化を示した電気泳動写真である。
【図18】GTPγS結合Rhoタンパク質によるヒス
トンリン酸化の活性を定量的に示した図である。●:G
TPγS結合GST−Rhoタンパク質、○:GDPγ
S結合GST−Rhoタンパク質。
【図19】単離されたp160クローンの概要を示した
図である。太い矢印はオープンリーディングフレームを
示す。
【図20】発現タンパク質に対するRhoタンパク質の
結合を示した電気泳動写真である。レーン1および3:
偽トランスフェクトされた細胞、レーン2および4:ト
ランスフェクトされた細胞。
【図21】p160の構造の概要を示した図である。
【図22】種々のヒト組織におけるp160の発現のノ
ーザンブロット分析を示した電気泳動写真である。
【図23】COS細胞由来のp160およびRhoタン
パク質の共沈降を示した電気泳動写真である。上段:A
DP−リボシル化反応、下段:抗myc抗体とのイムノ
ブロッティング。一本の矢印はHAに標識された発現R
hoタンパク質を、二本の矢印はmycで標識された発
現p160を、それぞれ示す。
【図24】in vivoにおけるp160キナーゼ活
性の活性化を示した図である。
【図25】p160のアミノ酸配列とマイトニック・デ
ィストロフィー・キナーゼ(MD−PK)のそれとを整
列させた図である。
【図26】p160のコイルド−コイル領域の分析結果
を示した図である。
【図27】p160のアミノ酸配列とPH領域とを整列
させた図である。
【図28】p160のアミノ酸配列とシステインに富む
領域とを整列させた図である。
【図29】p160の末端欠失変異体を示した概略図で
ある。5つの欠失変異体:KD、M1、M2、M3およ
びCを太線で示した。各線の下にある番号は、各フラグ
メントのアミノおよびカルボキシル末端のアミノ酸残基
を示している。p160の機能および構造領域は中間に
概略的に示した。上方の線には、これら変異体の作製に
用いたp160cDNAの制限酵素部位の位置を示し
た。
【図30】M2フラグメントの末端変異体を示した図で
ある。9つの変異体(M2‐1〜M2‐9)の長さと各
変異体によりカバーされるM2の部分を示した。上方の
アミノ酸の線にある番号は、M2および末端欠失変異体
のアミノおよびカルボキシル末端残基を示している。番
号はp160におけるアミノ酸残基を示す。矢印は、M
2‐7およびM2‐8以外の各変異体のPCR増幅に用
いられたプライマーの位置を示している。M2−7およ
びM2−8は、オリジナルp160cDNAから切り出
した。用いたプライマー配列は表1に示した。
【図31】M2‐10変異体の作製に用いたPCR産物
を示した図である。PCRに用いたプライマーは矢印で
示した。PCRにより導入された点変異の位置は星印で
示されている。作製に用いられた制限酵素部位は上方の
線に示した。PCRフラグメントに相当するM2‐10
でのアミノ酸の位置は中間に線で示した。PCRに用い
たプライマーの配列は表2に示した。
【図32】p160の末端欠失変異体の精製の結果を示
した電気泳動写真である。末端欠失変異体、M1、M
2、M3およびCは、IPTGと共に(レーン2、4、
6および7)またはIPTGなしで(レーン1、3およ
び5)発現させ、精製タンパク質を10%(M1、M2
およびC)または15%(M3)のSDS−PAGEに
かけた。分子量マーカータンパク質の位置はキロダルト
ンで左に示されている。
【図33】p160の末端欠失変異体のリガンドオーバ
ーレイアッセイの結果を示した電気泳動写真である。末
端欠失変異体、M1、M2、M3およびCは、IPTG
と共に(レーン2、4、6および7)またはIPTGな
しで(レーン1、3および5)発現させ、精製タンパク
質を、10%(M1、M2およびC)または15%(M
3)のSDS−PAGEにかけた。タンパク質量は図3
2の10の1の量である。分子量マーカータンパク質の
位置はキロダルトンで左に示されている。
【図34】M2の末端欠失変異体の精製の結果を示した
電気泳動写真である。分子量マーカータンパク質の位置
はキロダルトンで左に示されている。
【図35】M2の末端欠失変異体のリガンドオーバーレ
イアッセイの結果を示した電気泳動写真である。分子量
マーカータンパク質の位置はキロダルトンで左に示され
ている。
【図36】M2の末端欠失変異体とRhoとの結合に関
するツー・ハイブリッド・アッセイの結果を示した電気
泳動写真である。M2‐VP16転写活性化領域に融合
した各末端欠失変異体タンパク質を発現する酵母L40
細胞を、LexA DNA結合領域‐RhoAまたはR
hoAVal14融合タンパク質を発現するAMR70細
胞と交配した。
【図37】M2‐10(906‐1024)の一部に導
入した点変異の導入部位を星印で示した図である。他の
末端欠失変異体(M2‐2〜M2‐9)を配列の上に示
した。ロイシンジッパーを#で示した。
【図38】点変異を有するM2‐10(実施例9)の電
気泳動写真である。分子量マーカータンパク質の位置は
キロダルトンで左に示されている。
【図39】点変異を有するM2‐10(実施例9)のリ
ガンドオーバーレイアッセイの結果を示した電気泳動写
真である。分子量マーカータンパク質の位置はキロダル
トンで左に示されている。
【図40】COS‐7細胞での変異体p160タンパク
質の抗myc抗体との免疫沈降物を抗myc抗体で免疫
ブロットした結果を示した電気泳動写真である。分子量
マーカータンパク質の位置をキロダルトンで左に示し
た。
【図41】COS‐7細胞での変異体p160タンパク
質の抗myc抗体との免疫沈降物を〔35S〕GTPγS
をロードしたRhoタンパク質でリガンドオーバーレイ
アッセイにかけた結果を示した電気泳動写真である。分
子量マーカータンパク質の位置をキロダルトンで左に示
した。
【図42】p160およびROKαの推定RhoA結合
領域を比較した図である。p160で同定されたRho
タンパク質結合領域と、ROKαで提示されたRhoタ
ンパク質結合領域を太線で示した。保存アミノ酸を網か
け部分として示した。星印は点変異の位置を示してい
る。ROKαの配列はLeung, T. et al., J. Biol. Che
m. 270, 29051-29054 (1995)による。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C12Q 1/48 G01N 33/15 Z G01N 33/15 33/50 Z 33/50 C12N 5/00 B (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C12N 15/11 - 15/28 C12N 15/55 C07K 14/47 C12N 1/21 C12N 5/10 C12N 9/12 C12Q 1/48 G01N 33/15 G01N 33/50 BIOSIS(DIALOG) GenBank/EMBL/DDBJ(G ENETYX) JICSTファイル(JOIS) MEDLINE(STN) WPI(DIALOG)

Claims (26)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号1のアミノ酸配列からなる、タン
    パク質またはその誘導体。
  2. 【請求項2】1以上のアミノ酸配列が付加および/また
    は挿入され、および/または1以上のアミノ酸が置換お
    よび/または欠失された配列番号1のアミノ酸配列から
    なり、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロ
    テインキナーゼ活性を有する、タンパク質またはその誘
    導体。
  3. 【請求項3】置換されたアミノ酸が下記の群から選択さ
    れる、請求項2に記載のタンパク質またはその誘導体: K921M、R926A、E930A、E943A、D
    951A、E960A、E989A、E995A、K9
    99M、R1012L、およびK1013M。
  4. 【請求項4】1016〜1354番のアミノ酸配列また
    はこの部分配列、および/または344〜933番のア
    ミノ酸配列またはこの部分配列、および/または1〜7
    1番のアミノ酸配列またはこの部分配列が欠失された、
    請求項2または3に記載のタンパク質またはその誘導
    体。
  5. 【請求項5】配列番号1の72〜343番のアミノ酸配
    列と934〜1015番のアミノ酸配列とを有するタン
    パク質またはその誘導体。
  6. 【請求項6】1以上のアミノ酸配列が付加および/また
    は挿入され、および/または1以上のアミノ酸が置換お
    よび/または欠失された配列番号1のアミノ酸配列から
    なり、活性型Rhoタンパク質結合能を有し、かつプロ
    テインキナーゼ活性を有さない、タンパク質またはその
    誘導体。
  7. 【請求項7】配列番号1の72〜343番のアミノ酸配
    列もしくはプロテインキナーゼ活性に必要な領域または
    その一部を含む領域が欠失された、請求項6に記載のタ
    ンパク質またはその誘導体。
  8. 【請求項8】配列番号1の727〜1021番、847
    〜1024番、906〜1024番、920〜1024
    番、906〜1015番、920〜1015番、または
    906〜1094番のアミノ酸配列からなるタンパク質
    またはその誘導体。
  9. 【請求項9】下記の群から選択される1以上の置換を有
    する、請求項8に記載のタンパク質またはその誘導体: K921M、R926A、E930A、E943A、D
    951A、E960A、E989A、E995A、K9
    99M、R1012L、およびK1013M。
  10. 【請求項10】1以上のアミノ酸配列が付加および/ま
    たは挿入され、および/または1以上のアミノ酸が置換
    および/または欠失された配列番号1のアミノ酸配列か
    らなり、プロテインキナーゼ活性を有し、かつ活性型R
    hoタンパク質結合能を有さない、タンパク質またはそ
    の誘導体。
  11. 【請求項11】置換されたアミノ酸がK934M、L9
    41A、E1008A、およびI1009Aからなる群
    から選択される、請求項10に記載のタンパク質または
    その誘導体。
  12. 【請求項12】配列番号1の934〜945番または1
    005〜1015番のアミノ酸配列もしくは活性型Rh
    oタンパク質結合能を有する領域またはその一部を含む
    領域が欠失された、請求項10または11に記載のタン
    パク質またはその誘導体。
  13. 【請求項13】配列番号1の72〜343番のアミノ酸
    配列からなるタンパク質またはその誘導体。
  14. 【請求項14】請求項1〜13に記載のタンパク質また
    はその誘導体をコードするポリヌクレオチド。
  15. 【請求項15】配列番号2のDNA配列の一部または全
    部を有する、請求項14に記載のポリヌクレオチド。
  16. 【請求項16】ポリヌクレオチドの一部が、配列番号2
    の214〜1029番、2179〜3063番、253
    9〜3072番、2716〜3072番、2539〜3
    045番、2716〜3045番、または2800〜3
    045番のDNA配列からなる、請求項15に記載のポ
    リヌクレオチド。
  17. 【請求項17】請求項14〜16のいずれか一項に記載
    のポリヌクレオチドを含んでなる、ベクター。
  18. 【請求項18】プラスミドベクター、ウイルスベクタ
    ー、およびリポソームベクターからなる群から選択され
    る、請求項17に記載のベクター。
  19. 【請求項19】請求項17または18に記載のベクター
    によって形質転換された、宿主細胞(ただし、ヒト細胞
    にあってはヒトから単離された細胞に限る)。
  20. 【請求項20】大腸菌、酵母、昆虫細胞、COS細胞、
    リンパ細胞、繊維芽細胞、CHO細胞、血液系細胞、お
    よび腫瘍細胞からなる群から選択されるものである、請
    求項19に記載の宿主細胞。
  21. 【請求項21】請求項19または20に記載の宿主細胞
    を培養し、そしてその培養物から請求項1〜13のいず
    れか一項に記載のタンパク質またはそれらの誘導体を単
    離することを含んでなる、請求項1〜13のいずれか一
    項に記載のタンパク質またはそれらの誘導体の製造法。
  22. 【請求項22】(1)スクリーニングの対象となる物質
    を、活性型Rhoタンパク質と、請求項1〜9のいずれ
    か一項に記載のタンパク質またはその誘導体とを含むス
    クリーニング系に存在させ、そして (2)活性型Rhoタンパク質と、請求項1〜9のいず
    れか一項に記載のタンパク質またはその誘導体との結合
    の阻害の程度を測定することを含む、活性型Rhoタン
    パク質と、請求項1〜9のいずれか一項に記載のタンパ
    ク質またはその誘導体との結合を阻害する物質のスクリ
    ーニング法。
  23. 【請求項23】(1)スクリーニングの対象となる物質
    を、請求項1〜5および10〜13のいずれか一項に記
    載のタンパク質またはその誘導体とを含むスクリーニン
    グ系に存在させ、そして (2)請求項1〜5および10〜13のいずれか一項に
    記載のタンパク質またはその誘導体のプロテインキナー
    ゼの活性の阻害の程度を測定することを含む、請求項1
    〜5および10〜13のいずれか一項に記載のタンパク
    質またはその誘導体のプロテインキナーゼの活性を阻害
    する物質のスクリーニング法。
  24. 【請求項24】(1)スクリーニングの対象となる物質
    を、活性型Rhoタンパク質と、請求項1〜5のいずれ
    か一項に記載のタンパク質またはその誘導体とを含むス
    クリーニング系に存在させ、そして (2)請求項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質
    またはその誘導体のプロテインキナーゼの活性またはそ
    の活性の亢進の阻害の程度を測定することを含む、請求
    項1〜5のいずれか一項に記載のタンパク質またはその
    誘導体のプロテインキナーゼの活性またはその活性の亢
    進を阻害する物質のスクリーニング法。
  25. 【請求項25】スクリーニングの系が細胞系または無細
    胞系である、請求項22〜24のいずれか一項に記載の
    スクリーニング法。
  26. 【請求項26】腫瘍形成または転移抑制物質のスクリー
    ニング法である、請求項22〜25のいずれか一項に記
    載のスクリーニング法。
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